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あ~あ【ため息・ぼやき】

C&Aチームですっかり定着してしまったのがゴルフ。最初はCHAGEだけが孤独に楽しんでいたのだが、仲間がいないとなんにもできない自分を知って、「おまえもやれ、おまえもだ」とスタッフを半ば強制的に勧誘。今では収拾がつかないくらいゴルフ人口がどんどんと膨れ上がっている。
ゴルフ部の会長とまでいわれているCHAGEだから、けっこうな腕前なのかといわれれば、確かに安定したゴルフを見せてくれてはいる。でも、ときどき大きく崩れ、大叩きすることもしばしば。そんなとき発するのが「あ~あ」。ラウンド中、軽く10回はため息とともに発している。また、ときには「あー!」とでかい声も張り上げたりする。
この「あー!」に関しては、ゴルフ以外のときもよく発する。ときどきCHAGEは、スタッフ相手にゲーム『対戦プヨプヨ』に挑戦しているが、対戦する相手が異常に強く、いっこうに勝てない。そこで自分の分が悪くなると大声で「あー!!」。職業柄、声のでかさは天下一品。大声を出して対戦相手がひるんだすきに勝ってやろうという姑息な手段として用いることもある。

アーティスト【芸術家】

言葉は世の中の流れによって移り変わる。特に音楽業界に身を置いて、痛切に感じるのが『アーティスト』という言葉だ。これはずばり芸術家の意味なのだが、音楽業界では一般的にミュージシャンをさす。
CHAGEもASKAもミュージシャンと呼ばれるほうが合っていると思っていて、アーティストと呼ばれることに気恥ずかしさを覚えてしまう。
「たかが詞やメロディーを書いただけでアーティストと呼ばれることに気が引けちゃうんだよね」(ASKA)
そのわりには取材などで自らのことを「アーティスト」と表現してしまい、その度に「ああ、また言ってしまった」と後悔することもしばしば。やっぱり「職業はなんですか?」と問われたら「ミュージシャン」と堂々と答える自分でありたいとも思っている。
ちなみに、音楽業界における「アーティスト」という言葉の意味を把握していなかった中学生時代のASKAは、かまやつひろしの『オールナイトニッポン』に投稿する際「好きなアーティストをひとり書いてください」の欄に迷わず「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と書いて送った経験がある。このエピソードを聞いたCHAGEが死ぬほどバカ笑いしたことは言うまでもない。

あーちゃん【ASKAの隠語】

ASKA、ASKAさん、ASKA様、ASKAちゃん…。ASKAには様々な呼び名がある。ただ、身近なスタッフからは「ASKA」「ASKAさん」のいずれかで呼ばれていて、「ASKAちゃん」と呼ぶのはブラック・アイズのリーダー近藤氏くらいなものだ。
ところが最近、一部の間で「あーちゃん」と呼ばれていることを耳にする。たぶん、全然知らない業界の人が、さもASKAと親しいかのように「あーちゃん」と呼んでいるのだと思うが、ASKAは自分のことを「あーちゃん」なんて呼ぶ奴とはまったくつき合いがない。
「あーちゃんと友達なんだ」とかなんとか言って近づいてくる業界の人がいたら、どうか警戒してください。

アーモンドチョコレート【催促しているわけではない】

チョコレートに目がないとは決していわないが、疲れたときによくチョコレートを口にしているのがASKA。なかでもアーモンドとチョコレートがカップリングされたアーモンドチョコレートが大好きで、駅の売店などで密かにアーモンドチョコレートを買っている姿を目撃したりする。
ただ、これを書くともうすぐやってくるバレンタインデーで、アーモンドチョコレートが山のように届くのではないかと、スタッフは少し心配している。

