イムーヴァブル・ロッド
(
Immovable Rod/不動のロッド)
オーラ中程度・変成術;
術者レベル 10
装備部位 ―;
市価 5,000gp;
重量 5ポンド
解説
このロッドはまっすぐな鉄の棒で、片方の端に小さなボタンが付いている。ボタンを押せば(1移動アクション)、ロッドはその位置を動かなくなる――たとえその位置に留まることが重力に逆らう行為でも。これにより、持ち主はこのロッドを好きな所に置くなり掲げるなりして、ボタンを押し、それから手を離すことができる。数本を一度に使えば梯子がわりにもなる(最悪2本でも何とかなるが)。このロッド1本で8,000ポンドまでの重量を地面に落ちることなく支えられる。固定されたロッドをクリーチャーが押す場合、DC30の【筋力】判定に成功すれば1ラウンドに10フィートまで動かすことができる。
メタマジック・ロッド
(Metamagic Rods/呪文修正のロッド)
メタマジック・ロッドには呪文修正特技のエッセンスが封入されており、使用者の発動した呪文(ただし擬似呪文能力ではない)に呪文修正効果を適用することができる。このロッドを用いて呪文を修正しても、呪文スロットを変更する必要はない。以下で解説するロッドはすべて単純使用型である(ただし、機会攻撃範囲内で呪文を発動すれば、機会攻撃を受けることには変わりない)。術者が1つの呪文に使用できるのは1つのメタマジック・ロッドだけだが、ロッドの使用者自身が修得済みの呪文修正特技とロッドを組み合わせて使用することはできる。そのような場合、使用者の修得している特技だけが、発動しようとしている呪文の呪文スロットを変更する。
メタマジック・ロッドを持っているからといって、所有者に対応する呪文修正特技が与えられるわけではない。単に、1日に特定回数、その特技を使用できる能力を得られるだけである。
ソーサラーがメタマジック・ロッドを使用する場合、自分の修得している呪文修正特技を使用しているかのように、1全ラウンド・アクションを使用しなければならない(クイックン・メタマジック・ロッドだけは例外で、このロッドの場合は即行アクションで使用できる)。
レッサーおよびグレーター・メタマジック・ロッド:通常のメタマジック・ロッドは呪文レベルが6レベル以下の呪文に対して使用できる。レッサー・ロッドは3レベル以下の呪文、グレーター・ロッドは9レベル以下の呪文に対して使用できる。
エクステンド・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Extend/呪文持続時間延長のロッド)
オーラ強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 3,000gp(レッサー)、11,000gp(通常)、24,500gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文持続時間延長》特技を使用したかのように持続時間延長を行なうことができる。
エンパワー・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Empower/呪文威力強化のロッド)
オーラ強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 9,000gp(レッサー)、32,500gp(通常)、73,000gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文威力強化》特技を使用したかのように威力強化を行なうことができる。
エンラージ・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Enlarge/呪文距離延長のロッド)
オーラ強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 3,000gp(レッサー)、11,000gp(通常)、24,500gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文距離延長》特技を使用したかのように距離延長を行なうことができる。
クイックン・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Quicken/呪文高速化のロッド)
