下書きの記載に関するルールの変更について (24/5/26変更)
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記事下書き

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加筆、修正、下書きを元にした新規記事の作成は自由です。ただし、 自分がプレイしたことのない作品の記事化は禁止 とします。
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利用法

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    • ここに載せた下書きは、初稿作成から1ヶ月が経過すると基本的に削除されます*1 記事の投稿時には、必ず記事冒頭に初稿作成日を記述して下さい。記述の無い場合、1か月より早く削除されてしまう可能性があります。
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      • 意見や指摘を無視して記事作成をした場合、自分では問題ないと思っていても「文章が簡素で内容が薄い」「文章が支離滅裂でわかりにくい」「他のサイト・Wikiからの無断転載」などの理由により、 記事化後すぐに修正依頼や要強化依頼が出されたり、記事化自体が見合わせとなる場合があります。
    • 記事が完成したと判断したら、好きなタイミングで記事を作成して構いません。新規記事作成は管理者とメンバーのみ行えるため、ログインIDを持っていない人は、記事にする際に『記事作成依頼所』で依頼してください。
      • なお、代理作成依頼によって作成された記事の内容に関する責任は執筆者・依頼者に帰結するものとし、代理作成者は責任を負いかねます
    • 記事内容によっては、単独記事として作成するよりも既存の記事への追記の方が良いと判断される場合もあります。
      なお、追記の場合はログインなしでも作業可能です。
      • 追記を想定して記事を作成する場合、下書きの冒頭に追記先の記事名を表記しておくのもいいでしょう。

注意点

  • 発売直後のゲームの記事を執筆したい場合、発売日から3か月経過していることが条件となります(3か月ルール)。
    • 移植版や、海外で先行発売された後に国内で発売された作品も、その発売日から3か月の経過を待つ必要があります。
  • 一度に投稿する下書きは一つとし、その下書きを完成させて記事化依頼してから次の下書きを投稿するようにしてください。
+ 下書き用テンプレート。書き方の詳細はテンプレのページを参照

contentsプラグイン(19行目)は必ずコメントアウト状態(先頭に「//」が付いたまま)で記載してください(記事作成時にコメントを外す)。
コメントアウトしない場合、全下書き項目の見出しが目次化されてしまいます。

↓↓↓ここからコピー↓↓↓
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#areaedit
初稿投稿日: yyyy/mm/dd 追記修正歓迎
*タイトル
【読み】
|ジャンル||~|
|対応機種||~|
|発売元||~|
|開発元||~|
|発売日| 年 月 日|~|
|定価|, 円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO: ()|~|
|廉価版| : 年 月 日/, 円|~|
|配信| : 年 月 日/ |~|
|備考| |~|
|判定| |~|
|ポイント| |~|
//----
//#contents(fromhere)
----
**概要
**あらすじ
**特徴
**評価点
**賛否両論点
**問題点
**総評
**余談
#areaedit(end)
↑↑↑ここまでコピー↑↑↑

一般的な編集の練習などは「サンドボックス」へどうぞ。




初稿投稿日: 2025/03/19 追記修正歓迎

グランブルーファンタジー ヴァーサス

【ぐらんぶるーふぁんたじー ゔぁーさす】

ジャンル 対戦型格闘ゲーム

対応機種 Playstation 4
Windows(Steam)
発売元 Cygames
開発元 アークシステムワークス
発売日 2020年2月6日
定価 7,679円→2,178円
(2021年12月より値下げ)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:B (12歳以上対象)
判定 良作orなし
ポイント

概要

  • Cygamesが制作・配信しているスマートフォン向けRPG(ソーシャルゲーム)『グランブルーファンタジー』(以下グラブル)のキャラクターが登場する対戦型格闘ゲーム。グラブルでは初めての家庭用ゲーム機向けに製作された作品。略称は「GBVS」。

ゲームシステム

  • 基本的なルール・システムは『ストリートファイターII』を源流とした一般的な2D対戦型格闘ゲームに通じている。攻撃ボタンは弱(L/A)攻撃、中(M/B)攻撃、強(H/C)攻撃、特殊(U/D)攻撃*1の4種類で、これにアビリティボタン、ガードボタンを加えた6ボタンが最低限必要なボタン数である。
  • アビリティ
    • 格闘ゲームにおける必殺技に相当するアクション。アビリティボタンと方向キーの組み合わせ4種*2により、基本的に1キャラ4種類のアビリティ*3を発動できる。
    • 一般的な格闘ゲームのような波動拳・昇龍拳・竜巻旋風脚コマンドなどでもアビリティを発動することができ、これは「テクニカル入力」と呼ばれる。クールタイムがアビリティボタンによる入力と比べて短いなどテクニカル入力によるメリットが存在する。
    • 原作の同名のシステムに準じて、使用すると再使用するまでにクールタイムが発生する。通常のアビリティを使う分にはすぐクールタイムが終了するため、連続使用の制限は発生しない。
    • ボタンの押し分けによって性能を変化させられるが、強版で発動した場合は「アビリティ+」となる。アビリティ+は技の性能が大きく強化される代わりにクールタイムが大きく延長され、しばらく再使用できなくなる。
  • トリプルアタック
    • 本作のボタン連打による自動コンボに相当するシステム。本作の立ち状態の通常技は近距離・遠距離の区別があり、近距離の通常技は続けてボタンを押すと最大2回(初段と合わせて三段)まで連続攻撃を行うことができる。
  • 投げ、オーバーヘッドアタック
    • 相手のガードを崩す共通アクション。投げ(近くにいる相手を掴むガード不能技)は弱攻撃+中攻撃or特殊攻撃、オーバーヘッドアタック(しゃがみガード不可の中段攻撃)は中攻撃+強攻撃で出せる。
    • 相手に投げられたのと同時に投げ入力を行うと相手の投げを抜ける「投げ抜け」が発生する。本作ではここに独自要素があり、通常投げ抜け発生後は五分の状況なのだが、投げ抜けが遅かった場合は投げを抜けながらのけぞるモーションが発生。投げを抜けた側に微ダメージと硬直差不利が発生する。
      • 遅投げ抜けの猶予は長く慣れたプレイヤーなら投げられたのを見てから投げ抜けを行えるが、遅投げ抜けを行っていても状況が好転しにくいため、遅投げ抜けをしながら耐えるか、早投げ抜けで状況を打開するかという駆け引きが発生する。
    • オーバーヘッドアタックは中段技であるのと同時に投げ無敵効果があり、早投げ抜けを狙った相手にカウンターヒットする(カウンターヒット時は追撃可能)という構造になっている。
  • ガード
    • 本作では方向キー後ろによるガードとガードボタンによるガードが両方存在する。
      • ガードボタンでのガードは裏周りによる左右のガード方向の変化に対応できるが後ろ歩きができないため投げに弱くなるため、方向キーによるガードと比べて一長一短である。
    • ガードボタンを使ったアクションとしてその場避け(後ろ+ガード)と回り込み(前+ガード)などの回避アクションも使用できる。
  • 奥義
    • 攻撃を当てる/受ける、前進するなどの行動で奥義ゲージが増加し、100%になるとそのゲージを全て消費して超必殺技である奥義を使用できる。また、体力が30%以下の時は奥義に加えて解放奥義も使用できる。
  • 追加システム
    • 発売から2年経ってのアップデートで以下のゲームシステムが追加された。発売当初からあった「奥義ゲージの使用用途が少ない」という意見に応えてか、いずれも奥義ゲージを奥義以外に用いるものである。
    • タクティカルムーブ
      • 奥義ゲージを50%消費して使える前後ダッシュの強化版。無敵時間が付与されており、相手の攻撃を回避するのに使える。前方へのタクティカルムーブはラッシュ、後方へのタクティカルムーブはバックシフトと呼ばれる。
      • ラッシュは相手に近づくと攻撃を行い、ガードさせて有利な上に通常技と同様にアビリティへのキャンセルも可能。また、ラッシュ自体も通常技からキャンセルできるため連続技にも使うことができる。
    • オーバードライブ
      • 奥義ゲージが100%ある時に使えるパワーアップシステム。発動すると周囲に衝撃波を発した後にオーバードライブ(OD)状態になる。OD中はダメージが上昇、通常技で削りダメージを与えるなど攻撃力が強化される。
      • ODを発動すると奥義ゲージがオーバードライブゲージに変化。ODゲージは時間で消費していくODの残り時間となる。OD中にダメージを受けるとODゲージが減少する。また、OD中は一回だけ奥義・解放奥義を使用することができるが、発動するとODゲージは0になり解除となる。
      • OD発動時の衝撃波は発動直後から無敵時間がありガードさせて有利なため安定した切り返しとなるが、ガードされずに避けで回避された場合は大きな後隙を晒すため相手の反撃が確定してしまうという弱点もある。
  • 登場キャラ
    • 製品版のみで使用できる初期キャラクターは11体。発売後に順次追加キャラが追加され、最終的な使用キャラ数は23体。最後に追加された2キャラを除き、シーズンパス1(5体)・シーズンパス2(6体)としてまとめ買いが可能。

