親子対決

登録日:2019/11/14 Thu 22:13:00
更新日:2023/05/19 Fri 03:57:17
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親子対決とは読んで字のごとく「親」と「子」で対決することである。
現実でも創作においても、果ては神話においてもよく描かれる。


概要


子にとって親が超えるべき最大の壁であるというのは創作でも現実でも同じであり、特に創作においては重要な転換期として描かれることが多い。
ただし親が悪だったり父と母どちらかが片親の仇だったり等して凄惨な戦いになることもあり、親子喧嘩を通り越して殺し合いになるというパターンも存在する。

一方で「父」と「息子」という父子対決や「母」と「娘」の母娘対決は多くても、「母」と「息子」の母子対決や「父」と「娘」の父娘対決はどういうわけかあまり見られない傾向にある。


対決する理由


親が敵に洗脳される、意に反する子の成長に絶望する等の理由で子と対立することになるケース。
前者はまだ救いがある展開になることもあるが、後者の場合血で血を洗うようなドロドロの展開になり、救いのない展開になることもザラ。

  • 子が悪に堕ちてしまう
偉大な親を持ったプレッシャーに耐えられずに禁断の力等に手を染めてしまった結果悪堕ちしてしまい、それを親が止める等の理由で対決する。
大抵の場合子は救われるのだが中にはやむを得ず殺害してしまうという鬱展開も。
上記と比べてあまり見られないケースでもある。

  • 最初から親が悪だった
力に溺れる等して悪に堕ちたりするでもなく最初から悪であったというもっとも救いのないケース。
何らかの形で悪の親から隔離された子が宿敵と戦いを重ねる内に親だという事実を知って絶望するというお約束のような展開になることも。

  • 対決そのものが試練である
上記のような殺意を持った対決ではなく親を倒すことそのものが試練であるというもの。
あくまで打倒することが目的なので殺害に限定されず、血生臭い展開になることは稀。
格闘技を題材とした作品でもよく見られ、神話においてもそれなりに見られる。
また、親が悪だと知り戦ったら実は試練だったというパターンもある。
トーナメント形式のイベントでは準決勝で親子対決が繰り広げられることも多い。

  • 単なる親子喧嘩
親が頑なだったり子が未熟だったりで親子の間にすれ違いが発生し、対立からの衝突にまで発展するパターン。
明確な敵対関係になるわけではないため試練パターン以上に血生臭い展開にはなりにくいが、その分拗らせると容赦なく悪堕ちルートに突入してしまう事もしばしば。



創作における主な例


漫画・アニメ


飛雄馬にスパルタ教育を施し、巨人入団後は陰ながら見守る方針に徹していたはずの一徹だが、突如として中日のコーチ就任要請を引き受け、飛雄馬と敵対する立場となる。
アームストロング・オズマを鍛え上げ、大リーグボール1号を完膚なきまでに叩きのめした。
一徹によれば、飛雄馬の背番号「16」に対して自分は「84」を取得、二人合わせて完全なる「100」になる、そして自分を乗り越えさせるという試練を課したのであった。
こうして球界を巻き込んだ「史上最大の親子喧嘩」が始まる。


  • 百鬼丸 VS 醍醐景光(どろろ)
室町時代の武士・醍醐景光によって、生まれる前に48体の魔物への生贄として差し出され、身体の48箇所を失った状態で生まれ、捨てられた百鬼丸。
体を全て取り戻すために妖怪退治を続けていたが、弟・多宝丸と対決、これを切り捨てた事をきっかけに、父と敵対する事になる。



俺思うんだけど。親子喧嘩って“権利”じゃないかって
この世に存在する全ての息子は父親と対立する権利を持ってるんだ
そして父親はそれを受ける義務がある
当然のこと 受けなければならないッッ!!

作品を通してのテーマともなっていた親と子のぶつかり合いではあるが、シリーズ第三部『範馬刃牙』の最終章にて遂に激突。
力と力のぶつかり合いとなり、途中で勇一郎の霊が出現したりと混乱を極めたが、死闘の末にエア味噌汁を経て“一応”和解した。
当初の勇次郎は自身の殺傷衝動を制御できない粗暴で残虐な狂人に過ぎなかったが、
作者が歳を取り家庭を持つなど勇次郎に近い立場になっていくにつれて、主に精神面でフォローが入り始め、
刃牙との対決も単なる力比べというよりは、これまでずっと放置していた我が子と改めて向き合い、想いを交わすというコミュニケーションの一環的な雰囲気の強いイベントとなっている。
その様が「闘争において単に相手を破壊する以外の要素は全て不純物」なる初期の勇次郎の主張とは真っ向から相反するものであるというのは何たる皮肉…


悪行超人へ対抗すべく、次世代を担う正義超人の育成所「ヘラクレスファクトリー」、その最終試験として行われた1戦。
ラーメンマンやバッファローマンといったレジェンドと卒業試験を繰り広げた一期生、そして満を持して行われた万太郎の相手は
運命の悪戯か、実の父・キン肉星第58代大王キン肉スグルその人であった。
キン肉スグルの実力を知るレジェンドたちや万太郎の同級生たちは誰しも万太郎の敗北を予感していた。
だが、スグルの教育方針により父の偉大さ・強さを知らない万太郎は、逆に臆することなく立ち向かい、むしろ舐めた態度すらとっていた。
しかし、そのことで本気を出したスグルの多くの死闘で磨かれた老獪なテクニックレスリングが炸裂し、万太郎を追い詰めてゆく。
しかし、万太郎も「奇跡の逆転ファイター」の遺伝子を継ぐ者であった。奇策を使いスグルの集中を乱し辛くも勝利を収めることに成功する。

