ゲーチャ【呼び名】
音楽業界では言葉を逆さにする習慣があることを、以前お伝えしたと思う。「コーヒー」は「ヒーコ」、「ちいちゃい(小さい)」は「ちゃいちい」などである。
おもしろい言葉だけは逆さ用語を用いるC&Aチームだが、CHAGEとASKAの名前だけは誰も逆さにはしなかった。しかし、この世の中にひとりだけCHAGEを逆さ用語で呼んだ人がいた。それはとある会社のとっても偉いお方である。「何をやっているんだゲーチャは」。こう言われたとき、CHAGEは怒りを隠し、ただ微笑むしかなかった。
以後、CHAGEは自分のことを逆さ用語で呼ばせないようにしている。でも、ときたま酔っぱらって「ゲーチャワルツ(芸者ワルツ)」を踊り、自ら「ゲーチャ」をアピールしてしまう悲しいCHAGEであった。
激怒【胸くそ悪い言葉】
常識あるCHAGEとASKAだから、外部に向かって激怒するようなことはあまりない。しかし、女性週刊誌、スポーツ新聞で、過去数回に渡ってあたかも激怒したかのように表現されたことがある。「チャゲアス激怒」「ASKA激怒会見」など、何か事件を取り上げては、彼らが激怒したシーンを描写したタイトルや文章で表現されてきた。読んだ人は「へーっ、C&Aが激怒したんだー」なんて思ってしまうだろうが、最初にも書いたとおり、CHAGEもASKAも取材中に怒りをあらわにするようなことはない。だいたい、女性週刊誌、スポーツ新聞などのインタビューを受けることはないので、今後もこの手のメディアに掲載されていた場合、間違いなく「大袈裟に書かれた感情の作り描写」だと思っていただきたいと思う。
月刊カドカワ【だってカドカワ】
C&Aがデビューして初めて連載をもった記念すべき雑誌である。あれは2年前。『GUYS』のレコーディングでロンドンに滞在していたふたり。ロンドンから日本の読者へ向けてメッセージを送ってほしいという編集部のたっての願いで、CHAGEは写真による『もうひとつの風景』、ASKAはエッセイによる『六月の柔らかい服を着て』を連載していたのであった。CHAGEは写真、ASKAは文章と、それぞれの隠れた才能の表現で、かなりの反響を呼んだ連載だった。
しかし、地獄のような苦しみも味わった。とくにASKAのエッセイである。時はレコーディングの真っ最中。エッセイの締切りと詞の締切りが重なることがたびたびであった。ディレクターに詞を迫られるたびに「だってカドカワがまだ書けてないから申し訳ない」という言葉を吐き、なかなかスタジオに現れようとしないASKA。制作スタッフは「だってカドカワ」という言葉にいつも怒りを覚えていたのであった。
月刊カドカワサイドでも、ロンドンから送られてこないASKAのエッセイに毎月気を揉んでいた。当時編集長だったK氏は、気を揉みすぎて体重が減ったとも伝えられる。「今となってはいい思い出だね」とASKAは当時を振り返って笑顔で語るが、ディレクターには怒られ、K編集長には泣かれ、間に入っていたミヨコには、全然いい思い出にはなっていない。余談だが、ナベさんは月刊カドカワという言葉を聞くと、何か別の理由でサディスティックな気分になるらしい。
ちなみに月刊カドカワ11月号の総力特集はCHAGEである。知られざるCHAGEの一面をどうぞお楽しみください。
けっこう毛だらけ猫灰だらけ【口上】
またまたASKAの好きな『フーテンの寅さん』の話題である。「けっこう毛だらけ猫灰だらけ 隣の姉ちゃんクソだらけ」。寅さんが叩き売りをする際に使う口上である。ASKAはこの言葉を聞くたびにうっとりとしてしまう。
先日も最新作を見たASKA。ずいぶんと歳をとった寅さんを見て、「渥美清さんが寅さんを引退したらどうしよう」と悩んでしまった。そういえば、昔はお正月とお盆に上映されていた寅さん映画も、今では年に1回の上映になってしまっている。考えれば考えるほど心配になってくる。でも、そんなときは隣の相棒を見て、「次の寅さんはここにいるじゃないか」と密かに胸を撫で下ろしている。