♪愛しちゃったのよ、ヤヤヤンヤン【マヒナスターズの大ヒット曲】

CHAGEは感動を隠せないでいた。あれは去年の12月26日、武道館でTUG of C&A会員のみのコンサートを行ったときだ。コンサートも中盤に差しかかり、CHAGEのおしゃべりコーナーに入ったときだ。なんの前ぶれもなく唐突に「♪愛しちゃったのよ~」と口ずさんだCHAGE。すると会場全体から「♪ヤヤヤンヤン~」の合唱。
この歌は昭和30年代に流行ったものである。今の会員のみなさんが、前世の時代の頃である。それを知っていて、きちんとメロディーを合唱してくれた…。CHAGEはみんなのノリのよさとともに、この歌を知っているということに感動を隠せず、しばし呆然としてしまったのであった。
「あの歌は日本の歌謡史に残る偉大なる名曲であります。そういう歌のフレーズを今の若いみなさんが知っているなんて。僕らも30年後に"♪殴りに行こうかー"と歌ったら"♪ヤー、ヤー、ヤー"と即座に返ってくるようにならなければいけないと思いました」(CHAGE)
そう言って唇を強く噛み、決意を新たにするCHAGEであった。
しかし、そんなCHAGEの横でASKAがボソボソと呟く。
「あの曲はサザンの原さんが最近カバーして出してるんだよなあ。だからけっこうポピュラーな歌なんだけど…」
感動しているCHAGEをしばらくそのままにしといてあげよう。

アーノルド・シュワルツェネッガー【最近、やっと演技が耐えられるようになったアメリカの俳優】

ASKAはシルベスター・スタローンのファンだ。『ロッキー』で脚光を浴びた当初から欠かさず彼の映画は観ていて、最近公開になった『クリフハンガー』までも観たことはすでにみなさんも御存知のとおりである。
そしてスタローンより遅れてデビューしたのがシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガー。スタローン同様の肉体派の彼にもASKAはいたく興味を示し、『ターミネーター』『コマンドー』『キンダガートン・コップ』『トータル・リコール』など一連の作品をチェック。新作が公開されれば必ず観るようにしている。
ここで疑問を感じるのは、なぜASKAがスタローンやシュワちゃんのような肉体派の俳優に興味を示すのかということだ。
「あの体は普段の鍛錬があってこそ。華やかな世界にいながら、常に自分に厳しく筋肉を鍛えている姿勢に共鳴する」(ASKA)
なんだか自衛隊の幹部が言いそうなことを言っているが、実際、ASKA自身も彼らに習って体を鍛えている。ツアー中もホテルのベッドでハアハア言いながら腹筋を強化。そんなASKAの声を壁の向こうで聞きながら「バカかあいつは」とベッドの上で『みこすり半劇場』を読んでいるのがCHAGEである。

青森【白銀の世界】

15年間ツアーをやっているC&Aだが、実は雪に覆われたコンサート会場に出向くのは初めてである。
ほんのちょっと積もっただけで、交通機関が麻痺する東京のもろさに慣れていたCHAGEとASKAは、コンサート当日の積雪と吹雪を見て「ああ、今日は中止だ」と思っていた。ところが定刻通り開演し、会場は満杯。改めて雪国のたくましさを感じた。
「僕はものすごく心配したんですよ。でも、コンサートは無事開演。なんだか心配した自分が悔しいので、今度青森の人を沖縄につれて行こうと思ってます。あまりの暑さに、飛行機降りた瞬間にジュッといって溶けてしまうんでしょうね」(CHAGE)
青森のみなさん、怒っちゃいけません。行間からCHAGEの愛情と尊敬の念を感じ取ってください。

味の素【牛のかわいさを教えてくれた】

東京、名古屋、大阪にお住まいのみなさんにはすっかり有名になった味の素『クノール北海道ポタージュスープ』のCM。草原にたたずむ牛2頭がC&Aの『今夜ちょっとさ』を歌いだすという、とてもユニークなものである。
「すごいよねー。牛が歌詞に合わせて口を動かしているなんて」と盛り上がっているみなさんには申し訳ないのですが、あれはコンピューターグラフィック(略してCG)を駆使して作り上げたもの。本当に牛が歌っているわけではないのです。
このCMにはいろいろ隠れたエピソードがあって、現在コンサートのネタにもなっている(CHAGEが憎むネタばらしになってしまうので、ここでは書けない)。
このCMがきっかけで、新しい身内ギャグも生まれた。みんなと一緒に食事をしている最中、いつまでもダラダラと口を動かして食べ続けている人に対して、CHAGEは「おまえ、今夜ちょっとさ状態になっているぞ」ということにしている。ちなみにこのセリフをよく言われるのは、スタイリストの馬こと東野邦子。「馬になったり牛になったりとおまえも忙しいなあ」とCHAGEは自分で落とした上で励ましたりしている。

