Melodic Dubstep PoeticのFLP解析

このページは W.A.Production にて有料で販売されている「Melodic Dubstep Poetic」のFLPを解析するページです。




プロジェクト情報

曲の情報

キー Db major
テンポ 145 BPM
ジャンル Melodic Dubstep

使用プラグイン

シンセはほぼすべて Serumです。
カテゴリ プラグイン名 説明
シンセ Serum Chords, Pluck, Bass, Pad, Lead, Arp, Wobble Bass
Massive Bass, Noise
エフェクター FabFilter Pro-L2 リミッター
FabFilter Pro-Q2 EQ
iZotope Ozone 7 ダイナミックEQ, リミッター, マキシマイザー
OTT マルチバンドコンプ

チャンネルトラック情報

パート チャンネル名 シンセ Mixer Pattern 登場パート 音色 フレーズ
Chords Drop Chords Serum 2 Drop Chords Drop Triangleをデチューン(x16 x2)。
エフェクトがないことで音のキレを良くしている
(Releaseがほぼない)
BM7 (VI) - G# (IV) - D#m7 (i)
12・12・8のリズム (664の2倍)
Drop Chords 2 4 Drop Chords 2 Triangleをデチューン(x16)。
ReverbとDistortionあり
Drop Chordのトップノート2音にしたもの
Plucks Buildup Plucks 3 Buildup Plucks Buildup Triangleをデチューン(x16) ノート上はコード弾きだが、
CutoffのLFOで8分音符の
"強・弱・弱" のループにしている
Plucks 6 Plucks Break,
Buildup
少しだけノイズののったTriangle 3x10 + 2 のリズム (付点8分を2小節)。
Buildupと同じリズム
Bass Bsss Massive 5 Bass Drop Reese Bass
Drop Bass Serum 7 Drop Bass Buildup,
Break
Sawベース ルートを8分刻みするだけ
Pad Pad 8 Pad Break Triangleをデチューンx16 動きの少ないコード弾き
Lead Break Lead 9 Break Lead Break SquareとTriangleの中間x16
Trianglex16
Break前半で再生。
コード弾きのトップノートに合わせた
8分音符のフレーズ
Break Lead 2 10 Break Lead 2 SineをDistortionで潰した音 Break後半で再生。
Break Leadの1オクターブ上
Break Lead 3 11 Break Lead 3 Break Leadのレイヤー用。
Sineをデチューンx16 +Oct1
Break前半の終わりで再生
Arp Arp 12 Arp Intro,
Buildup,
Drop
TriangleをデチューンしたアルペジオPluck(x14) 1235の繰り返し。
後半からオクターブ上を重ねている
Arp 2 13 Arp 2 Intro SquareをデチューンしたアルペジオPluck(x14)。
Arpのレイヤー用
Arpと同じく1235の繰り返し。
イントロ(Buildup)のPluckの存在感を出すために使われている
FX Fx 1 Sampler 14 - Buildup,
Drop
Riser系+ノイズ
Noise Massive 16 Noise
Buildup Buildup Serum 15 Buildup Drop Trianglex15 Oct-1 Dropの後半で使用。
3x10 + 2 のリズム (付点8分を2小節)
Wobble Bass Bass 1 Serum 18 Bass 1 Drop D#2 / 8分音符
Bass 2 19 Bass 2 #1, #2 EQを駆使したGrowlベース B3 / 8分音符
D#3 / 4分音符
Bass 3 20 Bass 3 #1, #2, #3, #4 Bass 2の補強用サブベース B3 / 4分音符
D#3 / 2分音符・4分音符
G#3 / 4分音符
Bass 4 21 Bass 4 G#3 / 4分音符
Bass 5 22 Bass 5 #1, #2 G#2 / 8分音符x2
G#3 / 8分音符, G#2 / 8分音符
Bass 6 Sampler 23 - Bass 5の補強用
Bass 7 Serum 24 Bass 7 #1, #2 Bass 5の補強用サブベース
Synth Synth Shots 3x OSC 25 Synth Shots #1, #2 Drop,
Break
サイドチェインによるMuteのトリガー音。
(ミキサーから出力はされない)
Kickの不規則なリズムとは異なり、
1,3,4,6,7拍にミュートが入る。
ループの最後は1〜4,6,7拍。

メモ

全パートの演奏タイミング

ワブルベースは省略しています。
パート Intro/Buildup Drop Break Buildup Drop2 Outro
1-4 5-8 9-12 13-16 17-20 21-24 25-28 29-32 33-36 37-40 41-44 45-48 49-52 53-56 57-60 61-64 65-68 69-72 73-76 77-80
Drop Chords
Buildup Plucks
Drop Chords2
Bass
Plucks
Drop Bass
Pad
Break Lead
Break Lead2
Break Lead3
Arp
Arp2
FX
Buildup
Noise
Kick
Top Loop
Crash
Snare

