オールヒーローなんでもBEST5

登録日:2019/03/28(木) 23:44:24
更新日:2024/08/12 Mon 11:40:34
所要時間:約 11 分で読めます





『オールヒーローなんでもBEST5』とは、講談社の児童向け雑誌『テレビマガジン』40周年記念付録DVDである。


概要

『テレビマガジン』の2011年11月号・12号の付録。
正式名称は『テレマガ40周年記念DVD オールヒーローなんでもBEST5 ゴールドディスク』と『(前略)プラチナディスク』。
杉田智和演じる博士と林沙織演じる子供(性別不明)がどのヒーローが各ジャンルで突出しているかをプレゼンするという内容。
杉田氏は何度も東映特撮に出演しているので、中の人ネタも多い。
したがってベスト5といってもランキングではなく、「このジャンルの傑物5人」という扱いである。
「キック力なら巨大化したJが最強だろ!」「カブテリオスより強い剣キャラなどおらん!」などとチョイスに文句を言ってはイケナイ。
尺の都合上、映像まで流れるのはベスト5の中の3枠までで、残り2枠は静止画のみ。
映像が使用されているのは近年の戦隊ヒーロー*1と昭和作品が多く、平成ライダーや90年代の戦隊は多くが静止画あつかいになっている。

ここで取り扱っているのは全て東映制作の特撮番組であり、ウルトラマンがいないだのアメコミはどうしただのと文句を言ってはいけない。
東映作品でも版権が絡むからスパイダーマンはいない
「スーパーヒーロー」のまとめ映像ということで、翌年4月以降恒例の春映画の礎…なのかもしれない。

子供向けの解説ビデオとしての出来はなかなかいいが、非売品なので現在はネットオークションかバックナンバーか何かで入手するほかはない。


扱われているヒーロー

なお、解説の文言は多くが作中での博士と子供の会話からの引用である。☆は映像アリ

キック力BEST5

キックと言えばこの人。選ばれないわけがない。映像では新1号が登場した。

  • 仮面ライダーV3☆
キックの多彩さは群を抜く。V3マッハキックの無茶さには子供もびっくり仰天。
家族の仇・ハサミジャガーを倒した後「勝った…」とつぶやくV3には博士も「そうだね。」の一言。

完全に配役で選ばれたであろうチョイス。
子供からは「なんでも一番の名人なんてありえな~い」と至極まっとうなツッコミが入ったが、ありえないなんてことはありえない。この番組に関しては。

ライダー枠その3。電気のキックで電キック。

キック力300tのスゲーイヤツ。当時は平成昭和合わせて(巨大化したJディケイドを除けば)最強のキック力だった。
博士はドラゴンナイトの方も見てほしいらしく、突然ストライク王蛇)が「俺と戦え!」と割って入ってきた。


パンチ力BEST5

額に輝くデンジメカ。見よ、厚さ50㎝の鉄板を貫く、デンジアルファ鋼のパンチを。

外見がそっくりだから子供からは1号だと勘違いされた。
なぜか杉田博士が狼男のアフレコを行っている。
「ライダーキックか、オノレ! あ! パンチだった!(爆死)」

獣の力を模した格闘技の達人たちだが、ブルーとイエローはパンチというかオーラを飛ばしてませんか?

前番組補正で参戦。写真では頭突きしてるんですが。

子供から同じ中華拳法ヒーローの「ゲキレンジャーとどっちが強いの?」と無粋なツッコミが起きた。


スピードじまんBEST5

スピードと言えばもちろん車。炎神そのものが速いから巨大ロボのスピード感も抜群。
杉田博士も車だけに解説がノリノリだ。
「そんじゃ次、キバッて行くぜ!」
(※なおブラックとグリーンは冒頭の紹介シーンにしか出ません)

セイリングジャンプで時速800㎞もの速さで飛べる。(※バイクはマッハ1です)
99種類ものスピーディーな技でネオショッカーを次々と打ち倒した…と博士は語っているが、その設定が出た第2シーズンではほとんど飛んでないんだな…。
使用されている映像も第2話だし…。
博士の「よく飛んだな。」というシメの言葉が逆に皮肉になっているような。

「次はカブトかファイズかターボレンジャーか」と期待していたちびっ子たちの度肝を抜いたまさかのチョイス。
全銀河支配(「メチャクチャ広いよね!?」by子供)を目論むサタンゴース軍団の巨獣に生身で立ち向かった鋼の戦士。
超惑星移動母艦ダイレオンを変形させることで巨獣と戦う。
その戦闘のスピード感は史上最もスピーディーな巨大ロボと名高い。

冒頭から長々オートバジンの話をしており、「いやいやそうじゃなくて…」と思わせた所でアクセルフォーム登場。
1000倍という無茶加速に驚く子供だったが…?

