この記事は、大型アップデート『YIIK I.V』を基にして執筆されています。
参考記述として、旧バージョンの情報も残してあります。
【わいつーけい ぽすともだんあーるぴーじー】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 |
Windows/Mac OS(Steam) プレイステーション4 Nintendo Switch |
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メディア | ダウンロード専売 | |
発売元 | Ysbryd Games | |
開発元 | Ackk Studios | |
配信 |
2019年1月17日(Steam版/北米・欧州CS版) 2019年1月31日(日本CS版) |
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定価 | 1,980円(税込) | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
判定 | 怪作 | |
ポイント |
2019年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点 村上春樹リスペクトの64版『MOTHER3』ライクRPG 力を入れた商業戦略に反し粗雑な出来 テンポが悪い戦闘と面倒な育成システム 好みが大きく分かれるキャラとストーリー KOTYが手を焼いた問題作 5年越しの大型アップデートでバトルシステムが別物に |
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 |
アメリカのインディーズゲームメーカー・Ysbryd Gamesから発売されたRPG。
2016年に初報が発表され、3年後の2019年に世界同時発売となった。
Ysbryd Gamesは過去にも評価の高い作品を輩出しており、それらの作品でもコラボレーションを行っていた。
開発にあたっても、音楽やローカライズに高名なスタッフを起用しており、力の入れようがうかがえる。
知る人ぞ知るファンの間では、発売前から期待の声が寄せられていたが…。
+ | 詳細(ネタバレ) |
+ | 旧バージョンの問題点 |
何から何まで粗雑なゲーム面に対し、脇を固めるストーリーなどの要素はプレイヤーによって大きく好みが分かれている。これを本作の更なるクソ要素として批判する意見から、本作の魅力的な一面として認める意見まで、文字通り賛否両論の意見がある。
MOTHER風ゲームとして作られたはいいものの、ふたを開ければシステム面はお世辞にも出来が良いとは言えず、大きな顰蹙を買ってしまった一作。
世界観・ストーリー・キャラクターも万人受けする内容とは言えず、プレイヤーによっては褒められる要素が全くない。
海外では本作を巡り色々と賛否を呼び、日本では大論争の末にKOTY次点になるなど、散々なムーヴメントを起こしてしまった。
一方で、必ずしも本作を全否定するプレイヤーばかりではなく、一部では熱狂的なファンも少なからず存在する。
壮大で哲学的な世界観設定や、単調になりがちなターン制バトルの合間にミニゲームを挟むなどといった発想は良かったのだが、その活かし方が悪かったためにこのような出来になってしまった。しかし各要素の使い方を工夫すれば『UNDERTALE』に匹敵する神ゲーとなるポテンシャルを持ったゲームであったとも言える。
クセの強い作品世界を受け入れられれば哲学SFとして楽しむ事も可能である。
出来の悪さをひっくるめて今作の味とみなすこともでき、ある意味でカルトな一作と言えるだろう。
大型アップデート『I.V』によって、旧バージョンからの不評点であった戦闘システムのテンポの悪さや面倒な育成システムはかなり改善されたため、少なくともシステム面においては「クソゲー」と呼ばれるレベルからは脱したと言えよう。
一方、シナリオやキャラクター面に関しては良くも悪くも旧バージョンの作風を引き継いでいるため、万人が良作と認める作品に生まれ変わったかと問われると、微妙なところ。
いい意味でも悪い意味でも印象に残る作品なので、変わったゲームや奇妙なゲームを手に取ってみたい物好きなプレイヤーであれば、本作を遊んでみるのはアリかもしれない。