ドラゴンクエスト ダイの大冒険

登録日:2011/06/26(日) 14:20:34
更新日:2024/03/31 Sun 19:58:04
所要時間:約 20 分で読めます




ドラゴンクエスト ダイの大冒険とは、1989年から1996年にかけて週刊少年ジャンプに掲載された漫画。全37巻。

監修:堀井雄二
原作:三条陸
漫画:稲田浩司

+ 目次

【概要】

正確な表記は『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』。
RPGドラゴンクエストシリーズのメディアミックス作品であり、モンスターや魔法などの設定をゲームと共有する一方、キャラクターや世界観は本作オリジナルとなっている。


そもそもの発端は、ドラクエの産みの親である堀井に「ドラクエ原作の漫画を作りたい」とジャンプ編集部が持ちかけた事。
対する「既存のシナリオをコミカライズするのではなく、一からの新作を」という堀井の意向で、呪文等の世界観だけを借りた本作が誕生。
そして当初は読みきりで終わる予定が思わぬ人気から連載へと移行し、やがてジャンプ有数の名作と評される作品となった。
「世界中を飛び回る冒険」「ラスボスは大魔王」等のRPG的な『お約束』を踏襲する一方で、
「“勇者”とは何なのか」「大魔王から『部下になれ』と誘いを受ける時、主人公はどう答えるのか」
といった事を改めて問う姿勢から、何処か懐かしくも新鮮な気持ちで楽しめる作りとなっている。
なお、作中(読み切りを含まない、連載第1話から最終盤まで)で流れた時間は約3か月(デルムリン島でのハドラー戦から、バーンパレスでのアバン合流まで)。
作中でアバン自身が「ダイたちが旅立ってから3か月の間、更なる力を求めて破邪の洞窟に籠っていたが、上層でミナカトールが発動したのを感じて最終決戦が近いことを悟った」と明確に発言している。
1991年にテレビアニメ化。2020年には再アニメ化された(後述)。

魔界編の構想もあったが、作画担当の稲田氏の体調もあり断念。
のちに三条陸&稲田浩司のタッグでファンタジーバトル漫画冒険王ビィトを(休載を挟みながら)連載中。

2020年には先代勇者アバンのパーティー対魔王ハドラーと配下の軍団の戦いを描く前日譚「勇者アバンと獄炎の魔王」がVジャンプで連載開始。作画は芝田優作氏。


【作風】

大魔王を倒すための勇者の冒険、本作はそんな王道中の王道を行くストーリーとなっている。
  • 全体的にストレートで分かり易い表現やセリフが多い
  • 友情・努力・勝利の要素が満載
  • 熱いバトル展開の連続
  • 主人公とヒロインたちの、甘酸っぱい恋愛模様
といった特徴からも典型的な少年向け漫画と言える。
ただ読めば分かるだろうが、本当にスイスイと読み進めて行ける割には、内容を振り返ると異常なほどに濃く、深い。
これは表に出る描写を可能な限りシンプルに纏めつつ、その裏でこれ以上なく丁寧に、また丹念に物語を練り上げているから。
作中で扱われる
  • 善とは、悪とは 悪からの改悛とその償い
  • 種族間の争いと、異端への迫害
  • 親子の愛と、師弟の絆
  • 弱者の成長と、小さき者の真の力
  • 自己犠牲 誰かのために成すということ
  • 友情の力と、愛の尊さ
  • 絶望しても絶対にあきらめない
等の普遍的(かつ、一部は非常に重い)なテーマもその要因。
それらにより、少年だけでなく歳を重ねた大人でも感動を得られる味わい深い作品に仕上がった。
勿論、ストーリーの為の主人公ご都合補正も多いが、不思議とそれにあざとさを感じない。
チウの「悪に奇跡は起こらない」という言葉は、ある意味ではメタ的だが、世界観をも現す名言だろう。作品の執筆には苦労が伴っただろうが、そのぶん読者には作者の並々ならぬ拘りを感じる事が出来る。

