Akai Fireの使い方


FL Studio初の専用MIDIコントローラー「Akai Fire」の使い方をまとめるページです。


ショートカット

カテゴリ 機能 ショートカット 説明
全般 Undo SHIFT+BROWSE Undo/Redo (標準のUndo) となります
CHANNEL/MIXERのみ切り替え SHIFT+モードボタン SHIFTを押しながらモードボタンを押すと
CHANNELとMIXERをトグルします
USERのみ切り替え ALT+モードボタン ALTを押しながらモードボタンを押すと
USER 1とUSER 2をトグルします
ステップ
シーケンサー
チャンネルの切り替え ALT+MUTE or
ALT+SELECTつまみ
ピアノロールのチャンネルは切り替わりません
ステップ表示の左右移動 SHIFT+GRID
ミキサー割当て SELECT押し込み チャンネルのスクロールモードと
ミキサー割当てモードの切り替え
ステップのピッチ変更 ステップ+SELECT
ステップの音量変更 ステップ+VOLUME
ドラムモード レイアウト変更 SELECT押し込み 以下の4つからレイアウトを選べます
・FPC Left: ドラムパッド左寄り
・FPC Center: ドラムパッドを中央に寄せる
・Slicex: Slicexモード (※1)
・Omni channel: 各チャンネルの音を直接再生
ミキサー ミキサートラックの選択 SELECT押し込み ミキサーウィンドウを選んだ状態で
使用できます
  • (※1) Slicexモードは読み込んでスライスした素材が下から順に割り当てられます

ステップシーケンサー打ち込みテクニック

4つ打ちの入力

EDMの基本となる4つ打ちの入力は、両手を使って一度に打ち込むのがおすすめです。やり方としては両手の「人差し指」と「薬指」を1拍目の頭と4拍目の頭に置くとまとめて入力できます。

4つ打ちを入力できればそれをガイドラインに、スネアやクラップの打ち込みも両手の人差し指で楽に入力できるようになります。

チャンネル関連

チャンネルの選択
チャンネル音量を変更したい場合など、チャンネルを選択したい場合は "ALT"を押しながら "MUTE"ボタンを押すと、そのチャンネルを選択できます。
チャンネル音量の変更
そのまま "VOLUME" のつまみを回すと音量が変更できます。このときFLの画面には何も表示されないので Akai Fireの液晶画面を見ながら、音量の数値を確認するのが良いと思います。
チャンネル表示の移動
チャンネル表示を移動する場合は、"SELECT"のつまみを反時計回りして下に移動します。

感覚的に上下が逆方向な気がするので、慣れるのには少し時間がかかるかもしれません。

ステップ関連

ステップのVelocity変更
ステップ単位でVelocityを変更するにはステップボタンを押しながら "VOLUME" つまみを左右に回します。

複数のステップボタンの同時押しにも対応しています。なんとなくですがFL Studioの画面にVelocityが表示されたりされなかったりすることがあるので、Akai Fire の液晶画面を見ながら操作するのがおすすめです。
ステップをGRIDからずらす(ステップのSHIFT)
ステップのタイミングをずらしたい場合は、ステップボタンを押しながら "GRID" で SHIFT の値を変更できます。

逆引き

全般

パターンを切り替えたい
PATTERNボタンで切り替えられます。
なお SONG モードの場合は、現在選択しているパターンを切り替えられます。
Pattern/Songモードを切り替えたい
PATTERN/SONGボタンで切り替えられます。
Undoしたい
"SHIFT + BROWSER" で Undo/Redo (標準のUndo) ができます。

プロジェクトのテンポを変更したい
"SHIFT + DRUM" を繰り返し押すとテンポを変更できます。

チャンネル

Samplerで指ドラムしたい
DRUMモードにして、SELECTを押し込み「Omni channel」モードにすると指ドラムできます。
チャンネルの音量を変更したい
VOLUMEボタンを回すと変更できます。
チャンネルを切り替えたい
以下のどちらかの操作でチャンネルを切り替えられます。
  • ALT + MUTE: チャンネルを直接選択できますが、選択可能な状態に設定されている必要があります
  • ALT + SELECT のつまみを回す: 現在の位置から相対的に移動できます

プラグイン

プラグインのパラメータをAkai Fireから操作したい
"USER 1" または "USER 2" モードにして、操作したいパラメータを右クリック→ "Link to controller" または、"Link all parameters" でコントロールを割り当てられます。

MIXERの音量を変更したい

MIXERモードにすると、VOLUMEのつまみで現在選択しているミキサートラックの音量を変更できます。

DRUMモード

ドラム(パッド)モードのレイアウトの位置を変更したい
  1. DRUMボタンを押してDRUMモードにします
  2. SELECTのつまみを押し込んでドラムパターン選択を有効にします
  3. SELECTのつまみを回して "FPC Left" か "FPC Center"を切り替えます

