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割れ対策

登録日:2018/08/22 Wed 15:52:49
更新日:2026/07/30 Thu 23:09:18
所要時間:約 57 分で読めます









割れ対策とは、違法に入手したソフトウェアが正常に動作できなくなるように企業側が仕込んでいる、コピープロテクトの事である。

この項目では、主な割れ対策と実際に割れ対策が確認できたゲームを羅列する。
ゲーム部分は作品によってはネタバレを含む為、注意。




概要

例えばゲームのROM・データを違法な手段で入手(割れ行為・海賊版)し、それをマジコンなどのエミュレーターで起動したとする。
するとゲームが起動しない、同じ場面でループする(進行不可能になる)、特定場面でフリーズするなどが起きてゲームができなくなるのである。
スーパーファミコンのコピーガードについてはコピーガード(SFC)も参照。

海賊版の検知手段には様々なものがある。
古典的なものとして、データの中に一部0でも1でもない不安定なビット*1を用意しておくというものがある。
正規ROMから起動すると読み込む度にビットが0か1のどちらかにふらつくが、コピーROMだとふらつきが再現できない為、違法データであると検知できる。

また、製造時にメディアやデータの形式をイレギュラーなものにするものも有名。
コピーを取ろうとすると書き込み先メディアにデータを書き込み切れず、中途半端なコピーしかできないという状況が起こる。
ただし、これは割れ対策というよりも、1枚のメディアに1バイトでも多くデータを詰め込む為という側面が強い。
CDのような光学メディアがあまり普及していなかった時代には、ゲーム1本にフロッピーディスク数十枚組が必要というケースも珍しくなかった。
メディアにかかるコストと、インストール時の手間を減らす必要があった為である。

なお、近年は「面白すぎるコピーガード」などと称した映像が多数出回っているが、これらの多くは言うまでもなく捏造である。
詳しくは下記を参照。


主な割れ対策

ゲームの起動をさせなくする

違法データを感知した場合、警告文などが表示されゲームが起動しない、フリーズする、強制再起動などを実行するプロテクト。
初代PlayStationレッドハンドプロテクトや、SFCのコピーガードが有名である。

ただし、このプロテクトは正規品でも誤作動してしまうことがあるようで、やや信頼性に欠ける。
過去には『スーパードンキーコング2』を起動した際に不幸な事にこのプロテクトが発動*2
ゲームオーバーの音楽と一緒にブルースクリーン一杯の白文字が表示された事がトラウマになってしまった人もいるようだ。
また、古いPCゲームやエロゲーの割れ対策として広く使われていた「Alpha-ROM*3」や「Safedisc」などのCDプロテクト系は、Windows 10では尽く動作しなくなった。
その為、かつて採用されていたゲームは正規品であっても一切起動不可という大変困った状況になってしまっている。

また後述するが、音楽業界で光学ドライブの性能を無視して開発した結果大問題になった「CCCD」という例もある。


ゲームの進行を不可能にする

  • 「ボスが倒せなくなる」
  • 「進行フラグになっているキャラが登場しない」
  • 「逆に進行不可能な状況にされるフラグが建つ」
などの方法を用いてゲームの進行を不可能にするプロテクト。いわゆる精神的攻撃。
タイトル画面すら拝めず門前払いにされるものもあれば、最初は普通に起動できたように見せかけてゲーム中にトラップが発動する「途中プロテクト」と呼ばれるものもある。
あからさまにおかしくなり、最初から引っかかった事に気づきやすいものもあれば、正規品の仕様を知らないとバグや攻略法を間違えたように見えてしまうようなわかりにくいものもある。

基本的にフラグを建てる行為が不可能な為、チートを使っても突破が困難なパターンが多い。
割れ利用者はこれをバグと思い込み、制作会社やインターネット掲示板、SNSなどに報告し「それ割れ対策ですよ」と言われる事もよくあるようだ。
特に最近はSNSの普及により、自ら割れ行為を晒しあげて自爆するケースが見られ、こうなると一般人でも非難に晒される。
特に有名人であれば大炎上に発展するなど、社会的瀕死に追いやられる事となる。
もっとも、この手法はコピープロテクトが正常に動作している事が前提である。中にはバグで正規品でもプロテクトが誤作動してしまい、無関係な潔白の人を非難に晒した作品もあるとか……

ものによっては最初は大丈夫だが、中~終盤辺りに進行不可能な状態に追い込み、それまで使った時間を無駄にするというダメージを与えてくるものもある。
これはそれ以外にも続きが気になった場合は正規品の購入を促す作用だけでなく、コピー品を販売する業者に対し、動作チェックに手間をかけさせてコストを上げさせる効果がある。

まれに不正にゲームを動かした場合のみ見られるイベントや隠しメッセージも存在する。
そこには製作者の遊び心やセンスが光るものから、不正コピーに対する怒りがこもったものが見える。
割れ対策もだが、「昔のGジェネはCDだった」「ラジカセに入れて作動させると参戦作品キャスト陣の『ちゃんとプレステに入れて遊べ』という内容の特別なボイスドラマが聞けた」といったお遊び寄りの隠し音声系で著名な手法でもある。

ちなみに、事実上の進行不可レベルにまで難易度を上昇させるタイプの割れ対策が施されたゲームの場合、敢えてプロテクトを発動させて鬼畜難易度を楽しむという変態猛者が現れる事がある。
しかし、『カービィボウル』などのように鬼畜難易度を無理やりクリアしても、ある段階で強制クラッシュとセーブデータリセットが同時にかかるよう対策されている場合もある。

ディスクシステムでは『とびだせ大作戦』、『夢工場ドキドキパニック』などの4作品にコピーガードが確認されている。

スーパーファミコンでは『スーパードンキーコング』、『カービィボウル』、『MOTHER2』、『スーパーマリオコレクション』、『ファイアーエムブレムシリーズ』などの任天堂純正作品にのみ細工されている。
これらのSFC向けソフトはリージョンロックやスーパースコープ、マルチタップの接続警告なども隠し内蔵されている場合が多い。


ゲームの電池切れを引き起こす

主にアーケードゲームで見られたプロテクト。
バッテリーバックアップで専用ステータス*4を管理している場合、基板を解析しようとすると強制的に内部電源を寸断して専用ステータスを消去。
コピー基板には専用ステータスを移せない為、ゲームは起動しない。筐体の交換や修理の罰を与えるプロテクトになっている。
カプコンのCPS-2及びCPS-3基板に採用された、通称「スーサイド(自殺)・バッテリー」がよく知られている。

これはしばしば誤って正規ユーザーに牙を剥き、ゲームセンター側に多大な負担を強いる事もあったという。
現在ではメーカー修理が不可能な為、復号キーをRAMではなくROMで所持するバッテリーレスキットがその手のショップで販売されている。


鍵の役割を果たすハードウェアとセットにする

ソフトを特殊なハードとセットで販売し、ソフト起動時ないし作動中にそのハードが装着されているかどうかを確認する事で正規ユーザーを感知するというプロテクト。
早い話がソフト以外にセキュリティ用の「鍵」が物理的に付いているのである。
割れ対策をソフトのみに頼るものと異なり「鍵」の分だけ製造コストがかさむ為、それに見合った高価な業務用システムに向いた方法。

海外のPCゲームにおいてもしばしばUSBドングルが採用されているが、基本的には専らアーケードゲームに多い。
これはPC用のUSBドングルが上述のCDプロテクトのように対応OSの更新で使えなくなるリスクが有る一方で、
アーケードゲームは専用筐体や特殊な固有コントローラーといった「鍵」役におあつらえ向きな装備を持つタイトルも多々あるし、それに向くジャンルは家庭用機への完全再現移植をあまり考えずに作っても商品として許容される為。
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』や『タイムクライシス』といったシューティングゲームなどは、大抵専用のガンコンとセットとなっているし、「ロボットの操縦装置 or 操縦席型の筐体」や「『頭文字D』原作登場車種のホンモノを改造して筐体にした*5」のようにメカ的に大掛かりな臨場感・リアルさの演出を兼ねているものも珍しくない。
家庭用移植で「コントローラのエミュ」が要望されるという本末転倒の事態を招いたロボゲーまで存在する。
このドライバとコントローラーが1対1対応の専用になっている為、エミュレーターではコントローラーの再現が最大の壁となる。
とりわけ横長画面をウリにした横STGシリーズの最新作『ダライアスバースト アナザークロニクル』では、なんとディスプレイの型番自体を「鍵」としている。

またそもそもの話として、後述するようにコンシューマー作品だと「そういう画面外の『鍵』がないとゲームが進行できない」というのは後で次世代ハードに移植する場合に「鍵」をどう再現するかで非常に困る。
さらに仮に正規の中古ショップに持ち込まれた際、
  • スタッフが「鍵」の存在を把握していない
  • 付属しているかどうかの確認を見落とした
  • なんらかの経緯で「鍵」を汚損した
などのミスを犯せば、ゲームが進行できなくなるものを正規品扱いで販売する事態につながるため、いろんな意味で面倒になるという難点があるし、いわゆるフリマサイトのような個人間取引であれば、最悪意図的に「鍵」を送らない迷惑行為すら可能となりうる。

これらの懸念点から、PlayStation PortableニンテンドーDS世代以降の家庭機向けでこういったシステムを採用するタイトルはほぼなくなった。
採用する場合でも「そもそも何歩歩いたかでゲームするソフトなので、連動する歩数計がないと成立しない」のように誰が見ても周辺機器必須とわかるケースが大半。


シリアルコードを入力させ、サーバーで照合する

主にインターネットが浸透した直後の中期PCソフトに見られる対策方法。
正規品のパッケージに紙に書かれたシリアルコードが付属しており、入力したシリアルコードをネット回線を通じて認証サーバーで照合。
有効なコードであればインストールを続行できるが、シリアルコードを入力できないとインストールの続行は不可能となる。
ダウンロード販売版でもシリアルコード認証を採用しているものがあり、こちらはメールで送られてくるものを保管・入力する事になる。

再インストールする事態*6を想定し、何回かは再利用が可能ではある。
FANZAの同人ゲームコーナーなどの「正規で購入した事があるソフトはそのまま正規扱いで無償DL可能」も、ユーザー認証をシリアルコードと解釈すれば理屈やコンセプトは近い。
ただし、ある一定回以上使用されたシリアルコードは無効となり、インストール続行ができなくなる*7
こういった場合、ユーザーサポート窓口に電話やメールなどで問い合わせをする事で再利用が可能となる。

この手の認証方式を採用したソフトは中古ショップが買い取ってくれない事例もある為、正規に買ったユーザーにもやや不便を強いる事になる。
こうした事態を想定して、シリアルコードだけ別途購入できるようになっている場合もあり、この場合はついでに中古からも利益を得られる。
ちなみにダウンロードカードやギフトカードなども万引き対策で似た仕様を採用している(簡単に言えば、レジを通すまでは該当の入力番号が使用できない)。
また、当然ながら認証サーバーが閉鎖されれば、インストールは不可能となる。


