暴発

キャラを操作中にコマンドミスなどによってプレイヤーの意図しない技が出てしまった時「○○が暴発した」と言う事がある。
また、出したい技とは別の技が暴発した場合には「○○が××に化ける」と言われる。
これは先行入力や仕込み入力しつつのヒット確認を行っている間に入力猶予が過ぎ去っていた場合、
あるいはレバー入力が正確でなかった場合などによく起こる。
前者はレバー入力の途中から最後にかけて被っているコマンドに、
後者はレバー入力の最初から途中にかけて被っているコマンドに化けやすい。
素早く正確なコマンド入力が必要な格闘ゲームにおいて、
コマンドミスによる暴発は勝敗を左右するだけでなく精神的ダメージも被る危険な事故。
ぶっちゃけ格ゲーマー最大の敵といっても過言ではない。
ただしコマンド入力の難易度や化けた先の技の性能などを含めた上で技性能調整の一環とする事も多々ある。

また、「漏れる」と言う用語もあるが、
そちらはヒット確認でガードされたのに暴発してしまった場合や牽制に仕込んでおいた必殺技が暴発した場合等に使われる。
化けるが「意図しない技を意図したタイミングで出す」のに対し、漏れるは「意図した技を意図しないタイミングで出す」点が異なる。
ただし、システム共通行動(投げやガードキャンセル等)が絡む場合は前者の意味合いでも「漏れる」と表現される事が多い(投げ漏れの大パンチ等)。

なお。化けやすい化けにくい以前に、そもそも開発者にまともに使わせる気が無いと思われる迷コマンドの数々についてはこちらを参照。


具体例

+ CAPCOM編
初代『ストリートファイター(2ボタン版)』
通常技の強弱
攻撃の強弱が個別ボタンではなく押した強さ(アップライト版)や時間(テーブル版)で決まってしまうので、慣れない内は使い分けにくい
(なお通常技に限定されている理由は、当時の必殺技に強弱が存在しなかったから)。
しかも大抵の場合強攻撃は弱より隙が大きいので、弱を出すべき状況で強を出してしまったら相手にチャンスを与える事となる。
NEOGEOの『龍虎の拳(2)』や『風雲黙示録』、『ワールドヒーローズ(2JETまで)』も時間制であった他、
スマブラ』でもスティックの倒した勢いで強とスマッシュを使い分けるため暴発が起きやすい
(このためか、『DX』からは3Dスティックとは別に右側のCスティックにスマッシュや強攻撃等のいずれかを割り振る事ができる)。
更には昔のゲーム機のコントローラーはボタン数が少なかったために、移植版では時間制に変更されてしまうケースもあり
(そもそも前述のNEOGEO格ゲーが時間制だったのも同じ理由)、
本来の連続技がこの仕様によって再現が異様に難しくなったり、そもそも不可能なケースも存在した
(ボタンを押した長さで強弱を判定する仕様上、技が出るのは「ボタンを離した瞬間」なので、特に強はタイミングが遅れてしまう)。

ストリートファイターII
リュウケンの「昇龍拳」(→↓↘+P)と「波動拳」(↓↘→+P)
恐らく格ゲープレイヤーなら確実に経験し、そして真っ先に躓くであろう代表的な化け。
相手の飛び込みから無防備にフルコン食らって乙る悲しみは誰もが一度は通る道である。
昇龍拳を出す際の「歩きながら波動拳」というフレーズは有名。
この二つのコマンドを的確に使いこなせるかどうかが、初心者卒業の分水嶺の一つと言われる。
メゲずに頑張ろう、誰もがみんな最初は初心者だ!
ちなみに逆のパターンの「レバー入れ攻撃→波動コマンド」コンボが昇竜に化けるというのも『KOF』の特殊技絡みなどでしばしば見られる。
この場合はレバー入れ攻撃を入力したらすぐレバーをニュートラルに戻すと良い。
波動拳の他にはしゃがみ強Pに化け、これが割と対空性能があるので撃墜出来ちゃったりもする。
なおコマンド自体は初代と同じなのだが、当時は波動拳でさえ「出せたら凄い」扱いだったためか大して問題視されなかった。
昇竜拳が上昇時のみならず下降時も無敵で、これだけ出してりゃ(対人戦含め)負けないバランスだったし

『ストリートファイターII』
ザンギエフの「スクリューパイルドライバー」(レバー一回転P)とJP(空中P)
格ゲー黎明期の最難関コマンドの一つ。投げキャラ使いの登竜門と呼んでも過言ではあるまい。
現在では立ちスクリューという手法が確立されたものの、レバー一回転というコマンドの性質上、
入力に慣れないとどうしても暴発ジャンプを繰り返す事になる。
実戦で確実に決められるようになれば中々の腕前と言えるだろう。

『ストリートファイターII』
ガイルの「サマーソルトキック」(↓タメ↑+K)とJK(空中K)
ガイルに限らず、タメ技を持つキャラを使った事のあるプレイヤーには絶対こんな経験があるはず
サマソ系の技には無敵があるものが多いが、ただのジャンプ攻撃なんかに無敵なんてあるはずも無く、切り返すつもりがフルコン貰って乙。
また、暴発したと分かりやすいため非常に格好悪い。安定してサマソが撃てるようになったら初心者卒業かも。
ちなみに、ソニックブームのような横タメ技は上タメ技に比べて暴発しづらい上に、通常技を空振りするだけなのでかなりリスクが少ない。
だが『ストII』無印時代のガイルはジャンプ強Kも地味に高性能で、サマソが出てないのに対空として機能しているなどと言った珍現象を生み出した。
上の画像のジャンプ弱Kも、小技なので出るのが早く、見ての通り攻撃判定は上の方に向いていて、判定が出ている時間が結構長いため、
サマソじゃ無いのになんかサマソっぽく機能するという場面もあった。この偽サマソに撃墜されると飛び込んだ方が非常に格好悪い……。
なお、「とにかく手軽・確実に出せる空中攻撃迎撃技」なら、ガイルは無印時点でも地上立ちの中K・大Kの方が判定強さ・攻撃範囲・隙のいずれも上位互換であり、
迎撃のためにわざわざジャンプして空中技を出す必要は無いので、あくまで「暴発してもとりあえず使えた」ぐらいの技である。

『ストリートファイターII』
ダルシムの「ヨガフレイム」(←↙↓↘→+P)とヨガファイヤー(↓↘→+P
有名なコマンド被りで、レバー入力が甘いとヨガファイヤーに化けると言う物。
現在ではヨガフレイムのコマンドが前後逆の所謂「逆ヨガ」になっているため、これらの技による暴発の心配は無くなった。

『ストリートファイターII』
サガットの「グランドタイガーショット」(↓↘→+K)と「タイガー(ニー)クラッシュ」(↓↘→↗+K)
『ストリートファイターZERO』
豪鬼の「豪波動拳」(↓↘→+P)と「百鬼襲」(↓↘→↗+P)
最後の↗が有るか無いかで技が変わってしまう。意図的に出せるようであれば上級者である。
いずれも後者(↓↘→↗+PorK)のコマンドで出す技は後の作品ではどちらも(→↓↘+K)に改められている。
……が、後の作品では低空必殺技というテクニックのために実質これらのコマンドで入力される技も多いため、
むしろ昔以上にこの手の暴発に気を使わなければならないケースも多々ある。
ちなみにこちらの場合は地上で同一コマンドで出せる必殺技だけでなく、ハイジャンプや空中通常技の暴発にも注意しなければならない。

『スーパーストリートファイターII』
キャミィの「キャノンスパイク」(→↓↘+K)と「スパイラルアロー」(↓↘→+K)
理由はリュウとほぼ同じと思いきや、スパイラルアローの方が優先順位が高いという嫌がらせのような罠がある。
歩きながらスパイラルアローだとキャノンスパイクは出てくれない。正確に昇龍拳コマンドの入力を心がけよう。
ついでにキャミィには「アクセルスピンナックル」(←↙→+P)と「フーリガンコンビネーション」(↙↓↘↗+P)という暴発誘発コマンドがある。
イジメですか。

