FL Cloud
FL Cloudは、FL Studioの
ブラウザからサンプル集のストアに直接アクセスできる機能です。
また FL Cloud の有料プランを契約することで、AIを処理するサーバーを利用した「AIマスタリング」を使うことができます。
さらに音楽配信を自動化するサービスの「DistroKid」のMusicianプランの利用権も得られます。
概要
リンク
ライセンス
FL Cloudの素材はすべて "ロイヤリティーフリー" となります。
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FL Cloundのライセンスについて |
In short, you don’t need anyone's permission to use the samples in your own musical or audio productions.
All samples that you can download from FL Cloud to your local drive are royalty-free. FL Cloud will only give you access to royalty free samples and loops.
As a FL Studio and or FL Cloud customer, once you download a sound, you are automatically granted the license to use them in your productions for commercial or private use - even after your subscription ends.
要するに、あなた自身の音楽やオーディオ作品でサンプルを使用するには、誰の許可も必要ありません。
FL Cloudからローカルドライブにダウンロードできるすべてのサンプルはロイヤリティフリーです。FL Cloudでは、ロイヤリティフリーのサンプルとループにのみアクセスできます。
FL StudioまたはFL Cloudのユーザーとして、サウンドをダウンロードすると、サブスクリプションが終了した後でも、商業用または私的使用のためにプロダクションで使用するライセンスが自動的に付与されます。
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FL Cloudの素材を利用した楽曲を発表する際には権利表記は不要で、FL Cloudを解約した後でもそのまま利用可能となります。
ただし、サンプルをそのまま素材として販売するのは禁止されています。
契約形態
2024.6.27 現在の FL Cloudの契約形態について。(v2024では新たに上位プランの "Pro" が追加されました)
種類 |
説明 |
月額プラン |
年払いプラン |
Free |
無料・取得済みサンプルのみダウンロード可能。 |
無料 |
Trial |
有料版のお試し期間 |
無料。 期間は1ヶ月 (※1) |
- |
FL Cloud Plus |
無制限DL。AIマスタリング。 DistroKidのMusicianプラン利用権。 18のFL Cloud Plugins (※2)。
関連会社で使えるバウチャー$50 (※3) |
1699円 |
13600円 ($79) |
FL Cloud Pro |
無制限DL。AIマスタリング。 DistroKidのMusicianプラン利用権。 65以上のFL Cloud Plugins (※2)。
関連会社で使えるバウチャー$100 (※3) FLEXの有料パックがすべて使用可能 (※4) |
3425円 |
24000円 ($149) |
- 無料・有料コンテンツについては、毎月更新されて今後増えていくようです
- (※1) 体験期間終了後は自動で "Free" に移行するため、自動でサブスクの支払いが発生することはありません
- (※2) FL Cloudの契約特典として W.A. Production, UVI, MeldaProduction のプラグインの一部が使えるようになります
-
(※3) バウチャーとは Image-Lineの関連会社である W.A. Production, UVI, MeldaProduction, UnitedPlugins でのみ利用可能な割引クーポンです バウチャーは廃止されたようです (2025.2.15 修正)
- (※4) FL Cloud Proを契約の間のみ利用可能。永続利用が必要であれば個別に購入する必要があります
サブスクリプションについて
このサブスクリプションは "FL Cloud" の利用サービス提供への対価であって、「ライフタイムフリーアップデート」は今まで通り継続されるとのことです。
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Image-Lineのサブスクリプションの考えについて |
About subscriptions - FL Studio will always include Lifetime Free Updates (LFU) and will always be available for outright purchase. FL Cloud and any optional subscriptions to the content and services it provides are not a replacement for FL Studio's Lifetime Free Updates business model. LFU is part of our company culture and no one will be forced into a subscription to use FL Studio.
