概要
SNKの2D対戦型格闘ゲーム。
ナンバリングタイトルは'94~XIIIの計13作品がリリースされており、
外伝的作品に 『NEOWAVE』 や 『熱闘』 『EX』 シリーズ、3Dの 『MAXIMUM IMPACT』 シリーズなどがある。
旧SNK倒産以降も現役で2Dの新作を出し続けている唯一のシリーズとなっている。
『KING OF FIGHTERS』 というタイトルはもともと 『
餓狼伝説』 『
龍虎の拳』 作中で開催される格闘大会の名称。
当初SNKは 「キング」 という略称を定着させたかったようだが、もっぱら 「KOF」 と呼ばれている。
格闘ゲームに関連する文脈の中では 「'94」 などの年号のみで呼ばれる場合もKOFのことと考えてまず差し支えない。
3対3のチームバトル (作品によっては最大4対4) と登場キャラクターの多さが最大の特徴となっている。
また対戦格闘ゲームにおける
クロスオーバーの元祖でもある。
そしてこれまで1対1で対戦することが主だった対戦格闘ゲームにおいて「複数キャラを選択してチームを
組む」といった「チーム制対戦格闘ゲーム」というジャンルも確立し、他社の対戦格闘でもこのルールを
取り入れるゲームがあったりと、「龍虎の拳」と同様に対戦格闘ゲームに新たな可能性を見いだした
タイトルでもある。
これといったストーリー展開のない'94、'98、2002、XIIなどは 「お祭り作品」 と呼ばれ、
'95~'97は 「オロチ編」、'99~2001は 「ネスツ編」、2003以降は 「アッシュ編」 と題されている。
*1
'94開発段階では完全新作として計画されていたようだが、出場キャラ数のあまりの多さにスタッフが音を上げたため
ドリームマッチ路線に切り替えられたという経緯がある。
SNKの過去作品に何の関係もない新キャラクター (日本チームやアメリカンスポーツチームなど) が登場したり
サムライスピリッツのキャラクターが 「世界観が違うため」 という理由で外されたのはこのためで、
当初から独立したストーリーを展開するプランはあったようだ。
基本システムは1レバー+4ボタン(A:弱P、B:弱K、C:強P、D:強K)、同時押しで特殊動作。
作品によっては特殊動作専用ボタンが加わる場合もある。
登場キャラの多さに加え開発期間が毎年1年弱しかないため、ゲームバランスや操作性に問題を抱えている場合が多い。
'94、'98、2002とお祭り作品はいずれも評価が高いため、しばしば「KOFは4年ごとに良作を出す」と言われる。
ただし年号ナンバリングを撤廃し1年以上の開発期間をかけてリリースされたXI (2005年稼動) も良作とされており、
近年この法則は崩れている。
なお参戦キャラクターが元のシリーズとは違う設定や性能を付与されイメージが改変されていることがあり、
この点に関するオールドファンからの批判は少なくない。
ただしKOFのストーリーは 『月華』 ~ 『龍虎』 (~ 『ファイヤースープレックス』) ~ 『餓狼』 (~ 『風雲』) と展開される
「SNK正史」 には含まれていない。 言わばパラレルワールドのような位置付けになっている。
一番分かりやすい差異は、原典では設定上10年ぐらい離れているはずの『龍虎』と『餓狼』が、
このKOFの世界ではどちらも同年代扱いになっていたりする所だろう。
他にも原典の時系列に関係なく時代を超えてキャラが集結していたりするのもお祭り時空ならでは。
参戦作品(プレイヤーキャラクターのみ)
THE KING OF FIGHTERS '94
1994年。
KING OF FIGHTERSを開催する。
なお、今大会は特別ルールとして
3人1組のチーム対戦形式にて取り行う。
以上……。 [R]
1994年8月にMVS (業務用NEOGEO) で稼動。
ROM容量は196Mbit。(1Mbitは1MBの8分の1の単位で、8Mbit=1MBとなる)
以前からファンの間では 「いつか出るのではないか」 と噂されていたSNKゲームのオールスター的作品。
+
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発売までの経緯と、KOFイメージの決定にまつわる話 |
SNK自身もこのタイトルは大がかりで難産なタイトルだった故に広告展開も凝っており、
アーケードリリース直前まで、タイトル以外の情報は一切カットしていた。
当時は積極的にTVCMも打っていたSNKがほんの一瞬 (2カットほど)、しかも1秒にも満たないゲーム画面と
後は街頭インタビューを模したCM作りで、ユーザーにとっては本当に 「未知なるゲーム」 としてその発売を待つ事となった。
満を持して登場となった'94は、それまでのSNKファンを内容的にも視覚的にも驚かせる事となる。
それまでのSNKのドットは、原色に近い色使いと丸みを帯びた特徴あるものだったのだが、
'94のものはシャープなライン・ドットの組み合わせと淡い色使いによる、SNKドットのイメージを大きく覆す物だった。
これは当時業界最高峰と言われるドット技術を持っていた元アイレム (現・アイレムソフトウェアエンジニアリング)
のスタッフがSNKに移籍し、ドット製作を担当したため。
(これ以前に同じスタッフがドットを担当した 「ラストリゾート」 というシューティングもその美麗さから高い評価を受けている。
後の「メタルスラッグ」シリーズのドットもこのスタッフが作り上げたものである)
このグラフィックがKOFシリーズのトータルなイメージを決定付けたと共に、
ドット製作に一分の妥協も許されないプレッシャーとして、後々にまで続くこととなった。
後の作品 (特にプレイモア以後) で「改悪」という表現がよく聞かれるのも、旧SNKの技術水準が高かったことを示している。
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主人公は
草薙京だがまだ影が薄く、初期カーソルは餓狼伝説チームと龍虎の拳チーム、
HOW TO PLAY画面も
テリーと
リョウが務めている。
ストーリーは
ハイデルンと
ルガールの因縁を除けばほぼ存在しないが、オロチ編の前日譚ということになっている。
システムも当時の主力シリーズであった『餓狼』『龍虎』を融合させアレンジを加えたものを採用。
小足連打が強すぎるため、突き詰めれば
小足ゲーと言われバランスはあまり良くないが、
他を圧倒するキャラ数や多くの斬新な試みが受け話題性は極めて高く、シリーズ一作目としての評価は上々だったと言える。
また対戦格闘ゲームとしてはかなり演出面でも凝った作りになっており、開幕前のステージ登場演出を始め、
2002までシリーズの伝統となった「チーム最後の一人が倒されるとそのまま画面がホワイトアウトしていく」という
KO演出も、ここで確立された。
また2004年12月にはKOF10周年記念作品としてアレンジ+ドットのハイレゾ化を行った 『Re-Bout』 がPS2にて発売された。
ちなみにこれが、NEOGEO以外の機種での初めての'94の移植となった。
(94年当時、SNKはNEOGEO以外の機種での移植はしないと宣言したのだが、経営の不振により翌年にはSSやPSの移植を再開)
- チームバトルシステム
- シリーズ最大のウリ。 1チーム三人構成で3対3の勝ち抜き戦を行う。
勝つと体力が少し回復 (前ラウンドの残りタイムで増減) し、そのまま次の相手と戦うことになる。
今作ではチームメンバーは固定。 各チームは各国の予選を勝ち抜いた代表チームという設定だった。
- ダッシュ
- レバーを前or後ろに二回素早く入力。 ランではなくステップ動作。
一部キャラはステップ中に空中特殊技 (中段) や空中必殺技が出せる。
- 攻撃避け
- 非行動時にAB同時押しで発動。
打撃に無敵だが投げに無防備。 モチーフは餓狼シリーズのライン移動。
- 避け攻撃 (スルーアタック)
- 餓狼2等と同じくガードモーション中にレバー前+ボタン操作で上半身無敵の攻撃を繰り出す。
全キャラ共通でダメージは0だが必殺技キャンセルが可能。
- ふっとばし攻撃
- CD同時押しで出る威力と判定の強い通常攻撃。 ヒットすると相手は吹き飛んでダウンする。 キャンセル可。
空中でも出せるがしゃがみガード可能で、今作のみグラフィックがJ強Kと同じ。
モチーフは餓狼2・SPのライン飛ばし攻撃。
実は空中吹っ飛ばし攻撃は本来仕様にはないバグであったため、インスト等の説明には無かった。
95以降は空中でも専用グラフィックが用意され、仕様となった。
- 特殊技 (一部のキャラ限定)
- レバー入れ攻撃で (中段の) 特殊技が出せる。
キャンセルは不可、通常技をキャンセルして出せない。
- パワー溜め
- ABC同時押し。 龍虎の拳の気力溜めがモチーフ。