ストリートファイターZERO
ソドムの「ジゴククスレイプ」(↓↘→+P)、「ブツメツバスター」(レバー1回転+P)、
「メイドノミヤゲ」(↓↘→↓↘→+P)、「テンチュウサツ(レバー2回転+P)
2回転絡みのコマンド4段被り
単純に1回転を竜巻方向で入力するようにすれば2つは回避出来るが、人によって2回転は出しにくい方向があるのが困りもの。
ただ『ZERO3』はスパコンが使えるZ-IZMでなく、オリコンの使えるV-IZMがメインなので、
ジゴクスレイブとブツメツバスター以外はコマンドが被らなくなるという、システムで回避される珍しいケースでもある。
……が、ソドムの更に困った所はダイキョウバーニング(レバー1回転+K)をジャンプ中ぐるぐる回しで入力すると、
どちらの方向も「シハラキャッチ」(→↓↘+K)と「ヤグラリバース」(←↓↙+K)が被って暴発する危険性がある事。
しかも両方死に技で泣きそうになる。

ストリートファイターZERO
豪鬼の「前方転身」(↓↙←+P)と「灼熱波動拳」(→↘↓↙←+P)と「滅殺豪波動」(→↘↓↙←)×2+P
『ZERO2』以降の豪鬼使い最大の鬼門。コマンドの3段被りである。
特に豪鬼の一番ダメージが大きいオリコンが灼熱波動拳連発なので、失敗が即前転に化けるという有様である。
また滅殺豪波動の失敗で灼熱波動拳に化けた場合この技はやたらと硬直が長いため、失敗すると即座に相手のフルコンボの餌食となる。
ちなみに灼熱波動拳は『ZERO1』の時はヨガコマンドだったのだが、豪波動拳に化けないようにとわざと変更したと言われている。
……が、良かれと思ってやった事が、必ずしも良い結果には繋がらないという一つの教訓なのかもしれない。
なんでPKで使い分けしないんだと言いたくなる事請け合いである。

X-MEN Children of The Atom
豪鬼の「滅殺豪波動」(↓↘→↓↘→+P)と「滅殺豪昇龍」(↓↘→↓↘+P)
これも最後の→が有るか無いかで技が変わってしまう。遠距離から滅殺豪波動を出すつもりが滅殺豪昇龍に化けたり、
或いは相手の割り込みに滅殺豪昇龍で返すつもりが滅殺豪波動に化けたりとか意図的に出すのが難しい。
後の作品では滅殺豪波動が上記の通り逆ヨガ(→↘↓↙←)×2になったが、長いため余計に使いづらくなった。
だからなんでPKで(ryと言いたい所であるが
殺意リュウの「真空波動拳」(↓↘→↓↘→+P)と滅殺豪昇龍(↓↘→↓↘+K)はこのパターン)、
CVS』シリーズでは何故か殺意リュウ版真空波動拳も逆ヨガ×2になっているし……どう見ても意図的な嫌がらせとしか思えない。
しかしその一方で『ストEX』シリーズなどでは(↓↙←↓↙←+P)になっているため幾分マシになっており、
更に家庭用版『ストIII 3rd』で全SA使用可能にした場合、
滅殺豪波動は(↓↘→↓↘→+P)、滅殺豪昇龍は(↓↘→↓↘→+K)と珍しくまともなコマンドになっている。

ストリートファイターIV
ダルシムの「ヨガカタストロフィ」(↓↘→↓↘→+PPP)と「ヨガテレポート」(→↓↘+PPP)
所謂真空波動コマンドと昇竜コマンドの被り。せっかくだからダルシムを例にして紹介。
これは超必殺技を出す際にレバーが横まで入らなかった場合テレポートが暴発、隙を晒す事になると言う物。
他のキャラならばコンボの締めが別の攻撃に変わるだけで済む事もあるが、
攻撃しようとして攻撃しないと言うノーリターンなこのミスはかなり痛い物がある。

『ストリートファイターIV』
フェイロンの「烈火拳」(↓↘→+P)と「烈火真拳」(↓↘→↓↘→+P
一見暴発しそうにないコマンドだが、烈火拳が3回まで連続入力可能な「追加入力型必殺技」であるため暴発してしまう。
スパコンゲージが溜まっていなかったりEXで出した時はこんな事は起こらないのだが…。
同シリーズのフェイロンが一時期最強クラスにいた事もあり、
『ストIV』におけるフェイロン使いの登竜門……らしい。

+ SNK編
餓狼伝説SPECIAL
クラウザーの「カイザーウェイブ」(←タメ↗+AC)と前方ジャンプ攻撃(↗+A
通称「カイザージャンプ」。前述のサマソ暴発と同系であるが、
後ろ溜め(しゃがみガードでは駄目で、真後ろ限定)後、斜め上に入力という珍妙なコマンド入力から来る暴発率は半端ではなく、
数多のプレイヤーを戦慄させた。

REAL BOUT 餓狼伝説2
テリー・ボガードの「ライジングタックル」(↓タメ↑+A)とJA(空中A)
単体で出す場合でも初心者が時折やってしまうが、当該作品の場合はある程度慣れたプレイヤーでもやってしまう事があった。
その原因は「ファイヤーキック」からの追撃。ファイヤーキック自体のモーションが思いの外早い事もあり、
下溜めが足りずジャンプAで追撃という事態がそれなりにあった。最悪追撃出来なかったなんて事も。

『餓狼 MARK OF THE WOLVES』
フリーマンの「フルブラスト」(↓↘→↓↘→+AorC)と「ナイトメア」(↓↘→+AorC
正に悪夢。フリーマン使い悩みの種。
波動コマンドが被っているので、フルブラストを出そうとして意図せずナイトメアが暴発する事が非常に良くある。
この暴発した際に発生するナイトメアという技が実に使えない。
小技から繋がらない上にガードされたら相手からの手痛い反撃を免れない。
フリーマンというキャラは小技による牽制からゲージ技であるフルブラストに繋ぐ事が重要なダメージソースとなるため、
この「ナイトメア」という技は自身にとっての「悪夢」と言っても過言ではないのである。

餓狼 MARK OF THE WOLVES
グラントの近立ちCと投げ(レバー→or←+C)
所謂自動二択。『ヴァンパイア』あたりなら結果オーライとなる事が多いが、グラントに限っては笑えない。
何故かと言うとヒットガード問わず-12Fという隙のでかさ。
-12Fもあったらいくら体力の高いグラントとはいえ、HP1/3がサヨナラするのがほぼ確定というレベル。
ジャンプしても発生8fのため空中ジャストディフェンスが余裕で間に合い、実は自動二択すら成立しないというおまけ付き。
一番きついのは相手にしゃがまれると近Cが暴発するという投げ間合いの驚異的狭さである。
投げ無敵を仕込める条件が割と緩い事もあり、投げの確定状況でも投げられない事が多々ありすぎるため、
うっかり投げようとして近C暴発から散っていったグラント使いは相当数いる。
ちなみに投げ抜けはCが混ざっていればOKなので、4or1+A+Cで小パンを仕込みながら投げ抜けする事が可能。

サムライスピリッツ』(『初代』『真』『零』『零SP』)
強(AB or CD同時押し)と弱(A or C)、中(B or D
上記の初代『ストリートファイター』と同じく強弱の付け方でも同時押しの入力ミスの代表例。
『サムスピ』は伝統的に同時押し受け付けが若干厳しい傾向にあり、
「来た!」という場面での必殺の強斬りが弱斬りや中斬りに化け、結果的に勝ちを逃がしてしまうという事がある。
それでも『斬サム』~『天サム』や『剣サム』では弱・中・強斬りボタンがそれぞれ独立しているためこのミスが出る心配は無いのだが、
『初代』『真』『零』『零SP』はいずれもこの一撃が重要なゲームデザインになっているため、ことさら影響が大きい。
そして困った事に必殺技の強中弱もこの方式のため、アースクェイクなど必殺技が連打コマンドのキャラは強が非常に出しにくく……
そもそも4ボタンハードであるNEOGEOを、同時押しによる擬似的な6ボタン構成にしたために起こる問題であるので、
ゲーセン側でボタン配線を組み合わせて同時押しを1ボタンにまとめた「強斬りボタン」を作る事で、
独立した6ボタン構成に工夫してある筐体も当時は見受けられた。

