上級クラス
出典 Adventurer's Guide 152ページ
赤蟷螂は創立以来、アチャイケクによって確立された神の法と、殺人による聖なる儀式を守ってきた。その中には、万物は時が来れば――あるいは契約によってそれの命運が封じられるときに、必ず死ななければならないという現実の法則も含まれている。100年前のエイローデン神の死に見られるように、神々でさえも死に直面しなければならない。どんな手段を使ってでも死を避けようとするクリーチャーは、全ての生けるものが従わねばならない秩序を蔑ろにしている。それはすなわち、暗殺という神聖な行為をも汚しているということだ。暗殺対象がアンデッドである場合や、暗殺された対象がアンデッドとして死から蘇ってきた場合のために、デス・スレイヤーは特別な代行者として訓練されている。
赤蟷螂の暗殺者が生者をむやみに殺戮しないように、デス・スレイヤーも無差別にアンデッドを探して破壊することはない。その代わりに、依頼された特定の標的の抹殺に注力し、とりわけ同僚が生前暗殺したものを破壊することに満足感を覚える。デス・スレイヤーは、アンデッドの依頼者から別のアンデッドの破壊を請け負うこともある。例えば、家畜とした人間が少なくなってきた地域を巡ってヴァンパイア2体が争っているような場合だ。デス・スレイヤーには赤蟷螂が持つ「君主を標的にすることを禁ずる」ことに対して、制約を受けないという例外がある。正当な君主が何らかの種類のアンデッド・クリーチャーとなった場合、それが意図的なものであれ、呪いによるものであれ、その他の手段によるものであれ、その君主のかつての神聖な使命は無効となり、デス・スレイヤーはこの特定の標的に対して赤蟷螂にある「正当な君主を殺戮してはならない」という禁忌に拘束されないのである。もちろん、アンデッドになった君主は、単にアンデッドになったというだけの理由で赤蟷螂に狙われるということはない。外部の代理人が君主を倒すには、赤蟷螂を雇わねばならない。
デス・スレイヤーの大半はアチャイケクを崇拝しているが、デス・スレイヤーの教えを請うものならいかなる神格の信者もこの上級クラスになることができる。少なくとも赤蟷螂に所属していさえすればこの上級クラスのレベルを得られるのだ。善や混沌のデス・スレイヤーは極めて稀ではあるが、いないというわけではない。同様に、デス・スレイヤーはクレリックであったものがほとんどだが、理論上どのような信仰呪文の使い手であれ、デス・スレイヤーになるために学ぶことができる。
必要条件
デス・スレイヤーになるためには、キャラクターは以下の前提条件をすべて満たさなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :4+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d8。
クラス能力
デス・スレイヤー上級クラスのクラスの特徴は以下の通り。
エネルギー放出(超常)/Channel Energy :1レベルの時点で、デス・スレイヤーは正のエネルギーでアンデッド煮貝を及ぼす力を得る。この能力はクレリックの正のエネルギー放出を使用してアンデッドにダメージを与える能力と同様に機能する(生きているクリーチャーを回復することはできない)。また、特技の前提条件を満たす場合やエネルギー放出に関連する効果を決定する際に、この能力はエネルギー放出として扱う。エネルギー放出を使用する際、デス・スレイヤーは有効クレリック・レベルとして自身のクラス・レベルを用いる。デス・スレイヤーは1日に3+【魅力】修正値に等しい回数だけエネルギー放出を使用できる。デス・スレイヤーはこの能力を使用して、1レベルの時点で1d6ポイントのダメージを与え、以降2レベル毎にダメージは1d6ずつ増加する。他のエネルギー放出を与えるクラスのレベルを有しているならば、アンデッドにダメージを与えるためのエネルギー放出のダメージ・ダイス数を決定する際、デス・スレイヤー・レベルはそれらのクラス・レベルと累積する。ただし、このエネルギー放出はアンデッドを害する以外の目的では決して使用できない。このエネルギー放出からダメージを受けたアンデッド・クリーチャーは、ダメージを半減させるために意志セーヴを試みることができる。このセーヴのDCは10+デス・スレイヤーのクラス・レベル+【魅力】修正値に等しい。この能力を使用するには、デス・スレイヤーは聖印もしくは
ソートゥース・サーベル のいずれかを誇示できなければならない。
《エネルギー放出の一撃》 /Channel Smite:デス・スレイヤーはボーナス特技として
《エネルギー放出の一撃》 を得る。既にこの特技を有している場合、デス・スレイヤーは代わりに、2レベルの時点で得られるボーナス特技(後述)から1つを選択してその特技を得る。