オーラ強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 35,000gp(レッサー)、75,500gp(通常)、170,000gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文高速化》特技を使用したかのように高速化を行なうことができる。
作成要項
必要条件 《ロッド作成》、
《呪文高速化》;
コスト 17,500gp(レッサー)、37,750gp(通常)、85,000gp(グレーター)。
サイレント・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Silent/呪文音声省略のロッド)
オーラ 強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 3,000gp(レッサー)、11,000gp(通常)、24,500gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文音声省略》特技を使用したかのように音声省略を行なうことができる。
マクシマイズ・メタマジック・ロッド
(
Metamagic, Maximize/呪文威力最大化のロッド)
オーラ強力(無系統);
術者レベル 17
装備部位 ―;
市価 14,000gp(レッサー)、54,000gp(通常)、121,500gp(グレーター);
重量 5ポンド
解説
使用者は1日に3つまでの呪文に対して、
《呪文威力最大化》特技を使用したかのように威力最大化を行なうことができる。
ロッド・オヴ・アブソープション
解説
このロッドは呪文や擬似呪文能力をロッド自体の中に吸収する。吸収するのは、単体を目標とする呪文もしくは光線で、かつこのロッドの使用者または使用者の
装備品に向けられたもののみである。ロッドは呪文の効果を無効化し、呪文の潜在的な力を蓄えて、ロッドの使用者が呪文のエネルギーを自前の呪文にして解き放つまで保持しておく。ロッドが呪文のエネルギーを吸収したなら、使用者には瞬時にその呪文のレベルがわかる。使用者自身は吸収にあたっていかなるアクションもとる必要はなく、単にロッドを手に持っていさえすればいい。
呪文を何レベルぶん吸収し何レベルぶん使ったかは、記録しておく必要がある。ロッドの使用者は蓄えた呪文のエネルギーを使って、自分の準備した呪文を(その呪文自体を消費することなく)発動できる。制限は、ロッド内に蓄積された呪文のエネルギーがこれから発動しようとしている呪文のレベル以上でなければならず、呪文に必要な物質要素がなければならず、発動時にはこのロッドを手にしていなければならない、ということだけである。ソーサラーや
バードのような呪文の準備をしない呪文の使い手は、ロッド内のエネルギーを使って、しかるべきレベルの任意の修得呪文を発動できる。
ロッド・オヴ・アブソープションは合計50レベルまでの呪文を吸収できる。吸収した呪文の総レベル数が50に達したなら、以後吸収はできず、蓄えた呪文の力を放出することができるだけになる。このロッドを再チャージすることはできない。使用者にはロッドの残り吸収能力と現在蓄積されたエネルギーの総量がわかる。
新しく発見したロッドの残り吸収容量を決定するには、d%をロールして結果を2で割ること。さらにもう一度d%をロールし、結果が71~100ならば、ロッドがすでに吸収した呪文レベルの半分がまだロッドの中に残っている。
ロッド・オヴ・アラートネス
(
Rod of Alertness/警戒のロッド)
オーラ中程度・心術、占術、防御術および力術;
術者レベル 11
装備部位 ―;
市価 85,000gp;
重量 4ポンド
解説
このロッドは一見、
+1ライト・メイスと見分けがつかない。メイス状の頭には8枚の板状の突起がある。このロッドはイニシアチブ判定に+1の洞察ボーナスを与える。使用者がこれを手にしっかりと握れば、
シー・インヴィジビリティ、
ディサーン・ライズ、
ディテクト・イーヴル、
ディテクト・グッド、
ディテクト・ケイオス、
ディテクト・ロー、
ディテクト・マジック、
ライトを使用できるようになる。どれか1つを使用するごとに、1標準アクションを要する。