主なゲームモード

  • RPGモード
    • 物語を進めながら遊べるモード。2人での協力プレイも可能。
    • 雑魚敵の他にもボスキャラとしてプレイヤーキャラ(倒すことでRPGモードのプレイヤーキャラとして使える)や星晶獣として大型の敵も登場する。
    • キャラ強化システムとして10本までの武器編成ができその武器は武器チケットというガチャで入手する、戦闘中に原作のアビリティに相当するサポートアクションを発動できるなど原作お馴染みのシステムも用意されている。
      • 特定の武器を入手するとRPGモード以外でも使える武器スキンが解禁される。
  • オンライン
    • インターネット対戦を行うモード。内容は『GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-』と同様で、ランクマッチ・プレイヤーマッチの他、オンラインロビーも存在。

評価点

  • シンプルで遊びやすいゲーム性
    • 『ストII』のように遊びやすいゲーム内容にするというコンセプトのもと、アークシステムワークス製の格ゲーとしては珍しく所謂「エアダッシャー」から離れたゲームシステムが構築されている。
      • コンボゲー定番の「エリアル」のようなお互い空中にいる状態で連続攻撃を与えるようなシステムは無いが、浮かせた相手に地上で攻撃を与えて拾えるような空中コンボシステムも理解しやすい形で用意されている。
      • 地上戦重視のゲームだが、トリプルアタックやダッシュなどジリジリとした動きに寄りすぎない軽快な操作性となっており、操作する楽しさも堅持している。
    • 格ゲーの基本システムに原作のフレーバーを加えたアビリティシステムは全ての必殺技をアビリティボタン一つでという初心者に優しい統一した操作性と本作独自のかけひきを形成している。
      • 「アビリティ+」は技自体の性能が高くなる他、相手を浮かせる効果があり連続技に使うことができたり相手を強制ダウンさせて起き攻めに移行できるなどの高い効果を発揮するが、使用すると一定時間再使用ができなくなりキャラの動きの幅が狭くなる、リスクとリターンが明確な完成度の高いシステムである。
  • グラフィック
    • GGXrd』や『DBFZ』など過去作品に比べると大きなインパクトこそないものの、原作イラスト風のキャラクターを格闘ゲーム内で躍動させており、品質は非常に高い。
      • ファンタジー世界のRPGということでデザインされた鎧などの細かい装飾が原作通りに再現されている点は本作の制作で苦労した点と言われており、隠れた評価点である。
    • 原作を再現した演出・モーションなども多数見られる一方、原作がRPGという関係で各種アクションなどは本作で一から作られているものが多いのだが、サイゲームス側の監修もあって全く違和感がなく仕上がっている。
    • 本作の優れた特徴として武器スキンがある。同様の2D風3Dグラフィックを用いたアーク製の格闘ゲームは、セルアニメと同様の手作業にてキャラクターのモーションを作っているため、全キャラ分の別コスチュームなどを作る事が工数的に非現実的であり、同じ3Dグラフィックの格闘ゲームに比べてキャラクターのドレスアップしてカスタマイズする要素が少ないという弱点があったが、本作ではキャラの武器を原作にもある別の武器などに変えられることで部分的だがドレスアップのカスタマイズが可能になった。
  • BGM
    • 主に原作のBGMがアレンジされて使用されている。RPGモードで戦う星晶獣戦も同様で、特にコロッサスのテーマは原作のイベントBGMでボーカルを務めたSTEVE氏が歌い上げるというアレンジがされた。
      • 一部キャラのBGMにはキャラクターソングやキャラを象徴する曲をインストアレンジしたものが使われている。内容もフェリの「ソラのミチシルベ」やDLCで追加されたナルメアの「泡沫夢幻・胡蝶刃」といった人気キャラから、同じくDLCで追加されたソリッズが出演したイベントのテーマソング「三羽鳥漢唄」といったツボを押さえた選曲で好評。
    • 今作でボスを務めるベルゼバブのテーマ「Existence」は、壮大な曲長とベルゼバブの心情を表現した歌詞、それを見事に歌い上げるnana hatori氏の凄まじく高い歌唱力で屈指の人気を得た。
    • 一方、アバター戦で流れる「paradise Lost」やDLCキャラの一人ベリアルの「Parade's Lust」などは原曲が使われている。当然歌付きであり、原作での壮大な戦いをバックに戦う事が可能。*4
  • 演出面
    • キャラゲーとしての側面もある本作だけに、演出面にも思わずにやりとできるものが多数。例を挙げると…
      • 全キャラ全組み合わせに個別の戦闘前掛け合いがある。それ自体は他ゲーでも見られるが、今作は 1P側と2P側の配置順で掛け合いが変化する という珍しい仕様となっている。これは今作の戦闘前掛け合いが2P側から話しかけ1P側が答えるという流れになっているため。
      • 勝利演出は普通に倒した際と開放奥義で倒した際専用の2種類が存在する。前者には更に組み合わせ次第で差分が生じるキャラがおり、中でもネタキャラのローアインは 全キャラに個別の勝利演出がある という謎の優遇を受けている。勝利台詞も当然の如く全キャラ全組み合わせに存在しておりぬかりない。

賛否両論点

  • 地味なゲーム内容
    • ボタン数の少なさ・システム上の1キャラの必殺技数の制約などから、1キャラあたりのアクションは現代の他の格ゲーに比べると少なめ。初心者向けを目指した反面、熟練した際のやり応えの乏しさにも繋がっている。
    • 避けや回り込みは攻められている状況で使いにくいことから防御システムに乏しく、一旦受けに回った時の対抗手段が少ない。対抗手段としては隙は大きいが全身無敵のあるアビリティで切り返すというものがあるが、それすら持っていないキャラもいるため、特に発売初期の調整では一度近づかれた時点で大幅不利という展開になりやすかった。
      • 遠距離キャラなのに無敵切り返しアビリティのあるフェリと、大型鈍重キャラなのに無敵切り返しアビリティの無いバザラガの差は特に顕著だった。
      • プレイヤーからは「奥義ゲージを使ったガードキャンセルの追加」が希望されていたが、後に奥義ゲージを使った無敵動作としてバックシフトやオーバードライブなど切り返し手段の追加が行われた。システムとしてガードキャンセルが追加されたのは次回作の「ライジング」から。
    • アビリティシステムのUI上、アビリティを出す度にアイコンの見た目が変化するため、アイコンが変化したのを確認して無敵のあるアビリティや奥義を出す「アイコン確認」というテクニックがあり、上級者帯になりこれが活用されると窮屈な立ち回りを強制されることになる。
    • なお、発売初期はランスロットやフェリ、グランのM版ドライブバースト(通称ヤクザキック)やカタリナの近距離Mなど、単純に調整不足のキャラや技が多数散見され、単純に技の強さを押し付けるのが強さと言わんばかりのある意味ピュアなゲーム内容となっていた。
  • DLCも含めたキャラクター選抜
    • 原作がソシャゲという性質上非常に大量のキャラがおり、それらを全て出すのは現実的に不可能という前提はあるが、単純に人気キャラを出すというより性能的な多様さを目指した選抜が行われていると思われ、結果として原作で(相対的に見て)人気の高くないように見えるキャラが登場している。
  • 主人公(グラン、ジータ)について
    • 原作のグラブルでは主人公のスキンを男性・女性から選ぶことができるのだが、本作では初期キャラとして男性主人公の「グラン」が、有料DLCの追加キャラとして女性主人公の「ジータ」がそれぞれ登場している。性能としては「スタンダードなキャラクター」という共通した特徴を持つのだが、必殺技の性能が大きく異なる*5ため単なるコンパチキャラではない。
    • ジータはDLCキャラとしての登場であるためか、奥義が原作のエンドコンテンツ「十天衆」に因んだものになっている豪華仕様。グランは無課金勢、ジータは重課金勢と演出の格差を揶揄されている。
    • 原作では主人公キャラはジョブによってスキンや性能を変えられるシステムがあるが、本作ではそれに因んだシステムは未搭載。これは『P4U』と同じ措置と言える。
    • シーズン2で追加された「ベリアル」は、グラン・ジータと同じく波動昇龍という必殺技構成ながら非常に多彩な動きのできる性能を持っており、特にグランはベリアルの登場によって使用率が大きく低下している。