同シリーズはボタン同時押し系の特殊操作が多く、他にも肝心な時に怒り爆発や境地、一閃が出ないといった問題も発生している。
『零SP』では終盤これらを使わないと先に進めないので完全クリアを目指す際の悩みの種とも化した。
幸いMUGENの『サムスピ』キャラは同時押し入力猶予が改善されている事が多いため、あまり気にならない。

ちなみに同時押し猶予が厳しいのは『サムスピ』だけでなくSNKの伝統となっている。
特にやばいのは『餓狼MOW』で、避け攻撃やブレーキングなどの同時押し猶予はなんと0F
ブレーキングミスが多発する人はボタンを押すタイミングより先に疑った方がいい。

真サムライスピリッツ
牙神幻十郎の「桐覇・光翼刃」(→↓↘+斬)
幻十郎の主要な死因の一つ。「三連殺」(↓↘→+斬×3)や「五光斬」(→↘↓↙←→+A)絡みで暴発しやすい。
これだけならよくある事なのだが、問題は光翼刃の性能がどうしようもなくカスな事。
所謂「昇龍拳」系の技なのだが、無敵は無く判定も弱いうえ連続技にも全く使えない
(そもそも光翼刃に限らずサムスピや真サムの対空必殺技は一部のゲージ技を除き悉く使えない(そもそも『初代』にゲージ技が無いが)。
 なので『初代』や『真サム』の対空は通常技で行うのが一般的であった)。
当然昇龍系故に外した時の隙も絶大。
さらにサムスピ火力の強斬りカウンター(約1.3倍)一発で、発狂せんばかりのダメージと気絶値が簡単に確定するという、
正にカスとしか言いようがない技なため、出てしまった時の絶望感は計り知れない。
幻十郎はこれ以降も「紅」「紫暮」など、暴発のためだけにあるような技を度々実装してプレイヤーを苦しめる事に……。

THE KING OF FIGHTERS
ラルフ・ジョーンズの「バルカンパンチ」など(ボタン連打コマンド)
暴れようとした際、初心者なら誰もが暴発させたであろう。
この手の技はガードされて反確の場合が多いので、そのまま相手にターンを持っていかれる事請け合いである。
なお、連打コマンドは大抵ボタン5連打で発動するようになっている。
そして例に挙げたバルカンパンチは4連打。暴発が心配な人は意識しておくといいだろう。
ちなみに『MI』シリーズではスタイリッシュアートがあるために、暴発防止策としてか昇龍コマンド(→↓↘+P)となっている。
しかし、世の中には『ダブルドラゴン』のダルトンの「男のプライド」(いずれかの攻撃ボタン連打)と、
「男のバーニングファイヤー」(2つ同時にいずれかの攻撃ボタンを連打)という、
暴発上等と言わんばかりにとんでもないコマンドを持ち合わせる奴もいたりする。
『サムライスピリッツ天草降臨』では、公式コマンドでは「レバー前入れ+ボタン連打」となっているが、
実はレバーを前に入れなくともボタンを3連打するだけで連打系の技が出てしまう。
特に修羅タムタムで立ち弱斬りを調子に乗って連打していると死に技の「パグナ・パグナ」が暴発してえらい目に遭うので注意
(羅刹は「パグナ・パグナ」が無いため立ち弱斬りを連打しても構わないが…)。

余談だが、こういった連打コマンドはアーケードではともかく、一般的なコントローラーではやや出しにくい技となる。
これはACスティックは各ボタンに指を置き、その指でボタンごとに連打出来るが、
コントローラーは基本的に親指一本で二つないし四つのボタンを連打する必要があるためである。
例えるならブラインドタッチVS一本指打鍵法。

テリー・ボガードの「ライジングタックル」(↓タメ↑+Pから→↓↘+P)
突然コマンドを変更してしまったがために、今までの感覚で技を出してしまう時に起こりやすい一例。
それまでライジングタックルはタメ技として浸透していたのだが、『KOF'96』から突如昇龍拳コマンドへと変更になった。
もちろんこれはインストカードを見れば変更になっている事は一目瞭然ではあるのだが、
やはり初出のコマンドで慣れ親しんでいるプレイヤーからすれば、咄嗟に入力するのは「これまでの出し方」であり、
『'96』でテリーを使っていたプレイヤーは咄嗟に今までの出し方で対応してしまい、
垂直ジャンプパンチを虚しく出してフルボッコにされる事が多々あった。
しかもこの時期に同時進行していた『RB餓狼』シリーズでは変わらずライジングタックルはタメ技であったため、
両方をプレイしているプレイヤーにとっては混乱を招くだけであった。
そのため、このコマンド変更は不評を買ってしまい、
『'98』の裏キャラから復活させ、『'99』で再びタメ技へと戻された。
…と安心していたら『XV』でまた唐突に→↓↘+Pに変えられた。そこはタメコマンド「でも」出せるとかにしてくれてもさぁ…

なおSNK格闘の場合、製作タイトルによって開発チームが違うため、この様な「コマンド変更」という事態がしばしばあり、
ギース・ハワードの「烈風拳」も、『餓狼SP』や『KOF』なら↓↘→+P、
『RB餓狼』シリーズなら↓↙←+Pといった具合に変わってしまう事もあったりした。
中には作品毎にコマンド変更や性質も変えられるキャラまでいたりする。
しかし大抵は初出のコマンドに落ち着く事が多いので、最初の技のイメージは中々抜ける物ではないという事だろう。
他にはSNK製ではない外部出演だが『スマブラSP』ではバーンナックルが↓↘→+AorBに変更されている
(パンチ・キックの区別がない『スマブラ』では、クラックシュートとコマンド重複してしまう為。
『初代』再現の斜め上入力の有無でコマンド区別もそれはそれで辛いし)。

THE KING OF FIGHTERS '94
キングの「トルネードキック」(←↓↙+BorD)or「イリュージョンダンス」(←→↘↓↙+BD)と「猛襲脚」(↓↙←+BorD)
『'94』の女性格闘家チームで、特に頼れるキャラのキング。
そんな彼女の必殺技・トルネードキックは非常に使える技なのだが、これはキッチリと↙で止めてボタンを押さないと出ない。
↙の後にレバーをニュートラルにしたりすると、非常に使えない技の猛襲脚が暴発してしまう。
キングは何故か猛襲脚が優先されてしまうので注意が必要である。
超必殺技のイリュージョンダンスも非常に使える技なのだが、
これも同様の理由でキッチリと↙で止めてボタンを押さないとムテキングにはなれず、
「その場で踊ってんじゃないよキングさん」になってしまう。
なお『'95』では猛襲脚が削除されたため、暴発の心配は無くなった。

『THE KING OF FIGHTERS '94』
草薙京の「百式・鬼焼き」(→↓↘ N AorC)と立ちパンチ(N+AorC)としゃがみパンチ(↘+AorC)他
『'94』ではインストカードに「→↓↘+n」としか書いてないのに、最後がニュートラルでないと技が出ない罠があり、
草薙京の鬼焼きや椎拳崇の「龍顎砕」はその代表例。
このため、最後のニュートラルが認識されずにしゃがみパンチ、ニュートラルが長すぎて立ちパンチを振って潰されたりする。
一応早め出しでC入力するとしゃがみ強P、遠立ち強P共にそこそこ対空として機能するので難を逃れる事があるが、
A入力したり引き付けたりすると暴発からごっそり持って行かれる事も少なくない。
しかし、同じような逆昇竜コマンドである「朧車」は←↓↙+BorD、
別キャラで昇龍コマンドであるリョウの「虎咆」は→↓↘+AorCでニュートラルの必要無し。謎だ。
キングのトルネードキックに至っては←↓↙+BorDで前述のようにニュートラルにすると猛襲脚が優先されてしまう。さらに謎だ。
他にもタクマの「龍虎乱舞」は↓↘→←→+ACでニュートラルが必要無いが、
拳崇の「神龍天舞脚」は↓↘→←→N+Dでニュートラルが必要など、この手の悩みは多かった。
ただ、PS2の『'94』、現在配信されているPS3やPSPの『NEOGEOアーカイブス』及びPSPでの『KOFポータブル』においては、
これらのコマンドはニュートラル無しで出す事が出来る。
また、バグ再現モードのスイッチをONにすれば、原作通りにニュートラルにしないと出なくなる設定も可能。ってバグ扱いなのかよ。