墓所の視界(超常)/Gravegaze :デス・スレイヤーは常時
デスウォッチ の利益を得る。
得意な敵(変速)/Favored Enemy :2レベルの時点で、デス・スレイヤーは得意な敵(アンデッド)を得る。この能力は同名のレンジャーのクラス特徴と同様に機能し、他のクラスの同様のボーナスと累積する。ただし他のクリーチャー種別に対する既存の得意な敵のボーナスは増加しない。6レベルの時点で、デス・スレイヤーのアンデッドに対する得意な敵のボーナスは+4に増加する。
素早き一撃(超常)/Swift Smite :3レベルの時点で、デス・スレイヤーは1日にデス・スレイヤー・レベルに等しい回数まで追加で
《エネルギー放出の一撃》 を使用できる。この追加の
《エネルギー放出の一撃》 は1日のエネルギー放出の合計使用回数を消費しない。デス・スレイヤーはこの追加の
《エネルギー放出の一撃》 の使用回数を、通常のエネルギー放出として使用することはできない。
《エネルギー放出の一撃》 を使用する際、デス・スレイヤーは割り込みアクションとして、近接攻撃をロールした後、結果が明らかになる前にこの能力を使用できる。
サーベル注入(超常)/Infuse Sabre :4レベルの時点で1日1回、デス・スレイヤーは即行アクションとして、手にしている
ソートゥース・サーベル に正のエネルギーを込めることができるようになる。この注入されたエネルギーは3ラウンドの間持続する。注入された
ソートゥース・サーベル を使用する際、デス・スレイヤーのエネルギー放出のダメージは半分(+50%)だけ増加し、アンデッドはデス・スレイヤーのエネルギー放出とデス・スレイヤーが発動した呪文に対する全てのセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。7レベルの時点で、デス・スレイヤーはサーベル注入を1日2回使用できるようになる。10レベルの時点で、デス・スレイヤーはサーベル注入を1日3回使用できるようになる。しかし、同時に注入できるサーベルの数は1本だけだ。
死の断罪(超常)/Deadly Conviction :6レベルの時点で、デス・スレイヤーはアンデッド・クリーチャーが生み出した呪文と効果に対するセーヴィング・スローに+4の士気ボーナスを得る。1日1回、デス・スレイヤーは自分に効果を及ぼしている負のレベルを1レベルだけ無視することができる。
アンデッド滅ぼし/Undead Bane :8レベルの時点で、デス・スレイヤーが手にしている
ソートゥース・サーベル の1つは、アンデッド・クリーチャーに対する
ベイン 武器として機能する。この効果はデス・スレイヤーがこの武器を手にしている限り持続する。
生命のオーラ(超常)/Aura of Life :10レベルの時点で、デス・スレイヤーは即行アクションとして、アンデッド・クリーチャーを弱体化させる性のエネルギーのオーラを半径10フィートに放射することができるようになる。この効果は、デス・スレイヤーの周囲を照らす薄暗く紅い光を生み出す。オーラの中にいるアンデッド・クリーチャーそれぞれは、自分のターンの開始時に4d6ポイントの正のエネルギー・ダメージを受ける。このオーラが起動している限り、デス・スレイヤーは高速治癒10を持つ。デス・スレイヤーはこのオーラを1日に10ラウンドまで起動することができる。持続時間は連続している必要はない。デス・スレイヤーはフリー・アクションでこのオーラを終了させることができる。
必要条件
レッド・マンティス・アサシンになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :6+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d8。
クラス能力
修得呪文
レベル
1
2
3
4
1
2
―
―
―
2
3
―
―
―
3
4
―
―
―
4
4
2
―
―
5
4
3
―
―
6
4
4
―
―
7
5
4
2
―
8
5
4
3
―
9
5
4
4
―
10
5
5
4
2
レッド・マンティス・アサシンのクラス能力は以下の通り。
武器と防具の習熟 :レッド・マンティス・アサシンは単純武器、軽い軍用武器、軽装鎧に習熟しているが、盾には習熟していない。レッド・マンティス・アサシンは軽装鎧を身に着けている間であっても、通常の秘術呪文失敗確率の影響を受けることなく、レッド・マンティス・アサシン呪文を発動できる。
