ライト全般について

最終更新日:2023.11.19 ▲手軽さゆえのオートライトの弱点

2023.3.12 ●ハピソンのハブダイナモライトというより未だに表示が統一されない自転車ライトの規格単位

2022.12.25 ●神奈川「前方10メートル障害物の確認」に変更し「前方5メートルをこえてはならない」を抹消
※地方条文一覧のあるリフレクター(反射板)にて
https://w.atwiki.jp/longmemo2/pages/42.html

2022.10.30 ◆オートライト(ハブ)は万能というわけでもない理由

2020.11.8 ●ライトの取り付け角度(向き)照射角度について
2020.06.28 ●車両の運転手をげん惑するような光をみだりに投射することは道交法で間接的に禁止
2020.01.12 ●オートライトだけが選択肢にあらず

2019.10.27 ●他車からの眩惑を防ぐために
2019.10.13 ●佐賀市の中学校では独自に「オートライト義務化または努力義務化」、●佐賀市での街頭活動
2019.10.13 ●ライトは早めに点灯を・・・
2019.09.15 ●自転車購入時にライトも売りつけられたという例
2019.05.19 ●ライトの「装着」義務は存在しない
2019.04.21 ●眩しさ低減のための庇(ひさし)

2018.11.18 ●無灯火の減少は買った自転車がオートライトだったからに過ぎない
2018.10.14 ●電アシのオートライト故障により交換
2018.10.07 ●早めのライト点灯を促す街頭指導

2017.10.29 ライト(前照灯)関連からページ分け
2017.06.11 ★灯火の規定部分の変更・照射位置に制限のある地域の条文内容を追加
2017.06.04 ●[愛知]自転車のライトの眩しさでトラブル、●無灯火の危険性についての4コマ漫画

2016.11.06 ●無灯火を防ぐために
2016.06.12 ●ライトを点灯しない人の理由?

2015.12.20 ●LED自転車ライトの開発の遅れの原因,●スポット型配光のLEDライトへの不満
2015.12.20 ●明るければ良いだけのライトではなく、対向者にもやさしいライトを、他
2015.12.20 ●自転車の灯火について(都道府県別)[記事の紹介]、●地域別の違いについて
12.13 UP

■ライト全般について━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


無灯火は当然問題として、反対に「明るすぎても問題がある」。

使い方にしても、商品全体の中途半端さが否めないのも
「灯火に費やす優先度が低いこと」に他ならない。

●ライトの「装着」義務は存在しない

※(夜間/濃霧/トンネル[視界50メートル以下])を通行する場合は点灯が必要。

「ライトの点灯」(道交法52条)や
「前照灯の規定」は条例(※■東京を参考)で定められていても
一部地域を除いた「警音器のような装着義務」は存在しない。

※■東京都の「前照灯の規定」(装着義務の項目は存在しない)
www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_menu.html
 ▼第16編 警  察
  ▼第4章 交  通「東京都道路交通規則」
(軽車両の灯火)
第9条 令第18条第1項第5号の規定により軽車両(牛馬を除く。以下この条において同じ。)が
つけなければならない灯火は、次に掲げるものとする。
(1) 白色又は淡黄色で、夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯
(尾灯関連の内容は省略)

●「つけなければならない」という紛らわしい平仮名の問題
「点ける=点灯する」
「着ける=自転車に装備着用する」
どちらに該当するのだろうかと考えたときに・・・

●「道路交通法施行令 第18条」
「夜間(中略)灯火をつけなければならない。 」

「夜間ライトを点灯させなくても装着だけしていればいい」わけがない。
「夜間ライトを点灯させる必要がある」と読むのが自然。

「つけなければならない=点けなければならない」となるので
昼間と濃霧/トンネル[視界50メートル以下])を通行"しない"場合は不要となる。

遮音関連のように「絶対こうあるべきだ」という信念から
「実際の条文から目を背け、自分達に都合の良い解釈をする」という人達の
「勘違い」もあるとして、ある程度は寛容にならざるを得ない側面もある。

個人であれば知識の無さはしょうがないとしても、
もし警察官であれば名前などを控えておいて
直接その警察署の「道交法に詳しい人」に確認してから
今後のためにも誤った指導が常態化する前に注意してもらったほうが良さそう。

昼間に(バッテリー)ライトを"着けない"合理的な理由としては
買い物等で立ち寄ることが多く
「うっかりで外し忘れてライトの盗難を防止するために意味がある」といえるが、
「濃霧やトンネルでイチイチ付けるとは思えないので、昼間でも絶対に装着しておくべきで、
どれだけ面倒でも毎回付け外しすべきだ」という
意固地な考え方であれば違反と言いたくもなるのだろう・・・。

自転車でも「デイライト」としては「点ける」ことで一定の効果があるとしても、
努力義務ですらない以上は「着けない」という選択肢に問題があるとは言えない。

もし昼間でも自転車へのライトの装着自体を守らせたいなら
最低限「"着用だけ"の(罰則のない)努力義務」があるだろうし、
デイライトを強制するのであれば罰則のある規定が存在していなければならない。


●ライトの取り付け角度(向き)照射角度について

www.businessinsider.jp/post-222437
気になったのは「異常とも思えるライトの角度」だが、自動車では「ハイビームが基本」とはいえ、
同じ車両の自転車でも安全のために必要という話になるのだとしても、
自転車の場合「下向き角度のJIS規定や地方条例」もあるので上向きが正しいとは限らない。
手信号と同じようにこれもまた「矛盾(破綻)している規定」の1つ。

▼ライトの角度について

JIS C9502(自転車用灯火装置)の規定では角度3.5度で計測。
「(JIS測定で)水平から下方へ3.5度※の間で下向きになるような角度調整」

概ね夜間10メートル先を照らすことができるものというのが道交法にはあるが、
道交法の地方条例で照射位置を指定している地域もある。

■青森
 前方十メートル以上照射できる前照灯火にあっては、主光軸の地面における照射点が前方十五メートルを超えないもの
■山形
 夜間、前方5メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる性能を有するものであること。
 ただし、自転車に設ける発電装置のものにあつては、
 照射光線の方向が下向きで、その主光軸が、前方10メートルの地点を超えないものとする。
■福島
 照射光線の方向を下向きにし、その主光軸は、前方10メートルの地点を超えないものとする。
■埼玉
 進行方向を正射し、その主光軸は下向きであること。
(抽象的な角度のみで距離に関してはナシ)
■福井
(前方十メートル以上照射できる前照灯にあつては、その主光軸が下向きで、
 かつ、その主光軸の地面における照射点が前方十五メートルを超えないもの)
■静岡
 (1) 白色又は淡黄色で、夜間前方5メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯
 2 前項第1号の規定による前照灯のうち発電装置のものにあつては、
 その主光軸の地面における照射点が前方10メートルをこえないよう、下向きにしなければならない。
■滋賀
 (1) 灯光の色が白色または淡黄色で、夜間前方10メートルの距離にある
 交通上の障害物を確認することができる性能を有する前照灯
 (2) 前号の場合において、自転車に設ける発電装置式のものにあつては、
 その主光軸は、前方15メートルにおいて、地面からの高さが0.5メートルを超えないものとする。

シマノのライトは下向き5度に設定。
www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=770370329688865&id=466183956774172
www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=894020687323828&id=466183956774172

●車両の運転手をげん惑するような光をみだりに投射することは道交法で間接的に禁止

elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/viewContents?lawId=335AC0000000105_20200523_501AC0000000020
道路交通法 第76条第4項第7号
第五章 道路の使用等
第一節 道路における禁止行為等
(禁止行為)
第七十六条
 七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、
公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為

(各都道府県別に規定)
東京都「道路交通規則」
www.reiki.metro.tokyo.jp/
第4章 道路の使用等
(道路における禁止行為)
第17条 法第76条第4項第7号の規定による道路における禁止行為は、次に掲げるとおりとする。
(3) 車両の運転者の目をげん惑するような光をみだりに道路上に投射すること。
しかし「みだりに」とついているので、むやみやたらではなく特定の運転手を狙った輩がいるとすれば、
この違反には該当しないまでも、他の「暴行罪」等の罪に問われることになりそう。

自動車のドライバーには安全のためにハイビーム推奨しているというが
自転車の爆光ライトや自動車のハイビームでも、
いずれにせよ「自転車または自動車の運転手への嫌がらせ」だけに止まらず、
場合によっては「方向感覚を失わせることで危険を招く」ということもありうるので注意が必要。

●ハピソンのハブダイナモライトというより未だに表示が統一されない自転車ライトの規格単位

noguchi1904.blog109.fc2.com/blog-entry-1595.html
ここではlx(ルクス)、他ではcd(カンデラ)・・・
LED電球ではとっくに統一されたルーメンを使わず未だに個々の表示を優先する
自転車用ライトの時代遅れは尋常ではない。