なお、万太郎は後の究極タッグ篇において全盛期の父とテリーマンのタッグ「ザ・マシンガンズ」と試合をし勝利しているが
こちらは場外で余計な干渉が入ったために本来のベストコンディションのキン肉マンと戦って勝利したとは必ずしも言いにくい内容となっている。


『StrikerS』ではゆりかごに囚われたヴィヴィオを救いに来たなのはと、洗脳され聖王として覚醒した(させられた)ヴィヴィオが戦うことに。
ヴィヴィオを洗脳下においていた黒幕を撃破したことでヴィヴィオは正気に戻るが、ゆりかごの防衛システムが作動し今度は正気を保ったままでの戦闘になる。
自分の産まれを自覚し救いを拒絶するヴィヴィオだったが、なのはの説得により遂に本音を打ち明ける。
そしてなのはの本気のスターライトブレイカーを受け、体内のレリックを破壊されたことでゆりかごから解放された。

『Vivid』では戦技披露会で組まれた試合に勝ったときのご褒美としてヴィヴィオが要望した。
ゆりかご事件のあと、格闘選手として再び闘いの舞台に身を投じたヴィヴィオは、「強い子になって、いつか母を守れるようになる」という強い思いを持っていた。そしてそんなヴィヴィオの一番身近にいるのが他ならぬエースオブエースなら当然ながら目標にしないはずがない。
こうして組まれた一戦は、ヴィヴィオが先述した試合で勝利したことで現実のものとなる。
かたや超一流の空戦魔導師、かたやまだまだ未熟な格闘家、フィールドで優劣は少なくなっているとはいえ誰がどう見ても不利な闘い。ヴィヴィオは押され気味で、遂には以前自分を救った星の輝きを再び目にすることになる。
しかしヴィヴィオは自らの総力を決し、ボロボロになりながらもこれを耐えきる。そして勝負は最後のクロスカウンターに。ヴィヴィオの攻撃が直撃しなのははダウンを取られるが、一方のヴィヴィオもなのはの攻撃が当たってダウンする。決着はどちらが先に立ち上がるかに委ねられた。
…………果たして勝者は!?


元々(士郎の思い込みとはいえ)いがみ合っていた親子であったが、究極のメニューVS至高のメニューという立場でたびたび対立することとなる。
しかし、話が進むごとに雄山が柔らかくなったのと士郎の精神的成長と家族の支え、母親への想いなどが重なり、遂に和解を果たすこととなった。
雄山の変化も、作者の心境に伴った『バキ』勇次郎の変化と似通ったところがあるというのは秘密だ



「つくづくお前は悪い子だ。大人のやることに疑いを持つのは良くないな」
「少しでも人間らしさを残しているならば今すぐこんなことはやめなさい」
「人類の10分の9を抹殺しろと命令されればこうもなろう!」
「機械が喋ることか!」
「私は機械ではない。任務遂行のためにエゴを強化したものだ」

一度は祖父と父の待つロナ家へ戻り、コスモ貴族主義を広めるための象徴として過ごしたベラことセシリーであったが
死んだと思っていたシーブックと再会、そのまま投降したことによりスペースアークのゲリラへと合流する。
その後、コロニーへのバグの注入が行われたことによる虐殺を目の当たりにし、父カロッゾと対峙することになるのだが…
カロッゾの操る巨大MAラフレシアの前には手も足も出ず、触手プレイテンタクラーロッドにより機体を破壊される。
なお、カロッゾはいつもの格好のまま宇宙空間を遊泳し、素手でビギナ・ギナのコクピットハッチをこじ開けるシーンは下手なホラーより怖い。
機械じゃないとか言われても全く説得力がない…いや、むしろ機械だと言ってくれた方が納得がいくので怖くない。



「8歳と9歳と10歳と、12歳と13歳との時も、僕はずっと、待ってた!」
「な…何を!?」
「クリスマスプレゼントだろ!!カードもだ!ママンのクリスマス休暇だって待ってた!
あんたはクリスマスプレゼントの代わりに、そのピストルの弾を息子にくれるのか!?」

上記のセリフは、ジョナサンとアノーアのやり取りの中でも最も印象に残る応酬の一つである。
詳細はジョナサンの項目を参照のこと。


神聖ブリタニア帝国の第11皇子と、その父である皇帝との対立。
陰謀で母を失い祖国に棄てられたルルーシュは皇帝とブリタニアを心底嫌っており、
妹のナナリーが幸せに暮らせる世界を作り、また母を殺した犯人を捜す手段としてブリタニアを打倒するため、黒の騎士団というレジスタンス組織を結成する。
その構図はさながら世界を巻き込んだ壮大な親子喧嘩の様相を呈している。


トウカシティのジムリーダーであるセンリと、その息子ルビーとの対立。
もともと原作の時点で主人公とセンリは親子なのだが、そちらでは単に競技的に戦うに過ぎないのに対し、
ポケモンコンテストという道を歩もうとする息子とそれに反対する厳粛な父親としての根深い対立が描かれている。
ただしセンリには確かな父親としての情もあり、本来はルビーの進路を認めるつもりもあった。
しかしそれを示すよりも先にルビーが家出という形で反発を表してしまったためそれを咎めざるを得ず、対立。
天気研究所での対決を経て、ようやく和解する事となった。


義父という後付を超えた後付をされた静虎と実の父唐突なぽっと出キャラやけどなブヘヘの覚吾。
主人公が義父と実父とで二度も親子対決をしたという珍しいケース。静虎と熹一の戦いは灘神影流の師弟対決としての側面もある。
なお、静虎と覚吾も闘っており、いろいろと御託を重ねつつも結局闘わないと心が通わないという、灘の男たちの不器用極まりない生き様が端的に現れている場面と考えられる。
第三部においては悪堕ちしてNEO坊化実は演技だったっスしたのを止めに来た静虎と又しても対決した。


父のを探るヤンキー娘とその秘密を知ると思しき生徒会長の対決は、
物語の後半に裏の事情――両者が実の姉妹であり、実母羅暁と生命戦維こそが元凶と明かされた。
直接的な支配に乗りだした羅暁と、皐月・流子姉妹との最終決戦の行方は如何に?