ASKAが山田洋次監督に推薦文を書く日はそう遠くないかもしれない。
ゲロ【吐くまでなぜ飲む】
ASKAはお酒が飲めないが、酒の陽気な席は大好きである。飲み会があれば参加して、みんなが飲んで楽しんでいる姿をニコニコと笑って見ている。酒は飲めないが、酒を飲んではしゃぎたい酒飲みの心境は理解しているつもりのASKAなのだ。
でも、どうしても理解できないことがある。それはゲロを吐くまで飲んでしまう人の心境である。
CHAGEは自分の酔いのペースがわかっているつもりなのに、ときどきペース配分を誤って吐くときもある。新車のVIVIOの中で吐いて、なんとウォシュレットで口をゆすいだ経験もある。思った以上に水の勢いが強くて死ぬかと思ったらしい。
お酒は気持ちよくなるために飲むもののはずである。なぜ苦しくなるまで飲まなくてはいけないのか。ASKAはときとして吐くまで飲むCHAGEを、一生理解できそうもないと思っている。
ケロヨン【勘違い】
C「ケロヨン! 懐かしいなあ」
A「そうそう。小学生の頃、薬屋の前に飾ってあったカエルの人形だろ?」
C「"おまえ、ヘソねえな"とかいうCMのおかげで、ケロヨンにバッテンのヘソマークを書くのが流行ったよな」
A「日本全国の薬屋のケロヨンがヘソの落書きだらけになったんだよな」
編「ちょっと待ってよ。違うよ、それ。ケロヨンはテレビの子供番組のキャラクターで、薬屋のはケロヨンじゃないよ」
C「何言ってんだよ。ケロヨンは薬屋だよ」
A「そうだよ。薬屋のがケロヨンだよ」
編「で、でも…」
C「2対1でおまえの負け。ざまーみろ」
年月が経てば人の記憶は曖昧になる。記憶力には自信のあるCHAGEとASKAだが、ねじ曲げられた記憶もあるものだと思う。
CHAGEとASKAが少年時代、カエルのぬいぐるみ「ケロヨン」は子供達のアイドルだった。ケロヨンは劇団木馬座のキャラクターで、「ケーロヨ~ン」「バ、ハハ~イ」なんていってテレビに登場してから国民的なアイドルとなった。
一方、薬屋のカエルはただのカエルである。CMで保積ペペにヘソを落書きされた、悲しいカエルである。
同時期に登場した2匹のカエルがいっしょくたになってしまうのは仕方がないが、ふたりがまったく同じ記憶になっているなんて、CHAGEとASKAは、やっぱり気が合うふたりといえるのかもしれない。
ケン玉【コンプレックスアゲイン】
CHAGEはケン玉がヘタである。子供の頃からケン玉が苦手で、友達が上手にこなしているのを見るたびに辛い思いをしていた。
大人になって、ケン玉とは無縁の生活になったと思っていたのに、なぜかツアー中のプレゼントの中にはケン玉がいっぱい。ASKAはわりと得意なほうで、楽屋にあるケン玉を見つけてはポンポンとこなす。ASKAを横目で見ながら、CHAGEは子供時代の辛い思いを嚙みしめる。大人になってまでケン玉コンプレックスを味わうとは思ってもみなかったCHAGEだった。
検便【検便で何がわかる?】
いやだいやだと叫んでも「必要だから」のひとことで連れていかれる人間ドック。去年のショックを引きずりつつ、この夏、また人間ドックに入ったCHAGEとASKAであった。中でもいやなのがバリウム飲み。でも、もっといやなのが検便である。
CHAGEは小学生の頃、自分のうん○を持っていくのが面倒くさくて、野良犬のうん○を容器の中に入れて提出したことがある。もちろん検査はやり直しになった。
ASKAは小学生の頃から容器に入れるうん○の分量に悩み、大量に入れすぎて注意されたことがある。
先日の検便では、子供時代のいやな思い出を繰り返さないために真面目に提出したのだが、やはり自分のうん○をつつくのはイヤなもんであると改めて思ったのであった。
ところで、便秘がちの某スタッフは、提出の3日前に出た貴重なうん○を大事に冷蔵庫に保存していたらしいが、当然のように再提出になった。
最終更新:2025年06月23日 22:15