背景技能 Background Skills
Core Rulebookに掲載された技能ルールは多くの多様性を持つ。これにより有利/不利な状況を取り扱う簡単なルールによって、キャラクターは多様な才能に関連した様々な障害をくぐり抜けることができる。多くのプレイヤーは単純にレベル毎に同じ技能に技能ランクを割り振っていくが、技能全体を扱えるようになるよう、あるいは弱点を補えるようキャラクターの多様な技能に割り振ることもできる。
しかし、すべての技能がキャラクターに同じ利益をもたらすわけではない。
〈職能〉技能の高いボーナスを、
〈知覚〉のようなより一般的な技能に割り振られた高いボーナスと同じ価値にすることは難しい。
〈職能〉はNPCにとっては重要な技能ではあるが、冒険で活躍したいプレイヤーにとってはキャラクターに関心を向ける以上の価値はないのである。
背景技能システムは
〈職能〉、
〈製作〉、
〈知識〉のような技能を、ゲーム中で重要な役割を果たすものだと認識する。これらの技能は
〈隠密〉、
〈知覚〉、
〈はったり〉のようには典型的な冒険者としてのキャリアに直接影響を与えることはないが、戦闘以外の世界にキャラクターが興味を持ったり、そのような世界を探索したりするに当たり、キャラクターにとって役に立つ手段となる。世界を理解するための知識を持つか、生き残るための能力を持つかを選択する必要はないのだ!
これらの技能はプレイヤー・キャラクターの冒険以外に対する興味や熱意を示しているため、背景技能と呼ばれる。とりわけ、NPCにとっては重要な技能となる。他の技能は全て、冒険技能と呼ばれる。
背景技能ルールを用いるキャンペーンにおいて、キャラクターそれぞれはレベル毎に追加で技能ランク2を得るが、それらは背景技能に割り振らなければならない。詳細は後述の
背景技能の獲得項に示されている。この新しいルールにより、キャラクターと技能はより多様なものとなる。しかも冒険技能以外を強化したからといって、キャンペーンのバランスを大きく崩すことはないだろう。
また、このルールでは、
〈創作〉と
〈伝承〉という、新しい背景技能を2つ導入する。
〈創作〉は
〈芸能〉や
〈製作〉に似たもので、物や個別のパフォーマンスを必要としない創造的な作業の向上を指す。この技能は劇の台本や作曲、詩といったものを書き記す際に用いられる。もう一つの
〈伝承〉は極めて限定的な
〈知識〉技能として機能する。より広範な内容を訓練した
〈知識:歴史〉は知らないが、〈伝承:エルフの歴史〉は知っているかもしれない。あるいは
〈鑑定〉、
〈創作〉、
〈製作〉にランクを持たないが、〈伝承:芸術品〉に精通しているかもしれない。
新しい技能の詳細は、以降に記載されている。新しい技能が加わることで、今や背景技能となった既存技能の項目が広がることになる。
以下の表には、新技能と再定義された技能が、冒険技能と背景技能に分けてまとめられている。
冒険技能は積極的に冒険を行う間、キャラクターに関連の深い技能である。冒険技能はキャラクターが
クラスと【知力】修正値(種族や他の要素から得られる場合もある)から得られる標準の技能ランクで取得される。背景技能ルールを用いるに当たり、これらの技能に変更を行う必要はない。
ほとんどの冒険技能は訓練と実践に関連しており、職業的冒険者が直面する日々の試練に対する明確な独自の有用性を持つ。冒険技能は技能判定の大部分で用いられる。そのためほとんどの技能ランクがこれらの技能に捧げられるに違いない。
通常の技能ランクの合計に加え、全てのキャラクターはPCクラスのレベルを得るたび、2背景技能ランクを得る。キャラクターの【知力】修正値はこの値に影響しない。背景技能ランクは背景技能にランクを与えるためにのみ使用でき、冒険技能には使用できない。望むなら、キャラクターは通常の技能ランクを背景技能に配分することもできる。
熱心な冒険者のほとんどでさえ、余暇には冒険以外の楽しむことがある。冒険の間の休息期間で仕事の興味を追い求めるものもいる。
Pathfinder Roleplaying Game : Ultimate Campaignの
休息期間ルールでデザインされているとはいえ、このようなかっちりとしたルールに興味を持たないプレイヤーは、興味の要素をキャラクター・シートに記載したいと思うかもしれない。
