# | 概要 | 詳細 | 楽曲例 |
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1 | 単純反復 | ・メロディの反復は <印象づけ> に効果的 ・同じフレーズを2回以上繰り返すことで、作曲者の主張や意思を表現できる |
どんなときも。(槇原敬之) |
2 | 単純反復そのままに変化をつける方法 | ・単純反復は飽きてしまいやすいというデメリットがある ・そこで例えば同じメロディでも「別のコード進行」をつけると異なる印象を与えることができる |
どんなときも。(槇原敬之) |
3 | メロディの反復には言葉の反復を | ・メロディを反復したときには「同じ言葉・語感」を繰り返すこと ・繰り返されないと訴えかけの力が失われてしまう |
どんなときも。(槇原敬之) |
4 | 情報を盛り込みすぎることなかれ | ・情報を詰め込もうとするあまり「メロディの反復」を無視した形で歌詞を乗せたりしないこと | どんなときも。(槇原敬之) |
5 | パワーフレーズとは | ・同じメロディの繰り返しは「1回聴いただけでも最低限覚えて欲しい」という作曲者の主張 ・この繰り返しのメロディに「繰り返される同じ言葉」が与えられることで歌の主人公の強い意思/主張が表現される ・この2つの要素が融合したときにキャッチーなフレーズ = パワーフレーズが誕生する |
どんなときも。(槇原敬之) |
6 | 反復は <キャッチー> への近道である |
メロディ&歌詞の反復こそが訴えかけの効果を最大限に発揮する | どんなときも。(槇原敬之) |
7 | スライド反復(平行移動) | メロディの繰り返し時に2度下にスライドさせて反復する手法 | 待つわ (あみん) |
8 | スライド反復+オカズ違い | オカズを含むメロディの反復にはオカズの手数を増やすことで力強さを与えることができる | 待つわ (あみん) |
9 | <安住> と <刺激> の共存 | オカズ違いの「刺激(変化/驚き)」有効となるのは、 メロディの反復により「安住(安定/安心)」が維持されているからこそである |
待つわ (あみん) |
10 | 美味しいメロも3度まで | メロディの反復の繰り返し回数は最大でも3回まで。4回目は繰り返さずに異なるメロディに展開すること | また逢う日まで (尾崎紀世彦) ガッツだぜ!! (ウルフルズ) ラブ・ストーリーは突然に (小田和正) Lemon (米津玄師) |
11 | ハモりパートの主メロ化 | デュオの場合のみ有効。 ハモりパートを一瞬だけ主メロとして登場させることでメロディに変化をつける |
待つわ (あみん) |
12 | 繰り返しは飽きさせない程度に | メロディの反復を4回以上行う場合は、飽きさせない工夫が必要となる | 待つわ (あみん) |
13 | ブレスポイントの確保 | 息継ぎできないフレーズは歌う方は大変な上、聴いている方も息苦しさを感じてしまう | ラブ・ストーリーは突然に (小田和正) |
14 | 歌詞ズラし反復 | ・短いメロディ・リズムの反復時は、歌詞にズラしを入れることで変化をつける ・ただしあからさまなズラしを悟られないように「語感を揃える」などの工夫が必要 |
ラブ・ストーリーは突然に (小田和正) |
15 | 不完全終止 | ・メロディの最後の音を主音以外にすることで、物語の続きを想像させる力が働く | ラブ・ストーリーは突然に (小田和正) |
16 | 「2小節以上のメロディ」の 反復につける歌詞は 変化させなければいけない |
・2小節以上のメロディの反復を行うことは問題ない ・ただしその歌詞が2回繰り返されると「くどさ」を感じてしまうので、歌詞に変化をつける必要がある |
真夏の果実 (サザンオールスターズ) |
17 | 言葉の語感を揃える | ・反復するメロディの歌詞に変化をつける際の注意点として <韻を踏む/音節を揃える/文節を揃える> などメロディの印象は揃える必要がある |
真夏の果実 (サザンオールスターズ) |
18 | メロディと歌詞の一体感を出す | ・歌詞とメロディが一体化することでリスナーの耳に残る確率が圧倒的に高くなる ・いくらメロディが秀逸でも歌詞がメロディに当てはまっていないと魅力が失われてしまう |
真夏の果実 (サザンオールスターズ) |
19 | 3段跳び | 起承転結のように「転」で変化をつけて「結」で着地する | 恋愛レボリューション21 (モーニング娘) Lemon (米津玄師) |
20 | 語感を揃える | 3回の反復をするときに、最初の2回の語尾を揃えると「耳に残りやすく」「覚えやすい」歌詞となる | 恋愛レボリューション21 (モーニング娘) |
21 | 合いの手ツートップ | 主メロと合いの手を交互に登場させることで厚みが出る | LOVEマシーン (モーニング娘) |
22 | 合いの手の効果 | ・覚えやすい&歌いやすい ・グルーヴ感(かけ声や入りやすい合いの手にする) ・ノリが良くなり盛り上がりやすい ・参加しやすい(カラオケ文化、ライブ演奏) |
LOVEマシーン (モーニング娘) |
23 | 韻を踏むことで得られる安心感 | ・歌っていて気持ちが良い ・聴いていて気持ちが良い ・覚えてもらいやすい |
SAKURAドロップス (宇多田ヒカル) |