▲手軽さゆえのオートライトの弱点

体感で気付くかどうかの走行抵抗よりは
ハブの片方が半田付けされているためグリス除去してからグリスアップが非常に面倒という「▲整備性の低さ」
ハブダイナモ用ライト購入にあたっては「▲端子の互換性把握と縛り」がある面倒さ。

それら以外にも・・・
ameblo.jp/cycle-plus/entry-12828622801.html
ハブダイナモ「本体」に不具合があれば、「車輪ごと交換」か「ハブ組み換え(手組)」をするしかない。

一方で
◆バッテリーライトの場合
(別種に変えるなら)ブラケット取り付け部分の交換は必要でも、わざわざ店に行く必要などなく「買い直す」だけで済む。

◆ブロックダイナモの場合
こちらは本体買い替えでも約2500円程度で済む。
取付用に工具を買い揃えたとしても+数百円。
(※「光軸の高さ」「タイヤダイナモ・リムダイナモ」の角度調整など要確認)
店で購入し交換依頼するとしてもハブダイナモ車輪交換や組み換えよりは安く済む。

使用時は手軽で便利と思っていても、
「故障時に面倒になるのがハブダイナモの特徴であり弱点」と言えるので
予め把握しておく必要がある。

◆オートライト(ハブ)は万能というわけでもない理由

LEDブロックダイナモが出始めたのはここ1,2年の新商品でもないのだが
未だに「昔の感覚」のままの人もいるようだ。

その前に、ブロックダイナモの話で
「LEDのブロックダイナモ」と
「豆電球(昔ながらのフィラメント電球式)ブロックダイナモ」を
「区別せず(出来ず)に」混同したまま話しているような人であれば、
話が通じないのは当たり前でもある。

※未だにスーパーバルブ/スペシャルバルブ等の名称では
「MPプランジャー型」と「Gプランジャー型」の2種類あることすら分かっていない人のほうが多いことに似ている。

その上、半強制的にオートライトが搭載されてしまっていて
未だにコスト削減で存在する豆電球式ブロックダイナモの安物自転車や
昔の時代の情報のまま時間が止まっていると
LEDブロックダイナモを試そうとすら思わないのだろうから
理解できていないのもやむを得ないのはある。

改めて、オートライト(ハブ)にもデメリットがあることを確認しておきたい。

▲「グリスアップが整備が無理とは言わないが、完全に開けるにはハンダ溶かしなど面倒な仕様」

▲「"ハブ自体"の重さがノーマルハブより重い」
└→▲「ハブ自体は軽量化していても明るさの数値を一切公表しないシマノヒルモの問題」

▲「故障時にはハブ組み替えでも、内部一式交換でも、車輪一式交換でも
 LEDブロックダイナモ交換より割高」

▲対応ライトは「端子の互換性の把握が必須」で「出力仕様での縛り」もある。

●自転車のデイライトの効果?
など気にする前に「徐行・一時停止の徹底」こそ安全に繋がる。

抵抗感が●オートライト点灯時の抵抗感}}は
(旧式ブロックダイナモは論外として)LEDブロックダイナモより確かにマシなので利点と言えるが・・・
(オートライトハブに非点灯時の抵抗は仮に若干あったとしても無視できるレベルとする)
※非点灯時で比較する場合は「(ヒルモ等の新型ではない)ハブ自体の重さ」
「故障時の工賃や部品価格」での比較が妥当。

●「常に夜間走る時間が長いかどうか」
そもそも「夜に速度を上げて走ること自体が危険」なので、
むしろ、LEDブロックダイナモで速度抑制できるほうが安全。

※ブロックダイナモで
「金属ローラーではタイヤ側面が削れやすい」ため、
タイヤの損傷が心配であれば「ゴムローラー型」を使えば済むし、
丸善以外のASDなどは「ゴム部分だけの補修パーツも存在する」物まである。
●リムダイナモ角度に調整した場合のステンレスリムの場合、
雨天時には滑って点灯しない場合があれば、
タイヤダイナモに調整するか、バッテリーライトなどで補助する方法もある。
●ブロックダイナモでは「タイヤの影が気になる」場合、
カゴ下などに取り付けられる「セパレート型」にすればいいだけ。

●ブロックダイナモでの点け忘れによる無灯火については
安全に対して「徐行・一時停止を厳守しているかどうか」と同じで、
単に「個人の意識の問題」であり、これを製品固有とするのは無理がある。

「灯火によって交差点で早めに見える」ことを気にするより、
「見通しの悪い交差点では徐行の"(違反すれば罰則のある)義務"がある」と
理解できているのかどうかのほうが昼間の事故を防止する意味でも遥かに重要。
(※そもそも街灯がないような場所を夜間走行する場合、
無灯火では数メートル先の路面すら見えないのでまともに進めない)

●よって、オートライトは常時点灯に余程の意義を見出せても、
雑多なLEDブロックダイナモよりは明るいものがあるとしても、
じっくり考えると、金銭的にも実用面でも結構微妙なところがある。

◆但し「子供車・通学自転車」は、常時点灯のオートライトを
校則単位でいいので文科省からの通達として義務化すべきと考える。
(幼児車は大人がついているのが当たり前なので考慮しない)


●オートライトだけが選択肢にあらず

車種選択でオートライトや、ハブダイナモの車輪交換を薦めるのも分かるが・・・、
後付の"簡易"ハブダイナモ化は耐久性面で却下するとしても、
丸善のハブダイナモホイール導入であればそこまで高くもない。
(※「鉄屑同然の中古自転車との比較」は論外)

絶対に「BS他の(割高な)完組ホイール」か
「(J2A端子の専用ライトが強制される)ヒルモの手組ホイールでしか対応しない」
ということであれば割高に思えても仕方ない。

まずは「抵抗感の少ないLEDブロックダイナモ」であれば約2000円+工賃で済む。
「雑多な店であれば店員が商品自体を知らない可能性」から薦めてもらえない場合もあるが、
(操作を忘れがちな子供用でもなければ)妙にオートライトばかりを薦めるというのは警戒したほうが良い。

LEDブロックダイナモで事足りるかどうかを知るために、
高い物でもないとはいえ(念のためデポジット制で)
「貸し出し」という方法もあるが、
リスクを負ってまで儲けたいとは思わないのは店の自由だが
やはり「勿体ない」と思ってしまう。

ついでに、スポーツ自転車であれば当たり前でも、
一般車の用途では、着脱が著しく面倒なため、バッテリーライトは不向き。


●他車からの眩惑を防ぐために

自転車に限らず自動車にもいえることとして・・・
完全に真正面で固定されているものがあるかどうかまでは把握していないが、
条例で照射位置設定が定められている地域もあるとすれば、
もし完全に角度高さ調整不可というものがあれば
少なくともその地域では「公道走行不適合な自転車」ということになる。

基本的にはブロックダイナモやオートライトでライトの角度調整といえば
「ネジを緩めて角度調整して締めるだけ」というだけの話なのだが
たったこれだけの作業でも「出来るわけがない」「難しい」という人もいるようで・・・。

「メーカーや店での注意喚起」があればいいのだが、
少なくともそういう傾向が見られない。
(黙って角度調整するだけでは意味がなく、
角度異常そのものに気付かないような店は論外

余程のガタガタ道を走行するということでもなければ、
緩み止めワッシャーがなければボルトを延長してでも使うとか、
緩み止めナットに交換するとか、
中強度のネジロックを塗布しても緩んでくるようであれば
それは「完全に欠陥品」として
メーカーから「改善品の提供を受ける必要もある」だろう。

しかし、なかなか全ての利用者にそのような対処を期待できるわけでもないので、
実際にそういう眩しさを防ぐためにどうすればいいかと考えたら
メーカーに進言する前に、ましてや真正面照射者に直接注意することでもなく、
自衛として
眩惑防止に「夜間用のアイウェア」を装着することなのではと思う。
ついでに「虫の衝突」も防げるような大きさであれば一石二鳥で安心。

●佐賀市の中学校では独自に「オートライト義務化または努力義務化」

www.ranobe.com/2019/06/mks-2.html
chiholog.net/chiholog/gijilog/41201-20170303-13e6467/ja
◆山田誠一郎 議員 
やはり自転車で被害者になった場合、交差点での事故が多いようでございますけども、
やはりこれは車とかの注意を促す必要があると思います。
それでは、今度小学校を卒業して新中学生になった場合、新しく自転車を購入する場合もあると思います。
小学校のときに使っていた自転車でそのまま行くケースもあるだろうし、
お兄ちゃん、お姉ちゃんから譲り受けた自転車に乗るケースもあると思いますけども、
やはり購入する場合が結構多いと思いますけども、通学用自転車の指定、
例えば、種類や色、さらにはオートライトつきなどの基準があるのかどうか、お尋ねいたします。
◎藤田基明 こども教育部長 
通学用の自転車の安全基準については、それぞれの中学校で定めております。
具体的な例で申しますと、種類としては今おっしゃったように、軽快車か婦人車、あるいは色についても
中学生にふさわしい色として黒や白、シルバーを指定している学校もございます。
そのほかに両足スタンドであるもの、あるいは前かごがあるもの、後部には荷台があるものをお願いしております。
また、防犯登録や賠償保険への加入を義務づけている学校もございます。
また、全ての中学校でオートライトつき自転車につきましては義務化、または努力義務としているところであります。
これに加えまして、総括質問への答弁で申しましたように、安全確保の手だてとして
後方反射材を備えていることを条件としている学校とか、
あるいはまた、側方反射材もあわせて備えていることを条件とする学校もございます。

