ベルクゼンの領土

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ベルクゼンの領土 - (2010/08/06 (金) 10:21:41) のソース

*ベルクゼンの領土(Hold of Belkzen)
#image(http://www29.atwiki.jp/prdj?cmd=upload&act=open&pageid=533&file=Hold+of+Belkzen.jpg,width=50,center)

''ベルクゼンの領土''は、[[アヴィスタン]]亜大陸西北部に位置する、[[オーク]]が多く住む荒野である。

***歴史
スターストーン落下 Earthfall のため世界が闇に包まれた"暗黒の時代"、ドワーフたちは[[トラグ]]の神託を受け、大きな被害を受けた地下世界[[ダークランド]]から脱出しようと地上に向かって行った。
-5102 AR、ドワーフたちに押し出されるように、オークたちが地下から現れる。
-4987 AR、ドワーフも地表に到達し、[[ゴラリオン]]の覇権を賭けて両種族の抗争が始まる。
-4294 AR、地表を覆う塵の雲が晴れ、光に対する適応に劣るオークたちはドワーフや人間の勢力に徐々に圧倒されていく。しかしオークたちも少しずつ体勢を整え、最終的に強力かつ狡猾なウォーロード、ベルクゼンが現れ逆襲に転じる。
-3708 AR、ドワーフの城砦都市 Sky Citadel 一つである Koldukar が築かれていたこの地で、ベルクゼンの軍勢が勝利を収めた。彼は Koldukar を Urgir(オーク後で"第一の家"の意)と改名し、自分の帝国を築いた。ベルクゼンの死後、この帝国は崩壊し多数の部族に分裂したが、現在に至るまでここではオークが支配的な立場にいる。

***政治
ベルクゼンのオークたちは大小さまざまな半遊牧部族に分かれている。お互いに同盟を結ぶこともあるが、オークの好戦的な気質から、長期間にわたり組織を維持することは不可能である。

''ウルギ-ル'' Urgir:ベルクゼンの領土の名目上の首都。現在最も影響力を持っている Empty Hand 族の族長 Grask Uldeth が支配しているが、その権力は自分の支配する都市から遠く離れては及ばない。他のオークの族長とは違い、Grask は人間との交易を好んで行っており、Urgir は危険を顧みない"ピンク肌"たちの奴隷商人やドワーフの古代遺跡を探索しに来た冒険者でごった返している。

The Brimstone Haruspex :北部の火山のカルデラの中にある神殿群。オーク族の伝承を伝える僧侶たちが、巨額の貢物と引き換えに導きや予言を与える。

***社会
オークの種族的な傾向により、その社会は弱肉強食の思想に貫かれており、強者が弱者を思うように支配する。オークたちは自分たちが人型生物の中で最強であると思ってはいるが、より強大な力を持つ神格、デーモン、ドラゴン、他の種族の大魔術師などには屈することもある。オークたちはどちらが強いか証明するため、力比べや飲み比べ、一方の死に至る決闘などさまざまな挑戦を好む。

オークは一夫多妻制であり、自分が養え支配できるだけの妻を持ち、可能な限りの子を残す。オークたちの社会では女性の地位は奴隷よりは多少マシというだけだが、彼女たちも自分の立場を良くするために闘争と謀略に耽る。より強い夫につき、より強い子を為し、自分の後ろ盾となる男に熱心に贈り物と助言を与え、支配しようとする。子をシャーマンの弟子にすることも力を持つ手段である。魔法の才能を持つ女性は呪医となる。このような中で、自分の力と凶暴性と狡猾さを証明した女性は、男性の魂を持つ者として部族の族長となることもある。力さえあるのなら、肉体的に女性であることなどオークにとっては些細なことなのだ。

***宗教
オークはさほど宗教に熱心な種族と言うわけではないが、その魔法の力と神と交信する能力により、部族のシャーマンは大きな権力を持っている。シャーマンは通常は男であり、ほとんどはアデプトだが、クレリックやドルイドも存在する。一部の部族では"闇の母"という神格を崇める女性だけの謎めいたシャーマン n'ankha が存在し、大きな影響力を持つが、ベルクゼン社会全体で公的に認められているわけではない。シャーマンの多くは多数の闇の神々のパンテオンを崇拝するが、単一の神を崇める場合は[[ロヴァググ]]、[[ゴルム]]、[[ラマシュトゥ]]、いずれかのデーモンロードを選択する。クレリックがパンテオンを崇拝する場合、属性は混沌にして悪。領域は悪、戦、混沌、力、破壊、火。好む武器はファルシオン。

ソーサラーやバードなど秘術の力を持つ者は、呪医として部族の外縁部に住む。多くは信仰魔法を使うクラスのレベルも多少持っている。何の権力も持たず、シャーマンたちからは嫌われているが、長年の伝統と禁忌に守られその存在を認められている。

***参考文献
[1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 65. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1 
[2] Steve Kenson et al. (2010). Orcs of Golarion. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-256-2