「ダイの大冒険」に端役(はやく)なし
敵味方を問わず、いい加減に作られては消える「捨てキャラ」がいない事もそういった拘りの現れだろう。登場機会の少ない脇役ですら誰も彼もが個性的、かつしっかりと物語の中で意味を持っているのである。
また、そのキャラたちが発するセリフの数々も素晴らしい。あまりにも有名な名言
「正義なき力が無力であるのと同時に 力なき正義もまた無力なのですよ」(byアバン)のほか
  • 「勇者とは勇気ある者ッ!! そして真の勇気とは 打算なきものっ!! 相手の強さによって出したりひっこめたりするのは本当の勇気じゃなあいっ!」(byまぞっほ)
  • 「名声は後からやってくる。最初から求めてはいけない…」(byブロキーナ)
  • 「断じて逃げるわけにはいかんのじゃ…戦うのじゃ!最後の最後まで希望を捨てずに…!神は逃げ出した者に奇蹟を与えはせんぞ!」(byロモス王) 等々
上記以外にも読者諸氏の心に残った至言・箴言は多いことだろう。

物語が完結してから既に久しいが、高い完成度やテーマ性、魅力的なキャラクターから時代や読者の年代を選ばず今でも十二分に楽しめる。
こういう作品をこそ、不朽の名作と呼ぶのだろう。

未読なら良ければ一読を、と。
既読ならぜひもう一読を、とそんな風にお勧めしたい。

また、ジャンプ作品の中では珍しく、半端な打ち切りも無理な引き伸ばしも、おかしな路線変更もなく、一貫したストーリーを描いてきれいに完結しており、この点でも評価が高い。
とはいえ、実は引き延ばしが全くなかったわけではなく、本来はバラン戦の後にすぐラスボスに挑む予定であったという。
人気のために引き伸ばしを要求され、超魔生物やハドラー親衛騎団といった設定は、この引き伸ばしの産物。
また、実現はしなかったが、ラスボスを倒した後も、魔界に乗り込んで第三の敵と戦うという構想があったことが明かされている。(後述)
引き伸ばしや打ち切りを指示されても、物語を破綻させないよう、余裕を持たせたストーリー作りを心掛けていたのであろう。三条陸氏の脚本家としての技量の高さがうかがえる。
加えて、作画の稲田浩司氏の、原作を大きく飛躍させる画力も忘れてはならない。


【あらすじ】

時は魔王が勇者に倒されて十数年が経った頃。
モンスターばかりの孤島、デルムリン島で育った少年『ダイ』はある日島中の仲間が凶暴化する事態に遭遇する。
育ての親であるブラスまでもが正気を失いかけた時、『勇者の家庭教師』を名乗るアバンとその弟子ポップが現れた。
巨大な結界「マホカトール」を張って島の邪気を払った後、アバンが語ったのは2つの事実。
再び魔王が現れ、世界中が危険に見舞われている事。
アバンはレオナ姫の依頼により、ダイを勇者にする為にやってきたという事。
知人であるロモスの王様やレオナを助ける為にダイは弟子入りを即決し、修行の日々の中で才能を開花させていく。
しかし修行が終わるより早く、嘗ての魔王である『ハドラー』がダイ達の前に現われる。
ハドラーの言葉からアバンがハドラーを倒した勇者である事、ハドラーを超える大魔王と、更に大魔王の下に集う魔王軍の存在が明かされる。
驚愕するアバンを、以前より強力になったハドラーは圧倒する。
最早勝ち目は無いと悟ったアバンは、ダイとポップを救う為に自己犠牲呪文「メガンテ」を唱えて命を散らす。
それにも耐えて生き延びたハドラーはダイ達も殺そうとするのだが、怒りに震えたダイは謎の力を発揮、一人でハドラーを退けてしまった。
翌日、ダイはポップと共に戦いの旅に出る。
アバンの遺志を継ぎ、ハドラーとその後ろに待つ大魔王を倒す為に。


【登場人物】

※キャストは1991年版/2020年版

◆勇者ダイとその仲間

ダイ
CV.藤田淑子/種﨑敦美
主人公。12歳。活発で純粋な心根を持つ“勇者”。魔物だけの島、デルムリン島で育った。
島のモンスターはみんな友達であり、育ての親である鬼面道士のブラスを「じいちゃん」と呼んで慕っている。勇者になるのが夢。
後にレオナとの出会いから不思議な力に目覚め、更にハドラーを退けたことから魔王軍に危険視される。
アバンの修行が中断した為に当初は未熟な面があったものの、内に秘めた力と強い精神力により急速に成長していく。
ただある時点から、強くなりすぎた力が「敵ではなく、守るべき人間に恐れられた」事で苦悩し始める。
その上に『普通の人間ではない』己の出自や、人間がこれまで行ってきた異端への迫害を知り更なる葛藤を抱え込む。
しかし仲間に支えられ、また初めは敵として出会った生き別れの父・バランに背中を押されてそれらを乗り越えていく。
そうして迎えた最終決戦時、大魔王からの誘いに対してダイが出す答えは必見。