パワーMAXになると攻撃力上昇 (約1.5倍)、ヒット・ガード時のノックバック増加、
超必殺技が一度だけ使用可能 (使った後、パワーMAX状態解除) のアドバンテージを得られる。
パワーは攻撃を喰らったりガードしたりすることでも溜まるが、
これでパワーMAXになった場合は溜めてパワーMAXになった時よりも持続時間が短くなる。
- 超必殺技
- パワーMAX状態中にMAX解除と引き換えに発動可能。 体力が1/4以下になると使い放題になる。
パワーMAXかつ体力1/4以下であれば威力が上昇する。
- ガードキャンセル
- 実は存在するガードキャンセル。
5回以上連続でガードした場合、必殺技や超必殺技でガードキャンセル可能。
- 挑発
- 相手から離れてC。
龍虎の拳同様、パワーMAXで無い限りは相手のパワーゲージを減らすことができる。
通常移動でキャンセル可、またCボタン連打で通常より多くのゲージを減らせる。
- 大ジャンプ
- レバーを上要素へいれてすぐにニュートラルに戻すと通常より飛距離の出る大ジャンプになる。
意図的にデザインされたものではなく、バグから生じた動作。
- 援護攻撃
- 待機メンバーが画面内に見えており、かつ相手より体力が少ない時に気絶、またはつかみ技を喰らっている間に
ABC同時押しでメンバーが背景から飛び込んできて相手を攻撃する。(ダメージはなし)
ただし待機メンバーが既に負けている場合 (使用キャラが三人目の時) は援護不可。
モチーフは餓狼シリーズのライン移動攻撃。 ストライカーの先駆けとも言える。
- その他
- 餓狼伝説のキャラのみしゃがみ歩きが可能。
- ユリとキングにのみ脱衣KOが存在。
- コマンド投げが連続技に組み込める。ただし本作ではコマンド投げを連続技に組み込んだ後に、ステップで近づいてダウンした相手を再びコマンド投げで投げてしまえる凶悪なバグが存在している。
- 一部必殺技のコマンドはインストカードと同様に入力しても発生せず、最後にニュートラルが必要。京の鬼焼きやケンスウの神龍天舞脚が露骨に出しにくいのはこれが原因。
THE KING OF FIGHTERS '95
1995年7月にMVSで稼動。 シリーズ第二作、
オロチ編第一章。 ROM容量は250Mbit。
京のライバルキャラとして
八神庵が登場し、爆発的なブームを巻き起こした。
格闘ゲーム界全体が攻撃力インフレ傾向の真っ只中に登場したため単発ダメージはシリーズ最大。
(お互いパワーMAXの吹っ飛ばし攻撃1発が、超必殺技を直撃させたのと同レベルのダメージ)
特にパワーMAX中のガーキャンの強さが洒落にならないため、突き詰めれば
ガン待ちガーキャンゲーと言われる。
SEやもっさりした挙動に独特の味があり、コアなファンが多い。
'94からの変更点のみ下記。
- チームエディットシステム(新)
- 今作から固定チームの他に、任意のキャラ3人でチームを構成する事が可能に。
- 避け攻撃 (カウンター攻撃) (新)
- スルーアタックが削除され、避け動作中に任意のボタンで発動する派生技に変更。
専用の動作と共に小ダメージの攻撃を放つ。 キャンセルも可能。
本作より以降のシリーズ及びクロスオーバーシリーズと共通の操作になる。
- ガードキャンセル
- '94の時とほぼ同じ仕様だが、パワーMAX時に限りガード一回目からガードキャンセル可能。
これにより本作品の対人戦は独自の緊張感を持つ。
- 挑発
- 大ジャンプ
- 今作から正式な仕様として採用。また使用時に残像が出るようになり、視覚的に解りやすくなった。
- 打撃投げ (一部のキャラ限定) (新)
- 投げ間合でのみ出すことができる初段がガード不能 (またはガードクラッシュ確定) の連続攻撃型打撃技。
現在の一般的な打撃投げとは微妙に違う。 詳しくは該当項目を参照。
THE KING OF FIGHTERS '96
1996年7月にMVSで稼動。 シリーズ第三作、オロチ編第二章。 ROM容量は362Mbit。
システムは前2作から大幅に変更。 また多くの飛び道具が飛ばなくなったため、接近戦主体の攻め合いのゲームへ。
意欲的な作品だったもののコマンドの受け付けが異常に厳しく、バランスも悪かったためゲームとしての評価は低い。
突き詰めればコマ投げとふっとばしゲーと言われ、またジャンプの多彩化によりバッタゲーと呼ばれるようにもなった。
しかしキャラクター人気は依然高く、この頃から勢いを失いつつあった餓狼・龍虎・サムスピシリーズに代わる
SNKの看板タイトルとして認識されるようになる。
同人人気が高まった一方、一部で 「キャラゲー」 と揶揄される原因も招いた。
BGMはKOFを象徴する曲 「ESAKA?」 など名曲が揃っており、シリーズ最高のBGM群との呼び声も高い。
- ボスキャラクター(一部家庭用でのみ隠しとして使用可)
- ダッシュ
- 前ダッシュがステップから二回目のレバーを入れ続ける限り走るランに変更。 隙はほぼ無し。
- 受け身 (新)
- ジャンプ関連
多彩なジャンプ (と飛び道具の飛距離低下) がゲームのスピード化に拍車をかけた。- 大ジャンプ
- レバーを下要素に入れた後orダッシュ中に上要素に変更。 残像が付き素早く飛距離が出る。
- 小ジャンプ (新)
- レバーを一瞬上要素に入れる。 高度が低いジャンプ。
- 中ジャンプ (新)
- レバーを一瞬下要素に入れた後orダッシュ中にレバーを一瞬上要素に入れる。
小ジャンプの高度で素早く飛距離が出る。
- 緊急回避動作 (前転・後転)(新)
- レバー前+AB同時押しで前転、(レバー後ろ+) AB同時押しで後転。 攻撃避けに代わる新しい回避動作。
コマンドを入力する事で打撃無敵になりつつ一定距離移動する。
ただし投げには一切無防備で動作終了間際に隙がある。
パワーMAX時はMAX解除と引き換えにガードキャンセルから緊急回避動作ができ、動作終了間際の隙はなくなる。
- 投げ外し (新)
- 相手に投げ技を喰らう瞬間にAB同時押し。 掴み投げとコマ投げは外すことができない。
- 空中ガード (新)
- 垂直ジャンプ、後方ジャンプ時にレバー後ろ要素。
空中技と飛び道具系がガードできるが、地上技はガード不能。
- ガードクラッシュ(新)
- ガードし続けると強制解除され、一定時間硬直する。
が、クラッシュするタイミングが分かりづらく、無防備になる時間も短い。
- カウンターヒット (新)
- 相手の攻撃の出際に攻撃を当てるとCounter!!の文字が出て通常より威力がアップ。
さらに空中で食らい判定が残り、ダウン攻撃が当たっても空中で追撃が出来る。
パワーMAX状態中はカウンターを受ける状況が増えてしまう。
- クリティカルヒット (新)
- 一部の技のみ、攻撃HIT時に稀にクリティカルヒットとなり、ダメージとヒットバックが大きくなる。
クリティカル時はCritical hit!の文字が出る。
- MAX超必殺技(新)
- 体力1/4以下、かつパワーMAX時に超必殺技のコマンドを入力すると成立。 演出が変化し、威力が強化される。
- 挑発
- スタートボタンに変更。 前作までとは異なり、フォロースルーを中断して行動が可能。
つまり連打ができ、本作では対人戦でMAX状態を目にする機会が激減した。
- その他
- 連続技成立時にヒットカウントが表示されるようになった。
- 攻撃避け、特殊技、ガードキャンセル必殺技・特殊技、脱衣KO、しゃがみ歩きの削除。
(攻撃避けは大門とクラークのみ使用可)
- ガードポイント付き必殺技の導入。
- 各キャラの相性によって援護攻撃の可否が決定するようになった。('95時点で一部キャラに存在)
THE KING OF FIGHTERS '97
1997年7月にMVSで稼動。 シリーズ第四作、オロチ編完結章。 ROM容量は460Mbit。
'96を継承・進化させたアドヴァンストモードと'94風のエキストラモードから選択が可能に。
KOFのシステムの形はここで完成されたと言っても良い。
しかし肝心の作り込みが甘く、'96とは正反対にコマンド受け付けが緩すぎるため暴発が多発。 バランスも良いとは言えない。
特に
隠しキャラクターが対戦を崩壊させており、突き詰めるまでもなく
暴走ゲーと言われる。
オロチ編の完結章としての演出やストーリーは評価されており、人気は低くない。
BGMは曲の出来そのものは悪くないものの、ステージの殆どが環境音 (風や人の雑踏の音) で構成されており、
特定のキャラのみBGMが鳴るという事で、著しく盛り上がりに欠けるという評価を下されてしまっている。
ちなみに中間デモで見られるトーナメント表によると、実際はこの大会には64ものチームが出場している様だ。
プレイヤーに明かされているのはそのうち僅か9チーム。他の参加者はどんな顔触れだったのだろうか?
