このページでは【ニンテンドーDS】用のゲーム
ポケットモンスター ダイヤモンド・パール
を解説する。
アニメ作品は【ポケットモンスター ダイヤモンド&パール(アニメ)】を参照。
概要
【ニンテンドーDS】向けに発売した、ポケットモンスターシリーズ本編の4作目。
北海道を模した「シンオウ地方」を舞台に、新たなポケモン達と冒険する。
パッケージは伝説のポケモン【ディアルガ】と【パルキア】が描かれており、それぞれのバージョンでこの2匹を軸にしたストーリーが展開される。
ニンテンドーDSの機能を生かしたタッチ操作や、下画面を使う「ポケッチ」といったシステムを搭載し、当時はまだ異質な存在で無理矢理使わされているソフトが多かったDSの2画面・タッチ操作を「あくまでも補助の動作」に落とし込む事で、DSならではのRPGを構築した。
更にニンテンドーWi-Fiコネクションへの対応により、【ポケットモンスター クリスタルバージョン】よりも遥かに低い敷居でオンラインプレイに対応。対戦や配信だけでなく、「GTS」という交換システムを採用した事でオンラインプレイが瞬く間に浸透する。
今までからの変更点としては、わざの「物理」と「特殊」がタイプ依存ではなく、それぞれのわざ個別個別で設定されるようになり、多くのポケモンがタイプ一致でステータスに合った攻撃わざを獲得。更に高威力のわざや強力なアイテムが大量に追加された事でバトルバランスは大きく激変し、荒削りながらも今後のシリーズの土台となる環境がここで完成を見せた。
既存のポケモンの内、新たな進化先が22種類も追加されているのも特徴的。
一方、ゲームテンポは非常に遅くなっており、特に歩行速度がシリーズ中でもトップクラスに遅く、レポートの書き込み時間も非常に長い。この点に関してはプラチナ以降で少しずつ改修される。
【東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング】や【マリオカートDS】で火が点いたニンテンドーDSブームの波に乗り、発売4日で158万本のセールスを記録してDS最速のミリオンセラー作品となった。
ただし、最終的な本数はルビー・サファイアから大きく変わったわけではない。
2021年にはリメイク作品である【ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール】が発売された。
ストーリー
ある日、テレビで放送されていためずらしいポケモンを探すため、幼なじみといっしょに湖へでかけることになった主人公。2人はなんとか湖へ到着するものの、運悪く野生のポケモンに出くわしてしまった! 主人公はとっさに近くに落ちていたトランクの中からモンスターボールを取り出し、初めてのバトルをすることに……。思わぬアクシデントで手に入れたポケモンとともに、主人公の冒険がいま始まる。
ゲームシステム
基本的なシステムは【ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン】と【ポケットモンスター エメラルド】をベースにしており、エメラルドで緩和された育成補助関連は本作に引き継がれている。
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新しいポケモン・わざ・どうぐ
およそ100匹ほどの新ポケモンが追加された。また、本作から♂と♀の外見的な違いも現れるようになった。
わざ・どうぐも大量に追加されており、ボックスでの預かりシステムがなくなった代わりにバッグでの上限がなくなった。
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わざの分別
今までタイプに依存していた物理・特殊がわざごとに分類されるようになり、全てのわざに「ぶつりわざ」「とくしゅわざ」「へんかわざ」の分別が付けられた。
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タッチ操作
バトル中は下画面のパネルをタッチする事でも直感的に操作ができる。
もちろん、従来通りにボタン操作も可能。
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ポケモン図鑑の強化
2画面表示でタッチで操作できるようになった他、鳴き声再生に様々なオプションを付けられるようになった。
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ポケッチ(ポケモンウォッチ)
今回のデバイス。下画面でタッチ操作して動かす、白黒のデジタルデバイス。
全23種類のアプリを切り替えて使用する。アプリはゲームを進めると徐々に増えていく。
時計やポケモンの状態を見れるもの、万歩計に手動カウンターなど、その機能は多岐にわたる。
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GTS(グローバルトレードステーション)
ニンテンドーWi-Fiコネクションに接続すると利用できる施設。
ポケモンを交換できるポストのようなもので、使い方は欲しいポケモンを選択して自分のポケモンを預けるというだけの簡単なもの。
ポケモンの名前を検索し、他のプレイヤーの希望したポケモンを持っていれば自分から交換もできる。
以降のシリーズで定番化する機能だが、本作の時点では改造対策が甘かったり、図鑑に載っていないポケモンは検索できなかったり、検索表示の件数が少なかったりと欠点も多く見られていた。
