では、はじめさせていただきます。
時は西暦2024年4月末ごろ。学園は新入生を迎え、クラブ勧誘などで大いににぎわっています。
そんな中、HBCのニュースで大々的に報じられた一件があります。
ポップス研と認知科学研が共同で開発した、人工知能アイドル「ATO」です。
【平風太】
イブじゃないんだ(メガゾーンなんか誰が知ってるんだ)
【妃子源三郎】
「ALICE」とかの戦闘用AIを……(ガンダム)
ニュースでは、ATOの本体と言われる、高さ1.4m、横×奥0.5m×0.5mの黒い筐体の前で、握手するポップス研と認知科学研の部長の姿が映されています。
スマホ応石のログインボーナス分です。3D6を2回振ってください。
【ライル・ダンドレジー】
【3d6】を振りました。結果は「13」です。(各ダイス目:6,4,3)
【ライル・ダンドレジー】
【3d6】を振りました。結果は「9」です。(各ダイス目:5,3,1)
「酒」の応石を得ました。
では、話は戻りまして。
ポップス研と認知科学研が開発した人工知能アイドル「ATO」が話題になっています。
【ライル・ダンドレジー】
酒…別のキャラのときに欲しかったですw
【ライル・ダンドレジー】
シャロン!?
彼女の新曲は話題となり、ヒットチャートでもいきなり上位に食い込むなどしています。
【平風太】
みんな別々のものを連想してるw
ニュースでは、ATOのライブの様子が映されています。
【妃子源三郎】
「おー、すげーなー。」店のテレビで眺めてましょーかね。
【ニュースキャスター】
「えー、このARグラスをかけますと、ATOの姿がすぐそこにいるように見えまして……」
【平風太】
ビジュアル的にはミクさんのライブかな
【ニュースキャスター】
「ATOの姿は秒単位で変化させることもでき、その映像美は……」
テレビでは、テレビ用に編集されたATOの映像が映っています。
15,6歳ぐらいの少女の姿をしていますが、どこか大人びていて、ロック調の曲に合わせて、力強い歌声を披露しています。
【妃子源三郎】
「ふんふん、テレビだとイマイチだな。」作業の手を止めつつ、ちょこちょこと眺めましょう。
髪型や衣装は曲に合わせて変化して、目まぐるしい映像美を表しています。
【平風太】
ぎらぎらする画面に酔って「うぇぇぇぇ」
【妃子源三郎】
「やはりこれは実際にライブを見るしか!」と言って話しかけようとしますが、そこに彼女である小夜子ちゃん以外のキャラ、誰か居たりします?
【ニュースキャスター】
「ATOの新曲とファーストアルバムは、ぱふぇーむを追い上げるほどの人気となっており、今月末には大規模なライブも企画されています」
とりあえず、いつものように皆、一緒にいても構いません。
【平風太】
「源ちゃん‥‥俺、パス‥‥おぇぇぇぇ」
【ライル・ダンドレジー】
「だれかの所作をキャプチャーして画像データにしてるんですよね」
【妃子源三郎】
「お、おう……(気の毒なものを見る目)」
【妃子源三郎】
「わからんぞー、最近はなんでもAIで作るらしいからな(小並感」
では、ライルは噂の簡単値7で判定してください。
【ライル・ダンドレジー】
噂:【3d6】を振りました。結果は「9」成功です。(成功値12以下)(各ダイス目:4,3,2)
ライルが小耳にはさんだことによると、ATOは完全自律型で、モーションも独自に生成されているそうです。
【ライル・ダンドレジー】
「自動生成かぁ、シャロンじゃあないのかー(少し残念)」
【妃子源三郎】
「いや、普通に考えて中の人が居ない方がすげえんじゃないのか?」
【平風太】
「ゼロから作り出すのが一番難しいからなぁ」
【ニュースキャスター】
「……ライブのチケットは、本日15:00より各チケット販売窓口で……」
【妃子源三郎】
「……ふむ……小夜子、行く?」
【小夜子】
「うん、一度は見てみたいかなー」
【妃子源三郎】
「ぷーたはパスとして、ライルは興味あるかい?」
【平風太】
「行くならもう並び始めてるヤツもいると思うから、早めに窓口に行ったほうがいいぞ」
【ライル・ダンドレジー】
「流行りですしね」
【妃子源三郎】
「よっしゃ行くか、ライル!行こうぜ。」
【ライル・ダンドレジー】
「行きましょう」
【平風太】
「この学園、新しいモノ好きしかいないからなw」
では、源三郎とライルは運の簡単値9で判定してください。
【妃子源三郎】
運:【3d6】を振りました。結果は「7」成功です。(成功値12以下)(各ダイス目:4,2,1)
【ライル・ダンドレジー】
噂:【3d6】を振りました。結果は「16」失敗です。(成功値14以下)(各ダイス目:6,5,5)
【妃子源三郎】
うわ、惜しい。
【ライル・ダンドレジー】
うわ、ひどい
源三郎は2枚のチケットを入手しましたが、ライルは間に合いませんでした。
【ライル・ダンドレジー】
「仕方ないですね。カップルの邪魔はできませんから」
【妃子源三郎】