Buildup Pluckについて

ピアノロールは単純なコード弾き。

しかしCutoffのLFOを8分音符の "強・弱・弱" のループにすることで、独特なリズムを生み出している。

音色は再現できていないですが、Sytrusで"強・弱・弱" のループにしたプリセット。
PL_Triangle3 v2.fst

Synth Shotsについて

Synth Shotsはマスタートラックに流れないサイドチェイン用の音。


作成した3xOSCのプリセットを添付しておきます。
_MuteTrigger.fst

Triangleの鋭いアタックでデュレーションも短く、Fruity Limiterでミュート用に使われています。

Synth Shotsのトラックの音量を最大にしておくのがコツです。

サイドチェインの影響を受けているトラックは、DrumとFX以外のすべてのトラックです。
トラック番号 トラック名 補足
1 Drop トラック2〜5からSendされている
2 Drop Chords DropへSendしているので間接的に影響を受けている
3 Buildup Plucks
4 Drop Chords
5 Bass
6 Plucks
7 Drop Bass
8 Pad
9〜11 Break Lead, 2, 3
12〜13 Arp, 2
17 Bass Shots 18〜24からSendされている
18〜24 Bass 1〜7 Bass ShotsへSendしているので間接的に影響を受けている

Drumパート

リズム
楽器 Buildup Drop Break 補足
Kick Fill o o DropとBreakで若干リズムが変わる
Top Loop x o o Ride, HiHat, Blip
Crash x o x
Snares x o o

トップループ
トップループには RideとHiHatを組み合わせたループが使われています。

それと裏拍にはBlipのような音が含まれています。
BuildupのKickのFill-in
Drumsトラックのスロットには Low pass用の Fruity Filterと、High pass用の Fruity parametric EQ 2がインサートされています。

正確には「音量」と「Low pass」「High pass」を制御するためのオートメーションが組まれていて、High passはドラムトラックの邪魔になるので、Dropに入るときにミュートされます。

FX

BuildupのFX
BuikdupのFXにはピッチが少しずつ上がる Riser系のFXが使われています。
さらにFruity FilterのLow passを少しずつ開いていくオートメーションが組まれています。

ワブルベース

Bass Shotsトラック
Bass Shotsトラックに指定されているエフェクターとデフォルトから変更したパラメーターの値について。

なお Fruity Limiterはサイドチェイン(≒ミュート用)のエフェクターとして使用されています。
エフェクター パラメータ
OTT Depth 40%
Fruity Compressor
WobbleBass_10dB.fst
Threshold -9.4dB
Ratio 4.0:1
Gain 10.2dB
Attack 0.9ms
Release 613ms
Fruity Limiter
_Sidechain_Mute.fst
Comp threshold -24.8dB
Comp ratio 20.0:1
Comp release time 50.52ms
Sidechain 随時設定

Bass 1
D#2のノートを8分音符で再生するだけ。特にオートメーションもなし。
Bass 1 のエフェクター
エフェクター 説明
OTT デフォルト値
Fruity Fast Dist MIXを50%に減らす
MidSide EQ Fruity Stereo ShaperでMid/Sideを分離。
そしてSideをローカット
Fruity Parametric EQ 2 Lowを少し持ち上げる。
なお Fruity Stereo Shaperを使った Mid/Side EQのPatcherの作り方は以下のページが詳しいです。

Bass 2
EQを駆使したGrowlベース。
Bass 2のエフェクター

エフェクターの処理順概要
  1. EQで不要な高域を削りつつも、中域の動きを作る
  2. EQ (ノッチフィルタ) で削る帯域を動かして、動きを作る
  3. Distortionで歪み成分・ノイズを足す
  4. Phaserで音を引き締める
  5. EQで音を整える
順番 エフェクター 説明 効果
1 Fruity Parametric EQ 2 Low passのEQ。Typeが"Low pass" である⑦が右に動く。
高域のざらついた音を除去する。
これがないと高域の音が強すぎて、
「ブォン」という音にならない
2 Fruity Parametric EQ 2 ノッチフィルタのEQ。Typeが"Band stop" である④が右に動く。
中〜高域を削る。
なくても良いけれど、このEQにより音域の動きが生まれる
3 Fruity Fast Dist Mix:37% 削った高域を歪みで再び足す
4 Fruity Phaser デフォルト設定 歪みにより生まれた音を整える。
なくても良いけれど、これにより
シャキッとした音になる
5 Fruity Parametric EQ 2 120HzからHigh passして、2.5kHzを少し持ち上げる。
不要な低域を除去して高域を整える。
他のパートとのバランス調整のために必要

なおオートメーション (とノート) は以下の通り。

中間の2分音符4分音符 のGrowlでは、LFOを速度をダウンさせることで間延びしたようなフレーズとなっています。

Bass 3
Bass 3はBass 2の補強用のサブベースとして使われています。エフェクターは個別には何も設定されていません。

Bass 4
エフェクターなし

Bass 5
エフェクターはOTTのみ(デフォルト値)

Bass 6
Bass 5の補強用でサンプルを直接再生。エフェクターなし
Bass 7
Bass 5の補強用のサブベース。エフェクターなし。
ワブルベースの演奏タイミング
ワブルベースの演奏は、コード弾きのスキマにのみ入ります。
9 10 11 12 13 14 15 16
1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4
Drop Chords
Bass 1
Bass 2
Bass 3
Bass 4
Bass 5
Bass 6
Bass 7
Synth Shots

Break Lead

Break時のLeadはコードに沿ったフレーズとなっています。

Break Lead2

Breakの後半はSineをDistortionで潰した控えめな音になっています。

Break Lead3

Breakの前半の最後はオクターブを1つ上げたTriangleのデチューンがレイヤーされています。

Pad

Breakで演奏されるPadは "Drop Chords" と比較して、動きが控えめのコード弾きとなっています。

最終更新:2024年06月29日 13:10