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ちかつうろ
ストーリーを進めて「たんけんセット」を手に入れると遊べる。
シンオウ地方の地下洞を探索し、ひみつきちを作ったり、壁を掘ってアイテムを発掘したり、【やまおとこ】と物品交換を行える。
入る場所によってちかつうろの初期位置が異なる。
DSワイヤレス通信を行う事で他のプレイヤーと一緒にマルチプレイも可能。
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スーパーコンテスト
ルビー・サファイアのコンテストの発展型。
審査が3段階になり、ポケモンを飾り付ける「ビジュアルしんさ」、リズムゲームの「ダンスしんさ」、そして最後はわざを繰り出す「えんぎしんさ」を行う。
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ポフィン
前作のポロックと同様、きのみを使ったお菓子。鍋に木の実を入れてかき混ぜて作成する。ポロック同様に食べさせるとコンディションが上がる。
他のプレイヤーとマルチプレイをして作る事もできる。
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こやし
木の実を撒いた後に「こやし」系のアイテムを使うときのみの成長の補助ができる。効果はこやしによって異なる。
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あまいかおりのするき
各地には「あまいかおりのするき」がある。「あまいミツ」を塗ってしばらく経つと野生ポケモンが出現する。
これでしか野生で出てこないポケモンも存在する。
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ポケトレ(ポケモントレーサー)
草むらで使うと野生ポケモンの位置がわかる道具。揺れた草むらに移動すると野生ポケモンが出現する。
出てきたポケモンを倒すか捕まえるかすると連続で揺れることがあり、揺れた草むらでは同じポケモンが出現する事がある。(通称:ポケトレ連鎖)
連鎖が連続で続くと極稀に光る草むらが出る事もあり、そこには色違いのポケモンが出現する。
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ボイスチャット
本作以降は通信プレイ中のボイスチャットにも対応。対戦前に切る事もできる。
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Wi-Fi対戦
ニンテンドーWi-Fiコネクションを使って「ともだちてちょう」に登録したフレンドとの対戦を行える。
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フラットルール(Lv50フラット)
全てのポケモンのレベルが50に合わせられるルール。ステータスも50相応のものになる。バトルタワーやWi-Fi対戦で使用できる。
このルールの起用により、育てすぎたポケモンや【カイリュー】などの高レベル進化ポケモンがようやくまともに使用できるようになった。
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Wi-Fiバトルタワー
バトルタワーにはニンテンドーWi-Fiコネクション用のバトルタワーも存在しており、他のプレイヤーの構築したポケモンと戦える。ポケモンが他のプレイヤーデータのものというだけで、操作はCPUが行っている。
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パルパーク
ダブルスロットで刺してあるGBA版ポケットモンスターシリーズからポケモンを転送するシステム、及びミニゲーム。殿堂入り後から遊べる。
GBAのボックスから6匹のポケモンを選び、それらを「ほかくショー」という名目で捕まえる。
捕まえたポケモンに応じてスコアが入り、木の実などのアイテムが手に入る。
もちろん、捕まえたポケモンは本作で使用できる。
本作では24時間に1回限定の上、DS本体時計で日数を変えるとペナルティで24時間使用できなくなってしまう。
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ダブルスロットシステム
殿堂入り後、ニンテンドーDSのGBAスロットにGBA版ポケットモンスターシリーズを刺していると、それに応じて特定の場所で特定の野生ポケモンが出現する。
これで出現する野生ポケモンからしか手に入らないレアアイテムも存在する。
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細かい変更点や要素
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手に入れたバッジを下画面で磨ける。磨くと光る。
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ポケモン図鑑で他言語の説明を見られる。
キャラクター
メインキャラクター
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伝説のポケモン
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幻のポケモン