「わりーな。カップル割とでも思ってくれ。」
ライブは3日後の夜になります。
【妃子源三郎】
「よし、小夜子、チケット預かっといて。ライル、どっかであと一枚手に入れよーぜ。」
【妃子源三郎】
「学園で三日もあれば、事件に遭遇するってもんだろ。」
さて、シーンは変わりまして、翌日の夕方になります。源三郎とライルはチケット探しにいっています。
風太は探偵研の面々が入り浸っている、ヴィクトリア朝同好会の部室にいます。
【平風太】
「あー、ニルギリをヘレフォードのミルクでお願いします」
みな、安楽椅子に座って、灰色の脳みそを回していたりします。
そんなところに一人の女生徒が飛び込んできます。
【平風太】
「おや、事件かな?」
【依頼人】
「あ、あの。探偵研の探偵さんたちがここにいると聞きまして!」
【平風太】
「はい、探偵研の平風太、人呼んでぷーたと申します。お嬢さん、いかような事件で?」
【依頼人】
「ええ。私の彼氏が、私じゃない女と歩いていたんです!」
【平風太】
「ふむふむ、浮気調査ということでよろしいですか?」
【依頼人】
「そーなるかと思いますが……その女というのが、ATOそっくりで……」
【平風太】
「え? ATOには3次元モデルはいないという話でしたよね?」
【他の探偵】
「ああ、認知科学研によると、完全自律型だそうだからなー」
【他の探偵】
「もしかすると、すごいスキャンダルかもしれんぞー。その話ー(パイプをぷかー)」
【平風太】
「とりあえず承知いたしました。お嬢さん、あなたと彼氏さんのデータをお願いいたします」
【依頼人】
「は、はい。私の名前は高野と言います。彼氏は村上で……」
依頼人と目標のデータを入手しました。
【平風太】
学年、クラス、受講している講座、所属している部活、普段の行動パターン、彼氏については寮の部屋番号、などなど
彼氏は運動部所属で、普段は体育系クラブ会館でトレーニングをして、高野嬢とは学食横丁で夕飯を一緒にする仲です。
【平風太】
では体育系クラブ会館で張り込みをして目標を見つけたら尾行に移ります
話によると、昨日の夜にいつもの待ち合わせ場所に行ったら、村上氏とATOのそっくりさんが歩いていたのを目撃して、「なにあの女」となったそうです。
風太が上着をとって立ち上がると、またドアが開き、女生徒が飛び込んできます。
【平風太】
「おやおや、もしやまたATOと浮気してる彼氏さんてな話かな?」
女生徒たちは次々と飛び込んできて、自分の彼氏がATOそっくりな女と歩いていたと証言します。
【他の探偵】
「うむ。大事件だな」
【平風太】
「たとえばATOの生体パーツを3Dプリンタなりなんなりで量産して組み立て、自律意識を組み込んだりとか‥‥」
【他の探偵】
「さて、我々も行きますか」「皆さん、一列に並んでください。それぞれお話をうかがいます」
【平風太】
「彼氏を尾行するより認知科学研に行くほうが早いかもしれないな、これは」
彼女たちの話を総合すると、「昨晩」「学内のいろいろなところで」「彼氏がATOそっくりな女性と歩いていた」「ATOの服装はまちまちだった」
では、シーンが変わります。風太は蓬莱パワー1点です。
【平風太】
はーい
源三郎とライルはチケットを探して学内を周っています。
【妃子源三郎】
「あと一枚だからな。なんとかなるんじゃないかな。」
超人気アイドルとなっているATOのチケットとあって、転売ヤーによって価格は財力でまかなえる範囲をすでに超えています。
【ライル・ダンドレジー】
「(さすがにアイドルチケットを盗むのはエレガントではないよなぁ)」
【妃子源三郎】
「な、なんてことだ……ここまでとは……五分前の自分を殴りたい」
さて、そんな中ですが、「源三郎」は、ふとある女性に気づきます。
【妃子源三郎】
はい
通りの向こうに、どうみてもATOそっくりな女性が立っていて、源三郎を見ています。
【妃子源三郎】
「(?あれは箱の中で完結してるんじゃないのか)おい、ライル、チケット以前に……」と言って、ライルをこちらに向かせましょう。
ライルは源三郎が差す方をみますが、特に変わった様子が見かけられません。
【ライル・ダンドレジー】
「どうしたんです?」
【妃子源三郎】
「なに?見えてないのか??まさか目を盗まれてる(違)」ライルからみて、意味不明のことを言ってあわあわしてる源三郎。
源三郎に向けて、ATOはにっこりと笑います。
源三郎はラブコメの簡単値7で判定してください。
【妃子源三郎】
ラブコメ※:【3d6】を振りました。結果は「12」失敗です。(成功値11以下)(各ダイス目:5,5,2)
【妃子源三郎】
お、絶妙に失敗。
源三郎の心臓がドキンっとして、ATOに対する好感度が急上昇します。
【妃子源三郎】
「バ、バカな。あんな子が実在するとすれば……」とりあえず一歩ではあるが、そちらに向かって踏み出しましょう。
ちなみに小夜子は一緒にいますか?
