主人公機乗り換え

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主人公機乗り換え - (2020/03/22 (日) 14:54:57) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/06/05(火) 00:06:15
更新日:2024/04/05 Fri 13:02:31
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主人公機乗り換えとは、ロボットアニメの主人公が自分のロボットを新しいロボットに乗り換えてしまう事である。
乗り換えられた機体はパワーアップしているのが普通。

●目次

■概要

その起源は特撮ドラマ『ジャンボーグA』にある。
主人公・立花ナオキが中盤エメラルド星人から与えられたジャンボーグ9が所謂2号ロボの始まりとされている。

今でこそ多くの作品で恒例とすら呼ばれるほどに行われているが、元祖搭乗型ロボットアニメとして知られる『マジンガーZ』を始め、
黎明期のロボット作品では番組の顔とも言える主人公機が変わってしまうという例は殆どなかった。
「一時的な乗り換え」こそ作中のイベントとして存在することはあっても、同一の主人公が機体を乗り換えてしまうことはなく、
大半の作品では機体の強化改造や主人公達の特訓・作戦、パーツの追加・変更などが主な強化ギミックとして採用されていた。

その流れの中で異彩を放ったのがゲッターロボシリーズであり、アニメにおける元祖となる。
主人公である流竜馬ゲッターチームが番組のリニューアルに伴い、ゲッターロボGへと乗り換えたのが始まり。

だが、この後しばらくはロボットアニメはあれど定着はせず、
次に主人公が自機を乗り換えるのは、色々と型破りだった戦闘メカ ザブングルまで待つ事になる。

主人公ジロン・アモスが、物語中盤にそれまでの愛機であったザブングルから、突如ウォーカーギャリアと言う全くの別機体に乗り換えてしまったのだ。

主人公が「作品タイトルと違うロボットに乗る」と言うこの事態も、本作を型破りな作品たらしめる一因だが、
ともかくこれが草分けとなり、ロボットアニメの主人公は中盤、自機を乗り換えると言うのが半ば定番となっていくのだった。
パターン破りがパターンになるという皮肉。

また、乗り換えられたそれまでの主人公機も決して忘れられる訳では無く、メインヒロインなどの他のキャラが新たに搭乗する事も多い。
作品タイトルは主人公が乗り換えをしても変わらないのが普通(重戦機エルガイムのみアイキャッチの端にmk-Ⅱとついた)。

勿論、主人公機の乗り換えが無いロボットアニメも多数存在しており、
マジンガーZやガオガイガーなどのように同一の機体で最後まで戦い抜いたケースもあれば、
大規模な改造やパワーアップに伴って機体の外見が別物レベルまで変わってしまうケースもある。
また同一機体と言えど、マジンガーZもガオガイガーも見た目が同じなだけで中身は幾多にも及ぶ修繕・改良により別物である。


■主な主人公機乗り換え例(順不同)

広義では主人公機のパワーアップも乗り換えと見なされるが、便宜上、ここでは省く。


ジャンボーグAジャンボーグ9

「ジャンボーグA」より。アニメより先駆ける乗り換えの元祖。
強敵にジャンセスナ/ジャンボーグAを破壊されてもへこたれない立花ナオキの勇気に感動したエメラルド星人がジャンカー/ジャンボーグ9を与えた。
地上戦に秀でているが空を飛べないため、ジャンボーグA復帰後は機体を使い分けて戦う。


◆ゲッターロボ→ゲッターロボG

ゲッターロボシリーズより。
新番組になるにあたり、よりパワーアップした機体に乗り換えとなった。
三号機も巴武蔵が特攻死したため、車弁慶に交代する形になっている。
また原作者による漫画やそれを元にしたドラマCDなどでは、敵に強奪されたゲッターロボGを食い止めるべく、
主人公達が旧ゲッターロボで立ち向かうという新旧主人公機対決をメインとしたエピソードが描かれているのも特筆するべき点か。

漫画版やOVA版、ゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」などでは更なる新機体「真ゲッターロボ」が登場している。


◆ザブングル→ウォーカーギャリア

戦闘メカ ザブングルより。同一番組内で乗り換えしたのはこれが初。
「乗り換えても番組タイトルは変わらない」を定着させたのもこれ。


◆ダンバイン →ビルバイン

聖戦士ダンバインより。
聖戦士ショウ・ザマはナの国の王女シーラ・ラパーナより賜った機体、ビルバインに乗り換え、
ダンバインはマーベル・フローズンが乗るようになった。
これも、「主人公が番組名と違うロボットに乗る」「それまでの主人公機はヒロインが乗る」の典型である。