'94草薙京
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス
- 特殊技 (復活)
- 通常技をキャンセルして出せるようになり、中段などの特殊な性能が無くなる代わりに
必殺技でキャンセルがかかるようになった。(必殺キャンセル不可の技もある)
これにより 通常技→特殊技→(超)必殺技 という流れが以降のシリーズの連続技の基本となった。
- EXキャラクター (新)
- いわゆる裏キャラ。 一部のキャラは別性能のキャラが選べる。
- 暗転 (新)
- 超必殺技発動時に暗転・一時停止するようになった。
このため超必殺技はほぼ連続技・割り込み専用となり、立ち回りの中で使うことが難しくなった。
- モードセレクト(新)
- アドヴァンストモード (ADV)
- 緊急回避動作・ジャンプ・ダッシュ(ラン型)・受け身・投げ外し
- アドヴァンストゲージシステム
- 自発的に溜めることはできず、相手に攻撃を当てるor相手から受けるor必殺技を使用でゲージが増加。
最大三本までストック可能で、各キャラの相性によって交代時にストック数が変化する。
ゲージ一本消費で超必殺技・ガードキャンセル動作、MAX発動が使用可能。
- パワーMAX発動(新)
- ABC同時押しでゲージ一本消費し、任意のタイミングでパワーMAX状態になる。
この状態で超必殺技を使うとMAX超必殺技に変化する。
MAX超必殺技を出してもMAX状態は解除されない。(超必殺技分のゲージは消費)
- ガードキャンセル
- ガード中にゲージを一本消費してAB同時押しで緊急回避動作、CD同時押しでふっとばし攻撃。
- エキストラモード (EX)
- 避け・ジャンプ・ダッシュ(ステップ型)・投げ外し不可
- '94とほぼ同じ。 ただしスルーアタックやカウンター攻撃がない。
- パワー溜め・挑発・受け身
- '96と同じ。 ただし自力で溜めるよりも敵の攻撃によってMAXになった時の方がMAX持続時間が長い。挑発はゲージを減らすことが出来なくなった
- 超必殺技
- 使用制限がなくなるのが体力1/8以下に変更。
このときパワーMAX状態であればMAX超必殺技になる。(使用後MAX状態は解除)
- ガードキャンセル
- アドヴァンストモードと同じ。 ただしゲージが1本しかないため、即座にMAX状態が解除される。
THE KING OF FIGHTERS '98 Dream Match Never Ends
1998年7月にMVSで稼動。 シリーズ第五作、'94以来のお祭り大会。 ROM容量は683Mbit。
海外版のサブタイトルは "The Slugfest"。
ストーリーは存在しないが、かわりに各キャラクターへのインタビューが用意されている。
システムは'97と同じくアドヴァンストモードとエキストラモードから選択が可能。 変更点のみ下記。
前作で完成されたシステムをさらに洗練した形で、理想的なシステムバランスと言える。
キャラクターバランスも裏キャラ含めて総勢約50人という数から考えて奇跡的と言える良さに仕上がっており、
BGMや背景、隠し要素の評価も高く、本作をKOF歴代最高傑作に推す声は多い。
なおDream Cast移植版のサブタイトルは "Dream Match 1999" となっているが、内容は本作に準拠。
10年近く稼動させていた店も多い長寿タイトルとなったが、リメイク作 『Ultimate Match』 が登場したことで
徐々に見かける機会は少なくなってきている。
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス 裏テリー・ボガード 裏アンディ・ボガード 裏ジョー・ヒガシ 裏リョウ・サカザキ 裏ロバート・ガルシア 裏ユリ・サカザキ 裏不知火舞 裏ビリー・カーン '95草薙京
オメガ・ルガール
- ルーレットエディット (新)
- キャラ選択画面で 「?」 を選ぶと未決定メンバーが毎試合ランダムで決まる。
ただし裏キャラは選ばれない。
- アドバンテージシステム(新)
- 1試合消化するごとに、負けた方が有利になっていくシステム。
ADVモードは最大ゲージストック数が初期の3本から1本ずつ追加され、3人目は5本まで増える。
EXモードはゲージの長さがどんどん短くなっていく。(溜まりやすくなる)
- モードセレクト
- アドヴァンストモード
- フィーリングバリエーションシステム(新)
- 援護攻撃の相性とは別物。 各キャラは機嫌が良い・普通・悪いの状態が日替わりでランダムに決まり、
上機嫌なら+1本、不機嫌なら-1本といった具合に交代時のゲージ引き継ぎに影響を及ぼす。
機嫌はオーダー決定時にスタートボタンで確認可。
- MAX超必殺技
- 使用後MAX状態が解除されるようになり、連発はできなくなった。
- 投げ外し
- エキストラモード
- ジャンプ
- 各種ジャンプの使い分けがADVモードと同様になった。
- カウンター攻撃 (復活)
- ステップ特殊技 (復活)
- 挑発
- 双方がエキストラモードに限り挑発でゲージを減らすことが出来る。
- その他
- 投げ(超)必殺技にスカりモーションが追加され、それまでシリーズを通して強すぎた投げキャラが弱体化。
- 垂直小・中ジャンプ攻撃が横J攻撃と同じ物に。
現在は上記'94~'98までを1つにまとめたPSP版が発売されている他、PSPとPS3のPSNコンテンツ「NEOGEOステーション」や、
ゲームアーカイブス、バーチャルコンソールでプレイが可能になっている。
THE KING OF FIGHTERS '98 Ultimate Match
2008年3月にTaito Type Xで稼動。 '98稼動10周年記念のリメイク作。 略称は 「'98UM」。
要望の多かった
'96ボスチームや
ゲーニッツ、
オロチなど13キャラが追加され、'97までに登場したキャラが総出演。
背景やBGMなどの強化の他、キャラクター性能やシステムにも大幅に手が加えられ、
特に無印'98でも強化されていたものの、まだ不利とされていたEXモードが再強化されている。
これらの調整を評価する声がある一方、発売日の大幅な延期や、一部の抜け出た性能を持つキャラの存在、
家庭用で使用可能となったボスキャラクターに調整が入っていないため、対戦で気兼ねなく使うことができない点、
細かなバグ・誤植の多さなどに対する批判も少なくない。
PS2版ではオンライン対戦や 「ネオジオモード」(無印'98ベタ移植モード) などが追加されている。
2011年1月には、更に微調整を加えた「THE KING OF FIGHTERS '98 Ultimate Match Final Edition」がNESiCAxLiveで稼働した。
無印'98からの変更点のみ下記。
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス 裏テリー・ボガード 裏アンディ・ボガード 裏ジョー・ヒガシ 裏リョウ・サカザキ 裏ロバート・ガルシア 裏ユリ・サカザキ 裏不知火舞 裏ビリー・カーン '95草薙京
裏ブルー・マリー 裏山崎竜二 裏キング 裏ギース・ハワード
- 乱入専用キャラクター(PS2版でのみ隠しとして使用可)
- ボスキャラクター(PS2版でのみ隠しとして使用可)
- モードセレクト
- 選択したモードにかかわらず、溜まり切っていない半端ゲージが次のキャラに引き継がれるようになった。
- アルティメットモード (ULT) (新)
- 以下の3項目をADVタイプ、EXタイプのどちらかから選択して組み合わせるモード。
CVS2のEXグルーヴや剣サムの祭スピリッツのようなもの。
(ただしEXグルと祭スピが家庭用のおまけ要素だったのに対し、アーケード用に調整されている)
よく使われるのは移動と回避動作をADV、ゲージをEXにした 「'96モード」 と呼ばれる組み合わせ。
なお3項目全て同じタイプを選んだ場合は、ULTモードではなく通常のADVorEXモードと表示される。- 移動タイプ (ランorステップ)
- 回避動作タイプ (緊急回避or攻撃避け)
- ゲージタイプ (ADVゲージorEXゲージ)
- アドヴァンストモード
- アドヴァンストゲージシステム
- クイック緊急回避(2002、XIより追加)
- 2002、XIのものと同仕様。 地上通常技・特殊技ヒットorガード時に(レバー前+)AB同時押し。
ゲージを1本消費する。
- MAX超必殺技
- ゲージを3本消費することで、MAX発動状態でなくとも使用可能になった。
- フィーリングバリエーションシステム削除。
- エキストラモード
- エキストラゲージシステム
- ゲージがMAXになっても即パワーMAX状態にならず、1本だけストックできるようになり、
ADVモード同様ABC同時押しで任意にMAX発動が可能に。(空中でも可)
また相手の攻撃ヒット・ガード時に溜まるゲージ量が全体的に増えた。