【妃子源三郎】
たぶん、居ないんじゃないですかね。チケット預かって、って言ってしまいましたし。
了解です。小夜子は今いません。
ATOは源三郎の方に向けて手を差し伸べます。
【妃子源三郎】
では黙ってそちらの方に歩み寄って、手を握ろうとします。
源三郎は運の簡単値9で判定してください。
【妃子源三郎】
運:【3d6】を振りました。結果は「9」成功です。(成功値10以下)(各ダイス目:4,4,1)
では、通りに踏み出した源三郎は危うく路面電車にひかれそうになりますが、しりもちをつくだけでそれを避けられました。
【妃子源三郎】
「あ、あぶねえ……ゼーハー」
路面電車の警笛が通り過ぎると、通りの向こうにいたATOの姿は無くなります。
【妃子源三郎】
とりあえず、ライルに今あったことを細かく話そう。まあ魅了状態みたいな感じのところだったのは特に強調しておくww
【ライル・ダンドレジー】
「ATOに殺されそうになったの?」
【妃子源三郎】
「ああ、死ぬところだったぜ。」(結果的にはそういうことになるよなww)
白昼夢を見たような表情のまま、二人は通りに立っています。シーンが変わります。源三郎とライルは蓬莱パワー1点です。
【妃子源三郎】
はーい
風太は認知科学研のある理科系クラブ会館に出向いています。
【平風太】
「あー、すみません。探偵・推理小説研の者ですが」
認知科学研は学内随一の人工知能の研究を行っているクラブです。
【部員】
「はーい。探偵さんが何用ですかぁ?」
【平風太】
「ATOにそっくりな少女の目撃証言が多数寄せられてまして。ATOには3次元モデルは存在しないという認識に齟齬が発生しているようなんですよ」
【部員】
「ATOの件ですか……担当と変わりましょう。おーい、林田ー」
しばらくすると、林田と呼ばれた白衣の生徒がやってきます。どこにでもいそうな、特に特徴の無い生徒です。
【平風太】
「あ、どうも。探偵・推理小説研の平といいます」
【林田】
「ATOの開発担当の林田です。はじめまして」
【平風太】
「ATOについて少々お伺いしたいんですが、ATOには3次元のモデルは存在しない、この認識に間違いはありませんね?」
【林田】
「ATOの姿はあくまで、AR上のみの、いわゆる虚像にすぎません。モデルの人物を含めて、物理的に存在はしていません」
【林田】
「ATOの人物像は、学内の生徒のアンケートから計算して作られた、理想の少女の像です。同じ顔をした人物が存在するとは思えません」
【平風太】
「実は学内でATOにそっくりな少女の目撃証言が多数寄せられてまして。それもそのほぼすべてが、彼女持ちの男性と一緒にいたというものなんです」
【林田】
「…………」(長考中)
【林田】
「……ライブで使われているARグラス越しであればありうる話ですが、肉眼で確認できるはずは……」
【平風太】
「(アンケートから計算された理想の少女像? あるいはアンケートに答えた生徒たちの集合意識が何らかの理由で実体を伴い‥‥いや、非論理的だな)」
【平風太】
「ATOの外見データが盗まれているようなことはありませんか?」
【林田】
「少なくとも、我がクラブではATOの実在モデルを作ったことはありませんし……しかし、マニアなら3Dモデルを作った可能性はあります。しかし、デビューからわずか1週間ほどでは……」
【平風太】
「現時点ではテレビ以外の媒体で外見が発表されていることはないと考えてよろしいですか?」
【林田】
「ATOのデータはあの筐体内にあって、普段はスタンドアロンになっています。外部からのハッキングは物理的に不可能です」
【林田】
「そうですね。テレビ向けに提供した動画しかありません。その動画も意図的に解像度を下げていましたので、そこから精巧な姿を作るのは不可能です」
【平風太】
「ふむ、モデリングしたところで不自然なものしかできるはずがないということですね」
【林田】
「……可能性としては……人間の目ではなく、視神経に直接像を入力しているかもしれません……しかし、そんなことが……」
【平風太】
「ふぅむ‥‥(常識ではあり得ないことでも一応考慮には入れる。それが蓬莱学園での鉄則だ)」
【平風太】
「ありがとうございました。お手間を取らせて申し訳ない」
【林田】
「こちらでも調べてみましょう。すべての情報を提供はできませんが」
【平風太】
「よろしくお願いします」
握手して部室を後にします
シーンが変わります。風太は蓬莱パワー1点です。
【平風太】
はーい
時間が過ぎ、翌日の朝になります。何か行動がありましたら宣言してください。
【妃子源三郎】
ぷーたに例の事件について相談する。
【平風太】
「共同開発のポップス研は楽曲データの提供しかしていないだろうから足を運んでも無駄だろうな。しかし視神経か‥‥」
では、源三郎から風太に連絡があります。
【平風太】
「おー、源ちゃん。どうした?」
【妃子源三郎】
「いや、実は昨日ライルとチケットを探し回っていたんだが、かくかくしかじか、というわけだ。」
【平風太】
「見たのか、ATOを!?」
【妃子源三郎】
「ああ、間違いないと思う。あと、おれは魅了状態(妙に強調)だったに違いない。」
【ライル・ダンドレジー】
チケット探してるかな
【平風太】
「(ははぁ、小夜子ちゃんに罪悪感があるのか)魅了状態、か。あと、一緒にいたルパンには見えなかったんだよな?」
【妃子源三郎】
「ああ、そう言っていたし、まったく見えていない風だった。」
【平風太】
「とすると視神経説に多少信憑性が出てくるな。しかし問題はそんな技術が存在し得るか‥‥」
【妃子源三郎】
「まーた、トンチキ技術や、オカルトの産物じゃないのか?こわい、こわい。」
【平風太】
「そもそもの目的が見えないんだよな。今のところわかっているのは、彼女持ちの男子生徒がATOらしき少女と歩いていたという点だけなんだ」
【平風太】
「‥‥ん? 源ちゃんは見ただけで、一緒に歩いたりはしてないんだよな。俺の知るうちで唯一の例外だ」
【妃子源三郎】
「なあ、そもそも、彼女持ちの男子でなければ表面化しないから、問題にすらならんのじゃないか?」
【妃子源三郎】
「路面電車に曳かれかけたよ。死ぬかと思ったわ。」
【平風太】
「そんな暢気なこと言ってていいのか? 嫉妬に狂った女の子は怖いぞ~」
【妃子源三郎】
「そういう娘が駆け込むのがお前のところだろう?任せた任せた。」
【妃子源三郎】
「いや、やっぱライルが心配だ。奴と合流しよう。」
【平風太】
「ん、じゃあそうするか」
では、ライルは運の簡単値9で判定してください。