現実的に自転車(一般車)に興味を持っていないと、このあたりの詳細な知見不足は仕方ない。
そうした中、今この経済状況の中で、今まで乗っていた自転車じゃなくて、オートライトじゃないといけないということであれば、
また新たに買わなきゃいけない、そこでまた二、三万円の出費が出てくるわけですね。
車体ごと買い替える必要なんてないという・・・。
丸善のホイールとライトのセットで6000円ほどで購入できるので、
工賃込でも1万円前後で組み付けまで完了できるはずだが、
地元の自転車店の取引先の関係で
メーカー品取寄せやらホイール手組前提にならざるを得ないと
2万以上の出費になってしまうのだろうか?

その後に選択肢として書いてはいるが、ブロックダイナモでも選べるようにする方向の場合でも、
恐らく昔ながらの「重くて暗い昔ながらの電球式」を想定しているはずだが、
それ以外に「近年の明るくて走行抵抗感の少ないブロックダイナモ」であれば
約2000円+工賃という安さで改善できるのだが「圧倒的にメーカーの販促不足」に思える。

県庁やら教育委員会やらに持ち込んで営業をかけて
実際に学校モニターできるように頼んで取り付けて
感想や実績を上げた上で学校単位で購入してもらうという
方法があると思うのだが・・・。

いや、営業自体はしているのかもしれないが
ヘルメット関連に比べると全く目立っていないのが問題だろうと。

ホムセン車でも軽いLEDブロックダイナモ搭載車がちらほら出てきているようなので
交換するまでもなく軽いので点灯時にさほど苦ではないケースもあるとすれば
さほど交換を強いるようなことでもないのかもしれないが。

●佐賀市での街頭活動

自転車事故防止、街頭で呼び掛け 佐賀市の交差点2カ所
news.goo.ne.jp/article/saga_s/region/saga_s-438289.html
「早めのライト点灯」などを呼び掛けるチラシや反射材を配る交通安全指導員たち=佐賀市天神
自転車事故の防止を意識してもらおうと佐賀市職員や佐賀南、北両署の署員らは7日、
佐賀市天神の交差点2カ所で街頭指導を行った。夕暮れ時のライト点灯など
自転車マナーの向上を呼び掛け、反射材やチラシを配った。
街頭でも点灯呼びかけがメイン。

佐賀市内の今年の自転車事故は178件(8月末現在)で、人身事故の約15%を占める。
県内の自転車事故の約半数は佐賀市で発生している。
しかし自転車関連の事故が夜間に集中しているのかどうかまでは分からない。
少なくとも徐行や一時停止を最優先で守らせる気はないようだ。

●ライトは早めに点灯を・・・

magazinesummit.jp/lifetrend/128170101020191010
自転車に乗るときは早めにライトON
は分かるが、
Q3に「飛び出しが危険」という調査結果がありつつ、
徐行や一時停止、「予測運転」を浸透させることよりも
なぜか先にライトの点灯が優先という。

そして後半は堂々とau損保の宣伝・・・。
副次的に宣伝効果を期待するような美学などは無いという。

●自転車購入時にライトも売りつけられたという例

escape.poo.tokyo/hybrid-bike-needs-light/
店としては「夜間そのまま走行されて店の責任にされたらたまったもんじゃない」
という方針から、昼間に販売する場合でも
ライトが装着されていない自転車には「ライト販売+取り付けておきたい」のだろう。

「既に持っているのでそれを使います」とか、
これは信用されない可能性が高いので、確実な方法としては
自転車引き取りの日に手持ちのライトを持参するなどの大人な対応が無難かと思います。
こちらが「最適解」に思える。

そう考えると、店からの提案が足りなかったと思うので、具体案としては
「(前照灯の基準を満たしている)自転車用のライトを既に持っているなら、(ハンドルバーなどへの取り付け部分も含め)必ず持参してください」
「購入予定であれば予め購入して頂き、それらを引き渡しの当日に必ず持ってきてください」
と伝えてもらえれば、客としても無駄な出費も抑えられる。

店としては周辺パーツの販売で利益を得たい思惑を挫かれる形になっても、
「見えない信頼度を稼ぐことができた」と考え方の転換ができなかったことは
客からの不信感を買ったとしても仕方ない。


●眩しさ低減のための庇(ひさし)

youtu.be/-pCLoJUUFlM?t=673
CATEYE自体が純正品として用意するとしてもそれほど開発が困難な代物とも思えない。

長い付け爪のようにプラ板を曲げて外れないような形状の庇くらいであれば
100均メーカーでも1ヶ月もあれば作れそうなものなのに
作って売ろうとする企業がいないというのは「気にしていない」どころか
むしろ迷惑を省みず「眩しいくらいでちょうどいい」とでも勘違いしている人が多いということなのだろうか。

一般車や電アシの点検で「ライトの光軸角度」までチェックしている店は多くなさそう。
「標識を確認するためには斜め上方向まで照射できていなければならない」という建前があるとしても、
街灯がある状況を思えば、路面標識や自転車以外の他の車両の挙動を注視してれば確認できそうにも思える。
「基本的な生活自転車圏内であれば」
わざわざ斜め上方まで照射しなければ確認できないような標識がある状況そのものが少ないのではないだろうか。

「街灯で標識すら一切確認できないような道路」であれば、交通量そのものが閑散で
その途中で確認の必要がある交通標識が出ている場面があったとしても
例えば山道で「警笛鳴らせ」の標識があったとして、自転車の貧弱な警音器を
カーオーディオを流している自動車の車内で確認できるのだろうかと考えると・・・。
いやその前にそのような暗い道であれば必然的に
自転車でも「ハイビーム的な明るさと角度」にせざるを得ないだろうから考える必要もない話。

そもそもLEDライトが主流の時代に、ライト別の配光と明るさ切り替えだけでは無理がある。
シマノの下向き5度設定はカゴ下や前フォーク取り付けが前提として、
ハンドルバーマウントでは、5~10メートル(規定は地域別)前方を照らすようにしたところで
斜め上方向の眩しさを抑えられるとは言えない。

─照射角度を簡単に切り替えられる仕組みを
ハイ・ローの「自動切替」を小型ライトに組み込もうとすれば
諸々の開発費も含めると市販するときには10万円は軽く超えてきそうなので厳しいとしても
「手動切替え」あれば、それほど難しい技術でもなさそうに思える。
しかし、アナログ的にでも小さいパーツで可動部分を増やすと
衝撃や振動の多い自転車では
壊れやすくなる点も考慮しなければならないのだろう。

●照度自動調整、ハイ/ロー自動切り替えライト

www.lifehacker.jp/2019/08/195662_machi-ya.html
(BEAMが9580円、ICON2 リアが7864円、フロントとリアのセットで13870円)
思ったより早く安く市販化。

生活自転車のハブダイナモライトのような
「一旦買って着用したら壊れるまでそのまま」のような用途であれば
自動切り替えのほうが便利かもしれないが、
照度判別能力の精度によっては使い物にならないケースもありそう。

やはり実用上では使いにくそうな点も気になるので
「アナログ的に切り替えできる」ほうが便利に思える。


●無灯火の減少は買った自転車がオートライトだったからに過ぎない

灯火について点灯/無灯火や、点灯/点滅で争っている時点で、
「照射角度や範囲やLED電球のようにLEDチップの更新での頻繁な性能向上」というのは
どれだけ遥か遠い先の話をしているのかということになるが、本当に情けない。

▼子供車だけはハブダイナモを推奨する理由
しかし、子供車だけで考えると、夜間遅くまで乗ることは考えにくいとしても、
子供のヘルメットの着用努力義務化ができるなら
子供の頃のままで(間違っているとしても)低いサドルが常識として染みついたことを参考にして、
「子供車はオートライトも努力義務化と、更に効果的な方向としては
「全学校で校則として(ハブダイナモの)オートライトしか認めない」ことで、ライト無点灯は大幅に減りそうな気もする。