- サブスクリプションについて
- FL Studioには常にライフタイムフリーアップデート(LFU)が含まれており、常に完全に購入できます。FL Cloudおよびそれが提供するコンテンツとサービスへのオプションのサブスクリプションは、FL Studioのライフタイムフリーアップデートビジネスモデルに代わるものではありません。LFUは当社の企業文化の一部であり、誰もFL Studioを使用するためのサブスクリプションを強制されることはありません。
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FL Cloud Trialサブスクリプションについて
FL Cloudにログインすると自動で "1ヶ月間" 限定の「FL Cloud Trial (体験版)」が開始されます。
ブラウザの "Sounds" タブに「Subscribed (Trial)」と表示されていると体験版の期間中となります。
なお、Image-Lineのアカウントページから、"FL Cloud" を選ぶとTrialの期限が確認できます。
このページの説明によると、Trialでも全機能を使える…。とのことですが AIマスタリングはなぜか使えませんでした。
なおTrial期間を過ぎても有料プランへの自動更新はされないので、安心してTrialを使用できます。
大量のダウンロードによる通信制限
大量のサンプル素材をダウンロードするユーザーは通信制限がかかるようです。
そのため、例えば1ヶ月だけ契約して、素材を大量にダウンロードする…という使い方はできません。
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FL Cloudの通信制限について |
FL Cloud users may experience a slowdown of the download rate from the FL Cloud Sounds service if they exceed fair and reasonable usage in comparison to the majority of the users. This is to ensure an equitable performance experience for all.
FL Cloud ユーザーは、大多数のユーザーと比較して公正かつ合理的な使用量を超えた場合、FL Cloud Sounds サービスからのダウンロード速度の低下を経験する可能性があります。 これは、すべての人に公平なパフォーマンス体験を保証するためです。
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ただ通常の使い方をするユーザーであれば、この制限を受ける可能性はほぼないそうです。
他のサービスとの比較
サブスク型サンプル音源サービスについて、FL Cloudと他のサービスを比較してみました。
サービス名 |
特徴 |
料金 |
クレジット 制限 |
素材数 |
オーディオ サンプル |
MIDI ファイル |
プリセット |
その他 |
Splice |
・料金が高い ・クオリティが高い |
年間$129.99〜 |
あり |
200万以上 |
◯ |
△ |
◯ |
音源のサブスクや)上位プランになると レッスンビデオのサービスあり。 「素材のクオリティが高い」との評判も多い。 解約するとクレジットをすべて失う |
Loopcloud |
・料金が安い ・素材数が多い |
年間$49.99〜 |
あり |
400万以上 |
◯ |
✗ |
△ |
UIが使いやすい。音の加工が容易。 契約していると無料でプラグインがもらえることがある。 解約するとプラグインでのエディットや 所持しているクレジットの利用が凍結される |
FL Cloud |
・クレジット無制限 ・素材数がやや少なめ |
年間$84.99〜 (※1) |
無制限 |
約100万 (※2) |
◯ |
✗ |
✗ |
FL Studio専用のサービス。 AIマスタリングが可能。 DistroKidのMusicianプラン利用権。 解約してもダウンロードした素材はそのまま使えます |
- (※1): FL Cloud Plusの料金。サンプル素材を使うだけであれば上位プランのProは不要です
- (※2): Since FL Coud was launched we have doubled the samples/sounds - approaching 1M now. (FL Coudが発売されて以来、サンプル/サウンドを2倍にしました。現在「100万」に近づいています) →引用元
Spliceは利用者が多くて知名度が高いことから比較的割高ですが、クオリティの高いサンプル・プリセット素材を手に入れることができます。例えばパック売りされている
Dropgun Samplesのボーカル素材だけ購入できたり、
Vocalcium by MYLKといった (主にHARDCORE TANO*C界隈で) 広く使われているSpliceオリジナルのサンプル素材を利用できるのが強みです。Loopcloudは利用料が安く、数多くの素材が手に入るメリットがあります。
