登録日:2010/02/15 Mon 21:56:05
更新日:2025/03/12 Wed 00:23:40
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体温は 約10000度。マグマが 固まって できた 殻の 隙間から 炎を 噴き出す。
■データ
全国
図鑑No.219
分類:ようがんポケモン
英語名:Magcargo
高さ:0.8m
重さ:55.0kg
タマゴグループ:不定形
性別比率:♂50♀50
タイプ:
ほのお/
いわ
特性:ほのおのからだ(接触攻撃をしてきた相手を30%の確率で
やけど状態にする)
/マグマのよろい(
こおり状態にならない)
※上記の特性二つは本来の効果に加え、手持ちの
タマゴの孵化歩数を半減する効果がある。
隠れ特性:くだけるよろい(物理攻撃を受けると防御が1段階下がり、素早さが2段階上がる)
種族値
HP:50→60(
SMから)
攻撃:50
防御:120
特攻:80→90(SMから)
特防:80
素早さ:30
合計:430
■概要
マグマッグがレベル38で
進化する。
進化する事でいわタイプが追加された。
身体がマグマで出来た
カタツムリのような姿をしたポケモン。
だが本物のカタツムリと違って雌雄がそれぞれ存在している。
その背中の殻は身体のマグマが固まってできたもので、少し触れただけでボロボロと崩れてしまうがマグマの中に入る事で何度でも再生できる。
マグマの身体は冷えると固まって動けなくなるため、火山等の熱い場所に好んで生息するらしい。
そしてなんとその体温は
1万度にも達する。
ランターンの光ほどではないが、ブーバーや
ブースターはおろか、
ウルトラネクロズマすら比較にならない高温である。
というより
太陽の表面温度(
約6000度)を大幅に超えてしまっている。
こんだけ熱いとぶっちゃけ戦った相手どころか繰り出したトレーナー自身も危ないような気がするが気にしてはいけない。
また、マグマの温度は地表では1200度位であり、マグマの温度でも1万度にまで上がる訳ではない。
誤植を疑うレベルである。
そのトンデモ解説のせいで
空想科学読本の題材にもなった。
ちなみに1万度の物体に人間がある程度近づくと有無を言わさず炭になるらしい。有効距離は数百メートルだとかなんとか。
ちなみに太陽の表面温度6000℃はこの世に存在するあらゆる物質・化合物を気化させられるとされている温度である。当然マグマが固まるような温度ではないが、これを大きく上回る10000℃に耐えられるマグカルゴの殻は本当にマグマが固まってできたものなのだろうか。
ランターン含めこんなのがその辺にいるジョウトはどうかしている。
■ゲームでのマグカルゴ
金銀から登場するのだが、出会えるのは
ジョウト地方クリア後である
カントーサイクリングロードのため、当時はとても影が薄かった。
主要トレーナーでは
カツラが使用する。
『
ルビー・サファイア・エメラルド』では進化前のマグマッグが「ほのおのぬけみち」等で比較的早めに出現し、主に特攻の努力値稼ぎの為に大量虐殺されている。
ちなみに主要トレーナーでは
アスナ等が使用する。
また『
FR・LG』では「ともしびやま」、『
ダイヤモンド・パール・プラチナ』では「ハードマウンテン」に登場する。
さりげなく金銀以降の全てのシリーズで皆勤賞をつとめていたが、
第七世代で途絶え、第八世代では(特性的な意味でも)後輩に立場を譲って欠場した。
第9世代では「碧の仮面」で久々に本編復帰。何気に使い回しの多いポケモン図鑑の説明も
なぜか新規のものが与えられた。
■対戦でのマグカルゴ
高い防御力を持つが、それ以外の能力は平均かそれ以下。
タイプはほのお/いわの
複合であり、第八世代(
剣盾)で
セキタンザンが登場するまでは固有の複合タイプだった。
攻撃面では優秀な組み合わせだが、鈍足耐久型である種族値との相性が最悪。
何しろ弱点がみず・じめん4倍、かくとう・いわ2倍とメジャーどころがズラリと並び、特にじめん4倍が致命的である。
物理の超メジャー技「
じしん」で楽々落とされてしまうため、最大の長所であるはずの物理耐久を活かし切れない……
データを見比べても分かる通り、耐性面は同じマグマ系のポケモンである
ヒードランの下位互換。
具体的には
くさ・ほのお・どく・
ドラゴン・フェアリーという実に5つのタイプの攻撃に対して差がついている。
相手が『もらいび』を無効化する『
かたやぶり』等を持つ場合に限り、ほのお耐性ではマグカルゴが勝るが…。
一応「じこさいせい」「おにび」「
ステルスロック」「たくわえる」「どわすれ」「てっぺき」「あくび」「ひかりのかべ」「リフレクター」「おきみやげ」等、
ほのおタイプ屈指の補助技のバリエーションを持つのがせめてもの救いか。