課題は、幼児・子供車の場合は使用できる期間の短さや
(制動力と音鳴りしたほうが安全かもしれないが)バンドブレーキを採用しているあたりも含めて、
コスト面で厳しいと言うかもしれないが、
子供車を買い与えることができるような経済環境であれば、
多少のコストアップを問題視するよりも「子供の安全が第一ですよね?」と訴えかければ納得してくれるはず。

何しろ電アシのチャイルドシートも年々色々と改良されているくらいなのだから、
「幼児教育にもなる」をコンセプトにすれば
「子供車からオートライト」はアピールになると思う。

むしろ問題は16インチ(305)以上はどうにか対応可能としても、
12,14インチ車のような超小径タイヤにはハブダイナモが組み込めなさそうな点かもしれない。
いっそバランスバイクのように12,14インチ車は
対象年齢的に公道走行に必要な交通ルールを理解できるかどうかも怪しいという意味で
ブレーキ装置が前後ついていても「公道走行不可扱い」というのもありかもしれない。

▼しかし、個人的にはハブダイナモは遠慮したい
「ヒルモなら軽い」という話ではなく、常に何らかの抵抗の生ずるハブダイナモは使いたくないだけ。
おまけに整備までしにくくなるとか、性能不明のライトを強制されるとか
端子の互換性まで考えなければならないので、使おうとは思わない。

●ママチャリ用途であれば既存品からの交換費用だけでなく、ハブメンテも楽なブロックダイナモが得。
●スポーツ車は買い物などで頻繁に停車するような用途が「防犯面を考慮すればありえない」ので
 バッテリーライトを使用し駐輪時に毎回外す手間は数少ないので問題にならない。
(電アシはバッテリーから強制的に配電する車種は意図的に外すなどしなければ諦めるしかない)

つまり、オートライトは、限定的な用途として
「幼児・子供車」~「小・中・高・大の通学に使う場合は義務化」が最適に思える。

●電アシのオートライト故障により交換

blog.livedoor.jp/shokoucycle/archives/12553293.html
工賃と部品代込みで総額いくらだったのかが気になる。
「各メーカーごとの専用品」とすれば、
ブロックダイナモ(約2000円+工賃)のような価格では修理できないはず。

J1端子系のライトとは(改造すれば接続できるのかもしれないが)普通に互換性がないので
汎用市販品で安く抑えることも困難とすると、
こういう部分も電アシの「専用品によるデメリット」になる。

▼もしブロックダイナモに変更するなら
オートライトを撤去→カゴステーをブロックダイナモ用の湾曲したものに変更
→ランプステーを前フォークに増設→ブロックダイナモを取り付け
少々手間がかかるが不可能ではなさそう。

※ランプステーを増設したら「バッテリーライト」の選択肢もある。
ブロックダイナモと違い接触発電ではないので、金具がずれにくいのはメリットだが、
残量には常に気を付ける必要がある。

●早めのライト点灯を促す街頭指導

www.saga-s.co.jp/articles/-/283957
ハブダイナモで自動点灯にしていれば故障していない限りは良いとして、
スポーツ自転車であれば前照灯未満の明るさしかないようなものには注意が必要。

そして、一般車では未だに豆電球の走行抵抗感の重いブロックダイナモの車種が主流といえるため、
単に「ライト早めに点灯してくださいね」だけでは、
走行抵抗のあるブロックダイナモユーザーで元々まともに点けていないような人達は、(チラシなど当然見るわけもないので)
「はいはい(重いしうるさくて鬱陶しいから点けないけど相槌だけしておくか・・・)」
という返事だけで終わってしまう。

そのため、こういう指導時に合わせて、
走行抵抗の軽いLEDのブロックダイナモの紹介と
時間がある人には「その場で試乗できるように試乗車を用意しておく」といった、
ライト点灯に継続的で実効性のある活動が必要と考える。

「軽くて・明るくて・静か」しかもそんなに高いわけでもない(工賃別で約2000円)ので
メーカー(YSD・丸善・パナ)としても販促キャンペーンをする意味もあると思うのだが、
商機に繋げる気はないのだろうか。




▼無灯火について

●無灯火の危険性についての4コマ漫画

twitter.com/a_sa_me/status/866263948357545984
誰も突っ込みを入れていない野暮な補足をするならば・・・

当然【「日没後など無灯火は禁止」が大前提】として、
 全く見えなくもないように用意されているパーツや対策もあるにはある。

 ・自転車の「ペダルの反射板」
 (本格的なスポーツ自転車には無くても)一般車(ママチャリ等)にはあるので、
 裾がズボンで隠れているようなことが無く、
 泥汚れや、反射板の性能が低く色褪せが早く起きて反射率が著しく低下している場合を除き
 全く判断できないということもない。
 (実際に車で走行していれば上下に動くペダルの反射板の重要性に気付かされる)

ペダルに反射板が後付けできないようなペダルの場合は
夜間(昼間であれば視界50メートル以下のトンネルや濃霧時のみ)
【反射材付きの裾バンド】を付けることを推奨。


 ・自転車の「ハンドルバー、カゴ下、ライト自体に白色の反射板」
  安物自転車にそういった気の利いた部品が付いていることは極めて稀かもしれないが、
  付いている自転車も存在する。
  これも隠れているとか、汚れていたり、
  余程急に飛び出してきた場合を除けば、小さすぎて気付かないというのは注意不足。

 ・自動車側「予測運転」
 トラック側は前方に全身黒系の服で無灯火の自転車がいるかもしれないという予測運転を怠っている
 特に学校周辺や住宅地などでは当然「そこらじゅうにいる」と思って緊張感を持ち運転することが必須。

 ・「自転車乗車時の恰好として目立つ蛍光イエローの服を着る」ことで見えにくさは減る。
  (ロードバイクの一部のチームで実践)

無灯火を後押ししている要因としては「付けないほうが格好いいと思っている」というのは論外として、
やはり大多数は「回転抵抗の低いLEDのブロックダイナモライトの存在を知らない」というのが
最大の問題点に思える。

ハブダイナモで常時点灯している割合は高くなってきているとしても、
講習対象の14項目からもなぜか漏れているということや、
夜間の自転車取り締まりがなかなかないということからも、
無灯火はそう簡単に消えそうな問題でもない。

まずは、安物自転車の特徴でもある「重い抵抗感のあるブロックダイナモライト」自体の
販売規制を敷くのが最も手っ取り早いが、無灯火が”直接原因での”事故の割合の問題や、
「安いことだけ」を求め続ける消費者思いのパーツとしてなかなか消えてはくれないのだろう。

※だからこそ、事故が多い交差点での一時停止無視の"直接的原因"にもなる
「ノーブレーキ車種」の取り締まりが厳しいのは当然ともいえる。

●ライトを点灯しない人の理由?

jitensyazamurai.com/db/archives/4927
でも、今はいろいろが進化してそんなに重くなくなりました。
それにイマドキ、ダイナモライトがついている自転車のほうが少ないくらいです。
LEDとかのライトがついていることが多くて、電池で動いているものも増えています。
ってことは、「動かすと重いから」点けてないってワケじゃない。
単純に「面倒くさい」とか、「壊れてる」「電池が切れてる」から点けてないってことですよね? 
国内販売動向調査内の最新データ(平成28年03月)では
www.jbpi.or.jp/statistics/internal-monthly-report/
一般車でハブダイナモ
あり・・・・2.1+13.5+8.6+21.7=45.9%
なし・・・・1.5+0.9+14.4+1.5=18.3%
確かに「自転車店では」ハブダイナモの車体のほうが多く販売されている。
しかし、相変わらず「変速機なし・ハブダイナモなし」の「便利な大衆車」が
この自転車店の販売データには含まれない業態(ホームセンター等)で売られているものを含めると、
果たして一昔前の「重い状態になるブロックダイナモライト」自体が少ないのだろうかという疑問。
地域性もあるとして、最寄り駅で駐輪されている前輪の車軸を確認してみて
それでも確実にハブダイナモ等が多ければ「(点灯も修理も)面倒だから」という理由が多いということになるのだろう。
しかし、そもそも講習対象の14項目に、「無灯火」は単独で入らなかったことや、
夜間に無灯火に対して「注意としての警告カードの発行や、違反取締としての赤切符の発行」を
全国的に行っているような気がしないことが問題なんだろうと思える。
他には・・・
子供車での重いブロックダイナモの記憶が拭えず抵抗感があるとか、
居るのかどうか分からないが、点滅ライトに嫌悪感があって同類になりたくないのでライト自体を点灯させたくないとか、
ライトを点灯させること自体が「カッコ悪い」という謎の感覚もあるのかもしれない。
▼改善する方法としては
ブレーキのように「ライトすら点灯せずに走行するのはダサい」といった逆キャンペーンの展開や、
やはり、夜間に無灯火に対して「注意としての警告カードの発行や、違反取締としての赤切符の発行」を全国的に行う必要がある。
あとは、「1万円以上するような」充電式ライトや、
(一般車ではないスポーツ車向けのOLD100のフォークの場合)E2端子のハブダイナモの手組ホイールを依頼作成し、
B&Mのライトを組み合わせて使うことで使わなければ勿体ない気がするので使うはず。
(ブロックダイナモでもJ1・J2・J2-A端子のハブダイナモライトでも自分で選択することで若干愛着は湧くはずだが安価では効果は低そう)
そもそも完成車の付属ライトを「別の明るい軽いものにものに交換できる」ということ自体を全く知らない人が多いだろうし、
店でそういう「意味のある提案」をしてくれるところもほぼ存在しないだろう。