ただ、個人的にはクレジット制だと「クレジットを消費してダウンロードすべきか…?」と無駄に悩んでしまうことを考慮すると、クレジット無制限のプランがある FL Cloudには優位性があります。素材数が比較的少ないという問題はありますが、それでも100万近くあるとのことなので普通に使うぶんには困らないと思います。
ダウンロード可能な素材の種類として、SpliceはSerumなどのプリセットもダウンロードできるのが魅力です(MIDIファイルもダウンロードできるようですが、対応しているパックをあまり見かけなかったので△評価としました)。Loopcloudも最近プリセットのダウンロードに対応したのですが、まだ対応しているパックの数が少ないのが難点です。
FL Cloudは、MIDIファイルとプリセットのダウンロードに対応していないので、今後の対応に期待ですね。
FL Cloud が他のサービスより優れている6つの理由
No |
理由 |
説明 |
1 |
1ヶ月の無料体験期間がある。 さらにダウンロード制限なし |
他のサービスの体験期間は "0クレジット素材" のみダウンロード可能。 FL Cloudは体験期間中でも、すべての素材がダウンロード無制限です |
2 |
クレジット制限がなく 気軽に無制限にダウンロードできる |
「この素材はクレジットを消費するべき素材か…?」と悩む時間がゼロになります。 あまり使わない素材だったとしても後悔しません。
使い捨て前提で「実験用に素材だけで曲の構成を決める」 という贅沢な使い方もできます |
3 |
初心者に優しい |
クレジット無制限なので、間違ってあまり使えない素材をダウンロードしがちな 初心者にも優しいシステムです |
4 |
外部プラグインなしで サンプル素材と連携できる |
プロジェクトとテンポ同期するのに外部プラグインのインスールは不要です。 そしてFLのアカウントと自動連携ですぐに使えます |
5 |
他のサービスにない素材が多い |
他のサービスを利用しているアーティストと差別化ができます。 独占契約の専用素材もあります |
6 |
解約のデメリットがない |
他のサービスは解約するとクレジットを失うなどのデメリットがあります (※1) |
- (※1) サンプルについては解約後も問題なく使えます。ただFL Cloud Pluginは使えなくなるので、人によってはデメリットとなる可能性があります
月額・年間プランが前提となりますが「クレジット無制限で使える」という点がどのサービスよりも優れていると思う一番大きな理由です。
特にDTM初心者は、どの素材が適切であるかの判断が難しく、間違った素材を購入しがちです。ですが間違った素材をダウンロードしても、クレジット無制限なので後悔する時間がゼロになります。
もちろん他より劣る部分もいくつか(素材の数が比較的少ない、UIがやや使いづらいなど)あります。ただそれらを差し引いても「クレジット制限」という呪縛から解放されて、「楽曲制作に集中できる」というのは大きなメリットだと思います。
FL Cloudの解約方法
FL Cloudは自動更新なので、不要になった場合は手動でキャンセルする必要があります。
解約したい場合は、Image-Lineのユーザーページから「FL Cloud」をクリック。
少しわかりにくいですが、右下に「Cancel your plan」の
リンクがあるのでこれをクリック。
"Cancel now" をクリック。
解約完了のメッセージが表示されます。
基本的な使い方
ログイン・ログアウト
ログイン方法
ブラウザを表示していると "Sound" タブが追加されているので、そこから "Get stored" をクリックするとログインできます(アカウントでログイン済みの場合)。
ログアウト(サインアウト)方法
ブラウザ左上のハンバーガーメニューをクリックします。
ここから "Sng out" を選ぶとログアウト(サインアウト)できます。
素材の検索
FL Cloudを起動した状態だと "Discover" が選択されていて、FL Cloudのトップページが表示されています。
検索条件の指定方法
"Sounds" タブを選ぶと、検索条件を細かく選択できます。
Typeは素材の種類、Genreは音楽ジャンル、Instrumentは楽器、BPMはBPM、Keyはキー(主音)を指定できます。
2023.11.3時点の選択できる検索条件の説明は以下のとおりです。
カテゴリ名 |
説明 |
検索条件 |
Type |
素材の種類 |
・One-Shots: ワンショット ・Loops: ループ素材 |
Genre |
音楽ジャンル |
Hip hop / RnB, House / Techno, Bass music, Global, Live music, EDM / Pop, Electronic, Cinematic |
Instrument |
楽器の種類 |
Drums, Bass, Wind & bass, Guitars, Keys, Percussion, Pitched percussion, Synths, Vocals, Strings, Multi, FX |
BPM |
BPM |
BPMの範囲を指定。 ProjectのBPMに近い条件で検索することも可能 |