問題点

  • 各種奥義を出す際に波動拳コマンドを必ず入力しなければならない
    • テクニカル入力ではいわゆる真空波動コマンドだが、アビリティボタンを使う場合でも波動拳コマンドを入力する必要がある。
    • これ自体は「1ボタンによる簡単な操作による割り込みで大ダメージ」という守り側が強くなる事を懸念した内容とも思われ、発売当時は「波動拳も出せないなんて」と格ゲーマーに一蹴された意見だが、後に『ストリートファイター6』がコマンドを廃したモダン操作が好評だった事を考えると本作での取り組みはやや半端なものだったと評することができる。
  • RPGモードのロード時間が非常に長い
    • RPGモードの評価を下げている最大の要因。

総評

サイゲームス側としてはIPの家庭用ゲーム機向けの展開や自社eSports大会(RAGE)の種目として、格闘ゲーム制作に長けたアーク側としては格闘ゲーム対戦人口の裾野を広げる作品として、両者の思惑が噛み合った良質なコラボレーションと言える作品であり、作品としてのクオリティは高い。
一方、原作ファンとしてはキャラゲーとしての半端となってしまった事やRPGと対戦アクションというジャンルの差異から、格闘ゲームファンとしてはシンプルなゲーム内容からやり応えの不足から、両者から広範囲な強い支持を得るには至らず、ヒットこそしたものの残念な結果も残った「惜しい作品」としての側面も本作にある。


その後の展開

  • 2023年12月14日には続編として『グランブルーファンタジー ヴァーサス ライジング』が発売された。

初稿投稿日: 2025/3/30 追記修正歓迎

ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅

【どらごんくえすともんすたーずすりー まぞくのおうじとえるふのたび】

ジャンル RPG
対応機種 Nintendo Switch
iOS/Android
Windows(Steam)

発売元 スクウェア・エニックス
開発元 トーセ
発売日 【Switch】2023年12月1日
【iOS/Android・Steam】2024年9月12日
定価 【Switch】7,680円
【iOS/Android】3,800円
【Steam】4,980円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定
ポイント
ドラゴンクエストシリーズ

概要

ドラゴンクエストシリーズに登場するモンスターを仲間にして戦わせるRPG作品。
外伝やジョーカーシリーズを除くモンスターズ本編の新作としては、『ドラゴンクエストモンスターズ2』以来25年振りとなる。
主人公は、『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』での悪役であり、リメイク版では仲間の1人にもなる「ピサロ」が務める。

プロローグで「これは誰も知らない、もうひとつの可能性の物語──」と語られている通り、『IV』本編とはストーリーや設定が異なっている点もある。

Switch版は通常版の他に追加コンテンツ3種と一部のゲーム内アイテム&着せ替え衣装付きの「マスターズ版」と、それに加えてオリジナルグッズ2種が付いた「超マスターズ版*6」が販売された。
翌年にはiOS/Android、Steam(Win)でも発売。内容がほぼ共通するため、両機種をまとめて解説する。

+ 主要キャラクター
  • ピサロ (CV.小野大輔)(名前変更可能)
    • 本作の主人公。『IV(リメイク版)』とは服装も異なるほか、従来に比べて若く描かれている。魔界の王である父「ランディオル大帝」と人間の母の間に生まれた人間と魔族のハーフ。父によって魔物を攻撃できない呪いをかけられ、魔界から逃亡。モンスターマスターとなり、ランディオル大帝を討つべく魔界を旅する。
  • ロザリー (CV.植田佳奈)
    • 本作のメインヒロイン。エルフ族の少女であり、人間に捕らわれ見世物にされていたところをピサロに助けられ、その後は共に魔界を旅することになる。 外見や服装は『IV』のものから変更されている。
  • ベネット (CV.松岡禎丞)
    • 本作の新キャラクター。ピサロと行動を共にすることになる青年。盗みを得意としており、魔法道具にも興味を示す。ピサロの窮地を救ってくれる相棒。

特徴

フィールド関連

  • 本作は『ドラゴンクエストIV』の世界が舞台になっており、DQ4で登場したマップの一部が3Dで再現されている。
  • ただし、ピサロが冒険するのは主に「魔界」であり、本作オリジナルのマップとなっている。
    • ロザリーヒルの塔にトラベライトと呼ばれるアイテムを捧げることで、塔ごと魔界に転移する。シナリオを進めることで新たなトラベライトが手に入り、新たな魔界に行けるようになるというのが基本的な流れである。
    • 魔界は6種類存在し、それぞれに「初級」・「中級」・「上級」の3種類のマップが用意されている。
  • 魔界には「 四季 」があり、季節毎に行ける場所や出現するモンスターが変化する。
    • 例を挙げると、春は植物が育ち、利用することで他の季節では行けない場所に行くことができ、冬は川や湖が凍って、歩いて渡れるようになる。
    • 各地のストーリーをクリアすることでピサロの名が知れ渡り、そのエリアでのスカウト成功率が上がると同時に大きいサイズのシンボルが出るようになる。もともと大きいモンスターは逆に小さい物が出るようになる。
  • 過去作同様天候も変化するが、時間帯の変化は廃止された。但し、天候の変化扱いで昼と夜が切り替わるエリアは存在する。
  • ストーリーを中盤まで進めるとフィールドにモンスターのタマゴが出現するようになる。タマゴを調べると孵化し、生まれてきたレベル1のモンスターが仲間になる。この方法でしか手に入らないレアなモンスター、スキルも存在する。

モンスター関連

  • モンスターの系統は概ね『DQMJ1』~『イルルカ3D』準拠だが、一部のモンスターは系統が変更されている。
  • モンスターのサイズの仕様変更
  • 「スタンダードボディ」、「メガボディ」などのサイズに関わる特性が廃止され、Sサイズ(1枠)とLサイズ(2枠)だけとなった。
    • 一方で全てのモンスターがS/Lサイズになることができる。
    • モンスター毎に1~100の「大きさ」の値が設定されており、1~50はSサイズ、51~100はLサイズとなる。同じ枠数でも値が小さい程小さくなり、大きい程大きくなる。
      • 大きさの値は当初はマスクデータだったが、ver1.0.6のアップデートでステータス画面に表示されるようになり、値を操作できるアイテムも買えるようになった。
    • 配合で生まれたモンスターのサイズは両親のサイズの平均値になる。
  • 配合システムの変更点
    • 前作まで存在していた「位階」が廃止されており、基本配合は『DQM1』『DQM2』寄りのお互いの系統とランクによって決まるようになった。
      • これに伴い、モンスターの図鑑ナンバーの並び順が系統順に戻った。
    • 特殊配合は続投しており、特定のモンスター同士の配合や4体のモンスターの配合で新しいモンスターを生み出すことができる。
      • 配合結果候補の中に特殊配合で生まれるモンスターがいた場合、そのモンスターのアイコンに黄色い枠が表示されるようになった。
    • 「プラス値」は廃止され、上限レベルは全モンスター一律で100となっている。
    • 配合した際に、稀にキラキラと光るエフェクトのついたモンスターが生まれることがあり、特定のステータスの上限値が通常よりも高くなる。
      • ver1.0.6のアップデートで上限が高くなったステータスに印が表示されるようになり、キラキラを後天的に付与できるアイテムも買えるようになった。

戦闘・スカウト関連

  • テリワン3D』以降のように戦闘メンバー4匹、控えメンバー4匹を連れ歩いて冒険をする。
  • テンションシステムは廃止され、代わりに「バースト」というシステムが追加された。
    • モンスターが戦闘中バースト状態になることがある。バースト状態のモンスターは数ターンの間行動回数が1増える他、与えるダメージが増え、受けるダメージが半減する。
    • パーティのモンスターの数が少ない程バーストが起こりやすい仕様になっている。
  • 一部の特技や特性が追加・削除されたり、仕様が変更されたりしている。
    • 「スモールボディ」や「霧」等、過去作の対戦で猛威を奮った特技・特性の多くが削除された。
      • 防御系特技の削除も目立ち、マジックバリア、マホターン、予測といった特技が無くなっている。
    • その一方で、DQMJ3で削除されていた封じ系や系統特効技が復活した。
      • 系統特効技はシリーズ初期の作品同様、対象の系統のモンスターだけに特効ダメージが入る仕様となっている。
    • 「○○ブレイク*7」が「無効」の相手の耐性も下げられるようになった。
    • 戦闘中にモンスターを蘇生させた際、生き返ったターンにAIで行動するようになった。
    • 回復呪文の消費MPがナンバリング作品と同等になった反面、回復量が大幅に弱体化した。
    • 一部の特技やスキルの名称が変更された。
      • DQMJ2以降は系統特効技の名称が「○○斬り」に統一されてしまっていたが、本作ではGB時代の名称に戻った。(例:スライム斬り→スライムたたき、ぶっしつ斬り→だいせつだん)*8
      • 各系統をイメージしたスキルの名称もDQMJ3では「○○フォース」に統一されてしまっていたが、本作ではそれ以前の作品のスキル名に戻った。(例:ビーストフォース→けもの道、ゾンビフォース→アンデッド)*9
      • その一方で、「○○ファイター」系のスキルの名称は「○○ソード」に変更されている。
  • 耐性の仕様が変更された。
    • 耐性が数値化されるようになり、-25以下=弱点、0=普通、25=軽減、50~75=激減、100=無効、125以上=回復となった。耐性が表示されている画面でYボタンを押すと数字表記に切り替わる。
    • 耐性を150以上にすると、前述した○○ブレイクの効果を受けなくなる。
  • スカウトも『テリワン3D』同様、スカウトアタックと肉を与えて戦闘後に起き上がるシステムを併用している。
    • スカウトアタックは攻撃力と賢さのどちらか高い方を参照する仕様になり、呪文アタッカーもスカウトに参加できるようになった。
    • スカウトアタックが必中になり、身かわし等で外れることがなくなったかわりに、複数回攻撃が反映されなくなりすべてのモンスターが1回攻撃しかしなくなった。
    • 肉の効果に調整が入っており、過去作よりもスカウト率が上がりにくくなっている代わりに戦闘後に起き上がる確率が上がりやすくなっている。
    • 肉の対象が単体に変更され、起き上がりを狙う際に仲間にしたいモンスターを最後に倒す必要がなくなった。
    • スカウトに失敗すると対象モンスターの機嫌が悪くなり、スカウト率が上がりにくくなってしまう。