ポップ
CV.難波圭一/豊永利行
15歳。冒険を通じてダイの一番の相棒&親友となる魔法使いの少年。ランカークス村の武器商人の一人息子。
アバンの弟子であり、ダイの兄弟子に当たる。気弱で臆病だが明るくお調子者、熱くなりやすくスケベ。
また仲間内で一番涙もろく、ついでに読者もしょっちゅう泣かせたニクい奴でもある。
特別な血統と過去を持つダイとは対照に、ポップは徹底して血筋も育ちもごく普通の人間として描かれている。
それはダイの強さを読者と同じ視点で見届けさせる他に、「そんな人間でも立派に戦える強さを持てる」という作者のメッセージを代弁させる意図もあった。
弱さを露呈しつつも必死に足掻いて強さを身に付けるポップは、言うなれば後天的な勇者
その為当初はどうしようもないへタレ(これは作者がわざとそう描いた)だったが、いつしかダイすら挫ける苦難にも立ち向かう漢となっていた。*1
得意呪文はメラ系で、登場時すでにメラゾーマを習得していたほど。逆にヒャド系は苦手で、これが後々の修行に響いてくる事になる。
大魔導士マトリフに出会い師事を受け、賢者としての素質を発揮し大魔導士となった。今でも屈指の名キャラとして根強い人気を誇る。

マァム
CV.冨永みーな小松未可子
ヒロインの一人。16歳。かつてのアバンのパーティーを両親に持ち、その素質を継いだ僧侶戦士の少女。ネイルの村出身。
強気な中に女性的な内面と優しさを持つ。アバンの弟子であり、上記の二人と違って卒業しているが、アバン流武術の心得はない。
卒業の際にアバンから弾丸に呪文を詰めて魔法を撃ち出す「魔弾銃(まだんガン)」を貰っており、序盤は主にこれを武器に戦う。
この他、スレッジ型ハンマースピアを振り回して戦うなど、見た目に反してかなりパワーがある。逆に回復魔法は中級レベルでMPも低い。
ダイとポップが旅に出た直後に仲間となるが、回復呪文に長けたレオナが加入したことで武闘家へと転向するために一時期離脱することになる。
武神流の師範であるブロキーナに弟子入りし、通常なら何年もかかるところ僅か数日間で武闘家としての極意を習得。後に再びダイ達の仲間になった。

レオナ
CV.久川綾早見沙織
ヒロインの一人。14歳。パプニカ王国の王女。
アバン以前にダイと出会い、その勇者としての資質を見出した。
奔放かつ快活な性格をしており、初対面の相手に対しても物怖じしない。
賢者の資質もあり、回復呪文が得意。

アバン
CV.田中秀幸櫻井孝宏
本名アバン=デ=ジニュアール3世、31歳。作中ではもっぱら「アバン先生」と呼ばれる。
15年前に仲間と共に魔王ハドラーを倒し、世界に平和をもたらした嘗ての勇者。中世貴族の横カールのような特徴的な髪型をしている。
メガネを掛けているが伊達メガネ。また、カールした髪が濡れたりなどしてストレートになると、30過ぎとは思えぬ美男子となる。
優しく温厚な性格の紳士だが、ギャグが好きでよくふざけたりひょうきんに振る舞う昼行燈。ただ優しすぎて厳しく鍛えられないのがたまにきず。
学者家系の出でありながら、本人曰く武芸百般、ダイ達が使うアバン流殺法の元祖。剣・槍・斧・弓・鞭・爪の六種を極めた恐るべき達人。
当時の少年達みんなが真似したであろうダイの必殺技の代名詞、『アバンストラッシュ』の開祖でもある。
パワーアップして復活したハドラーとの戦いでダイとポップを守って命を落とすが、彼の教えは死後も弟子達を支えている。
彼の弟子である4人の『アバンの使徒』は全員、『アバンのしるし』という特殊な石を彼から受け取っている。(ただし卒業していない2人は仮免許)
科学・技術にも能力を見せ、マァムに贈った魔弾銃も噂と書物を元に彼が独自で造り上げたもの。他にも多彩なアイテムを作成している。

