オコリザル

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オコリザル - (2022/02/26 (土) 15:29:28) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/03/06(土) 22:35:55
更新日:2024/04/18 Thu 22:12:48
所要時間:約 7 分で読めます





あまりに おこりすぎて そのまま しんでしまうことが あるほどだが そのしにがおは とても やすらか。


ポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン


■データ


全国図鑑No.57
分類:ぶたざるポケモン
英語名:Primeape
高さ:1.0m
重さ:32.0kg
タマゴグループ:陸上
性別比率:♂50♀50

タイプ:かくとう
特性:やるき(ねむり状態にならない)
  /いかりのつぼ(自分への攻撃が急所にあたると、自分のこうげきが12段階上がる)
隠れ特性:まけんき(相手の技や特性の効果で能力を下げられると、自分のこうげきが2段階上がる)

HP:65
攻撃:105
防御:60
特攻:60
特防:70(初代のみ60)
素早さ:95
合計:455

努力値:攻撃+2

マンキーがレベル28で進化


■概要


分類通り、猿の体に豚の鼻が付いたような容姿。
『ポケモンいえるかな?』ではミュウを除くと何故か大トリをつとめている。



オ・コ・リ・ザ・ル!!!


は誰もが一度は聞いたことがあるだろう。

出だしの『ピカチュウカイリューヤドラン、ピジョン…』や


ニドラン?
\メスー!/


ニドラン?
\オスー!/


ナッゾッノックッサーッ!

と並び有名。


怒りマークがデフォでついており、常にキレている。
少し目が合っただけで世界の果てまで追いかけてくるのでかなり厄介。

逃げても怒り、捕まえて叩きのめしてもまだ怒るらしい。



■ゲームにおけるオコリザル系


ペルシアンと対になることが多く、赤やピカチュウ、金/HG版などで手に入る。
FRLGでは生息地はズレているが両方入手できる。

赤版における最速の入手時期はハナダシティとヤマブキシティの間にある5番道路。
初のかくとうタイプであり素早さも高いが、当時はストーリー・対戦共にかくとうタイプが不遇なので主力にする人は少なかった。

旧ピカチュウ版以降はトキワのもり手前の22番道路で捕獲できる。かつ、レベル9で「けたぐり」を習得するようになった。
そのためタケシ戦で活躍し、またFRLG以降は技のレパートリーも強化されたので最後まで使える。

アローラ地方でも3番道路で入手できる。
SMでは重宝するが、USUMでは即戦力として優秀なルチャブルがいるためあまり使われない。


■対戦におけるオコリザル


かくとうタイプらしく、攻撃に秀でている。
第三世代まではかくとうタイプ最速だが、それでも素早さ種族値95は激戦区なので油断ならない。

初代ではフリーザーに先制「いわなだれ」が撃てるものの、かくとう技を当てたいケンタロスより遅い上に「じごくぐるま」を2発当てないと倒せないという火力不足が目立つ。
ついでに自身より素早いエスパータイプであるスターミーフーディンには手も足も出ない。
当時の格闘ポケモンの中では能力バランスも技も優秀な方なのだが、かくとう最強の評価を得たのは攻撃や耐久力に優れ「じしん」も使えるカイリキーだった。
オコリザルの「あなをほる」も当時は「じしん」と同威力だが、タイムラグがありサンダーナッシー等じめん耐性持ちへの交代を許してしまう。
ただしこういった理論がまだ実数値としてすら不定だった時期なので、97カップではおそらく環境にひしめくノーマルタイプの対策としてオコリザルを採用している出場者もいた。
といっても本当にまだ理論がまったく円熟していない頃。「技3つで勝てる」という理屈からか、最後の技はなんでもいいということで「テレポート」を覚えさせたフーディンなんてのも出場してたくらいだし。
当時のインターネットなんてそれこそまだ「パソコン通信」の時代、掲示板があったかどうかすら怪しい。フォーラムを見つけることから始めないといけないため、小学生には理解の及ばない世界だったのだ。