呪文 :レッド・マンティス・アサシンはウィザード/ソーサラー呪文リストから幻術と変成術の秘術呪文を発動できる。レッド・マンティス・アサシンは事前に準備することなく修得呪文をどれでも発動できる。呪文を発動するには、レッド・マンティス・アサシンは【魅力】が10+呪文のレベル以上なければならない。レッド・マンティス・アサシンのボーナス呪文は【魅力】に基づいている。これらの呪文に対するセーヴィング・スローのDCは10+呪文のレベル+術者の【魅力】修正値(もしあれば)に等しい。レッド・マンティス・アサシンのレベルを得るたびに、レッド・マンティス・アサシンは上記の表に示された新しい呪文を1つ以上得る。4、6、8、10レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンは既に修得している呪文1つを置き換えて新しい呪文1つを修得してもよい。この新しい呪文は置き換えるものと同じレベルでなければならない。
急所攻撃(変則)/Sneak Attack :これは同名のローグのクラス能力と同様に機能する。追加ダメージは1レベルの時点で+1d6であり、以降3レベル毎に1d6ずつ増加する。レッド・マンティス・アサシンが他の要因から急所攻撃によるボーナスを得る場合、このダメージ・ボーナスは累積する。
祈祷攻撃(超常)/Prayer Attack :2レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンはその特徴的な暗殺スタイルを身につける。祈祷攻撃を開始するために、レッド・マンティス・アサシンは
ソートゥース・サーベル を(1つでも複数でも)下に向けて構え、虚空に向けて刃を振るう。レッド・マンティス・アサシンは目標の30フィート以内におり、目標が見えていなければならない。祈祷攻撃の開始は標準アクションである。これにより、目標は意志セーヴ(DC=10+レッド・マンティス・アサシンのクラス・レベル+【魅力】修正値)に成功しなければ
恍惚状態 になる。レッド・マンティス・アサシンが
ソートゥース・サーベル を2本装備しているなら、DCは2だけ増加する。この
恍惚状態 にする効果は[精神作用]効果である。レッド・マンティス・アサシンは精神集中によりこの
恍惚状態 にする効果を維持できる。目標は
恍惚状態 にしたレッド・マンティス・アサシン以外の驚異にさらされるたびに、この
恍惚状態 から逃れるために新たなセーヴを試みることができる。3ラウンドが経過した後、目標が依然として
恍惚状態 であれば、レッド・マンティス・アサシンはこの目標に対してとどめの一撃を行うことができる。とどめの一撃を使用している間、レッド・マンティス・アサシンはこの
恍惚状態 にする効果を維持している。祈祷攻撃の起動と維持するための精神集中は機会攻撃を誘発しない。
赤き死衣(超常)/Red Shroud :3レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンは移動アクションとして赤い霧による覆いを生み出すことができる。これは1日に【耐久力】修正値に等しい回数(最低1日1回)だけ使用できる。赤き死衣はクラス・レベル毎に1ラウンドだけ持続し、レッド・マンティス・アサシンにACへの+1の回避ボーナスと【耐久力】修正値(最低1)に等しい高速治癒を与える。この霧は風によって撒き散らかされない。この能力が起動している間にレッド・マンティス・アサシンが死亡した場合、レッド・マンティス・アサシンはそのまま死体となるか、装備品だけを残して赤い霧の雲へと分解するかを選択できる。これにより、敵が遺体とやり取りすることを防げる。
蟷螂招来(擬呪)/Summon Mantis :4レベルの時点で1日1回、レッド・マンティス・アサシンはアドヴァンスト・フィーンデッシュ種ジャイアント・マンティス1体、フィーンデッシュ種ジャイアント・マンティス1d3体、ジャイアント・マンティス1d4+1体のいずれかを招来できるようになる。これは
サモン・モンスターV を使用したかのように扱う。レッド・マンティス・アサシンはフリー・アクションで、これらの招来した蟲にアクションを精神的に指示できる。この擬似呪文能力で招来された全てのマンティスは血のように赤く、森林の中で
〈隠密〉 判定に得られる種族ボーナスを持たない。
蘇生感知(超常)/Resurrection Sense :5レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンは自分が一年以内に殺害したクリーチャーが蘇生した場合、それを感知する。ただし、互いに同じ次元界にいる場合に限られる。
蟷螂形態(超常)/Mantis Form :6レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンは1日1回、標準アクションとして血のように赤い、巨大な肉食の蟷螂に姿を変えることができる。これは術者レベルがクラス・レベルに等しい
