LuxeVerb
LuxeVerbはAll Plugins Editionのみ含まれます。
LuxeVerbは、あらゆるサイズの現実的な音響空間をシミュレートし、電気機械式リバーブデバイスを模倣し、ピッチシフトとダイナミクスの自動制御を組み込んだ「異次元」のリバーブ効果を作成できる、豪華で可鍛性サウンドを備えた高度なアルゴリズムリバーブです。
概要
LuxeVerbについて端的にいうと、
Fruity Reeverb 2がカバーしていない最新のリバーブ機能を使えるようにしたものです。
ちなみに読み方は「Luxe (リュクス)」というフランス語で、「贅沢・豪華・優雅」という意味となります。カタカナ語で日本でもよく使われる Deluxe(デラックス) はフランス語でofの意味となる "de" がついたものなので、Deluxeの本来の用法は形容詞です。
特徴
No |
特徴 |
説明 |
1 |
プリセットによる環境の再現 |
プリセットには Room, Plate, Hall, Cathedral, Space, Lushの 6つのリバーブモードが用意されており、 それらを選ぶことで各環境を再現したリバーブを表現できます |
2 |
エンベロープ制御 |
ダイナミクスの変化に応じてリバーブのかかり具合をコントロールできます。 またグラフィカルなモニターでかかり具合を確認できます |
3 |
サイドチェイン制御 |
サイドチェインでもリバーブのかかり具合をコントロールできます |
4 |
ピッチシフト |
リバーブにピッチの変化を与えられます |
5 |
フリーズモード |
リバーブのフリーズモードで特殊な効果が表現できます |
リンク
Tips
ダッキングリバーブの作り方
例えばボーカルにリバーブをかけるときに、ポーカルのピークの変化に合わせてかかり具合を変化させたいことがあります。
- ボーカルのピークが低い:リバーブを深くかける
- ボーカルのピークが高い:リバーブを浅くかけてボーカルを聞き取りやすくする
いわゆるリバーブのWET値をダッキングする方法ですが、それをするには左下にある "ENVELOPE" を "WET" にします。
そして "SCALE" の値をマイナス方向に動かします。
そうすると "WET" の変化がボーカルのピークと逆方向に動くようになります。
青色の線が「ENVELOPE (ボーカルのDRY)」緑色の線画「WET」オレンジが「THRESHOLD」です。
ENVELOPEとWETの値に注目すると、ENVELOPEのピークが下がったタイミングで、WETが上昇することが確認できます。
ここでのポイントとしては "SCALE"をマイナス方向に下げると "THRESHOLD" を上回った (ピークが高い) ときの "WET" のかかり具合が小さくなってしまいます。
リバーブのかかりを良くするには "OFFSET" の値を大きくする、
またはOUTPUTセクションのWETを大きめにしてしまっても良いかもしれません。
ダッキングパラメータを操作するときのまとめ
以下、パラメータを操作するときの簡単なまとめです。
問題点 |
改善方法 |
WETをダッキングしたい |
ENVELOPEを"WET"にします。 そしてSCALEをマイナスにします |
ピークが高いときのリバーブのかかりが弱い |
OUTPUT > WET の値を大きくします。 またはOFFSETの値を大きくします |
ピークが下がったときにWETの変化が弱い |
THRESHOLDを小さくします |
結論としては ENVELOPEの "WET"にしたら、後は
- ENVELOPE > "OFFSET"
- OUTPUT > "WET"
- ENVELOPE >"THRESHOLD"
- ENVELOPE > "SCALE"
この4つのパラメータだけを調整するだけで、おおよその場合は問題ないと思います。
無限リバーブ (Reverse Vocal Effect) を作る方法
Bass HouseやFuture Raveなどではボーカルの入りにリバーブのかかったボーカルエフェクトがフェードインで入ることが良くあります。
あのエフェクトは「無限リバーブ」で表現できます。
(※2024.2.4追記:このエフェクトは "Reverse Vocal Effect" と呼ぶそうです)
方法としては "Dry" を "0" にして、フリーズモードを "SUSTAIN" にすることで実現できます。
詳しくは以下の動画にまとめました。
Edisonで Reverse Vocal Effectをする場合
LuxeVerbがなくても
Edisonで Reverse Vocal Effectを作る方法が紹介されていました。
+
|
Edisonで Reverse Vocal Effectを作る方法 |
手順はEdisonでボーカル素材を読み込ませ、Blurツールで音を広げるというものです。
ただこの方法の欠点として、以下の2点が挙げられます。
- 引き伸ばす場所の無音を作る必要がある
- 品質が良くない(音がざらつく)
1については、Edisonのエディタで無音を入れられる(右クリックして "Edit > Insert silence")ので、大きな問題ではありません。
ただ2については、声のざらつきを修正するために動画の中でも別途リバーブ処理をしていたので少々手間かもしれないと思いました(ひょっとしたら別の動画でより良い方法を紹介しているのかもしれませんが…)。
|
Fruity Reeverb 2でReverse Vocal Effectを作る方法
リバーブのDecayを長めにして、Reverseする方法でも似たような音にできるとの情報もありました。
+
|
Fruity Reeverb 2でReverse Vocal Effectを作る方法 |
Decayを3.0 secなど長めにして、DRYを0%にして録音します。
後はオーディオクリップとして貼り付けてReverseで反転させると、Reverse Vocal Effectを作ることができます。
|
参考
最終更新:2024年06月30日 10:00