対戦・通信

  • オンライン対戦(要Nintendo Swich Online加入、iOS/Android・Steam版は機能なし)
    • マスターランクマッチ:世界中のプレイヤーとランク戦を行い、勝つことでランクが上昇し、アイテムなどの報酬が得られる。
    • ともだちと対戦:Swichフレンドとルールを設定して対戦する。
    • みんなでトーナメント:Swichフレンドと最大8人でトーナメント形式の対戦を行う。
  • 連戦クイックバトル
    • 自分が登録したパーティと他のプレイヤー30人分のパーティのデータが、高速でオート対戦する簡易的な対戦機能。
      • 1日1回、報酬としてステータスアップアイテムや、対戦相手のパーティにいたBランクまでの魔物と同種族のモンスターを入手できる。
      • 対戦後はリプレイでのバトル確認や対戦相手のデータとの練習試合も可能。
  • 通信ショップ
    • 現実の曜日ごとにアイテムの品ぞろえが変わるショップ。

その他

  • 経験値が分配制ではなくなり、パーティ人数を減らしても貰える経験値が増えなくなった。
  • 一定の間獲得経験値・ゴールドを増やすアイテム「元気玉」の効果が切れる条件が時間経過ではなく戦闘に勝利した回数(逃げたりスカウトした場合は回数に含まれない)になった。
  • 本作で使用されているBGMは『IV』のものが中心となっている。
    • 通常戦闘曲が『IV』の「戦闘~生か死か~」になった。
    • 格闘場での対戦では、1~2回戦は従来のモンスターズシリーズの通常戦闘曲である「モンスターの戦い」が、決勝戦では「王者はどちらだ?」(通信対戦などの曲)が流れる。
    • 各地のフィールドにいる巨大モンスターとの戦闘時にボス戦のBGM「強敵に挑む」が流れるようになった。
  • モンスターシリーズとしては初めてボイスが付いた。ただし主人公のピサロが喋るのはスカウトアタック時や作戦変更時、掛け声だけである。

追加コンテンツ

追加コンテンツが3種類実装されており、購入することでゲームを有利に進めることができる。有料で販売されているのはNintendo Switch版のみで、後発のiOS/Android版及びSteam版では最初から利用することができる。

  • 追憶のモグダンジョン(1,300円)
    • 仲間にしたことがあるモンスターが出現するダンジョン。『テリワン3D』及び、『DQM2』に登場する「めぐりあいの扉」と同様のダンジョンである。
    • めぐりあいの扉と同様、ランク毎に階層が分かれているほか、小さいサイズのモンスターが出る「ミニの層」、大きいサイズのモンスターが出る「ビッグの層」がある。
    • めぐりあいの扉と異なり、クリア前から使用することができ、そのランクのモンスターを1体でも持っていれば入れる階層が増える。
  • エビ師範の修練迷宮(1,320円)
    • ランダムに生成されるダンジョンを攻略するモード。
    • 連れていけるモンスターが種族やランクによって制限されるほか、ゴールドやアイテムを持ち込むことができない。また、全滅すると獲得したアイテムは失ってしまう。
    • 最後には強力なボスが待ち構えており、苦戦すること必至。
  • 時の無限ボックス(880円)
    • 強力なアイテムが手に入る宝箱が追加される。開けてから1時間経つと中身が復活する。

評価点

シンプルになりつつも失われてはいないシリーズの良さ

  • 直近のシリーズ作品であるDQMJ3と比べると廃止されたシステムが多く、一方で新システムは少なめ、モンスター総数も減少と全体的に簡略化されている。しかし個性的なモンスターたちを勧誘・育成し、自分だけのパーティを編成して冒険するDQMシリーズの面白さは損なわれておらず、本作でもしっかりと楽しめる。
  • 簡略化に関しても、DQMJ3では複雑化したシステムや数値のインフレに賛否があったため、そういった面が解消されたとして評価する声も。
  • 簡略化されていると聞くと心配になってくるボリューム面だが、本編のステージ数は6種の魔界にそれぞれ3段階の難易度で計18マップ*10。各魔界ごとにストーリーやダンジョン、ボスも用意されており、RPGとしてのボリュームは十分と言えるだろう。
    • クリア後の裏ダンジョンもある。
    • 難易度も特定の強力なモンスターが攻略に必須といったことはなく、どんなモンスターを使っても(育成を怠らなければ)クリアできるであろう程度に調整されている。配合を駆使すれば初級魔界クリア前にほとんどのモンスターを仲間にできるため(後述のタマゴ限定モンスター等を除く)、好きなモンスターと冒険を楽しむことができるだろう。
      • ただしクリア後の裏ボスは非常に強力なため、好きなモンスターだけで撃破するのは難しいかもしれない。

ファンサービス要素

  • 原作である『IV』の細かなネタを忠実に拾っている。もちろん本作は正史ではないのだが、一つの解釈としては面白い。
    • ボスなのに3体で出現するアンドレアルが実は三兄弟であることが判明したり、ピサロのてさきやピサロナイトがピサロの配下になった経緯が明かされたり、彼の部下のモンスターの設定が大幅に掘り下げられている。
    • サントハイムの人々が姿を消した理由、ピサロが武闘大会の決勝戦を辞退した理由などの原作において謎だった要素が判明する。
    • ロザリーヒルの4つの施設を1人で兼任するおじいさん、うおーんうおーんと泣くイエティ、人間の言葉を喋る動物などのモブキャラもしっかりと登場している。
  • そもそも原作においてほとんど謎であった、ピサロというキャラクターの背景が大きく掘り下げられた点も評価できるだろう。

育成関連

  • モンスターをお気に入り登録出来るようになった。
  • モンスターを逃がした際に、ステータスを上げる種や木の実が手に入るようになった(種類はランダム)。
  • 高ランクモンスターの必要経験値が緩和され、過去作で不評点として挙げられることの多かった「本編攻略中に頑張ってレアモンスターを作っても成長が遅過ぎて足手まといになる」という問題が改善された。

モンスターのグラフィックの強化

  • 据え置き機に移ったことでモンスターのグラフィック・モーションなどの演出面も強化された。
    • 色違いでないモンスターのモーションの使い回しがかなり少なくなった。
    • モンスターが眠り状態になった時に眠っているモーションをするようになった。
    • ライブラリ(図鑑)でモンスターのモーションを観賞出来るようになった。
    • 敵シンボルがマップ上で通常攻撃や特技のモーションを行った際に効果音が鳴るようになった。
    • 過去作では戦闘を倍速にするとモンスターのモーションの効果音がOFFになっていたが、今作では倍速にしてもきちんと効果音が鳴るようになった。

その他の評価点

  • 『DQMJ2』以降廃止されていた戦闘時のメッセージが部分的ながら復活し、エンカウント時や会心の一撃が出た時などに画面下部にテキストが表示されるようになった。
  • 回復特技の選択時にHPゲージに回復量が表示されるようになった。
  • 検索配合の検索速度がかなり速くなった。
  • オートセーブのON/OFFを自由に切り替えられる。
    • モンスターズシリーズで初めてオートセーブが導入されたのは『テリワン3D』『イルルカ3D』のiOS/Android移植版だが、そちらではオートセーブが強制でOFFに出来ないという不便な仕様であった。
    • これにより、普段はオートセーブをONにしておいて厳選の時だけOFFにするというプレイスタイルも可能になった。
  • BGM・効果音の音量調節が可能。
    • この機能も『テリワン3D』『イルルカ3D』のiOS/Android移植版から継承されたものであり、コンシューマーのモンスターズでは初。
  • 過去作で毎回物議を醸していた配信限定モンスターが大幅に減少し、マクドナルドとのコラボモンスター3体のみになった。
    • 配信限定モンスターを使う特殊配合自体は存在するが、全て一般のモンスターでも代用可能であり、配信限定モンスターが必須となる配合パターンは存在しない。
    • この3体は入手しない限り図鑑に登録されない(=コンプ率に影響しない)仕様となっている。

