プレイリスト



基本的な使い方

パターンのユニーク化(Make unique)と結合

FL Studioのパターンは複製しても参照しているパターンが同じだとユニークなパターンにできないので、ユニーク化する方法の説明です。
よくあるのが 4小節目だけドラムのパターンを変更したいケースです。

パターンをユニーク化するにはパターンのタイトル(名前)あたりにカーソルを持っていて、左クリックします。

するとポップアップが表示されるので「Make unique」を選びます。(“Make unique” のショートカットキーは「CTRL+SHIFT+C」)

するとパターンが別名で複製されるので、独自のパターンを作ることができるようになります。

逆にパターンを結合したい場合は、対象となるパターンを選択した状態で「CTRL+G」(Cmd+G)を押します。

するとパターンが結合されます。
Make Uniqueのショートカットキー
v24から「SHIFT+V」を押しながらマウスでドラッグすると、"Make Unique" する機能が追加されました。

もしくはパターンやクリップを選択した状態で「CTRL+SHIFT+V」を押すと、 "Make Unique" するようになりました。

プレイリスト内の複数のパターンを分割する方法 (“Split by channel”)

チャンネルラックを中心に曲を作り始めるとき、最初は1つのパターンに複数のチャンネルの演奏情報を定義することになると思いますが、それを一気に別のパターンに分割する方法の紹介です。

このように1つのパターンに複数の演奏データがあって、それを分割したい場合には “Split by channel” を選択します。

すると、各チャンネルの名前でパターンを自動分割できます。

なお分割されたプレイリストを1つのプレイリストにまとめるには、まとめたいプレイリストを複数選択して Ctrl+G (Cmd+G) で合成することができます。

空白の挿入と削除方法

プレイリストにPatternやAudio clipを並べていると、例えばDrop前に空白を入れたいときがよくあります。

この時にPatternやAudio clipを1つずつずらしても良いですが、空白の挿入を楽にできる方法があります。

例えば2小節を挿入したい場合は、プレイポジションの部分を右ドラッグで2小節選択します(選択範囲を間違えた場合は左ダブルクリックで解除します)。

そしてプレイリスト左上の▼ボタンから "Edit > Insert space" を選びます(ショートカットキーは "CTRL+Insert")。

するとこのように空白が挿入されます。

選択部分の解除は、選択している部分を左ダブルクリックで解除できます。

挿入部分に重なる波形やオートメーションがあってそれをカットしたい場合は、”Slice & Insert space” を選びます。

逆に空白を削除したい場合は "Edit > Delete space" を選びます(ショートカットキーは "CTRL+Delete")。

トラック単位でミキサーに割り当てる方法

通常、ミキサーはチャンネルラック単位で割り当てることになりますが、トラック単位で割り当てることも可能です。
プレイリストの「Track」を右クリックして「Track mode > Audio track > Insert #」を選びます。

すると指定のトラックに配置されているオーディオクリップが指定したミキサーに自動で再割り当てされます

ただこの機能はトラックに配置したオーディオクリップを自動で割り当てるだけなので、同じオーディオクリップを別のトラックに割り当てると「異なるミキサーに割り当てられる」または「オーディオクリップを複製する」といった挙動となります。

なお「Track mode > Instrument track > [プラグイン名]」でプラグインを割り当てることも可能です。

ただプラグインの場合は若干謎挙動なので、正しい挙動がわかったら追記します。

複数のプレイリスト(Arrangement)を使う

Arrangementを使うことで異なるアレンジを試すことができます。
プレイリストのウィンドウバーにある “Arrangement” をクリックして “Add one…” を選ぶとアレンジメントを追加することができます。

Audio Clipのテンポを合わせる方法

サンプル素材のテンポが合わない場合は、プレイリストに配置したAudio Clipの左上をクリックして「Fit to tempo」を選択。

テンポを合わせるダイアログが表示されます。一番上の "embedded" が素材のBPMと一致していればこれを選びます。
一致していない場合は "Type in (BPM)" から手動でBPMを入力します。

