【ふぁいあーえむぶれむむそう】
ジャンル | タクティカルアクション | ![]() ![]() |
対応機種 |
Nintendo Switch New ニンテンドー3DS |
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発売元 | コーエーテクモゲームス | |
開発元 |
オメガフォース Team NINJA |
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発売日 | 2017年9月28日 | |
定価 |
【Switch】7,800円 【New3DS】6,800円(ともに税別) |
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レーティング | CERO:C(15才以上対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
2つのシリーズから生み出されたタクティカルアクション 多数のファイアーエムブレムの原作再現イベント 参戦作品・選抜・武器種の偏りと機種格差 |
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ファイアーエムブレムシリーズ | ||
無双シリーズ |
敵の大軍を打ち払う「一騎当千の爽快感」が売りの『無双シリーズ』と、味方の軍を指揮して敵の大軍との戦いを勝利に導く「手ごわいシミュレーション」の『ファイアーエムブレムシリーズ』のコラボ作品。
開発はゼルダ無双を手掛けたω-Force&Team NINJA主導で行われた。
プレイヤーは『ファイアーエムブレム』シリーズのキャラクターを操作して敵の大軍と戦うが、その傍らで敵やステージの傾向から適切なキャラたちを数名選択し、
『無双Empires』『戦国無双 Chronicle』のように他の味方キャラクターに指示を出して戦線を支えることにもなる。
※以下『ファイアーエムブレム』は『FE』の略称を用いる。
基本のシステムは同じく任天堂のコラボ無双であった『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』が原型となっている。
しかしFEのゲーム性に合わせてか、『戦国無双 Chronicle』シリーズに見られた「キャラの個性を活かす」戦略性をより強調したゲームバランスとなっている。
出演作品 | 通常キャラクター | DLCキャラクター |
オリジナル | シオン、リアン、アンナ | |
暗黒竜と光の剣(*1) | マルス、シーダ、チキ | ナバール、ミネルバ、リンダ |
覚醒 | クロム、ルフレ、ルキナ、ティアモ、フレデリク、リズ | ウード、オリヴィエ、サーリャ |
if | カムイ、リョウマ、マークス、ヒノカ、カミラ、タクミ、レオン、サクラ、エリーゼ | オボロ、ゼロ、アクア |
烈火の剣 | リン | |
Echoes | セリカ |
剣 | 10人 | シオン&リアン、マルス&セリカ、クロム&ルキナ、リョウマ、マークス、カムイ、リン |
+3人 | ナバール、ウード、オリヴィエ | |
槍 | 3人 | シーダ&ティアモ&ヒノカ |
+2人 | アクア、オボロ | |
斧 | 3人 | リズ、フレデリク、カミラ |
+1人 | ミネルバ | |
弓 | 3人 | タクミ&サクラ&アンナ |
+1人 | ゼロ | |
魔法 | 3人 | ルフレ、レオン、エリーゼ |
+2人 | リンダ、サーリャ | |
竜石 | 1人(*8) | チキ |
大量の敵をなぎ倒す爽快感が抜群だが、単調さや飽きが近年の問題だった『無双』シリーズに、『FE』シリーズのエッセンスを盛り込んで戦略性主体のアプローチをかけた意欲作。
『FE』の原作にあったイベントや会話なども多数フルボイスで再現され、特に『覚醒』『if』のファンは歓喜すべきものだろう。
武器種の偏りや槍キャラ(DLCなし)と弓キャラが全員コンパチなどの問題点も残すが、それ以上の良い点は多く「無双シリーズ」の1作品として、またSwitch単体の作品として見た場合、ボリューム・内容ともに十分な良作のひとつと評価し得る。
一方で、『無双』シリーズファンにとってはやはりコンパチ要素の多さが目につくところであり、
『FE』のファン向けの作品としてみた場合も「参戦作品は10を越えるシリーズから3作品のみ」「参戦作品の中でも扱いに差がある」という致命的な欠点があるため、「全てのFEのファンにおススメできるゲーム」とは言い辛いのが惜しい。
見過ごせない機種格差もあるものの、ゲーム性そのものは悪くないため、「好きなキャラが出ている」「『ファイアーエムブレム』をやってみたいが、ウォーシミュレーションゲームは得意ではない」のであれば買って損はないと言っていい内容になっている。
*1 作品表記は初代『暗黒竜と光の剣』だが、デザインは『新・暗黒竜と光の剣』をベースとしている。例えばマルスは『新・紋章の謎』以降の作品で付けている胸当てが無く、全体的にコスチュームの色が明るい。
*2 プレイ画面中は操作中キャラの撃破数のみ表示されるが、それ以外は非操作中に撃破した敵の数も合計したものになる
*3 無双シリーズでは珍しく、中に居るとHPが自然回復する。
*4 サクラ・タクミなどの白夜兄弟が相手なら、白夜兄弟戦の部分から、エリーゼ・カミラなどの暗夜兄弟が相手なら、暗夜兄弟戦の部分から流れる。
*5 ただし変更可能にするには一定の絆レベルが条件。アンナはデフォルトVer.だけでなくキャラVer.も存在する。
*6 「訓練中に壁に穴を開けてしまう」と悩みを相談するルキナに対し「その結果、敵を貫く力が付いたと思えば如何でしょう?」とワルキューレが提案。それを聞いたクロムが「それならフレデリクもとやかく言うまい!」と納得するもの。本作では『if』のDLC導入後、ティアモが「最近クロムがそんなことを言ってフレデリクを更に困らせている」とオボロに愚痴っている会話が聞ける。
*7 例外としてはDLCのキャラのサーリャとリンダが〆で体力が回復する仕様になっている。
*8 マムクートなどの異種族クラスは作品ごとに1人程度が恒例であるため、これ自体はあまり問題にならない。
*9 実際にスマブラSPのべレト・ベレスの参戦ムービーでも「剣士は大量にいるからもうよいじゃと?」というセリフがあった。
*10 DLCを含めればリョウマとウード、リンとナバールの2組が共通。
*11 原作でこれらのスキルは、いずれもステータスの「技」が発動率にかかわっていた。
*12 技後に構え直しモーションがあるが、攻撃か回避でキャンセルできる。
*13 本家無双では攻撃速度を早くすることで逆にキャラクターが制御不能になるパターンもあるが、本作ではせいぜいリン(+ナバール)に流星をつけると"人によっては制御が難しい"程度におさまっている。
*14 一応竜化したときのモーション中は無敵状態なのだが、それに至るまでの動作が長いので、これもデメリットの方が目立つ性能となっている
*15 DLCミネルバのスキル。セットすると敵から特効を受けなくなる。
*16 事実、本作のキャラ出典として設定されている作品はすべて海外版ソフトが発売されている。
*17 非操作枠では不可。
*18 PC版限定で内容自体アダルト成分は微塵もないが会社の規約上そう扱っている
*19 インテリジェントシステムズは監修のみ。
*20 英雄総選挙でも対象外。
*21 奇しくも『ゼルダ無双』→『ゼルダ無双 厄災の黙示録』と同じ流れになった。