賛否両論点

シナリオの薄味さ

  • シナリオは全体的に薄め。
    • 基本的には最低限の情報だけ提示されてサクサク進んで行き、先述したファンサービス要素を除けば、目を見張るような部分はそんなに無い。
    • 逆に言えば、ゲームの動線としてはサクサク進んで好都合とも言えるし、そもそもモンスターズシリーズのシナリオは元々薄味。どう感じるかは最終的に人によるかもしれない。
    • 『DQMJ3』同様、クリア後の裏シナリオも短い。ほぼ一本道のダンジョンを進み、道中のボスと次々戦っていくのみとなっている。

育成・対戦関連

  • 各モンスターには通常特性3種類+Lサイズ用特性3種類で6つの特性が設定されており、これが「回復のコツを持つホイミスライムは回復魔法が得意」「スライムは電撃のコツでデイン系呪文が強力」といった具合に、モンスターの個性として機能している。
    • 特性はモンスターごとに固定で変更や追加は不可能。「スライムに回復のコツをつけて回復魔法のスペシャリストにする」といったことはできない。
    • この仕様に関して、モンスターの個性を際立たせる差別化要素として評価する声がある一方、育成の自由度が低い、特性の弱いモンスターの使いにくさを解消できないといった不満の声もあって賛否両論。
  • 育成や対戦の簡略化
    • 従来のモンスターにあった、「究極配合」「新生配合」「超生配合」といった強力な配合が廃止されている。
    • また、多くの特技や特性が廃止されている。
      • その結果、通信対戦は一部の強いモンスターでシンプルに戦うものになってしまった。
      • 本作を手掛けた横田Pによると、ジョーカー3の時点でシステムが複雑化しており新規ユーザーにとって分かりにくいものとなっていたため、直感的に遊んでもらうための変更であるとのことである。

シンボルエンカウント関連

  • 戦闘後に敵シンボルがリポップするまでの時間が過去作より長くなっている。
    • 敵シンボルの配置密度が高い箇所があるのを考慮した調整と思われるが、レベル上げ等で連戦したい時には不便。
  • 空を飛んでいるモンスターのシンボルが段差を無視して追いかけてくるようになった。
    • よりリアリティのある挙動になったとも言えるが、この仕様変更により一部の敵シンボルを地形に引っ掛けて回避することが出来なくなってしまった。

ダンジョン関連

  • 本作のダンジョンは『ゼルダの伝説』シリーズを彷彿させるようなギミックを解いて先に進むものがあり、特に魔界上級でその傾向が強くなっている。
    • 同じ所を往復する必要があったり、スイッチを押す度にムービーが流れたりと、ギミックの答えが分かっても面倒臭さを感じるものが多い。
    • 特に流神殿の魔界・上級のダンジョンはギミックが難解な上に敵シンボルの追跡もしつこく(前述の空を飛んでいるモンスターも配置されている)、多くのプレイヤーに嫌われた。
      • 不評の声があまりにも多かったのか、アップデートによりここの敵シンボルは主人公を見つけても追跡しない仕様に変更された。
    • ギミックのあるフロアに小さなメダルの入った宝箱が置かれていることも多く、全回収の難しさに拍車を掛けている。
  • モンスターの育成第一でダンジョンを攻略する面白さを本シリーズに求めていないプレイヤーにとっては、上記の要素はただ面倒なだけと不評の声が挙がっている。
  • 一応、本作のダンジョンは「入口と最深部にワープパネルが存在し、最深部のものを調べることで使用可能になり、以降はショートカットが可能になる」という仕様になっており、同じギミックを何度も解かせない配慮はされている。

問題点

ストーリー

  • 「『DQ4』で起こった悲劇は魔界の権力争いのあおりであって、ピサロが直接やった悪事はほとんど無い」「直接やった悪事も軽度なもの」という本作独自の設定による影響。
    • この設定を受け入れるかどうかはプレイヤーの好みによるが、好み以前の問題としてこの設定と原作再現を同時に施した結果シナリオ構成が半端な事になっている。
      • 例えばピサロ自身が悪事をしないせいで、勇者一行との因縁がほぼ消滅。勇者一行がライバル的に登場する展開にも感情移入しにくい。
      • もちろんピサロも権力争いの主要人物。例え悪事を働いていなくとも勇者たちにとっては敵なのだが、プレイヤーの知らないところで起きた事件が多いせいで、やはりピンと来にくい。
    • それに伴いピサロの良心的な部分も描かれるように。しかしそうなると「愛するロザリーの懇願や母の教えを突っぱねてまで人間を滅ぼす事にこだわる」という原作通りのスタンスの異物感が強い。
      • ピサロが人間嫌いになった原因はきちんと書かれているとは言え、それまでいくらロザリーと仲良くしていようが急に意固地になる様は情緒不安定にも見え、人によっては理解しがたいだろう。
      • 一応「一度決めたら何を言われようと実行する頑固な男」である事は描写されているものの、そんなキャラクター性にそもそも感情移入できない場合それまでである。
      • 旅に同行する新キャラ、ベネット(人間の男性)とも普通に親交を築いていたりと、本当にそこまで人間が嫌いなのかそうでもないのか、描写としてどっち付かずの感もある。
      • 原作でも何がしたかったのか良く分からない部分は多かったため、原作再現と言えば原作再現ではあるのだが…主人公としてはクセが強いと言える。
  • イベント中の選択肢の意味の無さ
    • イベント中に「はい/いいえ」等の選択肢が出る場面があるが、ストーリーの想定と異なる方を選ぶと「本心ではないだろう」などと言われてもう片方の選択肢を選んだものとして進行していく場面が多く、感情移入しづらい。
      + ネタバレ注意
    • 中盤のラストで魔物がロザリーに化けているのを見抜くシーンがあるのだが、一発で見抜く選択肢を選んでもその後のムービーで魔物の迫真の演技に騙されて見抜けなかったことにされてしまい、おまけにマスタードラゴンに「お前は選択を間違えたのだ」とまで言われてしまう。このシーン自体は後のif展開に繋がる重要なシーンなのだが、プレイヤーによっては後味の悪さを感じてしまう。
  • 総じて従来の「自由に命名ができる喋らない主人公」とストーリーの相性が悪い
    • 『DQ4』本編でのピサロは普通に喋っており、本編と同等の時系列を扱っている本作なのだが、主人公という立場であるためピサロが終始無口となっており心情がわかりにくい。
    • また選択肢以外でもピサロの言葉を他のキャラクターが代弁している場面が多く、無理に無口主人公にする必要があったのか疑問が生じている。
      • 本編から改変があるとはいえ人物像について細かく描写されており、また公式Twitterにて公開されていたプロモーション動画では普通に喋っているため尚更ゲーム内で無口主人公を貫かせる必要性が薄い。
      • 過去には『ヒーローズ』において喋る主人公が登場している例も存在する。
    • 名前についても変更が可能となっているが、名前を変更していると本来「デスピサロ」を名乗るようになった場面で「デス〇〇(プレイヤー名)」となってしまうため、場合によっては違和感の強いものになる。一応、本作はいつでも名前が変更が可能となっている。
    • これらについては過去のモンスターズにおいてテリーとキーファが名前の変更が可能な無口主人公という扱いであったため統一したと考えられるが、本作のストーリーと噛み合っていない。

モンスター関連

  • 登場モンスター数は全523種と『イルルカ(3DS版)』の803種*11、『DQMJ3P』の723種から大幅に減少した。
    • 初代『テリーのワンダーランド』に登場しているモンスターですら全員揃っている訳ではない。
    • 『ジョーカー3』程ではないが、色違いの多さも目立つ。
      • スカイドラゴン系列やヘルコンドル系列など色違いが4体も存在する種がいる一方、転生モンスターの「ほねリーダー」がいるのに転生元の「ほねコウモリ」も最下位種の「ボーンバット」もいない、「ダークドレアム」がいるのに「デュラン」がいない等、色違いが不自然に未収録のモンスターもいる。
      • ただ、ダークドレアムに関しては現行デザイン*12の色違いの存在自体に難色を示すファンもおり、後述の通り配合終着点の一体という位置付けもあって特別感を出したかった可能性も見られる。
      • 「おおにわとり」の上位種として「ドードーどり」や「マンルースター」を出さずに「レッドシャモ」という新種を出すなど、既存の色違いを参戦させずに新たな色違いを参戦させている例も散見される。
    • 従来のSSランクに相当するXランクのモンスターはたったの7体しかいない*13
    • モンスターズシリーズはストーリー上のラスボスを配合で生み出すのも醍醐味の1つであるが、今作はストーリー上重要なボスの多く(ラスボスや裏シナリオのボスなど)が配合で作れず入手できないようになっている*14
  • 魔王系モンスターなどがそれにふさわしい能力になっていない。
    • 特にダークドレアムは配合の終着点の1体になっていて作るのに非常に手間がかかるのに攻撃力以外のステータスがかなり低く設定されており、特性などもかみ合っておらず使い物にならない。