Key |
キー(主音) |
キーと Major / Minorを指定できる |
例えば Typeに "One-Shots"、Genreに "Hip hop / RnB" を指定するとヒップホップ・R&Bのワンショット素材が見つかります。
「ドラムの素材に絞り込みたいな…」と思ったときは、Instrument と "Drums" を選ぶとドラム素材だけになります。
検索条件の削除
指定した検索条件を削除したい場合は、検索条件をクリックすることで消せます。
カテゴリの右下にある "Reset" からも消すことができます。
もしくは「✗」ボタンをクリックしても消せます。
すべての条件を消したい場合は「Clear All」が便利です。
サブカテゴリを指定した検索
例えばInstrumentなどのカテゴリから主要な分類を選択するとサブカテゴリが表示されます。
例えばハイハット素材だけ検索したい場合は、主要な分類に "Drums" にした後、サブカテゴリに "Hi-hat" を指定すると細かく絞り込みができます。
キーを指定した検索
"Key" カテゴリからキー音を指定することで伴奏やメロディに合った素材を探すことができます。
例えば キーが Cm のベース音を探したい場合は、まず "Instrument" から "Bass" を選択。
「Minor」を選択して、鍵盤から「C」をクリックすると、Cmのベース音が見つかります。
素材のキーを合わせる方法 (キーのトランスポーズ)
キーで検索すると見つかる素材が限られてしまいます。素材のキーを変更(トランスポーズ)するには、
ブラウザの一番下にある「KEY」の部分をクリックします。
そして変更したい音程を鍵盤から選びます。
元のキーに戻したい場合は、左側にある「Original Key」を選びます。
素材の使い方
気に入った素材が見つかったら「+」ボタンをクリックします。
するとダウンロードが開始して、完了するとチェックマークに変化します。
あとは通常の素材と同じようにチャンネルラックか
プレイリストにドラッグ&ドロップで使用できるようになります。
素材のピッチが変更できない場合
Sampler の設定から "Mode" を "Stretch Pro" にすると正しくピッチが変更されるようになります。
素材の右クリックメニュー
素材を右クリックしたときに表示されるメニュー項目についての説明です。
項目 |
サブ項目 |
説明 |
Open/Edit in |
Send to selected channel or focused plugin |
選択しているチャンネルに設定されているプラグイン (Sampler や Slicex など) に送る |
Open in a new channel |
新しいチャンネルに送る |
Send to playlist as an audio clip |
プレイリストにAudio clipとして送る |
Send to playlist as an audio clip |
プレイリストにAudio track (ミキサートラックと自動で連動) として送る。 ボーカル素材はこれが便利かもしれない |
Send to playlist as an instrument track |
プレイリストにInstrument trackとして送る。 ステップシーケンサでリズムを組めるので、 KickやSnareなどで使うと便利かもしれない |
Edit in audio editor |
Edisonで開く。音の長さを切り貼りするなど 加工したい場合など。 Edisonはマスタートラックに自動でインサートされ、 すでにインサートされている場合は波形を入れ替えます |
Edit in pitch corrector |
Newtonで開く。メロディをMIDIに変換したいときや ボーカル素材を読み込む場合などに便利 |
Edit in time warper |
Newtimeで開く。リズムを変更 (タイミングを前後に動かすなど) したい場合に便利 |
Open in new sampler channel |
新しいチャンネルにSamplerとして開く |
Open in new Fruity Granulizer channel |
新しいチャンネルにFruity Granulizerで開く |
Open in new Fruity Slicer channel |
新しいチャンネルにFruity Slicerで開く |
Open in new Slicex channel |
新しいチャンネルにSlicexとして開く |
Show in FL Studio Browser |
ローカルに保存したブラウザの場所を表示します。 (※取得済みの場合のみ選択可能) |
Locate file |
保存した場所をOSのファイル管理で開きます |
Report |
このサンプル素材について、Image Lineに報告する |
AIマスタリング
AIマスタリングは FL Cloud を月額・年間契約しているユーザーのみ利用できます
AIマスタリングを行うにはメニューから "FILE > Export > Master" を選びます。
初回だけダウンロードが必要なので "Download now"をクリック。