……しかし、これだけの知識を以てしても出しづらく、通常技へと暴発する超必殺技がある。
それは上記にある拳崇の神龍天舞脚である。実は上記のコマンドのクセがあるに加え、
『'94』に登場する全プレイヤーで、超必殺技の受付時間が極端に短いキャラの一人でもある
(ちなみに同じ条件のキャラは二人いて、もう一人は上記の同じコマンドであるタクマ(龍虎乱舞)である)。
なので、他のキャラクターの超必コマンド入力スピードで入力してもまず出ない
ほぼ倍の速度で入力し、かつニュートラルにして入力しないと出ないと言う理不尽さである。

『THE KING OF FIGHTERS '95』~『'98』
リョウ・サカザキの「極限流連舞拳」(←↙↓↘→+C)と「覇王翔吼拳」(→←↙↓↘→+AorC
『'95』~『'98』までのリョウ使いの悩みの種。
『'95』から追加された極限龍連舞拳は投げ間合いのみで出せるガード不能打撃技で、浮かせた相手に追撃が可能な重要な技である。
しかし、前進してから出そうとすると見ての通りコマンドが覇王翔吼拳と重複してしまい、絶対に出す事が出来ない。
極限流連舞拳を出すのなら覇王翔吼拳を使わざるを得ない
相方の方はキックボタンで出す「極限流連舞」のため、ダッシュから簡単に出せるのだが…。
『'96』では超必殺技が出せない状態(体力が点滅せず、パワーゲージもMAXになっていない)で、
近距離立ちC等に超必コマンドでキャンセルをかけるとその通常技が多段ヒットする謎の現象があり、
極限流連舞拳をダッシュから狙おうとしたら覇王翔吼拳コマンドになったため、この現象が発覚したという逸話がある。
なお、前転から極限流連舞拳を狙う場合は、前転をレバーニュートラルで出す事でコマンドの被りを防ぐ事が出来る。

THE KING OF FIGHTERS '96
ゲーニッツの「やみどうこく」(→↘↓↙←×2+C)と「わんひょう・まめつ」(↓↙←+C)
通称「やみどうこく」のスカりモーション
『'96』はまだ投げスカりを実装していないのだが、これのせいで一人だけ投げ狙いのリスクが絶大。
CPU戦では圧倒的な強さを見せるゲーニッツではあるが、プレイヤーが使うと弱いとされる原因の一つ。
変な位置(高すぎる)に出る上に弱判定、長すぎる全体動作、棒立ちと完璧な性能。
一応先読み対空に使えない事も無いが、それだけなら「よのかぜ」の方が使いやすい。
見ての通りの被りコマンドだが、「やみどうこく」自体のコマンドの長さに加えて、
『'96』は非常にコマンド認識が厳しく、かなり正確に入力しないときちんと技が出ない。
幸いゲーニッツは移植版でしか使えないため、ゲーセンでプレイヤーの悲鳴が聞かれる事は無かった。

『THE KING OF FIGHTERS '97』
どの技がということでは無く全体的に暴発が非常に多い作品。
先行入力を受け付ける上、レバー認識が非常に甘い上に短縮コマンドが多いため、技が出しやすいを通り越して暴発しやすい。
例えば、←↙↓↘→+AorCは←↓→+AorCや↙→+AorCといった入力でも技が出る。
半回転系はだいたい同様で、→←↙↓↘→+AorCは→↙→+AorCなどでも出るし、→↘↓↙←→↘↓↙←+AorCは↘←↘←+AorCなどでも出る。
他のコマンドもだいたいこんな調子なので、非常に暴発しやすい。

THE KING OF FIGHTERS '98
タクマ・サカザキの「覇王至高拳」(→←↙↓↘→+AorC)と「暫烈拳」(→←→+AorC
スティック入力ではそうでもないが、家庭用のコントローラーパッド入力だとよく起こる暴発。
十字キーは構造上←から→に入力する際(逆方向も然り)余計な斜め方向が入りやすい仕組みなので、
『'98』(無印)のタクマの場合強「飛燕疾風脚」後の追い討ち暫烈拳を出すタイミングで覇王至高拳が暴発してしまい、
膨大な隙とゲージロスを晒してしまう事がある。
『'99』以降は至高拳が覇王翔吼拳同様の超必に昇格した後、『2000』から発生高速化し疾風脚の追撃に入るようになった為、
仮に暴発してもちょっとゲージを無駄使いしたぐらいで済むようになっている。
『'98』のリメイク『UM』でも『2000』以降と同様、超必仕様になっているのでやはりこれも解消された。
ただ『'96』以降超必にコンバートされた翔吼拳に対し、至高拳だけゲージなしで撃てるのが『'98』タクマのアイデンティティだったような気もするのだが

THE KING OF FIGHTERS 2002
リョウ・サカザキのMAX版「龍虎乱舞」(↓↘→+C・A)と強「虎煌拳」(↓↘→+C
恐らくコマンド被り系の技で最も暴発しやすい技。
見ての通り初代『龍虎』の龍虎乱舞の再現なのだが、
強虎煌拳のコマンド受付時間が16Fなのに対して龍虎乱舞はわずか7Fしかなく、
しかもCとAは同時押しでなく1F以上ずらして入力しなければならない。
おまけに虎煌拳出始めをキャンセルして出る仕様になっていないため、
ニュートラル状態ではコマンド通りに正確に入力しても↓↘→+Cの時点で強虎煌拳が必ず暴発するので、龍虎乱舞は絶対に出ない
そのため、ニュートラル状態で出すにはCの入力と同時に←や↑を押す事で強虎煌拳でなく強パンチが出るので、
この場合はAを押して完成させれば、強パンチを空キャンして出す事が出来る。
他にも硬直が解けたり、キャンセル可能になったタイミングでAが入力出来れば正確なコマンド通りの入力でも出る。
この単純且つ嫌がらせの如く難解なコマンド入力と仕様のため、全国でMAX発動中に強虎煌拳をぶっぱなすリョウが続出した。
技自体の発生が早くなおかつガード不能なため、この技を確定で出せるかどうかでリョウの強さが全く変わってくる。
ちなみに、リメイク版の『2002UM』ではMAX2としてガード可能な「・龍虎乱舞」(↓↘→↘↓↙←+AC)と、
ガード不能な「・龍虎乱舞」(↓↘→+C・A)に分けられた。
……しかしこの『初代』再現のコマンド、実際には、
「本当はAC同時押しなんだけどゲームの仕様上それだと相当出にくいから、C・Aと順に押して出すのもOK」
という妥協で生まれたコマンドでもあったりする。
それならば、AC同時押しという本来の仕様にしても良かったのでは……と思えるコマンドである。
一応、『2000』でちゃんとそういうコマンドになったけど。

THE KING OF FIGHTERS XV
キング・オブ・ダイナソーの「チクシュルーブバスター」(←↓↙←+K)と「ギガコンピー」(↓↙←+K
覇王丸の「奥義 烈震斬」(←↓↙←+P)と「轟破」(↓↙←+P
全キャラの「CLIMAX超必殺技」(↓↙←↙↓↘→+強P強K)と「シャッターストライク」(↓↘→+強P強K
ロック・ハワードの「デッドリー・レイブEXT」(↓↘→↘↓↙←+強P強K)と「アドバンスストライク」(↓↙←+強P強K
ギース・ハワードの「雷轟烈風拳」(↓↘→↘↓↙←+P)、「鬼煩悶」(↓↘→↘↓↙←+K)、
「羅生門」(↓↘→↘↓↙←+強P強K)、「アドバンスストライク」(↓↙←+強P強K
どうしてこうなった…というよりなんでこうした系のコマンド丸被り。