ロッド・オヴ・アラートネスの頭を地面に突き立て、持ち主がロッドに警戒を求めれば(1標準アクション)、ロッドは120フィート以内で持ち主に危害を加えようとするクリーチャーをすべて感知する。同時に、ロッドは半径20フィート以内にいて持ち主に友好的なクリーチャー全員に対して
プレイヤー呪文の効果を及ぼす。その直後、ロッドはこれらの友好的なクリーチャーに精神的警報を発し、半径120フィート以内に非友好的クリーチャーが存在し潜在的な危険があることを告げ知らせる。以上の効果は10分間持続する。ロッドはこの機能を1日1回実行できる。
最後に、このロッドは
アニメイト・オブジェクツ呪文の発動を真似て、11個以下の小型サイズの物体を操ることができる。これらの物体はあらかじめ、ロッドを突き立てる地点のまわりの地面に、おおむね半径5フィートの円形を描くように配置しておくこと。物体は11ラウンドの間、自律行動能力を得る。ロッドはこの機能を1日1回実行できる。
ロッド・オヴ・ウィザリング
解説
ロッド・オヴ・ウィザリングは+1ライト・メイス扱いだが、ヒット・ポイントにダメージを与えることはない。その代わり、使用者がこのロッドで触れた(近接接触攻撃を行なった)あらゆるクリーチャーに1d4ポイントの【筋力】ダメージと1d4ポイントの【耐久力】ダメージを与えるのである。クリティカル・ヒットが出た場合、その命中によるダメージは永続的な能力値吸収になる。いずれの場合にも、防御側はDC17の頑健セーヴに成功すれば、効果を無効化できる。
ロッド・オヴ・ザ・ヴァイパー
解説
このロッドは+2ヘヴィ・メイス扱いで攻撃することができる。1日1回、合言葉に応じて、ロッドの頭部が10分だけ実際の蛇の頭になる。その間、このロッドで命中を与えれば、通常のダメージに加えて相手クリーチャーに毒を与える。毒は6ラウンドの間、ラウンドごとに1d3ポイントの【耐久力】ダメージを与える。毒に侵されたクリーチャーは毎ラウンドDC16の頑健セーヴを行なって、このダメージを無効化し、毒の効果を終わらせることができる。複数回命中するとそのたびに効果時間が3ラウンドずつ伸び、命中するたびにセーヴDCが+2されていく。ロッド・オヴ・ザ・ヴァイパーは持ち主が悪でなければ機能しない。
ロッド・オヴ・エネミー・ディテクション
解説
このロッドは使用者の手の中で脈動し、持ち手に敵対するクリーチャーのいる方向を指す(近いものから順に)。相手クリーチャーは
不可視状態であろうと、エーテル状態であろうと、隠れていようと、変装していようと、堂々と姿を見せていようと構わない。感知の距離は60フィートである。ロッドの持ち手が1全ラウンドの間、精神集中すれば、ロッドは最も近い敵の位置を正確に指し示し、有効距離内に何体の敵がいるかを教える。このロッドは1日3回使用でき、1度使用するごとに10分持続する。このロッドの起動は標準アクションである。
ロッド・オヴ・キャンセレイション
解説
このロッドは魔法のアイテムの天敵として恐れられている。接触するだけでアイテムの魔法能力をすべて吸い取ってしまうのである。このロッドの接触を受けたアイテムは、DC23の意志セーヴを行なわなければならず、失敗すると魔法能力を吸い取られる。その時点でクリーチャーがそのアイテムを手に持っていれば、アイテムは持ち主の意志セーヴ・ボーナスの方が高ければ、そちらの方を使用できる。そのような場合、近接接触攻撃ロールを行なうことで、アイテムへの接触を行なう必要がある。アイテムの魔法能力を吸い取ると、ロッド自体はもろく砕けやすいものとなって、二度と使用できなくなる。魔法能力を吸い取られたアイテムの能力を再び取り戻すには、
ウィッシュか
ミラクルを使う以外にない。
スフィアー・オヴ・アニヒレイション(虚無の球)と
ロッド・オヴ・キャンセレイションが互いに相手を無力化しあった場合、いかなる手段によっても、どちらも再び取り戻すことはできない。
ロッド・オヴ・サンダー・アンド・ライトニング
解説
このロッドは鉄製で銀の鋲が打ってあり、+2ライト・メイスの性質を持っている。加えて以下のような魔法のパワーを有する。
- 雷:1日1回、+3ライト・メイスとして敵を攻撃することができる。命中すれば、相手はロッドが当たった際の轟音のため、朦朧状態になってしまう(頑健・無効、DC16)。このパワーの起動はフリー・アクションと見なされ、起動から1ラウンド以内に敵に命中を与えれば機能する。