ゴメちゃん
CV.冬馬由美(劇場版第1作のみ國府田マリ子)/降幡愛
羽の生えた金色のスライムで、「ゴールデンメタルスライム」の略。
ダイの仲間として付き従うが、実は…

クロコダイン
CV.銀河万丈前野智昭
元魔王軍百獣魔団軍団長。一癖二癖あったり腹黒い者が多い魔王軍の中で、その実直な性格や実力からバランやヒュンケル達から高く評価されていた。ダイやポップの勇気に心打たれてパーティーに加わる。

ヒュンケル
CV.堀秀行/梶裕貴
元魔王軍不死騎団軍団長。人間でありながら魔王軍に与した男。達人級の剣腕に加えて、あらゆる攻撃呪文を弾く鎧を持つ。のちにマアムのやさしさに触れ、改心する。

チウ
CV.堀江瞬(2020年版)
「空手ねずみ」を自称するおおねずみ。
悪さをしていたところをブロキーナに鍛え直されて魔王の支配下を脱し、自らの意思でマァム達と共に戦う。

大魔王バーンの軍団

バーンと側近

大魔王バーン
CV.内海賢二/土師孝也
序盤から名前が明かされた本作のラスボス。魔王をも統べる魔界の王。要塞バーンパレスから指揮を取る。
多くの名言を残しており、その強さと徹底した『悪』としての有り様に多くの読者が衝撃を受けた。
その幾重にも張られた伏線と謎が、彼の真の強さを巧妙に隠しているのも特徴。

キルバーン
CV.田中秀幸/吉野裕行
大魔王直属の殺し屋と謳われる仮面の男。

◇ピロロ
CV.江森浩子/????

マキシマム
バーンパレスを守護する。

魔王軍六大軍団

魔軍司令ハドラー
CV.青野武関智一
嘗て地獄の騎士バルトスや鬼面道士ブラスら自らの軍勢を率いて地上を侵略し、15年前にアバンに倒された魔王。
357歳。青緑色の皮膚に、上に尖った耳と逆立った毛が特徴。
大魔王の魔力によってパワーアップして復活し、アバンが命を捨てても倒す事が出来なかったが、覚醒したダイに深手を負わされる。
これによりダイを始めとしたアバンの使徒を危険視し、その抹殺を目論む。バーンより六大軍団の司令官・魔軍司令の座を与えられられた。
初登場時の風貌は竜王に似た魔導士風のローブ姿で、主に攻撃魔法を得意としていたが、ドラゴンを素手で殴り殺せるなど屈強な肉体を誇る。得意呪文はギラ系
性格はアバン曰く「残虐にして卑劣、武人の風上にもおけない男」と言われ、追い詰められると失態を晒すなど小物臭がすごく、六大軍団長には軽く見られがち。
一方でポップやクロコダインは「残酷だが卑怯じゃない」「ほめられた人格ではないが酷い策謀家でもない」と評しており、正々堂々と戦う点では一定の評価を受けている。
アバンも魔王時代の彼を「戦士としての誇りがあり、最低限の戦いのルールは遵守していた」と評価している。
後に瀕死の重傷を負い半身を失うが、ザボエラの研究していた超魔生物の肉体を得て復活。作中屈指の武人となる。

◇クロコダイン
百獣魔団軍団長。

◇ヒュンケル
不死騎団軍団長。

フレイザード
CV.山口健/奈良徹
氷炎魔団軍団長。炎と氷で創られた体を持ち、精神も肉体を反映するかのような凶暴性と冷徹さを兼ね備える。

バラン
CV.石塚運昇速水奨
超竜軍団軍団長。姿こそ人間だが、その正体は神が地上に遣わす最強の戦闘生物『竜の騎士』。

ミストバーン
CV.難波圭一/子安武人
魔影軍団軍団長。常にフードで顔を隠し、一度口を閉じれば数十年は沈黙を保つという謎の男。

ザボエラ
CV.龍田直樹岩田光央
妖魔士団軍団長。保身と出世にしか興味がなく、同僚はおろか肉親さえ踏み台としか考えない品性下劣な妖怪爺。

妖魔学士ザムザ
CV:陶山章央(2020年版)
ザボエラの息子。魔力は高いがパワーと生命力に欠けた妖魔士団が強大な肉体を得るべく、自らをあらゆるモンスターの長所を詰め込んだ超魔生物へと改造する。