ヴァーミン・シェイプII UM を使用しているかのように扱う。この呪文の効果で得られる【筋力】、【敏捷力】、外皮の通常の調整に加えて、レッド・マンティス・アサシンはジャイアント・マンティスの暗視60フィートとつかみ能力、そして踏み込み、下顎、奇襲攻撃の変速能力を得る。しかし[精神作用]効果への完全耐性や
〈隠密〉 と
〈知覚〉 に対する種族修正生えられない。返信する際にその手に魔法の
ソートゥース・サーベル を装備している場合、その武器の魔法による強化は対応する爪攻撃に適用される――もし2つ装備していた場合、それぞれの強化が対応する爪攻撃に適用される。レッド・マンティス・アサシンがレベルを上昇させると、蟷螂形態は以下に示すように追加の力を得る。
血の蟷螂/Blood Mantis :8レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンの爪攻撃は命中すると1d6ポイントの出血ダメージを与えるようになる。加えて、レッド・マンティス・アサシンはこの形態でいる間、ダメージ減少5/善を得る。
死の蟷螂/Death Mantis :10レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンが下顎能力の一部として噛みつき攻撃でダメージを与えた場合、同時に負のレベルを1レベル与えるようになる。これらの負のレベルを取り除くためのセーヴDCは20+レッド・マンティス・アサシンの【耐久力】修正値に等しい。この形で与えた負のレベルそれぞれは、レッド・マンティス・アサシンに一時的ヒット・ポイント5を与える。この一時的ヒット・ポイントは1時間持続する。加えて、この形態でいる間、レッド・マンティス・アサシンのダメージ減少はDR10/善に増加する。
消失(超常)/Fading :8レベルの時点で、1日に【耐久力】修正値に等しい回数(最低1回)だけ、割り込みアクションとして、レッド・マンティス・アサシンは武器で攻撃された際や反応セーヴィング・スローを試みるよう強いられた際に、即座にエーテル状態になることができるようになる。この能力を起動するかどうかは、武器の攻撃ロールが行われる前あるいは呪文の効果が確定する前に決定されなければならない。これにより、その攻撃あるいは効果によるダメージを50%の確率で回避できるようになる。
蟷螂が招く破滅(擬呪)/Mantis Doom :9レベルの時点で、レッド・マンティス・アサシンは1日3回、擬似呪文能力として
クリーピング・ドゥーム を使用できるようになる。術者レベルはキャラクター・レベルに等しい。この呪文の毒を持つ肉食のマンティス・スウォームを招来するが、その他の点ではこの呪文と同じ効果を持つ。
アーキタイプ
出典 Adventurer's Guide 156ページ
赤蟷螂のエージェントはその象徴的な装備で容易にそれとわかる。しかし一部の暗殺者はアチャイケクを誇りとしながらも、より繊細な殺害方法を採用できると信じてさえいる。このような紅薬師は錬金術の技を頼りにし、蟷螂神の変異の本質を体に注入する。
紅の発見(超常)/Crimson Discoveries :紅薬師は以下に示すようないくつかの固有の発見を追加で選択できる。
これは発見を変更する。
アチャイケクの腕/Arms of Achaekek :
蟷螂変異薬 を飲んだときに紅薬師の腕に生える小さな棘は大きくなり、肉体武器として爪による2回の攻撃を与える。これらの爪はサイズに応じたダメージ(中型の紅薬師の場合1d4)を与え、二次的攻撃として機能する。これらの爪は紅薬師の手を置き換えるものではないので、手を使って武器を使用したり物を持ったり、その他手を使うことが簡単にできる。しかし装備部位が手首のアイテムと鎧を一切身につけることができない。もし手首の装備部位を占める魔法のアイテムや鎧を身に着けていたなら、爪は飾りのような棘に戻ってしまい、鎧や手首アイテムを身に着けている限り戦闘に使用できなくなる。この発見を選択するには、紅薬師は6レベル以上でなければならない。
血の視界/Blood Sight :紅薬師が
蟷螂変異薬 の効果を受けているなら、その目は変化し、赤い複眼となる。この変化により、紅薬師は変異薬の効果を受けている間、暗視60フィートと
デスウォッチ の効果を得る。紅薬師が既に種族の利益として暗視を得ている場合、血の視界を使用している間、暗視の距離は30フィートだけ増加する。
アチャイケクの腕強化/Improved Arms of Achaekek :
アチャイケクの腕 の発見で得られた爪は、紅薬師が人工的な武器で攻撃を行わない限り主要武器として機能するようになる(紅薬師が人工的な武器で攻撃を行ったなら、爪は二次的武器として扱われる)。爪のダメージ・ダイスは1サイズ段階大きいものへと増加し(中型の紅薬師の場合1d6)、命中すると1d4ポイントの出血ダメージを与える。この発見を選択するには、紅薬師は10レベル以上で、かつ