取扱説明書やパッケージに書かれている情報を入力させる

付属品を鍵とする方式で、「マニュアルプロテクト」と呼ばれる、かなり古くからある手法。
前述のシリアルコードに似ているが、こちらは全ての製品に同じ情報が書かれている点が異なる。
それをメタ演出の一つとして活用し、劇中の謎解きとして入力を促したりする作品もある。
直接入力させるのではなく、その情報が無いと先に進む為の謎が解けないといった派生パターンもある。

古い時代ならともかく、現代なら付属物ごとコピーして配る、ネットで情報を流布されたりで突破されてしまう。
それでもそこまで強固である事を望まず、リリース直後の気軽な割れを防ぐのが目的であるならば一定の効果を上げられる。
また、鍵となる付属品を紛失したりするとプレイが困難になるなど、こちらも正規のユーザーにとっても多少の不便を強いる事がある。


海賊版使用者のハードやデータに損害を与える

海賊版を感知するとパソコンやゲーム機のデータを消去する、あるいはドライブなどに高負荷を与えるような命令を乱発し、ハードウェアに故障を生じさせる。
いわば自爆プログラムを実行して物理的に破壊するという過激なプロテクト。
PS1・2のゲームではメモリーカードを初期化し、他のゲームのデータもろとも消去するという罰を与えるゲームも存在する。
これは割れ行為をやっている者は他のゲームでもやっている可能性が高い為、他のコピーしたゲームに使った時間をも無駄にし、ダメージを与える意味がある。

そもそも割れ利用は犯罪であり、このような報いを受けて当然と考える人物も結構多い。
ただし、パーフェクトクローザーのようにコピーガードを使用しなくてもWiiのようなゲーム機本体を破壊する危険性のあるソフトもまれにある。
ファミリーコンピュータでも、ゲームの起動中に「ミラクル電磁誘導」のような本体の外部端子をショートさせる技を使うと、カセット本体のROMを物理的に破壊できる場合もある。

一方で接触不良などで正規品でも偶然起きてしまった場合、正規購入者にも甚大な被害が及んでしまうという欠点も存在する。
EAが採用していたSecuROM*8*9のようなシステムの欠陥とメーカーのやらかしが起こった場合、集団訴訟を起こされたりもする。
万が一にもこのような事態が起こってしまうと、場合によっては賠償問題などにも発展しかねない。

またスーサイド・バッテリーのような一種の自己破壊装置とは異なり、こちらは自力救済*10を禁じる近代法の理念に反するのではないかという批判もある。
2011年には刑法改正で遂にコンピュータウイルス扱いされて罰則付きの犯罪となった*11為、日本では用いられなくなった。

なお、実はゲームソフト以外にも国産PCソフトに有名な事例が複数ある。
往年のPC用シンセサイザー音源『WinGroove』にて、不正なシリアルコードを入力されるとハードディスクのFAT*12を破壊する同様のトラップが搭載されていた。
同じく不正利用者を狙ってトロイの木馬を仕込んでいた往年の音声除去ソフト『Vocal Cancel』*13共々国内で大問題となった事がある。


摘発・訴訟を起こす

割れの配布・利用は著作権法違反である為、著作者が割れの利用者を摘発・訴訟を起こすことで、割れ利用の指し止めや賠償金を請求する事ができる。
ついでに他の割れ利用を萎縮させるといった見せしめ効果も期待できるので、これもある種対策の一種と言えるだろう。
著作権法が改正された現代では、割れのダウンロードだけでも違法行為となり、また割れを含む海賊版の配布など悪質性が高いものについては警察当局の一存だけで摘発できるようになった。

ゲームに仕掛けられたイースターエッグや隠しメッセージの中には、地図業界でいうところの「トラップストリート*14」のようなデッドコピー業者をハメる為の「罠」として用意されたものもある。
後述するが、二重に「罠」を仕掛けたお陰で訴訟に二度も勝利できた『ゼビウス』の事例は特に有名。

また、割れのやり取りでよく使われるP2Pソフト(ファイル共有ソフト)は、ダウンロードしたデータを再アップロードする仕様のものが多く、より悪質と判断される可能性が高い。
未だにP2Pソフトを利用して、制作会社から開示請求や訴訟を受けるケースは多い。

一方で、相場を遙かに上回る高額な賠償金を請求する権利者も存在している。
割れ利用で訴訟を起こされると羞恥心から誰にも相談できず、法的な知識もないために相手の提示した条件をそのまま受け入れてしまう人も少なくない。
違法行為によって訴訟を起こされるのは自業自得であるものの、提示された損害賠償額が妥当かどうかは慎重に精査すべきであり、決して1人で抱え込まず弁護士などの専門家に相談することが推奨される。
中には賠償金を得るために、わざとインターネット上にデータを流出させているのではないかと指摘される手口もある。


基本無料で配信し、ガチャやスキンなどの課金アイテムで利益を上げる

最初から無料で配信してしまえば割れに悪影響を受ける事がなく、多くのユーザーに届けられるというわけ。
そして熱心なユーザーが課金してくれる事でゲームは利益を上げる事ができる。
現代においてはソーシャルゲームのすべてが採用している代物で、それと同時にオンラインゲームでも頻繁に見られるようになった比較的メジャー以上の常套手段となってきた。
とはいえ、無課金での攻略が難しかったり、課金額がフルプライスゲームを優に超えてしまうケースも多々あるせいで、それはそれで非難の的となるケースも少なくない。



公式が「著作権的にはオールセーフ」のスタンスで、無償でネットに流してしまう

コンテンツの性質上、ゲームなどのソフトウェアには向かないが、アニメやドラマのような「映像を観るのみでお話を楽しむ」コンテンツだとけっこう取られる手段。
とはいえ、近年はSteamなどゲームのダウンロード販売も一般的になり、そこで公式がひと昔前のゲームを無料配布したり、インディーズゲームが宣伝を兼ねて新作のゲームを一定期間だけ無料配布する例も増えてきた。

そもそも公式の方で無料で観られるようにしてしまえば割る意味はなくなるし、現在は開設手続きさえ済ませてしまえばYouTubeやニコニコ動画に公式版権者の名前でチャンネルを設ける事は容易。
あとはそこにマスターデータを流してしまえば“合法的に”ネットでタダで拾ってくる事が可能になる───つまり最初の「割らなくとも無料かつ合法で手に入る」状態を作れる。

割れ行為そのものの項目で少し紹介している、『YouTube Music』の無料版(ユーザー名の後ろに♪マークがあり、Provided to YouTube by ~の記載が概要欄にある楽曲投稿)が好例かつジャンル不問だろう。オマリーの六甲おろしだって聞けるぞ!蒼き流星SPTレイズナー』のオープニングテーマがなぜか影山ヒロノブさんのカバー版しかなかったりと穴がないわけではないが。
映像作品でも、東映特撮YouTube Officalや日本サンライズのチャンネル(ガンダムシリーズ(「ガンダムチャンネル」)とそれ以外本当に全部(「サンライズチャンネル」)*15の2チャンネル構成)などは、旧作をほぼ毎日更新しており*16、配信された作品が割られる事の抑止になっている……はず。
多くは更新日(=最新話投下日)から1週間か3日*17のみ無料で、それを過ぎたら第1話、あるいは第2話以外は順次有償購入動画に回すか、公開自体を取り下げて最新更新分のみ視聴できるようにするのが一般的。いわゆる見逃し配信もこれの一種と言える。

まれに映画作品をこの方法で配信するケースもあり、最近では『ガメラ 大怪獣空中決戦』が何度か角川シネマコレクションより権利者自らによる期間限定の無料配信が行われているし、上で触れた東映特撮YOだと『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』・『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』、ヒーローは1チームの作品だと『劇場版 百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼える』は割といろんな節目や記念で期間限定のフル配信に選ばれることが多め。東映特撮については応援上映向きの作品のがやりやすいのだろうか?
また先述したサンライズは年末シーズンに「クリスマスに実質の主人公がヒロインに殺されて戦死する反戦アニメ」を全6話まとめて配信したり*18、正月の休暇シーズン限定としてこういった長い尺の作品を「お休みを使って観てね」として投下する事も多い。
変わったところでは、『アゲイン』放映までの長期にわたり、なぜかタカラトミーの公式チャンネルで『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』の全話がアップロードしっぱなしになっていたり*19、この文章を追記した今なお『ブロブ/宇宙からの不明物体』がソニー・ピクチャーズ公式chで全編観られたり*20…など、そもそも期間限定にする気がないことが少数見うけられる。

副次的に「旧作、特に物理ソフトの入手や再生が困難なほど昔 or マイナーな作品の知名度を稼げる」「公式の配信がある事は強い根拠になる為、無断アップロード動画に対して削除要請を出しやすくなる*21」という利点もある。

似た例として『Amazon Prime Video』のようなサブスクリプションサービスで配信する事も挙げられる。
こちらは無料ではないものの、高くても月に数千円程度と比較的安価である為、海賊版を使用する事によるリスクがリターンに対して相対的に見合わなくなる。


割れ対策を施した主なゲーム一覧

ゲームが正しく進行しない編(20世紀)

コンピュータゲームの歴史はコピーとの戦いの歴史だったと言っても過言ではない。
制作体制が小規模だった為か、この頃のコピープロテクトはユーモアのあるものが多い。

トランシルバニア(1982年、AppleⅡ)

初期PC用の海外製ホラーアドベンチャーゲーム。
ゲーム自体はプレイできるが、プロテクトが発動すると進行上行かなければいけない場所へ行けなくなってしまい、そこで行き詰まってクリア不可能となる。
表面上はプロテクトが発動しても問題なくゲームはプレイできる為、プロテクトと気付かずに右往左往するコピープレーヤーが見かけられたという。
なお、AppleⅡのディスクドライブはソフト上で読み書きのスピードが調節できる為、それを利用したハードウェアプロテクトが施される事が多かった。

ザ・キャッスル(1985年、PC-88)

アスキー製のパズルアクションゲーム。
囚われた姫を助け出すゲームなのだが、普通にプレイできると思ったら突然敵が姫をさらってトンズラするグラフィックとともに「COPY PROTECT」と表示され、ゲームが進行不可能になる。
また別種のプロテクトとして、異常な難易度のステージへ飛ばされるパターンも近年になって発見された。なんとかクリアしても幽閉され、死ぬ事以外何もできなくなる「COPYしたらAKANDE」とブロックが配置された面へ飛ばされる。

大戦略シリーズ(1985年~)

超有名戦略シミュレーション。
最初はなんともないのだが、しばらくすると敵国が核ミサイルを量産、世界はまさに核の炎に包まれる事になる。
ソフトによっては「マウスマーク7」なるミサイル搭載のスーパー戦車が出てくる事も。当然というかマーク2~6はないようだ*22

だが当時のユーザーもさるもので、コピー後にデータを改造し、自軍でも核ミサイルやマウスマーク7を量産できるようにした世紀末バージョンを作成し、それはそれで楽しんでいたという。
そればかりかあの状況で何ターン生き残れるかという縛りプレイに興じるなど、熱い遊びもあったらしい。

クリスタルプリズン(1986年、PC-88他)

