くさタイプ(ポケモン)

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くさタイプ(ポケモン) - (2018/02/22 (木) 20:52:06) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/03/29(月) 00:06:37
更新日:2024/04/08 Mon 23:44:15
所要時間:約 12 分で読めます




ポケットモンスターシリーズに登場するタイプの一つ。

その名の通り草木等の植物のような姿をしたポケモン達の事。もちろん体色は緑や紺色が多い。

代表的な草タイプのポケモンはフシギバナラフレシアウツボット等。

植物だけあり様々な場所に生息しており使用トレーナーは多い。
御三家常連のタイプなのもあり割とポピュラーなタイプである。


【くさタイプの特徴】



複合タイプでは毒タイプと一緒になるポケモンが多い。
初代の草タイプは大半が毒複合だったほどである。

能力値は全体的に特攻に優れ、逆に素早さは控え目なポケモンが多い。植物だから根付くイメージがあるのだろう。

タイプ相性は最も不安定で、抜群が取れるタイプはメジャーな地面とまあまあ。
抵抗を持つタイプは草・水・電気・地面とメジャー所なのがありがたい。

しかし攻撃が半減されるタイプは
草・飛行・毒・ドラゴンと最多の7つ。

弱点のタイプは、炎・飛行・虫・・毒とかなり多めの5つ。


と、とにかく酷い。

攻撃すればメジャーなドラゴンタイプや鋼、数が多い飛行に半減され、
防御に回ればドラゴン対策に使われる氷や鋼対策の炎技で『ついでに』狩られてしまう……

特に水タイプのポケモンの殆どが「れいとうビーム」を覚えてしまうのが非常に痛い。
本来有利なはずの相手から手痛い反撃を食らいやすいのは非常に痛く、特に後出しから受けるのは危険が伴う。
これが手伝って初代から現世代に至るまで「草タイプ」自体が強属性として見られたことは恐らくないと思われる。

攻撃面はサブウェポンで補えばなんとかなりそうだが、残念ながら草タイプは全体的に攻撃技が乏しい者が多い。
植物との繋がりが強そうな地面タイプの技ですら、覚えるのは御三家数体やキマワリ等極一部に限られている。

要するに「メインウェポンが半減されやすい」「サブウェポンも少ない」「弱点を突かれやすい」の三重苦。
それ故に電気タイプ並にめざパ頼りのポケモンが多く、仮想的に応じて炎、岩、地、氷あたりから選択することになるだろう。

総じて攻撃も防御も苦手とするポケモンやタイプが多く、残念ながらタイプとして見た場合非常に厳しいと言わざるを得ない。
仮にも御三家タイプなのに酷い扱いである。

しかしその分強力な催眠技「ねむりごな」や強力な定数ダメージ吸収技「やどりぎのタネ」等の他のタイプには無い強力な補助技を覚える事が出来る。
これらの技による強力なコンボこそ草タイプの生命線と言えるだろう。(時々これらを覚えない草タイプもいるが…)

またメインウェポンとしては半減の多さからサブを複数持たせても止められることも多いが、サブウェポンとしては水/地面に唯一弱点を(それも4倍で)突ける。
第五世代でもウォッシュロトムにも刺さる等(「くさむすび」は重さの関係で刺さっても倒せないため人気が下がったが)サブとしては優秀な部類だった。
もっとも、第六世代以降は同じく水・地面両方に強い「フリーズドライ」という便利な氷技が登場した。
しかし、複合タイプで等倍に抑えられた場合だと威力によっては草技の方がダメージが多くなるため、住み分けはできている。

またタイプ相性こそ不遇だが複合タイプ次第では逆に強力になるパターンも多い。
特に氷を等倍に抑えられる複合タイプ(水・・氷)の場合、水相手にかなり有利なので高い評価を得られやすい。
この場合は草の長所であるメジャーな水電気地面半減が極限まで活きる。
しかし逆に酷くなってしまうパターンあったりする。虫や飛行と混ざると悲惨な事に…

