仲間としてやってきてもう7年。
最初は生意気で、なんでもできて
年下とは思えないくらいだった。
だけど一緒にたくさんの挫折を
味わって、そのうちにどんどん
優しい、のんびりやさんのかわいい
愛理になったんだ。
まわりにはよく妹みたいな存在
だって言ってるけど、
栞菜が℃-uteをやめたと聞いた日、
2人っきりの会議室で
愛理が私の胸で泣いたときから
私は愛理をただのメンバー、
そして妹みたいな存在とは
思えなくなったんだ。
あれは5月のはじめ。
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外反母趾の治療で少し仕事から
はなれていた栞菜が辞めたと
マネージャーさんから告げられた
「有原、普通の女の子に戻るから」
そんな淡泊な言葉で、
私たち6人は大切な仲間を失った
そのときはみんなで泣いたけど
ツアーも始まるし
新曲の発売もひかえている。
薄情に思われるかもしれないけど
立ち止まってるわけにはいかないんだ
それがこの世界の現実。
ある日、ミーティングのあと
なっきぃ・えり・わたしの3人でごはんを食べる約束をしていた。
なんとなく成り行きで
ちっさー・舞ちゃんも来ることに
なったから、愛理にも声をかけた。
「愛理、みんなでごはんいくから愛理も一緒に行こうよ!!!」
えりママと愛理ママが今日は
一緒に出かけてるみたいだし、
このあとは愛理も仕事がないからいいよ、って返事が当たり前にくるような気がしていたけど、
「今日はいいや」
愛理から返ってきたのは一言。
ちっさーが
「なんにもないんだから行こうよ~」
そういったんだけど、
「わたし一人でごはん食べたいから」
冷たい言葉。
「しらけるんだけど」
「せっかく全員でって思ったのに」
「ほんとつまんなーい」
舞ちゃん、ちっさー、なっきぃは
愛理に怒りの言葉をかけるけど
愛理は表情も変えずに
どこかに立ち去った
「愛理はいいから行こうよ!」
えりがそう言うとみんな
「そうだねー」
「おなかペコペコだよ~」
何事もなかったように事務所をでた。
駅前まで歩いたところで
わたしは定期を忘れたことにきがついた
「ごめん!定期忘れたからとってくる!」
付いていくよ?ってえりが言ってくれたけど、わたしは先に行っててと断った。
走って事務所に戻ると、ミーティングをやっていた会議室に明かりがついていた。
「愛理まだいるのー?」
声をかけながら部屋を覗くと、
愛理が机にうつぶせになっていた。
鼻をすする音が聞こえる。
「愛理?泣いてるの?」
「っ・・・。」
首を横に振るけれど小さく肩は揺れている
わたしは隣にすわって愛理の肩をさすった
10分くらい沈黙が続いて、ふいに愛理が
「まいみちゃん、わたしもう℃-uteやめちゃおっかな」
すごく小さな声でぽつりといった。
私にとってなによりもショックな言葉。
ほんとだったら怒りたいところだけど
言ったのは愛理。
だれよりも歌が好きで、だれよりも℃-uteのために努力している子。
「愛理、辞めないで。辞めちゃだめ!」
唖然としてしまって、こんな月並みな言葉しかでてこなかった。
最終更新:2010年02月20日 20:32