PC-88などで発売されたアドベンチャーゲーム。
裏庭に入るとシャベルを持った男に問答無用で殺されてしまい、どうやっても進めなくなる。
プロテクトだと知らずに、雑誌『マイコンBASICマガジン』内の攻略質問コーナー*23へ投稿した人が出た。
当然ながら「そんなキャラは出てこないはず」と突き返されるという珍事があった。

イースⅡ (1988年、PC-88他)

日本ファルコムの名作アクションRPG。
後半サルモンの神殿の入口に門番がおり、魔物に化けて門を開けてもらうというシーンがあるのだが、コピー版ではその門番が居眠りしていて話を聞いてもらえず、門を開ける事ができない。
物語もいよいよ大詰めというタイミングで理由もわからず進行不能になる為、プロテクトである事を解析されにくいという仕掛け。

イシターの復活(1988年、PC-88他)

ドルアーガの塔』の続編。
PC版ではコピーしたディスクで遊ぼうとすると、『ドルアーガの塔』のネームエントリー音が流れ始める。
そしてヘラヘラとした笑顔にデフォルメされた主人公・カイの顔が現れ、目が青と赤に点滅するという物理的に*24インパクトあふれる画像が表示される。
「ぼげら~。」

ドラゴンスレイヤー英雄伝説(1989年、PC-88他)

日本ファルコムが制作した、典型的な正統派RPG。
第1章で主人公であるセリオスが牢屋に投獄され、仲間であるリュナンが助けに来るシーンがある。
だが違法コピーの場合はそのまま永久に助けが来ず、進行不可能になる。
つまり牢屋から出られないという事で、ある意味皮肉に見えなくもない末路を辿るのである。

続編の『2』では竜の祭りが永遠に始まらない為、進行不可能になるという似たようなトラップが存在する。
また4章まで進んでも敵から得られる経験値とお金がどんどん減っていって詰むというトラップも存在した。
……が、やりこみや縛りプレイの一種として、わざと半端なファイラーでコピーしてこの状態でクリアするプレイヤーも存在した。

エメラルドドラゴン(1989年、PC-88他)

ストーリー重視の一本道PC用RPG。
特に会話シーンの多さが際立っており、「相談」というシステムを使って仲間からいろいろ意見を聞きながら進めていく。
しかしコピープロテクトに引っかかるとゲーム中盤で仲間達の対応が一転。「コピーしたな主人公。見損なったぞ」や「コピーする主人公なんて大嫌い!」というセリフしか言われなくなり、ゲームの進行が不可能になる。

ソフトでハードな物語2(1989年、PC-98/X68000)

ゲーム業界を舞台としたアドベンチャーゲーム。
終盤に自分の会社のゲームをコピーした人物からクレームの電話で「お前の所のゲーム動かねえぞ、金返せ」と苦情が来る。
通常はここで3択の選択肢が出て、正しい選択を選ぶ事で倒産のフラグを回避できるのだが、コピープロテクトにひっかかっていると選択肢が出ず、主人公が「てめえは犯罪者なんだよ! コピーした時にな! 警察に電話して逆探知してやるからな!」と怒鳴り返す。
ただし、この展開になると主人公の会社の評判が地の底に落ち、理不尽にも倒産してゲームオーバーとなってしまう。
こちらの方がかなり先だが「現実のコピーユーザーがゲーム内のコピーユーザーに屈する」という内容であり、下記の『Game Dev Tycoon』の先駆けと言える。
もっとも、エンディングのフラグ管理があまりにもシビア過ぎて、何がプロテクトでどこが正常なのかもわからない有り様だったが*25

Lords of the Rising Sun(1989年、Amiga)

源平合戦を題材にした海外製の歴史シミュレーションゲーム。
コピープロテクトが作動すると、ゲーム中のイベントミニゲーム「Ninja Attack*26」が唐突に始まる。「源平合戦で忍者?」とは言わない約束。
このミニゲームが延々と続き、ゲーム本編をプレイできない。

ラグーン(1990年、X68000)

X68000用のズーム第2作ファンタジーアクションRPG。
コピーに失敗すると
「どうやらコピーに失敗したようですよ。未熟者ですねェ。
 まぁ、いいでしょう。ラグーンの評価版として、最初のボスまで見せてあげましょう。いよっ!太っ腹!
{ …という訳で、続きがやりたかったら本物を買ってね。-ラグーン スタッフ一同-」
と、不正プレイヤーをコケにするメッセージが表示され、メッセージ通り体験版のような範囲までしかプレイできなくなる。

バブルボブル(1990年、X68000)

タイトーから発売されたアクションゲーム。X68000版で発生。
プロテクトがかかったディスクで起動するとロード画面とともに「東京音頭」……のようでいて不協和音が響く曲が延々と再生される。
こちらは正規ディスクをデータ側のドライブに入れて起動しても再現される。
一説には、このプロテクトを破ってもゲーム中に主人公が数秒ごとに死ぬという別プロテクトがあると言われているが、真相は不明。

藤子不二雄Ⓐの笑ゥせぇるすまん(1991年、PC-98/MSX2)

コンパイルから発売された同名漫画のアドベンチャーゲーム。
プロテクトが発動すると喪黒が登場し「あれほどコピーしてはいけないと言ったのにしましたね」と語った後、おなじみの「ドーーーーン!」を仕掛けてくる。
元がブラックな作品だけに精神的にも非常にきつい反面、自分はやらずに正規で遊ぶ上でなら「『笑ゥ』のお約束展開を活かした名演出」として楽しめる*27粋なコピーガード。

ギミック!(1992年、FC)

サンソフトから発売された、プレイヤーの心理を読んだ仕掛けが登場する、横スクロールアドベンチャーゲーム。
ステージ7に登場する城に張り付いている虫が実はコピー版かどうかの判定を行っており、正常に描写できなければプロテクトが発動。真っ暗な画面で「BLACK HOLE」だけ真ん中に表示され、ゲームが進行不可能になる。
……とされているが、実際の目的はコピーガードではない。詳しくは各自で調べて欲しい。

らんま1/2 飛龍伝説(1992年、PC-98)

残念だったネ..
女らんまのヌード絵が出てフリーズ(参考:*28)。
ゲームはできないが、通常プレイでは絶対に見られない裸が見られるので一説には「ご褒美」だとかなんとか。
ただし、このような描写は現在ではCEROの倫理規定の「禁止表現」に抵触するおそれがある(参考:*29)。

龍の花園(1992年、MSX2)

4名のプロ漫画家が原画として参加している美少女アドベンチャーゲーム。
コピーしたディスクでゲームを起動すると「こうして MSXのひがきえていく…」というメッセージが表示される。
非常にストレートにえぐってくるプロテクト。

ザバッシュ2(1993年、PC-98)

グローディアが開発し、ポプコムソフトから発売されたマルチシナリオRPG。
このゲームでは「霊船(ゲーム内用語では「ジャンゲミ」と呼ばれる)」をまず手に入れるのだが、物語の序盤の序盤、主人公マジョーンの霊船を入手するシーンまでプレイすると、正規品では非常に格好いい船の一枚絵が表示される。
しかしコピープロテクトに引っかかっているとまるで子供が書いたラクガキのような、アヒルの形を模した船になる。
ゲーム画面とは思えないほどインパクトのある絵なので、興味を持った人は検索してみるといいだろう。
その後、部下である仲間達から「今度からボスの事はコピーと呼ばせてもらうぜ」と宣言された後に多数のメタ発言を挟んでゲームが進行不可能になる。
ちなみにその中には「もし正規品(マスターディスク)でこの画面にきてしまったら会社に連絡してくれ!」という趣旨のメッセージも入っており、誤動作などに見舞われたプレイヤーへの気遣いも忘れていない。

カービィボウルMOTHER2 ギーグの逆襲(1994年、SFC)

どちらも故・岩田聡氏がプログラムを手掛け、それぞれ半年で完成させたといわれる名作。
スーファミ独特の事情はコピーガード(SFC)の項目にもあるが、短期間で仕上げた割になかなかに手のこんだプログラムが満載されている。

『カービィボウル』はコピーガードに引っかかっていると、敵を倒しても体力が回復しなくなる。
さらにホールインワンでも1UPせず、コンティニューやセーブすらできなくなる。
8コース15打未満でいけばなんとかワールドクリアはできるが、そこで必ずクラッシュとなり、セーブデータも残らない。

『MOTHER2』は海賊版ロムだとシンボルエンカウントの敵がとんでもない量まで増える(通常その場所には出てこないような場所、敵も含めて)。
これを遮二無二切り抜けてラスボスまでたどり着くと、戦闘中にクラッシュして強制終了。
リセットして再起動するとセーブデータは全消しされている……という抜け目なさを見せつけている。
ちなみに不正チェックは全部で5箇所見つかっているが、そのうち1箇所はそれ自体の効果が不明なんだとか。
ともあれ、「動作チェックに手間をかけさせてコストを上げさせる」という方面の模範解答といえる事例。

ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ(1999年、N64)

NINTENDO64で発売されたゲームソフト。これまた故・岩田聡氏がプログラムを手掛けた作品。
なんと発売から25年の時を経てコピーガード対策の搭載が大々的に発見された。
内容はゲームの起動回数に応じて挙動の変更が実施されるという遅延式。
  • 22回目の起動で「吹っ飛びのベクトルが蓄積ダメージに依存しなくなる」
  • 43回目の起動で「1人用モードでスティック入力範囲が半減」
  • 69回目の起動で「どのキャラを選んでもマリオに強制変更」
  • 93回目の起動で「どのステージを選んでもピーチ城上空に強制変更」
となる。

なお、有志により発見される以前にも、ディレクターの桜井政博氏が手がけたホームページ「スマブラ拳」のアンケート集計コーナーの68Pにて早期にこの仕様の存在が仄めかされている。というか海賊版対策が発動した疑惑のあるユーザーが現れた。
「格闘ゲームで技術を培った」と自称するユーザーが最初のリンクで敗北するという不可解な現象*30に遭遇していた事から、桜井氏は「不正にコピーをしていたりするとパラメーターがおかしくなったりもしますが、製品版ですよね?」と返答していた。
一見すると裏技投稿サイトによくあるガセネタのような誇張*31にも見えるこの投稿、上記の発見が「25年越しの判明」として扱われる程度には見向きもされないレベルのやりとりだったが、発動内容の詳細が判明した今では状況が変わってくる。
なにしろ、対策が発動すればまともに戦えなくなるので、辻褄が合ってしまう。
一応、誤作動の可能性も十分に考えられる為*32真相は闇の中だが、無実だとしても貴重な体験談である(なお、この投稿では「味方がいつもプリンになる」という現象も報告されているが、そういった対策があるかは不明)。

パーフェクトダーク64(2000年、N64)

イギリスのレア社が開発した、NINTENDO64用スポーツ系FPS
名作の割にこの手の話題ではあまり上がる事のなかったソフト。
しかし発売から20年以上経ってROM解析が行われた事により、常軌を逸した量のコピーガード・改造対策が行われている事が判明。