▼配光角度について


●[愛知]自転車のライトの眩しさでトラブル

cyclist.sanspo.com/337042
大抵は自転車の無灯火には関心があっても、その次は点滅に関する話題くらいまでで、
「光軸を下向きにしたほうがいい」というところまで話は進んでいない印象。

▼光軸の向きの規定に地域差あり
そもそも自転車で「光軸を下向きにしなければならないという規定が道交法→各地方条例で
下向きと書いてある地域(※1)と書いていない地域が存在する」ため「基本的に点灯していればOK」のような状況。
※1・・・福島県・埼玉県など
※JISでは下向き角度を指定して実験はしていたり、シマノでは下向き5度になるように目印を設定している。

▼製品として対向者に優しいライトが少ない現実
眩惑や対向者に配慮した配光のライトそのものが、ドイツ向けのように規定のある国向けのものや
極少数を除けば斜め上方向にも広い範囲で照らすようなライトが圧倒的多数のため、
下向き且つ配光カット処理のための加工を施さなければ、こういった不満を持つ人は少なくないと
思われる。
(「斜め上方法まで照らさないと標識が確認しにくい」ということが言えなくもないが・・・)

▼安全のためには
当事者ではないので定かではないが、
注意というより文句を言われたと思った相手が歩行者ではなく
自動車だったので、「”弱者優先という観点から見れば”自動車側から文句を言われる筋合いはない」
と思ったとか、余程明るいライトで照らしていることが自慢だったのか、
単に自動車ドライバーがイライラしていて目障りに感じただけなのか、
当事者ではないので定かではないが、
(自転車の逆走然りで)危険回避という点で言えば、
(今回の場合ドアを蹴った時点で擁護できないし自転車側の配慮不足も否めないが)
時間帯として午前3時ということもあり、
危険行為という意識がない泥酔等でその自動車運転手とまともに会話が成立するかどうかすら分からない以上、
最初に注意された段階で減光や停止して光軸を下げてから
軽く会釈でもしてすぐ全く別方向の道に回避すべきだったように思える。

※自動車の場合
安全のためにハイビームを推奨していたりするようでも、
詳しく法文を読むとハイビームが基本というわけでもないようだ。
note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n351279
典型的な誤解の温床になっている遮音関連と類似しているように思えた。
「みんながそう言っているから」「そういう案内(指導)があったから」
意訳によって導き出された結論が「~したほうがいい」「~しなければならない」では全くの別物。
「推奨している=法律で定められている」わけがない。

●明るければ良いだけのライトではなく、対向者にもやさしいライトを

blog.worldcycle.co.jp/20131217/8269/
日本もドイツ準拠の「上部カット」「点滅無し」という
使いやすいライトを標準にすべきという議論にまでなるのはまだまだ先だろう。
しかし、HL-EL560G-RC(GVolt80)を日本でも売ればいいだけという話にはならないのだろうか。
交換用バッテリーはBA-3.1使用と取説にはある。

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▼課題について

ライトの明るさの基準ではJIS以外に「拡散角度」や「lm値」についても記載がないので分かりにくい。
LEDになって球切れはなくても、暗かったりスポット配光が酷すぎて周辺光がないものは
街灯のない場所で実用上問題がある。
各社メーカーは日進月歩のLED電球のようにしっかりと情報公開をしてこそ、
無灯火根絶に向けた1歩となるのではないだろうか。
特にライト自体の性能に関しては情報公開力が著しく低いシマノや
LED電球のノウハウが高いにも関わらず
自転車には一切活かされていないように思われるパナソニックには頑張ってもらいたい。

「新ハブダイナモ用ライト」の画像
ameblo.jp/cycle-plus/entry-11955164980.html
シマノ公式サイトではなく、なぜか一般自転車店ブログのサカモトテクノ展示会での紹介。
entry-parts.shimano.co.jp/user_data/products/
なぜここで画像1枚載せる紹介すらできないのか・・・。
補修やイメージの変更でライト外観の色も選べるというのは
十分にアピールポイントになると思うが。

(点滅以外で)地域別で距離や高さなどの細かい規定もあるが、
「無灯火」問題のほうが根深いため、
JISでは下向き3.5度、シマノでは下向き5度設定のような幻惑対策があっても
「灯火がないよりは眩しくても対人に見えるほうがいい」と
水平線上に真っ直ぐ照射で使うエゴについても考えなければならない。

「全体的な課題」
 ・配光と明るさの共存が不十分
(JISでは上方向への明るさの規制も定められてはいるが、)
「明るいけど角度調整しても上方向筒抜けで目つぶし状態」・・・とはいえ標識も見えないと意味ないのもある。
 ・まずは重いからつけたくないという状況にさせる安物のブロックダイナモを規制する。
 ・単独では前照灯の基準を満たさないかもしれない点滅補助灯は強制点灯と2灯並列にする。
 ・点滅の速度を厳格に規制する。(てんかんの予防?)

「丸善の課題」
 ・耐久性・・・頑丈すぎたら売れないとはいえ、
 交換補修部品もなく屋外使用で3年も使えないのでは話にならない。

「丸善・ミヤタの課題」
 ・情報更新されたら更新したという告知をきちんとすべき。
 「パナ」も新製品が発売されたら更新すべき。補修部品扱いでも載せるべき。

「シマノ・BSの課題」
 ・ライトに対する情報公開力が低い。
技術の過当競争に陥らないための自衛策という見方もできるが、
一般家庭用のLED電球に比べて余りにも情報が少ない。

★LED電球に倣って公開して欲しいデータ

●分かりにくいので「ルーメンでの値」に統一
●「角度180度以上であれば”拡散型”」「180度未満であればスポット配光」として明記
●「屋外で使うため防水性能の等級」

▼無灯火は違法といいつつ、その一因も放置している

▼漕ぎが重い

ブロックダイナモ+豆電球(フィラメント電球)式+漕ぐと重くなる安いだけのライトを
安い自転車では未だに当たり前のように使っている問題。
「点灯すれば漕ぎが重くなるから使いたくない」というのを
2000円ほど出して交換すれば簡単に漕ぎが軽めになるように改善できるというのを
メーカーも店もあまりに広報不足に思えて仕方がない。
他の問題としては・・・

▼暗い

ブロックダイナモ+豆電球(フィラメント電球)式+漕ぐと重くなる安いだけのライト
であれば最低限の明るさのみしかない。
夜道は街灯がある整備されている道ばかりではないため、その暗さに対応したものが必要になる。
最近のLEDライトでは明るさそのものは改善したが・・・

▼明るくても配光が不親切

今度は光が拡散しにくいという問題。
今までのフィラメント式ライトは簡単に光が拡散していたが、
LEDになることでその特性が消えた形。
それを単にLEDの数を増やすだけでは配光ムラになる傾向があり
綺麗に補うためには技術力が必要となるが、それを活かした素晴らしいものが出ているとは言えない。

▼壊れやすいチープな外観

長期耐久性を無視していると思われるもの、
落とせば壊れやすい素材を使っているもの

他のある程度完成された規格の数々と違い、問題山積の前照灯。
どれもこれも一癖も二癖もあって、これがベストというものがまるでない。
  • 明るいものはバッテリー内蔵式のものになるが、眩惑対策が十分とはいえず、市街地で使うとすれば迷惑になりかねない。
 また着脱が必須にも関わらず本体が樹脂やプラのものも多く、
 当然衝撃緩衝コート塗膜があるわけでもない。自作するとしてもハードルは高い。
 シリコンケースのようなものは是非とも各メーカー純正で作って欲しいところだが・・・。

▼壊れにくくすれば買い替えが・・・というのはありえない。

 「電池入れっぱなしで液漏れ」
 「LEDチップは随時更新されるので性能向上には終わりが無い」
 「デザイン・カラーなどのバリエーションでも需要が見込める」
 ・ハブダイナモは全体的に暗いものが多く微妙。本体も漕ぎ抵抗感も増してしまう。
 ・ブロックダイナモも電圧が一定にならないので低速度に合わせた明るさになりがちで暗め。