使う前に落ちるとか言わない。
どうしても使いたいなら、こおり状態になることは滅多に無いので特性は『ほのおのからだ』推奨。接触技を使ってくる相手はほとんどが物理タイプなので、やけどにしてしまえば機能不全にできる。
じめんタイプの技を持たない
ハッサムや
マニューラ等なら結構耐える事ができるので、そいつらを起点にステロやおにびを蒔いてやろう。
「
コータスでやれ」なんて心ないツッコミは無しの方向で。
4倍弱点持ちではあるが、その4倍弱点がどちらもある程度読みやすい相手であるというのが特徴。そのため
パラセクトと同じように、「相手の4倍弱点技を誘って後続を降臨させる」という使い方ができる。
第四世代ではこういった運用で使われたのだが、しかしこういったテクニカルなことができるのはいいとしても、肝心の「マグカルゴ自身を相手と戦わせる」のが難しいというのが最大の難点。
例えば、貴重ないわタイプの特殊アタッカーとして活路を見出そうにも、第7世代までは「
パワージェム」を習得できない。
低い素早さを活かして「
トリックルーム」下で戦わせようにも、「ふんか」などの高威力技を覚えることができず、「きあいパンチ」だとか「
だいばくはつ」はもちろん、意表をついて確実に1匹持っていくような小器用なことができるわけでもないのである。マイナー使いのプレイヤーにとってもハードルの高いポケモンなのだ。
だが、実はマグカルゴ(マグマッグ)の特性は両方とも
手持ちのタマゴの孵化歩数を半減させるという隠し効果がある。
この特性のおかげで日々タマゴ
厳選に励む廃人達に引っ張りだこにされている。
今日も廃人達はマグカルゴを引き連れ
廃人ロードを駆け巡る。
おかげでほとんどのマグカルゴは特に戦闘に出してもいないのになつき度MAXに。
その姿はさながら卵を見守る保母さんである。
一応
ブーバーンや
バクーダも同じ特性を持つが彼らと違って入手がお手軽なのが最大の魅力。
マグカルゴ(マグマッグ)は出現率が高く特性はどちらでも良いので全く手間が無い。
…しかし
BWからの新ポケモン
ウルガモスが特性『ほのおのからだ』持ちなうえ「そらをとぶ」まで覚えるためマグカルゴの価値が激減。
多くのマグカルゴが路頭に迷う事に…。
マグカルゴは
犠牲になったのだ…ウルガモスの犠牲にな…
さらに
XYから、より入手しやすく、進化の早い
ファイアローが登場する羽目に。
第七世代からはひでんわざが廃止される傾向になり、この差は埋まったものの、前作経由でないと手持ちに入れられない。
代わりに
ポケリゾートのシンボルとしてタマゴやポケモン達を見守っている。
これが何を意味するかおわかりだろうか。
そう、これらのポケモンたちの種族値の合計はみな410。
第六世代以前のマグカルゴと同等の数値なのだ。
進化前ながら『
しんかのきせき』型で活躍できるポニータ、種族値の配分に無駄のないウソッキー、
特性のおかげで高い火力を誇るチャーレム、マリルリ。
それに比べ、進化後にもかかわらず無駄しかない配分、バトル向きではない特性、しかも唯一の役割すら完全上位互換の燃える蛾に奪われてしまった。
彼がいかに大変な思いをしているか感じ取っていただきたい。
そんなこんなで不遇街道まっしぐらの彼もBWにて「
からをやぶる」を習得。
これにて遂に不遇脱却!…と思われたが、
素の火力の微妙さや有用な攻撃技の少なさ、最速で殻を破っても意外と抜ける範囲が微妙等の点で意外と落とせない相手は多い。
(タイプ自体は攻撃面で優秀でも特殊いわ技の威力が貧弱、確実に抜けるのが化身
トルネロス&
ボルトロスまでで112族とは同速勝負になる等)
さらにその
パルシェン以上に不安定なタイプや耐久力からアイテムや仲間のサポート無しでは積みの起点が作り辛い…と欠点はかなり多く、
劣化にはならないながらも「からをやぶる」を中心に戦うポケモンの中では特に扱いが難しい部類でもある。
とは言え、
「俺炎弱点だけど俺の方が速いし地震覚えてますからwww残念wwwww」
と、調子に乗ってた連中の殆どが、
襷巻いたりしてない限り、
ホイホイ
消し炭に変わっていくというのは数年前には考えられなかった光景である。
マグカルゴにとっては大きな進歩と言えるだろう。
さらに
SMでは『くだけるよろい』による素早さ強化が1段階から2段階になった上、HPと特攻の
種族値が10ずつ上昇した。
『くだけるよろい』発動後に『からをやぶる』で
130族まで抜ける。
この場合、持ち物は「
きあいのタスキ」推奨。
ただ同じくほのお複合の積みアタッカーとしてはやはりウルガモスの壁が厚く、
バクガメスにも全ての種族値で劣っている。
一致岩技や「だいちのちから」、フェアリー耐性等で差別化を図りたい所か。
愛を持って使用すれば、きっとこいつは期待に答えてくれるはず。
でも
スカーフ巻いた連中の相手は勘弁な!
