ソニック&オールスターレーシング TRANSFORMED
【そにっくあんどおーるすたーずれーしんぐ とらんすふぉーむど】
| ジャンル | アクションレース |  
  
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| 対応機種 | プレイステーション3 Wii U
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| 発売元 | セガ | 
| 開発元 | Sumo Digital | 
| 発売日 | 2014年5月15日 | 
| 定価 | 6,980円(税別) | 
| プレイ人数 | 【PS3】1~4人 【WiiU】1~5人
 【オンライン】1~10人
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| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | セガキャラのオールスター トランスフォームで陸空海を走る
 一味違う『マリオカート』フォロワー
 海外主体の展開
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| ソニックシリーズ セガ クロスオーバー関連作品シリーズ
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概要
ソニックとセガキャラクターが総登場する日本未発売の『ソニック&セガ オールスターズ レーシング』の続編。
海外ではWiiUのローンチタイトルとして発売。その後据え置き機(PS3/360)、Win版(Steam等でのDL配信)、他に3DS/PSV版も発売された。
合計100万本以上のセールスを記録し、ファミ通レビューの得点は33点。ちなみにiOS/Android版もある。
ソニックらセガキャラクターが多数出演したディズニー映画『シュガー・ラッシュ』からラルフ、そして実在の女性レーシングドライバーのダニカ・パトリックがゲスト参戦し、タイトルのセガの名前が表記されなくなった。
予約特典として、「セガオールスター プレミアムサウンドコレクション」が同封されていた。
特徴
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日本版の実況アナウンスは「セガの声」でお馴染みの光吉猛修。
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国内外問わず、実況はレース中によく喋り、レースの状況を知らせてくれたり、メニューを案内してくれる。
 
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海外でのアイテム「ハリセンボン」は日本では「おじゃまぷよ」として登場している。
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トランスフォーム
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搭乗機は通常のコース上ではレーシングカーだが、空ではジェット機やヘリコプター、水上ではボート・ホバークラフトといった形に自動的に変形する。『マリオカート7』の要素を元に独自開発されたとも言える。
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このトランスフォームは機体だけの要素ではなくゲーム全体のテーマにもなっているようで、レースのステージでは周回するごとに地形が変化してまったく別のコースが現れたり、BGMも途中から別の曲のリミックスが入ったりするなど様々なものがトランスフォームする。
 
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コースの形状がラップ数によって変わる。
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2周目以降、元になっているゲームのエネミーに道が破壊されてしまい空中コースに、通る道が変形して水上コースに分岐…といった理由で、どのコースもトランスフォームを行うように構成されている。
 
ゲームモード
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キャンペーン
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1人プレイモード。ワールドツアー・シングルレース・グランプリ・タイムアタックがある。
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ワールドツアーモードでミッションをクリアしていくと、隠しキャラやスペシャルカスタムが解禁されていく。
 
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クイックマッチ
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オンライン対戦で「レース」「アリーナ」「ミックス」を楽しむモード。
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「レース」は通常モード。「アリーナ」は特定マップでのバトル。何方も選ばない場合は「ミックス」となる。
 
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マルチプレイ
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対戦モード
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ローカルは4つのコント―ラーを使った画面分割で対戦するモード。
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プライベートマッチはオンラインの友人と対戦するモード。
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WiiU限定のパーティプレイがある。
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ニンジャ・エスケープはゲームパッドの主人公がジョー・ムサシになり、他のレーサーに体当たりして忍者を増やす。逃げるプレイヤーはスコアが入り、逃げ切ったプレイヤーが勝利となる
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バナナタックルはゲームパッドの主人公がモンキーボールになり、他のレーサーを踏み潰していく。モンキーボールから逃げるプレイヤーはバナナを集め、全て集めたら勝利。
 
 
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オプション
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画面の明るさ、BGMとSE等の音量調整、スタッフロールが収録されている。
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中には光吉氏の音量もあり、これを変更すると機嫌が変わる。
 
評価点
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手の込んだ美しいグラフィック
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現役ハードのPS3だけではなく当時次世代機であるWiiUでも充分に通用している。
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特に太陽等の光が綺麗。
 
