第1回
紅い、眼鏡
登場PC
主な登場NPC
百目紅美(ひゃくめ・くみ)
寒戸文明(さむと・ぶんめい)
登場応石
飆(つむじかぜ)
登場行石
水
木
重要アイテム
ミイラ化した左手
黄金の指輪
あらすじ
新入生たちを乗せて宇津帆島へ向かう飛行船。
その中で新入生露子・グーテラオネはふと隣の席に座る少女に目を引かれる。
赤い縁の眼鏡をかけたその少女は、近寄りがたい雰囲気を放ちながら窓の外を見つめていた。その足元には使い込まれた様子のトランク。
露子がその少女百目紅美と会話を交わすうちに、飛行船は着陸態勢に入る。
飛行船が係留されたとたん、乱暴な靴音とともに数人の男子生徒が客室に姿を現した。
先頭に立つ男は「公安委員会非常連絡局長、寒戸文明」と名乗り、「ひとりの女子生徒を探している」と宣言する。
彼がかざすスマホに表示された顔写真は、明らかに紅美のものだった。
立ち上がった紅美がトランクを手にすると、客室に破裂音のようなものが響く。壁に空いた大きな穴から身を躍らせた紅美は、闇の中へと消えて行った。
数日後。
椿敦也が寮の自室で研究に勤しんでいると、室内だというのに突然強風が吹き荒れた。
風がやんだとき、めちゃくちゃに荒れた室内に立っていたのは紅美。彼女は敦也に「一晩匿ってほしい」と頼むと、そのまま意識を失った。
突然のことに戸惑う敦也の耳に、妙な声が聞こえてくる。
「力……我を……」
その声は紅美が手にしていたトランクから聞こえてくる。
パニックに陥った敦也は紅美を揺り起こそうとするが、衰弱した様子の紅美は目を覚まさない。
その声を聞きつけたのが、隣室の相馬左門だった。
巡回班士である左門は敦也を問いただそうとするが、敦也が差し出した1000円札に「あまり騒ぐなよ」とだけ言い残して自室へと戻った。
翌朝。
左門は「これもアフターサービス」と敦也と連れ込まれたと思しき女子生徒に朝食を差し入れるべくお料理研の屋台に向かった。
その屋台で腕を振るっていた露子に出前を頼み、ふたりで敦也の部屋に到着したそのとき、敦也の部屋の窓ガラスが割れた。
窓に立てかけた梯子の上には、文明の姿。
応石の力も使って文明を始めとする非常連絡局員をどうにか退けることに成功するが、トランクは奪われてしまった。
トランクの即時奪回を主張する紅美。その中には学園をひっくり返すほどのものが入っており、自分はそれを破壊もしくは無力化するために入学したのだと。
トランク奪還のため、4人は二手に分かれることにする。
紅美は委員会センターの前で陽動、露子・左門・敦也の3人はその隙にセンター地下の非常連絡局へ。
紅美が応石の力で三つ首の巨大な狛犬と強烈な旋風を召喚し、騒ぎが起こっている間に、3人はお料理研の出前を装って連絡局内への潜入に成功する。
左門の剣技と敦也の狂科製装備でトランクの奪還を果たしたものの、敦也はその中身を見てしまう。
トランクの中には、ミイラ化した左手と、その人差し指にはめられた黄金の指輪。敦也はその指輪から目が離せなくなってしまう。
再びトランクを手にした紅美を見送る3人。しかし敦也には、紅美の後ろ姿よりも指輪の姿ばかりが見えていた。
目的
寒戸文明に奪われたトランクを奪い返し、百目紅美に返却する
勝利条件
達成。ただし、敦也は黄金の指輪に魅入られてしまった。
その後
この一件は委員会センター襲撃事件と呼称され、百目紅美と三つ首の巨大な狛犬は生徒の記憶に残ることとなる。
最終更新:2020年07月28日 16:05