ミキシングの基本

このページではミキシングにおける以下の基本事項についてまとめています。
  • 1. ボリューム
  • 2. パンニング
  • 3. ステレオ操作




1. ボリューム

Wave CandyでdBを確認する

Wave Candyを起動して、右クリック > "Meter" にチェックを入れると、dBメータになります。(もしくはプリセットから "Function > Peak meter" でも設定できます)

このとき、最も大きくなるトラックが "-5db" になるようにします。

以下、一例です。
パート dB 理由
Kick -5 ドラムが最も大きくKickが最大
Hihat -10
Bass -7〜-8 ベースを強調したい場合の値
Chords -8 -8dBはコードを目立たせたい場合。
目立たせたくない場合は-12dBあたりまで下げる
Arp -9
Sweep -17
ただ、時々音が飛び出す (-5dBを超える) くらいであれば、必ずしもこの値にする必要はないとのことです。

「低域:中域:高域」を「5:3:2」にする

MK / Shadw氏によると「低域:中域:高域」を「5:3:2」にするとのことです。

2. パンニング

パンニングを行うと「中央」にスペースを作ることができます。

楽器ごとの定位

ドラム
音源 前後 左右
Kick 最前面 中央
Snare, Clap 中央
ハイハット、タンバリン、シェイカー、マラカス 最背面 左右
シンバル 後ろ 左右
タム、ボンゴ、コンガ 後ろ 左右(中央寄り)
ドラム以外
パート 前後 左右
ベース 最前面 中央
ボーカル, メロディ 中央
Chords(伴奏) 中央 左右
カウンターフレーズ (Strings, Pluckなど) 中央 左右

EQによる帯域のコントロール

音の帯域のイメージをまとめてみました。

細かいところは正しくない(例えばドラムやBassは基本センターで、中〜高域を担当することもある)のですが、おおよそこのようになります。
ベースの帯域
帯域 概要 説明
20~40Hz 超低域 人にはほぼ聞きとれない帯域なので、音圧を稼ぎたいときはHigh passでカットする
40~160Hz 重量感 ブーストすると重くなり、カットすると軽いサウンドになる。
Kickとベースの音が重なる場合は、80HzからカットしてKickと干渉しないようにする
200~600Hz 厚み・温かみ・籠もり 重みを感じさせる帯域だけれど上げすぎると音がこもってしまうので注意。
またギターやボーカルの美味しい部分と重なるため扱いが難しい。
そのため各パートがしっかり聞こえるスポットを探してカットする必要がある。
この帯域をブーストしてもベースが目立つことはないが、
だからといってバッサリとカットしてもベースの重みがなくなってしまうことに注意

3. ステレオ操作(ステレオイメージ)

パンニングに近い概念ですが、ステレオ操作により中央から左右に音を広げることで中央を空けることもできます。

Fruity Stereo Shaperを音を広げる

Fruity Stereo Shaperのプリセット "Effects > Stereoize 2" はお手軽に音を広げられて便利です。

コード楽器やPluckなどにおすすめです。

Fruity Stereo Enhancerで柔らかく音を広げる

Fruity Stereo Enhancerのプリセット "For strings" で音を広げることもできます。

こちらは柔らかく音が広がるので、PadやSringsに向いています。

帯域ごとのステレオ感の調整

Patcherのプリセットから "Special > 3 band stereo separation" を選ぶと帯域ごとのステレオ感を設定できます。

またこちらだとステレオ感を縮めることもできて便利です。

さらに "X WiseLabs > Envergure" にはステレオ幅だけでなく、出力やパンを細かく設定できるプリセットが用意されています。

その他のステレオイメージテクニック

参考

最終更新:2024年07月31日 09:14