第二世代は一致技「クロスチョップ」や3色パンチ等のサブウェポン習得で強化されたが、それでもなお総合スペックの高いカイリキーの影に隠れがちだった。
意外かもしれないが、第三世代で一時期注目を集めたことがある。「オーバーヒート」「クロスチョップ」を習得するので、当時の環境で強烈なポケモンだったハピナスエアームドを対処できるのだ。
「それバシャーモでよくね?」 そうだね。というわけですぐに廃れた。
さらに第四世代以降はゴウカザルコジョンドフェローチェなどより素早い格闘ポケモンも増え、いよいよどうしようもなくなってくる。

しかし現在では『いかく』持ちに強くなれる『まけんき』の特性を持つという強みがある。
かくとうタイプでこの特性を持つのはオコリザルとナゲツケサルサンダー(ガラルのすがた)のみであり、しかもこちらはどの『いかく』持ちに対しても弱点を突ける。
ボーマンダギャラドスウインディは耐久無振りなら「ストーンエッジ」で確定1発。
「れいとうパンチ」なら耐久振りマンダに加えてランドロスも狩れる。
どちらもナゲツケサルやガラルサンダーが覚えない技なので、耐久値で劣るオコリザルを『まけんき』運用するならぜひ持たせておきたい。

『やるき』は催眠使いに強かったが、プラチナにてねむりが弱体化し「さいみんじゅつ」を使う相手が減ったのでかなり微妙。
もう一つの特性『いかりのツボ』は『こんじょう』と違い、自発的に発動する事が出来ない上に『急所に当たる』ことが前提なので不安定。
そもそも防御60特防70と言う紙耐久で急所hitが耐えられるのかはなはだ疑問である。
きあいのタスキ』を持たせてまで期待するのも…
みがわり」で攻撃を食らう回数を増やすという手もあったが、
第五世代から「みがわり」で急所に当たっても発動しなくなるという仕様変更を受けてしまった。
これにより(少なくともシングルでは)完全なネタ特性に
代わりに絶対に急所にあたる技が登場したので、ダブル・トリプルでは使える特性になった…かもしれない。

覚える攻撃技はかなり豊富。
ニドキング(ポケモン全18種の内16種の技を覚える)には及ばぬものの、オクタンと並び18タイプの内14タイプの技を覚えることが出来る。
(覚えられないのはみずエスパーゴーストフェアリー) 


【主な技候補】

  • インファイト
かくとうタイプでも使用者の限られた強力技。
耐久は元からないようなものなのでデメリットも気にならない。
しかしLEPEでは「インファイト」自体が無し。
何故か代替の「ばかぢから」は覚えさせてもらえず「けたぐり」や「かわらわり」に頼らざるを得なくなった。

  • きあいパンチ
「みがわり」と併用したい技。
1ターン待たなければならないが、オコリザル自身がなかなか素早いので成功率はそこそこ高め。

交代で出てくるゴーストタイプ対策も必要になるが。

  • きしかいせい
『いかりのツボ』と同時発動したらかなりの威力。
「アンコール」との相性もそれなりにいい。
ただし先制技に注意。

  • パンチタネばくだんじしんストーンエッジ
ギャラドス、カイリューハッサムラグラージ、ボーマンダ、ガブリアスなどの四倍弱点持ちに。
相手に合わせて打てるだろう。
特に「れいとうパンチ」は対ドラゴンタイプでは「めざめるパワー」で妥協するしかないゴウカザルとの差別化にもなる。
ワタッコのような地味なポケモンにも苦戦しないのが嬉しいところ。

  • ダストシュート
一致技を半減し、弱点でもあるフェアリー対策。

  • とんぼがえり
エスパーから逃走や交代読みに。
地味にウザい

弱点を突けるのがドラゴンタイプのみなため、「れいとうパンチ」等倍のキングドラピンポイント。
肝心のキングドラが確一にならず行動デメリットも大きいため、基本的にいらない?