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WiiUのゲームパッドの扱いが素晴らしい
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音声を付けるとエンジンの効果音がなったり、ジャイロセンサーを使い、ハンドルコントローラーとしても使える。
 
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登場するコースが豊富
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原作タイトルの世界観や小ネタを再現したコースが盛りだくさん。
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プレイヤーキャラが居ない作品でも『アウトラン』『アフターバーナー』『バーニングレンジャー』などといった錚々たる作品群がステージで登場している。
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セガの歴史を詰め込んだ最終コース「SEGA AGES」コース中にはあのせがた三四郎まで登場し、国内外共にファンを驚かせた。
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前作のコースも収録されている。日本では前作が据え置き機では発売されていなかったため単純に嬉しい。
 
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登場キャラの完成度が高い
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『マリオカート』と違い、本作のキャラはそれぞれ原作と繋がりのあるレースに参加する動機を持っている。
 トランスフォームする各車にも原作を意識した設定が付与されている。
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原作の舞台がコースに指定されたために出場するビートや、レースの裏に敵組織の存在を聞き付けて参戦するジョー・ムサシなど。
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ナイツとリアラは原作では「ペルソナアクション」により様々な姿に変身できる設定のため、今回は自分自身がマシンに変形している。
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アレックスキッドに至っては公式サイトで「やっぱり真のヒーローは僕さ!」と発言したり「再起に燃えるために出場した」と明記されたりと本格的にネタキャラ扱いされている。
 
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全てのキャラがオリジナルキャストであり、オールスターゲームとしての魅力を引き出している。
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最後に登場するオリジナルキャラ「SEGA AGES」は「セガの神様がビジュアルメモリに宿ってレースに参加した」というぶっ飛んだ設定。
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ロード画面ではセガのレトロゲームの説明書に登場していた懐かしの「アソビン教授」が出演し、当時と同じくゲームのアドバイスをしてくれる。(日本版限定)
 
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BGMの良アレンジ
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レース開始BGMは原作タイトルのマップやタイトルBGM等が使われている。
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元々人気の曲が多く、アレンジのセンスも良い為耳に残る物が多い。特に最初に遊ぶであろうコース「Ocean View」(オーシャンパレス)は『ソニック・ザ・ヘッジホッグCD』と『ソニックR』の曲が元となっており、清涼感あふれる本作の雰囲気を余すことなく体感できること請け合い。
 
賛否両論点
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ゲームバランス
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トランスフォームにより異なる操作スタイルを求められる上後述のコース変化の仕様など、『マリオカート』等に比べ複雑に作られており同作のプレイ経験者からは「難易度が高い」という声が続出した。
 また、隠し要素が多い割りに出現条件が難しいものが多い。
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ただし、一人プレイ時の課題/CPU難易度は3通りに選べるため個々のユーザーの問題ともいえる。隠し要素の解放には高難度のプレイに挑戦することが不可欠だが純粋なゲームバランスは良好。
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本作のトリックシステムに慣れる必要はあるが、ソニックシリーズのスピード感をシリーズ本編とはまた違った形で感じさせてくれる、と言う一面もある。
 
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光吉氏の実況
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実況自体は概ね好評なのだが、中には意味もなくテンションが上がっていたり、まれに棒読みに聞こえる台詞もありレースの盛り上がりに水を差すという人もいる。
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元々光吉氏は『デイトナUSA』などで英語の歌詞を歌い上げているが英語の発音は所謂カタカナ英語のものであるため、本作では顕著に表れてしまった。
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一応オプションで声を消すことはできるので、どうしても気になるなら一考の余地あり。
 
 
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キャラクターの選出
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前作には参戦していた『ジャイアントエッグ』のビリーと『バーチャファイター』のジャッキー&結城晶、『チューチューロケット!』のチューチューパイロット等がリストラされてしまった。
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ソニックシリーズを除き、日本で近年展開しているシリーズのキャラクターがかなり少ない。
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上記登場キャラの項の通り今作のキャラは大半が過去にセガ製ゲーム機で発売された作品のキャラのため、2014年の作品(海外では2012年発売)としては古いゲームからの選出が多いと言わざるを得ないのだ。
 
