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マイマイク【専用機種】

コンサートには人それぞれの楽しみ方があるが、よりステージのミュージシャンと一体化したいがため、ミュージシャンと同じ恰好をするというコスプレ(コスチュームプレイ)がやたらと流行っている。しかし、コスプレだけでは飽き足らず、なかにはマイク持参で会場にやってくる人もいるらしい。会場にマイマイクとなると、コンサート鑑賞とはいったいなんなのかと、根本的な部分を改めて考えさせられてしまうものである。
ところでマイマイクと言えばCHAGEとASKAもマイマイクを持っている。それぞれの声紋に合わせて作られたプロ仕様の高感度マイクで、レコーディング用とライブ用の2機種が用意されている。ちなみにふたりがレコーディングで使用するマイクは、CHAGEがノイマンのM269、ASKAがテレフンケンのM250の特注製。ふたりのマイマイクは、ため息のようなささやかな声さえも拾って、魅惑的なボーカルを収録してくれているのである。

枕【用途はいかようにも】

よく「枕が変わると眠れない」なんてことを言う人がいるが、国内はもとより、世界各国を頻繫に旅しているCHAGEとASKAにとっては、そんな繊細なことを言っていられるはずもない。どんな枕であろうと、ふたりはグーグーと深い眠りにつく。ただ、枕に関してはひとつだけ疑問がある。それは枕の数である。彼らが宿泊するホテルには、必ずと言っていいほど枕が余分に用意されている。シングルベットでも最低ふたつ。ダブルベットだったら4つ。キングサイズのベットなんて6つも用意されているときがあり、いったいこの余分な枕は何に使うのだろうかと首をかしげてしまう。しかし、首をかしげながらも、それなりに考えて使用はしている。
ASKAは余分な枕はベットの下に投げ捨て、たったひとつを大事に使うようにしている。翌朝、捨てた枕をベットに戻すという無駄な手間はあるが、ベットを広く使いたいがゆえの投げ捨てだから仕方がないと思っている。CHAGEはひとつを枕にして、ひとつを抱き枕用に使っている。「おれって淋しがりやだから」とわけのわかんないことを言っているが、もともと寝相が悪いらしく、朝起きると抱き枕は破れ、ベットの周りは羽毛だらけ。「うん、もおー」と言いながら、CHAGEは羽毛が飛び散っている部屋を呆然と見つめるのであった。

待たせたねー【盛り上げ言葉】

コンサートのオープニングでASKAが必ず言う「待たせたねー」。ASKAのこのひとことは、お客さんの気持ちを高揚させ、これから始まるステージに対する期待感へとつなげてくれる。本人はもちろんそこまで計算しているわけではなく、本心から言っている言葉なのだが、客観的に見ても思いの他に盛り上げ効果を出していると言っていいだろう。コンサートの盛り上げ効果と言えば、言葉はまだ他にもある。「ようこそー」もそうだろうし、遠くの観客に向かって言う「見えてるよー」もそうだろう。盛り上げ言葉はコンサートにおいてとても大切なものである。でも、CHAGEが昔、代々木第一体育館で口走った「僕たちはどこにも行きやしない」は、絶対に盛り上げ効果はなかったと、ASKAは今でも強く思っている。

抹茶アイス【ぞっこん】

ASKAは子供の頃からモナカのアイスが大好物だった。先日、ある撮影で中央区の佃界隈に出向いたのだが、そのときも駄菓子屋さんでモナカのアイスを買って食べていた。アイスと言えばモナカ。モナカのアイスはASKAにとって永遠である。しかし、最近はモナカの存在を脅かすアイスが出現した。それは抹茶アイス。抹茶という言葉の響きがおじちゃんおばちゃんを連想させ、いまいち気が進まなかったのだが、つい口にした抹茶アイスのうまいのなんの。抹茶のほろ苦さと甘味が合体してかもしだす味の妙。最近は抹茶アイスに夢中のASKAであった。一方CHAGEは、昔々から抹茶アイスファン。ストレートでは飽き足らず、今は葛きりの上に抹茶アイスを乗せるという、ひとつ上いくアレンジを楽しんでいる。

マハリクマハリタヤンバラヤンヤンヤ【名曲】

CHAGEが柴田少年、ASKAが宮崎少年だった頃、アニメの主題歌は本当に名作と呼ばれるものが多かった。それもそのはずで、名だたる作詞家、作曲家が名を連ねていたものである。例えば『鉄腕アトム』の作詞は、ASKAが崇拝する谷川俊太郎さんの作品だったり。「歌詞の中に"科学の子"という一節があるんだけど、これは谷川さんだから出てきた言葉だと思う」(ASKA)
とASKAは興奮を隠さずに言う。同じようにASKAを感心させているのが、『魔法使いサリー』の主題歌の最初のフレーズ、「♪マハリークマハーリタヤンバラヤンヤンヤ」である。メロディーの美しさもさることながら、こういう言葉をさりげなく歌詞に使ってしまうセンスのよさ。ここにきて、昔のアニメ主題歌に改めて敬意を表したいASKAであった。

MULTI MAX【謎】

最近、スタジオでコソーッと楽しそうに何かをやっているらしい。

マンガ【消息】

何年か前までは、現場に行けば必ずあったマンガ本。『モーニング』だとか『ビッグコミック』だとか『ビッグコミックスピリッツ』だとか、必ず現場には2~3冊のマンガ本が転がっていたものである。それをみんなで仲良くまわし読みしていたが、いつの頃からか、現場からマンガ本が消えた。無類のマンガ好きだったCHAGEは、あんなに愛していた『三こすり半劇場』さえ読まない。
「マンガってくせになるんだよ。一度買うとついつい続けて買ってしまう。それがもう面倒くさくなっただけなんじゃない?」なんて、CHAGEは人ごとのようなコメントをくれた。面倒くさいと言うより、みんな大人になったというところでこの項は締めたいと思う。

マンダリン語【大地の子】

NHKで放映された山崎豊子原作『大地の子』。現在、ビデオ全6巻がレンタルされているが、ASKAはこの『大地の子』に見事にはまった。8ミリビデオにダビングしてロンドンに持参し、暇を見つけては鑑賞していたのだが、中国の壮絶な歴史の中に翻弄される人間ドラマに、涙をこらえることができなかった。今は会う人ごとに「『大地の子』、絶対に見たほうがいい」と、まるでNHKの宣伝マンのようなことを言っている。ところでASKAが感動したのはストーリーだけではなかった。日本人出演者の堪能なマンダリン語にも感心したものだ。特に主人公の妹役で登場する永井真理子さんの努力には頭が下がりっぱなしだった。ASKAは2度のアジアツアーで、マンダリン語の難しさをイヤというほど体験している。それだけに、一層努力の後が見えてしまうのだろう。
「永井真理子ちゃんとお兄ちゃんが再会するシーンが、もう泣けて泣けて。『みなしごハッチ』がおかあさんと再会したときと同じくらい感動した」
見てない人にとってはなんのことか全然わからないが、この項を読んで興味を抱いた人は、ASKA推薦『大地の子』全6巻をご鑑賞ください。

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最終更新:2025年06月23日 22:24