Timbre harmonic マッピング

このページでは Harmor の 手動でWaveformsを作成する「Timbre harmonic マッピング」機能について書きます。


harmonic マッピング とは

harmonicマッピングは Harmorの「加算合成」エンジンに送信される Partials のレベルと位相を制御します。

Timbre harmonic level キャリブレーション

デフォルト (フラット) のTimbre 1 倍音レベルとTimbre 2 harmonic level エンベロープは、倍音ごとの特別なレベル キャリブレーションにより、Saw波とSquare波を生成します。ブラウニアンノイズ (高周波になるほど振り幅が減衰するノイズ) スペクトルの傾斜に応じて、エンベロープ値は調整されます。
これにより、Harmor は、描画しやすいフラット エンベロープを使用して、便利なSaw波を生成できます。
ブラウンノイズは、オーディオ スペクトルの周波数の振幅をオクターブあたり -6 dB 減少させる (つまり、オクターブあたり 50% の連続的な低下) 周波数応答曲線です。たとえば、1単位の振幅で 1000Hzの周波数は 0.5単位になり、2000Hzでは 0.25単位、4000Hzでは0.125単位、8000Hzでは 0.125単位などになります。
つまり、Timbre harmonic level エンベロープ内の各部分音、つまり最後のPartial Timbreの 1 オクターブ上 (2、4、8、16、32、64 など) は、1 オクターブ下の部分の振幅の 1/2 になります。これは、なぜでしょうか。

1オクターブあたり 50% の割合でharminic振幅を減少させること (ブラウン運動ノイズ プロファイル) が、Saw波を加算的に合成するための正確な方法であることがわかります。
  • 例: Saw波 = Partial 1 (基音) + Partial 2 * 0.5 + Partial 3 * 0.333 + Partial 4 * 0.250 + Partial 5 * 0.200 + Partial 6 * 0.166 + Partial 7 * 0.142 + Partial 8 * 0.125 + ...
オクターブ (太字のPartial) ごとに、レベルが 50% 低下することに注意してください。また、偶数倍音 (2、4、6、8 など) をフィルタリングし、奇数倍音 (3、5、7、9 など) を残し、さらに 50% あたりオクターブのブラウン振幅プロファイルを適用すると、Square波を作成するための加算合成法になることがわかります。Timbre 2 のHarmonic levelマッピング (上記) では、偶数倍音をフィルタリングしています。このエンベロープは、エンベロープの右端のコントロール ポイントに (マウスの右ボタンで) [波形] コントロール ポイント メニュー オプションを設定することで実現します。
これで、デフォルトの Timbre 1 および 2 波形がどのように生成されるかがわかりました。
Timbre 1 および 2 のHarmonicブラウンレベルのスケーリングにより、複雑なレベル エンベロープ カーブをプログラムして「標準」Sqaure波およびSaw波を合成する必要がなくなります。

これらすべてがわかりにくい場合は、Harmor の Timbre hamonic levelエンベロープが事前にスケーリングされており、単純な (描画するだけの) Partial level マッピング エンベロープを使用してプラグインから良好なサウンドを簡単に取得できることを思い出してください。

TIPS
Timbre の harmonic level と phase エンベロープを使用して任意の波形を作成できますが、Timbre 1を右クリックして波形をインポートするか、オーディオファイルをドロップして、Single-cycle waveformsを読み込む方が簡単です。
ファイルは分析され、すべてのマッピングが作成されます。
Timbre 1 と Timbre 2 は同じ位相データ (オーディオのインポート時に Timbre 1 によって設定) を共有することに注意してください。
位相が共有されるのは、Timbre ソースをミキシングするときに位相キャンセルの問題を回避するためです。

Envelope pointのトランジション

一般的に、特定のポイントでアクティブまたは非アクティブな倍音を正確に把握する必要があるエンベロープを操作する場合は、「HOLD」ポイントタイプは使用しないでください。水平軸を拡大し、Single curveタイプのポイントを使用する方が適切です。以下の例では、倍音 20 は上部パネルではアクティブではないかもしれませんが、下部パネルでは確実にアクティブになります。どちらの場合も、倍音 19 以下はアクティブになり、倍音 21 以上は非アクティブになります。
最終更新:2024年08月17日 10:04