竜騎衆

竜の騎士バランに忠誠を誓った、魔族・獣人族から選りすぐられた3人のドラゴンライダー。ドラゴンに乗ればその力は軍団長に匹敵すると謳われる。
バランの個人的な部下なので、魔王軍に対する帰属意識はほぼない。
バラン以外の軍団長のことは基本侮っている。

陸戦騎ラーハルト
CV:石田彰(2020年版)
鎧の魔槍を纏う神速の男。元軍団長ヒュンケルを圧倒するなど、当時のハドラー以上の実力者。

空戦騎ガルダンディー
CV:木村昴(2020年版)
鳥人の姿をしている。ドラゴンへの愛情は深いが、人間を下等と見下す。

海戦騎ボラホーン
CV:杉村憲司(2020年版)
セイウチのような姿の男。冷気のブレスで敵を凍らせて鎖つき斧で砕くのが必勝戦術。わりと真面目だが、追い詰められたり怒ったりすると卑怯な手段も辞さない。

ハドラー親衛騎団

超魔生物となったハドラーが禁呪法で生み出した部下。

ヒム
CV.三木眞一郎(2020年版)

フェンブレン
CV.遊佐浩二(2020年版)

シグマ
CV.小林親弘(2020年版)

ブロック
CV.川島得愛(2020年版)

アルビナス
CV.田村ゆかり(2020年版)

◆勇者アバンのパーティー

旧魔王軍と激闘を行なった。現在はバーン率いる魔王軍と戦うダイたちを支え導く。

◇アバン

ロカ
CV.武虎(2020年版)

レイラ
CV.上村典子/折笠愛

マトリフ
CV.青森伸/山路和弘
大魔道士。老いてなお、パワーアップしたハドラー相手に極大閃熱呪文(ベギラゴン)を互角に撃ち合ったり、メドローアを習得したりしている実力者。

ブロキーナ
CV.水島裕(2020年版)

◆その他の人物・魔族


ブラス
CV.田の中勇(劇場版第1作:滝口順平)/緒方賢一
ダイの育ての親でもあるモンスター「きめんどうし」。ハドラーの支配を逃れた後は穏やかな性格となった。

ニセ勇者のパーティー(でろりん、ずるぼん、へろへろ、まぞっほ)
CV.でろりん:緑川光下野紘、ずるぼん:江森浩子/日笠陽子、へろへろ:堀之紀/間宮康弘、まぞっほ:青野武/岩崎ひろし
勇者のふりをして美味しい思いをしようとしている一行。モンスターを退治したりとそこそこの実力はある。

ロン・ベルク
CV.東地宏樹(2020年版)
魔界の名刀匠。剣の達人でもあり、バーンの元で厚遇されたが、武具を大切にしないバーンの存在や恵まれた環境で自分が腐っていくのを感じてバーンの元を離れた。

ノヴァ
CV.岡本信彦(2020年版)
北の勇者。実力はあるがプライドが高い。

◇バダック
CV.田原アルノ/多田野曜平

◇パプニカ3賢者(アポロ、マリン、エイミ)
CV.アポロ:緑川光/阪口周平、マリン:江森浩子/安野希世乃、エイミ:冬馬由美/石川由依

メルル
CV.南場千絵子/小原好美

◇フローラ
CV.高橋李依(2020年版)


【単行本のオマケ】

各話の合間にできた空きページには登場人物のプロフィールのほか、ダイ達の折々でのレベルとパラメータが挿入されることがある(表記は当然ドラクエ風)。
因みにステータスの数値は、原作担当・三条がDQVをプレイしたデータを参考にしたもの。
大魔王挑戦時には裏ボスにも勝てる程にパーティのパラメータは高い。
が、ダイの場合はそのパラメータが更に紋章の力で云倍化する為、異常なまでのインフレ世界に飛び込んでいる事が窺える。
稀に作画担当・稲田の執筆エピソードが4コマ形式で描かれた事もあったが、『モンスターの大軍』とだけ書かれたシーンの作画を迫られて呆気に取られた事があった等、苦労が垣間見える話が多い。