雑にコピーしたらそもそも起動しないのは当然。
公認ゲーム内機能の方のチートで楽しようとすればクラッシュ、敵に音を聞かれてもクラッシュ*33、ポーズ解除してもクラッシュ……などなど。
一見正常動作していても、ドアは開かないわ、アイテム拾ったら敵が壁を無視するわ、見られたら坂通れなくなるわ、ステージ読み込んでもガラス割っても……
といった具合に事あるごとに不正チェックが走る。未だに「なんかしてるけど、どういう効果かはわからん」というものも。
それらの中には「初期化ルーチンを毎フレーム改竄チェック」なんてものもあり、そこまでコストを掛けて効果不明なのが逆に不気味すぎる。
かと思えば、爆発がやたら大きくなるとか、グレネードを投げたらプレイヤーを巻き込んで爆発し続けるとかの笑える系嫌がらせも完備。

しかもこれら全部、発動条件はもちろん「どこの改変をチェックしているか」も逐一異なっているので対策が非常に困難。
中には「処理Aを走らせる際に処理Bが改ざんされていないかを確認し、処理Bを走らせる際には処理Aが改ざんされていないか確認する」といった相互監視もある為、1か所改造しようとするだけでもあちこちを書き換える必要がある。
上述した「動作チェックに手間をかけさせてコストを上げさせる」を『MOTHER2』以上に徹底していた、100点満点どころか120点の逸品。
現在はソースコード(C言語)が逆コンパイル・整形を経て公開されている為、興味のある方は読んでみると面白いかもしれない。


ゲームが正しく進行しない編(21世紀)

インターネットとマジコン、PCゲームの普及により、子供でも簡単にコピー品を入手できるようになった時代。
ゲーム会社も社会に広く認知され、アングラな真似はしづらくなったのか過激な演出は鳴りを潜めており、ネタ成分は薄めになっている。

ArmAシリーズ(2001~2013年、Win)

PC用軍事FPSゲーム。「DEGRADE」と呼ばれるコピープロテクト用の機能を搭載している。
これはゲーム開始時点で画面全体にぼかしがかかったように見えづらくなった状態になる。
さらには武器類の使用が不確かになったり、乗り物は動いたり止まったりと不安定な状態になり、まともに遊べない。
さらにゲームを進めると突然プレイヤーが鳥に変身し、「いい鳥はこのゲームから飛び立たないが、あなたは自責の念から飛び立ってしまった」という旨のメッセージが表示され、ゲームが進行不可能になる。

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁(2008年、NDS)

ニンテンドーDS版リメイクにて、コピー対策として大いに話題になったコピーガード。
このゲームはプロローグ後に船の上のシーンに移り変わり、所定のNPCとの会話を済ませるとフラグが立って船が港に到着する。
つまりフラグを立て終えるまではずっと船の上なのだが、フラグを立てる事ができず、船が港に永久に着かないというもの。
必要フラグの1人である船長との会話で、「会話をした」というフラグを立てない処理が施されている。
ネット掲示板では阿鼻叫喚となり、「スクエニはマジコンユーザーを客として見てない」など頓珍漢な迷言まで生まれた。

このプログラムはゲーム発売開始からわずか数時間で対策パッチが配布され、コピー品でも正常にゲームを進行できるようになってしまった。
……が、この行為を対象として「不正競争防止法」違反(コンテンツ保護の為の技術的制限手段の回避行為)であるとした、任天堂を中心としたゲーム会社によるマジコン業者に対する一斉提訴に繋がる事になる。

ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人(2009年、NDS)

ゲームのムービー中に画面がフリーズし進行しないようにプロテクトが為されていた。

Crysis Warhead(2008年、PC)

FPSゲームだが、コピープロテクトに引っかかると発射される弾が全て殺傷力0のニワトリになってしまう。
当然敵を倒せない為、詰み。

Grand Theft Auto Ⅳ(2009年、PC)

ご存知GTA4。
PC版のみ、不正コピーを感知すると悪酔いしたがごとく画面が常に揺れ続けてプレイするどころではなくなる。
この他、乗った車の耐久力が炎上寸前まで下がる上に強制的にアクセル全開になる、一部ミッションでフラグが立たず進行不能になる*34などの対策も施されている。

ただ、このプロテクトがPCのチップセットとの相性で誤作動してしまい、正規品を買ったのに発動してしまう被害者が続出した*35
そもそも当時はまだ2コアCPUが主流だったが、4コアでないとまともに動かないなど、コピープロテクト誤作動以外でも評判を落としまくっていた*36
今はゲーム向け環境が最低4コアCPUになった事に加え、Steam版なら誤作動しないので安全にプレイ可能。

ちなみに旧作の『Grand Theft Auto:Vice City』にも対策が施されている(『Ⅲ』と『SA』には今のところ確認されていない)。
こちらはミッション終了後に永久に雨が降る、セーブすると街から一般人と車が消える、一部の銃が殺傷力0になる……などなど。
しかしながら、こちらはPC版リリース直前にプロテクトが破られてしまった。

ゼルダの伝説 大地の汽笛(2009年、NDS)

「汽車を操縦する」という要素がある本作だが、割れ対策に引っかかると汽車の操作が一切できなくなる。
というのも、本来表示されるはずの操作盤やメニューボタンなどが軒並み画面から消えてしまうからである。
本作ではゲーム開始直後に汽車の操縦を学ぶチュートリアルが始まるのだが、操作不能な状態だと「汽笛を鳴らして線路上の動物を追い払う」行動ができず、動物と衝突した汽車はその場で緊急停止させられ、永久に立ち往生する羽目になる。

シリアス・サム3:BFE(2011年、PC)

最序盤の段階から全ての敵が尋常じゃないくらいにスピードアップし、獰猛にプレイヤーに襲い掛かってくる。

デビルサバイバー2(2011年、NDS)

最初の大ボスであるドゥベ戦で、指定されたマスへプレイヤーキャラクター全員を向かわせる事でイベントが発生。
キャラクターの一人がドゥベにトラックで突っ込む事で弱体化させ、倒せるようになるというシーンがある。
だが、コピープロテクトに引っかかるとトラックが突っ込むシーンが永遠に来なくなり、進行不可能になる。

ネット掲示板では、発売から1週間くらいは
「どうやったらドゥベを倒せますか?」→「とりあえず指示されたマスへ移動して」→「移動しましたが何も起きません」→「割れ乙」
の流れが結構あった。

Newラブプラス(2014年、3DS)

ニンテンドー3DS用の恋愛シミュレーションゲームだが、コピー品で起動するとキャラクターの好感度が一切上がらなくなる。
当然、デートイベント等も一切発生しない為、自分に全く興味がない女キャラに対してただ話しかけるだけのゲームになる。

Angel Beats! -1st beat-(2015年、Win)

keyから発売されたPCゲーム。
割れでインストールしたデータは2日目までは正常に進むものの、3日目が何度もループする為、先に進めなくなる。
これをバグと勘違いした割れ利用者が多発し、公式X(旧Twitter)アカウントが「正規ROMならしっかりと進むはずよ」と発信し、大きな話題を呼んだ。
この対策によって割れでプレイしている事が発覚したユーザー……即ちXなどでバグってる、進めないと報告してしまった者が叩かれてアカウントを閉鎖するなどの事態も発生した。
中には生放送で実況プレイをしている際にループが発生(割れが発覚)して炎上した例もある。

Summer Pockets(2018年、Win)

『Angel Beats!』同様、keyから発売されたPCゲーム。こちらも3日目から先に進めなくなるというもの。
内容としてはキャラクターの一人に卓球勝負を持ち掛けられ、不正データだと断る事ができず、永久に卓球のミニゲームをする羽目になる。
『Angel Beats!』ほどではないが、公式が同様な告知をした事で大きな話題となった。

SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE(2019年、PS4)

PlayStation4限定。
ゲームも後半に入ろうかという頃に「宮の破戒僧の幻影」と戦う際、何回忍殺(トドメ攻撃)を決めても辺りに霧が立ち込め、破戒僧が復活する。
攻略上、必ず倒さなくてはならない敵なので詰みとなる。
割れ対策だけではなく不正な外部機器対策でもあるが(もとい恐らくはそういうチート対策が本命)、不正ではない方法で録画・配信していても発生する事が稀にあったようだ。
アップデート後はそういった報告を聞かない為、修正・削除されたものと思われる。


説明書やパッケージに書かれている情報を入力させる編

覇邪の封印(1986年、PC-88他)

工画堂スタジオの初期作。
オーソドックスなRPGだが、このゲームでは主人公の視界が極めて狭い上に、ゲーム内で全体マップ・現在地点を確認する事ができない。
その上、うっかり海に落っこちてしまうとあらぬところへ流され、ゲーム続行困難になってしまう。
ではどうするのかというと、ソフトに布製のマップとフィギュアが付属し、これを実際に動かしつつゲームを進めるのである。
発想自体は面白いが、正規ユーザーにとっても非常に難易度が高く、『ドラゴンクエストシリーズ』の生みの親である堀井雄二氏にも名指しで批判されたほど(根拠・理由は言わずもがなだろう)。
それでも一定のファンは獲得したようで、様々な家庭用PC、ファミコンなどに(ご丁寧にも毎回マップ&フィギュア付きで)移植されている。

様々なハードのレトロゲーの復刻移植プロジェクト、ProjectEGGでも復刻配信されており、マップをスキャンしたPDFが付属する。
以降も何度かProjectEGGの名前が出るように、ここでの移植時に「凝った割れ対策が存在した」事自体が正規販売なのに問題になってしまった作品がちらほら……

原宿アフターダーク(1989年、MSX他)

同じく工画堂スタジオの初期作である推理アドベンチャー。
捜査中に浮上してくる人物から電話で聞き込みを行う必要があるのだが、連絡に必要な電話番号はゲーム中に一切出てこない。
番号は製品付属のシステム手帳式マニュアルにのみ記載という、ちょっとひねったマニュアルプロテクトが採用されている。
このシステム手帳式マニュアルは再発行もしないと公式から明言されていた為、製品の購入が必須となる。
ちなみに同ゲームはProjectEGGでも復刻配信されている。
こちらはPDF類は付属しないので詰み……かと思いきや付属のReadmeファイルにしれっと記載されているので安心。

METAL GEAR SOLID(1998年、PS)

コピープロテクトとは少し違うが、フラグ立てに必須となる「ある無線周波数」をパッケージの裏に書く事で、コピー使用者は進行できないようになっていた。
マニュアルプロテクトの一種で、まだネットが普及していなかった当時にこのような割れ対策はかなり有効だったようだ。
ただし、後年になってパッケージレスのダウンロード版が販売された際に困惑した初見プレイヤーも少なくなかったとか。
メタルギアシリーズは他にも、説明書に書いてある解読表を元に暗号を解かなければ進めないといったマニュアルプロテクトが用意された作品がある。
ある種の定番要素であるメタネタの一環だった。

Wizardry#4 ワードナの逆襲(1988年、PC-88他)

10階層からなる迷宮を最下層から登っていき、地上を目指すゲーム。
次の階層に移動する際にパスワードを聞かれる事がある。
そのパスワードはどこにあるかというと……マニュアルに書いてあるのだ。しかもたくさん。
プレイヤーはPCからの質問をマニュアルと照らし合わせて、見つけたパスワードを入力して先に進むというリアル謎解きをするハメになる。