アチャイケクの腕 の発見を有していなければならない。
毒摂取/Ingest Venom :1日1回、標準アクションとして、紅薬師は自分に害を及ぼすことなく任意の毒1服分を摂取することができる。次に紅薬師が変異薬を飲み
アチャイケクの腕 の発見を使用する際、両方の爪は摂取した毒を帯びる。摂取した毒は
アチャイケクの腕 の発見を起動するまでか24時間が経過するまで、摂取した毒は紅薬師の体内に保持され、いずれかが満たされると失われる。この間に毒を追加で摂取すると、紅薬師に通常通り作用する。紅薬師がこの発見を選択するには、
アチャイケクの腕 の発見を有していなければならない。
蟷螂変異薬(超常)/Mantis Mutagen :1レベルの時点で、紅薬師は肉食の蟷螂の特性をあらわにする特別な変異薬を生み出す方法を発見する。蟷螂変異薬はアルケミストの変異薬として機能するが、常に【敏捷力】を強化し【魅力】にペナルティを与える。摂取すると、蟷螂変異薬は紅薬師の肉体には外皮としてキチン質の板が生え、小さい飾りのような棘が腕に生える。
これは変異薬を変更する。
出典 Adventurer's Guide 157ページ 、
Advanced Class Origins 25ページ
アチャイケクを信仰している赤蟷螂の中でも、この暗殺神への強い信仰から信仰の力を得る者がいる。彼らは“血中を歩くもの”の誇りを持つ、完璧な殺し屋として自分を鍛え上げる。このようなウォープリーストは赤蟷螂の兵器工場に比較的最近加わったが、暗殺者として振る舞うわずか数十年のうちに、彼らは“蟷螂神”の極めて熱狂的な信仰によって関係を構築した。その信仰の書物をそのまま引用し、杓子定規に圧倒的で破壊的な行為を行うことを好む。そのため、アチャイケクの忠誠心の問題(特に金銭的・戦術的にアチャイケクに有利な暗殺のための計画書を作成する場合)には役に立つが、ルールを曲げれば利益を得られる複雑な事件にはほとんど対応する余地がなく、外交的な駆け引きを必要とする任務には不向きだ。さらに、蟷螂崇拝者がアチャイケクを信仰する仲間の異端や冒涜を告発し、内部告発や追放、本格的な暗殺にまで至る事件が増えているため、同胞の間でさえも恐怖と不信の対象となっている。蟷螂崇拝者の台頭は、この宗教の階層構造と手段の劇的な変化を予感させるものなのか、それともこの派閥が自分たちの利益のために目立ちすぎて自己消滅へ向かってしまうのかは、まだわからない。
蟷螂の誓い(変則)/Mantis Sworn :蟷螂崇拝者はアチャイケクを信仰神格として選ばなければならず、属性は秩序にして悪でなければならない。神格を変更した場合、このアーキタイプを失い、通常のウォープリーストとなる。
武器と防具の習熟 :蟷螂崇拝者は単純武器と軍用武器、そして
ソートゥース・サーベル UE に習熟している。彼らは軽装鎧に習熟しているが、盾には習熟していない。
これはウォープリーストの武器と防具の習熟を置き換える。
急所攻撃(変則)/Sneak Attack :4レベルの時点で、蟷螂崇拝者は急所攻撃を行えるようになる。この能力は同名のローグのクラス特徴として機能する。4レベルの時点で、蟷螂崇拝者の急所攻撃によるダメージは+1d6である。8レベルの時点と以降4ウォープリースト・レベル毎に、このダメージは+1d6ずつ増加する。蟷螂崇拝者が他の要素から急所攻撃へのボーナスを得た場合、このボーナスは累積する。
この能力は清浄なる武器を置き換える。
清浄なる反応(超常)/Sacred Reflexes :7レベルの時点で、蟷螂崇拝者はアチャイケクの優美さを真似て、超自然的な動きをすることができるようになる。軽装鎧を身に着けているか鎧を身に着けていないなら、即行アクションとして蟷螂崇拝者はローグのクラス特徴の直感回避を得ることができる。蟷螂崇拝者は1日にウォープリースト・レベルごとに1分間、この能力を使用できる。この持続時間は連続している必要はないが、1分単位で消費しなければならない。他の要素から直感回避の能力を得ている場合、この能力が起動している間、代わりに直感回避強化を得る。10レベルの時点で、この能力を使用している間、蟷螂崇拝者はモンクのクラス特徴として身かわしを得る(もし他の要素から身かわしをすでに得ている場合、代わりに身かわし強化を得る)。13レベルの時点で、蟷螂崇拝者は直感回避の代わりに直感回避強化を得る。16レベルの時点で、蟷螂崇拝者はイニシアチブ判定の一部としてこの能力を起動できるようになるが、その決定はダイスを振る前に行わなければならない。19レベルの時点で、蟷螂崇拝者は身かわしの代わりに身かわし強化を得る。
この能力は清浄なる鎧を置き換える。