  • じごくづき
USUMで教え技として習得。
エスパー・ゴースト・音技使い対策に。

まひやけど撒き等に。
あくタイプの技なので相性補完にも。

  • かみなりオーバーヒート
エアームドやギャラドスへの役割破壊に。
ただし火力不足な上命中も低めなのでできれば天候とセットで(特攻Vの↓補正なし36振りでH振り無道が確定2)。

「みがわり」を覚えており、技スペースに余裕があれば。
こいつより固くて速い奴でやれは禁句。

  • アンコール
HGSSで習得。相手の行動を縛ることにより、自身も動きやすくなる。

  • ちょうはつ
そこそこの素早さで成功率は高い。

  • がむしゃら
耐久が紙なので襷との相性がいい。「しんくうは」とセットで。

  • いのちがけ
HPに全振りすればHP65族以下を確定1発にできる。



持ち物には紙耐久を補う『きあいのタスキ』

決定力を上げる『いのちのたま』『こだわりハチマキ

確実に先手を取るための『こだわりスカーフ』
「きしかいせい」や「がむしゃら」の成功率を高める『カムラのみ

など。
何をするにせよ、この地味に多彩な技と紙耐久のイメージを逆手に取った補助技で一手を確実に稼ぐことが重要。
ただ、特に第四世代だとこいつにできることはゴウカザルの方がもっとうまくやれるのがね……マイナーポケモンにはマイナーな理由があるのだ。


■アニメにおけるオコリザル


無印25話『おこらないでねオコリザル!』にて登場。CVは何と大ベテラン・大竹宏氏。

バイバイバタフリー』で最初にゲットしたバタフリーとお別れをした後の話。
新戦力ゲットを目標に掲げたサトシら一行の前に、タケシ特製のおにぎりに興味を持った野生のマンキーが現れる。
「腹が減ってるのか?」と手渡されたおにぎり
少々警戒するも、素材も作り手も最高のものなのでむしゃむしゃ食べて超ご機嫌となるのだった……が、
そこへサトシはいきなりボールを投げるという愚行を犯す(おにぎりで迎撃され、ライスボールをゲット)。

キレたマンキーはサトシをボコボコにし、トレードマークの帽子を奪うのだった。


そしてロケット団が登場→目の前をちょろちょろするマンキーを『邪魔だ!』コジロウが一蹴(物理)。
これに完全にぶち切れオコリザルヘ進化した。

『目を合わせたが最期、何処までも追いかけてくる』という図鑑説明通り一行を追い回すが、
サトシは『世界一のポケモンマスターならどんな相手でも逃げたりしない』と覚悟完了し、バトルを敢行。
ゼニガメの「みずでっぽう」を体温で蒸発、フシギダネの「はっぱカッター」を全てはたき落とし、ヒトカゲをサンドバッグにするという圧倒的強さを見せつけるが、
最後は「いかり」→「かえんほうしゃ」のコンボに倒れゲットされた。


そしてその後P-1大会に出場し優勝。その才能を買われ、同じく大会に出場したアノキ(CV:マダオ)に預けることとなる。
登場して僅か5話(25話~29話)で手元を離れた。これはサトシのポケモンとしては最速となる。
(よくスピアーが最速だと言われるが、スピアーはサトシのポケモンとして正式にカウントされていない為対象外だったりする)
元々は言うことを聞かない枠だったようだが、P-1大会で心が通じ合いそのまま別れる。この枠はリザードンという人気ポケモンが担当するという方針になったようだ。

一方、後のOPでサトシの歴代手持ちが登場するシーンでほぼゲストキャラなのにちゃんと登場する辺りアニポケスタッフはこいつの存在を忘れていないようだ。
ピジョット共々いつの日か再登場の日は来る……はず。