◆エルガイム→エルガイムMk-Ⅱ→エルガイム

重戦機エルガイムより。
アモンデュールスタックにブラッドテンプルの頭をつけたところ、それまでの主人公機エルガイムに似ていたのでmk-Ⅱと呼ばれる事に。
旧エルガイムはダバ・マイロードに代わってヒロインであるファンネリア・アムが乗るようになる。
しかし、最終話では大破したmk-Ⅱからエルガイムに出戻る。最終話で主人公機が出戻ったのは他はガンダムエクシアくらいだろう。
多分唯一の「番組タイトルを変えた乗り換え」


ガンダム→(リック・ディアスディジェΖプラスΖガンダム3号機→)リ・ガズィνガンダム

ガンダムシリーズより。()内は非主人公期間及び非映像作品。
初代主人公アムロ・レイは、作品を跨ぎ14年かけてこれだけの機体を操った。
また、後に作られたOVAにて、
乗り換える予定だった機体新米ジオン兵にダメにされていたことが発覚した。
ライバルのシャア・アズナブルも色々乗り換えている。


ガンダムMk-ⅡΖガンダム

機動戦士Ζガンダムより。
Ζガンダムがその複雑なデザインや変形機構のため、デザイン決定や商品化が遅れた都合により、話に組み込まれた乗り換え。
主人公カミーユ・ビダンの基本設計を基に完成、ガンダムMk-Ⅱの危機を救う形でアポリーが搭乗した。
なお、この時は飛行形態であるウェーブライダーでの初陣だったためMS形態のデビューは翌話まで待たなければならない。
ガンダムシリーズ初の主人公機乗り換えとなった(アムロは前作の時点では乗り換えていないし、今作では主人公ではない)。


◆Ζガンダム→ΖΖガンダム

機動戦士ガンダムZZより。
前作の最終回でパプテマス・シロッコとの戦いで廃人と化したカミーユに代わり、ジュドー・アーシタがΖガンダムを操縦していたが、
途中でマシュマー・セロの駆るハンマ・ハンマに敗れた後、ΖΖガンダムに乗り換えることになる。
前作の主人公機を新主人公が使用し、途中で本作の真の主人公機に乗り換えるというのは中々珍しい例である。
尚、Zガンダムはルー・ルカが操縦するようになるが、場合によっては、ジュドーが再び操縦することもあった。


マジンガーZマジンカイザー

マジンガーシリーズより。
スーパーロボット大戦シリーズから追加された、主人公である兜甲児の乗り換えである。
原作でも準主人公として活躍した「UFOロボ グレンダイザー」にてTFOやダブルスペイザーに乗り換えたり、
グレートマジンガーボスボロットに一時的に登場したりはしているが、
「甲児の駆るマジンガーZの後継機」たるマジンカイザーはスパロボで初めて確立されたもの。
初登場のスパロボF完結編ではマジンガーZと同一機体という設定だったが、αシリーズ以降は別個の機体という設定で確定。
後にダイナミックプロ公式にも逆輸入された。

なお上述の通り、マジンガーシリーズは元々主人公機乗り換えという概念の存在しない作品であった。
その為にロボットアニメと密接な関係にあるゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」の初期作品では、
御三家と呼ばれるメイン作品、マジンガーシリーズ、ゲッターロボシリーズ、機動戦士ガンダムシリーズのうち、
マジンガーシリーズのみに他の二作品との性能などの面において作中での大きな格差が生じてしまう事態が発生し、事態解決の為に様々な手段がとられていた。
マジンカイザーもその流れの中で誕生した機体である*1


ガンダム試作1号機/試作1号機フルバーニアンガンダム試作3号機デンドロビウム

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYより。
ストーリー上、コウ・ウラキが最初に乗っていた機体はガンダム試作一号機ゼフィランサスといい、
これを宇宙で改修したのがフルバーニアンであるため、後述のガンダムX同様主人公機強化→主人公機乗り換えという流れを経ている。
フルバーニアンがライバルであるアナベル・ガトーが駆るガンダム試作2号機との闘いの末に相打ちとなった後、
最終決戦へと向かうべく主人公達が友軍のラビアン・ローズのドック内に保管されていた本機を半ば強奪に近い形で受領する。
劇中で整備員が漏らした「これがモビルスーツだって言うのかい!?」というセリフが全てを物語る、
もはやガンダムの方がオマケに見えるシリーズでも屈指のインパクトを放つ存在。
主人公機のガンダムとしては最大サイズの全長140mという巨体を誇る。