道交法にも関わる部分で簡単に済ませていいようなものでもないと思うのだが・・・
簡易タイプのライトにしてコスト削減を図るなど、どうも軽視されているように思えてならない。

基本的に球切れや故障してもカバーできるように、ハブダイナモがあっても
他に前照灯基準をクリアした電池式でカバーできるように2灯にできるようにしておいたほうが安全。

シマノは自転車用ライトのJIS規格作成の参加メンバーであるにも関わらず、
ライトの性能を示さないというのは明らかに怠慢ではないのだろうか。
参加していないミヤタ(に提供しているサンデン?)のほうがまだJIS○倍という表現をしているほど。
BSも回答拒否。自信があれば公開するだろうと考えればその程度の実力しかないことの裏付けだろうなと。

matome.naver.jp/odai/2138448113412794301
なぜ出力もコストも落として暗い方向へシフトさせて「ヒルモ」(昼も)点灯という方向なのか。
海外のE2端子と統一すれば生産コストも抑えられるだろうになぜにJ端子???
と思ったら・・・E2でもシマノ規格とその他では違うという。


www.ranobe.com/2012/12/z-545v-12w.html
(JISC9502の測定距離は5m)
ガワをアルミにすれば放熱性能は一気にましますが、そんな金をかけることはできないようです。
LED電球ではヒートシンクは内側に封じ込めて、外側はプラになってる810lm/10Wも珍しくないので
技術的に作れなくはないはず。
「トップをカットした配光」
「800lm級」
「拡散180度以上」
こういう当たり前に使いやすいライトがなぜ作れないのか。

パナの照明部門が取り込んだSANYO自転車ライトの継続ではなく
パナの開発部で多少力入れてくれれば・・・。
家庭用のはサイクルがそれほど遅くなくて
毎年発光効率を確実に伸ばしてきているのを目の当たりにしているだけに、
(機能面でも調色や明度調整や高温に弱いLED器具で
断熱器具にも対応したものも登場してきていたりと変化がある)

電圧がめまぐるしく変化するという基本的な問題と、
耐久性・耐候性も要求されるという中、
シマノの発電装置そのものは低電圧化にシフト。
軽くなってコストも削減されたところで、肝心の明るさが低いままでは・・・。

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●ブロックダイナモライト、ハブダイナモライト各社

ハブダイナモは一般車用(J1端子,J2端子,J2-A端子)

YSD(旧サンデン)・・・BS、ミヤタ、他多数
丸善・・・丸善独自?
パナ・・・・パナ独自
シマノ・・・シマノ独自
CATEYE・・・CATEYE独自
ホダカ・・・SANYO等
他にもあるのかもしれないが今のところ分かるのがこれだけ。

2015年12月現在
 →丸善:いつまで経っても新型更新時の型番を変更しない、全体的なチープ感
 →YSD:新型を投入。CBあさひ・BS他にもOEMこそ多そうだが、完成車メーカー各社はデータをあまり公開したがらないので困る
 →パナ:2015年12月にようやく新型投入だが動画を見る限りではイマイチ
 ↓CATEYE:USB充電型を売りたくてしょうがなさそうなのでブロックダイナモやハブダイナモは絶望的か。
 ↓シマノは新型ハブダイナモ専用ライトで囲い込みを計るも性能面で劣る。
 ↓ホダカは全くやる気がなさそう。
大して稼げないようなものに資金投入できないというのも分からなくもないが、
★「配光「範囲」が広く180度以上拡散する」
★「配光「高さ」としては上方向(対向者)に対して眩しくないもの」
(高さ角度調整は"気泡"のような簡単なものでベストな位置を確認できるようにする)
★「配光ムラのない綺麗な広がりで路面が確認しやすい」
★「色温度が白(LED電球で言えば昼白色)」で確認しやすい。
(スペックデータを上げるために極端に青白(LED電球で言えば昼光色)ではないもの)
★「筐体が頑丈で耐候性も高い作り」
★「補修部品も細かく提供する」
こういった当たり前に使いやすいものを開発するのが相当に困難な道のりなのだろうか。
需要と搭載車種から見て販売価格に上限がありそうなことが一番の壁にも思える。

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■なぜハブダイナモのLEDライトは暗いのか

oshiete.goo.ne.jp/qa/8473689.html
速さが不定のハブダイナモとブロックダイナモでは「電圧も一定にならない」ので
低速でも作動するためには電圧を下げる必要があり、結果暗いものになる。
「充電池も併用すれば安定するがコストアップに繋がる」ということらしい。
新型ハブダイナモも低速前提のため電圧を下げる方向へ進み、
明るさを犠牲に軽量化と抵抗感の軽減を優先したというところか。

■なぜか少ない電球色(暖色)のLED自転車ライト

akaricenter.blog.jp/archives/51815283.html
低色温度の光にすることで濡れた路面や雨天時など、視界の悪い環境時にその効果を発揮してくれます。
ノーマルの白色光と合わせて2灯仕様でも有効に働いてくれると思います。

■前照灯のJIS規定

LED電球のような「lm値」や「拡散角度」の表記がないため
実際に比べて見るまで差が分からない非常に難のあるパーツ。
JIS○倍や時速○kmで○cdなど目安があるメーカーもあれば、
情報が一切ないメーカーもあり、
果たしてどれがどのように明るいのかさっぱり分からない。
細かい明るさの基準は早急に示して欲しい。

▼2005年時のデータ

www.kokusen.go.jp/pdf/n-20050907_2g.pdf
JIS 規格では、照射する性能について主に中心部の明るさを規定しているが、
今回テストしたランプの中には、中心部を明るくするのではなく
広い範囲を均等に照射する特性のランプもあり、前方を照射する性能や相手からの認識されやすさが良好であった。
このように、新しい光源を用いたランプや従来とは異なる特性のランプが登場しているので、
JIS 規格の見直しを含めて、新しいタイプのランプに対応した規格・基準の整備をしてほしい。

2005年、約10年前にはこのような提言があったにも関わらず、
未だに業界基準というものが存在しない。

●LED自転車ライトの開発の遅れの原因

www.ranobe.com/2015/11/led.html
シマノのヒルモは明るさどうこうの前に
無灯火をまずどうにかするために、昼間でも灯火するようにという表向きの理由の裏に、
メーカーや安さ至上主義の消費者のためにも材料のコスト削減と軽量化を最優先という本質が見える。

今後の道筋としては・・・
暗く重いフイラメント(豆電球)式ブロックダイナモが市場から消え、
ブロックダイナモでもカゴ下設置が当たり前になり、
校則等ではハブダイナモが義務化されLEDに置き換わることで無灯火がほぼ無くなり、
その後でいずれ点滅を厳格に禁止するかどうかという話になって
機能そのものを搭載不可とするかという議論が起こり、
その後、配光や幻惑対策という方向に向かうと予想。

全てが同時に改善されるような状況であれば
講習対象の項目に含まれていないということもなかったはず。
それゆえに少なくとも今後5年は何も変わらないだろうと。

CATEYEでもドイツ向け(StVZO)では上部カット配光のライトがあるので
円形配光に比べると劣るとしてもある程度の明るさと
幻惑対策は両立可能でも、なかなか配光まで気が向く人が少ないのが現状。
角度調整が必要であれば自転車の場合でも水平照射は不可とする法律と共に
自転車でも角度の切り替えが簡単にできるものが当たり前になる日もいつか来るかもしれない。


▼SG-355Bの色違いで性能は同等と思われる手持ちのSG-305について

約φ29×103mm 約102g 単4x3本 100ルーメン 実用点灯約10時間 8~30度
これがなかなか曲物だった。部屋の中で照らすぶんには全く違和感を覚えなかったが、
なにせ街灯0の場所を通ると、明るさがスポット過ぎて全く話にならない。
確かに明るいといえば明るい。極狭い範囲の中心部だけ。
中心部だけ過剰に明るすぎるので、路面状況も白飛びして分かりにくいほど。
スポット配光モードではその中心の明るさに対して周辺部の明るさが少なすぎて余計に暗さが際立つ有様。
拡散光モードに調整すればハンドルバーマウントだったので高さがあるぶん余計に駄目だったのか、
今度は暗すぎて話にならない。
身の危険を感じてスピードを相当落としたと同時に自転車用としては後悔した。
ブロックダイナモで漕ぎが重くなる安い電球式のほうがまだ拡散光から実用上マシだと思ったほど。
ハブ軸マウントにすれば改善されたのかもしれないが、ズレ対策に躍起になる気力も失せてしまった。
単4×3本という中途半端な本数も運用しづらく、だったら4本にして本体デカくなっても明るいか、
2本で充電しやすいとか4本電池ケースに収まりやすくするとかすれば
まだ日常用途として愛着も持てたかもしれない。
省サイズで明るいという評判だが、街灯が常に明るい場所しか通らないなら十分なのかもしれない。
しかし少なくとも当方の使用状況では役に立たなかったため
箱の中でハンディライトの予備の予備として眠ってしまっている。