二ノ国(2010年、NDS)

DSで発売されたRPG。
ゲームに付属している大きい本「マジックマスター」に書いてある紋様「ルーン」をDSに書き込む事で、ゲーム内で魔法を使役できるというギミックが搭載されている。
この本にはゲームプレイに必要な要素全てが載っており、
  • ゲーム内の独自文字「アストラム文字」の解読表
  • その文字を使った門を開く合言葉の解読
  • 見えない通路、ダンジョンの固定トラップ
  • 順番を間違えるとスタートに戻される迷路の道順
  • モンスターやボスの弱点
  • レアアイテムの合成レシピ
  • 背景設定、その他隠し要素
も同書に書かれている。
当然、この本が無ければ魔法を使役する事が不可能になる為*37、むしろ外部品を利用したマニュアルプロテクトがゲームの中核ですらある。
本の内容をスキャンしたものも一時期出回っていたが、本体が300ページにも及ぶ重厚さ故、現在でもきちんと現物を用意しないと完全なクリアは不可能である。
たまに「本をなくしてしまったのでルーンを教えて欲しい」と言ってくる人がいるが、心配はいらない。
その人には「3500円と購入証明書をレベルファイブに送れば本を送ってくれるよ」と教えてあげよう。

一方でハードを移植しての販売が面倒・データダウンロード式での販売が事実上不可能という点から、リマスター移植は原則的にマジックマスター無しでのプレイが前提の形に再調整した『白き聖灰の女王』(PS3)準拠となっている。
これも「凝りすぎてのちに開発スタジオの首まで締まる形になった」ケースのひとつと言えるか。


すごい対策・それはどうなんだ対策編

ゼビウス(1983年、アーケード)

もはや説明不要のナムコ(現・バンダイナムコ)の縦スクロールシューティングゲーム。アーケードだが特筆すべきと判断し、ここで紹介する。
前述したが、本作にはデッドコピー対策として二重のイースターエッグ的な罠が仕掛けられていた。
まず同作のデッドコピーとして、大別してワトソン社の『ゼビオス』、そして(会社は不明だが)スーパーゼビウスのデッドコピーである『スーパーバトルス』の2つがあった。
前者は姑息にも「1980 WATSON Co.」と自分が早く出したかのようにクレジット表記をしていたが……
本作ではゲームスタート後すぐに一番右へ移動、そして特定の場所にブラスターを撃ち込むと正規版では下にnamco ORIGINAL program by Evizoo*38と表示されて10点獲得となる。
一方、タイトル画面のnamcoロゴが改変された『ゼビオス』で同じ事をすればDEAD COPY MAKING copy under NAMCO programと表示されるように分岐していた。
これこそが1つめの罠であり、デッドコピーである事をバラした証拠となってワトソン社との裁判に勝訴。

続いては『スーパーバトルス』。
こちらは『スーパーゼビウス』のデッドコピーで『ゼビオス』での一件を知っていたのか、隠しメッセージまでprease enjoy this gameと改変していた。Pleaseのlをrと間違えている……
ところが、プログラマーの遠藤氏はそれも見越しており、既に『ゼビウス』時点で2つ目のトラップを仕掛けていた。
それはエリア7と8の境界線にある森の左下端に右に90度回転させた「©namco」の文字を仕込んでいたというイースターエッグ。(付近でミスすると見られない。こちらは『ゼビオス』では削除されていた)
つまり「トラップストリート」にも類する隠し模様のおかげで、『スーパーバトルス』の業者との裁判にも勝訴している。

ABYSSⅡ 帝王の涙(1985年、FM-7)

スペースオペラ風アドベンチャーゲーム。
製造上で通常の仕様とは異なるディスクフォーマットを採用して、PC上から普通には見えない位置に必須データを仕込んでいる。
よってPCから普通にファイルコピーしようとしても絶対に必要なデータが欠けるという、ディスクパーティションのからくりを使ったプロテクトが掛けられている。
コピーしたディスクで起動しても、ゲームオーバー画面である頭蓋骨が転がっているCGが表示されるだけ。

怨霊戦記(1988年、PC-88)

1988年当時、独特の怖さのゲームを出した事で知られた、大分県のメーカー・ソフトスタジオWING開発のコマンド選択式AVGホラー。
和製ホラーゲームとして、現実世界が妖怪に侵食されていくリアリティのあるオカルティックなテーマなシナリオの世界観と、PC-88シリーズにしては妙に解像度の高い妖怪のグラフィックで名作とされる本作だが、他方で本作の特徴として有名なのが正規品に「怨霊退散護符」なるお札が付属し、「お札が手元に無いままプレイすると呪われる」と本編冒頭で警告文まで出ていた事であろう。
「新手の霊感商法じゃねぇか」とか「後の携帯アプリ版やPC-98廉価版やプロジェクトEGG配信版じゃお札無しでプレイする事になるが、それはいいのか」などツッコミどころがあった*39
実はこの護符、上述メタルギアソリッドの特定周波数を入れさせるような、劇中で使う法力のコマンド技が書いてあるわけでもないただのシール状の護符。
要は「正規品を買わせる為の方便」である。

が、インターネットのイの字も無いご時勢、しかも作風的にも説得力があり過ぎて当時では斬新な方法ではあったが、有効だったらしい。
また中古品でも「護符付きか護符なしか」の注釈が付くなど中古品対策としての意味でも有効だった。
え? PCエンジンCD-ROM2とWindows 95のリメイク版の『真怨霊戦記』はどうなったって? 前者は声優と引き換えに護符なんてなくなったよ。後者は実質紙芝居だし。
ちなみに同作、開発中に会社のビルから女性が投身自殺、電源を切っているプリンターが突然動き出すなど、後年発売された同じようなオカルティックな作品と同じような怪奇現象で悩まされていたという……

サイオブレード(1988年、PC-88)

T&EソフトのSFアドベンチャーゲーム。ゲームを進行していくと「このメロディはどのメロディか」といった質問が出てくる。
これはゲームに付属してくる「メロディモジュール」という機器を使用し、ボタンを押すごとに流れるメロディと一致するものを選ぶ。
もちろん、コピーディスクしかなければ当然分からないので行き詰まる羽目となる。
劇中でもメロディモジュールはストーリーの重要な要素となっており、劇中設定とプロテクトを上手くリンクさせた好例だった。
ProjectEGGで復刻配信された際には、ゲーム内にメロディモジュールを再現した機能が内蔵されている。

ゲームボーイ(1989年)

ソフトではなくハードだが、意外な割れ対策が身近な部分に隠されている。
ゲームボーイといえば、電源を入れると「Nintendo」の文字が上から流れてくるブート画面が印象的である。
カセットの接触状態によっては表示が崩れてしまい、正しく表示されないとゲームを開始できなくなっている。
よってカセットを差し直して再起動する……なんてのも実機所持者にとっては日常茶飯事であった。
しかし、実はこれが巧妙な割れ対策と言われている。

このブート画面、実はROM内部の特定の場所からドットを読み取って表示しているものであり、ハード内蔵の画像ではない
そして、ロゴが寸分違わず読めなければ起動できないようになっている為、ROM内部には必ずNintendoのロゴを入れる必要がある。
結果、もしきちんと起動できる違法ROMを作ったとしたら、そのROMにあるロゴ画像が商標権に引っかかるので非認可ソフトを堂々と訴訟できる……という仕組みである。

ジーザスⅡ(1991年、PC-88/PC-98/X68000)

エニックスの名作アドベンチャーゲーム『ジーザス』の続編。
ストーリー内で「●色のディスクを入れろ」と要求されるが、これは実際の製品ディスクに貼付されているラベルの色がそのまま対応している為、正規品がなければ「なんのこっちゃ」と行き詰まる。
もっとも、その色と対応するディスクの情報が広まれば意味を成さないわけだが、当時はインターネットなども普及していない時代。情報網があまり発達していなかった為に可能だった芸当ともいえる*40

ビーストブリーダーズ(1996年、PC-98)

PC-98シリーズ用の美少女戦略シミュレーションゲーム。
ゲーム自体はプレイできるのだが、正規シナリオではなく敵キャラが主人公、逆に正規の主人公が敵になる番外編シナリオが始まる。
マップ一つのみで終わってしまうが、なかなか力の入ったおまけ要素であった。その気力をデバッグにも回してくれれば……

ぞくぞくヒーローズ(2000年、GBC)

前述の『二ノ国』と同様の、外部品によるマニュアルプロテクトの携帯型ゲーム機での先行事例。
個別項目があるので詳しくはそちらを参照。ざっくり言うと、ヒーロー物の変身要素をハードで再現。
ゲームボーイカラー本体と外部機器を赤外線通信で連動させる事で、体感ゲーに近い形で取り入れてしまった作品。
よってゲームボーイカラー実機(重要)と外部機器の両方が揃わないとプレイできない。
この多重のハードウェアプロテクトを仕込んだ特異性から、続編もリメイクも20年以上にわたって実現していない。

ペルソナ3(2006年、PS2)

大人気RPGであるが、レベル上げなどのチートをすると、ナビゲーションの桐条美鶴山岸風花が改造に怒るというセリフが聞こえるようになっている。
だが、このセリフが聞きたくて逆にチートをするユーザーが現れてしまった。プロテクトとしてダメな例である。

歩いてわかる 生活リズムDS(2008年、NDS)

前述の『二ノ国』や『ぞくぞくヒーローズ』のように、外部機器による連動を前提に作られたソフト。
生活リズム計(と称した歩数計)から赤外線通信によって授受したデータを記録・分析する、実用系の作品。
なので連動できない事にはまるで使い道がない。その赤外線通信を行う為のセンサーの片方は言わずもがな生活リズム計にある。
だが、もう一方はDSカードに仕込まれているため、DSカードそのものがハードウェアプロテクトになっている。……そもそもこれ割る人がいるのか?