妻のソアラを人間に殺されたことで人間に激しい憎悪を抱くバランだったが、
生き別れた息子・ディーノは勇者ダイとして人間の味方となって戦っていることを知る。
記憶を奪い自分の味方につけようとするが仲間の妨害もあって最終的に失敗。
ついにはダイから「お前なんか父さんじゃない!」とまで言われてしまい対立がエスカレートしていく。
激闘後、死してなお友を守るために戦ったポップの姿に心を打たれたバランは魔王軍を離脱。
そして…


FT親子対決その1
背景はより複雑だが、幼少期に死に別れた父親が後に敵幹部として復活したいえばだいたいあってる。
お互い氷属性同士の戦い…だが、シルバーの方は氷耐性ほぼ完璧といったグレイにとって一方的に相性最悪といえる戦いである。
最終的に奇策と立ち回りによりグレイが勝利した。


FT親子対決その2
この戦いはエルザがウェンディと共闘するため一対一ではない。

体入れ替えに変身、隕石落としともはや魔法の一言で済ましていいのかわからないアイリーン相手にエルザ・ウェンディ組は食らいつくが、最後はアイリーンの自害という勝敗がうやむやな結果になった。


純粋な親子対決とはいいがたいが、クルーゼがムウの父、アル・ダ・フラガのクローンであるため、遺伝子的には父と息子が対峙している格好となる。
当初はお互いの存在を何故か認識できる因縁の相手という存在だったが、廃棄コロニー・メンデルの戦いにおいて、クルーゼ自身の口から彼の出生の秘密とムウとの因縁、そしてクローン元であるアル・ダ・フラガを殺害したという事実を聞かされる。
その後もヤキン・ドゥーエで戦いを繰り広げるもムウの機体が損傷し、後退したところでアークエンジェルとドミニオンの砲撃戦に介入、
ムウはアークエンジェルをかばいローエングリンの砲撃に消え、クルーゼもキラに敗れ死亡したためついにクルーゼとムウの決着はつかず終いとなった。


  • 景浦安武 VS 景浦景虎(あぶさん)
代打屋から始まり球界を代表する老害超人四番になった父・安武ことあぶさん。
その息子である投手の景虎は父と同じ福岡ソフトバンクホークス入りを熱望したが、ドラフトの結果大阪近鉄バファローズに入団。
二人の初対決はあぶさんの四打数三安打一本塁打と結果だけ見れば圧勝だが、あぶさん以外の打者は全て抑えられ、あぶさんはというと安打の部分は景虎の豪速球に力負けし思ったほど飛ばず、最後のホームランもバットを短く持ち打ったもので完勝とは言い難い。


VSRF最終話で対決。
この時のジョーはまだデュエマを始めて間もなかったためオリカを混ぜたデッキで勝太に食らいつく。
勝負はどっちに転んでもおかしくなかったが、最後は主人公に必要な運命さえも引き寄せる努力と運によってジョーは負けてしまう。


義理の親子ではあるが、瀬人にとって剛三郎は乗り越えるべき存在として終始描かれており、関係はまさしく負の面においてではあっても親子と言える。
海馬コーポレーションの後継ぎとして虐待に等しい英才教育を施された瀬人は、その復讐もかねて会社を剛三郎から乗っ取るが、
剛三郎は負けを認めてビルから身投げしてしまうため、瀬人にとって親を超えたという感覚は中途半端なまま終わってしまう。
そのため、名実ともに剛三郎を超えたという証を得るために剛三郎の残像を否定し続けて瀬人はあがき続けることになり、
遊戯とのライバル関係も視野を広げれば瀬人の剛三郎に対する戦いの一環であると言える。
アニメではこの関係が乃亜編などでさらに掘り下げられており、遊戯も「海馬が憎むのももっともな男だ」と剛三郎を評するなど、
この親子関係の歪さと根深さが描写された。
更にアニメでは剛三郎は自殺しておらず、会社を乗っ取られた後に衰弱して死亡した設定に変わっている。
そのため会社を乗っ取られてから死ぬまでに時間があったためか、自らの人格をデータとして移植しており、バーチャル世界にて瀬人とデュエルすることになる。


『遊☆戯☆王』の親父はどいつもこいつもロクでなしばかり、父は息子が超えるべき相手…なんて原作者のコメントもあったくらいで、遊戯王シリーズ全体を見ても親子関係が拗れていることは多い。
中でも本作の零王(親父)は侵略軍団「アカデミア」を率いる悪の大首領で、零児(息子)日美香(母親)を放置して世界を放浪している(異世界的な意味で)クソ親父。

実はこの親父が一種の異世界転生者でもあり、かつて世界をズァークから救おうとして逆に破滅・分裂させてしまった。
物語が展開される世界はすべてこの「分裂した」世界(次元)
零王は分裂した世界を復元し、また元の世界での娘・レイと再開するために、現存する4つの世界にデュエルで侵略戦争を仕掛け、その住人たちを生贄に捧げて(物理)得たエネルギーでの次元統一を目論んでいる。
これは分裂した世界で生まれ育った零児にとってももちろん看過できるものではなく、父の蛮行を止めるために「ランサーズ」を組織、「アカデミア」の侵略にデュエルで対抗していく
しかし、零王の懸念していた「ズァークの暴走」がどう見ても零王のせいで発生し…


  • 天野河リュウセイ VS ビッグバン総帥(人造昆虫カブトボーグVxV)
リュウセイの父は悪の組織ビッグバン・オーガニゼーションのボスで、記念すべき1話を始め何度かボーグバトルを繰り広げている。
しかしリュウセイは父の正体を知っていて、父もそれに気づいているが、家庭では普通の親子のように接している。公私混同しないタイプだとか。


