任天堂のキャラらしく、基本的に性格は設定されておらず喋ることすら稀。
これは、会話する必要が全く無いアクションゲームが出自であることも影響しているのだろう。
だが、この薄いキャラ付けのおかげで何をしても違和感の無い(流石に下品な行為などは 適任者に譲っているが)キャラクターを確立できたとも言え、
結果として、任天堂が何か新しいジャンルのゲームを作りたくなった時には必ず彼にお呼びがかかるようになっている
(『マリオカート』や『マリオパーティ』が良い例である)。
自身のキャラクター性ではなく出演するゲームの面白さで人気を集めるという、実に任天堂の看板を背負うに相応しいキャラクターとなっている。
しかしRPG出演回数の増加、他シリーズとの共演、また「主人公=プレイヤー」の概念が希薄になり、
キャラクター性が重視される傾向になってきた昨今では微弱ながらも彼のコンセプトが固まりつつある。
ドラゴンクエストキャラとの共演を果たした『いただきストリートDS』、『いただきストリートWii』では普通にセリフが用意されている
(COMキャラなので当然だが)。
スーパースターらしく自信に満ち溢れた性格...というか度が過ぎて微妙に嫌な奴だった。
まあ『いたスト』でキャラが カリスマブレイクするのは よくあることだが( セフィロスとか)。
だが、その一方で他のキャラが「こういう時に限って!」などとショックを受ける状況で、
マリオは「 ボクはおちこまないぞ!もう1回リトライだ!」と前向きに考えている台詞もあったりするので、全てが悪い台詞という訳ではない。
『マリオゴルフGB』では以下のようなコメントを残している。
「久しぶりにボクの名前の付いたゲームの登場だ!みんなも首をなが~くして待っていただろう!
最近は ポケモンとか ピカチュウとかが、かなりがんばっているけどボクも負けてはいられない! ルイージには負けてないけどさ。」
NPCとの会話が必須になるRPG作品では、かなり高度なボディランゲージを駆使している。
『スーパーマリオRPG』では喋る代わりに変身能力とパントマイムで自分の意思を的確に伝えている。
『マリオ&ルイージRPG』シリーズでは英語やイタリア語はもちろん、果てにはフランス語やスペイン語まで喋れる。しかも通じる。
一貫して日本語を喋らないようにしている所は制作側の気遣いが窺える(たまにそれらしきものを喋っているが。ナイスジャーン!オメデトー!)。
RPG作品におけるマリオはどちらかと言うと好戦的に設定されていることが多い。
『スーパーマリオRPG』ではクッパとの勝負にかなりのプライドを持っており、
トイドー( ジーノのことが大好きな少年)絡みのイベントではジーノごっこという人形遊びをすることになり、
- 「マリオがやられた(という設定)でクッパ役をやることになってトイドーをジーノ人形ごと力を溜めて階段まで突き飛ばす」
- 「ジーノが仲間になった後トイドーに「マリオはクッパより弱い」と言われてぶん殴ろうとした(マロが後ろから抑えることで何とか止めた)」
など非常にアグレッシブになっている。任天堂「おいスクウェアあとでちょっとオフィスまで来い」
『マリオ&ルイージRPG』シリーズでは珍しく留守番させずに(初代は半ば強引だが)ルイージと一緒にピーチを助けるための冒険をしており、
他では見られないマリオ兄弟の描写が数多く見受けられる。
基本的には泣いたり困ったりしているルイージをマリオがなだめたり、途中で分離して別行動を取った後に再開すると、
涙を流しながら抱き合うという兄弟愛抜群のシーンの方が多いようだ。
『2』ではスタッフ曰く「ベビィマリオ兄弟とルイージの父親的存在」で描かれ、PT随一のしっかり者役として大活躍した。
『3』・『4』でも大まかな性格に変わりはないが、どうやら長い付き合いであるルイージとの二人旅である影響か、
ヒーロー然としてるいつものマリオからは想像できない素の性格が垣間見られるシーンが散在する。
- 海を渡る際、ルイージをハンマーで平べったくしてサーフボード代わりにする(『1』)
- ピーチのドレスで変装したルイージ(鼻と髭を隠して上手くなりきった)を押し付け本物のピーチを救出するという
「明らかに無理だろ!」な作戦をマリオが提案する(なお身代わりで捕まったルイージは自力で脱出すること前提の作戦)(『1』)
- 二人が背中合わせになってボールになる「ブラザーボール(ライダー車輪的な技)」を使用していたキノじいが