■漫画におけるオコリザル


あのギエピーにて暴走族の手持ちとして登場。
激しい猛攻でギエピーを苦しめるが、最後はトンカツにされてしまい息絶えた。


■ポケダンシリーズに置けるオコリザル一族


ポケモン不思議のダンジョン 青・赤の救助隊』にマンキー3人組がメインキャラとして登場。
些細なことでキレだすイメージ通りの奴らであり、ソーナノとソーナンスを初め多数のポケモンを困らせてきた。
救助隊に倒されるものの、執念深い性格のためリベンジに現れる。しかし救助たちはその直前にソーナノから「クリの実」を貰ったが、それはマンキー達の大好物。それを渡すこと(もしくは渡すことを拒み襲いかかってきたところを返り討ちにして)和解。
しかしマンキー達はクリの実をくれる代わりに何でもするというので、力仕事が得意ということで救助隊の基地の新設を手伝うこととなる。
…なのだ割とすぐに「かったるぃ」などと言ってサボりだし、クリの実を渡さないと何もしてくれない。
一応ソーナノとソーナンス、そしてキャタピー達も基地新設の為に働いてくれるが、流石に彼らだけでは手に余るのでクリの実を拾ったら積極的に渡してあげよう。
このように大問題児であるわけだが、キャタピー達が自分らの為にクリの実を探すも見つからず代わりにリンゴを持ってきた際には文句を言いながらも「腹が減ったから」とそれを貰い仕事を手伝う一面もあり、受けた恩はしっかりと返す性格でもある。
なおクリの実自体は言うほどレアじゃないが、これは現実の栗のように棘のような皮脂がついており、短気な彼らはそれを剥くことが出来ない。その為主人公たちがわざわざ剥いて渡している。
明らかに四足歩行のポケモンでも剥いて渡すのにこいつらと来たら…。

前述の通りクリの実を寄越せと言う要求を断ると主人公たち返り討ちにあうのだが、その時に出てくるナレーション「しかし マンキーたちはよわかった」は余りにもストレート過ぎるメッセージのためネタになっている。
実際道中やGBA版では余り強くない。
だがDXにてボスとして戦う彼らは3人組かつ元々の攻撃力が高い上、ポケダンシリーズでは仕様上かなり強い連続技「みだれひっかき」を持っており「よわかった!」とは口が裂けても言えない実力者。
それでもリメイク前と同じく一度倒したら「よわかった!」で彼らは片付けられてしまうのであった。
もしかしたら建設を手伝っているポケモン達が「つよかった」なのかもしれないが。

そして彼らにクリの実を3つ渡したら晴れて基地が完成する。
…しかしマンキー達はこれで用無しとなり、今までのようにクリの実が貰えない事を嫌がりせっかく作り上げた基地を破壊しようとする
流石にそれはマズい為キャタピー達と共に食い止めて、余ってたクリの実をあげて森に強制送還されるのであった。
やっぱりキャタピーたちはつよかった。


■余談


かなりマニアックな情報ではあるが、実は初代ポケモンの設定において非常に重要な役割を果たしたポケモンである。
1925年、ポケモン学の権威であるニシノモリ博士がオコリザルを用いた実験を行っていたところ、投薬量を間違えてオコリザルを衰弱させてしまう。
オコリザルは生存本能から、ニシノモリ博士の老眼鏡ケースに身を縮めてすっぽりと収まり、胎児のように丸まって身を隠した。
この偶然の発見から「ポケモンの捕獲カプセル」、後のモンスターボールの開発が行われた……という設定が、
小説版ポケモン(小学館スーパークエスト文庫刊)*1や初代の攻略本『ポケットモンスター大図鑑』(アスキー出版アスペクト)にすでに表記されている。
つまりモンスターボールが無理やりポケモンを捕獲しているのではなく、ポケモン自体にそういった本能や習性があってそれを利用するのである。モンスターボールでは人間やインドぞうは捕まえられないのである。
その割には古代文明のポケモンにモンスターボールの紋章が刻まれているようですが?*2

『ポケパークWii 〜ピカチュウの大冒険〜』では「しっぽがなくても アイアンテールを つかえるほどの たつじん」と本編での設定をネタにしたセリフがある。



Q.キレてますか?

A.オコリザル「キレて無いですよ、俺キレさせたら大した奴だ


あまりに ひますぎて そのまま ついきしゅうせいして しまうことが あるほどだが それをたのむときのかおは とても やすらか。

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