- クイックMAX発動(2002より追加)
- 基本は2002と同様だが、地上・空中を問わず超必殺技以外の全ての技から発動可能。
2002ではゲージ2本消費だが、EXモードは1本しかストックできないため、実質制限なし。
またガードキャンセルで発動することも可能。
ただし即座にニュートラルに戻るのではなく、技後半のモーションを若干キャンセルできる程度。
- クイック攻撃避け(新)
- クイック緊急回避の攻撃避け版。 操作とゲージ1本消費はADVモードと同じだが、
MAX発動中はどこでもキャンセルのように残り時間を消費して出せる点が異なる。
カウンター攻撃も出せるため、連続技に組み込むこともできる。
- ライフゲージ
- '96までのように、ライフ1/4以下で点滅する (超必殺技制限解除) ようになった。
またチームメンバーが1人倒されるごとのゲージの溜まりやすさに変化はなくなり、
代わりにライフゲージが点滅し始めるラインがさらに上がっていくようになった。
- ライフ点滅中に超必殺技を使うと一定時間点滅が止まるため、一部の例外を除いて
超必殺技連発の悪あがきはできなくなった。
(ゲージをストックしていた場合はゲージ消費のみで、ライフ点滅は停止しない)
- 双方がEXゲージであっても、挑発でゲージを減らすことはできなくなった。
- 攻撃避け
- 動作終わり際の隙がほぼなくなったため、タイミング良く連発すると打撃に対して完全無敵になる。
(ただし投げに完全無防備)
- 歩くスピードがADVモードの1.3倍になり、代わりにフロントステップ中に特殊技が出せなくなった。
- 投げ外しができるようになった。
- 投げ外し
- 掴み投げも外せるようになったが、緊急回避・攻撃避け動作中に投げを食らうと入力を受け付けないようになった。
- 空中ガード
- 削られるガードクラッシュ値が多くなり、空中でガードクラッシュすると着地後の硬直が長くなる。
ただし空中ガードクラッシュ時も受け身を取ることが可能なため、あまり意味はない。
FEより受け身不能に再調整された。
- ガードキャンセル
- 援護攻撃
- 掴み投げを受けているときに発動できなくなり、気絶した場合のみ可能になった。
- その他
- 挑発にキャンセルがかからなくなった。
- ダウン追撃判定を持つ技が多数追加された。
THE KING OF FIGHTERS '99
1999年7月にMVSで稼動。 シリーズ第六作、ネスツ編第一章。 ROM容量は673Mbit。
海外版のみ "Millennium Battle" のサブタイトルが付く。
新主人公
K'と新たなプロットのもとに、未来的でサイバーな雰囲気に一新。
それまでの3対3チームバトルに
ストライカーが加わり、1チーム4人制となった。
しかし試合のテンポの悪さや操作の複雑化、バランスの悪さ、急激すぎる世界観の変化により人気はイマイチ。
BGMの評価だけは相変わらず高い。
システムの基本部分は'97・'98のアドヴァンストモードがベース。 変更点のみ下記。
- エクストラストライカー(『'99EVOLUTION』のみ)
- かわし移動 (新)
- 非行動時にAB同時押し。 緊急回避動作とほぼ同じだが、後転は素早く移動してから元の位置に戻るように変化。
かわし動作中に任意の攻撃ボタンを押すことでかわし移動攻撃を出せるが、通常はキャンセルはかからない。
- ゲージシステム
- '97のアドヴァンストゲージがベースだが、キャラクターが交代すると引き継がれない。(0に戻る)
代わり全体的にゲージ効率が上昇している。
- ストライカーシステム (新)
- ニュートラル時にBC同時押しでストライカーボムを消費して仲間を呼び出し、専用動作で攻撃させる。
ストライカーボムの初期量は3つ、一人倒されるごとに1つ増え、最大5つストック可能。
呼び出し動作中は無防備で動作の出はじめに攻撃を受けるとストライカー攻撃は発動しない。
- カウンターモード (新)
- ABC同時押しでパワーゲージを三本消費して発動、一定時間持続。 効果は以下の通り。
- 攻撃力上昇
- ヒットバック増加
- ガードキャンセル使用不能
- 超必殺技が使い放題になるが、一部発生が遅くなるものがある
- 特定の必殺技からスーパーキャンセル可能
- かわし移動攻撃にキャンセルがかかる
- アーマーモードよりも持続時間が長い
- アーマーモード (新)
- BCD同時押しでパワーゲージを三本消費して発動、一定時間持続。 効果は以下の通り。
- 攻撃力・防御力・ガードクラッシュ値上昇
- ヒットバック増加
- ガードキャンセル使用不能
- かわし移動攻撃がふっとばし攻撃になり、削りダメージが付く
- 必殺技で削れられなくなる
- スーパーアーマー装備 (ロック技と一部のダウン技には無効。ダメージを受ける度に持続時間が減少)
- 超必殺技使用不能
- オーバーヒート状態 (新)
- カウンター・アーマーモード終了後、一定時間はゲージが溜まらなくなる
- MAX超必殺技
- ライフゲージ点滅時にコマンドを入力すると無条件で成立するように。ゲージ消費は通常と同じく1本。
- その他
- 今作から背景にチームメイトが表示されなくなった。
- オーダー決定画面がデフォルトで相手に分からないようになった。(見せることも可能)
- クリティカルヒット、援護攻撃、機嫌システムの削除。
THE KING OF FIGHTERS 2000
2000年7月にMVSで稼動。 シリーズ第七作、ネスツ編第二章。 ROM容量は682Mbit。
これを最後にSNKが倒産したため、旧SNK最終作となってしまった。
ストライカーの自由度が広がった結果
システム時点で対戦バランスが崩壊しており、
バグの存在もあって
永久や即死連続技が大量生産できる。
ただし 「ストライカーを封印すれば'98並の良バランス」 とも言われ、キャラクターバランス自体は悪くない。
ファンサービスとして大量に投入された隠しストライカーの存在や、CPU戦の楽しさを評価する向きもある。
またオープニングや中間デモ、エンディングの出来はシリーズ最高傑作とする声は少なくない。
BGMもデモや背景と非常にシンクロしたNEOGEOサウンド円熟期と言える出来になっており、'96に次ぐ高評価を得ている。
システムの基本は'99とほぼ同じ。 変更点のみ下記。
- 緊急回避 (復活)
- ストライカーシステム
- アクティブストライカーシステム
- '99から大幅に拡張。 挑発することでゲージを1本消費してストライカーボムを増やすことが可能。
- ダウン中、仰け反り中以外であればいつでも呼べるようになった。
- 超必殺技のコマンドをBC同時押しで出すことで超必殺技と同時にストライカー攻撃が可能。
- 投げ動作・投げ外し中にゲージを1本消費することでストライカーで専用の追い討ちが可能。
- 隠しストライカー
- デフォルトキャラの他、ストライカー専用キャラとしてアナザーストライカー、マニアックストライカーが存在。
家庭用追加ストライカーも含めると総数は90を超える。
- カウンターモード・アーマーモード
- 出掛かりが完全無敵、ガード不能・受け身不能の攻撃判定が出るようになった。(ダメージは0)
- 攻撃ヒット時のヒットバックがさらに長くなった。
- オーバーヒート状態の時間が大幅に短縮。
- MAX超必殺技
- 投げ外し
- ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
- エディット専用キャラクター(隠しキャラとして使用可)
- アナザーストライカー(太字はマニアックストライカー、斜体はPS2版で追加のもの)
THE KING OF FIGHTERS 2001
2001年11月にMVSで稼動。 シリーズ第八作、ネスツ編完結章。 ROM容量は682Mbit。
開発は韓国のゲームパブリッシャ・イオリス社が資金を援助する形でブレッツァソフト (現SNKプレイモアに吸収合併) が、
販売はサン・アミューズメント (同じくSNKプレイモアに吸収合併) が担当。
今作ではストライカーを継承しつつもストライカーボムを廃止しパワーゲージに依存すること、
キャラ、ストライカーの任意選択、新システムのカウンター・アーマーモードの廃止など
ストライカーによる前作のようなゲームバランスの破綻からは一応の改善が得られたものの、
開発期間の短さ、開発環境の厳しさ、スタッフの不足、資金不足やスポンサーの介入により
キャラバランスの悪さ、バグの多さに加えデモグラフィックやBGMといった演出のレベルの低さが目立ち、
ネスツ編のストーリーも消化不良のままうやむやに終了してしまったため評価はあまり高くない。
それに加え、勝利メッセージ画面も物議を醸した(特に、ジョー、キム、ユリ、アンディ、チャン)。
システムの基本は2000とほぼ同じ。 変更点のみ下記。
- カウンターモード・アーマーモード廃止
- タクティカルオーダーシステム (新)
- 4人のメンバーを選び、実際に戦うキャラを1~4人から決定。 残りはストライカーとして待機する。
