しりとり > 1998 > 06

5月号ASKAの【卓球】からCHAGE【う】でスタート

CHAGE(以下C) 【うっ・マンボ】。誰かが「うっ」って絶句するたびに、すぐに「マンボ!」って言わなきゃいけないの。それもうんと陽気に。
ASKA(以下A) それは決まりなのか?
C そう。もう宿命だから。
A 【ボ】……。【ボタ山】
C (笑)織江しゃ~ん!
A 五木寛之さんの小説『青春の門』にも登場した【ボタ山】。九州では炭鉱をこう呼んでいて、今はすでに廃坑になってしまっていますが、実際、子供の頃にボタ山の景色を見たことがあります。その頃は小高い丘のようになっていて、それを見るたびに「昔はここに石炭のカスが捨てられたんだなあ」としみじみ思いました。
C 僕は中に住んでいました。
A はい、おわり。
C 【マーガレット】。そう、少女マンガ雑誌のマーガレット。おれさ、男兄弟だったから、子供の頃に読む機会がなかったんだよ。家にマーガレットとかリボンとか少女フレンドとか入る余地がなかったというか。でも、むしょうに見たくてさ。で、たまに姉ちゃんのいる友達の家にいると置いてあって、チラッとか見るんだけど、ものすごく悪いことをしたような気分になってた。
A おれは読んでたぞ。少女フレンドとマーガレットのどっちを読もうかいつも迷ってた。
C いいなあ。だっておもしろそうだったもん。『ヘビ少女』とか、
A 『クモ少女』とか。
C ああいう怖いやつって、みんな少女マンガだったのよ。
A 【と】……。【友達の家】
C (笑)なんだよ、それ。
A 子供の頃、興味があって仕方のなかった友達の家。わが家にないものがあったり、自分では持っていないものがあったりして。家の間取りも珍しく、どこをどう行ったらどこにたどり着くんだろうなって考えればワクワクしてましたってな具合に、なんか友達の家って好奇心そそられなかった?
C おれは、ASKAの家に興味があった。いっつもこいつの家で飯食ってたもん。
A おれがいなくても上がり込んで飯食ってたもんな。おれが「ただいま」って帰ると、こいつが家族の中に入って飯食ってんの。
C おかえりー、なんて(笑)。
A 『友達の家』って言葉の響き自体が甘酸っぱいよなあ。
C 次。【え】、【エマニエル……。
A 出た(笑)。
C ……坊や】
A (笑)
C このまえテレビに出てたよ。なんか実業家になってるらしいな。人の人生はどうなるかわかりません。
A 次。【ヤン坊、マー坊、天気予報】。♪僕の名前はヤン坊! 僕の名前はマー坊! ふたり合わせてヤンマーだあーきーみと僕とでヤンマーだあ~、という歌でお馴染みの、昔放映されていた天気予報です。
C 今でもやってるよ。
A ほんとか?
C やってるって。
A 知らん。たぶん調べたほうがいいよ。
C 次は【う】。【うっ・マンボ】
A 同じやないか。
C これでしめるっていうのはどう?
A だめだって。
C じゃあ、【馬】。えーっ、ジョン・レノンの『WOMAN』が流れてくると、イントロ終わりでつい「うまっ!」と言ってしまいます。
A ♪チャチャチャチャ~、
C&A ♪うまっ!(笑)
C 次!【マリオネット】。なんかユースケ・サンタマリアが『マリオネット』のシングル、持ってるんだって。ものすごく好きなんだって。
A へえー。で? 次は【と】?【トレインスポッティング】
C なにそれ。
A あれ? 知らないの? 映画だよ、映画。あれは見なきゃあー。すっげーおもしろいから、ビデオで見てみれば?
C おまえ見たの?
A 見てない。
C (笑)
A いや、内容はわかっているから、いつぞやのCHAGEみたいに想像で引っ張ろうと思ったんだけど、おれにはやっぱできんわ(笑)。
C ねぇ、もう1回【と】いい?【飛んでイスタンブール】。あの歌が流行ったとき、イスタンブールがどこにあるのか調べてしまった柴田少年でした。僕はとても真面目な少年でした。
A (笑)『飛んでイスタンブール』流行ったのって、おれたちデビュー直前のときだぞ。
C (目が点)あれっ? そうだっけ?
A (笑)じゃあ、あの歳で地図を調べたのか。
C なんだ、わりとバカじゃん。
A 【ルービックキューブ】。デビュー当時流行った立方体のおもちゃで、それぞれの面を同じ色に合わせるというものでした。それを手に入れみんなでやっていましたが、いくらやっても色が合いませんでした。
C だってあれ、バッタもんだもん。
A そう、おれたちだまされてバッタもんつかまされたの。
C 疑うってことを知らなかったからね。
【次号『ぶ』に続く】

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最終更新:2025年06月23日 22:54