アベルはバラモス軍の将軍・ジキドによって呪いの兜を被せられて操られた父・オルテガと戦う事になる。
戦闘の末にオルテガはアベルによって呪いの兜を割られて元に戻るも、その直後にジキドと戦って致命傷を負い、アベルに世界の平和を託して死亡する。


「今までこの秋名で遭った中でも…こいつ、最強かも…!!」

父親である文太がインプレッサ試乗のついでに、秋名を下っている最中の拓海に対してちょっかいを掛けたのが唯一の親子対決。
秋名の下りでは無敗を誇った拓海も、さすがにインプレッサに乗る文太では相手が悪く、
奥の手である溝落としを同じ溝落としで返された上にぶっちぎられてしまい、戦意を喪失してアクセルを抜いてしまった。
後にそのインプレッサを目にして、追ってきたのが文太だと分かった時にはバトル時点で相手に気が付かなかったことを悔しがっていた。
電車版同人誌では阪急2000VS謎の覆面電車(正体は阪急1000系)対決に変わっているうえ、なぜか他チームとのバトルでもちょこちょこ登場している。


特撮・実写映画



「Obi-Wan never told you what happened to your father.(オビワンはお前に話してないんだろう、お前の父親のことを。)」

「He told me enough.He told me you killed him.(十分に聞いたさ。お前が殺したって。)」

「No, I'm your father(違うな、私が……お前の父親だ)」

「Nooooo――!!(嘘だぁーーっ!!)」

おそらく親が悪堕ちしたパターンとしては最も有名な組み合わせ。
世界どころではない銀河を股に掛けた親子喧嘩である。
詳しくは項目参照



《イッテイーヨ!!》
『逝っていい』……ってさ

待ってくれ! 剛! 待て、待ってくれ! 落ち着けェ、やめろォ! やめろ、剛!

《フルスロットル!!》

作中の多くの悲劇の元凶となったのが悪の科学者にして詩島姉弟の父・蛮野である。
長らくタブレットのAIとなって潜伏していた蛮野であったが物語が終盤になると遂に本性を現し、
前もって複製していたベルト「バンノドライバー」に自らの意識を移すことで復活を遂げる。
ロイミュードは勿論のこと、家族すらも実験材料にすぎず、ゴルドドライブとなってからは
息子である剛を甚振った上で「もうお父さんとは呼ばないのか」と言い放つなど外道ぶりを発揮した。
最終決戦で仮面ライダーマッハとなった剛と親子の戦いを繰り広げ、死闘の末に蛮野はバンノドライバーに戻り、剛は変身が解けてしまう。
なおも足掻こうとする蛮野の前に、亡き友が残したシンゴウアックスを手に剛が立ちはだかった。
父親の見苦しいことこの上ない命乞いを一切聞き入れずに戦斧を振り下ろし、親子の因縁に終止符を打った。


仁は恋人である泉七羽襲ってしまい、彼女は妊娠する。そうして産まれたのが千翼である。
彼は人間をアマゾンに変える溶原性細胞のオリジナルであり、存在そのものが危険であるため、仁達に命を狙われることになる。
死闘の末、仁は千翼を殺害することに成功するが、愛する者も息子も手にかけた彼は死ぬことすら許されず、生き残っている溶原性細胞のアマゾンを狩るために彷徨うのであった……。
親が勝利する珍しいケースであるが、なんとも後味が悪い結末を迎える。
人を守るために子供を手にかけた仁と生を全うするために父と戦った千翼のどちらが正しかったのかはっきり答えが出せないところも何とも辛い。

なお作中では単独で千翼を追いかけ殺そうとしていた仁だが、最後の戦いだけは別ルートから千翼を追ってきた水澤悠と共闘する形での戦闘になった。



また邪魔をする気か、息子よ?

僕はジード……ウルトラマンジードだ!!

光の国始まって以来初めての「悪のウルトラマン」・ベリアルの息子ということで放映前から話題となっていたジード。
作品中盤においてベリアルが復活の為に作った実質的なデザインベイビーであることが明らかとなり、ジード本人はその事実を知って絶望してしまう。
そんな彼も因縁を断ち切るべくアトロシアスとなった父親と激突。
ベリアル自身はジードを自分がパワーアップするための礎としか見ておらず、口では甘い事を囁きつつ彼の地球で培った思い出を影でせっせと捨てているなど、
控えめに言って最低の男であったが、同時に終始ジードを「息子」と呼んでおり、
歪みきった形であったが愛情(執着?)のような思いは無くも無かった…という表現がされていた
最終回におけるジードとベリアルのやり取りは涙腺崩壊必至である。


2期平成ライダーの記念すべき第1弾となる『仮面ライダーW』の物語は、表向きは鳴海探偵事務所とミュージアムとの戦いを描いているが、その実態は親子や兄弟による対決の物語である。
風都一の大富豪にして考古学者である園咲琉兵衛は、不注意で実の息子の来人を失ってしまい、琉兵衛は家族を物として利用するしか無い性格へと豹変。同時に園咲家は幸せな家族から一転し、風都で暗躍する諸悪の根源であるミュージアムとなってしまった。
一方で来人は記憶こそ失ってしまったものの奇跡的に生還しており、数年後に「運命の子」として実験材料にされていたところを鳴海壮吉の弟子である左翔太郎に救出される。
その際に壮吉から「フィリップ」と名付けられ、翔太郎と共に鳴海探偵事務所に所属する「二人で一人」の名探偵にして仮面ライダーWとして、実の家族でもあるミュージアムとの戦いに臨んでいくのであった。