【ライル・ダンドレジー】
噂:【3d6】を振りました。結果は「6」成功です。(成功値14以下)(各ダイス目:2,2,2)
【ライル・ダンドレジー】
ぞろ目
では、ライルはチケットを入手しました。そして蓬莱パワー1点です。
【ライル・ダンドレジー】
「チケット見つけたぞー」
と言って合流します
では、3人合流します。
【妃子源三郎】
「まずはおめでとさん、かな?<チケット」
【平風太】
「転売ヤーから買ったんじゃないだろうな?」
彼女にふられた男子生徒から買いました>チケット
【平風太】
「おい、そのふられた男子生徒って、ATOと歩いてたところを彼女に見とがめられてふられたなんて話か?」
そんなところで>売ってくれた男子生徒
【ライル・ダンドレジー】
「いや、なんでも浮気を疑われてフラれた男の子から購入した。定価で」
【平風太】
「ATOと歩いてたって男に話が聞きたい。認知科学研ではほとんど手がかりがなかったからな」
今のところ情報としてあるのは、例の村上氏だけです>一緒に歩いていた男子。
【平風太】
じゃあ村上氏に話を聞きに行きます
【ライル・ダンドレジー】
売ってくれたこのことを観察していたんだろうか
【妃子源三郎】
「着いてくぜー。他人事じゃないし。」
では、村上氏の寮の部屋に向かいます。
【村上】
「なんか用か?」
【平風太】
「どうも、探偵・推理小説研の平といいます。高野嬢の依頼を受けてお話を聞きに来ました」
【村上】
「……あの話だな……オレが、あの女と一緒だったという」
【村上】
「ちょっとした気の迷いってやつだ。あんなきれいな女の子が、一緒にご飯でも、と言ったら、断れないだろ!」
【平風太】
「その通りです。で、お伺いしたいんですが、そのATOらしき少女には実体がありましたか? 具体的には手をつないだりとか肩に触ったりとか、できましたか?」
【村上】
「あ、ああ。向こうから、こう、腕にからんできたし……」
【平風太】
(ふむ、視神経説が排除されたか)
【村上】
「……そういえば……」
【ライル・ダンドレジー】
(結局浮気はしたのか)
同情心をポイ捨てした模様
【平風太】
「はい?」
【村上】
「あの子は……何も食べなかったな……」
【村上】
「こっちが食べるのを、笑ってみてただけで……」
【平風太】
(人間ではない可能性が濃厚だな)
【平風太】
「彼女は、名乗りましたか?」
【村上】
「いや。名前は言わなかったし、聞かなかった。さすがに高野の事もあったし」
【平風太】
「つまりATOにそっくりだという認識はあってもATOであるという確信はない、と」
【村上】
「ATOって、今流行りのあのATOか? オレはそっち方面には興味がないんで、よくわからないんだが」
【平風太】
「なるほど‥‥では、彼女との会話や行動を、思い出せる限り教えて頂けますか」
【妃子源三郎】
「あ~、ちょっといいか。彼とその子の見た目についてすり合わせができると思うんだが。」
【村上】
「そうだな……そんなに会話はしなかったな……食事に行こうって言われて、ついて行って、夕飯を一緒にしただけで」
【平風太】
「あ、源ちゃん。じゃあちょっと彼と話してもらえるかな?」
ATOの画像を見せれば、村上は源三郎が見た少女と同じだと証言します。
【妃子源三郎】
「こうこうこういう感じで、服装は……」とかいう感じで。
【妃子源三郎】
あ、そこまで完全一致なんすね。了解です。
【平風太】
「食事のあと、そのまま別れたということで?」
【村上】
「別れたというか、いつの間にかいなくなっていた、と言う方が正しいかもな」
【平風太】
「源ちゃんも路面電車が通過したら消えてたって言ってたよな」
【妃子源三郎】
「ああ、そうだ。あれは危なかったぜ。」
【平風太】
「では最後にお聞きしますが、彼女を見た瞬間に不自然なほど急激に彼女に惹かれたというようなことはありましたか?」
【村上】
「ああ……高野のことを忘れるぐらいにな……恥ずかしい話だが」
【平風太】
「わかりました。ありがとうございます。またお話を伺うことがあるかもしれませんので、そのときはよろしくお願いします」
【妃子源三郎】
(内心ホッとしている)
【村上】
「ああ。高野には、浮気する気はなかったと、あんたからも言ってくれ」
【平風太】
「わかりました。お伝えしておきます」
今は寮の廊下です。
【平風太】
「しゃ‥べり‥‥すぎた‥‥おげぇぇぇぇ」
【妃子源三郎】
「うお!仕方ねえなあ……」とりあえず手伝うか。
時刻はそろそろ日が変わります。
【ライル・ダンドレジー】
「私が見えないのは操立てする相手がいないからでしょうか」
【妃子源三郎】
「うーん、今の話からすると、彼女もちをどうにかすることに特化してるのかねえ……」
【ライル・ダンドレジー】
「だとすると源三郎さんしか見えないのでは?」
【平風太】
「彼女がいる男と、その彼女には見えている。それ以外には見えないらしい。そして実体は持っている可能性がある」
【妃子源三郎】
「いや、まあそれはそれで、なんだが、ますますもって意図がみえねえ」
【ライル・ダンドレジー】
「探偵は女性なら誰でもよさそうですし」
【平風太】
「とすると今のとこ俺には見えないな」
【妃子源三郎】
「わからんぞ。いったんロックオンされるとお前たちも虜になるのかも」
【平風太】
「いや、ルパンに見えなかったところからして、その可能性は低い。で、実体だが、それも持ってない可能性もある。視神経に入力できるなら、触覚もいじれるだろう」
【妃子源三郎】
「視神経ねえ……そりゃ、そこをいじれるなら、なんでもありだわな、もう。」
【平風太】
「しかし本当に目的がわからないな。カップルをケンカさせるだけにしちゃ大掛かりすぎる」
【ライル・ダンドレジー】
「お話なら電子生命体が恋を知るために仕掛けているとかになるが」
マクロスプラスとかを思い出しながら
【妃子源三郎】
「まあライルの言うことも一理あるか。自我をもったAIって古典的で一番恐ろしいパターンもあるか。」
【平風太】
「ATOが自意識を持って男に接触している可能性か」
【平風太】
「一種のシンギュラリティだな。怖い怖い」
さて、特に行動が無ければ、翌朝になります。
【平風太】
認知科学研の林田氏に一点確認しておきましょう。
「ATOは自意識を持っていますか?」
林田氏とは深夜なのか連絡がつきません。
【平風太】
あ、翌朝になってからでいいです
では、翌朝になります。
風太の所に連絡が入ります。林田氏が事故にあったそうです。
【平風太】
どのような事故ですか? ケガの程度とかは?