特性「ようりょくそ」や普段は溜め技で使いにくいが晴れ状態で溜めが無くなる「ソーラービーム」等の「にほんばれ」状態と相性が良い点が多いのも特徴。
炎タイプと共に晴れパの主力になれる。ただし晴れ状態により弱点の炎が更に痛くなってしまう点に注意。高速からの補助技を絡めてうまく戦おう。

攻撃技に関しては「メガドレイン」等の吸収技が多い一方で、
初代の殆ど急所に当たる「はっぱカッター」やそのままでは扱いづらい「ソーラービーム」を除いて威力が微妙な物も多い。

しかし第四世代以降は「リーフストーム」や「パワーウィップ」等の高威力技の登場や「ギガドレイン」や「リーフブレード」等の威力が底上げ等、
他のタイプと比べてもかなり恵まれるようになった。もっとも、元々半減も多いので妥当な所であろう。



【くさタイプの歴史】



第一世代(赤・緑)

最メジャー技「ふぶき」の影響や当時不遇な毒タイプ複合ばかりな為使用者はかなり少なく全体的に見れば不遇…

だが当時強タイプであったエスパー複合のナッシーや、
どくどく」と「やどりぎのタネ」によるコンボやほぼ確実に急所に当たる「はっぱカッター」が使えるフシギバナ等、一部はメジャーであった。


・第二世代(金・銀)

当時は役割・耐久重視の時代だったが、それすら超火力で破壊するガラガラが猛威を奮うも、
そのガラガラを地面半減といったタイプ相性で止められるメガニウムやナッシー等が注目されていた。
また当時猛威を奮っていた耐久ポケ達を「やどりぎのタネ」で牽制出来たりと大活躍。
また幻のポケモンセレビィも登場。
恐らく草タイプが最も輝いていた時代。


・第三世代(ルビー・サファイア)

かくとう複合のキノガッサあく複合のダーテングノクタス、雨パに使えるみずタイプ複合のルンパッパ、いわタイプ複合のユレイドル等、
面白いタイプを併せて持ったポケモンが登場。
特にルンパッパは当時のメタゲームにおいてかなり優秀なタイプ相性を持ち、晴れにも雨にも強い点から2004年の大会では最メジャークラスの活躍を見せつける。


・第四世代(ダイヤモンド・パール)

それまで「草タイプの技は一律特殊技」等タイプごとに物理・特殊が設定されていたのに対し、この世代から技毎に物理・特殊が設定されるようになった。
同時に特殊では「リーフストーム」「エナジーボール」「くさむすび」、物理では「ウッドハンマー」「パワーウィップ」「タネばくだん」と高火力技が大量に増加。
更に高い攻撃力を持つドダイトスロズレイド、「御大」こと霰パの大将『ユキノオー』、
更に「触手お化け」ことモジャンボ等高い能力を持ったポケモンが大量に追加された。

しかし同時にドラゴンや鋼強化により流行った氷や炎等のメタゲームに挟まれる形となり、
『ついでに』狩られる事も多くなっ為結局微妙…ドダイトスとか4倍ですぜ。

ただしユキノオーは後にメジャーなポケモンに強い耐性を持つ事が判明し一躍メジャー化した。
余談だが2010年の伝説ばっかの大会にチェリム率いる草タイプ4匹で勝ち進んだ猛者もいるとか。すげえ…


・第五世代(ブラック・ホワイト)

夢特性が凶悪な草御三家のジャローダを始め、悪戯心により補助技のプロフェッショナルと化したもふもふっ子エルフーン
チート積みがすさまじいマイペース舞姫ドレディア、鋼複合により脅威の耐性を誇るの鋼鉄円盤生物ナットレイ
ダブルのトリパとの相性がおかしい竿師モロバレル等、優秀なポケモン達が追加。
他にも初の準伝説のビリジオンも登場、こちらも砂&雨キラーで活躍とさりげなくイッシュの草は豊作である。


しかし強力なほのおタイプやむしタイプも増えたのも事実。特にウルガモスヒヒダルマなんて草にとっては悪魔同然である……
しかしみんな大好きウォッシュロトムに対して一方的に強いタイプなのは評価できる。


・第六世代(X・Y)