2020年新アニメ放送に合わせて、物語の節目ごとに巻を区切った新装彩録版が発行されている。
こちらは呪文大全やキャラクタープロフィールに加えて、雑誌掲載時のカラーページの再現・表紙やJCカバー背イラスト等イラストレーションギャラリーが巻末に載っている。


【幻の魔界編】

単行本ではないが、コンビニ専売の分厚い書籍にて、『魔界編』の構想が書かれていた。


これらは結果的に実現できなかったが、いくつかの要素を取り込んで作られたのが「冒険王ビィト」なのだとか。


【逆輸入、コラボレーション】

当初は本作に登場したオリジナル呪文、特技は主にDQMシリーズ等の外伝作品に登場していたが、DQXでベタンが登場してからはナンバリング作品にも登場し始めた。
『星のドラゴンクエスト』で本作のキャラクターが登場したのを皮切りに、DQMシリーズやモンパレにキャラクターが続々登場を果たしている。
また、2021年7月15日には『モンスターストライク』、同年8月30日には『パズル&ドラゴンズ』とコラボした。
昨今のDQのボス敵に見られる『肩書+名前』のはしりでもある。…かもしれない。


【テレビアニメ】

1991年版

1991年にTBS系列にて放送。制作は当時ジャンプアニメご用達の東映動画(後の東映アニメーション)。
劇中BGMはドラクエ1~4で使われたのをアレンジしたものが多く、それらのプレイヤーをニヤリとさせられる出来になっている。
やはり連載中の作品故にあらすじが少し長かったり、途中に回想シーンが挟まれるのがやたら多かったりするのが特徴。漫画に追いつかない為の措置だろう(それでもアニメ1話分で漫画の約1話半~3話程が使われている)。
しかし、放送局の番組枠編成の都合によりストーリーが極めて中途半端なまま終了してしまった(アニメ化されたのは原作の3分の1未満、単行本で言えば10巻の途中+11巻の一部分)。
バーンなどはカーテン越しの影しか出ていない始末。
視聴率もスポンサーのタカラが出したダイコロの売り上げは上々で、映画も3本公開される等人気は高く、放送延長も考えられていた*2
2年目を念頭に置いていたのか、ラーハルトの設定画まで作られていた模様。

+ 終了の理由
フジテレビのバラエティ番組に対抗するべく当時のTBS社長たる磯崎洋三氏が月曜日から木曜日の19時台に日替わりのバラエティ番組枠「ムーブ」(後期は「ザッツ」)を立ち上げた。
TBSは前年12月に開局40周年を迎えたものの、一部番組の低迷が顕著だったため、同年に入って磯崎が大改革を掲げた鶴の一声を発した影響から、春改編より一部番組の終了やリニューアルが実施されていた。この春の時点で立ち上げた番組の中には『さんまのSUPERからくりTV』と『ダウトをさがせ!』があった。
そして秋改編。

「アニメがこれだけ視聴率を取れるから、バラエティ番組でも子供も含めた幅広い年齢層もテレビにくぎ付けになるだろう」

という上層部の横暴極まりない志向から、高を括ってバランとの戦いを強引に終了させ、アニメを打ち切らせてしまった。
この他

「クイズ100人に聞きました」
「わくわく動物ランド」
「クイズダービー」
「KATO&KENテレビバスターズ」*3

など、1970年代から1980年代にスタートした従来の人気番組の多くも、視聴率の良し悪しや地域差などを無視して一斉に終了させているので*4、このアニメだけを狙い撃ちにした訳ではない。
当時はアニメをゴールデンタイムに放送する事が一般的であり、どうしてもバラエティ番組との競合になってしまうこと、さらに現在では当たり前になってしまっている