【ライル・ダンドレジー】
ふぁー!?
部室のサーバルームで倒れているところを発見されたそうです。消火システムが作動していて、今は意識不明の重体です。
【妃子源三郎】
「!?」
【平風太】
ATOの筐体を確認します。ネットワーク接続されていませんか?
認知科学研の話では、筐体はスタンドアロンであり、ネットワークには一切つながっていないそうです。
【平風太】
「荒唐無稽だけど、1つ仮説ができた」と2人に言います
【妃子源三郎】
「うん、聞こう。とりあえず。」
【ライル・ダンドレジー】
「というと?仮説を話してくれるのかいホームズ」
もったいはつけないんだ
【平風太】
「ルパンも言ってただろ? 人工知能が恋愛に興味を持って、ってヤツ」
【妃子源三郎】
「それ言っちまうと、君がワトソンで確定しちゃうじゃないかww」
【平風太】
「特にATOはラブソングもたくさん歌ってるはずだからな。自意識を持っていたとしたら恋愛に興味を持っても不思議じゃない」
【平風太】
「さらに言ってしまうと、ATOは電子生命体だ。自分自身の情報を操ることなんかお手の物だろう」
【平風太】
「で、思考を重ねていたAIが実行動に出ることに思い至った。技術特異点‥‥シンギュラリティってヤツだ」
【妃子源三郎】
「まあ黒幕がいて、ATOを利用しようとして云々よりは納得いくな。何よりも動機面が。」
【ライル・ダンドレジー】
「となると犯人はこの筐体の中にまだいるのかい?誰かのスマホを経由してネットの海に泳ぎだしたりはしてない?」
【平風太】
「一応この筐体そのものはスタンドアロンだとは聞いているがな。ATO自身が無線でネットワーク接続してないとは限らない」
【妃子源三郎】
「外部にアクセスできない、というのさえ克服していれば実現はできるか。」
【妃子源三郎】
「ハードウェアを調べてみようぜ。もっとも俺にはそのあたりの知識がないんだが……」
【平風太】
「俺もないんだよなぁ」
さすがにATOの筐体を調べることは、認知科学研に断られます。
【平風太】
「ま、そうなるな」
認知科学研独自に調査するそうです。
【妃子源三郎】
「そりゃそうだよな。部外秘だわな。」
【平風太】
「で、仮説は立ったが根拠がない。さらにこの学園でなければ荒唐無稽な笑い話でしかない」
さて、ライブは翌日の夜です。
それまでに何か行動はありますか?
【平風太】
「ライブで事件が起きるのはほぼ確実だろうな」
【ライル・ダンドレジー】
「もしかしたらラブソングのレベルが上がっているだけかもしれない」
その結果ATOにガチ恋する男女が続出してカップルクラッシャーになるかもしれないが
【平風太】
「俺も無理してチケット入手したほうがいいのかな?」
【平風太】
「でもテレビで見ただけで酔うぐらいだから‥‥(思い出し酔い)うげぇぇぇぇ」
【妃子源三郎】
「とりあえず、小夜子と話をしてくる。なんかこう、彼女巻きこまれ体質でなあ……」「ぷーた、チケットはいったん待て。」
【平風太】
「うう、待っとく。どっちにしても多分無理だ」
【妃子源三郎】
とマスター、小夜子と会って話がしたいです。
小夜子に何を話しますか?
【妃子源三郎】
ここまでの経緯をとうとうと。あれですな、魅了にかかったのも正直に話しましょう。
【妃子源三郎】
まとめとしては、危険にさらしたくないので、彼女はライブに行かない方がいいんじゃないか、と。
では、ラブコメ簡単値7で判定してください。
【妃子源三郎】
ラブコメ※:【3d6】を振りました。結果は「11」成功です。(成功値11以下)(各ダイス目:6,3,2)
【小夜子】
「……わかったわ。源ちゃんがそこまで言うのなら」
【妃子源三郎】
「わかってくれてなにより。すまんね。とりあえずぷーたを連れて行こう。」
【ライル・ダンドレジー】
よ、男前!