無理な体勢による背中の激痛を訴えていた上に満身創痍だったにも関わらず教えてくれと提案する(一方のルイージは最初習得を嫌がっていた)(『2』)
- 医者に用があるが先に来院した患者達を待たなければいけない状況になった際、仮病を使うことで真っ先に医者の元に行こうとする。
しかもルイージに目配せで「お前もやれ」と促す(『3』)
- バッジ屋さんにバッジを押し売りされる際、1コインどころかタダになるまで値引かせる(『4』)
- 盗まれた重要アイテムを取り返す際、「仲間を囮にして敵の注意を引き、その隙にアイテムをこっそり奪い取る」
という恐ろしく姑息な作戦を提案し、成功させる- その際仲間の一人マクラノ王子に「マリオよ、お主もなかなかワルではないか」と言われ、取り返した直後敵からは一斉に「どろぼう!」と言われる
(『4』)
その他『ペーパーマリオRPG』では、「ルイージに会いたい」というファンに対して、ルイージも冒険中だったため、連れてくるのは無理と判断したのか、
自分がルイージのコスプレをして会うということをしでかしたのだが、偶然その場に本人が現れ本物の方が偽者扱いされてしまい、
「兄さんも何か言ってよ!」というルイージに対し、「自分がルイージだから」という態度を取り続けちゃっかりファンからプレゼントを貰う。
ファンから偽者と罵倒され、兄にも裏切られたルイージは泣きながら立ち去ってしまうのだが、一切ルイージのフォローはしない。
このように普段は大人で紳士的な態度を取ってはいるが、実は割と腹黒いやんちゃな性格なのかもしれない。
公式での一人称は「ボク」。
しかし公式でのマリオの性格が長いこと語られていないこともあり、二次創作などでは一人称が「俺」になっていたり、
漫画『スーパーマリオくん』の影響か、粗暴な性格に描かれることも多い。
皆の頼れるまとめ役、しっかり者のリーダーとして描かれている作品も少なくはないが。
その漫画版は、現在連載されている中では 唯一のマリオ漫画。 ドラえもんを超えてコロコロコミック最長連載記録を保持している。
そこでのマリオの扱いというと、ひたすらボケに走って周囲を悩ます役回りかと思いきや、
周囲もアレな連中ばっかなので振り回されてツッコミに回ったり苦労をしたりもするといった具合。むしろ現在はツッコミ役寄り。
また今は亡きコミックボンボンでも本山一城氏による『スーパーマリオ』シリーズが約10年間連載され、ボンボン最長連載記録を保持している。
こちらのマリオは平時は「ボク」で戦闘時には「オレ」と一人称を使い分け、基本的に常識人である。
アクションシリーズではクッパ軍を相手取るのがほとんどだが、RPGシリーズなどでは他の侵略者と戦う場合が多い。
その他の侵略者というのが、
- 異次元に存在する武器
- 闇の宮殿に封印されていた、1000年前に強力な闇の力で世界を支配していた女王
- 恋人との仲を引き裂かれ、その恋人のいない世界を滅ぼそうとする、破滅の予言書の所有者
などと、マリオの子供向けなイメージからはほど遠い、スケールのでかい奴も少なくない。
クッパだって惑星群を制圧できる宇宙艦隊を駆使したりと決してスケールが小さいわけではなく、
こんな連中を毎回相手にしている分、ミスタービデオゲームに相応しい働きをしていると言えるだろう。
というかいつも通り大暴れする ライバル、清らか過ぎて悪の存在の復活の鍵になることもある 姫、
破滅の預言書に鍵として書かれる 弟、と彼の心労は絶えることはなさそうだ。
一度身体に関する細かい設定がなされたことがあり、身長は155cm、体重は 秘密、年齢は大体24~25歳及び26歳前後だそうだ。
ちなみに身長は2006年頃に発売された等身大フィギュアに、体重は『スーパーマリオサンシャイン』でポンプがユーザー登録する際に見えたプロフィール、
年齢は前者は宮本茂氏の発言から、後者は『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のマリオのフィギュアの説明文から分かる。
我々日本人男性からするとびっくりするほどの小柄であり、おまけにやや肥満体型でもある。実際お腹出てるけど…
(しかし、あまり目立たないことが多い。特に『スマブラ』シリーズが顕著)。
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