SuperSawの作り方2

Factoryプリセットの "Synth string. > Hypersaw" を元に、個人的に好みなSuperSawに調整するパラメータについて書いています。



初期化

Presetsを右クリックして "Default" で初期化します。

OP1タブ


  • SH(Shape): 48%
  • Freq ratio: 1.9980 x
  • Phase: 40%
SuperSawは波形のちょっとした違いで大きく音が変化するので、一通り設定ができた後でも形状(SH)を調整をする可能性があります。
Freq ratioはピッチをずらすためにほんの少しだけ値を下げます。ただデチューンする他の波形が同じ音程であれば、もう1桁値を増やしても良いです。
Phaseは位相のズレで、他の波形と重ねるときにそれぞれの音をハッキリ聞こえるようにするためのものです。

OP1はFILTER1に流し込みます。(100%。1からOutへの出力は0%にしておきます)

OP2タブ

  • SH(Shape): 48%
  • Freq ratio: 1.0020 x (1オクターブ下。ピッチをずらす)
  • Phase: 80%
OP2もFILTER1に流し込みます。(低域なので80%)

MAINタブ

MAINタブを選択します。
PITCHの設定
  • PITCH: -12.0 (1オクターブ下げる)

UNISON設定
項目 説明
ORD(Order) 6 重ねるボイス(波形)の数。
大きくするほど音に厚みが生まれますが、そのぶんCPU処理が高くなるため、
変化が感じられる程度の数値で抑えておくのが良いです
PN(Panning) 40% 重ねる音のパンのズレの大きさ。
大きくすると音の広がりが生まれるので、何となく大きくしてしまいがちですが、
リードで使用する場合は音がぼやけるので、あまり大きくしないほうが良いです。
ChordやPadで使う場合は100%でも良いです
VL(Volume) 100% 音のレベルのばらつき具合。
100%がおすすめ
PT(Pitch) 75% ボイスごとのピッチのズレ(デチューン)。
60〜80%ぐらいが適切で、80%を超えるとピッチの歪んだ音となる
PH(Phase) 100% 位相のズレ。
大きくなるほど音が鮮やかになるので、基本的に100%がおすすめ
EQ設定

リードとして使用する場合は、基本的に「中域」を上げるか、「低域+広域」を持ち上げるのが良さそうです。

FILTER1タブ

  • TYPE: LP (Low pass)
  • Filter mode: x2 (dual)
  • RES(Resonance): 50%

VOL > ENV

Envelopeカーブを設定します。
Point3を "0.200" の位置に 50% の高さに移動しておきます。

左下のEnvelopeカーブを有効にするチェックを忘れずにいれておきます。

CUT > MOD X
  • "-40%" 〜 "+100%"
RES > MOD Y
  • "-100%"〜"+25%"

FXタブ

CHR (Chorus)
  • ORD(Order): 3
  • VL(Volume): 45%
R (Reverb)
  • COLOR: W(Warm)
  • HC(High cut): 12kHz
  • RS(Room size): 60
  • VL(WET): 40%
このあたりは好みで。SuperSawは音の広がりが大きいので、VL(Volume)は大きくし過ぎないほうが良いです。
D1 (Delay1)
  • FB, VL: FBは少し小さくして、VLを少し大きくするのが良いです
  • Delay feedback mode: PONGを選ぶ場合は SO(Stereo Offset)を動かして ping-pong効果が得られるようにします
  • TM(Time): 3.0 または 4.0。3.0だとリズミカルな響きとなります。4.0だと拍にピッタリ合うのでタイトな印象を与えます。ここでは "3.0" にしてリズミカルな音を選びました。

SuperSaw作成のコツまとめ

セクション 説明
OP SuperSawは波形の少しの違いで大きく音が変わるので、
欲しい音が得られるまで細かく調整すると良いです。
目安としてSawに近いほど尖った音になり、Triangleに近いほど優しい音になります
かけ合わせる波形の元のピッチ (Freq ratio)も
少しだけずらしておくことでデチューンします
OPのPHASEの値をそれぞれずらすことで音に鮮やかさが生まれます
MAIN Unison の PN(Panning)はリードとして使うならあまり大きくしない方が良いです。
コード弾きやPadにするなら大きくすると良いです
Unison の PT(Pitch・デチューン)の値でも音の広がり・歪み具合が変化します。
60〜80%がおすすめです
Unison の VL(Volume)とPH(Phase)は基本的に100%にします
FILTER フィルターのRES(Resonance)は音の尖り具合の調整で、
25〜50%あたりがおすすめです
"CUT > MOD X" と "RES > MOD Y" を設定しておいて、
カットオフでの展開を作れるようにしておきます
FX CHR(Chorus)を薄くかけることでも音の厚みが出せます
D1〜D3(Delay)で音のリズム感を加えます。
TM(Delay time)は通常 "3.0" or "4.0" あたりにします
R(Reverb)で音の響きを豊かにさせます。
RS(Room size)を少し増やしておくと良いです

作成したプリセット

プロジェクトファイル

最終更新:2024年06月12日 07:56