まずダイナソーと覇王丸について、『XV』では小足などからの暴発を防ぐためか「←↓↙」コマンドが「←↓↙」に変更されており、
レバーを真後ろに2回入れなければ出せなくなっている。
これだけなら別にいいのだが、問題なのは先に「←」を入れていたかどうかで全く別の技に変わってしまう事。
元々「↓↙←」と「←↓↙」が両立していたならまだしも、
「チクシュルーブバスター」と「轟破」はどちらも『XV』で追加された新技である
しかもこの重複が起きているのは上記の技だけ。明らかに何も考えていないと言わざるを得ない
「チクシュルーブバスター」と「奥義 烈震斬」は共にコンボパーツとして非常に重要なポジションを占めるが、
別の技に化けるとその時点でコンボが途切れてしまい、高火力ゲーの『XV』だとそこから逆転される事も珍しくないため、
彼らを持ちキャラにしているプレイヤーを悩ませる事になるのだった。
特にヒットすれば強制ダウンを奪える「轟破」は暴発してもまだ救いがあるが、
極端にリーチが短い「ギガコンピー」は大抵の場合空振りして単純に隙を晒すだけなので良いとこなしである。

そしてコマンドが統一された「CLIMAX超必殺技」と新システムの「シャッターストライク」についてだが、
どちらもゲージを消費する行動の上に、何故かコマンドの認識優先順位はシャッターストライクの方が上のため、
少しでもCLIMAX超必殺技のレバー入力が甘いと暴発してゲージを余計に失い、泣きを見る事に。
また、CLIMAX超必殺技を2つ持っているロックとギースは片方が「↓↘→↘↓↙←」コマンドなのだが、
ギースの方は「↓↘→↓↘→」だった「雷轟烈風拳」まで「↓↘→↘↓↙←」に変更され、超必殺技2つと丸被りになってしまう。
ロックはかろうじて回避していた…のだが、
2024年1月末に「↓↙←+強P強K」コマンドの新システム「アドバンスストライク」が追加され、どのみち暴発に悩まされる羽目に
結果、ラッシュ以外の手段で暴発を回避できるのは、簡易コマンド持ちのクローネンだけになってしまった。

最後に言っておくが、『KOFXV』は2022年に発売されたゲームである。
マジでなんなんだこのゲーム

月華の剣士 第二幕斬鉄の「影法師」(→←→+C)と「朧斬り」(→↓↘+C)
通称「スーパーサマー」
斬鉄の生命線とも言える影法師からの「断ち骨破」。
対空、奇襲、連続技と様々な用途に使える、斬鉄の強さを支える生命線であるが、
影法師を入力する段階で少しでも下要素が入ると、見た目がサマーソルトっぽい「朧斬り」が出てしまう。
対空で断ち骨破を出そうとした時に漏れたなら、威力が低いだけで対空として機能しているのでまだ救いはあるが、
奇襲や連続技のために出そうとして暴発するとどの位置にいようともフルコン確定となる。
この一発の漏れから死んでいった斬鉄は星の数ほどいるとかいないとか。

+ アークシステムワークス編
GUILTY GEAR XX Λ CORE
ザッパの「こんにちは三匹のムカデ」とPボタン版「そのまま帰ってこないでください」(↓↘→+P共通
ザッパのリバサには、ムカデの無敵時間を利用した割り込みがある。
当然、ダメージを喰らうと一定確率で憑依(所謂モード。技の性能が憑依によって違う)が変わるというシステム上、
何らかの霊が憑依してしまうとムカデを出す事は出来ないためバクチになってしまうが、
そういった場合はガードさせれば各種キャンセルでフォロー出来る上、発生から上半身無敵の6Pが出て、
場合によってはリバサムカデを読まれてガードされるよりリターンを取れる事もある。
それでも発生が遅い、全体モーションがやや長いといった欠点もあるので危ないシーンが多いが、
「P入れっぱなし↓↘→←+P離し」という、ボタンを放す事でも必殺技の場合ボタン入力扱いという仕様を利用した、
無憑依ならムカデ、それ以外ならガードという比較的安全性の強い複合入力テクニックも存在する。
しかし『アクセントコア』で追加されたPボタン版「そのまま帰ってこないでください」により、
前述のリバサムカデは非常に分の悪いバクチへと変貌した

この「そのまま帰ってこないでください」は幽霊憑依時に↓↘→+P or K or S or HS or Dを入力する事によって、
幽霊をそのボタンごとに様々な軌道で飛ばす必殺技であり、
Pボタン版は真上に幽霊を飛ばしてから相手の頭上から落ちるというもので、起き攻めなどに非常に有効だが、
コマンド自体はムカデと同じな上に、その他のK・S・HS・Dボタン版と比べて硬直時間が長く
さらに独特のポージングのせいで食らい判定もデカくなるため、
ムカデで切り返そうと思いきや幽霊が憑依無意味に天に昇る幽霊相手「フルコンボおいしいです(^ρ^)」
……なんて事になりかねない。
フォースロマンキャンセルを仕込んでおくという手もなくはないが、起き上がりとほぼ同時に攻撃を重ねられたら無意味だし。

一応、剣や犬などにも対応した「→↓↘→+PずらしHS>↑+D」という複合入力もあり、
こちらなら幽霊の場合HS版(前方山なり軌道)が出るわけだが
それでもやはりバクチ要素が高く、入力の複雑さの割りにリターンが合わない気もする。
無敵時間の長い覚醒必殺技「産まれる!」やバックステップ、
ガードの各種システム等を用いた方が実用的なのだが、これにはそれなりの技術と経験が必要で、
ザッパを使い始めたばかりの初心者の中には、今現在でも対人戦で起き上がりと同時に背筋を伸ばして幽霊を真上に飛ばす姿を稀に見る事がある。
中級者以上でもつい癖やバクチでやってしまう事もあるのだからしょうがない

ちなみに、ザッパはこの他にも、犬の操作中に誤ってDと何らかのボタンを同時に押してしまいサイクバーストを出してしまったり、
剣憑依時に「産まれる!」(→↘↓↙←→+HS)を出そうとして「近づくと逝きます」(→↘↓↙←+HS)が出たり(逆も然り)、
ラオウ憑依時にトドメの「ベロウズマリス」(→↘↓↙←→+S)を出そうとして「産まれる!」(→↘↓↙←→+HS)を出してラオウを消してしまったり(通称「ベロウズムカデ」)、
同じくコンボ中やリバサの際に時間切れでラオウが消えて無憑依技が出てしまったり(リバサ判定成功時はラオウ技が出る)等々、
同作品のキャラの中でも、妙に暴発しやすいキャラな気がしないでもない。

北斗の拳
シンの「南斗翔鷲屠脚」(↓↘→+CD)と南斗千手斬(↓↘→+C)、南斗白燕転翔(↓↘→+D)、バニシングストライク(CD)
ジゴクヘツキオトシテヤル!フハハハハハハハ!ジゴクヘツキオトシテヤル!ハッハッハゥハッ(キーン)ジゴクヘツキオトシテヤル!イヨァー!
シンの一撃必殺をミスった際の暴発各種。『北斗の拳』は仕様としてコマンド入力がかなりシビアなためにこれらのミスが発生しやすい。
さらにシンは星を取って一撃を決める事が重要なキャラであるという事と、言わずと知れたこのゲームの世紀末っぷり故に、
これらのミスが原因で逆転され死亡という光景は決して珍しいものではない。
特に南斗白燕転翔が暴発した場合、追撃ダメージが入らないどころか反確なので危険度が非常に高い。
ちなみにこちらの暴発、某有名プレイヤーがよくやらかしていた事から「5様ムーンサルト」という通称がある。
なお、他のキャラでも「一撃がバニや他の波動コマンド技に化けて目前の勝利を逃す」という光景は頻繁に見られる。
「一撃が出な~い!!」