- 稲妻:1日1回、使用者が望めば、ロッドが敵に命中した際に電気の短い火花が飛び出す。これにより+2ライト・メイスの通常のダメージ(1d6+2)に加えて2d6ポイントの[電気]ダメージを与える。ロッドが通常の命中を与えるに至らなくても、ロール結果が近接接触攻撃で命中するに足るものだったら、2d6ポイントの追加[電気]ダメージだけは適用される。このパワーの起動はフリー・アクションである。起動から1ラウンド以内に敵に命中を与えれば機能する。
- 雷鳴:1日1回、標準アクションで、耳をろうする大音声を発する。シャウトの呪文と同様に扱う(頑健・不完全、DC16、2d6ポイントの[音波]ダメージ、目標は2d6ラウンド聴覚喪失状態)。
- 電撃:1日1回、標準アクションで、幅5フィートのライトニング・ボルトを距離200フィートまで打ち出す(反応・半減、DC16、9d6ポイントの[電気]ダメージ)。
- 雷と稲妻:1週間に1回、標準アクションで、このロッドは上記の雷鳴と電撃のライトニング・ボルトを組み合わせることができる。雷鳴はライトニング・ボルトの通り道から10フィート以内の全員に作用する。電撃は9d6ポイントの[電気]ダメージを与え(d6で1~2の目が出たら3と見なすため、総ダメージは27~54になる)、加えて雷鳴が2d6ポイントの[音波]ダメージを与える。両方の効果をまとめて1回の反応セーヴで判定する(DC16)。
ロッド・オヴ・スプレンダー
(
Rod of Splendor/豪奢のロッド)
オーラ強力・召喚術および変成術;
術者レベル 12
装備部位 ―;
市価 25,000gp;
重量 5ポンド
解説
この幻想的なまでに宝石で飾られたロッドの所有者は、このアイテムを手に持つか運搬している限り、【魅力】に+4の強化ボーナスを得る。またこのロッドは1日に1回、このうえなく美しい織物でできた衣、それに毛皮や宝石の飾りものを生み出して、持ち主の身を魔法的に飾る。
このロッドの魔法で生み出される服飾品は、どれも12時間持続する。しかし持ち主が服飾品の一部でも売ったり人にあげたり呪文構成要素として使おうとしたりすると、衣も飾りもすべて消え失せてしまう。服飾品の一部を無理やり取り上げられた場合も同様である。
ロッドが生み出す豪奢な装束の値うちは、7,000~10,000gp((1d4+6)×1,000gp)にあたる。衣だけで1,000gp、毛皮で5,000gp、残りは宝石の飾りものの値打ち(最大20粒、1粒あたり最大で200gp)である。
これに加えて、このロッドには第二の特殊なパワーがあり、こちらは1週間に1回使用できる。合言葉に応じて、みごとなテント――さしわたし60フィート、絹でできた大きな大きな大天幕をつくりだすのである。テントの中には時に応じた内装と、大天幕の豪奢さにふさわしい食べものがある。食べもののたくさんあることといったら、100人がたらふく食べるのに充分なくらい。テントや索具は1日間持続する。その期間が過ぎると、テントやそれに付属する品々は(外に持ち出されたものも含めて)すべて消え失せてしまう。
ロッド・オヴ・セキュリティ
解説
このロッドは虚無空間に一種の“ポケットの中の楽園”を作り出す。このロッドの持ち主に加えて199体までのクリーチャーが、まったく安全に一定期間その中に留まることができる。逗留可能な時間は200日÷クリーチャー数である。端数はすべて切り捨てる。この“ポケットの中の楽園”では、クリーチャーは年をとることがなく、自然治癒は通常の2倍の速度になる。新鮮な水と食物(野菜と果実のみ)はふんだんにある。気候は中に滞在するあらゆるクリーチャーにとって過しやすい。
このロッドを起動すると(1標準アクション)、使用者およびロッドに触れている全クリーチャーは瞬時に“楽園”へ転送される。大集団の場合、手をつなぐなり何なりの肉体的接触を保って、クリーチャー全員が輪や列をなしていれば、ロッドはその全員に作用する。これに同意しないクリーチャーはDC17の意志セーヴに成功すればこの効果を無効化できる。そうしたクリーチャーがセーヴに成功した場合でも、そのクリーチャーを介してロッドに触れている他のクリーチャーは、やはりロッドの作用を受ける。