ポケットモンスター ブラック・ホワイト(2010年、NDS)

こちらも赤外線通信対応カートリッジで、赤外線通信機能のないエミュレータやマジコンで不正検知が発動する。
内容として、全てのポケモンから経験値を一切得られなくなる。
経験値がもらえないという事は当然レベルが上げられず、後半の敵に勝てるわけもないので実質的に進行不可能。
さらにおまけ(?)として、不定期にクラッシュするようにもなる。

ちなみに、「ポケモンを倒しても経験値を得られない」という場面は正規品でも1箇所だけ見ることができる。
具体的には、Nの城で現れるレシラムゼクロム
捕獲するまでイベントが進まないが、ここで倒した場合、経験値を得る場面がカットされ、レシラム/ゼクロムは「捕まえてみろ!」とプレイヤーを見つめてくる。

Michael Jackson:The Experience(2010年、Wii)

ゲーム内の音が2010年のFIFAワールドカップで名を馳せた楽器・ブブゼラのものに変わってしまう。
同ゲームはマイケル・ジャクソンの楽曲を使ったダンスアクションなのだが、全部の音がブブゼラに変わってしまうので、なかなかにミスマッチ。

Game Dev Tycoon(2012年、Win)

日本語名は「ゲームデベロッパータイクーン」。日本のカイロソフトの「ゲーム発展国++」に触発されて開発したと言われる、Greenheart Gamesのゲーム開発シミュレーションゲーム。
海賊版対策として、恐らく最も独創的な行動を行ったPCゲームとしても有名。

実はこのゲーム、発売日には既にROMがTorrentに流されていた。しかし、これを流したのは実は発売会社であるGreenheart Games自身。
実はどれくらいのユーザーが割れ行為によりプレイしているかを確認するた為の罠だった。当然、流されていたのは偽物である。
その内容はゲーム会社として軌道に乗り始めたあたりまで普通にプレイできるのだが、ゲーム世界で海賊版行為が蔓延してゲームの売り上げが減っていき、そのまま倒産が確定してしまうという、もの凄い皮肉である。
そしてこの試験の結果、当時のプレイヤーの9割が割れという恐るべきデータが発覚した。
種明かし前のコミュニティサイトでは、割れプレイヤーがどうやっても勝てない作中世界の割れ行為にキレるという、笑えるような笑えないような状況になっていたとか。

この時点で相当キレッキレだが、さらに5年後にUltra Hardモード」として上記の海賊版の仕様を正式版に追加するという斜め上のアップデートを実施。
一応こちらは腕前(と運)次第で攻略できるように調整されており、ゲーム内で割れ対策を行う事が可能。
だが、対策すると現実の割れユーザーを参考にした反応*41が返ってくるなど、別ベクトルでも徹底的に割れユーザーを皮肉った内容となっている。
すごい会社だ。

三國志12(2012年、Win)

オンライン認証をしなければ起動しない、という対策内容自体はシンプルなもの。
しかし、1万円以上するパッケージゲームかつ基本オフラインゲームなのに、毎日認証が必要
当然ながら認証サーバーが落ちればプレイできなくなるし、普通は深夜や早朝に設定されているであろう「1日の切り替わり」が日本時間の20時という変な設定であり、ゲームプレイ中に20時を跨ぐとプレイ中にもかかわらず再度認証を要求されるというとんでもない仕様で、むしろ正規プレイヤーに大きな負担がかかる羽目に。
結果、褒められたものではなかったゲーム内容や、本体紐付けで中古で売れない事とも含めて大不評の嵐になってしまった。
一応、今ならこれが必要ないCS版やSteam版があるので、どうしてもこのゲームがやりたいのならそちらを買う方がずっと快適……というか2025年6月1日に認証サーバーの稼働が終了したと公式に発表された*42ので、今このWin版を買ってももうただのカラス避けにしかならない。

ちなみに2005年発売の『真・三國無双3Hyper』でも同様の常時認証だった。
ただPS2で既に無双4が発売されていたという謎のタイミングに加え、後発のPC版にもかかわらず猛将伝なしという誰得っぷりを発揮していた為、そもそも注目すらされなかった。
その後の『無双6』や『OROCHI』のPC版では、アップデートパッチをDLするのにメールアドレスとCDキーを紐づけしなければいけない程度に緩和。
『信長の野望 創造PK』と『無双7』以降は認証システムをSteamのものに変更し、これを機に国産PCゲームの老舗は晴れてようやく現代の最大手市場に本格参戦を果たすのであった。

新妻LOVELY×CATION(2017年、Win)

当時の社長が割れ対策に苦心しており、「発売直前*43にゲームエンジンを丸ごと差し変える」という謎行為をしでかす。
……改めて言う事でもないだろうが、そんな急展開のせいで出来た代物は当然のようにバグだらけ。
特にオンライン認証周りのバグのせいで、あろうことか正規購入者がプレイできず、オンライン認証回避パッチを作っていた割れ厨の方が快適にプレイできるという逆転現象すら起きる始末。
なんとか認証を抜けても動作が激重、画質の劣化、頻発する強制終了などまともにプレイできる状況ではなかった。

エロゲーの体験版は、内容確認以上に動作確認という面がある為、「体験版をプレイして準備万端で待っていたらこの有様」「エロゲーじゃ体験版詐欺なんてよくある事だが、まさか動作確認すらできないものが来るとは」などと嘆かれる羽目に。
発売日と同日にパッチを出すものの、逆にバグを余計に増やすという体たらく。
間の悪い事にサポートがGW休業に入る時期だった為、プレイしたい購入者がこのパッチを手に入れようと割れに手を出したとも。
GW明けのパッチでバグは大方消滅したものの、シナリオなどの問題もあってクソゲーオブザイヤーに選評が届く結果に。人気シリーズのシリーズ最終作を有終の美で飾るはずが、台無しになってしまった。
そして、ゲームエンジンを変えた事自体は結局割れ対策にならなかった模様。


偽物編

ひぐらしのなく頃に祭(2007年、PS2)、Fate/stay night(2007年、PS2)

不正ソフトで起動すると、コピープロテクトでメモリーカード内の全データが消されるという凄まじい内容で話題となった作品。
特に『Fate』での「───問おう、貴方のソフトはマスターか」という、劇中での名台詞をパロったコピーガードが表示されるのは有名である。

……なのだが、後に有志によってコピーディスクでの検証がされ、一連のコピーガード画面が出るのはP2Pで流通されていた「初期化プログラム入りの偽ソフトだったと発覚した。
上記の台詞も、本来なら「問おう貴方〜」と句点なのに対し、こちらは「問おう貴方〜」と読点になっている。
また、フォントがゲーム内のものと全く異なる為によくよく確認すれば偽物の判別は容易であった。


番外編

CCCD/コピーコントロールCD(2001年)

ゲームではなく音楽CDの話ではあるが、過剰なコピーガードの結果様々な弊害をもたらし、数々の批判を受けて数年で消え去り、黒歴史と化した一例として紹介する。

2000年代初頭、インターネットの普及により音楽の制作・配信・消費にデジタル化の波が到来。
従来のCDからデジタルコンテンツへのビジネスモデル転換が加速する中、その弊害としてMP3規格を介してWinMXやWinnyなどのファイル共有ソフトに違法アップロードする行為のみならず、中古店でCDを購入してCD-Rにリッピングした後また中古店にCDを売るというグレーゾーンのような行為が後を絶たず、音楽業界は全体で数千億円レベルの被害を被ると共に、市場縮小によるCD単価が上昇といった被害を被っていた。
そこで、1980年にソニーとフィリップスと共同で取得した音楽用CD「CD-DA」の規格特許が切れてしまう事で、MP3自体の台頭を嫌っており次世代の規格の模索に焦ったソニーがこの状況に事実上かこつけて、レーベルゲート*44という会社を立ち上げ、イスラエルのMidbar Techの「Cactus Data Shield」を応用して規格化したのがこのCCCDである。
この2000年代初頭のソニーはいろんな意味で迷走しており、これも一因となってソニーはとんでもない惨劇に見舞われる事になるのだった……

仕組みとしては、パソコンに音楽をデータとして取り込めないように二層構造にし、1層目のオーディオトラックはCDプレイヤー用の層にして、CDやDVDで一般的に使用されているリード・ソロモン符号を使った誤り検出訂正に
意図的に間違った符号を混ぜる事で、パソコン用の光学ドライブで読むと2層目のエクストラトラックを読むよう仕向けてリッピングできなくするという仕組みである。
要は意図的に誤作動を起こさせるという仕組みであった。

ところが、CDの文字は入っているものの、CDのレッドブック(音楽用CD規格の事)とはまた別物の仕組みであった事、さらに言えばCDプレイヤーは全部が同じシステムを採用しているわけでもなく、エラー補正能力もまちまち。
「レッドブックと別物」という事はコンパクトディスクの定義とは逸脱する代物という事を意味する。従ってCCCDと名称には「CD」とあるが、実態はCDではない(CDと認められない)。
なので、CDであれば付ける事ができる「Compact Disc」のエンブレムがこの手の「CDっぽい円盤」には存在しない(付与する事ができない)。
その結果、ちゃんと読み込むものもあればエラーから音飛びするものはまだいい方。最悪2層目まで読みに行くなどしてこのエラー訂正による制御機構への過剰な負担でCDプレイヤー自体が破壊される事例まで出てしまった。
さらには自社のPlayStation2のようにデータ用CDドライブと設計が共用の場合、データ層の方を真っ先に読みに行ってしまい「1曲目が再生できない」ならまだマシな方。
ひどい場合はデータ層を音声データとして読んでしまい、アンプユニットやスピーカー(と、その雑音を聞いてしまったリスナーの耳)を破壊する始末。
一応、エイベックスでは読み込めなかった人向けに一度限りMDで音源を提供するフォローはしたが、大抵買って開封したら最後、レコード屋で特別措置を受ける以外の返品はできず、何より日本国内でCCCDが原因で破壊された機器の補償をしないというロシアンルーレット状態であった。
しかも、初期CCCD時代はメインの狙いであったパソコン用光学ドライブで読み込み、1層目のオーディオトラックを読み込んでリッピングできてしまった事例もあり、実質的にそのままコピーできるという弱点すらあった。
結果的に特定の環境でしかコピーコントロール機能の目的を達成でき、ず大抵規格外品として認識されて再生できない上に、プレス機によって音質まで左右される本末転倒の仕様になってしまったのだ。
なお、最終的にはリッピングソフト側が「CD-ROMが挿入されたとOS側が判断しても音楽CDとしてマウントしてCD-DAデータを取得、データ層を完全無視する」まで進化している。

さらに時期によって仕様が変わっており、レーベルゲートCD*45やセキュアCDといった亜種が登場した結果、「CCCD対応を謳うプレイヤーもこれらは保証しない」という文言まで付く事に。
一番タチが悪いものとしては、米国向けXCP規格のCCCDでは実質的なスパイウェアであるルートキットが仕込まれており、これを手動除去しようとすると光学ドライブが二度と認識されなくなる仕様などのせいで、全米で訴訟を起こされるなどして大問題となってしまったケースまである(一般大衆にルートキットの存在が知られる契機ともなった)。

そんな不良品とも言える仕様のCCCDが、別の棚に置くわけでもなくCDと混在して販売され、同じCDのようなパッケージで売っていた事も混乱に拍車をかけた。

エイベックスやソニー・ミュージックエンタテインメント、東芝EMIなどが率先して導入したが、数多くの音楽家がCCCDに不満や異を唱えた。
  • 宇多田照實氏はCCCDに懐疑的な姿勢を見せ、娘の宇多田ヒカル氏も製作スタッフが確認したところ、音質劣化が確認されたのでCCCDでのリリースを一切行わなかった*46
  • QUEENのブライアン・メイは、日本のファンから「ジュエルズ」がCCCDで出されているとメールで知り、大激怒した
  • 音質にこだわる事で有名な山下達郎氏は「山下達郎がそんなこと(CCCDでの発売)をするはずがない(笑)」と笑いのタネにした
  • 奥田民生氏は「スカイウォーカー」ジャケットに「CCCD」とデカデカと書いて皮肉った
  • RHYMESTERの「ザ・グレート・アマチュアリズム」でレーベルゲートを皮肉る歌詞を書いた
  • 佐野元春氏に至ってはこれが原因で一時ソニー系のEPICレコードジャパンから独立してDaisy Musicを設立し、2021年まで半ば絶縁していた
  • ASIAN KUNG-FU GENERATIONは「リライト」にてCCCDを皮肉る歌詞を書いている
他にも、音質問題に直面して一転CCCDアンチになった音楽家は多数存在する。