これによりKOF史上初の4対4対戦が可能に。
対戦に参加する人数が少ないほどゲージストック数の増加、攻撃力・体力の上昇、ゲージ効率の上昇
といったアドバンテージを得ることができる。
- ストライカーシステム
- キャンセルストライカーシステム
- ストックの概念はなくなり、ゲージ1本消費で直接呼び出せるように変更。
- ニュートラル状態以外では地上技をヒット・ガードさせた時のみキャンセルで呼ぶことができるようになった。
- ストライカーとして待機している人数に応じて
レバー左、レバー下、レバー右+BCで最大三種類のストライカーを呼び分けることが可能。
また別のストライカーであればストライカー攻撃を更にキャンセルして呼び出すこともできる。
- アナザーストライカー、マニアックストライカーは廃止。
- スーパーキャンセル (SC)
- MAX超必殺技
- その他
- ワイヤーダメージを持つ技が大量に追加。
- どこでも判定 (本来食らい判定が発生しない状況に追撃判定を持つ技) の追加。
- ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
THE KING OF FIGHTERS 2002 Challenge to Ultimate Battle
2002年12月にMVSで稼動。 シリーズ第九作、お祭りKOF第三弾。 ROM容量は686Mbit。
ついに不評を極めたストライカーシステムを廃止。 '98までと同じ形式の3対3対戦となり、システムも'98がベース。
全体的にゲームスピードが上がって長いコンボが可能になり、よりプレイヤーの腕が問われる内容となっている。
ゲームバランスは'98に匹敵するほど整っており、
シリーズ最高傑作の候補に挙げられる。
ただし演出のレベルの低さ、BGMの貧弱さは相変わらずで、キャラクターの選出に対する不満の声も多く、これらの点で'98の完成度に劣るとする意見がよく見られる。
PS2移植版では要望の多かった
真吾、
キング、
暴走庵に加え、
SVCから
ゲーニッツと
ギースが追加されている。
'98と並んで非常に息が長い作品となり、リメイク作 『Unlimited Match』 も発売された。
- ストライカー・タクティカルオーダーシステム廃止
- パワーMAX発動 (復活)
- BC同時押しで1ゲージ消費して発動。
ただしシステムバランス調整の都合上、攻撃力が上昇した以前の仕様とは異なり攻撃力が減少する。- クイックパワーMAX発動(新)
- 任意の地上通常技がヒット・ガード時にMAX発動すると硬直がキャンセルされ、ニュートラル状態に戻る。
通常では不可能な連続技が可能になるが、ゲージを1本余分に消費する。
- どこでもキャンセル(新)
- MAX発動中のみ使用可能。
通常はキャンセルできない全通常技・特殊技と一部必殺技から特定の必殺技にキャンセルがかかる。
いわゆるオリコンの一種で、使用するたびにMAX持続時間が減少。
当初は通称だったが、2002UMで正式名称となった。
- MAX2(新)
- 体力1/4以下かつパワーMAX時にゲージ1本消費で使用可能。
他の超必殺技の上位版ではなく、専用のコマンドと演出が用意されている。
当初は名称不明で、「ファイナルベント」 などと呼ばれていた。
なお余談だが、この後に出たSVCに用意されたのは「EXCEED」であったりする。
- クイック緊急回避動作 (新)
- 任意の地上通常技をヒット・ガード時にAB同時押し。 1ゲージ消費。
- 投げ外し
- レバー横要素+CまたはDに変更。 相手が押したボタンと合っていれば成功。 掴み投げも抜けられるようになった。
- その他
- 登場キャラクター
- ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE
2004年7月にATOMISWAVEで稼動。 ROM容量不明(MAX128MB)。
開発は 『
豪血寺一族』 シリーズなどで知られるノイズファクトリー。
公式で正規タイトルに含まれていないが、実質的には2002のマイナーアップバージョン。
しかし新基盤移行後初の作品でありながら肝心な部分がほとんどコピペなため変わり映えしなかったことや、
バグが結構存在しゲームバランスが劣化したため2002ほど評価は高くない。
また一部キャラは携帯サイトに入会して高額なポイントを支払わないと使用できず、
その中には2002では最初から使用できるキャラもいたため、この点も批判を呼んだ。
エフェクトやゲージなどに使われる色が全体的にキツめで、KOFに合っていないという意見も多い。
ただ最近では劣化したとはいえ、ベースとなった2002譲りのバランスと
「初心者がやりこんでいる人にも勝ちやすい」という、全体的に上級者の圧倒的優位性があまり無く、
純粋に誰もが対戦が楽しめるという事で再評価する声もあったりする。
基本システムは2002とほぼ同じ。 変更点のみ下記。
- ヒートモード (新)
- MAX発動の代わりに採用。 専用のボタン (E) を押すことで発動・解除可能。
攻撃力が約2割増加するが、発動中は徐々に体力が減っていく。
体力が1/4以下になるか、相手の攻撃を受けると強制解除される。
- モードセレクト (復活)
試合開始前に3種類のモードの中から1つを選択。- スーパーキャンセル (SC) モード
- ゲージは最大3本ストック可能。
スーパーキャンセル、クイック緊急回避、GC緊急回避、GC吹っ飛ばし攻撃、MAX超必殺技を使用できる。
- ガードブレイク (GB) モード
- ゲージは最大2本ストック可能。
ジャストディフェンス、GB攻撃、クイック緊急回避、GC緊急回避、MAX超必殺技を使用できる。
ただし本作のジャストディフェンスは空中不可、体力回復なし、必殺技キャンセルが不可。
- MAX2 (M2) モード
- ゲージは1本のみストック可能。
緊急回避が不可、GC吹っ飛ばし攻撃、ライフ1/4以下時限定でMAX超必殺技とMAX2を使用できる。
ただしギース・ハワードにはMAX2が存在しない。
- その他
- 登場キャラクター
- 隠しキャラクター(AC版はAW-NETのポイント購入で使用可)
- ボスキャラクター(AW-NETのポイント購入で使用可)
THE KING OF FIGHTERS 2002 Unlimited Match
2009年2月にPlay Station 2で発売。 KOF15周年記念のリメイク作。 略称は 「2002UM」。
'98UMに続く 「UMシリーズ」 の第2弾と銘打たれている。
'99~2002のキャラクターが総出演となったが、
K9999だけは
大人の事情で削られ、
ネームレスが追加された。
また家庭用2002からのSVCキャラや裏キャラも追加されており、
キャラ総数66は'98UMの64を抜いて格ゲー史上最多。
無印2002・NWで不満が多かった演出面の強化に力が入れられており、システムには'98UMほど大きな変更はない。
ただし全体的な火力低下とともに特殊な補正が採用されたため、超必殺技単発の威力が低すぎるという声も聞かれる。
キャラクターバランスは
吸引力が変わらなかった唯一つの格闘家さえ見なかったことにすれば、あとは概ね良好。
'98UM同様、無印2002ベタ移植の 「ネオジオモード」 も収録されている。
PS2版にはオンライン対戦機能が入っていないが、配信が発表されたXbox 360 LIVEで可能になる見通し。
また2009年7月9日には、SIエレクトロニクス社の汎用アーケード基板「SYSTEMBOARD Y2」にて
アーケード版も発売された。
(余談:今回の新基板採用には、今なおアジア圏で根強い人気を誇る旧SNK市場に向けてでの、低価格基板による
普及が狙いとされている。現に今でもアジア圏ではMVS・NEOGEOは第一線で現役活躍している)
さらに2010年6月24日には、アーケード版の仕様が逆移植された兼価版
『THE KING OF FIGHTERS 2002 Unlimited Match 闘劇ver.』がPS2にて発売された。
無印2002から変更された仕様のみ下記。
- パワーMAX発動
- 発動モーションの硬直が全キャラ均一になった。
- クイックパワーMAX発動
- クイックMAX発動を絡めた連続技にコンボ補正がかかるようになった。(超必殺技除く)
- どこでもキャンセル
- MAX発動中は攻撃をヒットorガードさせたときのみタメ技の溜めが不要になり、
全ての超必殺技がどこでもキャンセルで出せるようになった。
- MAX超必殺技
- パワーゲージを3本消費することで、MAX発動なしでも使用可能になった。
(スーパーキャンセルの場合は4本消費、MAX発動している場合は2002と同じ)
- MAX2
- 全体的にコマンドが簡単になった。
- 条件を満たせばMAX超必殺技同様、非MAX状態でもゲージ3本消費で使用可能なった。