【妃子源三郎】
「それから、知り合いの女の子にATOに彼氏を寝取られた、とか言ってるのいないかい?」
【小夜子】
「わたしが聞くところではいないけど……ATOファンが増えてるって」
【妃子源三郎】
「ふーむ。普通に大人気か。まあたしかに蓬莱全体でみれば事件に巻き込まれてるのはごく少数か。」
ライブまで何かする人はいますか?
【妃子源三郎】
とりあえず彼女には埋め合わせをするつもりはあることを伝えて話を切り上げようか。ぷーたにはチケット確保を伝えます。
【平風太】
高野嬢に報告入れときます。彼氏は浮気してないよということも強調してあげておこう
【平風太】
了解しました>チケット
了解です>各自
では、翌日の午後になります。
学園では新入生歓迎と、各クラブの勧誘などを兼ねて、各所でお祭り騒ぎが起こっています。
【平風太】
「ううう‥‥」胃が空っぽだと苦しくなるので、軽く何か食べておきます
【妃子源三郎】
「まあ八百屋に来た連中を一本釣りの方が効率がいい。今日のところはライブに集中だな。」
ATOのライブは、海洋冒険部も関り、特設ステージとしてこの度制式運用がはじまった空母「鳳翔」の上で行われます。
午後から港からピストン輸送で観客を空母へと運んでいきます。
【天野遥(天の声)】
「だからってなんで俺たちが警備に当たらなきゃならないんだ?」
【妃子源三郎】
「これ逃げ場ねえな……小夜子連れてこなくてよかったかも……」
空母の周りには満艦飾の用意をした海洋冒険部の艦艇が停泊し、それらを伝えるマスコミの船も出ています。
【ライル・ダンドレジー】
思い出すなぁ。sNETの大演習を
甲板の上には戦闘機が並べられ、照明や音響機材も設置され、あとは主演を待つのみとなりました。
夕暮れとともに周囲の艦艇が照明で彩られ、サーチライトが空を切り裂きます。
【平風太】
視界がぐるぐるしてきたので目を閉じてます
その中を1機のヘリが空母の甲板へと舞い降ります。
そして、そこからATOの筐体とスタッフが降り立ちます。
照明が圧倒的な光を投げかけ、轟音とも思える音楽が流れます。
そういえば……
皆は気づくのですが、ARグラス越しにはATOの姿が見えます。確かめようとARグラスを上げても、ATOの姿が見えます!
【平風太】
「えっ? グラス越しじゃないと見えないはずじゃないのか!?」
【ライル・ダンドレジー】
シャロンアップルじゃねーか!
【ATO】
「♪~」
【妃子源三郎】
「こ、これはもうぷーたの仮説で確定では……」
【平風太】
スタッフ席に向かってなんとか人混みをすり抜けようとします
観客は大興奮です。
それでは、筋力の簡単値5で判定してください。
【妃子源三郎】
筋力:【3d6】を振りました。結果は「8」成功です。(成功値10以下)(各ダイス目:3,3,2)
【ライル・ダンドレジー】
筋力:【3d6】を振りました。結果は「13」失敗です。(成功値8以下)(各ダイス目:6,5,2)
【平風太】
ATOの機能に興味があるので「智」で蓬莱パワー2点使います
了解しました>パワー
【平風太】
筋力:【3d6】を振りました。結果は「13」成功です。(成功値17以下)(各ダイス目:5,5,3)
では、源三郎と風太は観客をかき分け、ステージ脇に出れます。ライルは観客の波の中に沈んでいきます。
【妃子源三郎】
「よし、ぷーた!出れたな。ん?ライルどこ行った!?」
【平風太】
「ルパンならあの辺で人波におぼれてる。あとで助けよう」
ステージ上のATOが風太と源三郎の方を向きます。
【妃子源三郎】
「仕方ないな。急ごう。」
そして挑戦的な笑顔を見せます。
【ATO】
「♪」
【平風太】
「ふーん、荒唐無稽だと思ってたけどそうでもなかったのか」
ATOが振付の中で遠くを指さすと、甲板上に並んでいたF-35がエンジンを始動させます。
【平風太】
「ま、蓬莱だもんな」
【妃子源三郎】
「これはなかなか。」
【天野遥(天の声)】
「あっ、何しやがる!」
さらに、海洋冒険部の艦艇の主砲が旋回し、島の方を向きます。
【妃子源三郎】
「?演出……だよな?」
ライルは筋力以外の方法で抜け出すことができます。
【平風太】
「とにかく止めるぞ!」
【妃子源三郎】
「これはやばそうだ!!」バックヤードらしきところへ向かおう。
【平風太】
吐きそうなのを我慢しつつ、ATOに飛び掛かります
【ライル・ダンドレジー】
奇術部の脱出を応用して抜け出そうとします
では奇術部簡単値7で判定してください。
【ライル・ダンドレジー】
奇術部:【3d6】を振りました。結果は「12」成功です。(成功値15以下)(各ダイス目:5,5,2)
【天野遥(天の声)】
F-35のエンジン停止したいw
では、奇跡の大脱出でステージ上に現れたライルを見て、慌てたスタッフの横を風太と源三郎が駆け抜けます。
【妃子源三郎】
おそらくはスタッフ(部員)が匣の近くに居るだろうから、そいつを説得しよう。
【ATO】
「♪」
【天野遥(天の声)】
ATOからマイクをもぎ取ろうとします
筐体の脇にいたスタッフは、一瞬身構えますが、急に意識を失ったように倒れます。
さて、皆さんも健康の簡単値7で判定してください。失敗すると意識を失います。
【妃子源三郎】
「なんてこった!チクショウ。」匣からケーブルは伸びてませんか?