背景技能ルールにおいて、クラスは標準のクラス技能の一覧を用いる。
〈芸能〉あるいは
〈製作〉をクラス技能に持つクラスは、
〈創作〉もクラス技能として扱う。
〈伝承〉は全てのキャラクターについて、常にクラス技能として扱われる。
例えば、ウィザードは自分のクラス技能に通常通り
〈鑑定〉を得る。そのため、ウィザードはクラス技能として
〈鑑定〉背景技能を持つことになる。
〈製作〉もクラス技能の一覧にあるため、(
〈芸能〉がクラス技能の一覧にはないにも関わらず)
〈創作〉もウィザードのクラス技能となる。
通常、モンスターは種族ヒット・ダイスから背景技能ルールを使用することはできない。ゲーム・マスターは特定の種別のモンスターが労働者や製作者として長期の生活を行っている(例えば、
ストーム・ジャイアントなど)ため背景技能を得られるとしてもよい。しかしそれは選択ルールである。
NPCはPCが行うように背景技能を得るが、PCクラスを得た場合に限られる。すなわち、PCクラスのレベルを持つなら、モンスターも背景技能を得られる。NPCは背景技能にランクを割り振る必要はないし、これらの技能が戦闘に影響をあたえることはほとんどない。
NPCクラス――特に
アリストクラート、
エキスパート、
コモナー――しか持たないキャラクターは、しばしば冒険技能ランクを背景技能に割り振る。
本項では新しい2つの技能、
〈創作〉と
〈伝承〉の情報を全て掲載する。背景技能ルールを使用しない場合でも、通常の技能としてこれらの技能をゲームに導入してもよい。
君は類まれな想像力に命を吹き込む鋭い感性に従い、創造的な芸術に熟達している。
〈芸能〉、
〈職能〉、
〈製作〉同様、〈創作〉も実際にはいくつもの別個の技能である。君は複数の〈創作〉技能に別個にランクを割り振ることができる。よくある〈創作〉技能は楽曲、劇作、哲学、批評、振り付け、文学(詩を含む)である。
〈製作〉同様、〈創作〉技能はもっぱら何かを作り出すためのものである。しかし、作り出すものが実体のある物体である必要はない。アイテムのための紋様や設計図かもしれないし、アイテムの種類1つを作り出すより良い方法かもしれない。つまり、〈創作:楽曲〉判定で新しい歌を作り出すことができるかもしれないが、作成における重要なものは歌そのものであり、それが書かれた紙ではないし、演奏そのものでさえない。創作家は優れた演奏家である必要はないが、そうかもしれない。創作家の範囲はアイデアや概念を生み出すことであり、他人が楽しめるようにそのアイデアを現実のものにし、芸術の文化に広めて貢献することである。〈創作〉と
〈製作〉の中間に位置する芸術もある(絵画や彫刻など)。特定の
〈製作〉技能を〈創作〉技能に置き換えるべきかどうかは、GMの裁定に従う。
判定:君は芸術品を生み出したり、才能とアイデアで後援者になりうる人に好印象を与えて生計を立てることができる。
〈創作〉のDC |
技量 |
10 |
平凡な作品。誰も君のオリジナル作品を購入しない。しかし技能を使って片手間の仕事――単なる他人の作品の修理や複製――を少し得る。君は1日に1d10cpを得る。 |
15 |
魅力的な作品。豊かな街では作品を購入したいという人を数人見つけることができ、1日に1d10spを得る。 |
20 |
感動的な作品。豊かな街では君は1日に3d10spを得る。高価な作品や公共の作品を作るよう依頼を受ける可能性もある。その結果、君はその地方で評判になる。 |
25 |
記録に残る作品。豊かな街では君は1日に1d6gpを得る。君は高貴な後援者の目に止まったり、国中で評判になるかもしれない。 |
30 |
他に類を見ない作品。豊かな街では君は1日に3d6gpを得る。やがて遠方の後援者や、他次元界の存在の目に留まることすらあるかもしれない。 |
創作品は創造の産物であり、高品質の道具は作成の役に立たない。
依頼品の作成:特定の依頼品を作成する際、以下の表を参照して作成したい作品の価値を決定し、それから以下の手順に従うこと。依頼品を作成しようと試みる際、君はこの価格を喜んで支払ってくれる後援者がいなければならない。〈創作〉を用いて生計を立てようとして得られた賃金は多くの人から公共の中で得られたものであり、後援者1人から得たものではない。
作品の品質 |
DC |
依頼料 |
平凡な作品 |
10 |
1sp |
魅力的な作品 |
15 |