蟷螂の相(超常)/Aspect of the Mantis :20レベルの時点で、戦の相を使用する際、防具や重量に関係なく完全な移動速度で移動できる代わりに、蟷螂崇拝者は攻撃のたびに【敏捷力】修正値に等しい出血ダメージを与える。
この能力は戦の相を変更する。
装備品
赤蟷螂は、癒やしの魔法や死を回避するためのあらゆる超自然的な方法が反乱する世界に存在する。契約した目標に死をもたらすその能力に基づく社会での評判を持ってしても、親切なクレリックや裕福な親戚が犠牲者を蘇生させるためにお金を支払ってしまえば何の意味もない。専門化としての誇り、そして宗教的な熱情の問題として、赤蟷螂は犠牲者が一度墓に入れられた後はその中に留まらせるためにあらゆる努力をしている。蟷螂神の息吹は、そのような終焉を確かなものとするために作られた道具の1つに過ぎない。
この毒は目標の死を確実にするために
レッド・マンティス・アサシン のみが作成する。赤蟷螂はしばしば、暗殺前に犠牲者にこの毒を投与する任務を新しい入信者に命じる。影響を受けたクリーチャーがこの毒の初期効果に対するセーヴィング・スローに失敗した上で、この毒を治癒するか毒の効果をすべて終えるかする前に死亡した場合、このクリーチャーを蘇生しようとする術者は最初に術者レベル判定(DC=10+死亡したクリーチャーの合計ヒット・ダイス)を行わねばならない。この判定に失敗すると、その呪文は失敗する。
蟷螂神自身の鉤爪を想起させるかのように作られたソートゥース・サーベルは、残酷なまでに効率的な武器である。ソートゥース・サーベルは軍用武器として使用することができる(この場合
ロングソード と同様に機能する)。
《特殊武器習熟:ソートゥース・サーベル》 特技を取得しているのであれば、二刀流戦闘の目的においてこの武器を軽い近接武器として扱うことができる。それ以外のすべての目的において、ソートゥース・サーベルは片手近接武器である。
魔法のアイテム
クリムゾン・ブラフ
完全に黒い金属で作られた刃を備えたこの
+2スピード ・ソートゥース・サーベル UE は、赤い柄という一色の手がかりしかない。1日1回標準アクションとして、刃の使用者はアチャイケク神に祈りを捧げることで、レッド・マンティス・アサシンの幻影を1d4+3体作成できる。この幻影は1時間持続する。この幻術は使用者の敵を惑わせ、適切に虚像を配置することで、使用者に挟撃を提供する。1回の即行アクションとして、使用者は全ての虚像の動きを指示し、それぞれを30フィートまで移動できる。幻術とやりとりのあった、または挟撃されたクリーチャーは、看破するためにDC16の意志セーヴを試みることができる。幻術の暗殺者が攻撃を受けた場合(使用者の接触ACを幻術のACとして使用する)、その虚像は消滅する。
1日3回割り込みアクションとして、クリムゾン・ブラフ の使用者が敵の近接攻撃の目標となった時、自分に隣接している幻術の暗殺者と場所を入れ替えることができる。
作成要項
アイ・オヴ・ザ・マンティス
この1インチの赤い大理石の像は、小さな蟷螂を模したものだ。合言葉を発すると、この蟷螂に命が宿り、使用者の指示に従って移動する。この蟷螂は
プライング・アイズ 呪文による感覚器官の目と同様に機能する。蟷螂は最大9時間が経過するか、使用者の下に戻って見たものを再生するまで自律行動し、その後1日の間、像の姿に戻る。自律行動中に蟷螂が破壊されると、蟷螂は像の姿に戻る。
作成要項
マンティス・ブレード
マンティス・ブレード は赤いキチン質で作られた知性のある
+2 アクシオマティック ・ソートゥース・サーベル UE であり、湾曲したノコギリ状の刃を持つ。この武器は、1d6ポイントのダメージを与える急所攻撃を行う能力を使用者に与える。この能力は同名のローグのクラス特徴として機能し、追加ダメージは使用者が既に持っている急所攻撃のボーナスと累積する。クリーチャーがこの武器で負傷した場合、使用者は即行アクションとして、この武器の
ベイン の武器の特殊能力を起動できる。これにより、この武器は追加の+2の強化ボーナスを得て、追加で2d6ポイントのダメージを与える。この効果は攻撃したクリーチャーの種別に対してのみ機能する。この
ベイン 能力は10分間継続し、1日1回使用できる。
大ムワンギの失われた都から回収された後、今日に至るまでマンティス・ブレード は1つだけ存在することが知られている。しかし古文書によると、まだ回収されていない他のマンティス・ブレード があるらしい。
破壊方法
同一の使用者がマンティス・ブレード を使用して9人の正当な支配君主を殺害した場合、武器破壊の戦技に成功することでこの武器を破壊できる。
マンティス・インブレイス
この様式に従った赤い手袋は、密やかに暗殺を行うために赤蟷螂のエージェントがしばしば使用する。着用者が組みつきの戦技で相手を