当然この人もやってきました。ファイズとどっちが早いかと聞かれるも、杉田博士は「速すぎて二人とも目に見えないからわからん!」と断言。

剣の達人BEST5

※当時仮面ライダー鎧武仮面ライダーセイバーは放映されていません

このジャンルで出ないわけがない、天下御免の侍戦隊。特にレッドは巨大な烈火大斬刀で大軍勢も車も鉄柱も一刀両断。
「こんな巨大な刀を振り回せるのは彼くらいのもんだろう」と博士は言っているが、ディケイドも振り回してたような

和風の次は洋風。特にゴセイレッド流星のデレプタの戦いがピックアップされた。
何故このチョイス? と思うかもしれないがそこは前番組補正ということでご勘弁。

光の剣を使う仮面ライダーリボルケインは実は杖なんだが子供(TVの前の含む)に見分けがつくわけなし。
そしてバイオライダーに変身したことで文字通りの剣士になった。
ガイナギンガムと海兵隊長ボスガンに挟み撃ちにされて子供が心配するが博士は大丈夫だ、問題ないと一喝。まあ、そうでしょうね。

当然この人も登場。醒剣ブレイラウザーはこの世に斬れぬ者無し! 名は体を表す

裏切り者の名を受けて全てを捨てて戦う男たち。しかし子供からは「ゆるキャラっぽい」と言われた。


ふしぎな力でたたかうヒーローBEST5

ここまでが11月付録「ゴールドディスク」収録分。
※当時仮面ライダーウィザード仮面ライダーゴーストは放映されていません

当然トップバッターはこの5人。マジに現代の魔法使いなのだ。上から順番に魔法植物学変身魔法占術魔法薬学錬金魔法の使い手。
魔法大変身で巨大化することでマジキングに変身し、キングカリバーで敵を討つ。

インカの秘宝ギギの腕輪で変身する野生児ヒーロー。
あまりにヤバい出血シーンには子供もドン引き。
杉田博士「ダイジョウブ、アマゾン、トモダチ、ミンナ守ル」

元祖戦隊ヒーロー、さすがにこれは子供も「すごく有名」と発言している。
今度は子供がモモレンジャーの声マネを行っているほか、やられ役のイカリ仮面鉄ワナ仮面火の山仮面マグマン将軍も杉田博士が演じている。
鉄ワナ仮面はなぜか強力わかもと風(笑)。
なぜかどんな怪人も引っかかるゴレンジャーハリケーンに関しては「どうしても手が出ちゃうお菓子」と上手い説明をしていた。

超能力」とは違うのだよ、古代遺跡の力なのだ!

歴代で唯一、音楽で戦う仮面ライダー日本の自然から力を戴く、ある意味日本の「超力」とも言える。

昆虫ヒーローBEST5

ここからが12月付録「プラチナディスク」収録分。
杉田博士も言う通り日本のヒーローでヌキにして語れない一種のジャンルである。
でもほとんどライダーは出尽くしているのでそれ以外からの選抜が多い。
※勿論当時仮面ライダーゼロワン王様戦隊キングオージャーは放送されてないんだってば

  • 仮面ライダーBLACK☆
キングストーン無しの姿は子供も吃驚していたほどバッタそのまんまな姿だった。
子供が「ブラックが正義の戦士でよかった~」と安堵しているが、漫画版だとシャレにならないよね。
技が1号・2号とよく似ていることをネタにされた。(11号であるBLACKは石ノ森御大直々の原点回帰なのだから似ていて当然である)
嫁じゃなくて愛機アクロバッターがバッタそっくり。

初期ブラック以上にグロい外見だけに子供もドン引きしていた。
イナズマンの姿に関しては「羽根がない」と突っ込まれている。
一瞬で敵を倒すほどの強さだ(本当にそうなんだから仕方ない)。

虫のパワーと鋼のボディで敵を討つ3人の戦士。自然を愛し、命を護る優しき若者たちである。

次世代ビーファイターのトリオ…なのだが番組名の都合上、カブトを紹介。
一体化して戦う全長300mの大甲神カブテリオスは全次元を破壊するという出る番組を間違えているレベルの強さだ(子供からはさらっと流された)。

当初は杉田博士もおどけた声で紹介、チェンジした途端にカッコよくなりました。
このチーム、カブトムシがやたら多いことは子供も指摘していた。
小野寺丈「そんなすぐ捕まえられる虫つまんないや」

刑事ヒーローBEST5

※当時仮面ライダードライブパトレンジャーは放映されていないんだなこれが

宇宙警察SPDの地球署で、熱く戦う5人の刑事たち。
地球に侵入した超極悪な異星人犯罪者「アリエナイザー」を宇宙最高裁の許可のもとデリートしちゃうおっそろしい警察である。
杉田博士曰く「証拠は挙がってるからね☆」

銀河連邦警察の宇宙刑事。宇宙犯罪組織マクーと戦ったぞ。
「蒸着」というワードは子供も不思議に思っていた。
マクーの作り出す魔空空間では敵の戦闘力が3倍になるが、杉田博士は「でも大丈夫、ギャバンは強いからね☆」と一蹴。
なお宇宙刑事はSPDと違うのかと子供が質問しているが、杉田博士は調査中とコメント。後にその謎は映画『スペース・スクワッド』で明かされた。
杉田博士「若さってなんだ。振り向かないことSA☆」

  • ロボット刑事K(ロボット刑事)☆
警視庁の特殊捜査課勤務の公務員ロボット
敵組織がレンタルでロボットを貸していたことには子供も驚いた。シェア社会の走りである。