ペズ・バタラクロスボーン・ガンダムX-3クロスボーン・ガンダムX-1改/スカルハート/パッチワーク/フルクロスクロスボーンガンダムX-O/フルクロス

漫画機動戦士クロスボーン・ガンダムシリーズより。
長い。乗り換えも機体改修も複数回行われたため、かなりの密度となっている。
主人公のトビアは当初、敵から鹵獲した量産機のペズ・バタラを宛てがわれたが、
生身の人間*2に弱点を突かれて破壊され、しかもパイロットのトビアが敵に捕らわれるオマケ付きで退場となった。
続くX-3はヒロインを助けるために、補給物資と共に運ばれてきたX-3へ勝手に乗り込みそのまま最終決戦の終わりまで乗り続けた。乗っていたのは短い間ではあったが、ようやく主役らしい機体に乗れたことや大活躍もあって「トビアの機体」としての印象は強い。
最終決戦後、宇宙海賊から引退するキンケドゥからX-1改を受け継ぎ、その後の戦いの中でスカルハート、パッチワーク、そしてフルクロスと改修されていった。
それから約17年後、失われたと思われていた4機目のクロスボーン・ガンダムことX-Oを見つけ出し、再びクロスボーン・ガンダムへ乗り込むこととなる。さらにX-Oも改修を受けてX-1と同様のフルクロスを纏う。

なお、クロスボーン・ガンダムシリーズは2018年現在、続編が連載されているため今後も搭乗機が増える可能性がある

シャイニングガンダムゴッドガンダム

機動武闘伝Gガンダムより。
サバイバルイレブンを勝ち抜いたドモン・カッシュが決勝リーグに出場する際、乗り換えを果たした。
…が、番組タイトルから、視聴者にもなんとなく予測はされていたりした。
ヒロインであるレイン・ミカムラがシャイニングを駆りドモンの乗るゴッドにデータを与えると言う、ガンダム史に残る屈指の乗り換えシーンは必見。


ウイングガンダムガンダムエピオンウイングガンダムゼロ

新機動戦記ガンダムWより。
流れだけ見ると主人公ヒイロ・ユイが高性能機へ乗り換えるという形だが、
ガンダムエピオンは本作のラスボス機でゼロはウイングガンダムの原型機、という乗り換え先がなかなか珍しいものになっている。
まさかヒイロがライバルであるゼクス・マーキスより先にラスボス機に乗るとは……。
さらに乗り換え元であるウイングガンダムの不遇っぷりも半端なく、何かとネタにされがち。


ガンダムXディバイダーガンダムダブルエックス

機動新世紀ガンダムXより。
かつての戦争に参加しなかったほうのガンダムXとその改造機のガンダムXディバイダーを操縦していたガロード・ランは、
かつての戦争に参加して、地球にもコロニーにも大打撃を与えたほうのジャミル・ニートのガンダムXを基に造られたガンダムダブルエックスに乗り換える。
大きな罪を持った機体は戦後に生まれたパイロットと共に戦い、最終的には過ちを繰り返さず、過ちを繰り返そうとする者たちを打ち破った。
尚、ガンダムXディバイダーはジャミルが乗るようになるが、男性が初期主人公機を受け継いだのはガンダムシリーズでは初。


◆逆転王→三冠王

タイムボカンシリーズ第6作逆転イッパツマンより。
クリーン三悪トリオと隠球四郎の策略でイッパツマン共々倒されたトッキュウザウルス/逆転王に代わり、後半の主役ロボを務めた。
トッキュウマンモスのリリーフカーが分離した後残りの部分が変形、豪速九自身が変身する新イッパツマンが操縦する弾丸ブースター号が頭部となり完成。
胸部の機関銃部にはヒロインの放夢ランと従弟のハル坊が操縦し、豪と共に戦う。
何気に放送時期はザブングルと同時期だったりする。