ロッドの効果が終了したり解呪された場合、ロッドが作用していたクリーチャーは瞬時に、ロッドが起動した時点に存在していた場所に再出現する。戻る場所にすでに何物かがあった場合、出てくる者の肉体は、再出現に必要な距離だけ位置を変えて出てくる。このロッドの持ち主は、望めば有効期間が切れる前にいつでも効果を解除することができる。ただし、このロッドは1週間に1回しか起動できない。
ロッド・オヴ・ネゲイション
(
Rod of Negation/アイテム無効化のロッド)
オーラ強力・さまざま;
術者レベル 15
装備部位 ―;
市価 37,000gp;
重量 5ポンド
解説
このロッドは魔法のアイテムの呪文や擬似呪文機能を無効化する。使用者がこのロッドで無効化したい魔法のアイテムを指すと、目標のアイテムに触れようと薄い灰色のビームが放たれ、光線として攻撃する(遠隔接触攻撃)。この光線は、魔法のアイテムにしか作用しないことを除けば、
グレーター・ディスペル・マジック呪文と同様に機能する。アイテムからの瞬間的な効果を無効化するには、このロッドの使用者が待機アクションを使用している必要がある。解呪判定にはこのロッドの術者レベル(15レベル)を使用する。目標となったアイテムはセーヴィング・スローを行なえないが、このロッドはアーティファクトを無効化することはできない(たとえ下級のアーティファクトでも)。このロッドは1日3回まで使用できる。
ロッド・オヴ・パイソン
(
Rod of the Python/大蛇のロッド)
オーラ中程度・変成術;
術者レベル 10
装備部位 ―;
市価 13,000gp;
重量 10wポンド(訳注:おそらくtypo。10ポンド)
解説
たいていのロッドと異なり、このロッドの片方の端は曲がりくねって鉤の中に巻き込まれている。この鉤の先端は時に蛇の頭部のようにも見える。このロッド自体の長さは約4フィート、重さは10ポンドである。+1/+1クオータースタッフ扱いで攻撃することができる。使用者がこのロッドを地面に投げれば(1標準アクション)、ロッドはそのラウンドの終わりまでにコンストリクター・スネークになる。この大蛇はロッドの持ち主のあらゆる命令に従う(ロッド形態の時にあった攻撃とダメージへの+1強化ボーナスは、動物形態の時にも保たれる)。使用者が望めば、大蛇はいつでもロッド形態に戻る(1全ラウンド・アクション)。また、使用者から100フィートを超えて離れた場合にも、ロッド形態に戻る。スネーク形態の時に殺されたならロッド形態に戻り、以後3日間は起動できなくなる。ロッド・オヴ・パイソンは持ち主が善でなければ機能しない。
ロッド・オヴ・フレイム・エクスティングィッシング
解説
このロッドは、サイズ分類が中型以下で魔法のものでない火を、接触するだけで(1標準アクション)消してしまうことができる。これ以外の火を消すためには、ロッドのチャージを1ポイント以上消費しなければならない。
サイズ分類が大型以上で魔法のものでない火や、サイズ分類が中型以下の魔法の火(
フレイミング能力の付いた武器の火、
バーニング・ハンズの呪文など)を消す場合、1チャージを消費する。永続的な魔法の炎(たとえば武器の炎や火に関わりのあるクリーチャーの炎)は、6ラウンド抑止されたのち、再び燃えだす。持続時間が“瞬間”になっている[火]の呪文の火を消すには、ロッドがその呪文の効果範囲内にあり、使用者が待機アクションを使用していなければならない。この場合、事実上呪文全体を相殺することができる。
ファイアーボール、
フレイム・ストライク、
ウォール・オヴ・ファイアーなどで生み出される、サイズ分類が大型以上の魔法の火を消すには、2チャージを消費する。
このロッドを(火)のクリーチャーに対して用いると(近接接触攻撃となる)、そのクリーチャーに6d6ポイントのダメージを与える。このように使用する場合、3チャージが必要となる。
ロッド・オヴ・フレイム・エクスティングィッシングは、発見時には10チャージを有している。消費したチャージは毎日更新されるため、使用者は24時間の間に10チャージまで消費することができる。
作成要項
必要条件 《ロッド作成》、パイロテクニクス;
コスト 7,500gp。
ロッド・オヴ・フレイリング
解説
このロッドは持ち主の合言葉に応じて起動し、一見普通のロッドから
+3ダイア・フレイルに変化する。ダイア・フレイルは双頭武器で、どちらの頭も攻撃に使える。このフレイルを使う場合、フレイルの2つ目の頭で追加攻撃を1回行なえる。この時、まるで
