Fruity Limiter
Fruity Limiterは、強力なシングルバンドコンプレッサー(サイドチェーン付き)、Limiter&Gateです。関連するリミッターとコンプレッサーコントロールにアクセスするには、プラグインインターフェイスの "LIMIT" タブと "COMP" タブを切り替えます。
概要
Fruity Limiterは、リミッターですがコンプとしての使い勝手が良い(視認性が高い)ことから、コンプとしての人気が高いエフェクターです。
その他、マスターにインサートしてMixをコントロールしたり、個別のサウンドにサイドチェインコンプをかけたり、ノイズゲートに使えます。
もしマルチバンド処理が必要であれば
Maximus を使います。
基本的な使い方
リミッターとして使う
Fruity Limiterはデフォルトで「0dB」よりも大きい音を通さないようにします。
そのため、基本的にマスタートラックの最下段にインサートしておいて、スピーカーやヘッドホンから爆音が再生されるのを防いだ方が良いです。
ただリミッターはかけすぎると音の強弱をつぶしてしまうため、もしマスタートラックにFruity Limiterを使う場合は、0dBを超えないように音量バランスに気をつける必要があります。
コンプモードにする
FL Studioには様々なコンプがありますが、Fruity Limiterは視認性が高くて調整がやりやすいです。
Fruity Limiterは名前の通りリミッターですが、"COMP" をクリックするとコンプモードに変更できます。
THRES (スレッショルド) の値を "-20dB" にしてコンプを有効にします。
ボーカルのスレッショルドの値としてはこのあたりが目安です。
次に RATIO (レシオ) を "4.0:1" にします。
これもボーカルでは鉄板の値です。
後は再生しながら、THRESの値を増やしたり減らしたりして、適度にダイナミクスが安定するようにかかり具合を調整します。
Tips
サイドチェインの設定方法
まずはサイドチェインを行いたいチャンネルとその入力となるチャンネルを作成します。
ここでは定番の組み合わせとしました。
次に
ミキサーにアサインして "Kick" のミキサートラックを選んだ状態で、▲ボタンを「右クリック」します。
ポップアップから "Sidechain to this track" を選びます。
"Fruity Limiter" をコード弾きのミキサースロットにインサートします。
Fruity Limiterの "COMP" タブを選び、"SIDE CHAIN" を "1" に設定します。
各パラメータがグレーアウトしていますが、これは "THRES" (スレッショルド) の値が最大(0dB)であるためなので、この値を小さくすると各パラメータが有効になります。そして "RATIO" を最大、"SUSTAIN" を 0 にします。
この設定がサイドチェインの基本設定になるかなと思います。
あとはお好みで以下のパラメータを設定します。
パラメータ名 |
説明 |
THRES |
深くかけるかどうか |
REL |
幅を広くする・狭くする |
よく使うサイドチェイン設定は "Save preset as" で保存しておくと便利です。
プリセット名は "_Sidechain" などにしておくとすぐに呼び出せるようになります。
ノイズゲート (ノイズ除去) の設定方法
ノイズ除去をするにはプリセットから「Noise gate」を選びます。
そして "THRES" (スレッショルド) の値を増減してかかり具合を調整します。ただスレッショルドの値を大きくしすぎるとボーカルも消えてしまうので注意です。
基本的にノイズ除去が目的であれば
Edisonの「Vocal Denoiser Tool」を使うのがおすすめです。
最終更新:2024年07月23日 22:28