24 | 音の跳躍 | 高い音への跳躍は緊張感、低い音への跳躍は弛緩。 ジョン・ウィリアムズは音の跳躍の使い方を印象的に使っている |
三日月 (絢香) |
25 | 中だるみの回避方法 | 反復を使用しないサビの5~6小節は中だるみしやすい。 ここに反復を入れることで中だるみを回避できる |
三日月 (絢香) カブトムシ (AIKO) |
26 | サビには主張/意思を入れる | サビには歌の主人公の主張/意思を入れる | 三日月 (絢香) |
27 | キャッチーなサビに必要な3つの要素 | 1. 印象的な音型の繰り返し 2. 韻を踏む 3. 歌詞に主張/意思を入れる |
三日月 (絢香) |
28 | 反復の変化の付け方 | ・日本語の歌詞は57調/75調にすると親しみやすくなる ・Bメロでいったん音域を下げることでサビが盛り上がる ・反復の末尾を少しずつ変化させる方法もある |
恋 (星野源) |
29 | サビの後半の中だるみ回避方法 | 5~8小節は中だるみしやすい。 8分音符のリズムで食うことで変化をつける |
恋 (星野源) |
30 | 安住と刺激 | サビの前半は適度な反復で安住させて、後半でフレーズを変化させる | 恋 (星野源) |
31 | 最後に未知のメロディ | メロディの最後に未知のメロディを入れる | 恋 (星野源) |
- | 2種類の弱起 | 1. 主メロにつながる弱起の歌詞 | 待つわ (あみん) 夜空ノムコウ (SMAP) TSUNAMI (サザンオールスターズ) Lemon (米津玄師) |
2. 弱起が独立した歌詞 | 硝子の少年 (Kinki Kids) 瞳をとじて (平井堅) おどるポンポコリン (B.B.クイーンズ) | ||
32 | 音型の繰り返しで作る | 最小限の音型で楽曲を作ることもできる | Lemon (米津玄師) |
33 | 同族ワード | 同じメロディ(音型)の繰り返しには、 近い意味を持ったワードを割り当てることで記憶に残りやすい歌詞となる |
Lemon (米津玄師) |
34 | 音型を繰り返すコツ | 1. 端的=効果的=印象的であること 2. 飽きられない工夫をする 3. シンプルと深みを同居させること |
Lemon (米津玄師) |
35 | 徹底的に韻を踏む | フレーズの終わりの母音を揃えるだけで良い | Lemon (米津玄師) |
36 | 反復感はさりげなく | 飽きを感じさせない反復、さりげない韻の踏み方でさりげなく反復感を表現すること | Lemon (米津玄師) |
37 | メロディーとコードチェンジ をシンクロする |
メロディーに張り付くようにコードチェンジさせることで、 力強さやスピード感のあるメロディに見せることができる |
Get Wild (TM Network) |
38 | VIm - V - IV | メロディにシンクロする VIm - V - IV はエモーショナルな印象を与える | Get Wild (TM Network) 情熱大陸 (葉加瀬太郎)Boys & Girls (浜崎あゆみ) |
39 | ヨナ抜き・ニロ抜きは 覚えやすい |
メロディを5音に制限することで覚えやすいメロディになる。 主にペンタトニック・スケール (Major/Minor) |
千本桜 (黒うさP) 北国の春 (千昌夫) 北酒場 (細川たかし) 箱根八里の半次郎 (氷川きよし) お正月 日本昔ばなし 男はつらいよ |
40 | 235・457の使い方 | ヨナ抜きでは235度、ニロ抜きでは457度を効果的に使うと良い ・2を小節頭に配置する (そして2で終わる) ・25を連続で使用する部分を作る ・25の後に3を時々使う |
千本桜 (黒うさP) Merry Christmas Mr.Lawrence (坂本龍一) 風のとおり道 (久石譲) 春よ、来い (松任谷由実) 紅蓮華 (LISA) |
41 | 1音に2文字乗せる | ・1音に歌詞を2文字乗せることで、音が圧縮されたような高密度エネルギーが発生する | 天体観測 (BUMP OF CHICKEN) |
42 | 前のめり反復 | 反復メロディの2回目を前倒しに登場させるとインパクトやスピード感が表現できる | 天体観測 (BUMP OF CHICKEN) |
43 | 前のめり反復を入れるタイミング | 2小節のメロディの繰り返しの後に入れることで勢いが生まれる | 天体観測 (BUMP OF CHICKEN) |
44 | 3度上昇でメロディに変化を加える | メロディの終わりを3度上昇させて変化を加える | 天体観測 (BUMP OF CHICKEN) |
45 | ABA型の作り方 | ABA型は冒頭メロディを軸に作る | クリスマス・イブ (山下達郎) |
46 | スキャットの活用 | スキャットは情報量を減らして想像の余地を広くする | LOVE LOVE LOVE (DREAMS COME TRUE) |
47 | Aメロの活用 | Aメロを加工してCメロに持ってくることもできる | LOVE LOVE LOVE (DREAMS COME TRUE) |
48 | 形式にこだわらない | 不要であれば2番をカットしても良い | LOVE LOVE LOVE (DREAMS COME TRUE) |