マイトガイン→マイトカイザー

勇者特急マイトガインより。勇者シリーズ定番の二号ロボ。
勇者シリーズでは珍しく、主人公機交代の発展型を取っている。
マイトガイン強化計画は初登場回より前から示唆されていたが、雷張ジョーとの戦いで合体要員のロコモライザー大破された翌話、
飛龍に追い詰められたマイトウイングの窮地に都合良く完成した出来立てホッカホカの新型機・マイトカイザーに乗り換え。
マイトカイザーが超AIを持たないため、主人公である旋風寺舞人の乗機となり、マイトガインは自律して合体するようになった。
しかし舞人は時々マイトガインにも搭乗するし、両機が合体するためマイトカイザーの活躍は少ない。
尚、マイトカイザーの投入は旋風寺コンツェルンの経営戦略だったらしい。このアニメでしかできない表現である。


◆火炎合体ファイヤーダグオン→剛力合体パワーダグオン

勇者指令ダグオンより。こちらも勇者シリーズ定番の二号ロボに該当される。
主人公のファイヤーエン/大堂寺炎は、地球寒冷化を引き起こすアーク城に合体要員の巨大メカ・ファイヤージャンボを特攻させ、敵の企みを辛くも阻止する。
しかしファイヤージャンボは大破した上にアーク城諸共海の底へ沈み、強化形態であるファイヤーダグオンへと合体できなくなってしまった。
翌話で早速苦戦したため、新たな合体要員の巨大メカ・ファイヤーショベルが与えられ、新しい強化形態パワーダグオンが誕生した。
38話にてファイヤージャンボが修復され、その回はファイヤーダグオンになって戦ったものの、39話以降は再びパワーダグオンに合体して戦っている。
なお、ファイヤーダグオンとパワーダグオンは超火炎合体することで最終形態スーパーファイヤーダグオンとなるが、
スポンサーの「最低3回出してね」という要望を本当に字面通り解釈したため、あまりにもイレギュラーな合体であるという理由により、たったの3回しか出番がない
ハイリスク・ハイリターンという設定なので強さ自体はお世辞抜きで作中最強と言ってよく、ラスボスに匹敵する強敵を一撃で葬っているため、面目は十分に保たれている。


ガオガイガーガオファイガージェネシックガオガイガー

ガオガイガーになるためのコアメカ・ギャレオンが天海護と共に宇宙に旅立ったことから、
獅子王凱は純地球産製のガオファイガーを操縦するようになる。
しかし、OVA中盤でオリジナル・ガオガイガーのジェネシックガオガイガーに乗り換える。
グレート合体を用いなかった本作ならではの分かりやすいパワーアップだった。


◆無敵将軍→隠大将軍

スーパー戦隊シリーズ第18作忍者戦隊カクレンジャーより。
主人公ニンジャレッド/サスケらがそれぞれの旅で手に入れた忍之巻と隠流超忍獣の術により隠大将軍を召還・合体。
無敵将軍はこれに伴い自らの意志で活動。自ら「無敵将軍、参上!」と名乗りを上げカクレンジャーを手助けすることになる。
厳密にはこれらと支援メカ・ツバサマルら三神将はロボではなく元・人間なのだが、一応記載しておく。


オーレンジャーロボオーブロッカー

スーパー戦隊シリーズ第19作超力戦隊オーレンジャーより。
国際空軍の三浦参謀長がこんなこともあろうかとと言わんばかりに開発した新兵器・ブロッカーロボがオーブロッカーに超重合体。
オーレッド/星野吾郎らはオーレンジャーロボに代わりオーブロッカーでマシン帝国バラノイアと戦った。
なお、ブロッカーロボ初登場回はオーレンジャーロボはまったく無傷の状態でこれらのロボに活躍の場を譲っている。
レッドパンチャー初登場回で盛大に破壊された反動だろうか?


RVロボVRVロボ

スーパー戦隊シリーズ第20作激走戦隊カーレンジャーより。
宇宙暴走族ボーゾックを乗っ取ったリッチハイカー教授がガイナモがこっそり溜めていたゾンネットちゃんとの結婚資金を無理矢理はたいて造り上げた怪獣ロボ・ブレーキングにより
RVロボを強奪されたレッドレーサー/陣内恭介らは胡散臭いを通り越して怪しい男宇宙の一匹狼・VRVマスターから
「絶対に勝つことを約束されたレンジャービークル」VRVマシンを得て、翌話で特訓の末VRVロボに合体。ブレーキングに勝利した。
なお、RVロボはVRVロボデビュー回の翌話でオイキムチ求めて韓国へのタクシー代わりにされるが、レッドレーサーのハッスルによって奪回されている。
まあカーレンジャーにはよくあること。