足立区【最後の一区】

去年の年末のことだった。CHAGEが中心となり、女性スタッフだけを集めた忘年会が開かれた。スタッフの実家が経営しているおでん屋を貸切り、CHAGEがカウンターに入って宴を取り仕切って、日頃日の目を見ない美人だけどいたいけでかわいそうな女性スタッフをもてなしたのである。
宴もたけなわになった頃、CHAGEの提案ではじまったのが古今東西ゲーム。出題者はCHAGE。「よし、古今東西、東京23区!」。地方出身者とはいえ、一応東京に住んで何十年という連中ばかり。「渋谷区、世田谷区、品川区…」とつっかえることもなくスムーズに区の名前が挙げられた。ところが、22区までは出たのだが、最後の一区がどうしても出ない。このゲームの特徴として、肝心なものを忘れるという落とし穴があるが、誰もが難なく落とし穴にはまって出られなくなってしまった。そして、延々考えること2時間。おでんは口に入らなくなるわ、お酒はまずくなるわで、みんな上の空。
「だめだ、誰か電話して最後の一区を聞け!」
CHAGEの命令で常磐のスタッフ五十嵐が実家に電話。お風呂に入ってお気楽極楽中だった妹を風呂から上げさせ、郵便番号帳を調べさせるという暴挙にまで発展してしまった。
それが足立区とわかったときはおでん屋が揺れるほどの大騒ぎになって、ついでにCHAGEは歌まで歌ってしまった。「♪あだちバカよね~おバカさんよね~」
この日以来、足立区はCHAGEの頭に深く刻まれる区となった。

アニメ【ノースロードのH氏へ】

あれは『史上最大の作戦』ツアーの初日、盛岡でのことだった。無事ステージを終え、ヘトヘトになりながらホテルの部屋に戻ったCHAGEは、東京で録りだめしておいたビデオを見ようとデッキのスイッチを入れた。ところがビデオが映らない。さっそくイベンターであるノースロードのスタッフ・H氏に頼んで、調べてもらうことにした。その間に飯でも食ってきてくださいよというH氏にその場をまかせ、CHAGEは一端外に出ることにした。
「さーあてと、ビデオは直ったかな」軽く一杯ひっかけて、気分よく部屋に戻ったCHAGE。そのに待ち受けていたH氏の様子がおかしい。「CHAGEさん、ビデオ映りましたから」。そう言いながら、H氏は妙にニタニタしている。そして帰り際に彼が残したひとこと。「CHAGEさんって、そんな趣味があったんですねー。クックックッ」。
よくわからないまま、CHAGEはビデオのプレイボタンを押す。家で留守録しておいたスペシャル番組が映るはずだ。ところが、出てきた映像は少女アニメの傑作『美少女戦士セーラームーンR』。
CHAGEは留守録する時間を早めに設定しておいたのだ。だからスペシャル番組の前に放映されていた『セーラームーン』も丸々録画されてしまっていた。ビデオをいじっているとき、セーラームーンが一話分もご丁寧に入っていることを知ったH氏は、CHAGEがアニメ趣味があると勘違いしてしまったわけだ。
翌日、もちろんCHAGEはH氏にそう弁解をした。でも彼は「いいんですよ。僕、誰にも言いませんから」とドナルド・ダックのような口でニタニタするばかり。
「違うー、おれはそんな趣味はないー!」
声を大に叫んでも、誤解は溶けないままのかわいそうなCHAGEであった。