《二刀流》の特技を持っているかのように、代償としてすべての攻撃に-2のペナルティを受けるだけで済む。
使用者は1日1回、フリー・アクションで、このロッドを使って10分間だけ自分のACに+4の反発ボーナス、セーヴィング・スローに+4の抵抗ボーナスを得ることができる。ロッドがフレイル形態になっていなくても、このボーナスは得られる。このロッドをフレイル形態にしたり戻したりするのは移動アクションである。
ロッド・オヴ・メタル・アンド・ミネラル・ディテクション
解説
このロッドはトレジャー・ハンターや鉱夫といった者たちに重宝されている。金属が近くにあるとロッドは持つ者の手の中で脈動しぶんぶんと音を立てるのだ。使用者がロッドに意識を向けると、脈動がより激しくなり、30フィート以内にある金属のうち、もっとも大きなかたまりを指す。ただし、持ち手は特定の金属または鉱物に集中することもできる。その鉱物が30フィート以内に少しでも存在すれば、ロッドはその鉱物のある場所すべてを指す。そして持ち手にはだいたいの量もわかる。指定した金属や鉱物のかたまりが範囲内に2つ以上あれば、ロッドは一番大きなかたまりから順に指していく。このロッドを1回機能させるには、1全ラウンド・アクションを要する。
ロッド・オヴ・ルーラーシップ
解説
このロッドの外見は王笏のようで、材料と細工だけでも5,000gp以上の価値はある。このロッドを起動すれば(1標準アクション)、使用者は120フィート以内のクリーチャーたちを従わせ服させることができる。ヒット・ダイスの合計が300までのクリーチャーを支配できるが、【知力】が12以上のクリーチャーはDC16の意志セーヴを行ない、成功すればこの効果を無効化することができる。支配されたクリーチャーは、ロッドの使用者が自分の絶対の主人であるかのようにこれに従う。だが、使用者が支配下のクリーチャーの本質に背く命令を下せば魔法は解けてしまう。このロッドは合計500分間使用でき、その後崩れて塵となる。これはあくまで合計使用時間であって、継続して使う必要はない。
ロッド・オヴ・ロードリィ・マイト
解説
このロッドは擬似呪文機能を有し、さまざまな種類の魔法の武器としても使え、より一般的な用法もいくつかある。ロッド・オヴ・ロードリィ・マイトは金属製で、他のロッドよりも太く、片方の端は鍔のついた球体となっており、柄の部分には飾り鋲のようなボタンが6つ並んでいる(ボタンをいずれか1つ押すことは、“武器を1つ抜く”アクションにひとしい)。重さは10ポンド。
以下に挙げるロッドの擬似呪文機能は、いずれも1日1回使える。
- 使用者が合言葉により起動すれば、接触によってホールド・パースン(意志・無効、DC14)を行なう。まず使用者がこのパワーを使うかどうかを決定し(フリー・アクション)、それから近接接触攻撃に成功すれば、このパワーが起動する。攻撃に失敗すれば効果は失われ、その日はもう使えなくなる。
- 使用者が望むならば、このロッドを見ている敵全員に対してフィアーを行なう(最大距離は10フィート、意志・不完全、DC16)。このパワーを呼び起こすのは1標準アクションである。
- 接触攻撃に成功すれば、敵に2d4ポイントのダメージを与え(意志・半減、DC17)、使用者のダメージを同じだけ回復する。ホールド・パースンの場合と同様、使用者はこのパワーを使うかどうか攻撃する前に決めねばならない。
ロッドの以下の機能は回数制限なく、何度でも使用できる。
- 通常形態では、このロッドは+2ライト・メイスとして使える。
- 1のボタンを押すと、+1フレイミング・ロングソードになる。先端の球状の部分から刃がせり出し、球の部分はロングソードの柄に変形する。武器は全長4フィートになる。
- 2のボタンを押すと、+4バトルアックスになる。球状の部分から幅広の刃が横ざまにせり出し、全長は4フィートになる。
- 3のボタンを押すと、+3ショートスピアまたは+3ロングスピアになる。槍の穂先がせり出し、柄の部分は最大12フィートまで(使用者が決定)伸びて、全長6~15フィートになる。15フィートの場合、ランスとしても使える。
以下に挙げる、ロッドのその他の用法も回数制限なく、何度でも使える。