FL Cloudのその他の情報
ジャンルのカテゴリ詳細
FL Cloudの素材検索で選択可能なジャンル・カテゴリの説明です。
Genre (ジャンル) |
サブジャンル |
説明 |
Hip hop / R&B |
Boom bap |
80〜90年代のヒップホップ |
Drill |
不穏な曲調のヒップホップ |
Hip hop |
ヒップホップ全般 |
Lo-fi |
Chill要素の強いヒップホップ |
Reggaeton |
ダンスホールレゲエ |
R&B |
R&B全般 |
Soul |
|
Trap |
高速ハイハットが特徴的な現代のヒップホップ |
House / Techno |
Bass House |
Wobble bassやGrowl bassなどのハードなベース要素のあるHouse |
Deep House |
おとなしめのHouse |
House |
House全般 |
Progressive House |
Trance要素のあるHouse |
Tech House |
Techno寄りのHouse |
Techno |
Techno全般 |
Trance |
Trance全般 |
Disco |
|
Bass Music |
Breakbeat |
サンプリングからフレーズを再構築する音楽ジャンル |
D&B |
ドラムンベース。ブレイクビートがルーツ |
Garage |
|
Grime |
UK Garage、2-Stepなどにラップやレゲエの要素を加えた音楽ジャンル |
Global |
African |
|
Asian |
|
Latin |
ルンバ、タンゴ、ボサノバなど |
Middle Eastern |
|
Live music |
Classical |
クラシック音楽 |
Country |
フィドルやバンジョー、スティール・ギターが特徴的なブルースやケルト、フォークの影響を受けた音楽 |
Indie |
|
Jazz |
ジャズ |
Reggae |
レゲエ |
Rock |
ロック |
EDM / Pop |
Future Bass |
DubstepのPopなバージョン。SuperSawをLFOで揺らしたりする |
EDM |
|
Future Pop |
|
Pop |
|
Tropical House |
明るいPluckが特徴のHouse |
Electro |
|
Hardstyle |
Bigroom。攻撃的なシンセやベース、スネアを特徴とする |
Electronic |
Ambient |
静かな音響の微細な変化、空間に雰囲気を添える音楽。チルアウト |
Downtempo |
|
Electronica |
|
Synthwave |
80年代の映画音楽やゲーム音楽の影響を受けた音楽ジャンル |
Cinematic |
Film score |
映画で使われるような壮大な音楽 |
Cinematic effects |
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FL Cloudのおすすめサンプル素材
個人的にまとめたおすすめの素材は以下のページにまとめています。
Producer Loopsのボーカル素材はクオリティが高く、どれも使い勝手が良いです。
FL Cloud Plugin (v24から)
FL Cloudを契約すると、Image-Lineの子会社である「W.A. Production」「UVI」のプラグインが一部使えるようになりました。(バージョン 24から有効になります)
利用可能な
外部プラグインは以下のページに記載されています。
FL Cloudの今後のバージョンアップ計画 (2024年)
FL Cloudの要望についてユーザーアンケートを行ったところ、以下の順位となりました。
- Plugins from other companies (サードパーティプラグインの追加)
- Synthesizer & plugin presets (シンセとプラグインのプリセットの追加)
- MIDI files and patterns (MIDIファイルとパターン)
- Online learning materials (オンライン学習教材)
- Online storage for projects (プロジェクトのためのオンラインストレージの追加)
v2024での「プラグイン追加」はこの結果を反映したとのことで、次回の更新では2位の「プリセットの追加が」行われるのかもしれません。
DistroKidによる音楽配信
DistroKidとは主要な音楽ストリーミングサービス(例えば SpotifyやiTunes Musicなど)への配信を自動で行ってくれるサービスです。
FL Cloudを契約すると、DistroKidの "Musician" プランを利用する権利が得られます(DistroKidのアカウントの「
新規作成」が必要。既存のアカウントに適用することはできません)。
ただ、"Musician Plus" 以上のプランを利用すると利用権は無効になるようなので注意です。
- ご注意