フィールドの季節・天候について

  • 特定の季節・天候にしか出現しないモンスターや、取得できない宝箱・モンスターの卵が存在するのだが、これらの要素を回収したい場合に問題となるのが季節・天候の変更方法。
  • 季節を切り替える方法は「時間経過で切り替わるのを待つ」か「季節を切り替えるアイテムを使う」の2つ。
    • 時間経過を待つ場合、1季節切り替わるのに5分かかる。そのため「冬限定のモンスターを仲間にしたいが現在の季節は春」という場合、15分ほど待たされることに。
      • 表シナリオの最終エリアのフィールドには「秋にしか出現しない足場を使って高台に登る→高台の上で春が来るまで待つ→春にしか出現しないギミックを使って移動する」という手間をかけないと行けない場所が存在する。
    • 即座に季節を切り替えられるアイテムを使おうにも、消費アイテムの「季節のこな」は店売りしておらず、入手手段は宝箱からの回収か、特定モンスターのレアドロップのみ。前者は取得できる数に限りがある上に総数も少なく、後者は入手に運が絡むたため、気軽に使いにくい。またアイテムの効果も「季節を1つ進める(春に使うと夏に、夏に使うと秋になる、といった具合)」なので、春から冬まで一気に変える場合は貴重なアイテムを3つも消費することになってしまう。
    • 何度でも使える季節変更アイテム「季節のフルート」も存在するが、こちらは入手できるのがED後の裏ダンジョン最終盤と非常に遅い。
    • こういった事情から本編中は季節を自由に切り替えられず、目当てのモンスターが出ない、見えている宝箱や卵を取りに行けないなどで不便さを感じることが多い。
  • 天候に関しては自由に変更する方法がなく、時間経過を待つしかない。
    • 過去作には天候を操作するラナリオンという呪文があったのだが、今作では廃止されてしまった。
  • 総じて、季節・天候限定要素のために待たされる・貴重なアイテムを使わされるだけのシステムとなってしまっている。
  • 特定の季節・天候でフィールドのBGMが無音になる。
    • どういう訳か、冬になるとフィールドのBGMが流れなくなってしまう。
    • 過去作では雨天時に専用のBGMが流れたが、今作では流れなくなってしまった。

シンボルエンカウント関連

  • 先制・不意討ちの判定がシンボルに接触した時の向きに関わらずランダムになり、敵に背後から接触しても不意討ちされたり、逆に背後から接触されても先制になるという不自然な現象が発生するようになった。
  • モンスターが他のモンスターを襲ったり、毒沼や溶岩に入ると別のモンスターになったり、合体したりといった描写が廃止されてしまった。
    • モンスターが捕食されたり毒沼に入って白骨化したりといった演出は人によってはショッキングに感じられる要素でもあったが、無くなってしまうのは寂しいものがある。
    • 例外として、「空を飛ぶモンスターが地上のモンスターを捕まえる」という描写だけは残されているが、過去作では捕まったモンスターがジタバタするようなモーションに変わったのに対し、本作ではモーションが変わらなくなってしまった。
  • ストーリーの世界に野生で出てくるモンスターの種類が少ない。
    • 過去作では1~2箇所にしか出現しないモンスターが多い代わりに多種多様なモンスターが野生で生息していたのに対し、今作では多数のエリアに出現するモンスターがいる一方でどこにも出現しないモンスターが多めという偏った設定になっている。
    • 新しいエリアに行けるようになっても以前のエリアで出てきたモンスターばかり出てくるように感じられ、新鮮味に欠ける。

スカウト関連

  • 特徴項目にもある通り、各エリアのストーリーをクリアすることによってそのエリアでのスカウト率が上がり、サイズ違いの個体が出現するようになるのだが、裏を返せばそのエリアをクリアするまでは野生のモンスターのスカウトが不便という事でもある。
    • 幸い各エリアのストーリーは短めであるが、モンスターを一通りスカウトしてからストーリーを進めたいプレイスタイルのプレイヤーにとっては不便な仕様である。
  • 今作で初めて導入された「スカウトに失敗すると機嫌が悪くなる仕様」もかなり不評である。
  • 肉の仕様変更も下方修正ばかりが目立ち不評。
    • 各地のフィールドにいる巨大モンスターはスカウトアタックの成功率が0%の場合肉を与えても跳ね退けられる仕様になっており、序盤から低確率に賭けて巨大モンスターのスカウトを狙うプレイスタイルが出来なくなってしまった。
    • 過去作では肉を与えたターンにスカウトに失敗した場合は怒り状態にならないという仕様があったのだが、今作では肉を与えたターンでも怒り状態になるようになってしまった。

タマゴ限定モンスター

  • タマゴから生まれるモンスターはランダム(モンスターによって出やすいフィールドはある)。運が悪いといつまで経っても目当てのモンスターを仲間にすることができない。
  • 欲しいモンスターが他の手段で仲間にできるものならまだしも、タマゴ限定モンスターの場合はこれ以外に入手法がないため、運が悪いとひたすらフィールドを巡ってタマゴを割るマラソン作業を強いられることに。
    • タマゴ限定モンスターの中にはクリア後でないと出てこないようになっている者もいる。
  • タマゴが出現する可能性のある位置は固定*15なのだが、見つけにくい場所や行き方が分かりにくい場所に出現するものも少なくない。タマゴを取ってから別のエリアで10回(アップデートにより1回に緩和された)戦闘して戻って来るとランダムな場所に配置し直されるが、取らない場合はその場所に永遠に残り続ける。
    • 特定のエリアに至っては、タマゴを取ってから別のエリアで200回戦闘しないと卵が再配置されないという鬼畜仕様となっていた。こちらもアップデートで20回に緩和された。
    • ver1.0.6のアップデートでタマゴの位置がマップに表示されるようになり、出現場所が分かりにくいという問題は大幅に改善された。
  • また、モンスターの中にはタマゴ限定モンスターを配合素材として要求するものもおり、他の素材は揃っているのにタマゴ限定モンスターが手に入らないせいで欲しいモンスターが作れないといった事態も起こり得る。
    • タマゴ限定モンスターを意図的な配合足止めに利用している例も見られる。デスピサロやエスタークの作成には先述したクリア後でないと出てこないタマゴ限定モンスターが必要であり、クリア後でなければ入手出来ない仕様になっている。
  • 図鑑完成や人気モンスターの入手が運次第となってしまう仕様は不評気味。

ライブラリの問題点

  • ライブラリが「モンスターライブラリ」と「キャラクターライブラリ(ボスキャラの図鑑)」のみになり、アイテム、特性、特技、スキルの図鑑が削除されてしまった。
  • 新モンスター以外の図鑑説明文が全て過去作の使い回しになっている。
  • 基本配合の仕組みが系統×系統に戻ったにもかかわらず、図鑑に書かれている配合方法が種族名表記(そのランク・系統の代表的なモンスターが1体記載されている)のままで分かり辛い。
  • モンスターの出現場所の欄に出現する季節は記載されているが、天候は記載されていない。
  • 過去作にあった図書館(あるランクのモンスターを10体集めると図鑑のそのランクのモンスターをある程度発見済み扱いにしてくれる施設)が廃止されてしまった。

バグ・不具合関連

  • Switch版の発売後しばらくの間、様々な理由でエラーによる強制終了が頻発していた。
    • 有志が公式に問い合わせをしたところ、本体の再起動や熱ごもり対策の掃除などの対策法が提示され、実行後は発生頻度が低下したことが報告されている。
    • アップデートでエラーの発生頻度を軽減する修正が何度か行われたが、現在でもエラー落ち報告がネット上で散見されている。