『北斗の拳』
ユダの「ダム決壊(↓↘→↓↘→+C)と「伝衝烈波」(↓↘→+C
ダム決壊はユダの技の中でも壊れ技と言っていいほど高性能な技だが
(星が取れる上に発生保障あり、ガードされても状況がユダ側有利、発生直後に掴み投げするくらいしか対抗策が無い)、
一方の伝衝烈波は至近距離だとヒットさせて反確なくらいに隙の大きい飛び道具。
リバサダムがこれに化ける他にも、ストライカーのコマクがいないためにダムが出ないという状況も考えられるが、
暴発状況として一番多いのは即死コンボであるキモズミのコンボパーツとして使う時。
この場合ダム決壊はその役割やダム決壊に至るまでに使用するブーストゲージの量も相まって、最重要コンボパーツと言っても過言ではないのだが、
ここで伝衝烈波が暴発すると、それまで大量にブーストゲージを吐き出して繋いだコンボが終わってしまう。
特に中野TRFのユダ使いDAICHI氏が一時期このミスをよく起こしていたため、
そこから「DAICHISP」という不名誉な通称が付いてしまった。
ちなみに氏の名誉のために言っておくと、現在はこのミスをする事は滅多に無くなっている。
また、他のプレイヤーが同様のミスを犯した際に「DAICHIの呪い」などと言うのは、氏にもプレイヤーにも失礼なのでやめよう。
ちなみにこの暴発、『北斗の拳』がボタン離しでも必殺技を認識するため、
JAJBJC着地ダムのJCダムの時、↓↘→C離し↓↘→C押しと入力してしまいがちなのが原因なんだとか。
そのためJC時押しっぱなし↓↘→↓↘→C離しで確実に出せるとの事。

『北斗の拳』
トキの「北斗無想流舞」(→↓↘+B)と「秘孔・刹活孔」(↓↘→↓↘→+B)
トキを使用していく上で必ず誰もが通る道。トキのBナギッを入力しようとしたら刹活孔が暴発するのはよくあるパターン。
相手版ならまだましも、睨み合いの状態やこちらが画面端に追い詰められている場合に自分版が暴発すると、
その一瞬のスキを突かれそのまま即死へ……という悪夢が待っている。
北斗のコマンド認識上、レバーを入れてからボタンを押すor離すなので、Bナギを出すには右下でしっかり止めてからボタンを押すと意識することが肝心。

『北斗の拳』
ラオウのその場回避
このゲームではレバーを後ろに2回入力でバックステップが出るのだが(あのハート様ですら所持している)、
ラオウのみ「拳王は後退は無い」という精神からバックステップではなく専用のその場避けが出る。
しかしこの避けの性能が非常に悪く、他のキャラと同じノリでバックステップをしようとすると派手に隙を晒す事となる。
そして言うまでもなく知られたこのゲームの世紀末っぷり故に、そこから即死してしまう事も珍しくない。
そのため、一部プレイヤーにはぶっちゃけ後ろに2回入力してもなにも出ない方がいいとまで言われてしまっている。
ただでさえ立ち回りの辛いラオウをさらに苦しめている要因の一つであり、プレイヤーのストレスは計り知れない。

『北斗の拳』
ラオウの「北斗羅裂拳」(→↓↘+C))と地上版「北斗剛掌波」(↓↘→+C)
シンの例と多少被るが、『北斗の拳』はシステム上コマンド入力を完全に成立させてからボタンを押さないと、しっかり必殺技が出せない。
入力が甘いと上記のような各種死に技が暴発してしまう。
中でもラオウはほぼ全ての技がガードさせて不利な上発生も遅い。
そんな中でも北斗羅裂拳は発生・判定・ゲージ稼ぎとゲージ削りに優れ、要所要所でお世話になる技なのに対し、
地上版北斗剛掌波は発生43Fと凄まじく遅く、技後の硬直も恐ろしく長いため、画面端で暴発すると悲惨な事に。
相手にブーストゲージ等があれば端~端で離れていても反撃余裕、上級者ならそのまま即死へご招待。
逆にラオウ側は1ゲージ技の「無想陰殺」しかフォローの手段が無い上に、最速で出しても連続ガードさせる事が出来ないので、
読まれていたら当身や無敵技で結局死ぬ。

『北斗の拳』
ラオウの「北斗天将雷撃」(→↓↘+A)と6A(→A)
大抵の格闘ゲームにおいては、各技にはシステムに認識される優先順位があり、
コマンド技に関してはそのコマンドが長い程優先されるのが一般的。
しかし『北斗の拳』はただでさえコマンド入力がシビアなのに加え、ラオウの無敵割り込み技「北斗天将雷撃」と特殊技6Aに関しては、
何故か昇竜コマンド技よりレバー入れ技の方が認識優先順位が高いため、ちゃんと↘で止めていないと6Aが暴発する。
北斗天将雷撃は、通常時には相手のガードキャンセル狩りや通常技連携への割り込みに使える技であり
(このゲームでは殆どの弱攻撃→強攻撃が連続ガードにならない)
強化時には、出掛かりからの無敵が切れる前に攻撃判定が出る発生保障となるのであらゆる技を潰せるようになり、
通常時・強化時共にカウンターで当てたら即死へ御招待というデカ過ぎるリターンもあるので、
立ち回り・切り返しの苦手なラオウの、正しく頼みの綱となる技である。

一方6Aは「塵と砕けよ!」という威勢のいい掛け声と共に繰り出す突進単発パンチなのだが、
特殊技故にダメージは然程高く無い上に発生29F、ガード可能上段判定、カウンターヒットしても星取り効果無し、
アーマーやガードポイントも無し、殆どのキャラのしゃがみに当たらない、
オーラorブーストゲージが無ければガードさせても大技での反撃が確定という、このゲーム屈指の死に技
特殊技故に当てても凝った演出等も当然無いため、ロマン技にすらならない。
ラオウの僅かな望みを賭けた必殺技よりも作中最悪の死に技である特殊技が優先されるという、
一種の悪意すら感じられる仕様に哀しみを背負ったラオウ使いは数知れない。

+ 黄昏フロンティア編
Eternal Fighter Zero
七瀬留美の中「紅蓮竹刀」IC(→↓↘+中・↓↓+強)と中「紅蓮竹刀」2段目FIC(→↓↘+中・↓↓+強)、
RF「紅蓮竹刀」(→↓↘+強)、中・RF「乙女牙突」(↓↘→+中or強)、各種通常技
中「紅蓮竹刀」は発生保障のある無敵対空技で、本来は技後竹刀を失い素手モードに移行するというという大きなリスクがあるものの、
ICすればそのリスクを無視出来る上ヒットすれば3~7割弱、ガードされても逃げられるという七瀬の大きな強みとなる技。
また、IC可能猶予も相当長いため、一見ミスる要素皆無に見えるのだが、この技は2段目の竹刀を手放す部分にFICがかかる。
こうなると竹刀だけでなくRFゲージまで失うという悲惨な状況になるが、
かといって入れ込みでも相手に初段をリコイルガードされた場合先行入力が全てリセットされてしまうため、
ICを入れ込んだ上で長いIC猶予を活かして↓ボタンと強ボタンをこするというのが常套手段。
……が、PCスペックが低い場合やネット対戦ではしばしば処理落ちがあるので、
このような場合入れ込みやIC連打のせいで無茶苦茶な暴発が多発する。そのためFIC暴発だけでなくRF版の暴発
(RFブレイク状態でなければIC出来ず、当てた所でその後の展開が七瀬ガン不利)などにも神経を使う必要が出てくる。
……が、七瀬はアーマーが付いている技を多数持つので、紅蓮竹刀以外の技が暴発しても紅蓮竹刀と同様に機能するという状況も多い
(具体的には乙女牙突(特に入力と同時にアーマーが付加されるRF版)、近中、遠中、屈中、立強、屈強)。
しっかりICが入れ込まれたりした日には、そのまま追撃して紅蓮竹刀始動以上のダメージを取れたりする事も……。
ちなみに、七瀬はこの他にも追加入力のタイミング次第でダメージの変わるコマンド投げがあったり、
端でのコンボでひたすら目押しが必要だったりするため、七瀬の最大の敵は処理落ちと使用者達は口を揃える。