そして何よりも、割れとは無縁の善良な消費者からしてみればロシアンルーレット状態で、出されて何かあったら補償もなしという状態のせいで拒否反応は凄まじいものだった。
キングレコードからの強い要請で陰陽座の「鳳翼麟瞳」を売れなかったらCDで出すという条件でCCCDで出したところ、猛批判を受けてCDで再販されたり、逆にエイベックスのCD売り上げが2割も減少する結果に。
そしてCCCDの不利益を被った人達の中から違法アップロードに手を出す者が現れ、根絶するべき違法アップロードを逆に加速させてしまったという皮肉な結末に至ってしまったのだった。

特に一大マーケットのアメリカでは、この日本での混乱が報じられていた事もあってか余計に拒否反応を起こしてしまい、上述のXCP規格CCCDマルウェア問題を始め「CCCDと表示されてなかったじゃないか」と訴訟が起こる事態にまで発展した事、
そしてある事が起きたため、ヴェルヴェット・リヴォルヴァーの『コントラバンド』がCCCDとして全米1位と取った以外、全くと言っていいほど流行らなかった。
しかもそのコントラバンドすら、下記のブームでiTunesとの相性が悪かったせいかボロクソに言われる結果にもなってしまう。

そのある事とは、AppleのiPodブームである。
2004年頃になると、iTunesの使い勝手や有料型ダウンロード音楽配信サービスの勃興から各社同種の配信サービスへと舵を切るようになり、こちらが現在までのメインストリームとなっていく。
さらには同時期にかのYouTubeの登場などでCCCDは余計に存在意義が急速に薄くなり、結果的に僅か数年で廃れてしまったのだった。
要はソニーの独自規格目当てや著作権保護から起こった動きであったが、結果的に欠陥品を殿様商売で売った結果、そのツケを含めてこのCCCDが残した爪痕は非常に大きく、色んな意味で音楽業界における、タイムマシンがあったらこのような物の生まれる前の時代に飛んで誕生を阻止して歴史を変えたくなる「歴史改変案件」の1つとして現在でも語り継がれている。

特にちょうどソニーは、2003年の俗にいう「ソニーショック」真っ只中だった……と言うよりもCCCD絡みの損失も含めたのも一因だった事も、余計にソニー暗黒期を物語っていた。
なお、一応そんな欠陥品を売りつけてガタガタだった当のソニー・ミュージックエンタテインメントを救ったのは、他でもないアニソン攻勢だった事は、また別の話。



で、どのくらい効果があるの?

実際のところ、こうした「割れ対策」にどの程度の効果があるのかは定かではない。
というのも、ほとんどの割れ対策は発覚から遅くとも数日程度で対策され、無効化されてしまう為である。
ひどい事例だと、セーブ不能になるプロテクトが掛けられていた『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』(2009年、NDS)などは発売日時よりも前にプロテクトが破られてしまった。

ただし、「発売日前後の割れさえ防げれば十分」という考え方もある。
正規版より先に割れが出回るのはもちろん問題だし、最もゲームが売れる時期である発売直後に割れが出回る事もダメージが大きい。
しかし、その後はダウンロード専売品でなければ中古品も出回るし、そうでなくとも話題性がなくなればどの道売上は低下していく。
稼ぎ時の発売直後さえ機能してくれれば、その後プロテクトが突破されても売上への影響は限定的というわけである。


割れ対策の黄昏

さて、ここまでお読みになってきた方はお気づきになられただろうか。
上記の「割れ対策が行われたソフト」の中に、2010年代以降のソフトがとても少ない事に。
近年、割れでゲームソフトを入手するのは明らかに割に合わない行為になってきているのだ。

理由はいくつかある。
  • ゲーム機(ハード側)自体に高度なプロテクトが掛けられるようになり、不正なソフトを通すのが困難になった。
  • ソフトの容量が巨大化し、配布行為が高負荷になった。
  • インターネットに接続して遊ぶゲームや、アップデート・ダウンロードコンテンツが定期的に配信されるゲームが一般化した。
    • 海賊版ソフトはオンラインプレイで弾かれる可能性が高く、ハードによってはゲーム機単位でBANされる(海賊版ではない正規のソフトも遊べなくなる)ケースもある為、事実上割れ環境ではオフライン専用となる。
    • アップデートやDLCに関しては更新内容自体のファイルを配布すれば割れでも対応できてしまうが、高頻度でアップデートをかける事で多少の対策にはなる*47
  • ダウンロード販売の発達と復刻販売の動きにより、古いゲームや入手困難であったゲームが正規手段で入手しやすくなった。新しいゲームも、ダウンロード版であれば「売り切れで買えない」「近所のお店に入荷しない」という事態も防がれる。
    • さらにダウンロード販売ではセールが頻繁に行われるので、低リスクでゲームを安価で入手しやすくなった。
  • 法整備や当局の対策が年々進み、アップロード/ダウンロード共に取り締まり・立件されるリスクが高くなった。アメリカや韓国では政府機関により割れサイトのドメインが没収されるケースも出ている。
  • SNSや配信が一般的になり、割れの使用が発覚した時の炎上の規模と拡散スピードが高まった。また、情報交換が盛んになり、些細な差から海賊版の利用を見破れる人物・要素が増えた。

また、PCゲームにおいても、かつてのような「割れ9割」のような状況は改善が進んでいる。
日本ではまだギリギリマイナーだが、元々PCゲームの発展土壌が十分にある海外ではダウンロード販売が急速に市場を伸ばしている。
その中でシェアを爆発的に伸ばしたPCゲームソフト販売プラットフォーム「Steam」の台頭が、海賊版対策にも極めて大きな威力を発揮した。

Steamで購入したソフトは初回起動にオンライン認証が必要(かつてはオンラインでないと遊べない仕様だった)だが、Steamは
  • ソフト数が多く、話題の最新作から往年の名作、インディーズの意欲作など、特定ハードの専売などを除けば主要な作品は一通り揃っている
  • 古いゲームを中心に価格も安く、セールも頻繁に行われている。セール時は大幅に割引きされる事も
  • 自動アップデートされる
  • コミュニティが充実
  • オンラインプレイが原則無料
  • 購入後のインストール数制限がなく、どのPCからでもプレイ可能
  • 購入2週間以内&プレイ2時間未満ならば返金可能(ただし、返金前提で繰り返し行うと拒否される可能性もある)
など、とにかくユーザーフレンドリー。
これにより「不便な上にバレたら捕まったり訴えられたりするリスクがある海賊版より、Steamでセールしている正規品のゲームを買う方がよっぽど安くて手っ取り早いので便利」という風潮が一般化した。
また、Steamは世界のほとんどの国からアクセスできる為、「自国で欲しいゲーム(のPC版)が売っていない為、やむなく海賊版でプレイしていた」層を大幅に減らす事にも成功した。Steamに売り出してても自国のPCユーザーを締め出している一部を除く。

かくして、ゲームソフトは今や「割る」事自体が非合理的になりつつあり、「割れ対策」という文化も、ようやく終えようとしている。
コンピュータゲーム黎明期より続いてきた、ゲーム開発者と違法コピーとの永遠とも思える戦いは、遂に開発者の勝利で幕を下ろそうとしている。


















――エロゲー業界を除いて。

残念ながら零細企業の製品が大半を占めるエロゲーは、現代でも相変わらず割れが蔓延している。
オンラインプレイが主流ではないPCソフトな上、Steamなどメジャーな配信プラットフォームがまともに使えない*48など、上記した海賊版を不合理にする作用が全く働かない状態にある。
さらに企業としての地力があまりない業界なので、対策に使える資金はことさら限られており、たまに張り切りすぎた会社がやった対策はほとんどの場合、裏目に出て悲惨な結果を招いている(上記の『新妻LOVELY×CATION』など)。
上述の「発売直後の一番売れる時期だけ割られなければいい」という考えがより浸透した一因にもなっている。
かつてはオタクコンテンツのメインストリームであったエロゲー業界の著しい衰退に、歯止めがかかる様子はない(一応、衰退の原因は割れだけではないし、一番の原因であるとも確定していないが)。

とはいえ、最近ではFANZAやDLSiteなどといった成人向け同人作品を扱うダウンロード販売サイトで、現在も存続しているメーカーや消滅前に販売を委託したメーカーなどを中心に新作・旧作問わずエロゲーが買えるようになっている。
発売から2~年経って旬が過ぎた作品などは定期的に値引きやポイント還元セールが行われ、10年以上前の絶版作なら定価でも新品の半額から4分の1程度まで値引きされる*49などしてかなり安価に買えるようになり、やはりわざわざリスキーな割れに手を出す必要性や優位性も多少は薄れてきている。
さらに言ってしまうと、確かに近年のエロゲー業界は上記のダウンロード販売サイトなどの発達によって「重いコストを背負って広い層を狙う商業モデル」から「身軽に特定のニーズを突く同人モデル」に市場が移り変わり、
廃業した商業エロゲー会社のスタッフが同人業界に参入したりという場面も珍しくない為、ユーザー側も「高い金を払うの惜しんでアングラなサイトで違法行為を働く」より「簡単にアクセスできるプラットフォームで安価に自分好みの作品を買う」という選択肢が取りやすくなっている。

ちなみに乙女ゲーでは、QuinRoseの『クリムゾン・エンパイア』において採用したプロテクトが大問題となった事もある。
アメリカで集団訴訟となり、大手ではまず採用しないものを搭載していた結果、フリーズ・突如襲う砂嵐・バグなど大量の問題を引き起こした。
当作はシナリオの問題もあり、KOTY乙女ゲー2008の大賞にもなってしまった。
なお、翌2009年には同メーカーの「乙女ゲー業界で初のオンライン認証」を搭載した『ジョーカーの国のアリス 〜wonderful Wonder World〜』が登場している。
しかしこちらも「認証回数がまさかの1回限り」「将来的な認証解除の予定なし」「再認証手続きに必要な往復葉書はユーザー負担で、しかも記入不備があれば連絡も対応もされない」「昨日まで普通に起動できていたのに、いきなり認証情報が消える」と恐るべき事態となった。
つまり、個人情報を渡したくない人間は再認証不可、さらにサポート終了後の保証はなしということになる。
こちらもシナリオの出来の悪さで他の作品としのぎを削ったが、上記の問題が止めを刺してまた大賞を獲る羽目になった。
なお、当のQuinRoseは6年後の2015年に夜逃げするかのように倒産した(後の2019年にオトメイトのサブブランドで「QuinRose_Reborn」として復活している)。


Anti Piracy Screen

アンチ・パイラシー・スクリーン。直訳するなら「著作権侵害撲滅画面」。
2020年頃から「Anti Piracy Screen」と呼ばれる、コピープロテクトを模したインターネットミームが海外のネット民達によって創作されはじめた。
要するに、コピープロテクトによる警告画面などを模したコラ画像・MAD動画である。

画面越しの実写風の動画編集とゲームのプログラムを組み合わせて製作しており、題材にはレトロゲームの日本語版がよく使われている。
しかし有名なものでも『スーパーマリオ64』の警告画面で日本語が不自然だったり、『ポケットモンスター 赤』で主人公の顔がメタモンになっていたり*50、そもそも日本語版の存在しないソフトが元ネタだったりと、勘の冴えてる人はこの時点で偽物と察したと思われる。
それはそれとして大半はホラーなので閲覧には注意
なお、これらのミームの中にはごくまれに実際にゲームに搭載されている本物も混ざっていたりする。


いずれにせよ、著作物の不正入手はれっきとした犯罪行為である。
いかなる理由があっても絶対に行うな!




