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※鬼畜気味、逆検4後


 それは夕食の後の一言だった。
「今日の勝負は御剣の勝ち、だったな」
 その場にいた御剣と冥は身を硬くする。
「パパ! 私は負けてなんていないわ! あの女は逃げたし勝負はまだ……」
「メイ」
「………」
 その一言で冥はうつむいて黙り込む。
「先生、私も勝ったとは言えません。メイがいたからこそ……」
 ジロリ、と厳しい目がにらむ。今度はそれだけで充分だった。
「……すみません。言葉がすぎました」
 この家において、そして検事として絶対の権力を持つ狩魔豪にふたりは逆らうことなどできなかった。

 3人は地下室へと場所を移す。
 アメリカにある狩魔邸と同じように、薄暗く陰湿な印象の室内には拘束具やムチ……いわゆる拷問のための道具がそろっていた。
「メイをつなげ」
「……はい、先生」
 壁とクサリでつながれた手枷をはめる。冥も抵抗はせずにおとなしくつながれている。
「やれ」
「はい」
 御剣はのろのろとムチを持ち、冥へとふり下ろす。
「……ッ………ああッ………ッッ!」
 狩魔家では勝負を決した際に行われることだった。
 勝者が敗者に負けたことを思い知らせ、そこから這い上がりたいと思うだけの屈辱を味わわせるのだと師は言う。しかし御剣には勝っても負けても苦痛を感じるだけの儀式だった。

「……ムチはそれくらいでいいだろう」
 いつもよりずっと早く許しがでたことにホッとする。
 手枷をはずそうと近寄ると、豪はそれを止めた。
「まだだ御剣。メイの服を脱がせろ」
「えっ……」
 その真意がわからず、ふたりは師を見る。
「聞こえぬのか、服を脱がせろと言っているのだ」
「は、はいッ」
 師の命令とあっては逆らうこともできず、冥も恥ずかしそうにするものの、されるがままになる。
 ボタンをはずすと胸元に痛々しくムチの跡が赤く浮き上がっていた。それを凝視していたことに気づき、あわてて目をそらした。
「全部、だ」
 手がつながれているためシャツとベストはそのままだが、言われた通り下着まで脱がせた。冥は脚をすりあわせて隠そうとしている。
 はずかしめるためだろうか、と御剣は思う。
「御剣、敗者へのバツだ。メイを征服してみせろ」
「―――ッ!?」
 脱がせたこととその意味に、御剣は愕然となる。
「し、しかし先生、バツならもう充分でないかと」
「ワガハイに意見する気か」
「い、いえ。けしてそのようなことでは」
「よいか御剣。今日のは模擬裁判でもゲームでもない、本物の事件だ。いままでのような甘いオシオキではならん。これはメイのためでもあるのだ」
「でもメイはまだ13です」
「御剣怜侍! あなたまで私をコドモ扱いする気!? 同情ならいらないわ、私は充分に大人よ!!」
 冥はふたりが交わす会話に入れず、やっとのことで割り込んだが、それは御剣をさらに暗闇に落とした。
「みろ、本人もそう言っているではないか。メイにもそろそろ必要だと思っていたところだ。カンペキになるにはすべてを経験しておくべきだ。……よいな?」
 それは確認ではなく、命令だった。
「……はい」
 どのみち御剣には従うことしかできない。
「すまない、メイ」
 冥に向き直り小さくあやまると、かろうじて胸を隠していたシャツをはだけ、そこに手をのばす。
「イヤッ! なにを……ッ」
 救いを求めるように父親を見たが、そのまなざしに、これが「バツ」なのだと初めて気づく。
 冥にとっても豪は絶対的な存在だった。今、御剣になにをされても、それは父の意向だと受け入れることしかできない。

 ギクシャクと冥のふくらみをなぞる。
 御剣もほとんど経験がないと言っていい上に、背中からの視線……いま抱こうとしている娘の父親がいては、愉しむなどとひとかけらも考えられなかった。
「御剣、前戯はいらぬ」
「し、しかしこのままではメイが」
「これはバツだと言っただろう。今は快楽など知る必要はない」
 御剣はぞっとした。父親の口から、娘を犯せと言うのかと。
 検事として尊敬する人物だが、時折、非情と思えるだけ冷酷に感じられる時があった。
 しかたなく胸から手を離し、冥の片腿を持ち上げる。
「いやあっ……」
 どくん、と心臓が跳ねる。
 あらわになった秘所は、わずかに濡れていた。吸い寄せられるように伸ばした指で押し広げると、薄紅色の花弁がひらく。
 急速に御剣の中心に血が集まる感覚があった。こんな状況だというのに、身体は冥を求めている。
ズボンを下ろし、待ちかねたような半身を出す。
天を指している肉棒に冥の目は引きつけられた。彼女にもそれなりの知識はあったが、今から自分のなかにソレが入ると思うと、恥ずかしさより怖さが先に立った。

 ゴリッと無理矢理に異物が入る感覚がある。
「痛ッ……イヤッ……」
 進入を拒むような障壁を強引に押し広げ、メリメリと挿入される。
「……ッはあッ……ダメッ………あああああああ!」
 痛みにその身をよじり、肉棒を搾り上げる。その感覚と嬌声を上げる姿に、御剣の半身は冥のなかでさらに大きくなった。
「ひゃああああッ…………んんっ……痛いッ痛いッ……」
 きつくはさみつけながらこすり立てる狭い肉壁が御剣を高め、腰を動かせる。
「イヤッ……ああッ……はあッ……ああッあッあああああアアア……!」
 ズン、ズン、と冥を下から突き上げる。小さな身体は御剣で埋めつくされ、支配されていく。
「レイジ……ッ……助け……ッ……」
 その名を呼んでも、もう耳には届かなかった。

「くっ……で、出る……ッ」
 みっちりとくわえ込まれた半身を、なんとか引きずり出したとたん白濁した液が噴き出す。鮮血が混じった体液は冥の腹部へ脚へとふりそそぎ、床へと滴り落ちる。
「はあ、はあ、はあ……」
「………もういいだろう、手枷をはずしてやれ」
 声をかけられて、今の行為がバツだったこと、師匠がいたことを思い出した。
「……………」
 かけるべき言葉が見つからず、手枷をはずす。
 うっすらと血がにじんでいる手首が痛々しくて口づけると、冥は思い切り振り払った。
 脱がされた服を抱え、涙を溜めた目でキッとにらむ。
「覚えていなさい御剣怜侍! 次は絶対に勝ってみせるわ!」
 バタン!と戸を開けて走って出て行った。
「……これでいい。メイはきっと、ひとまわりもふたまわりも成長することだろう」
 豪は満足そうに、ゆっくりと階段を上がっていく。
 ひとり残された御剣は床を見つめながら、昼間の苦い結末とはまた違う、やり場の無い感情を感じていた。

 そうして冥はいっそう勝敗にこだわるようになる。しかし御剣と再び直接対決するのは、もっとずっと後のことだった。
最終更新:2010年02月01日 18:42