イナズマンこと渡五郎が15年前に生き別れになった母・シノブは、新人類帝国の帝王バンバに洗脳され、ミュータントロボットのバラバンバラに改造されていた。
バラバンバラは五郎を新人類帝国に引き込もうとするも、五郎は拒否し、戦う事になる。
戦いの末にシノブは人間の心を取り戻すが、五郎を庇ってバンバに殺されてしまった。


スピルバンは父・ベン博士がワーラー帝国によってバイオ手術を施され、洗脳された存在であるドクターバイオと戦う事になる。
紆余曲折あってドクターバイオはベン博士に戻り、女王パンドラとの最終決戦にて命と引き換えに息子を救う。
だが最終決戦の後で…


息子VS親という構図の多い特撮界隈では珍しい「親VS息子」というケース。
ブルースワットにおける最年長にしてメンバーを纏める役割の隊員であるシグ。
彼は脳死状態となり息子のザジへの臓器移植用としてコールドスリープされていた人間の広瀬剛の体にインヴェードした事により生き延びる。
だが、時を同じくして、広瀬の息子であるザジもスペースマフィアの幹部であるジスプにインヴェードされてしまい、結果的に壮絶な親子喧嘩になってしまう事に…


幼い頃死んだと思われた亮と洋子の父。その正体はダイ族でありながらゴーマ族の大僧正リジュに寝返った鉄面臂 張遼であった。
しかし、ゴーマの身分を隠し人間の女性と結ばれ、亮と洋子を授かったことから張遼は完全に悪に染まり切ってはいないことが伺われる。
やがて親子は決闘に持ち込まれるが、最終的に張遼は息子の呼び声でリジュに刃を向けて…


小津兄弟の母親の深雪を殺害したインフェルシアの魔導騎士「ウルザード」の正体は、天空聖者「ブレイジェル」こと行方不明だった父親の勇であった。
魔法戦隊マジレンジャーこと小津五兄弟、特に末っ子の魁は亡き母の敵討ちとして彼と幾度となく激突していたのだが、
物語中盤で正体が最強の冥獣「ン・マ」により洗脳されインフェルシアへと寝返った父という事が判明する。
息子達との激闘の最中、魁の説得で洗脳が解除され、紆余曲折を経て最終的に「ウルザードファイヤー」という名の家族と共に闘う戦士となった。


物語後半より登場したトジテンドの傭兵にしてゼンカイザーのプロトタイプである「ハカイザー」の正体は洗脳・改造を施された介人の父である五色田功博士であった。
宿敵の正体が功博士であった事に気付いた介人はトジテンドから父を取り戻そうとするのだが、彼はステイシーが長き戦いの末にようやく手に入れた、たった一人の「仲間」にして守るべき存在でもある。
そのような複雑な状況の中、ハカイザーはイジルデによって最強最悪の巨大怪獣兵器「ハカイジュウオー」への更なる改造と共に、冷酷無比な兵器へと洗脳を施されてしまう。
だが、ステイシーとゾックスの協力による救出作戦が成功し、キカイノイド4人による決死の説得と介人との決戦の末、元の五色田博士に戻すことに成功した。




ゲーム



「やめて、お兄ちゃん!その人は、その人は私たちの…」

初代『龍虎の拳』のラスボスMr.カラテの正体が10年前に失踪した極限流空手の創始者タクマ・サカザキであった。(失踪当時リョウ11歳、ユリ7歳という鬼畜親父である。)
この間、リョウはストリートファイトで稼げるぐらいに強くなり、ユリを立派に学校を通わせるまでになっていた。
文字通り、元々は心優しく格闘技には不向きであったリョウが自らの拳で家族の絆を取り戻す物語であった……訳だが、元に戻ったら反動で気が緩んだのか?という位に続編からはアットホームな家族になるのであった。
リョウはこんだけ格闘スタイル似ているMr.カラテがタクマであることにちっとも気づいておらず、ユリが止めなかったら覇王翔吼拳でトドメ刺してたのはここだけの話である。
尚、ゲーム上で描かれている訳ではないが、ロバートもガルシア財団の長である父アルバートとは対立、龍虎の拳当時は権力を得る途中であるギース・ハワードも、自分と母親を捨てた父ルドルフと、ルドルフが婿入りさせられたシュトロハイム伯爵家への復讐を企んでいる所であり、リョウとギースは共に父親に捨てられた者同士で家族の絆を守り続けた男と最後まで取り戻せなかった男の対比を描かれることがある。


前作『KOF’94』にてルガールに敗北した上に自爆に巻き込まれて死亡したと思われた草薙柴舟。
しかし、密かにルガールの手で助け出されていた上に洗脳されてしまい、再び開催されたKOFに勝ち上がってきた息子京の前にルガールの忠実な部下として姿を現す。
父親の生還とルガールに洗脳されてしまった事に動揺しつつも京は柴舟を打ち倒し、正気に戻す事に成功した……
のだが、直後に柴舟はまた失踪した上に、伝承者の座を京に継がせているとはいえ、この後の三種の神器とオロチとの戦いに一切手を出さなかったために
京は散々振り回された挙句、ネスツに捕まってしまうという酷い目に遭う羽目に。
これには京も「親父に面倒な伝承者の座を押し付けられた」と物凄く根に持っている。


  • 三島平八 VS 三島一八(鉄拳シリーズ)
作品のメインテーマが、シリーズを通じての主人公格、中心となる三島一族の親子喧嘩であり、
この二人の戦いをメインにして物語が形成されているようなもの。
そもそも、平八自身も父親である仁八を倒して当主の座を奪っていることを考えると三島家の宿命といえる。
まだ幼い実の息子を崖から突き落とすという荒行*1を敢行した鬼畜親父の平八に対して、一八は憎悪と復讐心しか抱いておらず、
1作目の一八のEDではお返しと言わんばかりに父親を崖から捨てて満面の笑みを浮かべたが
2の平八のEDではさらにそのお返しとして何と火山に落とされてしまう。
が、デビル因子の影響で死ななかったので以降も親子喧嘩は世界規模の巻き添えを出しつつ続くことに…