- 条件となるライフ残量ラインが上がった代わりに、一度使用すると一定時間使用不能になった。
使用可能状態になるとライフバーが赤くなる。
- 発動時にカットインが入り、技の終わり際に背景がガラスのように割れる演出が追加された。
- ガードキャンセル
- 全キャラのGCふっとばし攻撃の持続時間・硬直時間が平均化され、判定が強化された。
GC緊急回避は移動距離と移動速度が上がっている。
- ガードクラッシュ
- ガード耐久値ゲージがライフバーの下に表示されるようになった。
- 投げ外し
- 入力受け付け時間が短くなった。
また移動技・当て身技の動作中と、強攻撃以外のボタンを押したときは入力を受け付けなくなった。
- その他
- コマンド投げのスカりモーション中や対空技を出しているときにもカウンターヒットが適用されるようになった。
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス 裏タクマ 裏ロバート 裏ケンスウ
- ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
※ラスト手前のチーム3人目のKOの仕方でボス戦が分岐。クローンゼロは超必、オリジナルゼロはMAX超必、イグニスはMAX2、それ以外とコンティニューしている場合はクリザリッド。
※オメガルガールはボス戦までにKOされた手持ちのキャラ数が4以下で、かつコンティニューしていない場合のみ、ボス戦後に登場。コンティニュー不可。
THE KING OF FIGHTERS 2003
2003年12月にMVSで稼動。 シリーズ第十作、アッシュ編第一章。 ROM容量は712Mbit。
MVS・NEOGEOでの最後のKOFとなった。
三代目主人公
アッシュ・クリムゾンを軸に謎めいた雰囲気のストーリーが展開される。
対戦形式はVS.シリーズのように常時キャラクターの交代が可能となり、ラウンド制が廃止された。
しかし先行入力が一切不可、極端なダメージ
補正、起き上がりの投げ無敵の異様な短さ、空中技からコマ投げが直接繋がる、
マルチシフトの調整不足による即死連続技の多発などシステムが完全に破綻しており、キャラクターバランスも最悪レベル。
BGMの出来自体は悪くないものの、既に旧世代のマシンとなって久しいMVS・NEOGEOの音源では
音の悪さが否めず、今作ではさらにSEが
SVCからの流用になったため激しく劣化した。
オープニングやデモの質の向上などを評価する声もあるが、総合的な評価は非常に低い。
2002からの変更点のみ下記。
- マルチシフトシステム(新)
(MUGENでは省略されていることが多いが、一部同キャラの交代で擬似再現しているキャラもいる)- 通常交代
- チェンジサイン点灯時にBCまたはCD同時押し。
待機キャラクターが2人とも生存している場合、どちらで出すかで交代するキャラクターを選択できる。
- 交代攻撃 (チェンジアタック)
- チェンジサイン点灯時に↓・→+BCまたは↓・→+CDでパワーゲージを1本消費して発動。
専用攻撃を出した後画面外に退場し、入れ替わりで待機キャラクターが猛スピードで攻撃を放ちながら登場。
最初の攻撃が地上ヒットすると次のキャラの攻撃も連続ヒットし、そのまま連続技が継続できる。
空中ヒットした場合は連続ヒットしないが追撃が可能。
最初の攻撃が空振りしても、交代したキャラの攻撃が当たればそのまま連続技が繋がる。
- リーダーシステム
- 3人のチームメンバーから1人を選ぶ。 今作では最初に決定したキャラクターで固定。
- リーダー超必殺技
- 2002/NWのMAX2に相当するもの。 パワーゲージを2本消費。
リーダーしか使用できないが、ゲージさえあれば体力が最大でも使える。
- ゲージシステム
- '98のADVモードに準拠。
試合開始時の最大ゲージストック数は3本だが、一人倒れるごとに上限が1本追加され、
残り一人になると最大5本ストック可能になる。
- その他
- MAX発動関連動作、ふっとばし攻撃、クイック緊急回避、空キャンセルの削除。
- ボスキャラクター(KUSANAGIを超必殺技で倒したかどうかでボスが変化。家庭用では隠しとして使用可能)
超必殺技以外で倒した場合 アーデルハイド
超必殺技で倒した場合 神楽ちづる・神楽マキ(中ボス)、
無界(最終ボス)
THE KING OF FIGHTERS XI
2005年10月にATOMISWAVEで稼動。 シリーズ第十一作、アッシュ編第二章。 ROM容量不明。
前作とは打って変わって近代的・スタイリッシュな雰囲気が前面に押し出されている。
システムはマルチシフトを継承・進化させ、システムバランスは大幅に向上した。
乱入キャラとして復活した 『風雲』 『武力』 のキャラを含む新キャラクターが好評を得ている。
操作が簡略化され連続技の難易度も下がったため間口は広がったが、キャラクターバランスにはやや偏りがある。
MVSで限界を迎えていた容量制限がなくなり、旧SNK時代に数多くの作品でメインコンポーサーを務めた
「SNK新世界楽曲雑技団」 の麻中秀樹を中心としたメンバーが手掛けたBGMの評価が非常に高い。
またデモグラフィックとSEの質も格段に上昇。
アーケードでは長めのロード時間がステージ間にあったが、PS2移植版では基本RAM容量がATOMISWAVE基板の
倍はあるので、先行読み込み等でトータルロード時間が約半分に短縮。
また一部キャラのバッタが強すぎるのが難点だったが、バランス再調整モードの追加でのフォローがされ、
そこから7人ものキャラの追加、ネット対戦機能、さらにおまけ要素も充実し、かつそれでも目立ったバグもなく、
SNK史上最高の良移植と言われる。
2003からの変更点のみ下記。
- ふっとばし攻撃 (復活)
- 専用のボタン (E) が割り当てられ、リーダー超必殺技などのコマンドにも使用するようになった。
- リーダーシステム
- 対戦前のオーダー決定時にリーダーも変更できるようになった。
- スキルゲージ (新)
- パワーゲージとは別の第三のゲージ。
時間経過で自動的・両者公平に溜まり、最大2本ストック可能。 自発的に溜める手段は無い。
(ただしMUGENでは省略されていることがほとんど)- クイックシフト (QS)
- 地上攻撃がヒット・ガード中にACまたはBD。 スキルゲージを1本消費。
2003の交代攻撃に相当するものだが、あらゆる技から繋げられるため連続技の自由度が広がった。
- セービングシフト
- 仰け反り中にACまたはBD。 スキルゲージを2本消費。 硬直をキャンセルし、交代攻撃を繰り出す。
クイックシフトを絡めた連続技に対する救済措置で、理不尽な即死連続技を受けることは激減した。
ただし空中吹っ飛び中は使用不可。
- ガードキャンセルシフト
- ガード中にACまたはBD。 スキルゲージを2本消費。 硬直をキャンセルし、交代攻撃を繰り出す。
- スーパーキャンセル (SC)
- 出す(リーダー)超必殺技の消費ゲージに加え、スキルゲージを1本消費。
- ドリームキャンセル (DC)
- リーダー超必殺技の消費ゲージに加え、スキルゲージを1本消費。
対応した超必殺をリーダー超必殺技でキャンセルできる。
ゲージを最大使用することでSC→DCと繋げることも可能で、連続技の爽快感が増した。
(MUGENではSC・DC共に無条件で出せるキャラクターも多い)
- クイック緊急回避 (復活)
- ジャッジメントインジケーター (新)
(MUGENではほぼ再現不可能)- 画面中央上部の丸いメーター。 タイムアップ時は残り体力ではなく、これがどちらに傾いているかで勝敗が決まる。
攻撃を当てる度に当てた側に傾き、1P優勢時は赤、2P優勢時は青に変化。 イーブンのときは黄色。
リーダーの攻撃は傾きが大きく、試合終了時に黄色だった場合はリーダーが生き残っている方の勝利となる。
- 受け身
- 2003までは後方に移動するのみだったが、本作では前方移動がデフォルトになった。
レバーを後ろに入れた場合は従来通りの後方受け身になる。
- その他
- どこでも判定が大量に復活。(PS2版調整モードで再び大量に削除)
- 空キャンセルが復活。
近年のKOFでは2002に次いで息が長く、現在でもたまににこのようなハイレベルな試合がうpされることがある。
- 隠しキャラクター(乱入時に登場。後にエディット専用キャラとしてタイムリリース)
- ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
THE KING OF FIGHTERS XII
タイトーの汎用アーケードWindows基板、TAITO Type-X2にて2009年4月10日より稼働(全国稼動は4月25日)。
"KOF RE・BIRTH" をテーマに、「本来のKOFらしさ」 を追求したシリーズ第十二作。
XIで完成されたマルチシフトは廃止、複雑なシステムの追加はなく
今回のシステムは
「相殺」によるシンプルな 「技に対する反応や対応」 の駆け引きに重点が置かれた。