押さえ込まれた状態 にすることに成功した場合、使用者は次のラウンドにこの手袋を使用して特殊なとどめの一撃攻撃を行うことができる。この攻撃の目的において、この手袋は
ソートゥース・サーベル (1d8ポイントの斬撃ダメージ、19~20のクリティカル可能域)であるかのように扱われる。この手袋の着用者がこの攻撃で敵を殺害した場合、血が間欠泉のように吹き出して目標の頭は吹き飛び、無傷の死体を必要とする蘇生呪文を妨げる。このとどめの一撃を生き延びたクリーチャーは、24時間の間
マンティス・インブレイス の試みの効果に完全耐性を得る。
作成要項
マスク・オヴ・ザ・マンティス
マスク・オヴ・ザ・マンティス は
レッド・マンティス・アサシン の伝統的な頭装備である――蟷螂の不気味な顔を想起させる魔法の兜である。仕事中に着用者の個性を隠すことと、着用者の凶暴な外見を強調することの両方を目的して設計された
マスク・オヴ・ザ・マンティス には、1日3回、チャージを使用して追加ボーナスを得ることができる。着用者はチャージを1回分使用することで、
暗視 60フィート、
シー・インヴィジビリティ の効果、
デスウォッチ の効果、
〈知覚〉 判定への+5の技量ボーナスのいずれか1つを得ることができる。一度チャージを消費すると、その効果は30分間持続した後に消えてしまう。複数の効果を同時に起動することもできる。
マスク・オヴ・ザ・マンティス から消費されたチャージ数は、24時間で自動的に補充される。
作成要項
レッド・ストーカー・アーマー
この暗赤色の
+1レザー・アーマー は
レッド・マンティス・アサシン の故郷であるイーリズマーゴルティにあるブラッド・ウォッチの衛兵が着用していた鎧をモデルにしている。通気性があって風通しの良いこの鎧は、密集したジャングル、湿気の多い熱帯雨林、その他厳しい環境での着用に適している。また、着用者は、フェイントを行うための
〈はったり〉 判定に+5の技量ボーナスを得る。
作成要項
呪文
ボーン・フレンス
Bone Flense /骨剥ぎ取り
出典 Adventurer's Guide 160ページ
系統: 変成術;
呪文レベル: インクィジター3、ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、クレリック3、ドルイド3、ブラッドレイジャー2、メイガス3
発動時間: 標準アクション
構成要素: 物質/焦点(人型生物のクリーチャーから取ったギザギザの骨片)
距離: 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標: 生きているクリーチャー1体
持続時間: 1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー: 頑健・無効;
呪文抵抗: 不可
術者は自分が見ることのできるクリーチャー1体を選択する。そのクリーチャーが赤蟷螂のメンバーが用いる武器、
ソートゥース・サーベル 、
ジャイアント・マンティス の爪によって攻撃されたとき、目標が頑健セーヴに成功しない限り、傷に最も近い骨から瞬時ギザギザで剃刀のように鋭い棘が生え、筋肉と肉を内から外へと剥がしてしまう。クリーチャーは術者レベル毎に1d6ポイントの刺突ダメージを受ける。ダメージを受けた直後から骨が正常に戻る間、クリーチャーは術者レベル2毎に1ラウンドの間、1d4ポイントの出血ダメージを受ける。犠牲者はこの出血ダメージを受けている間、痛みによって
不調状態 となる。目標となるクリーチャーに骨がない場合、この呪文は作用しない。
クリムゾン・ブレス
この呪文を発動すると、術者の唾液腺が変形し、即座に強力な毒素で満たされる。有効射程内にいる1体の目標に対して遠隔接触攻撃を行う。攻撃が命中した場合、目標は
蟷螂神の息吹 (158ページ参照)の影響を受ける。この毒の頑健セーヴDCは、毒の標準のセーヴDCではなく、呪文のDCを用いる。
マーク・オヴ・ブラッド
術者は武器に血を一滴垂らし、魔法で力を吹き込む。それにより、術者がその武器を命中させた次のクリーチャーに、術者の生命の要素をわずかながら移す。その後、術者は移動アクションを費やすことで、そのクリーチャーの方向とおおまかな距離を知ることができる。目標は意志セーヴに成功すれば、この効果を無効化できる。術者はこの呪文を発動してから1分以内にこの武器をクリーチャーに命中させねばならず、そうしなければ魔法は失われる。一度
マーク・オヴ・ブラッド が効果を発揮すると、この呪文は
リムーヴ・カース などの効果によって解呪されるまで永続する。
ミラー・マンティス
出典 Adventurer's Guide 160ページ
系統: 幻術(惑乱)[精神作用];
呪文レベル: ウィザード/ソーサラー1、オカルティスト1、クレリック1、サイキック1、バード1、メスメリスト1