ギャラクシーメガメガボイジャー

スーパー戦隊シリーズ第21作電磁戦隊メガレンジャーより。
追加戦士であるメガシルバー/早川裕作が主人公メガレッド/伊達健太らのためにメガボイジャーを開発。
マッドギレールの猛攻で破壊寸前だったギャラクシーメガに代わり、健太らはメガボイジャーを愛機として邪電王国ネジレジアと戦った。


ゲキトージャゲキファイヤー

スーパー戦隊シリーズ第31作獣拳戦隊ゲキレンジャーより。
激気を上回る過激気に目覚めたゲキレッド/漢堂ジャンらがゲキワザ・倍々分身拳でスーパーゲキビーストを召還。
「力」を司る獣拳巨人ゲキファイヤーに合体し臨獣殿の拳士と戦っていく。
「技」を司るゲキトージャはゲキブルー/深見レツの兄であるゲキバイオレット/深見ゴウの愛機ゲキトージャウルフとなりゲキファイヤーと共に戦った。
ロボットアニメでは「それまでの主人公機はヒロインや仲間が乗る」というパターンが、ある意味実写特撮でも実現したものといえる。
こちらも、厳密にはメカではなくゲキビーストという気の塊なのだが一応記載しておく。


◆シュリケンジン&バイソンキング→ゲキアツダイオー

スーパー戦隊シリーズ第39作手裏剣戦隊ニンニンジャーより。
牙鬼軍団の小姓である十六夜九衛門が作り出したカラクリキュウビにより覇王シュリケンジンが破壊された後、
アカニンジャー/伊賀崎天晴らはモモニンジャー/百地霞の提案で新たなオトモ忍を急ピッチで製作。
そこにキニンジャー/松尾凪が編み出した憑依合体の術で天晴らが一体化してゲキアツダイオーが誕生、シュリケンジンに代わる巨大戦の要となった。
話によってはシュリケンジンやそれらを構成するオトモ忍に乗ることがあるものの、ラスボスである牙鬼幻月を倒したのは天晴らが自力で生み出したゲキアツダイオーだった。


◆アベンジャー→アナイアレイター

小説版アーマードコア マスターオブアリーナより。
主人公が宿敵ナインボールにより撃墜されるも、新型AC開発者より譲渡された。
強力なキャノンや、かのKARASAWAの装備などにより火力が大幅に強力になった。
なお、ゲーム本編でこの機体を再現すると重量過多となり出撃不能となってしまう。
小説においては開発者によるカスタムが成されており、この点を克服しているとのこと。


ストライクガンダムフリーダムガンダム

機動戦士ガンダムSEEDより。
主人公キラ・ヤマトの一機目の乗機であるストライクはストーリー中盤、敵軍に奪われた兄弟機イージスとの激闘の末に相打ちになった所を放棄される。
その後、敵国の知り合いであるヒロインの一人ラクス・クラインの手引きによって、敵国の最新鋭機を強奪する形で乗り換えを果たす。
その後の初戦闘は、熱い展開や挿入曲等の演出の面から評価・人気が高い。
性能や攻撃力の増大もさることながら、それまで不可能だった大気圏内での単独飛行を易々と行い、
またストライクで散々悩まされていた継戦能力の低さからも解放されており、キラの戦闘スタイルの変化と相俟って非常に強いインパクトを残した。

因みにストライクの方は後に修理され、キラに代わりパイロットに名乗りを上げたヒロインの一人のカガリ……
……ではなく、主人公の兄貴分的キャラが受け継ぐ事となった。


インパルスガンダムデスティニーガンダム

↑の続編である機動戦士ガンダムSEED DESTINYより。
敵軍の地上本部に立てこもった軍産複合体ロゴスの元締めロード・ジブリールを逮捕すべく、
作戦直前に自国の国家元首ギルバート・デュランダル議長から与えられるという形で乗り換える。
その関係で、ここ最近のガンダムとしては珍しい一機目が破損する前に乗り換えた例である。
しかし主人公の乗り換えというロボアニメの一大イベントでありながら、初任務を少々後味の悪いもので飾る*3

初出撃はこんな調子であったが、その後の2回目の出撃では敵基地からワラワラと湧いて出た大量の巨大MSデストロイを相手に無双し、
前に遭遇した際には様々な要因で苦労させられたそれを、今度は瞬く間に次々と撃破して行くという目覚ましい活躍をする。

