Sylenth1の使い方メモ
LennarDigital社のシンセ
Sylenth1の情報をメモするページです。
OSCILLATOR
RETRIGについて
OSCILLATORの右下にひっそりとある "RETRIG" の設定について。
- 簡単な説明
- RETRIG が"ON": 「デチューン」の音の粒立ちがはっきりします
- RETRIG が"OFF": 「デチューンを滑らか・丸く」する効果があります
デチューンを使わないときは無効なパラメータです。
なぜそうなるかについては以下の説明が詳しいです。
- 知っておきたいTips > リトリガーが初期状態でONになっている
- リトリガーとは、デチューンして重ねられた波形の頭を、それぞれ揃える機能だ。ONだと、音が発音される瞬間の波形がどれも同じ形になるので、出音をステレオで広げていても、発音の瞬間には広がりが得られなかったりする(ON/OFF比較するとわかる)。シンセはデチューンして鳴らすことも多いので、基本OFFでいいと思う。
デチューン時にはそれぞれの波形のピッチが変化するため波形にばらつきが発生するのですが、どうやら Sylenth1 の作者はそれが気に入らなかったのか「デチューン時には波形を頭を揃えて再生するべき」といった考えで "RETRIG" というパラメータのデフォルト値をONにしたようです。
ただ、それではデチューンの広がりがなくなるし、プツっと切れた音になってしまうので基本的にOFFにするのが良いみたいです(OFFにすると柔らかい音になる)。
逆に音の特性を残したい場合にはあえて ON にすることもあります(Saw波にSine波を重ねる場合など)。
FILTER
FILTERのパラメータ説明
FILTER TYPE, CUTOFF, 12dB/24dBの関係について
まずは超絶基本ですが、Low Pass と High Pass、Cut Off の役割の説明。
Low Passは低い音域を通して高い音域をカット、High Pass は高い音域を通して低い音域をカットします。
そしてその基準位置が「Cut Off」で指定された値となります(ただ Sylenth1 の Cut Offの値の単位がどうなっているかの情報は見つけられず…)。
そして、「12dB / 24dB」というのは「1オクターブごとに減衰するdBの値」となります。以下は Low Pass の例です。
デフォルトの "24dB" の方が Low Pass の効きが良くなるのは、こういう仕様のためとなります。
なお RESONANCE の値は CUTOFF周辺を持ち上げる設定のようです。
逆引き
アタック感を少し強くしたい
モジュレーションセクションから "Pitch A and B" を少しだけかけると音の立ち上がりにピッチ変化が入るため、アタック感が少し強くなります。
設定例
パラメータ名 |
値 |
D |
0.85 |
S |
0.0 |
Dest1 |
Pitch A and B |
Dest1Am |
1.26 |
オートメーションでピッチを変化させたい
Sylenth1でPitchBendのオートメーションを作るには、Sylenth1の下にあるキーボードの左隣のここを少しマウスで動かします。
そしてメニューから「ADD > Last Tweaked > Automation for last tweaked parameter」を選びます。
すると
プレイリストの左側に "PitchBend" のオートメーションが作られるので、これをプレイリストにドラッグ&ドロップして配置します。
なおピッチ変化のかかり具合は Sylenth1 の左下にあるこの "BEND RANGE" で調整できます(大きくするほどピッチが大きく変化する)。
参考資料
最終更新:2024年02月20日 14:46