「アニメを深夜に放送し、基本的には録画して観て貰う」
「地上波とネットの同時配信、あるいはネット配信限定とする」

という概念も無かった為に起きた悲劇だと言えるだろう。
また、東映も報復としてTBS系列への東映アニメと特撮の新規配給を当面の間禁止することを決定した。
こうして鳴り物入りで始まった「ムーブ」だったのだが、結局は本作を含めた人気番組を強引に打ち切った事が、視聴者の怒りを買ってしまった影響からなのか視聴率が伸び悩み、僅か1年で打ち切りとなってしまった*5。そうした失敗や1996年に発覚した「TBSビデオ問題」*6が引き金となりTBSは近年まで長い暗黒の道を辿る事になってしまった。

2020年版

2019年12月になって再アニメ化が発表され、2020年10月から2022年10月まで放送。全100話。
放送局はテレビ東京に移り、制作は1991年版同様東映アニメーション。
スポンサーも1991年版同様タカラ(現:タカラトミー)となっており、アーケードやスマートフォンアプリ用のゲームの他、玩具展開、『Vジャンプ』『最強ジャンプ』でのスピンオフ漫画の連載など、低年齢層も視野に入れた大規模なメディアミックスも行われた。

基本的に原作に忠実だが、ところどころ場面を省略したり、逆に原作にはないエピソードを追加したりしている(ロモス王とダイの味方になった後のクロコダインとの対面や、マトリフがポップに魔法使いになることを選んだ理由を尋ねるシーン、ハドラー親衛騎団全員の変形バンクなど)。
当初は「4クールで消化できるのか?」「大幅カットされてしまうのでは?」「所々ダイジェストになってしまうのでは…?」とファンから不安視されていたが、全日帯に枠を多数持ちテレビアニメに寛容的なテレビ東京である事、時間帯的にも裏番組と呼べるものがほとんどなかった事、先番組がウルトラマンシリーズである事などが功を奏し、安定した視聴率を誇り、オールドファンのみならず、メインターゲットである子供からの評判も上々。
その結果、近年のアニメとしては非常に珍しく、4クールどころか全100話という凄まじいボリュームで原作の完結まで描かれる事となり、
1991年版では叶わなかった原作全エピソードのアニメ化が実現される運びとなった。

なお、2022年3月には東映アニメーションへの不正アクセスによって放送が大幅延期する事態が発生、それに伴い一部施策などで一部ネタバレが発生してしまった(特にアプリゲーム『魂の絆』は完全なネタバレ。もちろん悪いのは魂の絆スタッフではなく不正アクセスした人である)。
その影響からか、クライマックスを迎えた同年10月には東映アニメーションがスポンサー枠に追加された。






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最終更新:2024年03月31日 19:58

*1 尚、あまりにヘタレだった為に担当編集者から「早くこいつ殺しましょうよ」と幾度となく言われたらしい。

*2 この時代、黄金枠アニメの放送枠はきっかり4クール分で区切られた状態で契約されているが、原作モノは余程の事でもない限り人気や視聴率次第で延長もありえた/例:うる星やつらを始め、北斗の拳やドラゴンボール等

*3 『全員集合』や『ごきげんテレビ』から続いたドリフの番組

*4 直接関係ない番組が多く含まれていたことについては、長寿番組のマンネリ化や、同じ司会者・制作会社が局内の複数の番組を共有していたこと等が横行しており、これらを改善するためだと磯崎氏は説明していたらしい

*5 但し、「ムーブ」の月曜日に放送していた「関口宏の東京フレンドパーク」は、後に「関口宏の東京フレンドパークⅡ」として再開後にTBS系列の人気番組として君臨し、レギュラー放送終了後も特別番組という形で続いている。一方木曜日の「上岡龍太郎の男と女ホントのところ』は「Mr.レディー」など様々なジャンルの50人を呼んだことで人気を集め、その後もタイトルを変えながら1996年秋まで4年間続く人気番組となった。一方、火曜の三宅裕司、水曜の島田紳助の担当枠は担当はそのままに半年で全く別番組に変わってしまった。火曜はテコ入れで元うたのおねえさんの神崎ゆう子を起用するなどしたが結果には繋がらなかった。反面水曜はテコ入れ前に行ったお見合い企画が話題となり、後に司会を変えつつも2010年代まで特番化されるなど結果は残した。

*6 オウム真理教を批判していた弁護士のインタビューVTRをオウムの幹部に見せてしまい、後の一家殺人事件へ繋げてしまった出来事