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ダニカ氏は海外向けのVIPゲストとしても、ローカライズの際にもう少し日本に合わせた人選にしてもよかったのではないだろうか…?
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ちなみにダニカ氏は界隈では有名人なNASCARプロレーサー兼広報であり、2012年11月3日にTexas Motor Speedwayで本作仕様の塗装車に乗り込んだ。ゲームではなぜかNASCARではなくフォーミュラカーのような車に乗り込んでいるが謎である。
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ダニカ氏に限らずローカライズの際に2年の期間があったため、同じVIPゲストとしての初音ミク、あるいは自社キャラとして『龍が如く』の桐生一馬など、国内ユーザー向きの人選を求める声もあった。
 
 
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2周目以降のコースの変化
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2周目または3周目で地形がガラッと変わるコースが少なくないため、攻略やタイムアタックのために覚える労力は単純計算で2倍以上になる。
 
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一部BGMの選出
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ジョー・ムサシのテーマ曲が出典のアーケード版『忍-SHINOBI-』ではなく、PS2のリメイク版『Shinobi』のタイトル曲。これの何が問題かというと、PS2版は設定も主人公も全くの別物であり原作とは何ら接点がないのだ(一応隠しキャラとしてムサシが登場しているが…。)
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『アウトラン』を元にしたコースのBGMが人気・知名度共に高い「MAGICAL SOUND SHOWER」ではなく「SPLASH WAVE」のアレンジ版となっている。ハイテンション路線による選曲ではあろうが、「MAGICAL SOUND SHOWER」を期待したユーザーからは批判の声が上がっていたようだ。
 
問題点
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トランスフォームする場面が多い為、コースが長く感じやすい
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特に飛行機に変身している際はWiiU版でのゲームパッドでの操作が難しく、難易度が高いこともそれを裏付けている。
 
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Miiの体格がおかしい。
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Xboxライブ アバターに合わせたためか、やたら頭身が高くリアルな体格になっている。
 
総評
海外でWiiUローンチタイトルとなっただけのことはあり、完成度は高い。売上もそれに見合った結果である。
また、本編でもソニックの扱いが大きかった『シュガー・ラッシュ』のラルフも出演もある意味夢の共演と言える。
キャラクターやアイテムの選出以上に、各コースの演出は元になっているゲームのファンなら是非一度プレイしてみて欲しい出来。
しかし海外主体の展開のせいか、やはり日本での知名度の低さは如何ともしがたい…。
余談
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ラルフのデビュー作である『シュガー・ラッシュ』の年代が2013年になっているが、これは日本での公開日。海外では2012年の公開。
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アレックスキッドはタイムリリースと成っており、2014年6月3日以降に起動すると解禁される。
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一部参戦タイトルからも察しがつくが、本作は異様に海外版が優遇されている。
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国内のWiiU版の前に、海外でPS3/360/Win版が発売されたが、共にアップデートでWiiU版以降に追加されたゲスト参戦キャラは(MiiとXboxライブ アバターを除き)順次追加されている。
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海外版では『シェンムー』の葉月涼がDLCとして参戦。専用車両は涼が遊んだ事があるアーケードの筐体がモデルになっている。
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他にも、Win版ではSteamの運営会社であるValveよりリリースされているFPS『Team Fortress 2』からヘビー・パイロ・スパイの参戦(それぞれ陸海空形態で交代)、サッカークラブ運営シミュの『Football Manager』の監督、戦国時代を舞台としたRTS『トータルウォー ショーグン』の将軍、同じく『トータルウォー』シリーズからローマ帝国を舞台とした『トータルウォー ローマ II』のWillemus、第2次世界大戦が舞台のRTS『Company of Heroes 2』のGeneral Winterがゲスト参戦している他、海外のゲーム配信チャンネル『The Yogscast』のYogscastがチャリティー企画としてDLCでゲスト参戦している。
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『Football Manager』や『Total War Roma II』はSEGAがパブリッシングしている他、『Company of Heroes 2』については、THQ倒産に伴いSEGAがRelic Entertainmentの知的財産権を取得したため、アップデートで追加された。
 
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Win版は国内からも購入はできるが、日本版独自の要素を楽しむことはできない。
 
最終更新:2025年07月31日 01:04