- 登り棒/はしご。4のボタンを押すと、球状の部分からは花崗岩にも突き立つスパイクが、もう一方の端からは3つの鋭い鉤が飛び出す。ロッドは1ラウンドで5~50フィートの任意の長さまで伸び、4のボタンを再度押すと伸びるのを止める。左右からは長さ3インチの棒がいくつも、1フィート間隔でたがいちがいに真横に突き出す。ロッドはスパイクと鉤でしっかり固定され、4,000ポンドまでの重量を支えることができる。5のボタンを押せば棒は縮む。
- はしごの伸張機能は、扉をこじ開けるのにも使える。着用者はロッドのスパイク部分を、押し開けようとする扉から30フィート以内で、扉まで直線状に並んだ場所に突き立て、しかるのち4のボタンを押すのである。発生する力は【筋力】修正値+12に相当する。
- 6のボタンを押すと、ロッドは磁北(磁石の指す真北)を指し、また着用者が地面からおよそどれだけの高度/深度にいるかを教える。
ロッド・オヴ・ワンダー
(
Rod of Wonder/驚異のロッド)
オーラ中程度・心術;
術者レベル 10
装備部位 ―;
市価 12,000gp;
重量 5ポンド
解説
ロッド・オヴ・ワンダーは効果の予測がつかない風変わりな代物で、使用するたび、何らかの奇妙な効果をランダムに生み出す(このロッドの起動は1標準アクションである)。このロッドの典型的なパワーには以下のようなものが含まれる。
d% |
ワンダー効果 |
01~05 |
指し示した目標を10ラウンドの間、スロー状態にする(意志・無効、DC15)。 |
06~10 |
目標をフェアリー・ファイアーが取り巻く。 |
11~15 |
1ラウンドの間、使用者はロッドが機能していると誤って信じ込む(セーヴ不可)。どう機能していると信じ込むかは、もう一度ロールして決定する。 |
16~20 |
ガスト・オヴ・ウィンド(頑健・無効、DC14)。ただし風力は暴風並。 |
21~25 |
使用者は1d4ラウンドの間、目標の表層思考を読み取る(ディテクト・ソウツと同様、セーヴ不可)。 |
26~30 |
30フィートの距離にスティンキング・クラウド(頑健・無効、DC15)。 |
31~33 |
1ラウンドの間、使用者を中心とした半径60フィート内に大雨が降る。 |
34~36 |
動物を1体招来する――ライナセラス(d%で01~25)、エレファント(26~50)、マウス(51~100)。 |
37~46 |
ライトニング・ボルト(長さ70フィート、幅5フィート)、6d6ダメージ(反応・半減、DC15)。 |
47~49 |
大きな蝶600匹が溢れ出し、2ラウンドの間、あたりを飛びまわって、25フィート以内の全員(使用者を含む)を盲目状態にする(反応・無効、DC14)。 |
50~53 |
目標がロッドから60フィート以内にいればエンラージ・パースン(頑健・無効、DC13)。 |
54~58 |
ロッドから30フィート離れた地点を中心に直径30フィートの半球状のダークネス。 |
59~62 |
ロッドの前160平方フィートの範囲に草が生えるか、すでにそこにある草が通常の10倍の大きさに育つ。 |
63~65 |
重量1,000ポンドまでで大きさ30立方フィートまでの生きていない物体1つをエーテル化する。 |
66~69 |
使用者のサイズ分類が2段階小さくなる(セーヴ不可)。 |
70~79 |
目標かまっすぐ前方100フィートにファイアーボール、6d6ダメージ(反応・半減、DC15)。 |
80~84 |
ロッドの使用者にインヴィジビリティ。 |
85~87 |
目標がロッドから60フィート以内にいれば、目標の身体から葉が生える。これは24時間持続する。 |
88~90 |
宝石10~40(それぞれ価値1gp)が長さ30フィートの流れになってほとばしる。その通り道にいたクリーチャーは宝石1個につき1ポイントのダメージを受ける:5d4をロールして命中した宝石の数を決め、それを目標の間で分配すること。 |
91~95 |
ロッドの正面40フィート×30フィートの範囲に、きらめく色彩が踊り戯れる。範囲内のクリーチャーは1d6ラウンドの間、盲目状態となる(頑健・無効、DC15)。 |
96~97 |
使用者(50%の確率)か目標(50%の確率)が恒久的に青色か緑色か紫色になる(セーヴ不可)。 |
98~100 |
目標が60フィート以内にいればフレッシュ・トゥ・ストーン(目標がすでに石化していたら、ストーン・トゥ・フレッシュ)(頑健・無効、DC18)。 |