- FL Cloudを通じてMusicianプランにサインアップし、DistroKid内のMusician PlusまたはUltimateサブスクリプションにプランにアップグレードする場合は、あなた(アーティスト!)が直接管理する新しい有料サブスクリプションです。その更新されたサブスクリプションのために作成され、無料のFL Musicianプランの特典は有効ではなくなります。
DistroKidの概要
Distrokidのメリットとデメリット
カテゴリ |
項目 |
説明 |
メリット |
無制限配信 |
年会費を支払えば、シングルやアルバムを無制限に配信できます。 他の音楽配信業者に比べて安価です |
還元率100% |
収益はすべてアーティストに還元されます |
支払い分割機能 |
複数人でクレジットを共有する場合でも、収益を平等に分配できます |
Spotify for Artistsや Apple Music for Artistsとの連携 |
アーティスト向けのプラットフォームと簡単に連携できます |
デメリット |
英語のみでカスタマー サポートの質が低い |
サービスは英語で、質問に対する返信が遅く不親切 (※1) なようです。 英語が苦手でサポートを重視する場合は "Tunecore" を選びましょう |
追加オプションに注意 |
例えばYouTuneで収益を得るためにYouTube Content IDを 登録する必要がありますが、これは年間$5の有料オプションです。 (Tunecoreなら無用で登録可能) |
収益引き出し手数料 |
収益を引き出す際に手数料がかかります。 最低基準額も考慮してください |
一部の配信サービスに非対応 |
Line Musicに対応していません |
一部の機能が手動 |
ランディングページの作成やサブミット機能が手動です |
DistroKidのプランの種類
FL Cloudに付属する権利はエントリープランの「Musician」ですが、さらに上位のプランが存在します。
プラン |
料金 |
アーティスト数 |
補足 |
Musician |
$1.92/月 (年間$22.99) |
1 |
・レーベル名のカスタマイズができない ・リリース日を設定できない |
Musician Plus |
$3.33/月 (年間$39.99) |
2 |
詳細な統計が見れる。配信日の細かい設定など |
Ultimate |
$7.50/月 (年間$89.99) |
5〜100 |
1TBのファイル共有。RIAAの特殊な統計など |
2つの名義を使いたい場合や、統計を細かく見たい場合には "Musician Plus" にアップグレードする必要があります。
趣味なら Musicianプランでも良さそうですが、ちゃんと活動していくのであれば Musician Plus にするのが良さそうです。
DistroKidとTunecoreの比較
日本では同じようなサービスとしてはTunecoreが良く使われています。
おそらくTunecoreは「日本語でのサポート」が受けられることが大きな理由ではないかと思っています。(DistroKidは英語のみ)
なお DistroKidとTunecoreの料金の比較は以下の通り。
サービス名 |
シングル |
アルバム |
料金 |
補足 |
DistroKid |
無制限 |
無制限 |
$20/年間 |
LINE MUSICに対応していない |
Tunecore |
1曲あたり$10 |
1アルバムにつき$30 (2年目からは$50) |
|
日本語サポートあり |
FL CloudのDistroKidプランを利用するときの注意点
DistroKidと連携する場合は「新規アカウント」のみ
DisroKidと連携する場合は、Image-LineのMy Licenses ページの "FL Cloud" から "Distribution via DistroKid > Finish connecting" を選びます。
ただ作成済みのアカウントにログイン済みだと以下のメッセージが表示されて連携できないので、新規アカウント(別のメールアドレス)で登録する必要があるみたいです。
現時点では、既存の DistroKid アカウントを新しい FL Cloud-connect DistroKid アカウントに
接続または結合する方法はありません。
これが変更された場合は、必ずすべてのユーザーに通知します。
それと連携するには「クレジット番号の登録」が必要なので、特に本格的に使うつもりがないなら連携しないほうが良さそうです。
DistroKid連携時にクレジット番号を要求する理由
Image-LineのKnowledge Baseには以下のように記載されています。
DistroKid アカウントを作成するときに、クレジット カード情報の入力を求められます。
これは、法的および識別上の理由からであり、DistroKid は、使用する場合に支払いが必要な追加サービスを提供するためです。
DistroKid で「追加支払いサービス」を明示的に使用しない限り、
FL Cloud サブスクリプションまたは FL Cloud トライアル期間中に料金が請求されることはありません。
クレジット番号を入力したからと言って、勝手に引き落とされる心配はひとまずなさそうです。
最終更新:2025年02月15日 14:01