なお、以降のタイトルで一八の息子である仁も加わって親子喧嘩は3世代にわたる形に拡張されるが、
3人それぞれが心底憎み合っており和解の可能性はゼロに等しい
血迷って肉親の情愛など見せたが最期、冷酷な仕打ちで潰されるのみである


創世の目的は彼の妻であり零二の母でもある桜の蘇生であり、
そのために必要な究極魔法を得るために13人の召喚せし者(マホウツカイ)によるバトルロワイヤルを引き起こした。
母親を蘇らせ家族の平穏を取り戻すという目的だけならば零二とも利害の一致はあったが、
究極魔法のために零二の戦略破壊魔術兵器(マホウ)であるサクラが犠牲になることが発覚。
サクラのため、そして何より勝者として敗退していった者たちの尊厳のために、ロキはオーディンに戦いを挑む。


作中世界はメルクリウスが法則を流出する第四神座:永劫水銀回帰(オメガ・エイヴィヒカイト)であり、
神座より魂を流出する覇道神は万物の父とも称されるため、登場人物は実質的にメルクリウスの子供と言える。
特に蓮はメルクリウスがある男の魂の半身を自身の血で培養したホムンクルス、
ラインハルトはメルクリウスの自滅因子であるため、代行体や半身であると同時に直系の子も同然。
玲愛√終盤、自滅因子として覚醒したラインハルトとメルクリウスの『最初で最後の本気の勝負』が、
更にAmantes Amentes(CS版)では追加されたマキナの発破により奮起した蓮も加わり、
神座を賭けた並行宇宙規模の親子・兄弟喧嘩が幕を開く。
神座「やめてください死んでしまいます」



「親父…いま解放してやる。奪われたあんたの体、オレが消してやる!」

南極に眠るファブラ・フォーレスを解放したことで「破滅の王」に身体に乗っ取られたフェリオ。
戦いの末にその事実へとたどり着いた息子であるジョッシュと義娘であるリムは既に父の魂はこの世にはなく
「破滅の王」を倒すことでしか父を解放する方法はないと知り最後の戦いへと向かう。
だが、スパロボ史上屈指の規格外の存在である「破滅の王」を打倒するには犠牲を払うしかなく
そうまでして掴んだ勝利の果てに2人を待っていたのはあまりにも過酷な現実であった……
厳密には親子対決というよりも、抜け殻となった父の肉体を乗っ取って悪さをしようとする敵を倒すので一種の仇討ちになるのかもしれない


  • 摩陀羅 VS 弥勒帝(魍魎戦記MADARA)
金剛国を圧政で支配する魔王・弥勒帝は、生まれながらに強大な霊力を持つ息子・摩陀羅を恐れ、彼の8つのチャクラを魔物である魍鬼八大将軍に捧げ、川に捨ててしまう。
捨てられた摩陀羅は汰々羅に拾われ、ギミックの体を与えられて育てられ、やがて自分の奪われた体を取り戻し、邪悪な父を倒すための旅に出る。



「あなたには ぼくをたおせませんよ… とうさん…」

前作「ドラキュラ伝説」でクリストファーに倒されたドラキュラ伯爵だが完全には滅ぼされておらず、人の姿すら保てなくなったものの逃げ伸びて虎視眈々と復活の機会を伺っていた。
そして15年後、ベルモンド家でクリストファーの息子ソレイユの伝承の儀式が行われたのを見計らい、残っていた魔力全てで彼を洗脳して攫い、その聖なる力で自身を復活させることを目論む。
洗脳されたソレイユとは最終ボス手前で戦うが倒す事で解放され、クリストファーが今度こそドラキュラを滅ぼした後に改めてベルモンドの名を継ぐハンターとなった。
「子視点で父と戦うのではなく父視点で子と戦う」という結構珍しいパターン。

細かい設定の存在しなかった時代の作品だが、ヴァンパイアハンターの名を受け継ぐ、というのが一族の証である聖鞭・ヴァンパイアキラーの継承まで含んでいるとすると、その聖鞭すら敵の手に落ちていた事になる。
そんなかつてない危機的状況に対し老骨に鞭打ち立ち上がり、伝承者となった息子を戦いの中で呪縛から解き放ち、不完全な復活とは言え仕留め損ねた宿敵を今度こそ完全に滅ぼしたクリストファーの偉業は、まさしく父の愛の為せる業か。



「在るべきところに還れ!これ以上母を苦しめるな!!」

ワラキアに君臨し、暴虐の限りを尽くすドラキュラ伯爵を止めんと、息子のアルカード(本名:アドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ)がベルモンド家の戦士と共に、父に挑む。
「悪魔城伝説」にてラルフ・C・ベルモンドと共に一度は撃退し、そのまま人間社会から離れて眠りに就いていたが、リヒター・ベルモンドによるドラキュラ撃破から間もなくして復活した悪魔城に不穏なものを感じ、自ら乗り込む。
正気を取り戻したリヒターをマリアに任せ、悪魔城の最奥にて父と戦い、これを撃破。母の遺言を伝え、消えゆく父に別れを告げるも、その後は復活を予期して暗躍。
1999年にユリウス・ベルモンドと共にドラキュラを完全撃破したあとは、有角幻也と名乗り日本政府の特殊機関に所属しながらドラキュラの魂や力の行方を見守っている。


  • 影丸 VS デュラル(バーチャファイターシリーズ)



