ゆうたやんか、ゆうてない【原因】
リアルキャストは優秀なスタッフばかりである、と前置きしておいてと。リアルキャストのオフィスは、いつもどこかで誰かと誰かが揉めている。やる気があるから揉めるのであって、やる気のない奴は揉めたりしない、とまた前置きしてみたりしてと。いったいどんなことで揉めているのか。複雑に絡み合ったビジネス展開のことで揉めているのか? それとも経営のことで揉めているのか? とCHAGEやASKAは揉め会話に耳を傾けてみた。そこでふたりは知った。揉めの原因のだいたいは、案外くだらないことだった。おおもとの原因は、だいたいが「言った、言わない」。「あんときおまえはこう言ったじゃないか」「おれは言ってない」なんてね。スタッフ同士が揉めているのを目撃するたびに、ふたりは「ゆうたやんか、ゆうてない」と、苦笑しながらひとりごちてみるのだった。
祐天寺【東急東横線中目黒の次】
住まいにはあるこだわりを見せていたASKA。デビュー当時から収入にそぐわない物件ばかりを狙い、「ASKAが身分に合わないマンションに住みたがる」と、当時所属していたヤマハの会議でも取り上げられたほどだった。しかし、楽曲制作の環境を自ら整えたいという意志とともに、あえて高い物件に住んで、自分自身を発奮させるという理由がASKAにはあった。だから会議のテーマになったって、ヤマハのお局様に説教をくらったって、ASKAはなんとかやりくりをしながら高額物件に移り住んでいた。
あれはデビューして3年程した頃だった。そろそろ引っ越しをしたいと考えていたASKAのもとに、懇意にしていた不動産会社のスタッフから連絡が入った。祐天寺に一戸建ての物件が出たという。独り身で一戸建て。しかも家賃はそれまで住んでいたマンションよりもかなり高い。また会議で問題になるかもと思いながらも、隣の住人に気にせずに、深夜でもガンガンに音が出せる一戸建てに惹かれた。当時仲の良かった同じ事務所のアーティスト八神純子さんも一戸建てに住んでいて、のびのびと音楽を作れるメリットをさんざん聞かされていた。紹介してもらった物件は間取りも最高だし、祐天寺は交通の便もいい。ASKAは契約を決めた。契約の日取りも決めた。ところが、その契約の日、ASKAは不動産会社のスタッフにすっぽかしをくらった。待てど暮らせど、不動産会社の担当はやってこない。連絡をしてみれば、担当者はいきなり会社を辞めていた。ものすごーくその気になっていたASKAだったが、担当者に裏切られた気がして、結局その物件の契約を取り止めることにした。不動産は縁である。縁がないとどんな手を使っても住めないのが不動産。ASKAが中学生のときに憧れたアグネス・チャンと結婚できなかったように、祐天寺の物件も縁がなかったということだ。今でも祐天寺という地名を聞くと、ASKAはちょっとせつなくなるのだった。
郵便貯金会館【会館の老舗】
CHAGE&ASKAがデビューして、初めて東京で開いたコンサート会場が芝の郵便貯金会館である。当時、コンサートで観客が総立ちになるという現象が珍しかったのだが、彼らは観客を一気に盛り上がらせ、お見事な総立ちコンサートにした。イベンターや会館関係者を驚かせたが、ふたりにとっては、これから東京でやれるという自信をつけてくれた印象深い会館にもなった。あの日があって今がある。郵便貯金会館は、全国制覇した彼らの原点といえるかもしれない。
雪【きみはウキウキ派? げんなり派?】
白銀の世界が僕を呼んでいる。♪ヨーロレイッヒー~。スキー部のみんな、今年は行くぞ! のASKAと。あんだよ、こんなに積もっちゃ車出せねえじゃねえかよ。今日の打ち合わせ飛ばそ。のCHAGEと。雪への思いはいろいろ。
ユベラC【シミ、ソバカス防止用】
ASKAは健康フェチである。お酒、煙草はやらない、体を鍛えるなど、それなりに努力はしている。が、健康の要であるバランスのとれた食物摂取は怠りがちである。だから、ついつい栄養補助食品に頼ってしまう。ASKAはデビュー当時からビタミン剤を常用して、なんとか栄養のバランスを整えていた。ビタミン剤のなかでもASKAが注目していたのは、老化防止に役立つビタミンE。いつまでも肌がきれいなように、毎日毎日ビタミンEの錠剤を飲み続けていたが、やっぱり健康フェチとしては、ビタミン剤もバランスよく摂りたい。で、ASKAはEにCをプラスしようと思った。でも、デビュー当時は現在のように気軽にビタミン剤を手に入れることができなかった。まだ栄養補助食品を重要視するような風潮はなかったからだ。いろいろと調べた結果、薬局で見つけたのがユベラCだった。これならどこでも手軽に手に入れられる。それからASKAは何年間も、ユベラCに頼り続けていたのだった。
それにしても。健康フェチのASKAのほうが風邪をひきやすく、健康なんてまるで考えていないCHAGEのほうが頑丈なのはなぜなんだろっか?
揺り椅子【嫉妬】
'96年6月、ロンドン滞在中、知り合いの家に遊びに行ったCHAGEとASKA。シャンペンを出され、ホロ酔い気分になったところで、ASKAは居間にあった揺り椅子に腰をかけた。揺り椅子にゆらゆら揺られ、気持ちよさそうに会話を楽しんでいるASKA。いいなあ、おれもあれに座りたいなあ。日本じゃ滅多に揺り椅子なんて体験できないしなあと、CHAGEは揺れているASKAを横目で見ながら、ASKAが席を立つのをずっと待った。しかし、ASKAは帰るまで揺り椅子を自分のものにして、CHAGEの揺り椅子体験は夢と終わった。CHAGEが得して損するのはASKA、という図式ができあがっているCHAGE&ASKAだが、たまにはCHAGEも悔しい思いをするんだねっていう心温まるお話でした。どこがや。
ゆるい【それも魅力】
世間には「CHAGEはゆるくてASKAは固い」というある一定の位置づけがある。でも、実はASKAだってゆるいときはゆるい。CHAGE並みにギャグを飛ばすし、実はCHAGEを爆笑させるのはASKAだったりするのだ。当会報を読んでいるファンのみなさんも、ASKAのゆるい部分を十分知っているもんね。
ゆるんだ歯グキ【ASKA証言】
CHAGE&ASKAのスタッフには、笑うと歯グキがゆるゆるにゆるむ奴がいる。
最終更新:2025年06月23日 22:26