●スポット型配光のLEDライトへの不満

従来のフィラメント式の豆電球は性質上元々拡散しやすい。
「LEDに置き換えたので中心だけ明るければそれでいい」というメーカーの感覚は納得できない。
数値上低くても
「拡散・周辺光があれば、地上からの高さ○cm計測で拡散180度以上」と書いて
画像や動画を載せて優位な点を示すべきだろう。
「配光にムラがあれば路面が見づらくなる」ので配光ムラが少ないかどうかも全く分からない。
明るすぎるものが困るのであれば上方向カットをすべきであり、
そういった対応がROXIMやDOSUN製品に比べ著しく遅れていることに
何ら危機感を持っていないであろう各メーカーの対応には疑問。
無灯火を無くすために一般大衆向けでは
最低限とにかく安い製品のみをリリースすることに終始するよりも、
車体やカラーリングの変更以前に、安全と道交法にも関わる部分として
徹底的に開発資金を投じてでもフラグシップモデルを投入することで
安全性に寄与する姿勢を示す機会になることは重要なことだと思うが、
「どうせ資金回収もままならないような事業投資に価値はない」という
側面でしか判断できない立場の人達からすれば無駄でしかないのだろうか。

●自転車用ライトのJIS C9502:2008年版当時に参加していたのは・・・

協栄三洋(SANYO)、シマノ、キャットアイ、ブリヂストン、丸善電機産業
松下電池工業株式会社(現・パナソニック株式会社 エナジー社)、他

●BD-L3の詳細データについて

ブリヂストン LEDワイドダイナモランプ(ヘッターパック)
www.katayama-cycle.com/28_696.html
▼商品型番「F650301」または「BD-L3」
▼色別の品番
●P5973 BL(ブラック) JANコード:4977716067664
●P5974 GR(グレー) JANコード:4977716067671
新開発ワイド配光でさらに明るくなった、BSC史上最も明るいダイナモLEDランプ新登場!
●中心光度 約2500cd
●周辺光度 約1350cd
●219g
●LED×1灯
●126×114×42mm

こうした、販売店用カタログだけに情報があっても一般向けに情報公開しない理由は何故だろう。
やはり、勝手に取り付けられて不具合が起こればメーカーの責任にもなりかねないからというのが大きな理由なのか。
しかしそうだとすれば他の多数の代理店で公開している扱い商品を参考にして
購入し、取り付けて問題が起こったとして責任追及されているのだろうか。
※「商品構造上の問題」は「整備士が組み付けて通常使用したとしても起こり得る不具合」なので無関係。
更新作業が面倒としてもpdfでカタログごと丸上げするのが過度に重労働な作業とも思えず。
カスタム需要というか、性能向上させた先に信頼感を得て
そのメーカーの完成車もその後買うといった可能性もないとは言えないだけに
もっと積極的に情報公開とすら呼べないようなパーツカタログ程度は
公開すべきに思えるのだが・・・。


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LEDライトは発展途上で自転車パーツの中でも特に毎年のように変化しなければならないはずだが、
需要の低さからか変化が少ない。
(LED電球の変化の早さからすれば、本来自転車ライトでも毎年フルモデルチェンジでもおかしくないほど)
反面、新発売品が遅い利点としては、継続年数が多いほど不具合情報は蓄積されやすいので、その対策情報も得やすい。

●無灯火を防ぐために約2000円を払う価値

古い豆電球式のブロックダイナモライトを使っているような人達に
点灯・走行時の抵抗感も低くなっている新しいLED式を使ってもらいたいと思うが、
「まだ使えるから」で済ませてしまい、自転車店側での販促も不十分であれば、なかなか普及し辛い。

何も押し売りをしろと言っているわけではなく、2000円程度で済むものを
代車にでも取り付けて体感させることが無駄だとは到底思えないというだけの話。
いくら便利なものがあっても「知る機会」がなければ売れるわけがない。

そうして無頓着を貫くことは未だに重いブロックダイナモを使うユーザーに対して
結果的に無灯火を推奨しているような側面もあると見ている。
これは店に限ったことでもなく、古くて重くて不便なブロックダイナモライトを使い続ける知人友人がいれば
実際に交換した自転車に試し乗りしてもらう等の普及活動を展開することは
自分自身の安全にも繋がると考えている。

日没後の夜間や視界が50m以下の霧やトンネル内での使用義務のある灯火

(道路交通法で義務化:罰則あり)

▼全体的な説明


一長一短のある選択。組み合わせて使うのも勿論OKだが手軽さは失われる。

★夜間はあまり自転車に乗らない、車体重量を増やしたくない、毎回付け外すのが面倒

→「抵抗感はある程度増すが、安くて便利なブロックダイナモ」
★補修可オススメ:BS「BD-L3」約2000円 (補修ゴムローラー有)
★拡散型オススメ:丸善「MLA-8」約2000円

★夜間に乗ることが多い、買い物の機会も多いので毎回付け外すのが面倒

→「色々面倒でも、手軽さと低抵抗感ならハブダイナモ」
★オススメ:丸善「MLI-1AL」約1500円

★ガードレールもない暗い道を通ることが多い

→「駐停車時には外さないと問題だが、周囲が暗くても安心の明るさを得るには1万円超えのバッテリーライト」
★オススメ:CATEYE「VOLT800」約1万円

▼ブロックダイナモ

○・・・昼間メインでしか使わないのであれば未使用時は走行抵抗感が発生しない。
○・・・バッテリーライトのように、毎回ライトの付け外しの必要なし。
○・・・故障でまるごと交換になっても約2000円で済む。
○・・・ハブのグリスアップは問題なく行える。
△・・・YSDのものを標準とすればそれなりに明るくはなってきたが、まだまだ発展途上。
×・・・ハブダイナモに比べるとローラー駆動部へダメージが出やすい
×・・・走行抵抗感が最も高い。しかし最近では、LED化に伴い抵抗感の少ないものが出ている。
    LEDではないフィラメント電球式のものは今すぐ交換するべきだろう。
×・・・ゴムローラー部分が雨の日には滑りやすい?(当てるのが「リム」か「タイヤ」でも違う)

▼ハブダイナモ(軸径が5/16の一般車向け)

○・・・昼間でも買い物に駐停車が多く、その上で常時点灯を目的とするのであれば有用。
○・・・電源部はブロックダイナモよりは壊れにくい。
○・・・バッテリーライトのように、毎回ライトの付け外しの必要なし。
△・・・ブロックダイナモより抵抗感が少ないが、走行抵抗が発生しないバッテリーライトよりは当然劣る。
△・・・ブロックダイナモより明るいものもあるが、1万以上するようなバッテリーライトには劣る。
△・・・端子部分の互換性の把握が必要(J1、J2、J2-A)
×・・・不具合が生じてそれが電源部の場合、ハブ(車輪)のコイル部分一式の交換。
    しかし工賃も考えるとホイールまるごと交換で約5000円払うほうが早い。
    (ライトに問題があればライトだけ約2000円ほどで交換[工賃や送料は別])
×・・・グリスアップは基本的に片側しかできない。コイルが収まっている部分はハンダ付けを溶かす面倒な手間が必要。
×・・・ブロックダイナモに比べるとハブ(車輪軸)+ライトで重さが増えてしまう。
    昼間に使うことが多いのであれば未使用時でも重さが多少邪魔になる。

▼バッテリーライト(1万円以上)充電型 ※非ニッケル水素充電池式(エネループ他)

○・・・昼間しか使わないのであれば装備そのものの義務はない。
(但し、夜間以外でも点灯規定のある「霧・トンネル」のことを思うと持ち歩かないのはどうだろう。)
○・・・明るい。街灯なしでも安心。照らす角度は水平から下向き5度を基準に水平照射にならないよう注意。
○・・・ハブのグリスアップは問題なく行える。
△・・・予備があれば電池切れ知らずだが当然そのぶんの費用もかかる。
△・・・最低でも1万円以上出さなければ他とは比較にならない明るさは手に入らない。
×・・・付け外しに手間がかかる。夜間に買い物で駐停車が多いなら面倒。
×・・・バッテリー寿命があるが、その前に他のガタが来る。(滑って落として壊れるなど)

(5000円~1万円未満のものは中途半端)

▼バッテリーライト(5000円未満~安物)

○・・・昼間しか使わないのであれば装備そのものの義務はない。
(但し、夜間以外でも点灯規定のある「霧・トンネル」のことを思うと持ち歩かないのはどうだろう。)
○・・・ハブのグリスアップは問題なく行える。
△・・・ハブダイナモ・ブロックダイナモ程度の明るさしか得られない。
×・・・前照灯の基準にすら満たないような安物を買ってしまうと、
    ブロックダイナモやハブダイナモの予備ライトとしても機能せず後悔する。