阿部ちゃん【ブラスチームのサックス奏者】

阿部剛と書いて、「あべたけし」と読む。『夢の番人』のツアーパンフレットでは「あべつよし」と書いてしまって失礼しました。
さて、通称阿部ちゃんは、どこを切ってもミュージシャンである。10代半ばに音楽家を目指し、すべてを投げ捨ててサックスに命を賭けた、昔かたぎのミュージシャン。矢沢永吉さんの仕事をベースメントにしていて、C&Aは矢沢さんから阿部さんをお借りさせていただいているのである。
いわゆるバンドマン生活が長く、阿部ちゃんの口からは「ごっきげんだぜー」とか「いかしてるぜー」とかのバンド用語がポンポン飛び出す。CHAGEとASKAはそれをオウム返しのようにまねをして楽しんでみたり。
ルックス的にいってけっこう怖そうだが、わりと無邪気な一面もある。先日、青森から東京へ戻る飛行機の中で、足元が自由になる席を割り当てられたとき、機内に響きわたる大声で「やったぜ、ごっきげんだぜぇー」と大はしゃぎ。でも、そこは楽器を置いてはいけない席だとスチュワーデスに注意され、すごすごと狭い席に移ったのであった。大はしゃぎした分、わりとみじめだった。
また、昔小柳ルミ子のバックを努めたこともある。『瀬戸の花嫁』のイントロのためだけに、わざわざ高価なソプラノサックスを買ったという話しをして、CHAGEをいたく感心させた。でも、翌日のリハーサルのとき『瀬戸の花嫁』のイントロを演奏して、CHAGEを大笑いさせることも忘れなかった。

アリ目【新説】

新潟は寒い。だから鍋でも食べようと、コンサート終了後に鍋のおいしいお店に行った。そこにいたのは、アリの顔そっくりなまかないのおばさん。こういう特徴ある顔を目撃した場合、黙っていられないのがCHAGE。
「あのおばちゃん、アリそっくりじゃん。目なんてアリそのもの。色が白いから白アリだな。ほら、この柱を食っちゃったんだぜ」
とCHAGEは大騒ぎをして、たまたま折れていた店の柱までもおばさんのせいにして浮かれていた。一方、ASKAは別の席で違うことを話していた。
「あのおばちゃん、CHAGEにそっくりだよなあ。とくに白目がなくて黒目ばっかりなところがそっくりだよ」
二人の話しが合致したとき、「鮫目」と呼ばれていたCHAGEに、新しいあだ名「アリ目」が加わった。

&【アンドの存在】

「&」と言えば、すぐにCHAGE&ASKAを連想するほど、ファンの方には馴染み深いアルファベットの「&」。「チャゲアス」なんて略されちゃって、ときどきその存在が消えたりもするが、CHAGEとASKAをつなぐ「&」はとても大切なものとなっている。
しかし、デビュー前、彼らの名前に「&」はなかった。今だから明かせるが、実は彼らのグループ名は「チャゲと飛鳥」だったのだ。
そして彼らのデビューのきっかけになったポピュラーソングコンテストつま恋本選会に出場したときのことである。司会の大石吾郎さんが紙に書かれている「チャゲと飛鳥」を、勝手に「チャゲ&飛鳥」と呼んでしまった。司会者としてかっこよく名前を叫びたいという、大石氏の都合のいい主張の表れだったろうと思われるが、この呼び名を聞いた瞬間、CHAGEもASKAも同時に思ったのだった。「かっこいいじゃないか…」。このことがきっかけとなって、CHAGE&ASKAが誕生したのだった。
ちなみに「&」をことの他大事にしているのがCHAGEである。自分のサインのデザインにしっかりと「&」を入れて、ASKAのサインとつなげている。CHAGEひとりだけのサインの場合でも「&」をつけることを忘れず、それが「CHAGE&」という中途半端な意味になっていたって、頑固に「&」を死守している。ただ、こだわりを見せているわりには、サインの中にデザインされた「&」は向きが逆。それをときどきASKAに指摘されると、なにも言い返せないCHAGEであった。

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最終更新:2025年06月23日 22:13