初代から無効であったやどりぎのタネに加え、粉や胞子の技と特性「ほうし」もタイプ相性で無効化するという強化を得る。
御三家ブリガロンフクジの切り札ゴーゴートゴースト複合のパンプジンオーロットが新規参戦。
またフシギバナユキノオーメガシンカを習得した。

またこの世代からフィールド技が登場し、その内の1つ「グラスフィールド」は草技の威力を1.5倍に強化する。
さらに「じしん」「じならし」「マグニチュード」という3つの地面技の威力を半減するため、草タイプにとっては元々の相性もあってダメージは1/4になる。
また地面にいる(飛行タイプと「ふゆう」「ふうせん」持ち、「でんじふゆう」使用者を除く)ポケモンは毎ターンHPが1/16回復する。

しかし、先制で飛行技を放つ強敵・ファイアローが登場。
更にフェアリータイプの新規追加によって毒・鋼タイプの需要が伸びたため逆風にさらされることになった。

・第七世代(S・M)

御三家ジュナイパー、先制技封じで有名な女王アマージョ、ぬしポケモンでは強力なラランテス、物理に強いキノコポケモンマシェード、船の錨ポケモンでゴースト複合のダダリンが追加された。
伝説系にカプ・ブルルカミツルギが追加。いずれも強烈な個性を有している。
リージョンフォームには、首が長くなりすぎて話題を呼んだアローラナッシーが追加。

ファイアローの弱体化により多少は選出しやすくなった。
とは言え現環境はフェアリー天下の時代。これに合わせてはがねタイプが大増殖している為攻めに関しては結構つらい。
まあ草タイプの強みは多彩な補助技である為、優秀な複合も多い事もありそこまで困っていない様子。


所属するポケモンの数と比較して状況を選ばず活躍できるポケモン(所謂厨ポケ)は少なく、タイプ相性や能力から相手を選ぶポケモンが多い。
その為読み、戦略面でのケア、パーティーのバランス、さらには育成段階からの戦術や能力の吟味など単純なバトル以外での要素がものを言う。
(無論これらはくさタイプに限ったことではないが)
しかし上手く戦術や状況が噛み合えば豊富な補助技により相手を翻弄することも、高い火力を相手に叩き込むことも、それらを両立させることも可能。
工夫の余地のある非常に面白いタイプである。

まぁうだうだ書いたが要するに不遇さは戦術や戦略、育成や読み、そして何より愛でカバーしようってこった。

因みにダブルバトルだと天候パに組み込みやすい&強かったり、優秀なサポート性能がさらに際立つ為かエスパータイプに並び強タイプの一角だったりする。
上記の全国大会の活躍も納得である。

余談だが苦手タイプの弱点をつける炎タイプや電気タイプのサブウェポンとして草技は採用されやすい。
特に電気タイプの「めざめるパワー」厳選においては氷に次ぐ需要を持つ。最近は炎も多い?ああたぶんそれナットレイのせいだわ。

木の実によってタイプが変わる物理技「しぜんのめぐみ」を覚えるポケモンが多いのも特徴。
ただし、めざパに比べて扱いが難しいため、実戦で使用するのはリーフィアトロピウス等、一部に限られる。
有用な実としては、
ゴス(効果無し・90)、ズア(HP1/4以下で特防1段階上昇・100)、リュガ(HP1/4以下で防御1段階上昇・100)、
カイス(効果無し・100)、オッカ(炎半減・80)、クラボ(麻痺回復・80)、ビアー(毒半減・80)、
サン(HP1/4以下で急所ランク+2・飛行100)、バコウ(飛行半減・飛行80)、アッキ(物理技を受けると防御が1段階アップ・フェアリー100)等。


因みにウソッキーは草タイプじゃない。でもウッドハンマーはできる。
また、リリーラやユレイドルは草タイプだが、植物ではなく「動物」である。そのせいか未だに「やどりぎのタネ」を覚えない。


【くさタイプの主な使い手】



・一般トレーナー

アロマなおねえさん
ポケモンレンジャー

・ジムリーダー


・キャプテン


四天王での使用者はいない。


追記修正はしんりょくを発動させてからお願いします。

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