警視庁の開発した強化変身服で戦う警察官。番組タイトルにない脇役ヒーローとしては唯一の紹介。

二代目地球担当の宇宙刑事。
クールかと思いきや、刑事ヒーローは皆熱い魂を秘めていたのだった。

忍者ヒーローBEST5

※当時手裏剣戦隊ニンニンジャーは放映されておらぬで候

人も知れず、世も知らず、影となりて悪を斬る正義の忍者。
「影となりて」は言葉のアヤに非ず、戦いの際には本当に影法師となって猛スピードで敵を切り伏せる。

上記『ハリケンジャー』に登場した忍者たち。尺が足りないからって2枠取るのはずるくない?
博士は「ライバルがいたから競い合って強くなったんだ」と梶原一騎イズム溢れる言葉で締めくくった。

  • 変身忍者嵐☆
ハヤブサの力を宿す(セリフのミス。実際は鷹)戦国の世を駆け抜けた変身忍者。
特撮史上一番セk…シブい剣術「秘剣影写し」には純粋な子供は「凄いや時代劇みたい」と素直に感心。そりゃ東映は時代劇の大家だからね。

  • 忍者キャプター☆
中学3年生から45歳までの7人組の忍者。カラフル。

珍しく女性がリーダーの和風戦隊。
…あれ? ジライヤは!?

タッグヒーローBEST5

※もちろん当時ゴーバスターズ仮面ライダーリバイスは放送されてないよ~ん
このビデオで唯一の非石ノ森・八手版権ヒーロー。小学生男子二人が300バロムの友情で合体する超人。
ちなみに普通の友情は杉田博士曰く50バロムくらいらしい。

  • 宇宙鉄人キョーダイン☆
二人合わせて1京ダインものエネルギーを持つロボット兄弟。それってどのくらいなのか、博士は「近くの大人に聞いてみてね!」とまたも丸投げ!
(詳しく知りたい人は柳田理科雄の『空想科学読本Q』を読んでね!)
使用された映像がダイキライ回だったのでメチャクチャつっこまれていた。
またも杉田博士がアフレコしているが、マジで原作通りのセリフである(笑)。

  • 兄弟拳バイクロッサー☆
タンスの中で変身して戦う、抜群の連携を誇る兄弟ヒーロー。
杉田博士がナレーション(CV:銀河万丈)の声マネを行った。

さすがに子供でもこれは知っていた。おめーらやれんのか、ダブルはやれる!

  • ザ・カゲスター
影にしてはちょっと派手な社長令嬢&部下コンビ。

宇宙ヒーローBEST5

※しつこいようですが、当時キュウレンジャーは放映されていません

お宝探して宇宙を流離う自由なる海賊。愛機ゴーカイオーは艦隊を単騎で壊滅させるほど強い。
歴代のヒーローの大いなる力を授かり様々な技を発揮した。
ラストにはキアイドーさんも「また戦いたいものだ!」と絶賛。

地球生まれの三代目地球担当宇宙刑事。暗黒宇宙最強の不思議界フーマと戦ったね。

大学の卒論を書くために遠い星からやってきたボランティアヒーロー。

  • 仮面ライダースーパー1☆
なぜか4枠目なのに映像がある。惑星改造用に超改造されたスーパーサイボーグ。を山を故郷を、5つの愛の腕で守る。
夢半ばに散って行ったNASAの仲間たちの想いを、悪を滅ぼした後にその身で叶えた。

トリはもちろんこのお方。当時絶賛放映中でした。


おまけ・年代別参戦作品一覧

放送日降順とする。

1970年代開始

+ ...

1980年代開始

+ ...

1990年代開始

+ ...

2000年代開始

+ ...

2010年代開始

+ ...

これを見ている大きなお友達諸君も、きっと子供の頃見ていたヒーローたちがいたはずだ。
なんか選抜年代がえらく偏っている気がするが、大人の都合なので察してあげよう。




「ということで次は追記・修正名人ベスト5だ!」
「いってみよーう!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • オールヒーローなんでもBEST5
  • テレビマガジン
  • 40周年
  • DVD
  • 付録
  • 東映特撮
  • 仮面ライダー
  • スーパー戦隊
  • メタルヒーロー
  • 変身忍者嵐
  • イナズマン
  • 星雲仮面マシンマン
  • 兄弟拳バイクロッサー
  • 宇宙鉄人キョーダイン
  • 超人バロム・1
  • ザ・カゲスター
  • 忍者キャプター
  • 快傑ズバット
  • プレゼン
  • ※誰が1位かを決めるDVDではありません
  • 杉田智和
  • 林沙織
  • フリーダム杉田
  • ツッコミどころ満載
  • 中の人ネタ
  • 公式が病気
  • 全世代ホイホイ
  • ロボット刑事
  • アクマイザー3
  • 大人の事情
  • プレ春映画
  • 手の込んだ広告
最終更新:2024年08月12日 11:40

*1 当時の『テレビマガジン』では応募者全員サービスに戦隊を起用しており、小学館の『てれびくん』が仮面ライダーの映像使用権を有していた。