発動時間: 標準アクション
構成要素: 動作、焦点(乾いた血の滴で汚れた手鏡)
距離: 中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標: 生きているクリーチャー1体
持続時間: 1時間/レベル
セーヴィング・スロー: 意志・無効;
呪文抵抗: 可
この呪文の目標が鏡やその他の、自分の姿をはっきりと写す反射面を見ると、いつであれ
レッド・マンティス・アサシン (完全に鎧を着て、蟷螂の仮面で顔を隠している暗殺者)が振り返っているように見える。この反射像は無害で、目標の動きを完全に模倣する。他の誰もこの幻術を見ることはできない。最初にこの赤蟷螂の反射像を見るときに目標は意志セーヴを行わねばならず、失敗すると変更された映像を見ている愛だとその後3ラウンドの間
怯え状態 となり、[恐怖]効果に対するセーヴに-2のペナルティを受けてしまう。呪文の持続時間中に自分の反射像を見るたびに、クリーチャーは新しいセーヴを試みなければならない。クリーチャーがセーヴに成功すると、術者の
ミラー・マンティス の呪文による
怯え状態 に24時間の間完全耐性を得るが、呪文が終了するまで赤蟷螂の反射像を見ることになる。
サルザリ・シャドウ・メモリー
この呪文を発動している間、術者はゆっくりと、犠牲者の似姿が描かれた芸術品を破壊し、クリムゾン・シタデル/Crimson Citadelの最も内側にある聖域、サルザリ図書館に収納されている知識と伝承にふれることを許可するよう、アチャイケクに懇願する。これによって、術者の手による目標の暗殺を容易にするであろう情報を術者に与える。この情報は裏口、正確、弱点の3分類のいずれかから1つを選択しなければならない。
「正確」によって、術者は目標の私生活における不道徳な詳細を知ることができる。契約している犠牲者に関する情報を他人から収集するために行う
〈威圧〉 、
〈交渉〉 、
〈はったり〉 判定に+10のボーナスを得る。目標は、術者が生み出す[精神作用]効果に対する全てのセーヴィング・スローに-2のペナルティを受け、術者が目標の呪文抵抗を克服するために行う術者レベル判定に+4のボーナスを得る。
「弱点」は、目標が持つ物理的な脆弱性に関する知識と、目標のダメージ減少、完全耐性、その他の防御能力に関する情報を術者に提供する。これらの脆弱性と防御能力が呪文の持続時間中に変化した場合、術者はすぐにそのことを知ることができる。術者による目標に対する全てのクリティカル・ヒットは自動的に確定する。
犠牲者が殺害されるか、1ヶ月が経過するかのいずれか早い方が訪れると、呪文から得た情報は消えてしまう。この記憶の特定の要素を思い出すことはできるが、この呪文による利益はもはや得られない。一度にサルザリ・シャドウ・メモリー の影響を受ける目標は1体だけである。以前の発動がまだ起動している間にこの呪文をもう一度発動すると、新しい呪文の効果が古い呪文を置き換える。
ソートゥース・テレイン
Sawtooth Terrain /のこぎり歯の地形
出典 Adventurer's Guide 161ページ
系統: 変成術[地];
呪文レベル: ウィザード/ソーサラー5、ウィッチ5、クレリック5、ドルイド5
発動時間: 1ラウンド
構成要素: 音声、動作、信仰
距離: 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果: 移動困難地形となりダメージを与える10フィート四方の地形1つ
持続時間: 1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー: 反応・無効;
呪文抵抗: 可
この呪文は土、金属、石または木の範囲を目標とし、効果範囲内の無作為な地点から長い鋸歯状の刃を発射させる。呪文が最初に発動したときにその範囲内にいるクリーチャーは反応セーヴを試みなければならず、失敗すると刃から3d8ポイントの刺突ダメージと追加の2d6ポイントの出血ダメージを受ける。24時間が経過するか
キュア 呪文の効果を受ける(この呪文は、通常通り失ったヒット・ポイントを回復する)まで、セーヴに失敗したクリーチャーの移動速度は半分になる。別のクリーチャーが標準アクションとして呪文のセーヴDCに対する
〈治療〉 判定に成功することで、このペナルティを取り除くことができる。
呪文の残りの持続時間の間、鞭打つ四肢は範囲内で動作し続ける。その間、範囲内は移動困難地形として扱われ、その範囲内に侵入したり通過したりしたクリーチャーは1d8ポイントの刺突ダメージを受ける。術者は距離内にある任意の見ることのできる表面(床、壁、扉、天井、またはその他の大まかに平坦な表面を含む)にこの変化した範囲を配置できる。
最終更新:2023年05月28日 04:41