東方非想天則
洩矢諏訪子の前歩き
「死因:歩きが暴発」という前代未聞の事故死を体現したのがこのキャラ。
というのもこのキャラの歩きは蛙飛び
所謂ホバーダッシュのような物なのだが、飛ぶまでがかなり遅く、さらに作中の地上打撃の殆どが空中ガード不可のため、
地上で相手との距離が近い時に、前歩きが暴発すると即反確
さらに地上ダッシュ(移動中無敵)を出そうとして蛙飛び、接近戦の際レバー入れ攻撃を出そうとして蛙飛び、
……と言った具合に暴発しやすい以上に暴発する状況がやたらと多い。
この蛙飛び(とか特殊な性能の飛翔他諸々)が足を引っ張りまくるため、
諏訪子は「理論上最強」ならぬ「理論上中堅」という称号を戴いている。どういう意味かは推して知るべし。
Ver1.10では全体的にアッパー調整でかなりまともに戦えるようになったが、蛙歩きはそのままなのでやはり油断出来ない。
なお、上級者の間では、この前歩きのおかげで被めくりが絶望的すぎる事等の防御性能の低さが
(めくられたら前歩き暴発で空中ガード→空ガ不可打撃からフルコン。めくり中段を下段ガードしないといけない)、
諏訪子が弱い最大の理由と専らの噂。

ちなみに、後ろ歩きは見た目はジャンプしているが地上判定。なんで前歩きもこの仕様にしなかったんだろうか
(後ろ歩きも動作中は止まれず振り向けない仕様なため、めくりを迎撃出来なかったりと最弱の後ろ歩きなのだが……)。

+ その他
ファイターズヒストリー』シリーズ
溝口誠の「虎流砕」(←↙↓+P)と「タイガーバズーカ」(↓↘→+P)
『サムライスピリッツ』(初代)
ナコルルの「アンヌムツベ」と「レラムツベ」(同上)
『スーパーストリートファイターIIX』
ケンの「鉈落とし蹴り」(→↘↓+K)、「竜巻旋風脚」(↙←+K)、しゃがみK各種(↓+K
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
ケンの「鉈落とし蹴り」(→↘↓+A)、「コマンド版竜巻旋風脚」(↙←+AorB)、
「くるぶしキック(弱)」(↓+A短押し)、「くるぶしキック(強)」(↓+A長押し)、「回転足払い」(↓と同時にA
上記のヨガフレイムとヨガファイヤーに近いが、こちらは↓↘→(↓↙←)コマンドの優先度が高く、より化けやすくなっている。
虎流砕は大きく前進する無敵対空、アンヌムツベは判定の強い下段突進技と技自体は共に優秀だが、
暴発により隙の大きい飛び道具や立ちガード可能かつ反確の突進が出てしまうため事故が怖い。きっちり真下で止めるのがコツ。
なお、虎流砕は『水滸演武』から「→↓↘」に変更という形で、化けやすさが少し解消されている。
アンヌムツベも『真サム』からレラムツベよりも優先度が高くなり「←↙↓↘→」でも出せるようになっているのだが、
ナコルルの妹は『斬サム』の「←↙↓」が『天サム』で「↓↙←」に即行で直されており、結局何のフォローにもなっていない。
しかし、『NBC』や『KOF』ではアンヌムツベが↓↘→、レラムツベが→↓↘と、珍しくまともなコマンドになっている。
…が、『令サム』では←↙↓と↓↘→のままだった。統一しろよ。

一方で鉈落とし蹴りは、『スパIIX』では発生が遅い、リーチが短い、移動量が少ない、歩き足払いから化けると、どうしようもない性能
そんな鉈落としも『スマブラSP』ではコンボパーツとして使える重要なワザになっているのだが、攻撃に使うボタンが少ないため、
コマンドを『スパIIX』準拠にするという苦肉の策を取っており、「↓↙←」を優先する仕様もそのまま。だからなんでABで(ry
そこに下強(弱)や下強(強)、下スマも加わるため、上記のソドムを超える驚異の5段被り。多分被ってる数は最多だと思われる。
ついでに『スマブラSP』のケンには「ねりちゃぎ」(遠距離でA長押し)、
御曹司パンチ正拳突き」(→+A長押し)という暴発しやすい死に技もある。イジメにもほどがある。

水滸演武 風雲再起
短命二郎阮小五の「うっとりするぎゃ!」(↓↙←+K)と「無影転脚」(→↘↓↙←+K
前述の『KOF』でのライジングタックルと同じくコマンド変更で「なんて余計な事をしてくれたんだ」と言いたくなる変更例。
『水滸演武』シリーズの無印には「うっとりするぎゃ!」が存在せず、家庭用移植版で追加されたのだが、
この時までは無影転脚(当時の名称は「側転」)は「→←↙↓↘→+K」だったのでコマンドが被る問題は起きなかった。
しかし、『風雲再起』では無影転脚のコマンドがわざわざ上記の物に変更され重複するようにした上で、コマンドが短いにも拘らず、
「移動技の無影転脚より、秘奥義(超必殺技)のうっとりするぎゃ!が優先で出る」という仕様。
そしてこのゲームの超必殺技はゲージ消費式ではなく「体力が減ると解禁」のため、阮小五の体力が減る(ゲージ点滅)と、
「どんなに素早く正確に無影転脚のコマンドを入れても後半のみ認識されてうっとりするぎゃ!が確実に出る」という状況になる。
ここまで来るともはや暴発というより「技が強制的に変更される」という方が近い。

ダッシュ慣性通常技特殊技
暴発は何も必殺技に限らず通常技でも起き得る事である。その一例がこのダッシュからの通常技がある。
主に『GUILTY GEAR』や『アルカナハート』などのコンボゲーに起こりやすい。
これらのゲームには微ダッシュ、ダッシュ慣性と言うコンボの応用テクニックがあり、
ダッシュを少し行い間合いを縮めて拾いやすくさせたり、次の攻撃を繋げやすくさせるテクニックなのだが、
ダッシュの入力方法が基本的に→→なのでレバー入れ特殊攻撃と被り、暴発を起こす。
技によってはそのまま繋げる事も出来るが、大半は取りこぼして隙を晒す事になる。
逆に暴発を恐れて技の入力を遅くしすぎると、今度はダッシュ硬直を晒す事もある。
典型的な例は「ダッシュニュートラル通常技をしようとして→攻撃を暴発する」、
もしくは「ダッシュ↓攻撃をしようとしてダッシュ↘攻撃を暴発させる」などだろう。

ちなみに『餓狼MOW』ではコマンド入力の認識時間が特殊なため、とにかく色んな技が暴発する事で有名。
「しゃがみガードをしていて、前進してから小パン出したら「パワーウェイブ」が暴発した」とか良くある話。
これはレバー→>ニュートラル+Aを意識しても暴発する。この状態を解除するには14Fのニュートラルが必要。ありえん(笑)
これを回避するには立ち小パンをA+Cで出さなければいけない。
まあこれを逆利用して「浮かせ技→波動コマンド前入れっぱなし歩きで間合い調整→ボタン押して必殺技発動」や、
レバー2回転を2秒かけて回すとか出来るので一長一短か。
他にも「波動A→コマミスで通常技→もう一度波動A→ピッカーン(超必SE)」も日常茶飯事…。
かと思えば溜め技のタメが一瞬で完了したりするので訳が分からない。

+ 格ゲー以外
『メタルスラッグ(1~3)』
メタスラアタック(AB同時押し)とバルカン連射中(A連打)にジャンプ(B)
乗り物に乗っている時に起こる暴発。
メタスラアタックは「乗り物から飛び降りつつ乗り物を敵にぶつける」技なので当然乗り物がなくなってしまい弱体化を強いられる
(例外的に手榴弾をたくさん持っている状態なら瞬間火力は上回る(手榴弾は乗り物の主砲と違って連投出来るため))。
『4』以降ではメタスラアタックが専用ボタンに割り当てられ、暴発の危険性はなくなったのだが…?