また長年旧SNK時代からの使い回し+描き足し程度だったキャラグラフィックをついに一新し、
「色数の縛り」 「ドットサイズの限定」 といった
ドット絵の基本を守りつつ、HD画質のアニメーションを実現した。
2D格闘ゲームの殆どがセル絵からの落とし込みにより、キャラの色使いや動きに制限がなくなっている現在では
考えられないほどの手間と時間がドットにかけられている。
これに伴って全体的に挙動が重くなり、既存のKOFプレイヤーからすると違和感を覚える操作感となったが、
今までにない、そして何処か懐かしい駆け引きを思い出させる仕様となっている。
本作は純粋な対戦ツールとして製作されたため、「完全なる格闘大会としてのKOF」 という設定になっており、
ストーリーは実質存在しない。 言わばアッシュ編の番外編といった位置付けとなっている。
さらに登場キャラは歴代最少の20人(家庭用では22人)にまで減少し、お約束だったデフォルトチームも設定されていない。
ボスさえいないためCPU戦は単純に登場キャラだけで対戦していくだけ、
キャラクターの見た目に反してエフェクト&SEが軽い等、今までのKOFに比べ物足りないという意見も多く見られる。
それらを考慮すると、どう見ても「作りかけ」のゲームであり、XIIIまでのつなぎでしかなかった。
キャラグラフィックの進化と引換に、あまりに多くのものを犠牲にしすぎた感がある。
- 操作方式
- Eボタンが削除され、NEOGEO時代と同じ4ボタン仕様に変更。
- 各種ガードキャンセル、マルチシフトシステム、ジャッジメントインジケーター、投げ外し廃止。
- ズームイン・ズームアウト(新)
- 龍虎の拳やサムスピ、アルカナハートのように、キャラの間合に応じて画面が拡大・縮小する。
- パワーゲージ
- 1本のみで、MAXになった後一定時間が経過すると解除される。 超必殺技以外に使い道はない。
ライフが減っても超必殺技使い放題とはいかないため、MAX超必殺技も存在しない。
- 通常技
- 遠距離・近距離での変化がなくなった。 一部の遠距離攻撃動作は特殊技の操作で出るようになっている。
- 相殺(新)
- 今作の核となるシステム。
同等の威力を持つ攻撃、必殺技を互いに同時に出し合ったときに発生。
また飛び道具に強攻撃以上の技を重ねると打ち消す事が可能 (龍虎の拳や初代サムスピのような仕様)。
通常技は強攻撃同士のみ発生し、互いにダメージなし。 必殺技を相殺すると少量のダメージを受ける。
相殺後の硬直中はほとんどの動作でキャンセルがかかるが、
互いに何もしなかった場合は自動的にバックステップを行い間合が開く。
- クリティカルカウンター(新)
- ライフゲージ下にある 「クリティカルカウンターゲージ」 が溜まると発動可能。
この状態でレバーニュートラル+強攻撃を出すと、キャラの全身が薄い炎に包まれるエフェクトが入る。
この技でカウンターを取ると相手は一定時間行動不能に陥り、画面がズームアップ。
通常技から通常技、必殺技から必殺技にキャンセルがかかるオリジナルコンボ発動状態となる。
発動中はレバーを前に入れるだけでダッシュ。 また発動中に超必殺技を出すと演出が変化。
持続時間が残り少なくなると、キャラの周りに緑色のエフェクトが出る。
ゲージはMAXになった後一定時間カウンターを取れなかった場合はゼロに戻る。
- 通常投げ
- 吹っ飛ばし攻撃
- CD同時押しにコマンド変更。 本作では溜めが可能で、最大まで溜めるとガード不能になる。
また通常技からキャンセルがかかるようになった。
- ガードアタック(新)
- レバー後ろ+CD同時押し。 相手の打撃技をガードした後、吹っ飛ばし攻撃を繰り出す。
言うなればガードポイント付き吹っ飛ばし攻撃のような感じだが、吹っ飛ばし攻撃と投げには効果なし。
上段下段の区別はないが、相手が攻撃しなかった場合もふっとばし攻撃が出るため
外すと大きな隙となる。
- 受け身
THE KING OF FIGHTERS XIII
タイトーの汎用アーケードWindows基板、TAITO Type-X2にて2010年7月14日より稼働。
新生KOFシリーズとなった第十三作目である。
XIIが実質、対戦特化のシンプルなゲーム構成となっていたのに対し、今作では従来通りのストーリーに沿った展開となっている。
今作で、NEOGEOの最終KOFとなった2003から続くアッシュ編の最終章となっている。
ゲーム内容もXIIから更に絞り込みが図られ、駆け引きに特化したシステムのみが残され、発展した感じとなっている。
しかも、XIIで新システムとして登場した「相殺」、「クリティカルカウンター」、「ガードアタック」が、今作では完全に排除されている。
またキャラグラフィックも縮小され、従来のKOF水準に戻された(背景との配分は2001→2002の事例に近い)。
「画面の拡大・縮小」も、前作で3D酔いをするという苦情があったらしくこれも削除された。
新要素として「ハイパードライブゲージ」による、2002であった「どこでもキャンセル」が、そのゲージ発動中は無制限にキャンセルできるというシステムが搭載されている。
また「EX必殺技」という通常の必殺技をパワーゲージを使って強化するという、「ストIII3rd」を彷彿とさせるギミックや、「EX超必殺技」も存在する。
EX効果が発動した必殺技や超必殺技は、通常よりも攻撃回数が増えていたり、無敵時間が付加されたりと、
ここぞという局面で使用したり、無敵を利用した切り返しなど、使いどころも増えている。
そしてそれらを上回るNEO MAX超必殺技が全キャラクターに追加されている。
ゲームスピードの全体的なアップや、舞・キング・ユリの女性格闘家チームの復活、要望の高かったK'やクーラ、マキシマも復活し、キャラの人数もかなりの増量となっている。
XIIが新生KOFの実験的要素が強かった分、XIIIでは更に絞り込まれた内容へと進化を遂げている。
また演出面も強化され、対戦前にはキャラクター同士の掛け合いが表示されたり、「チーム最後の一人が倒されるとそのまま画面がホワイトアウトしていく」というKO演出も復活した。
同じ台詞の発声パターンが複数ある、勝利後だけでなく対戦中にも特定のキャラ同士の戦闘でしか発生しない台詞がある(舞がアンディにダウンを奪われる、リョウがロバートに龍虎乱舞を仕掛けるetc)など細かい演出も多くなった。
またKOF、SNKプレイモアのアーケードとしては珍しく、「トレーニングモード」が搭載されており、
99カウント(1カウント2~3秒)の間は乱入されずにトレーニングをする事が出来るようになっている。
尚、稼働当初に
ホア・ジャイや
バイスのバグや挙動不審な動作が報告されていたが、
現在はバグパッチが配布されており、これらのバグが修正・解消されている。
バグパッチ適応は画面中央下部に「Ver1.1」と表示されている。
家庭用移植版ではキャラクターバランスの大幅な再調整が施されている他、
新規プレイヤーキャラの追加、アーケード版では駆け足だったシナリオを補完するストーリーモードの搭載等が行われている。
また、iPhone4,iPod touchにて本作をベースとした『THE KING OF FIGHTERS-i』
(Android版の『THE KING OF FIGHTERS Android』もある)が配信されている。
参戦キャラはXIIIより少ないが、家庭用参戦のビリーを最初から使うことができる。
現在は家庭用版の逆移植と共にさらなる再調整を行ったアーケード版『XIII climax』が稼動している。
- 操作方式
- Eボタンが復活し5ボタンとなっているが、ベースはNEOGEO時代と同じ4ボタン。
ゲームスタート時に上の段が弱強パンチ、下の段が弱強キックとなるスタンダードなボタン配置か、
NEOGEOのスタンダードなコントローラーのボタン配置となる、一線横並び配置とが選択でき、
Eボタンは基本的に横並び配置になった際に使われるボタンとなっている。
- パワーゲージ
- 画面下部に黄色いゲージで、1人目は3本、2人目は4本、3人目は5本までストックできるようになった。
パワーゲージ1本で『ガードキャンセル(緊急回避)』、『ガードキャンセル(吹っ飛ばし攻撃)』、『EX必殺技』、『超必殺技』がそれぞれ使用可能となる。
パワーゲージ2本で『EX超必殺技』が使用可能となり、さらにパワーゲージ3本とハイパードライブゲージがフルの状態で『NEOMAX超必殺技』が使用可能となる。
- ハイパードライブゲージ
- 画面下部の緑色のゲージでパワーゲージとセットになっている。
ゲージは2ブロックに分かれており、1ブロックが50%、2ブロックで100%と2段階表示になっている。
ゲージ50% (1ブロック)で『ドライブキャンセル』、『スーパーキャンセル』使用可能となる。
ゲージ100% (2ブロック) で『ハイパードライブモード』発動可能となる。