■ポケダンでのマグカルゴ
「本編では地味なポケモンが化ける」というジンクスがあるポケダンシリーズでもよく登場し、プレイヤーを戦慄させる。
デビュー作である
救助隊では、敵としてはストーリー後半、Lv1ダンジョンでは中盤から終盤にかけての関門の様な登場をしていた。
この頃は「あくび」「
スモッグ」という不思議のダンジョンでは致命的な追加効果をもたらす技で厄介がられる一方で、プレイヤーキャラとしては
「進化すればすなあらしで削られない」「防御力を上げる技が多い」「一定の頃から爆発的に成長する」点を買われる、隠れて強いポケモンあつかいだった。
そして、
探検隊から
強敵としても本格的に覚醒。
部屋の彼方から「だいちのちから」をぶっぱなすその雄姿でプレイヤーたちを恐れさせていくのであった…。
マグカルゴの強化はこれだけにとどまらず、世代が進むごとに「やきつくす」で命綱のアイテムをパーにしてきたり、
「からをやぶる」で大暴走したり、教え技で「ねっぷう」まで覚えたり、特性で
飛び道具を無効化したりと、ストーリー道中で戦うポケモンとしてはデンジャーな相手となっている。
ターン制バトルには向かない能力傾向、やたら豊富な技の引き出し、それらが
ローグライクゲームのシステムで補え、技の種類の多さが長所になるからこその強いポケモンであるといえる。
■ポケモンカードゲームでのマグカルゴ
原作ではかなり不遇なマグカルゴだが、一転してポケモンカードでは強いカードが多いのが特徴。
初登場した旧裏面時代は「炎エネルギーを任意の数トラッシュでき、その数に応じてダメージを加速できる」というワザ「ようがんりゅう」を持っており、
HPが少なく高火力技を出すのも難しかった時代において「お手軽に火力を出せる上にダメージ調整まで可能、オーバーキルすることなく殺せる」という利点で強ポケの一角として君臨し、堅実な炎デッキにおける強ポケの座を射止めている。
2021年現在のローカル殿堂ルールでは★1、最も少ないとはいえ規制の対象となっている。
ADV時代は「山札の好きなカードをサーチしてデッキトップに置く」という
ポケパワー「じならし」を持つカードが活躍した。
次のドローが好きなカードになる。これだけで弱い理由がないが、これにドローソースを組み合わせると事実上ノーコストの《パソコン通信》である。
特に「毎ターン1枚の追加ドローができる」というポケパワー「すいすいダンス」を持った
ルンパッパとの相性は抜群によく、この組み合わせは「ルンパカルゴ」と呼ばれて一世を風靡した。
さらにこのカードがスタン落ちして10年以上後、2018年5月3日発売の「チャンピオンロード」でこのマグカルゴのリメイク品が登場して出て環境に顔を出しているようだ。
「じならし」のテキストはもちろんイラストまで同じという徹底した懐古っぷりである。
■余談
その見た目や、タマゴと常に一緒な姿から「
某ヒゲのパートナーの
某緑色の恐竜」に似ている事を度々
ネタにされる。
だが、
ダイノーズとは弱点が重複し、特に
ダブルでは両者に4倍かつ全体攻撃の「じしん」でまとめて倒されるので相性は最悪である。
マグカルゴ「パワージェム習得したいなぁ…そうすれば撃破できる範囲広がるのに」
トウコ「流石に無理でしょ?アンタの殻って溶岩だもん」
マグカルゴ「…進化して俺の殻が
ダイヤモンド製に!…とかどうかな?