25gp(250sp) |
感動的な作品 |
20 |
50gp(500sp) |
記憶に残る作品 |
25 |
100gp(1,000sp) |
他に類を見ない作品 |
30 |
200gp(2,000sp) |
芸術品を完成させるために必要な時間と費用を決めるには、以下の手順に従うこと。
ステップ1:作成したい作品の品質に従い、DCと価格を決定する。
ステップ2:作成したい作品の価格の1/4を支払う。これは羊皮紙やインク、音楽家の雇用、研究資料への対価などに充てる費用を意味している。
ステップ3:適切なDCの〈創作〉判定を行う。これは1週間の仕事の価値を意味する。成功すると、その結果をDCと掛け合わせる。結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値に達したなら、アイテムは完成したことになる。この結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値の2倍か3倍に達した場合、1/2や1/3の時間で仕事を終えたことになる。要するに価格のn倍であれば、1/nの時間で終わるのである。結果×DCがアイテム価格を銀貨に換算した数値に満たなかった場合、その数値は1週間で進展した作業量を示している。この結果を記録し、次の週の判定を行なうこと。以後、合計がアイテム価格を銀貨に換算した数値に達するまで、1週間ごとに作業を進めていくこと。判定に失敗した場合、その週はまったく進展しなかったことになる。
ステップ4:創作品が完成しなかった場合、作成作業を続けることもできるし、諦めて終わらせることもできる。作業を続ける場合、作業を行う1週間毎に価格の1/4を支払わなければならない。最初の週における判定結果を記録しておき、アイテムを完成させるか諦めるまで進捗として合計しておく。諦めることにしたなら、君は完成した合計値における最も高い品質の依頼料を得る。例えば、君が記憶に残る作品(依頼料は1,000sp)を作ろうとしたが600sp分しか進捗がなかった場合、君は諦めて感動的な作品(500sp、すなわち50gp)の依頼料を得ることができる。当初作成しようとしたものよりも高い品質のものを作って対価を得ることはできない。記録に残る作品を作ろうとして他に類を見ない作品が出来上がったとしても、100gpより高い依頼料を得ることはできない。諦めた場合、君が資料や対価に支払った費用を回収することはない。記録に残る作品を作ろうとして250spを支払い、1週間を費やして250sp分しか作業が進まず、感動的な作品として売却した場合、2週間を費やしてさえ利益がないこともありえる。依頼のために作業をして金を失うこともある。
アクション:さまざま。ちょっとした創作品を作ることで金を稼ごうとする行為は、通常1週間の仕事を意味する。君が1週間未満の期間しか仕事をしないなら、君の技量に相当した額を1日に分割した値だけ稼ぐ。依頼品の作成は、通常一週間以上かかる。
再挑戦:可。再挑戦は行えるが、以前の失敗を取り消すことはない。都市の公共の場で芸術家として生計を立てようとする場合、(以前にDC15の〈創作〉判定に失敗したために)君の作品が印象的でなかったなら、将来芸術品を売る際に苦労することになる(以前の失敗1回につきDCが2ずつ増加する)。再挑戦までに1ヶ月以上期間を空けたなら、DCの増加は0に戻る。
〈伝承〉(【知】;修得時のみ) Lore
君は専門的な知識分野を持っている。この分野は通常、ひとかどの学者よりもずっと狭い。〈伝承〉は情報収集における包括的な技能である。これは
〈製作〉が職人的な技能を、
〈職能〉が仕事の技能を取り扱うのに似ている。
〈伝承〉技能の分類は多種多様である。地域(都市1つや国1つなど)、学術分野(暗号学など)、狭い分野の人々(有名な音楽家など)といったものがありえる。地域に関する〈伝承〉技能は更に特定の小分類(宿や特定の地域)をとることもできる。
〈伝承〉技能の分類は狭いものでなければならない――関連する
〈知識〉技能のほとんどよりずっと狭い。〈伝承〉で与えられる範囲が広くなればなるほど、その項目に関する知識は少なくなっていく。広い値域の宿について知っているなら、特定の都市1つの宿に対する〈伝承〉を持つ場合よりも知っていることは少なくなる。〈伝承〉技能は