NOTEモード

スケールモードでノート入力したい
  1. NOTEボタンを押して NOTEモードにします
  2. SELECTのつまみを押し込んでスケール選択を有効にします
  3. SELECTのつまみを回すとスケールが選択できます
使用可能なスケールモード一覧
No 評価 Scale 説明 補足 ジャンル
1 ☆☆☆ Dual keyboard デフォルト。
37鍵盤相当
正確には"3オクターブ+3"で39鍵盤
2 ☆☆☆ Major メジャーキー イオニア・スケール。一般的な長音階
3 ☆☆ Harmonic mino ハーモニック・マイナー
4 ☆☆ Melodic minor メロディック・マイナー
5 Whole tone ホール・トーン 無機質・無重力・非人間的・SF・魔法的な
イメージを演出しやすいスケール
6 Diminished ディミニッシュ ジャズでよく使われるスケール。
コード弾きするとサスペンス的なイメージとなる
Jazz, 劇伴
7 ☆☆☆ Major penta メジャー・ペンタトニック 演歌や中国音楽、
スコットランド民謡の基本音階
J-Pop
8 ☆☆ Minor penta マイナー・ペンタトニック ジャズやブルースなどでよく使われる Jazz, Blues
9 Jap in sen 陰旋(いんせん)法 三味線のような日本の伝統音楽で使われるスケール 日本民謡
10 Major bebop メジャー・ビバップ モダンジャズのアドリブで使われるメジャースケール Jazz
11 Domiinant bebo ドミナント・ビバップ モダンジャズのドミナントセブンスコードで使うスケール Jazz
12 ☆☆ Blues ブルース ♭3th・♭5th・♭7thのブルーノートを含んだスケール。
マイナーペンタトニックに♭5hを足したものとなっている
Blues
13 ☆☆ Arabic アラビック アラブやビザンツ、インドで使われている、
♭2とM3、♭6とM7の間に2つの「増2度」が特徴の音階
Trap, Psytrance
14 Enigma エニグマティック
15 Neapolitan ナポリ・メジャー
16 Neap. minor ナポリ・マイナー
17 ☆☆ Hungarian mino ハンガリー・マイナー ハンガリーの民謡で使われるスケール。
別名ハンガリアン・ジプシー・スケール
Trap, Psytrance
18 ☆☆ Dorian ドリアン・スケール #4thが異国情調な短音階っぽさを感じさせる Pops, Jazz, Fusion
19 ☆☆☆ Phrigian フリジア・スケール ♭2thにはスペイン風のムードがあり、
M3を足すとスパニッシュスケールになる
フラメンコ
20 Lydian リディア・スケール
21 Mixolydian ミクソリディア・スケール
22 ☆☆☆ Aeolian エオリア・スケール 一般的な短音階。
ナチュラル・マイナー・スケール
23 Locrian ロクリア・スケール m7♭5でよく使われるスケール Jazz
24 Chromatic クロマティック・スケール 半音階を横に並べたスケール
  • 「評価」は個人的に使えそうなスケールかどうかのメモです
    • ☆☆☆: よく使うスケール
    • ☆☆: 使い道が多い
    • ☆: ジャンルによっては使えそう
    • 星なし: 使わない

Akai Fireのメリット・デメリット

Akai Fireのおすすめポイント

カテゴリ メリット 評価 評価の理由
全般 再生・停止・録音が1ボタンでできてリアルタイム録音するときに楽できます ☆☆☆ リアルタイム録音をするならかなり便利
チャンネルボリュームの変更がVOLUMEのつまみを回すだけで
すぐに切り替えられます
☆☆ CHANNELモードのときのみ変更可能
Pattern切り替えがボタンで簡単に切り替えられます ☆☆ 便利だけれど上下の相対移動のみ
PATTERN/SONGモードの切替がボタン1つでできます ☆☆☆ パターン入力とプレイリスト入力を
頻繁に切り替えるならかなり便利なはず
ステップ
シーケンサー
マウス操作なしでステップシーケンサーからドラム入力できます ☆☆☆ ステップシーケンサーをよく使う人なら便利
チャンネルのミュートやチャンネルの選択がマウス操作なしできます ☆☆ ALT押しながらなので少し手間かも
演奏 NOTE > スケールモードには "24のスケール" が含まれていて、
メロディ作成の役に立ちます
24種類は結構多いはず。
ただスケールの切り替えが少し大変かも
DRUMモードでパッド演奏できます ☆☆ パッドが小さいけど使えないこともない
DRUM > SlicexモードでドラムスライスやボイスChopの
キー割当てが簡単にできて便利です
☆☆☆ Slicexをよく使うならかなり便利です
ミキサー マウス操作なしでミキサートラックを選択できます 同時に操作できるのは1つのミキサーのみ


Akai Fireの残念ポイント

  • ベロシティ未対応
  • 若干チャタリングしやすい(気がする)
  • MIDI鍵盤の代わりにはならない(簡易的なMIDI鍵盤としてなら使えます)
  • Undoが "ALT+BROWSER" で若干押しにくい (FLKey37以上ならUndoボタンで直接Undoできます)
  • フェーダーがないので、ミキサー操作は不便 (FLKey49以上ならフェーダーがついています)
  • つまみの数が少ないのでプラグインの操作に割り当てるには足りない。また毎回 "Link to controller" でリンクする必要がある
  • ケーブルが上に伸びるので、MIDIキーボードの手前には置けない (奥に置くのが良さそう)

2024.12.1 追記:ケーブルが上に伸びるためMIDIキーボードに引っかかる問題ですが、L字型のケーブルを使うことで回避できるようです。
(※下記商品の動作は未確認)

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最終更新:2024年12月01日 09:02