攻撃を当てるか食らうかするとゲージが増えるが、意図的な空振り(弱パンチを空振り連射する等)では増えない。
- ボスキャラクター(6チーム目に勝利した時点でスコアが2500000以上だと出現)
斎祀(中ボス)、血の螺旋に狂うアッシュ(最終ボス)
外伝作品
THE KING OF FIGHTERS EX シリーズ
ゲームボーイアドバンスで発売されたシリーズ。SNKプレイモアの開発ではなく完全外注作。
GBAの限られた性能の中で、可能な限りKOFシリーズの雰囲気を踏襲しようとしているものの、
新キャラクターは見た目のドットこそKOFライクであるが動きがやや単調で、
モーションの枚数が少なく、その動きはかなりガクガクとなってしまっている。
『KOF EX(1)』はバグだらけでゲーム内容が酷く、クソゲー扱いされていることが多い。
(KOFEX クソゲー などで検索すればその実態が分かると思われる)
その続編『EX2』は開発元が変わり旧SNKのスタッフが加わったせいもあり、
黒歴史とまで言われる『EX1』とは天と地ほどの完成度の差を誇るほど成長し、
GBA格ゲーとしては遊べる部類に入る内容となった。
だが、数少ないマイナス点がやはりこのドットアニメーションである。
このゲームボーイアドバンスで発売された『KOF EX』シリーズは、SNK倒産後からようやく発売された新作であったが、
開発がアートゥーン、サン・テックといった外注会社に委託されたため、技術力不足が現れてしまい、
このシリーズでの新キャラクターと既存のキャラクターのドットアニメーションの差は一目瞭然のレベルであった。
葉花萌のドットアニメーションを見ればわかるが、EX1⇒EX2で相当の改良を見てとれるのだが、それでもSNKのレベルに追い付かない。
それほどまでに、当時のSNKのドット技術は他の会社よりも遙かに高水準であったという事である。
KOF MAXIMUM IMPACT シリーズ
3D格ゲーとなったKOF。『1』『MANIAX』『2』『レギュレーション"A"』の4作が発売されている。
KOF SKYSTAGE
2009年4月下旬、突如Xbox360 LIVE向けDLソフトとして
『KOF SKY STAGE』が発表された。
その驚くべき正体は……なんと、
縦スクロール弾幕シューティング
である。
詳しくはこちらをご覧いただくのが良いだろう。
そしてその後、
2010年1月22日にアーケード版も稼働した
。
使用できるキャラクターは
草薙京、
麻宮アテナ、
八神庵、
クーラ・ダイアモンド、
テリー・ボガード、
不知火舞の6人。
アテナが空を飛べるのはサイコパワーとして説明できるとして、京達が何故空を飛べるようになったのかという事に関しては、
公式ストーリーを見るにどうやら
神楽ちづるの力によるものらしい。「護りし者」にそんな力があったとは…。
クーラは…空を飛べる様に
改造されたのだろうか…?何にせよ、インパクトごり押しのタイトルである。
ちなみに『雷電』でおなじみのMOSSとの共同開発であり、無論シューティングゲームとしては
あくまで正
闘派(公式より)に製作されている。ブログパーツ版も公開されている。
そして今度は2010年7月29日にはSNKキャラによるシューティングゲーム
『NEOGEO HEROES ~Ultimate Shooting~』がPSPにて発売された。
上記の6人に加え
マルコ・ロッシ、
いろは、
一条あかり、SYDIIIが使用可能で、
『KOF SKY STAGE』も収録。
MUGENでも
スカイステージ仕様の京が作られている。
その他の展開
2010年には
実写映画
も制作され、2011年に日本でも公開。
また、
KOFオンライン
なるものも開発中らしい。
サムスピ&メタルスラッグオンラインも開発中。 ただしSKYSTAGE以外は版権を貸しているだけ。
またKOFに関しては2002年からの発表以来、β版での開発の一時凍結や開発会社変更等で
実に10年間以上もかかって製作され続けていた。
2009年頃に
トレイラー
も公開され、ようやく本格稼動に近づいているように見えたが、
2013年現在これ以降の新しい情報が無いという所から、開発は凍結したものと見られている。
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番外編 |
KOFは、コレクションカード『ヴァイスシュバルツ』にも登場している。
『ヴァイスシュバルツ』は、言うなればトレーディングカードゲーム版KOFの様な物で、
格闘物、非格闘物、美少女ゲーのキャラクター達がカードバトルで対決するという、
各著作を保有する会社正式公認の クロスオーバーカード対戦ゲームである。
その参戦作品の豊富さ、ジャンルの多種多様さはさながらTCG版MUGEN。
(メーカー公認な分アングラではないが)
また、スクウェア・エニックスの『ロードオブヴァーミリオンRe:2』にも京と庵がゲスト出演している。
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MUGENでの扱い
キャラクターごとに深みを持たせるための設定を作り込むSNKのキャラ造形の拘りもあって、移植率も改造率も非常に高いタイトルである。
オロチ編、ネスツ編、そしてアッシュ編と様々な物語に関わるキャラクター達、そして「IF」を連想しやすい作りからか、忠実な移植はもちろん、「もしこの時こうなったら…」という仮定で改造される事も多い。
ネスツ編のその後を描く
AKOFシリーズも、こういったキャラ設定に惹かれて新たなキャラ造形へと踏み出すきっかけとなっている事もあり、KOFシリーズのキャラ造形の高さを伺う事が出来る。
旧ドットのキャラは近年の格ゲーと比べると粗さが目立つものの、コントラストを強調し、立体感を感じさせるドットは、一枚一枚に手間がかかっており、非常に見栄えが良い。
日本のみならず、海外にもKOFキャラ、又はドットを用いたキャラ製作が多く、さながら「ドット絵のお手本」として利用されるケースも珍しくない。
全体的にシャープな造形のキャラが多く、そのスタイリッシュさも人気の一つと言えよう。
XIIでようやく、使い回しと称されたドット絵の一新に踏み切ったタイトルではあるが、改めて調べてみる事により、賛否両論だが旧SNKが培った技術の高さを裏付ける数多くのテクニックがよく解る代物である。
反面、各タイトルごとにキャラ性能や使用技が異なるが、「特定キャラの特定年代版」を使いたいと思った場合、MUGENには存在しない事も多い。
網羅するには多すぎるので仕方ないのだが。
立ち回りゲーなだけに高火力であることも魅力の一つ。そのかわりmugenではコンボゲーキャラより全体的に性能が低く、プレイヤー操作でAIなどに対抗するのはかなり困難。だが、AI戦となれば攻撃の合間をくぐり、その圧倒的な火力でトーナメント上位に迫る事もしばしば。
しかし、中距離が弱かったり遠距離でやれることが少ないため、リーチが長い相手の固めが苦手で消極的とかガードが固いなどと誤解されることもいばしば。
さらにシリーズ通して数多くのシステムがあるため理解されずに誤解されることが多い。
96以前でもゲージストックができたり暗転停止が追加されていたりする。
98以前のキャラにMAX発動が無かったり、エキストラモードが無いことが多い。
99,2000のキャラにカウンターモードとアーマーモードが無いことが多くみられる。
99~2001のストライカーシステムもチームメイトを呼び出すというのはMUGEN上不可能で、既に決められたキャラをキャラに搭載して呼び出す形になる。
XIのスキルゲージも省略されていてSC、DCが無条件であることが多い。
特に構造上では基本的機能が無い2003,XIのマルチシフトの移植は困難とされている。
しかし、一部のコンプゲーでは途中交代可能なコンプゲーや
アッシュチームのように1キャラとして再現されている。
空中ガードは年代によっては無いのだが、出来る様になっていたり、スイッチをON/OFFを切り替えられることが多い。
簡易なシステムと勘違いされがちだが、cornerpush関係など、海外フォーラムなどでも、いろんな記述が検討されている重要なシステムが多い。
MUGENのオリジナルキャラや改変キャラには、KOFのヒットサウンドや、スーパーキャンセルのエフェクト、MAX2のカットインなどを用いているキャラが数多く見受けられる。
全体的にKOFという作品のキャラ造形、システム構造がMUGENにおいてでも様々な形で影響を与えてると言っても過言ではないだろう。
そして、こういった造りが、ストーリー動画等のニコMUGEN動画を支える一端を担っているとも言える。
*1
故ゲーメストにおいて'98が出るかどうかの際、「SNK内では'94~'97がオロチ編と言われ続編が出るかは未定」
と書かれていたが、現在は公式で'95~'97がオロチ編となっている。
ただしプレイヤー間では便宜上、前後のお祭り作品を入れる場合もある(オロチ編:'94~'98、ネスツ編:'99~2002など)。