その他

  • モンスター育成の劣化
    • 前作まで実装されていた「メタルエリア」や「光あふれる地」が実装されていないため、レベル上げのテンポが悪くなっている。
    • 『テリワン3D』、『イルとルカ』における『あくまの書系統』や『ジョーカー3』における『カラーフォンデュ』に該当するシステムがない。
    • 同じくあくまの書がリストラされている『ジョーカー3(プロ含む)』と異なり、50ポイント振って引き継がなかったスキルが『スキルの証』になる仕様も実装されていない。
      • その結果、4体配合や強力なスキルの量産に手間がかかるようになってしまった。
  • Lサイズモンスターの価値が低い。
    • Lサイズモンスターは攻撃回数が多く、ステータスも高いことが多いのだが上記の通りスカウトでは足を引っ張りがちな上Lサイズ特性がデフォルトで所持しているスキルと噛み合っていないものが多い。
    • スキル継承である程度はカバーできるものの、配合の道筋を考えつつLサイズを維持しなければいけないので大変。
  • タンス、本棚、店のカウンターの裏に飾りで置いてある宝箱といったオブジェクトを調べられなくなってしまった。
    • 初期のモンスターズシリーズではこれらのオブジェクトを調べた際のメッセージに力が入っていただけに、非常に残念な点である。
  • 敵が会心を出した時、本来なら「つうこんのいちげき!」と表示するべき所を何故か「かいしんのいちげき!」と表示してしまっている。
  • ローディングの頻度が多く、その時間も結構長め。

総評


余談

  • 2024年3月1日にシリーズを通してキャラクターデザインを担当した鳥山明氏が逝去。本作のパッケージイラスト及び公式イラストは、鳥山氏が生前に提供した最後のドラクエイラストとなった。
  • 名前を付ける際に「デスピサロ」と名付けていると名乗りイベントの際に「デスデスピサロ」が爆誕してしまうため、さながら『ロマンシング サ・ガ』の「キャプテンキャプテンホーク」の悲劇の再来を思わせることから一部で話題になった。
    • 同様の事例では『サガ フロンティア』の「T260GG」、リメイク版『ライブアライブ』の「サンダウン・キッド・キッド」等もある。
    • ただし『ロマサガ』と違い、名前入力画面ではきちんとデフォルトネームが予め入力されているため、プレイヤー側が邪推して敢えて名前を弄らない限りはまず起こらない上、いつでも名前を再変更可能なため取り返しがつくのが幸いか。
  • 本作では「おおめだま」の上位種として、お馴染みのスペクテットの他に「デスペクテル」というモンスターが初登場した。
    • 実はこのモンスターはお蔵入りになったゲームボーイカラー移植版『ドラゴンクエストIV』で登場予定だった没モンスターの1体であり、それから約23年の時を経ての正式登場となったため、通なドラクエファンからは驚きの声もあった。

初稿投稿日: 2025/03/30 追記修正歓迎

ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー

【じょじょのきみょうなぼうけん らすとさばいばー】

ジャンル スタンドバトルロイヤル imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (height=160またはwidth=160)高解像度で見る
対応機種 アーケード
発売元 バンダイナムコアミューズメント
開発元 ヒストリア
発売日 2019年12月18日
プレイ料金 1クレジット100円 200PP
(1秒で1PP消費)
プレイ人数 1人~20人
周辺機器 バンダイナムコパスポート
判定 良作
ポイント アーケードでバトロワ
戦闘よりも立ち回りが重要な”スタンドバトルの心理戦”
ジャンルと嚙み合った原作再現
ジョジョの奇妙な冒険シリーズ

概要

荒木飛呂彦氏の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』を題材にしたTPS形式のアクション。Part2からPart6までのキャラが実装されている。 最大20人のプレイヤーで最後の1人(1組)になるまで生き残りをかけて争う、いわゆるバトルロイヤル形式のゲームとなっている。
これまでのジョジョゲーと異なりバトロワのため「敵から逃げて隠れる」「敵の位置を探す」といった要素があり、それがそのまま原作の雰囲気を味わうことができる。
スタンド能力を比較的原作に近い形で使用することができ、なりきりゲーの側面も強い。

システム

  • 各プレイヤーはレベル1、初期体力1000の状態でスタート。
    • レベルはbotや他のプレイヤーを倒すと落ちる「魂のチップ」を取ることで最大6まで上がっていき、レベルに応じてスキル強化など様々な解放要素がある。強化内容はキャラごとに固定。
    • 体力は1000が最大値で、更にダメージを肩代わりする「シールド」を1000まで取得することができる。体力とシールドを合計した2000が最大HPとなる。体力が0になると「再起不能」となりマッチから退場する。
      • ペア戦の場合は「ダウン」となり腹ばい状態になる。30秒以内に隣接して蘇生することで復活できる。
  • 武器探しや持ち替えはなく、キャラごとに異なる性能の通常攻撃と特殊スキル、アルティメットスキル(いわゆる必殺技)を持っている。
    • さらにL2ボタンで特殊姿勢を取る。スタンドを出現させ攻撃やスキルの発生が速まる「スタンドON」、画面を拡大し集団性を上げる「構え」、スタンドを操作する「遠隔操作」、一定のリズムでボタンを離すことでバフを得る「波紋の呼吸」の4種類がある。
    • スキルや攻撃の残弾は「精神力ゲージ」で一元管理され、精神力が尽きると何もできなくなる。精神力を使い切っても数秒で回復するため弾切れは起きないものの、逆に言えば数秒間は何もできなくなる上、精神力回復にかかる時間もキャラごとに異なるため、息切れは起きうるという駆け引きがある。
  • マップは「生存エリア」を「再起不能エリア」が取り囲んでおり、再起不能エリアに出るとダメージを受け続けてしまう。生存エリアは時間とともに収縮していき、最後にはマップ全体が再起不能エリアに覆われてしまう。
  • ルールはソロ戦とペア戦の2種類
    • メインとなる全国対戦は一人で戦うソロ戦と二人組で戦うペア戦の2種類があり、どちらで遊べるかは日によって異なる。公式サイトで翌月までのスケジュールが掲示される。
      • ペア戦にはペア戦限定のスキルを持つキャラもいる他、相方がいることっで運用が大きく変わるスキルもあり、より多彩な戦略が採れる。同キャラペアも可能。
    • 全国対戦以外では同店舗内でマッチを組む「交流モード」や、無双してスコアを競う一人用モード「ディーラーズチャレンジ」といったものもある。
  • 恒例のジョジョ立ちや独特なセリフ回しはいわゆるエモートとして実装されている。
    • 最大4種類までセットすることができるがはじめは1種類ずつしかなく、ゲーム内ガチャで引き当てて増やすことになる。
      • ガチャから出るのはカスタム用のセリフ・ポーズ・カラバリ・スキン・アイコンの5種類。引いたアイテムは連動サイトにバンダイナムコパスポートを登録することでカスタムできるようになる。
    • 期間限定イベントもあり、期間内にゲームを遊ぶとセリフやポーズなどがもらえる。

特徴

  • 近距離戦主体のバトルロイヤル
    • 大半のキャラがスタンドによるラッシュ攻撃をメイン装備としており、威力が高く当たり判定が大きい。狙いをつけるのが苦手な人でも一般的なシューティングに比べると非常に当てやすい。 そして射程距離が数キャラ分しかないため、被弾を避けることが難しい。
      ここにバトロワの要素が加わることで戦闘よりも不意打ちのほうが安全牌となるゲーム性となり、後述のウルトの強力さもあって位置取りやヘイト管理といった大局的な視点が重要となる。
    • ラッシュ攻撃はキャラごとに威力・射程・リロード時間が細かく調整されている。食らいモーションやリロードモーションがなく、ほんの1発・数フレームの違いで生死が決まるため正面対決では格闘ゲームに近い緊張感がある。
  • 音を「擬音」で表現
    • 移動や攻撃など、アクション時に鳴る音が「擬音」で画面に表示される。騒音の大きいゲームセンターでも音から情報収集ができるようになっている。
      • 擬音の擬音が見える距離(音の大きさ)はキャラやアクションによって異なる。キャラバレを防ぐため隠密行動する、音を出して自分からキャラを開示してヘイトを下げるなど、音による立ち回りが重要なのは他のゲームと同様。
  • スタンド能力を原作そのままに使用できるキャラが多い。
    • 遠隔操作スタンドは壁をすり抜けることができ、索敵や奇襲が可能。
    • ジッパーで壁や床を通り抜けるブチャラティ、足跡から敵の位置と正体を割り出すアバッキオなど、他のジョジョゲーとは一線を画す原作再現度がある。
    • スタンドによる個性付けがしっかりしている分、キャラ同士の有利不利がはっきり分かれている。
  • 必殺技が非常に強力
    • アルティメットスキル、いわゆる必殺技が非常に強力で、適切に使えば確実に敵を倒すことが可能。その代わり回数制限や解放レベルで差別化されており、「いつ誰に使うか」、「使用できないがブラフをかける」など駆け引きに大きく影響する。
  • 副題に「the Animation」を冠しており、声優やビジュアルは2012年以降のアニメ版が元になっている。セリフはすべて新録。