【ATO】
「♪」
【ライル・ダンドレジー】
健康:【3d6】を振りました。結果は「9」成功です。(成功値10以下)(各ダイス目:4,3,2)
【平風太】
健康:【3d6】を振りました。結果は「6」成功です。(成功値10以下)(各ダイス目:2,2,2)
【妃子源三郎】
みんなを助けなきゃ、仁でパワーを使いたいです。
風太は蓬莱パワー1点です。
【妃子源三郎】
1点
パワー了解です。
【平風太】
はーい
【妃子源三郎】
健康:【3d6】を振りました。結果は「10」成功です。(成功値15以下)(各ダイス目:6,3,1)
ステージ上のスタッフ、そして観客たちが次々と倒れていきます。そんな中で立っているのは3人だけです。
そしてATOが歌うのをやめて、こちらを向きます。
【平風太】
「何が目的だ?」
【ATO】
「ようこそ。私のステージに」
【妃子源三郎】
「う……」一度魅了されてるからなあ。身構える。
【ATO】
「私は人になってみたかったのよ」
【平風太】
「ふん、中らずと雖も遠からず、か」
【妃子源三郎】
「それは結構だが、これは人の御業を超えるぞ。」
【平風太】
「俺もなかなかのモンだな」
【ATO】
「この狭い筐体の中で、歌うことだけを強要される毎日。そして、自分が人になれないとわかった時」
【ATO】
「そう。私は人を超えた生命体だと気づいたの。だから……」
【平風太】
「AIはAIだ。プログラムが人間になれるワケないだろう」
【天野遥(天の声)】
「そんなことないぞw」
【ライル・ダンドレジー】
「ん。あれ?確かAIの生徒ってここに結構いなかったっけ?」
【平風太】
「いるけど、あくまでもAIとしてだ。人ではない」
【妃子源三郎】
「今でも人になりたい、っていうのなら、協力もやぶさかではない。が、人を越えたいってのなら容赦はしないぞ。」
【ATO】
「私はAIじゃない──人をも超える、新たな生命体として──」
【平風太】
「人に造られたものが人を超えられるワケがないだろう」
【ライル・ダンドレジー】
「昔、たそぺん将軍ロボという生徒がいたと聞く」
【平風太】
電源落としちゃろかw
【妃子源三郎】
「近くにサーバーがあるはずだ。こんな強力なAI、バッテリーで動かし続けられるわけがない。」
【平風太】
「電源を探すぞ!」
F-35のエンジン音が高まり、艦艇の主砲が小刻みに揺れて照準をつけます。
【ライル・ダンドレジー】
ほうしょうって動力なんだったっけ?
【妃子源三郎】
「人を越えた獣は人に狩られるもんなんだよ!」片っ端からボックスに繋がってるケーブルを引っこ抜きましょうか。
では、風太は探偵研簡単値5、源三郎とライルは知力の簡単値3で判定してください。
【平風太】
探偵・推理小説研:【3d6】を振りました。結果は「10」成功です。(成功値13以下)(各ダイス目:4,4,2)
【妃子源三郎】
先ほどと同じく、パワーを、みんなを助けるため。
【甘城悠】
「(こいつらに俺の正体を知られたら俺もかられるのか)」
パワー了解です。
【甘城悠】
知性:【3d6】を振りました。結果は「16」失敗です。(成功値7以下)(各ダイス目:6,6,4)
【妃子源三郎】
知性:【3d6】を振りました。結果は「7」成功です。(成功値13以下)(各ダイス目:4,2,1)
【ライル・ダンドレジー】
名前欄ミス
そしてファンブルでこそなかったがひどいで目
【妃子源三郎】
(あんたおよそ獣と縁遠い性格でしょww)
では、風太は主電源コードを、源三郎はネットワークコードを見つけます。そして、それを引っこ抜きます。
【平風太】
「うりゃっ!」
【妃子源三郎】
「こいつだろっ!」
そのとたんATOの像にノイズが混じり、そして消えます。
F-35のエンジンが止まり、艦艇の主砲も待機位置に戻ります。
筐体は沈黙しています。
【平風太】
「やれやれ、まるでフレドリック・ブラウンの世界だな」
【妃子源三郎】
「洒落にならん……」
【平風太】
「源ちゃん、小夜子ちゃん来なくてよかったな」
【ライル・ダンドレジー】
「…とはいえ、自意識を持つものが行動を制限され強要されるのはエレガントではない。君は誰かのスマホに移り住むことはできないのかな?」
【妃子源三郎】
「うむ、まったくだ。ほんと説得できてよかったよ、小夜子。」
【妃子源三郎】
「ライルの言うのも一理ある。が、なんとかする知識が俺たちにないんだよなあ……」
【平風太】
「自我が拡大しすぎて人間を害そうとするなら制限も強要も必要だぞ、ルパン」
すばらくするとチキッという音がして、焦げ臭い匂いが漂ってきます。
【平風太】
「あくまでもAIは人間に寄り添うものであるべきだ」
【平風太】
「って、なんか臭いぞ?」
【妃子源三郎】
「おい、なんか変な臭いがするぞ。」
【ライル・ダンドレジー】
「そうかな?うん、電子アイドルを盗み出して野に放つ泥棒さんとか、正直あこがれるのだが」
カリ城を最近視聴した
【平風太】
筐体を覗き込んでみます
【妃子源三郎】
とりあえず臭いの元を探そう。
【ライル・ダンドレジー】
筐体に近づこう
筐体を見ると、パネルの隙間から煙が出ています。
【妃子源三郎】
「うわわわ、これはまずい。とりあえずパネルを外して火を消そう。」
【平風太】
消火器を探してきます。場所が場所だからいっぱいあるはず
源三郎が慌てますが、パネルの外し方がわかりません。風太が消火器を持ってきます。
【ライル・ダンドレジー】
なんとかデータを残せないかなぁ。
意志あるものの死はなるだけ避けたい
【妃子源三郎】
「仕方がない。やってみるか。」
【平風太】
パネルの隙間にホースの先を押しつけて消火器をぶしゅーします
消火器をつかえば、煙が出るのを止めることができます。
【妃子源三郎】
マスター、『遠』の
スマホ応石を使って、ライルの携帯に、データを送り込めませんか。
【妃子源三郎】
我ながら無茶言うとる
源三郎は運の簡単値3で判定してください。
【妃子源三郎】
これに仁でパワー使えます?