「本気を出させてもらうぞ!」

「ああ…俺も本気であんたと戦う!」

恐らくシリーズで最も有名な親子対決と思われる。
世界再生の旅を始めた主人公「ロイド・アーヴィング」が偶然出会った旅の傭兵にして物語中盤以降は敵対する事になるクルシス四大天使「クラトス・アウリオン」。
彼はゲームが終盤に差し掛かると、レネゲードの指導者「ユアン」の口から、ロイド幼き日に死別したと思われていた実の父親という事実が告げられる。
その後ロイドは世界を一つに戻す事を提案するが、それを達成するには皮肉にも親子同士が戦わなければならなかった…



「あんたのところに戻る気はない。無論、あの猪の元にもだ」

「……子の不始末は、親がつけねばな。フェリクス……今、ここで死んでもらおう!」



「……アネット。いずれ、この日が来ると思っていた」

「うん……あたしもだよ、父さん。力ずくでも、どいてもらうから」

「ああ、そうか……。女神よ、これが私への罰だったのですね」

スカウトによる所属の変化次第で級友・幼馴染同士での殺し合いが発生する事のある今作だが、それは親子関係においても例外ではなかった。
黒鷲の学級にて紅花の章に突入した場合、スカウトによってフェリクスおよびアネットが自学級にいると
必然的に帝国へとついた子と王国側にいる父との殺し合いが待っているのである。戦いを控えた章の散策パートでは、父との戦いに向けての心境を語る姿も。
ギルベルトとはEP12とEP18のニ回戦う機会があるが、後者の方がより悲痛な会話となっている。
なお、二人を交戦さえさせなければ一応親子対決は避けられる。またギルベルトは殺さずにストーリーを終える事も出来る(ストーリーに変化はないが)。



アイ?愛だと・・・?
クイィーーーンッ!!!!
ダークマターは憎しみの力!俺は憎むぞ!おまえを憎む!! 太陽銃ガン・デル・ソルと暗黒銃ガン・デル・ヘルッ!! 愛と憎しみのワイルドバンチ! 行くぞ、ジャンゴ!!

ボクらの太陽のラスボスであるクイーン・オブ・イモータル ヘルはサバタにとっては育ての親であり、またジャンゴ・サバタ兄弟の実母であるマーニをその身に取り込んだ状態での戦いとなっている。
ヘルはサバタを太陽の戦士に対するカウンターであると共にある種の実験体として見ていた様だが、サバタにとってのヘルが憎むべき存在でしかなかったのかは不明である。



「イモータルの宿敵にしてキミたちの父親、紅のリンゴ・・・ヴァンパイアとなった彼の身体は実によくなじむよ!ハッハッハッ・・・!!」

「・・・外道が!!」

続・ボクらの太陽のオープニングステージに登場し、遺跡にも登場する謎のヴァンパイアの正体はジャンゴ・サバタ兄弟の父 リンゴであった。
最初は記憶も理性も持たない状態であったが遺跡でのイベントで自分を取り戻す……が更にダーインによって身体を乗っ取られてしまい、螺旋の塔でのダーインとの戦いではダーインがリンゴの肉体を操っている状態で始まる事となる。


小説



主人公が母、妹、父と戦う事になった珍しいパターン。

  • 妹(城山畏愛):父親の手により兄妹とも虐待レベルの訓練を日常的に行われた後、最終試験において殺し合いをやらされる。死んだ後も霊魂が取り込まれた人外となって戦う事となった。
  • 父(ドクトルS):妹との殺し合いを経てブチ切れた恭介にボコられる。更に10年後に再戦し、もう一度ボコボコにされ特殊犯罪者用の刑務所に叩き込んだ。
  • 母(城山夏衣):父の手で殺されたと思いきや、別生物となって存在していた。家族を取り戻すために戦う事となる。

最終的には母と妹を何とか助け家族で日常生活を送る事ができたが、ド屑な父親とは当然のように絶縁。主人公も母も妹も一切気にしてない。


  • クイン VS 魔王クワルナフ(黒白のアヴェスター)

舞台は第一神座:善悪二元真我(アフラ・マズダ)の末期。
(ドルグワント)の頂点である七大魔王の一角、『破滅工房』クワルナフは(アシャワン)戦士(ヤザタ)の殿堂聖王領(ワフマン・ヤシュト)を滅ぼした時に、
「彼らは『祈りが集まり悪を討つ』と主張したが、『みんなの祈り』とはいったい何だ?」という疑問を抱いた。
理解してから喰らってこそ進歩であると考えた魔王は祈りを蒐集する自動人形を善側の存在として創造し、
「『みんなの祈り』を集めて示せ」という命令(オーダー)を与え解き放った。
自動人形ことクインは善側の存在であるため、悪側であるお父様を討滅するために戦士として祈りを蒐集している。
設定上、この物語はクインの語りかけを受信した善側の存在が読み解く物語という形式を取っている。

なお、この世界は現在第七神座まで明らかになっている神座シリーズの第一神座の物語であり、
最終的にクインが見つけた悪を憎み、悪を滅ぼす悪となった男によって
善悪すべての生命が絶滅させられることが確定している。


末世を止めるため東奔西走する主役武蔵勢と、世界救済方針の是非から対峙する羽柴勢。その中に隠れていた自分達が失敗し破滅を迎えた未来の可能性から抽出された子供達は、未来で親だった人を死なせない(しかも中には親の死後その遺骸の一部から生まれた子もいた)ため彼らの敵となった。
「現在を生きる親」への感情はそれぞれで、大半は純粋に懐かしんでいるが、自分達を置いて逝ったことに憤りや悔しさを抱いたりはっきりと恨みを抱くものもいる。
ちなみに十本槍中未来組は8人なのだが、1人は後方支援組なため直接バトルはせず、もう1人はバトルになったが親子ではなく姉妹対決だった。