『メタルスラッグ5』
ジャンプ下撃ち(ジャンプ中に↓+ショット連打)とスライディング(しゃがみ中に↓+ジャンプ)
いつもの様にしゃがみの姿勢からジャンプ下撃ちを発動させようとすると、『5』で初出したスライディングが暴発してしまう。
あまりにも不評だったためか、結果的にスライディングは『5』のみのアクションとなった。

キャプテンコマンドー
メガクラッシュと垂直ジャンプキック
『キャプテンコマンドー』ではボタン同時押しの受け付けがシビアなので、
メガクラッシュで切り抜けようとする際、時折ボタン押しがずれてジャンプキックになってしまう事がある。
ボス戦でこの暴発が起こってしまったらピンチである。

『ロックマンX6』
ロープ捕まり斬りと「旋墜斬」(ジャンプ中に↑+攻撃)
プレイヤーの一人であるゼロのみが遭遇しやすい現象。
ステージ中に存在するロープに掴まりながら攻撃しようとすると、必殺技の旋墜斬が暴発してしまう。
旋墜斬は斜め下に突撃する技なのだが、一度発動してしまうと接地するまでキャンセル不可能
つまりロープ移動するシーンは大抵トゲや穴が開いている関係で暴発してしまうと確実に奈落の底に…。
一応同作では条件を満たすと8ボスステージをスキップして終盤面まで行く事が出来るのだが、
その場合は旋墜斬を所持しているグランド・スカラビッチとの初対面が随分遅くなってしまう。

『ロックマンゼロ(初代・3)』
ゼットセイバーを用いた通常攻撃・コマンド技(↓+攻撃)とチャージ攻撃(→↓+攻撃)
(※アルティメットモード限定)
シリーズの隠しモードである「アルティメットモード」における悩みの種。
同モードにおけるゼットセイバーのチャージ攻撃は「→↓+攻撃」という関係で、
移動中の姿勢からその場での通常攻撃に切り替えようとすると硬直の長いチャージ攻撃が暴発してしまう可能性がある。
また、同作に存在するダッシュ回転斬りや『2』以降に「斬鋭弾」「落砕牙」といったEXスキルは例によってコマンド入力で発動可能なのだが、
どれもコマンドが「↓+攻撃」なので、どちらも移動中に発動させようとするとチャージ攻撃が暴発してしまう。いじめですか。
一応、『2』と『4』ではどちらもコマンド入力のON/OFFが可能になっているのだが…。

『星のカービィ 鏡の大迷宮』『参上!ドロッチェ団』
コピー能力の十字キー上技とホバリング
十字キー上を押しながらBボタンを押す技を繰り出す時に、ホバリングも同じく十字キー上に設定されているので、
ホバリング暴発で勝手に浮いてしまう事がある。
この隙に敵の攻撃を受けやすく、本作では敵の攻撃を受けると一発でコピー能力が剥がされるので、状況によっては立て直しも難しい。
なお、『スーパーデラックス』では十字キー上でホバリングしないので暴発は起きず、敵の攻撃を受けてもコピー能力を剥がされるのが一定確率。
更に言うと、発売日は『スーパーデラックス』の方が先で、後続作となる2作品は明らかに仕様改悪である。

『星のカービィ スターアライズ』
超低空下突きとギャラクティックカウンター
ドリームフレンズの1人、メタナイトは敵に零距離で超低空下突きを繰返す事で上位陣に迫る大火力を叩き出すが、
ギャラクティックカウンターが暴発してしまうと1.5秒も棒立ち状態に陥ってしまう。
下突きは空中、ギャラクティックカウンターは地上でそれぞれ「↓+Y」で発動する。
超低空下突きは本来、超低空ジャンプ(Bボタンを短く押す)してから下突き操作する順番だが、最速はそれをほぼ同フレームで入力するに等しく、
同フレーム複数ボタン同時入力で操作順番が乱数でランダム化する乱数バグと、NintendoSwitchの入力遅延しやすい仕様が合わさり暴発に至ったのである。
メタナイト自体、技が極めて多彩な上に複雑な入力を要求されるキャラクターの1人であり、他の様々な技においても暴発率は群を抜いている。
尤も、使う技をある程度絞れば初心者でも楽に扱えるキャラクターではある。
本件で槍玉に挙げられているギャラクティックカウンターは最終アップデートで初期ドリームフレンズに追加実装された新技の1つで、
当初は死に技の追加実装という改悪として忌み嫌われていたが、後の研究で超高威力を活かして別の局面では主力技の1つとなる事が判明している。

悪魔城ドラキュラ(SFC)』『バンパイアキラー』
サブウェポン「↑+攻撃からRボタン(SFC版)or Cボタン(VK)」
他の『悪魔城ドラキュラ』シリーズから本作を始めたプレイヤーが誰もが通る道その1。
両作ともサブウェポンのボタンが通常とは異なる配置になっているため、
お馴染みのコマンドでサブウェポンを出そうとすると通常攻撃が暴発する仕組みになっている。
なお、上方向に攻撃が繰り出せるという事は、即ち伝統のサブウェポンの「斧」のお株を奪ってしまう訳でもあり、
結果的に2D作品ではここで挙げた2作でしかこの操作方法が採用された事は無い。

悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印
合成印術発動「↑+攻撃」と飛び道具系列のグリフ「攻撃」
他の『悪魔城ドラキュラ』シリーズから本作を始めたプレイヤーが誰もが通る道その2。
そもそも、本作における操作感覚は他の2D版『悪魔城』シリーズとは随分と勝手が違う物であり、
従来のサブウェポンに当たる攻撃が通常攻撃に変更され、いつもの「↑+攻撃」コマンドが、
過去シリーズでは「必殺技」という名称で使われていた強力攻撃の合成印術が割り当てられている。
このため、本作にまだ慣れてない悪魔城プレイヤーはいつもの様にサブウェポンを発動させようとすると、
訳が分からない内にMPとハートが豪快に消費されてしまった…という悲劇に遭遇する事が多い。


MUGENにおける暴発

MUGENのキャラクターでも操作ミスによる暴発はもちろんあるが、
それとは別に製作レベルでの暴発の可能性というのもある。
それは大抵、似たコマンドが揃っていたり、ラストの締めの行程がいくつも重複していたりすると起きやすい。
これはcmdファイルにコマンドを登録した際、上に書かれているものほど優先されるという仕様があるため。
そのため、超必殺技クラスの長いコマンドをうっかり下の方に書くと暴発率が跳ね上がるのである。
そんなワケで、コマンド表に載っていてCPUは出してくるのにプレイヤー操作だと類似した技が暴発するという事も多々ある。

よくある一例
;波動拳
[State -1,Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 1000
trigger1 = Command = "波動拳"

;昇龍拳
[State -1,Shouryu-Ken]
type = ChangeState
value = 1100
trigger1 = Command = "昇龍拳"

;真空波動拳
[State -1,Shunkuu-Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 3000
trigger1 = Power >= 1000
trigger1 = Command = "真空波動拳"
このような記述をすると波動拳の方が優先順位が高いため暴発が起こりやすい。

なので
;真空波動拳
[State -1,Shunkuu-Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 3000
trigger1 = Power >= 1000
trigger1 = Command = "真空波動拳"

;昇龍拳
[State -1,Shouryu-Ken]
type = ChangeState
value = 1100
trigger1 = Command = "昇龍拳"

;波動拳
[State -1,Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 1000
trigger1 = Command = "波動拳"
とすれば暴発が起きにくい。

また
;波動拳
[State -1,Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 1000
trigger1 = Command = "波動拳"
trigger1 = Command != "昇龍拳" && Command != "真空波動拳"

;昇龍拳
[State -1,Shouryu-Ken]
type = ChangeState
value = 1100
trigger1 = Command = "昇龍拳"
trigger1 = Command != "真空波動拳"

;真空波動拳
[State -1,Shunkuu-Hadou-Ken]
type = ChangeState
value = 3000
trigger1 = Power >= 1000
trigger1 = Command = "真空波動拳"
という方法もあるが、文字が無駄にかさばるためおすすめは出来ない。

なお、AIはコマンド入力無しで技のステートに直接飛んでいるため、プレイヤーの苦労なんざ知ったこっちゃねえ!と
言わんばかりに的確に技を繰り出してくるわけで、そういう部分で対人戦のバランスを取っているキャラというのも存在している。
キャラクター製作の際には、こういった配慮も心に留めておくと良いだろう。
取り敢えず、特に何も意図が無いのであれば昇龍拳波動拳より上に置く事」だけは覚えておこう。
また、MUGENにはわざと暴発しやすいコマンドに失敗モーションが搭載されているキャラも存在する。

コマンド以外では、綴りが同じせいで、同名の別人に対して特殊イントロが暴発する事がある
(例:「アサギシグマの対ロックマンゼロ用のイントロがチョビヒゲとか一つ目お化けにも発動してしまう」等)。


最終更新:2024年02月24日 08:20