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最終更新:2026年07月30日 23:09

*1 光学メディアなら中途半端な深さのピット(溝)、磁気メディアなら中途半端な磁力の領域。

*2 『スーパードンキーコングの』1作目は本体の起動直後にコピーガードが表示されない。マップに遷移される直前にコピーガード画面が表示される。

*3 韓国・SETTEC社が開発したコピープロテクト。ディスク上に重複したセクタを意図的に置き、そのセクタを読み込む事で正規品を判別する方式を取っていた。初期Ver.ではピックアップ開始エリアがちょうど重複セクタの場所から読み込むパナソニック製光学ドライブなどでは動作しなかったが、後に改善されたおかげかエロゲなどを中心に採用されるも、セキュリティリスクが極めて高い事からWindows 10からは全く動作しなくなった。

*4 暗号化されたゲームデータを復元する為の復号鍵など。

*5 『頭文字D ARCADE STAGE』の7AAX当時、上海のジョイポリスにそういう特製筐体の個体が実際にあった。使用されたのはAE86トレノ、RX-7FD3S、R32、インプGC8。

*6 PCのシステムエラーでOSを再インストールしたり、故障やアップグレードなどでPCそのものを買い替えたり、インストールに失敗したりといった事。

*7 その回数は基本的に公開されていないが、最低でも2回は可能と思われる。1回だけという例も乙女ゲーではあったのだが。

*8 元々はソニーの光ディスク製造を担っていたソニーDADC(現在のソニー・ミュージックソリューションズ)が開発した技術で、SCSI/IEEE1394a接続ドライブ下でOSやHDDを破壊するバグが存在した事でも知られる。

*9 EAは『ザ・シムズ2』や『DEAD SPACE』などのソフトでこれを採用しており、ネット経由での認証により3回(その後5回)以上はインストールできない仕様となっていた。ところがEAのSecuROMはあろう事か極秘裏にこのSecuROMを仕込んで常時起動させる手法を取り、しかもそれがシステムリソースを司るOSのカーネル部(=パフォーマンスが割かれてUSBすら使えなくなる)に仕込まれるシロモノで、最悪外付けディスクのアクセスすら不可能になる事象まで発生した。一番タチが悪い極めつけの要素は、通常での削除はおろか、クリーンインストールですら除去不可能。なおかつコンピュータの処理能力をジャックしてEAに情報を送っていたという極めて凶悪なシロモノだった為、集団訴訟を起こされた。

*10 権利を侵された者が法的手段によらず実力で権利回復を図る行為。「自分の敷地内に勝手に車を止められたので、勝手にタイヤにロックを取り付け、車の持ち主から金銭を受け取るまで足止めを行った」あるいは「アパートで賃貸契約解除したにもかかわらず住人が部屋に住み続けた為、大家が隙を見て部屋のカギを交換し、住人を帰宅不能にした」という状況を想像されたい。復讐の項目も参照。

*11 168条の2、168条の3「不正指令電磁的記録に関する罪」。「ウイルス作成罪」とも。

*12 ディスク内のファイルの位置情報やサイズ等を記録したデータベース。これが失われるとディスク内のプログラムやデータは読み込みどころか、存在の確認すら不可能となる。なお、こちらは誤ってテスト版を公開した事が原因であった。

*13 こちらに至っては意図的に仕込んでいたが、2005年にトレンドマイクロがトロイの木馬を確認。しかもソフトイーサのVPN(PacketiX VPN)の開発に外部参加していた事から騒動に発展し、Vectorから公開停止処分を受けた。

*14 実用上問題にならないレベルで描かれた、実在しないか実際と異なる形になっている道。他社製地図にそれが描かれていれば、その地図はデッドコピーであるとわかる。

*15 事実上は非ガンダムロボアニメのチャンネルだが、実際に『ママは小学4年生』などが配信実績あり。

*16 ただし、サンライズは1クールごとの分割な上に再開まで1年くらいかける事も多々あり、割れ行為抑止の点だとどちらかといえば公式の映像ソフトや有償での公式配信への誘導が強いと思われる。

*17 ニコニコ動画の公式chは「3日」としている事が見られる。YouTubeでは普通は1週間~2週間。

*18 しかも一時期は毎年の恒例行事だった。

*19 この理由でTFの歴史内では古めの作品の割には「全話完走済」・「全話見たうえでネタにしたりイジったりしている」人がかなり多い。

*20 動画情報によれば、YouTube動画形式での公開開始は2024年10月。

*21 実際に『銀河旋風ブライガー』はこれが理由で、いわゆる「ホモと見るシリーズ」として全話投下がなされていた非公式版の一斉削除が行われた……とされる。

*22 ちなみに史実のマウスは8号戦車。7号戦車は史実ではお蔵入りになったが、WoTではおなじみのレーヴェ。

*23 「チャレンジ!! パソコンアドベンチャーゲーム&ロールプレイングゲーム」。

*24 いわゆるポケモンショックと同じパターンとなる。不正でしか見られないとはいえ、現代では絶対に不可能だろう。

*25 グッドエンドを見るには解析が必要とまで言われる始末で、最初の選択肢で正しいものを選ばない時点でグッド脱落確定、たくさん出てくる人物へ制限時間内に正しいタイミングで話しかけないとバッド確定と、ゲーム自体が超絶難易度を誇る。

*26 ゲーム中で暗殺を仕掛けられると忍者に襲撃され、味方が来るまで投げてくる手裏剣を日本刀で弾き落とし続けなければゲームオーバー。ちなみに成功すると逆に依頼主が切腹の危機に陥る。

*27 ちなみにプログラムによる画面越し「ドーーーン!」は原作でも披露している。

*28 https://tcrf.net/Ranma_%C2%BD:_Hiryuu_Densetsu_(MSX_turbo-R)

*29 https://web.archive.org/web/20031119192742/http://www.cero.gr.jp/regulation.pdf

*30 日本語版は初戦のリンクが途中まで一切攻撃せず、そもそも投稿内容の条件下で戦った場合にはCPU相手に3タテされたことになる。

*31 ただし、この投稿者は『オウガバトル64』『Dance Dance Revolution 2ndReMIX』といった明らかに子供向けではないゲームも購入している事が投稿内で明かされており、イタズラを書き込むような年齢のユーザーだとすると不自然ではある。

*32 実際、同サイトの106ページにも『カービィボウル』の海賊版現象(コピーガード(SFC)の項目にあるアレ)が誤作動したというユーザーの投稿が届いていたくらいには、この手の報告はあったようだ。

*33 しかも即時ではなく、別の条件も満たしたタイミング。これにより、再現性の確保が困難になり対策しにくくなる。

*34 車を届けるミッションでガレージが開かなくなるなど。この時、車から降りると鍵が掛かって乗れなくなるおまけ付き。

*35 そもそも、これを抜きにしてもマルチプレイサーバーに評判激悪のGames for Windows Liveを使っていたり、『GTAⅢ』~『SA』までMODに対しかなり寛容だったのに『Ⅳ』でいきなり厳しくしたりと、当時のゲーマーに対しPC版のみ評判がすごぶる悪い。

*36 海外版をインストールしてもアップデートで日本語字幕対応になるなど、そこそこ良評価のポイントもあったのだが。

*37 不可能になるのはこれだけではなく、ルーンの順序を特殊な線繋ぎで指定するイーゼラー、章の扉絵のアストラム文字の解読、入力画面から紋様を描かないと戦闘で使えない魔法、レシピがマジックマスターに載っている合成品の作成、などなど……

*38 ゲームデザイン・プログラム・グラフィックを担当した遠藤雅伸氏のこと。

*39 一応、デジタルEGG版は付属のPDF説明書に護符の画像を添付する形式を取っている。確かにそうせざるを得ないのだが。

*40 当時は企業もしくは個人が開設したホストコンピューターへ電話回線を介してアクセスする「パソコン通信」があったが、「接続先地域ごとの電話代が必要」「企業系は入会費や分単位(1分で10円など)の接続料金が必要」「ホストごとに独立している為、アクセスしたからといって目的の情報が得られるとは限らない」と、決して気軽に触れられるものではなかった。

*41 ファン(?)が不満を募らせる他、暴言メールも来るが、これらの内容はなんと実際に本作の会社に送られてきた文章を使っている。

*42 https://www.gamecity.ne.jp/support/notice/20945.html

*43 体験版と製品版でも違う事から相当直前になって変わったと思われる。

*44 レーベルゲートCDを扱う為にソニーを中心とした会社が出資していた企業。ソニーの音楽配信サイト「mora」を運営していたが、2021年にソニー・ミュージックエンタテインメントと合併する形で消滅。

*45 2層目をソニー独自規格のATRACにしたもの。リッピングするのにソニー製のMAGIQLIP2/SonicStageが必須だが、その配信が2008年に終了。この為、現在では非合法のやり方で吸い出しをしなければコピー不可能であり、しかもデータCDと認識されるせいで、iTunesで読み込ませると最悪フリーズするという誰得が詰まった極地でもある。

*46 ただし、『Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1』のタイ版は何故かCCCDであり、逆輸入で購入できるケースもあった。

*47 これを利用した例としてSCS Softwareの「Euro Truck Simulator2」/「American Truck Simulator」があり、2~3ヶ月毎の高頻度でメジャーアップデートを掛ける事で、割れで公開されているバージョンの意義を薄くさせる効果を持つばかりか、アップデートとDLCを一括でパッケージングせざるを得なくなり、結果整合性が合わずにDLC必須のMODを使えなくする(&ゲームログを見れば一目瞭然)というマンパワーの暴力とも言える手法で解決している。

*48 Steam側の方針変更もあるが、基本的にはエロを抜いたり、外部パッチで導入させたりする通常版のみが扱われる。

*49 これに先述の定期的な値引きやポイント還元、さらに値引きクーポンの利用なども合わされば1000円程度で購入できる事も。

*50 当時、変身後も顔がメタモンのままというのはアニメ独自の設定であり、『赤・緑・青』に限るならばゲーム中のメタモンは顔も含めて完璧に変身できる。ただしかなり後に、『名探偵ピカチュウ 実写映画版』でアニポケとゲームのメインシリーズの中間的な設定でメタモンを登場させたのち、『ぽこ あ ポケモン』においてほぼアニメ版準拠の設定が採用された。