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ふわわわ、と舞美ちゃんがあくびする。
さっきは頑張って噛み殺していたけれど、気が抜けたのか声が出てしまった。
「みーたん眠いの?」
「ん、ちょっと寝不足でね。」
なっきぃに尋ねられて苦笑いの舞美ちゃん。
その苦笑いの真意をわかっているのは私だけだ。
私は開いた本のページをぺらりとめくる。
「めずらしい。」
千聖をいじり倒して満足した舞ちゃんが振り返る。
舞ちゃん、ちょっと聞いてる?と、騒いでいた千聖も舞美ちゃんがそんな感じだと言い争いはどうでもよくなるようだ。
「なになに、オリンピック見ちゃったんじゃないのー?」
わいわい笑う千聖こそ目がしょぼしょぼしている。
そういえばさっき熱い口調でカーリングの説明してたっけ。
石の勢いだけは伝わる説明がおもしろかった。
「そうだよ。千聖も見てたでしょ。すごかったよね。」
舞美ちゃんが会話の球を千聖に返すと、千聖は張り切って同じ説明を繰り返した。
「マジすごかった。カーッと投げて、スーって行くじゃん?そしたら相手の石ぱーんってはじけんだよ?すごくね?」
舞ちゃんが全然すごさが伝わらないんだけど、と嘲笑う。
「なんで舞ちゃん見てないのさ!」
そうして二人の喧騒はまた再開する。
あきれ顔でなっきぃは二人を遠目に見ている。
苦笑いの舞美ちゃんがちらっとこっちを向いた。
最初から、本なんか読んでいない。
私も寝不足で内容が頭に入らないのだから。
目があってお互い悪い苦笑いを浮かべる。
嘘が苦手な舞美ちゃんにハリボテみたいな嘘をつかせて、悪かったなと思う。
同時にそんな事実があったことが嬉しい。

本当は、二人で夢中になって寝るのを忘れた、だなんて、とても言えないでしょ?
最終更新:2010年02月22日 16:03