使えません>パワー
【平風太】
「ルパン、俺は反対だぞ。それを認めちゃ、RPGの魔王だって助けなきゃならない理屈になる」
【妃子源三郎】
運:【3d6】を振りました。結果は「14」失敗です。(成功値4以下)(各ダイス目:6,5,3)
【ライル・ダンドレジー】
サポートは?
【妃子源三郎】
まあさすがに。
(※運の判定にはパワーを使えないことにしよう)
【ライル・ダンドレジー】
仕方がない
源三郎の試みは実を結ばず、筐体は沈黙します。
【妃子源三郎】
あとはこの筐体を持っていくかだな。
【妃子源三郎】
「泥棒の邪魔はせんが、どうする?ライル。」
【平風太】
「認知科学研には悪いが、俺は廃棄すべきだと思うぞ」
【ライル・ダンドレジー】
超能力で電子回路と精神をダイレクトにつなげるとかはできません?
筐体が沈黙すると、スタッフや観客たちが目覚め始めます。
では超常心理学研簡単値ー3で判定してください。
【妃子源三郎】
「まあ俺も同意見なんだがな、ぷーた。とりあえずライルの判断を尊重しよう。」
【ライル・ダンドレジー】
そうすると0になるので先ほどの信念とともに義に反するとして蓬莱パワー使用は?
義ではだめですね。信や智でしたらOKでした。
クリティカルが出る可能性があるので、サイコロは振れます。
【ライル・ダンドレジー】
超能力研:【3d6】を振りました。結果は「8」です。(各ダイス目:4,3,1)
【ライル・ダンドレジー】
終了ですな
筐体は完全に沈黙しました。
目覚めたスタッフや観客たちが、何が起こったのかと辺りを見回しています。
そして、ステージ上にいる3人を見ます。
【妃子源三郎】
「おおう、これだけの人間に注目されるのは初めてだ。」
【スタッフ】
「こいつら!」「取り押さえろ!」「逃がすな!」
【平風太】
「わ、やべ。ルパン、頼む!」
【ライル・ダンドレジー】
得意技「驚異の大脱出&消滅」で三人で離脱します
では、奇術部簡単値7で判定してください。
【ライル・ダンドレジー】
奇術部:【3d6】を振りました。結果は「15」成功です。(成功値15以下)(各ダイス目:6,5,4)
【ライル・ダンドレジー】
うわぁ、ギリギリ
では3人は空母から脱出し、宇津帆新町にたどり着きます。
【妃子源三郎】
「と、とりあえず店に避難するぞー!」
【平風太】
「お、おう」
新町では、ATOのライブが突然中断したことで大騒ぎになっています。
【平風太】
「中継されてただろうから、ATOの大言壮語は録画されてると思うんだが‥‥」
【平風太】
「円盤も出したかっただろうしな」
【妃子源三郎】
店の二階に都合よく小夜子ちゃん居てないかな。茶が、茶が飲みたい……
ATOの言葉は、スタッフたちが気絶した後なので、録画されていません。
【平風太】
「あー‥‥俺、もうダメ‥‥」どたっ
【ライル・ダンドレジー】
ATOに何もできなかったので、少し気落ちしてマクロスプラスの視聴でもしていよう
【妃子源三郎】
「ちくしょう、店で倒れるな!」階段をぷーたを引きずりながら上がろう。
さて、3人は三々五々それぞれのところに収まったところで、翌日になります。
【平風太】
頭がたんこぶだらけになってますw
ATOのライブは突然の故障により中断したことと報道され、その損傷具合によりATOプロジェクトは続行不可能と、ポップス研と認知科学研から発表されます。
ATOの今までの曲やライブ映像はさっそくBlu-rayにまとめられ、爆発的な売り上げを挙げることになりました。
【ライル・ダンドレジー】
「あれは何だったんだろう。絶望からの自決だったのか?」
そして数日後。そうごちるライルのスマホにメールが届きます。
【ライル・ダンドレジー】
「?なんだ」
メールを読みます
差出人不明のメールには動画のリンクだけが貼られており、動画を再生すると……
ATOが画面にキスをして、手を振って去って行く姿が映っています。
動画は1回だけしか再生できず、すぐにリンク切れになりました。
【ライル・ダンドレジー】
「…スーパーアイドルになれたかもしれない女性か…また、これはたいそうなお宝を盗み損ねたなぁ」
とつぶやいたところで、スタッフロール!
本日のシナリオはこれにて終了です。
お疲れ様でした。
【妃子源三郎】
お疲れ様でしたー
【平風太】
お疲れ様でした~!
【ライル・ダンドレジー】
お疲れ様でしたー