ダイヤモンド・パールの期間で配信されたポケモンのみ。
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【フィオネ】
小さいマナフィのようなポケモン。暖かい海に住むとされている。
何匹でも簡単に増やせるが幻のポケモンに分類されているため、施設に出場できない。
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【マナフィ】
映画で登場した幻のポケモン。ポケモンレンジャー?との連動でタマゴが手に入る。
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【ダークライ】
悪夢を見せるという幻のポケモン。映画の配信で手に入る。
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【シェイミ】
大地の毒素を浄化する力を持つ幻のポケモン。映画の配信で手に入る。本作の時点ではフォルムチェンジできない。
他のポケモンは【ポケモン】/一覧1を参照。
ダブルバトルのペア
他の人たち
バグ
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壁の中から戻れなくなる(なぞのばしょバグ)
四天王の各部屋で扉の下に向かって「なみのり」を使うとすり抜けてしまい、「なぞのばしょ」と呼ばれるバグマップに突入してしまうバグ。
他にもユニオンルームで電源を切る方法や、コトブキシティなどの特定のマップから突入する方法も存在する。
壁の中でレポートを行って再開するとゲーム内の様々な場所に出てしまい、場所によってはハマって動けなくなってしまう。
このバグを利用するとデータ内に存在している「しんげつじま」や「はなのらくえん」に行ってダークライや【シェイミ】を手に入れる事もできるが、手順を間違えるとハマるため要注意。
瞬く間に流行ってしまったため公式側から壁の中から戻す修復プログラムの配信が行われ、任天堂に相談窓口に持ち込む事で対応された他、各地のDSステーションやポケモンセンターで利用する事ができた。【Wii】でもみんなのニンテンドーチャンルで修正プログラムが配信されていた。
これらの修正サービスは2018年に終了している。
また、2017年になってこのバグで「はじまりのま」に到達し、【アルセウス】を捕まえる方法が発見された。
このバグが与えた影響は大きく、「なぞのばしょ」を通って入手したダークライやシェイミは『ポケムーバー』で弾かれ、その場所へ行けるはずの「メンバーズカード」や「オーキドのてがみ」が本作で配信されなかった。
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道具増殖
トリックを覚えたポケモンと【メタモン】を用意し、メタモンに増やしたいアイテムをもたせてダブルバトルを行う。
戦闘に入ったらメタモンでトリックポケモンにへんしんした後、トリック役でメタモンにトリックを使用。
戦闘後には2匹のポケモンが同じ道具を所持している。
これによりこの世代では好きなだけわざマシンの増殖が行えたため、基本的にわざマシンで困る事は無かった。
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へんしんバグ
「へんしん」したポケモンが倒された後、他のポケモンで敵を倒して戦闘を終えると、倒されたポケモンのわざがその変身先のポケモンのものに置き換わる。
基本的にはメタモンと【ミュウ】しか行えないが、「ものまね」や「まねっこ」を使えるポケモンなら同じ事が可能。GBAシリーズを使って「ものまね」を覚えられるポケモンであれば、タブルバトルで【ドーブル】に変身して倒される事でどんなわざの組み合わせでも可能となっていた。
このバグで通常覚えられないわざを覚えているポケモンは『ポケムーバー』で弾かれる仕様がある。
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1人通信交換
GTSでポケモンを預けた後、適当に交換を成立させた後に預けたポケモンを引き出すと何故か通信交換した扱いになる。進化条件で通信交換が必要なポケモンはこれで進化する。
『プラチナ』と『ハートゴールド・ソウルシルバー』でも可能だったので仕様の可能性があるが、『ブラック・ホワイト』以降は使えなくなった。
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「ほのおのキバ」がタイプ相性に関係なく、「ふしぎなまもり」を貫通する
相手が「ふしぎなまもり」の特性になっていて、タイプ相性によって「ほのおのキバ」が無効になるタイプでも、通常通りダメージを与えられる。
他のわざではこの状態にならず、【ヌケニン】に対しては効果抜群のわざなので見落としていた可能性が高い。
『プラチナ』『ハートゴールド・ソウルシルバー』でも修正されていないが、「ふしぎなまもり」をトレースされた場合や、改造した【ヤミラミ】や【ミカルゲ】の対策として使うことができる。
関連作品
リンク
マイナーチェンジ
【ギラティナ】をパッケージにしたマイナーチェンジ作品。ポケモンの姿が変わる「フォルムチェンジ」が登場。全体的にスローだったゲームテンポがやや改善している。
移植・リメイク
コメント
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最終更新:2024年04月18日 19:13