なお残ったインパルス、即ち前主人公機はヒロインが受け継ぐ事になるが、
前主人公機をヒロインが受け継いだ例は、意外にもガンダムシリーズ26年目にしてこれが初*4

その一方で前作主人公キラは破壊されたフリーダムガンダムから、これまたラクスに後継機であるストライクフリーダムガンダムを与えられ、
挿入曲を背に無双するという主役乗り換え優遇っぷりを見せつけた。


ガンダムエクシア→ガンダムエクシアリペア→ダブルオーガンダム→ガンダムエクシアリペアⅡ→ダブルオークアンタ

機動戦士ガンダム00より。
一期のラストでエクシアは大破、ガンダムマイスターの刹那・F・セイエイも消息不明となるも、
二期の冒頭で刹那が自ら応急修理したガンダムエクシアリペアに乗り再登場。
その後刹那はパーツの一部を継承したダブルオーガンダムに乗り換え、エクシアは組織に回収される。
そして迎えた二期の最終決戦にて、ダブルオーガンダムを失った刹那の下に完全に修復されたガンダムエクシアが届けられ、
エクシアでラスボスであるリボンズ・アルマークの下へ向かう。
久しく見なかった主役機出戻り。しかも劇場版で乗り換えたダブルオークアンタは敢えてエクシア寄りの見た目で作られており、実質的に三度も出戻りしている。


ガンダムAGE-1ガンダムAGE-2

機動戦士ガンダムAGEより。
第1部主人公フリット・アスノの愛機のガンダムAGE-1を受け継いだ第2部主人公アセム・アスノだったが、
途中から専用機のガンダムAGE-2に乗り換える。
ガンダムシリーズで、『前主人公の機体を新主人公が使用する』のはガンダムZZ以来だが、これを1作品内で行ったのは本作が初。
尚、ガンダムAGE-1はフリットが再び使用するようになる。


ガンダムAGE-3ガンダムAGE-FX

同じく、機動戦士ガンダムAGEより。
第3部主人公キオ・アスノは祖父フリットの開発したガンダムAGE-3を愛機としていたが、
ヴェイガンガンダムレギルスに完膚なきまでに破壊された後、AGEビルダーが生み出したその後継機であるガンダムAGE-FXに乗り換える。


無頼(ゼロ専用機)ガウェイン→無頼(ゼロ専用機)→蜃気楼

コードギアス 反逆のルルーシュ及びその続編コードギアス 反逆のルルーシュR2より。
主人公ルルーシュ・ランペルージと彼が扮するゼロの乗機。
厳密に「ルルーシュ」専用機だったのは(物語終盤の)蜃気楼のみであるが、ルルーシュとゼロは同一人物なので視聴者的にはどちらも同じである。
度々敵軍"ブリタニア軍"の量産機サザーランド(コードギアス)を強奪して乗機としており、
これを含めると一機目の前と二機目の後にサザーランドが加わるが、『専用機』として搭乗したのは上記の三種。
『ゼロ専用無頼』は便宜上「一機目」としているが、 ほぼ出撃の度に、実に4回に渡って大破している。
大破の度に修理しているのか予備機の投入、或いは別の機体をゼロ専用仕様に改造しているのかは不明だが、もし後者であれば乗機の変遷は

◆ゼロ専用無頼→ゼロ専用無頼(2機目)→ゼロ専用無頼(3機目)→ガウェイン→ゼロ専用無頼(4機目)→蜃気楼

という事になる。

一機目の無頼は一期11話のナリタ連山での戦闘にて、宿敵コーネリアグロースターをあと一歩まで追い詰めるも、
もう一人の宿敵にしてもう一人の主人公たる枢木スザクの乗るランスロット(コードギアス)に乱入され、撤退しようとするもも叶わず撃破された。
二機目は続く13話、またもやスザクによって撃破され大破、この時脱出装置の起動によってルルーシュは助かるものの衝撃で気絶してしまい、
それが為に多くの人間の運命を変える出来事を誘発する。
三機目の初出撃は特に戦闘を行わなかった事もあり、初めて出撃後も大破せずに生還するも18話にて、
今度は敵の浮遊艦アヴァロンの乱入とその砲撃により大破する。
その後、ブリタニア軍の試作機"ガウェイン"を逃走の為に強奪、そのまま専用機とする*5
当時の他のKMFには真似できなかった空中浮遊と圧倒的攻撃力を持つハドロン砲による砲撃により、
主にブリタニア軍の航空戦力を相手に無頼に乗っていた頃が嘘の様に大活躍した。
しかし復活したオレンジ君の乗る巨大機ジークフリートと刺し違える形で海中へと沈んで行った*6
R2にて、4機目の無頼は主にヒロインであるC.Cが搭乗しており、ルルーシュの搭乗は一時的なものに留まった。
最終的に処刑されようとする黒の騎士団の仲間を救うために KMF用シールドでスケボーをやった 後に、
ロロを仲間に引き入れる為の布石として破壊させられた。
R2の中盤から最後まで愛機となった蜃気楼は二期11話にて初登場。
その際には圧倒的防御力と広範囲の殲滅力によって黒の騎士団の窮地を救う活躍を見せた。