結果は第1戦ではギリギリ十本槍が競り勝ち武蔵勢を失墜させるも、第2戦では自らや子の事を見つめなおし再起した「親」達の意志と強さに敗れ、その後は他の羽柴勢を連れ和平・共同路線を選んでいる。
ちなみにこの真実が判明した後、親達の実家等込みで認知・相続・進路・まだ若いのにいきなり孫や姪!…等各種実利的問題も発生したのは別の話


神話・伝承


ガイアとの間に生まれた我が子の余りの醜さにタルタロスに幽閉してしまったウラノス。
これにガイアは怒り、クロノスも母親の言いつけにより、
ウラノスがガイアと寝ようとしたところを襲撃、男根を鎌で切断し去勢してしまう。
その後に関しては諸説あり、地の果てまで追放されたともバラバラにされて殺害されたとも言われている。


  • クロノス VS ゼウス(ギリシャ神話)
ウラノスを去勢したはいいものの、子供に権威を奪われると言われたクロノスはこれを恐れて我が子を飲み込むという暴挙に出る。
しかし唯一ゼウスだけはレアーによって身代わりの石を食わされたため無事であった。
クレタ島で秘かに育てられて成長したゼウスはクロノスに飲み込まれた兄弟達を吐き戻させるとそのまま打ち倒して封印した。
親の権威を奪った子がさらにその子に権威を奪われるとは何とも皮肉である。


  • ルシファー VS 神
かつて、天上においで最も美しい光輝く天使であったルシファーは、神が己の似姿として土塊から生み出した“人間”を拝むのを拒み反逆。
天使の3分の1とも、半分とも言われる数を率いて父たる神に挑んだが、破れて地に堕とされた。
地に落ちる間にルシファーの姿は醜く変化し、大地はルシファーを受け止めることを拒否して大穴が空き、そこに手勢の反逆天使達も閉じ込められ、其処が地獄になったと言われる。
こうして、闇の貴公子となったルシファーはサタンと呼ばれる神の世界の敵対者となり、神と神の王国たる世界への挑戦を開始したのであった。
一方、ルシファーが神に次ぐものであったという事実から、人間の信仰心を試すために送り込まれたとか、創造主を苦しみの世界を作り上げた偽りの神と断ずるグノーシスではルシファーこそを人類に智慧をもたらそうとする存在と見なしたりもする。


  • ティアマト VS マルドゥク(メソポタミア神話)
古代シュメール~バビロニアのメソポタミア神話に於ける、原初の海の象徴たるティアマトと、若い世代の神々との戦い、次代の王たる主神き破れるまでの物語。
原初の淡水の象徴たるアプスーと交わり次世代の神々を生み出すが諍いが起こり、アプスーが殺害され、その報復の為に立ち上がったティアマトも討たれ、その死体から世界が生み出されるという創世神話である。
発生の古さから、様々な地域の神話の原型になったのではないか?とも考えられている。
バビロニアでは、元々は都市の守護神であったマルドゥクの名が挙げられているが、他のバージョンでは別の主神の名前が挙げられているものの、その主神達は共通してバアル(王)と呼ばれている。


  • アーサー王 VS モードレッド(アーサー王伝説)
エクスカリバーの使い手にして円卓の騎士の指導者でもあるアーサー王とその息子であるモードレッド。
彼の謀反が円卓の騎士崩壊のきっかけとなり、尚且つアーサー王の死のきっかけにもなってしまう。
数多くの神話や伝承を取り入れた『Fate』シリーズにおいてもこの親子対決は再現されている。

  • クー・フーリン VS コンラ(ケルト神話)
魔槍ゲイ・ボルグの使い手にしてケルト神話の英雄であるクーフーリン。
そんな彼はスカイ島での修行の最中スカサハの姉妹であるオイフェとの間に子供を作り、
3つのゲッシュを課すことや金の指輪を装着できる年齢になった時にアイルランドに来るように伝言を残し故郷に帰っていった。
それから年月が経ち、アイルランドを目指して船で上陸しようとしたものの、
ゲッシュに従い、少年は名を問われても素性を明かさない。
これに恐れをなしたアイルランド王は戦士たちを送り込むも悉く返り討ちにし、遂に上陸する。
だがそこへ立ちはだかったのがクー・フーリンであったのが運の尽き。
得物戦、肉弾戦を交えた死闘の末にゲイ・ボルグでの不意打ちによって哀れ少年は討ち取られてしまう。
が、直後にコンラと名付けられた息子であることを知るとクー・フーリンは我が子を討ってしまったこと、
ここで死ななければ自分よりも優れた戦士になったかもしれないと酷く嘆くのであった。


  • ロスタム VS ソホラーブ(王書物語)
イランの英雄ロスタムが、敵国トランの辺境サメンガンに迷い込み、その姫テヘミーネとの間に生まれた息子ソホラーブ。
トランとイランが戦争となった時、ソホラーブもトランの将軍として戦うが、自らの出生と危うい立場を知ると、
父と合流してイランもトランも乗っ取ってしまうことを密かに企てる。
しかし戦場でロスタムを探すもソホラーブの軍で唯一ロスタムの顔を知っていた叔父は二人が合う前に討ち死にし、
ソホラーブがロスタムの首を狙っていると思い込んだイランの兵士も頑として答えず、
ロスタム自身も衰えた自分の力ではこのかつてない強敵の手にかかってイラン全体の士気を落とす恐れがあると白を切る。
こうして二人は親子と分からぬまま戦い、致命傷を負ったソホラーブが父に自分の復讐を祈ったこととテヘミーネに渡したお守りの腕輪を見て息子と知ったロスタムは
治療のためイランの王へ霊薬を願うが、親子が揃った時の力を恐れた王に断られ、ソホラーブの死後は隠居してしまった。



追記・修正は親子喧嘩をしてからお願いします。

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最終更新:2023年05月19日 03:57

*1 一八の中に眠るデビル因子を確かめるためという言い訳がついたが…