Audio clipの特殊な編集オプション

Audio clipの特殊な編集オプションについての説明です。
なおこれらの機能はプレイリスト左上の各項目が有効になっている必要があります。

Audio clipのフェード

このフェード編集が有効になっていると、個別にフェード設定が編集できます。

全体の音量は中央の下側を左ドラッグします。

なお、つまみの部分を右クリックして "Reset gain" を選ぶと音量を 0dB に戻せます。

Audio clipのゼロクロス検知

ここが有効だとAudio clipのゼロクロス検知が有効になります。

Audio clipのストレッチ

ここが有効だとAudio clipを伸縮したときにオーディオ全体が伸縮します。

オーディオ化

パターンをオーディオ化する方法

パターンを選択して "CTRL+ALT+C" を押します。

またはパターンを右クリック > "Render as audio clip" を選びます。上のパネルに並んでいる方でも良いですし、プレイリストに並んでいるものでも良いです。



出力設定は基本的にそのままで "Start" ボタンをクリック。

するとオーディオクリップが作られ、オーディオクリップとして配置できます。

なお "Render and replace" を選ぶと、プレイリスト上のパターンを直接置き換えるので配置の手間が省略できます(もとのPatternは残ります)。

クリップをオーディオ化する

オーディオ化したいクリップを “CTRL+左ドラッグ” などで複数選択します。
そして左上の▶︎ボタンから “Tools > Consolidate playlist selection > from selection start” を選ぶと1つのオーディオファイルにまとめることができます。(“CTRL+ALT+C” でもオーディオ化できます)

Trackをオーディオ化する法法

Trackを右クリックして、”Consolidate this track > From track start” を選ぶと、Track単位でオーディオ化できます。

オートメーションの使い方

オートメーションについては別のページにまとめました。

その他便利な機能

パターンやサンプルがどこで使用されているか調べたい

プレイリスト右側にあるパターンやサンプルを右クリックして "Select in playlist" を選ぶと、対象のものが選択された状態になります。

これによりどこで使用されているのか見つけることができます。

オートメーションクリップの位置を探す

オートメーションエディタのここをクリックすると、プレイリストにあるオートメーションクリップを自動で選択してくれます。

パターン一覧のサイズ変更

パターン一覧の▲をクリックして上下にドラッグすると、パターンのサイズが切り替わります。

サンプル波形のスクロール (Nudge clip)

"SHIFT+ホイール" でサンプルの位置をスクロールできます。

タイミングを微調整したいときに、ALT+ドラッグよりも直感的に修正できて便利です。

ですが、もし「SHIFT+ホイール」をプレイリストの横スクロールに割り当てたい場合は、▼メニューから「Edit > Nudge clips with mouse wheel」のチェックを外します。

すると 「SHIFT+マウスホイール」で横スクロールできるようになります。(ピアノロールと同じ挙動)

パターンをマウスホイールで微調整する

"Edit > Nudge clip with mouse wheel" にチェックを入れると、「SHIFT+ホイール」でパターンやオートメーションクリップの位置を微調整できます。

ただ「SHIFT+ホイール」はもともと水平方向へのスクロール機能なので、その機能が使えなくなることに注意します。

パターン・クリップのクオンタイズ

たまにパターンやクリップの位置がグリッドに合っていないことがあります。

そういった場合は [SHIFT+Q] でパターンをクオンタイズできます。

ただ何も選択していないときに使用すると、すべてのパターン・クリップがクオンタイズされてしまうので注意です。

パターンをまとめてTranspose (転調) する

転調したい場合には、パターンをCTRLやSHIFTキーなどでまとめて選択して、右クリック > Transpose" で転調できます。(値は +1 で半音上、+12で1オクターブ上。マイナスで下方向に転調する)

オーディオクリップを自動でスライスする方法

オーディオクリップのメニューを表示して「Chop > Medium auto slicing」を選ぶとSlicexのようにトランジェントで自動スライスできます。
最終更新:2024年08月23日 23:13