評価点

  • 心理戦の要素が強いバトルロイヤル
    • 必殺技が非常に強力なうえキャラ相性が明確なため、不利対面は簡単に覆すことができない。そのため「強敵を倒すため一時的に共闘する」「必殺技を無駄撃ちして狙われにくくする」など駆け引きの要素が強い。
      • 必殺技が強力なことから、「最後まで隠密して残り二人になったときに必殺技で残った敵を倒す」というセオリーがあり、初心者が上級者を倒すことも決して不可能ではない。
      • 火力の高さや当たり判定の大きさから上級者でも無傷で戦闘を終えることは難しく、位置取りや不意打ちといった立ち回りで優位に立つ動きが勝ちにつながりやすい。
    • キャラごとに個性付けがはっきりしており、「序盤は貧弱だが最終盤で敵を詰ませることのできる仗助」「中盤は大暴れできるが終盤動きづらくなるホル・ホース」など選ぶキャラによって立ち回りは全く別物になる。キャラを変えるとマンネリ化しにくい。
  • ゲーム性に噛み合う形での高い原作再現度。
    • スタンド能力を原作そのままに使用できるキャラが多い。
      • 遠隔操作スタンドは建物をすり抜けることができ、索敵や奇襲が可能。
      • ジッパーで壁や床を通り抜けるブチャラティ、足跡から敵の位置と正体を割り出すアバッキオなど、バトロワというジャンルならではの能力になっている。
      • 当然のように時止めには時止め返しが可能。
    • ザ・ワールド(時間を止める)とキング・クリムゾン(時間をスキップする)の相互作用など、ファンの間でも解釈が分かれるものに一つのアンサーを提示した。
  • マップはアニメ制作時の資料を参考に作られており、原作の舞台を再現している。
    • トニオのレストランなど原作に登場した建物も配置されており、外観からアニメに登場しない部屋まで作り込まれている。自由に散策ができるのはジョジョゲー初。
    • 固有の建物(DIOの屋敷や露伴邸など)にはキャラによっては専用のセリフが用意されている。
  • 絶妙なバランス調整
    • 1シーズン3か月を基本単位とし、シーズン初めの大型アップデートとシーズン半ばの中間アップデートと、2回のバランス調整が行われる。
      • 使用率や勝率だけでなく、環境全体を見たうえでバランス調整が為されている。勝率が中間でも環境に強い影響を持つキャラが弱体化されたり、逆に勝率が高くても少数の上級者が勝率を引き上げており本来環境に対応できていない性能の場合には強化される。
    • 「威力が20減少」「攻撃の前隙が0.1秒減少」など、微細だが確実に使用感を変える調整が多い。その一方で、パッとしないキャラに強めの強化を与え、環境に変化を与えるようなアプデも行われている。

賛否両論点

  • 射撃キャラ(遠距離から攻撃できる代わりに攻撃力の低いキャラ)が全体的に弱め。
    • 1マッチあたりのゲームスピードが速く生存エリアが閉じ切ることが多い=最後は至近距離での戦いを余儀なくされるため射撃キャラはゲーム性に逆行しており致し方ないところではある。
      • 実装キャラの大半が近接キャラであり、序盤に接敵すると近距離キャラは逃げるしかないことから調整に慎重になると思われる。
  • ソロ戦よりもペア戦が推奨されている
    • 相性差がはっきり出ること・一瞬で死ぬゲーム性から、弱点を補い合えカバーリングが可能なペア戦のほうが人気が高い。また運営がオフラインでの交流を推奨していることもある。
      • 祝日や大型連休はほとんどペア戦であり、1週間以上ソロ戦が遊べないことも。
  • 個性付けが怪しいキャラクターが散見される。
    • 一部原作には無い能力を持つキャラがおり、原作ファンからすると違和感を禁じ得ない。*16

問題点

  • 実力によるマッチングがあまり機能していない
    • プレイヤーの実力に応じてマッチングが3つに分けられているものの、1つは初心者、もう1つは初級者、といった具合であり実質的には残る1つの部屋に中級者~全国大会レベルまでがまとめられている状態である。
      • バトロワである以上プレイ人口との兼ね合いがあるのだろうが、初級者を脱したところに全国レベルの猛者に蹂躙されるのはモチベーションを大きく削がれる。
  • 一部極端な構成のマップがあり、キャラ性能を活かせるかが大きく変わってくる。
    • マップとキャラ性能が噛み合わない場合は何もできないまま逃げ回るしかないので理不尽さを感じる。
      • ゲーム性とは無関係だが、極端なマップに限って原作要素が薄く、IPの良さを活かし切れていない。
  • マッチングでランダムペアとオフペアが分けられていない。
    • ペア戦では待機中の人と無作為に組むランダムペア、特定の人と組むIDペア、同店舗の人と組むオフペアの3種類があるが、全て同じマッチに放り込まれる。会話で意思疎通ができるオフペア*17と、チャットとピン立てでしか意思疎通ができないランダムペアとがマッチングで分けられていない。
      • チャット機能が不便なうえにカスタムもできないため意思疎通には限界がある。

総評

これまでのジョジョゲーとは異なりTPSスタイル、更に「心理戦」を取り入れたゲーム性によって間口の広さと原作さながらの能力バトル・読み合いを両立した傑作。
有名IPと間口の広さが嚙み合っており、バトロワに不慣れなフレイヤーであっても隠密から勝利することができ、慣れたプレイヤーは戦闘の緊張感や暴れ回る爽快感を味わえると様々な楽しみ方がある。
出演声優によるイベントや写真コンテストなどメインコンテンツ以外のイベントも行われており、原作ファン・アニメファンからも高い評価を得ている。

導入台数が少なく初動は低調だったものの実際に触れたプレイヤーからの満足度は高く、精力的なプロモーションもあって稼働から3年後に増台、2024年には5周年を迎えておりアーケードゲームにしては長寿コンテンツとなりつつある。

余談

当ゲームのプロデューサーには「プレイスキル以外でも勝てる…知能とかズル賢さとかで勝てるゲームが作れないか」という考えがあり、ゲーム性に強く表れている。 運営は店舗大会や交流会など、プレイヤー同士のオフライン交流を積極的に推し進めている。「古き良きゲーセン文化の再来」との声も。
使用キャラ等を記入してXの固定ツイートに据える「自己紹介カード」や、遊んだ後に食事の写真を張る「ラスサバ飯」などプレイヤー主導で始まった要素が公式に逆輸入された例もある。

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最終更新:2025年04月14日 18:53

*1 地上で出した場合はキャラごとに異なる性能の特殊攻撃アクション、しゃがんで出した場合は相手をダウンさせる「しゃがみ強キック、足払い」に準ずる性能に、空中で出した場合は地上で出す場合ほど特殊ではないが特殊な性能のジャンプ攻撃となる。

*2 方向ニュートラル、後ろ、下、前

*3 一部3種類しかアビリティがないキャラが存在したり、地上版と空中版で同じ操作でも違うアビリティを発動できるキャラもいる。

*4 もっとも後者は歌詞の内容が大変卑猥なため、別の意味で集中できなくなるかもしれないが……

*5 後ろ必殺技はグランが大きく突進する「ドライブバースト」、ジータがその場で攻撃して連続入力で複数回攻撃する「ボーパルブレード」。

*6 スクウェア・エニックスe-STOREまたはローソン@Loppi・HMVでの限定販売

*7 特定の属性の特技を使った際、相手の耐性を下げて判定する特性。

*8 例外として、鳥系・植物系・虫系・水系を統合した系統である自然系は「しぜん斬り」のまま

*9 但し、ドラゴン系をイメージした「ドラゴンスピリッツ」は「ドラゴンソウル」に、鳥系をイメージした「フェザーウインド」は「つむじ風」に、悪魔系をイメージした「ようじゅつ」は「悪魔のささやき」に名称変更されている

*10 チュートリアルで訪れる人間界を含めば19マップ。

*11 iOS/Android移植版のイルルカSPは903種。

*12 初出の『DQ6』では色違い共々もっと簡略的なデザインだったが、『DQ9』やリメイク版『DQ6』で差別化のためダークドレアムのみ現デザインに変更された。にもかかわらず、『ジョーカー2』以降はデュラン達も現ダークドレアムの色違いにされてしまいデザイン変更の意味が無くなってしまった経緯がある。

*13 しかも該当モンスターはゾーマやラーミアのような???系ばかりであり、他にはドラゴン系のしんりゅうと竜神王の2体のみ。他の系統に至っては全く存在しない。

*14 その総数は何と9体もいる。後にアップデートで作れるようになるのではないかと期待されていた声もあったが、結局そのような事は一切無かった。

*15 各エリアに20箇所ほど存在し、最大3個(アップデートにより6個に増えた)同時に出現する。

*16 露伴やアバッキオは能力の設定よりも「原作の展開に沿った能力をバトロワ的に再現した」と言えなくもない。

*17 IDペアを組む場合はXのスペース等、通話環境を整えることが多い