上記の通りルルーシュはロボアニメの主人公にしては非撃墜回数が非常に多く、このために彼の操縦技能は著しく低いと思われがちだが、
無頼を撃墜した相手は常により高性能な機体に乗ったブリタニア軍屈指のエースパイロットだった 事、
最終的には撃墜されたとは言え モブパイロットがランスロットを前に一瞬で撃破されて行く中、彼だけはランスロットの初撃を防いで見せた 事、
KMFで直径2メートルの巨大ピザの生地を回したりスケボーをやったりした 事等を考えると、
ルルーシュの操縦技能は『一般兵より少し高い程度』といった評価が適切。


ランスロット・コンクエスターランスロット・アルビオン

コードギアス 反逆のルルーシュR2より。厳密には主人公機ではないという見方もあるが一先ずここに掲載。
主人公、ないしもう一人の主人公枢木スザクの乗機。
ランスロット・コンクエスター自体が前作で搭乗していたランスロットの強化機であるため、前作も含めればこれも主人公機強化からの乗り換えに該当する。
ヒロインの一人紅月カレンが操る、本来であれば自分が乗る筈だった紅蓮聖天八極式にコンクエスターを破壊された後、
新造された(されていた)ランスロット・アルビオンに乗り換え、神聖ブリタニア帝国の力の象徴として暴れ回る。
第九世代という従来のKMFを全て過去の遺物とせしめる異次元レベルの高性能機であり、
初出撃にてそれまでブリタニア最強と謳われていたビスマルクを含む、ナイトオブラウンズ*74名を瞬殺する活躍を見せた。
ここまでやってなお、 性能では紅蓮聖天八極式に劣っている というのだから聖天八極式の凄まじさが伺える。


VF-1J→VF-1S

超時空要塞マクロスより。VF-1Sは統合戦争時代からのトップエースにしてスカル隊隊長(通称スカル・リーダー)のロイ・フォッカーの愛機。ロイ・フォッカースペシャルとも呼ばれる。
太平洋上でのゼントラーディの女性空挺部隊との戦闘でフォッカーは戦死し、彼の後輩の一条輝に機体が引き継がれた。それと同時に輝はスカル隊の隊長に昇格し、スカル・リーダーの名を受け継ぐこととなる。


VF-31J→VF-31F

マクロスΔより。VF-31Jは主人公のハヤテ・インメルマン、VF-31FはΔ小隊のエースのメッサー・イーレフェルトの乗機。第10話『閃光のAXIA』でメッサーは壮絶な戦死を遂げるが、機体は回収・修理されて保管されていた。しかしその後の第13話『激情 ダイビング』で、新統合軍が設置した反応弾の爆発に呑み込まれ、VF-31Jは完全に消失してしまう。機体を失ったハヤテはこの機体に搭乗して出撃し、初回の戦闘ではメッサーにトドメを刺した"白騎士"'ことキース・エアロ・ウィンダミアの駆るSv-262Hsを撃墜した。



■余談

魔神英雄伝ワタル魔動王グランゾート、そして覇王大系リューナイトなどのファンタジー系のロボットアニメでは乗り換えではなく、主人公機がパワーアップして活躍する場合が多い。
作品によっては見た目が変化しないものの新たな技が付加されることもある。

乗換えが始まった当初はともかく、近年の乗換えやパワーアップ描写は物語の盛り上げのためだけでなく、
トイやプラモデルといったグッズ展開のためという意味合いが非常に強くなってきているため、
仮にスタッフ側が乗換えをさせる気がなくともスポンサー側から乗換えを『強いられているんだ!』な場合もままある。



追記、修正は、自機を乗り換えてからお願いします。

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