魚がタコに進化する世界だし」
トウコ「…ダイヤモンド製ならあんたの体温で即効燃え尽きるわよ?」
マグカルゴ「ショボーン」
追記・修正は10000℃の高熱に耐えながらお願いします。
- 小1のときのエメラルドこいつメインパーティに入れてたな~ -- 1ごー (2013-05-12 19:29:05)
- 自分の立場を奪い対戦でも活躍してる憎きウルガモスやファイアローに超強いのが唯一の救い -- 名無しさん (2014-01-15 04:17:27)
- 「ナメクジ」が「カタツムリ」に進化するって結構トンデモ進化だな。本来逆なのに。ポケモンではよくあることか。 -- イキーダ (2014-07-19 08:20:06)
- ヒノアラシ系、デルビル系、エンテイ、ホウオウ、こいつら。金銀組の新規炎ポケは揃いも揃って見た目が当たり。なにが言いたいかというとこいつ結構ビジュアルはいいと思うんだ -- 名無しさん (2014-07-24 12:40:13)
- ホグワーツの教頭先生。 -- 名無しさん (2014-09-08 11:55:37)
- ラバーストーンという溶岩でできた石があるのでパワージェムを覚えてもいいのでは? -- 名無しさん (2015-01-20 22:40:57)
- 技だけは結構優秀なのだが…。 -- 名無しさん (2015-06-03 11:33:32)
- 直接攻撃を襷で耐えて殻を破ってようやく本領発揮だからな、積むだけでも大変な環境じゃ辛すぎる -- 名無しさん (2015-09-06 15:08:26)
- つか炎ポケで積むならバシャーモやウルガモスでOKだし・・・炎/岩を活かすには技の関係で両刀にせざるを得ないがそこまでするには数値が足りないのも微妙 -- 名無しさん (2015-11-10 19:58:49)
- ↑両刀にしなくても「げんしのちから」で良くね? -- 名無しさん (2015-11-10 22:32:57)
- 配分自体はウソッキー程ではないものの無駄は無くね? -- 名無しさん (2015-11-10 23:11:23)
- ↑耐久型っぽい種族値のクセして体力が低いのは致命的な無駄配分だと思う。 -- 名無しさん (2016-01-11 10:29:35)
- 炎岩という耐性がただでさえあれなのに超鈍足で攻撃力も低い。もっと後の世代で別のモチーフで誕生させればよかったんだ -- 名無しさん (2016-04-17 13:01:29)
- SMで進化させていいよゲーフリ -- 名無しさん (2016-04-19 22:57:07)
- 色違いは紫色に。…どこのエスカルゴンだよw -- 名無しさん (2018-03-26 11:45:05)
- ポケスタ金銀であった詰めバトルでは、個体値・努力値調整があったとは言え30レベルのふといホネカラカラに80レベルのマグカルゴが1撃で倒されるという醜態を晒してしまったり。 -- 名無しさん (2018-07-21 01:35:28)
- ↑チャレンジカップではスーパーボール(下から二番目)のテーブル送り。ハイパーボールではポニータ、マグマラシ、リザードが選択テーブル内…おおう。 -- 名無しさん (2019-01-19 14:14:43)
- ソードシールドで第二の炎岩が登場して唯一で無くなったな -- 名無しさん (2019-11-16 18:15:44)
- ↑セキタンザンはいわ/ほのおなので完全に被ってはいない。まあゲーム中で特にその違いが現れることはないので関係ないが -- 名無しさん (2020-08-29 18:57:54)
- セキタンザンはタイプだけでなく孵化要員でよく使われるという共通点もある -- 名無しさん (2020-12-02 22:49:29)
- ミロカロスやトゲキッスみたいな配分と合計の種族値でからやぶをやれれば最強になれるんだがなぁ…現状だと耐久やろうにもアタッカーやろうにも中途半端なのが…セキタンザンは剣盾でパーティで活躍したから、炎岩がタイプ一致の攻撃面は間違いなく強いはずなのよ… -- 名無しさん (2021-05-27 20:47:25)
- ポケモンGOでは相手を選ぶが、スーパーリーグでメジャーなエアームドやファイアローに強く技も優秀なので結構強い -- 名無しさん (2022-02-26 21:44:02)
- 強化される前の種族値はタンザンの下位互換だったんだな 旅パですらRSEポケコロ以外の出番も素早さも進化レベルも遅くて使われないんじゃないか -- 名無しさん (2023-06-22 09:54:46)
- しかし何故か不遇ポケにすら入れてもらえないしリストラされっぱなしのこの悲哀。不人気ポケの宿命ね -- 名無しさん (2023-08-29 13:00:16)
- こいつ旅パですら使いにくいしそもそも旅パで起用できる作品自体そんなにないんだよな -- 名無しさん (2024-10-12 07:17:47)
- 10000℃って青色超巨星レベルだよな… -- 名無しさん (2025-03-12 00:23:40)
最終更新:2025年03月12日 00:23