【1】リムダイナモ vs【2】ハブダイナモ vs【3】(エネループなどの充電池ではない)充電式ライト

■値段の安さ
1>2>3
安くて暗い、明るいが高い。充電式ライトは暗いものは想定せず。
街中だけでいいなら暗すぎても400cdのJIS基準さえクリアしていれば一応問題はない。
■明るさ
3>2>1
暗い山道などを走行するなら1000lm級の明るさが欲しい。
■手軽さ
1>2>3
ハブダイナモはハブにガタがくれば、はんだ付けを外すなど分解しにくい構造のためグリスアップ自体が困難のため
ハブ一式かホイールごと交換。
充電式ライトは駐輪時に毎回取り外す必要が出る。
■軽量
3>1>2
充電式     「HL-EL1000RC」214g 約1200ルーメン(約6500カンデラ)
ブロックダイナモ「マグボーイ MLA-8」約260g
ハブダイナモ本体「DH-C2100:491g(DH-2N40Jで730g,DH-2N30Jは約800g超)」+専用ライト:不明(200gほど?)
■走行抵抗
3>>>2>>1
充電式は当然ゼロ。ハブダイナモはリムダイナモに勝る。
ブロックダイナモでも最近のものは安物自転車についているような昔からある重くなるようなものではない
軽めに抑えられた抵抗感のタイプもある。(丸善、BS、パナ)
■耐久性
これが一番判断に困る。
保管状態が屋外屋内でも全く異なり、基本的に夜道(トンネルや濃霧など)を走ることが多く、出番が多いかどうかでも違う。
あまり使わず付け外しが丁寧なら充電式が最も長持ちになっても、よく落としたり充電を繰り返すなら長持ちは難しい。
ハブのグリスアップするほど走行も荒くなければ酷使することもないのであれば物理的にハブダイナモが良く、
ブロックダイナモでも紫外線劣化防止にアルミホイルを被せるようなことでもすれば持つだろうし、
明るさは低いながらもゴムローラーが交換できるものもある。

しかし、昼間に使うことが多くトンネルを通ることもなく、
夜間走行になるのは冬くらいというのであれば
基本はブロックダイナモの軽いもので十分かと。
自分で交換するとしてもマグボーイで2千円ほどで安く済む上、
ハブはノーマルであればグリスアップもしやすい、
本体の重量もさほど増えない、とメリットは多い。
但し、暗さだけはどうしようもないので、
夜間で街灯なしの道を通ることが多いのであれば
買い物の機会も多く取り外す手間が多い状況になりそうならハブダイナモ、
明るさをとにかく重視するのであれば充電式ライトを増やすなど使い分けが必要。


━━★灯火の規定━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■夜間とは「日没時から日出時までの時間」

「道路交通法」第52条
第五十二条  車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。
以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、
政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。
政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。

(罰則 第一項については第百二十条第一項第五号、
同条第二項 第二項については第百二十条第一項第八号、同条第二項)
第120条:五万円以下の罰金

●「道路交通法施行令」
第十八条  車両等は、法第五十二条第一項 前段の規定により、夜間、道路を通行するときは、
次の各号に掲げる区分に従い、それぞれ当該各号に定める灯火をつけなければならない。
([略],前方五十メートルまで明りように見える程度に照明が行われているトンネルを通行する場合を除く。)

第18条五 軽車両 公安委員会が定める灯火
(夜間以外の時間で灯火をつけなければならない場合)

■夜間以外の時間で灯火・尾灯をつけなければならない場合

(尾灯に関しては自転車(軽車両)の場合は反射板でも構わない)
第19条 法第52条第1項後段の政令で定める場合は、
トンネルの中、濃霧がかかつている場所その他の場所で、
視界が高速自動車国道及び自動車専用道路においては200メートル、
その他の道路においては50メートル以下であるような暗い場所を通行する場合
及び当該場所に停車し、又は駐車している場合とする。「道路交通法施行令」
(道路にある場合の燈火)

■各都道府県により詳細が異なる

各都道府県別の条文一覧は反射板のページで確認
https://www60.atwiki.jp/longmemo2/pages/42.html

▼灯火に制限のある地域

※例えば東京の場合、下向きにするような規定はないが・・・
白色又は淡黄色で、夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯

下記地域では角度などに制限がある。

■青森
 前方十メートル以上照射できる前照灯火にあっては、主光軸の地面における照射点が前方十五メートルを超えないもの
■山形
 夜間、前方5メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる性能を有するものであること。
 ただし、自転車に設ける発電装置のものにあつては、
 照射光線の方向が下向きで、その主光軸が、前方10メートルの地点を超えないものとする。
■福島
 照射光線の方向を下向きにし、その主光軸は、前方10メートルの地点を超えないものとする。
■埼玉
 進行方向を正射し、その主光軸は下向きであること。
(抽象的な角度のみで距離に関してはナシ)
■福井
(前方十メートル以上照射できる前照灯にあつては、その主光軸が下向きで、
 かつ、その主光軸の地面における照射点が前方十五メートルを超えないもの)
■静岡
 (1) 白色又は淡黄色で、夜間前方5メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する前照灯
 2 前項第1号の規定による前照灯のうち発電装置のものにあつては、
 その主光軸の地面における照射点が前方10メートルをこえないよう、下向きにしなければならない。
■滋賀
 (1) 灯光の色が白色または淡黄色で、夜間前方10メートルの距離にある
 交通上の障害物を確認することができる性能を有する前照灯
 (2) 前号の場合において、自転車に設ける発電装置式のものにあつては、
 その主光軸は、前方15メートルにおいて、地面からの高さが0.5メートルを超えないものとする。

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参考:自転車以外の場合

「道路交通法」第52条
2  車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、
他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、
他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、
政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
自転車では1万カンデラを超えるような明るさのライトが現実的ではないため規定なし。
デカイいバッテリーを積んで発光させれば不可能ではないかもしれないがさすがに迷惑。

●道路交通法施行令

(他の車両等と行き違う場合等の灯火の操作)
第20条 法第52条第2項の規定による灯火の操作は、次の各号に掲げる区分に従い、
それぞれ当該各号に定める方法によつて行うものとする。
一 車両の保安基準に関する規定に定める走行用前照灯で光度が1万カンデラを超えるものをつけ、
車両の保安基準に関する規定に定めるすれ違い用前照灯又は前部霧灯を備える自動車 
すれ違い用前照灯又は前部霧灯のいずれかをつけて走行用前照灯を消すこと。
二 光度が1万カンデラを超える前照灯をつけている自動車(前号に掲げる自動車を除く。) 
  前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
三 光度が1万カンデラを超える前照灯をつけている原動機付自転車
  前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。
四 トロリーバス 前照灯の光度を減じ、又はその照射方向を下向きとすること。

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■ライトのJIS改正について

cyclepress.co.jp/report/20141224_02/
www.jisc.go.jp/
(JIS検索からC9502で検索)
詳しい測定基準はJISをしっかり確認。
図のレイアウトが分かりにくいので各自でまとめる必要がある。


●自転車の灯火について(都道府県別)

www.cycling-ex.com/2015/12/jitensha_light_kimari_47.html
リフレクター(反射板)都道府県例規集の条文抜粋の内容の2015年12月最新版。

●地域別の違いについて

www.cycling-ex.com/2015/12/kokoga_chigau.html
■発電装置による前照灯について
発電装置ということなので「ブロックダイナモ」か「ハブダイナモ」への制限であり、
電池や充電式バッテリーライトでは全ての地域で主光軸は水平でも構わないとも解釈できる。
そして、自転車の前照灯では道交法上では幻惑対策の規定がないため、いかに杜撰な条文であるかが分かる。
(JIS C9502での測定基準では上方向への明るさは上限があるが、法的な制限となり得るとすれば
バッテリーライトでも上方向への明るさをカットしたものしか販売していないことになるが、
説明書に注意書きがある程度で今のところ規制する様子がないことからあくまでJIS基準のみと考えられる)

それにしても、前照灯に限らず、本来こういう「解釈だけではない法的根拠をしっかり書いてある」情報は
ライト等の扱い代理店に限らず、各地方公共団体でも共有されて然るべきにも関わらず、
それぞれ独自に任せすぎているせいで、バイラルメディアどころか「自転車店やプロ選手でも
いい加減な道交法の知識を拡散させている原因」となっているのだろう。

しかし結局、情報共有や点滅問題よりも目先の目標では無灯火を限りなくゼロにするために
まずは、教育・法整備・規制の要望などあらゆる面から同時に少しづつできる範囲から注力しなければならず、
配光の良さと明るさと上方向への照射カット等の性能向上などを
多くの消費者から上がってくるのが期待できるのは遠い先の目標。
最終更新:2023年11月19日 09:03