〈知識〉技能で行うような、モンスターの識別に使用することはできない。ただし、モンスターの特定の種別(アウルベアや
ヴァンパイア)に関する〈伝承〉なら使用できる。〈伝承〉がありふれた、種族やモンスターの広い範囲を含む場合、もっと専門家する必要がある。〈伝承:エルフ〉は広すぎるし、〈伝承:竜〉も同様だ。
判定:〈伝承〉技能は
〈知識〉技能と同じDCを用いる。簡単な質問に答えるDCは10、基本的な質問ならDC15、本当に難しい問題ならDCは20~30となる。多くの場合、〈伝承〉は
〈知識〉技能の代わりをすることができる。例えば、〈伝承:エルフの歴史〉はエルフに関する判定において
〈知識:歴史〉を補える。GMの裁定により、プレイヤーは一部だけ対象に関連する〈伝承〉技能を-5のペナルティを受けて適用できるかもしれない。例えば、地域1つの〈伝承〉を用いて、その地域にある特定の都市1つの情報を思い出したり、ワイン作りの醸造に関する知識を得たりするなどである。
以下に示す表に〈伝承〉技能の例と、〈伝承〉技能にするには広すぎる項目の例を示す。これは包括的なリストではないし、ある〈伝承〉技能が適切かどうかはGMが最終決定を行う。
適切な〈伝承〉技能 |
不適切な例 |
刺青 |
芸術 |
大都市や首都の居住区1つ |
大都市や首都の全体 |
木 |
植物 |
銀とミスラル |
金属 |
軍司令官 |
戦争 |
香辛料取引 |
商業 |
地獄の契約 |
デヴィル |
ダゴン |
デーモン・ロード |
茶 |
飲料 |
特定の修道院1つ |
修道院 |
特定の小都市1つ(あるいはより小さな居住区1つ) |
街 |
地域1つの無法者 |
無法者 |
地域1つの宿 |
宿 |
地域1つの有名な戦闘 |
有名な戦闘 |
ドラウの女家長 |
ドラウ |
ドワーフの歴史 |
ドワーフ |
猫 |
動物 |
プレゲトン |
ヘル |
フロスト・ジャイアント |
巨人 |
有名な歌い手 |
音楽 |
力術 |
呪文 |
バード:
バードの知識や
博識(あるいは他のクラス、クリーチャー、アーキタイプで見られる同種の能力)において、〈伝承〉は
〈知識〉技能として扱う。これらはキャラクターが訓練済みの〈伝承〉技能にのみ適用される。他の状況では、より適切な
〈知識〉技能を用いること。
〈芸能〉、
〈職能〉、
〈製作〉のような技能にはものを作ったりお金を稼ぐといった基本的な使用方法が既に導入されている。しかし、これらの技能は技能の実践に関係する他の作業についても有益になり得る。以下のルールではこれらを拡張し、一般的な作業とそのDCの例を示す。この拡張により、通常のゲームの枠組みでこれらの技能を活用する追加の使用方法が追加される。そのため、望むなら背景技能ルールとは別に使用することもできる。この使用方法においては、GMが望むなら特に低いDCで援護することもできるだろう。製作と仕事運営に関するより込み入ったルールについては、
〈職能〉と〈製作〉のルール変更を参照のこと。
ものの特性と品質を理解することは、もの作りの要点である。GMが望むなら、壁画の修復のような複雑な仕事のように、本来より長い期間を費やす
〈製作〉判定もある。
以下の表には、
Core Rulebookに掲載されていない2つの
〈製作〉技能、〈製作:鍛冶〉と〈製作:楽器〉も含まれている。
作業 |
〈製作〉技能 |
DC |
アイテムがどの文化(エルフ、フロスト・ジャイアント、など)で作られたかを知る |
アイテムの種類による |
15 |
有名な作者の印を識別する |
アイテムの種類による |
10 |
無銘の作者の印を識別する1 |
アイテムの種類による |
20 |
印のないアイテムの作者を識別する1 |
アイテムの種類による |
30 |
アイテムの硬度とヒット・ポイントを調べる1 |
アイテムの種類による |
20 |
アルケミストが研究所の薬品で作った薬品を調べる1 |
錬金術 |
15 |
金属鎧の板金に装飾模様を刻む |
防具あるいは絵描き |
15 |
一目で高品質の鎧に気付く |
防具 |
15 |
かごの素材がどのような環境のものか気付く |
かご |
10 |
籠の素材がどこから来たか、特定の範囲を識別する |
かご |
20 |
金属を溶解して不純物を取り除く |
鍛冶 |
15 |
〈製作:防具〉を用いずにアーマー・スパイクやシールド・スパイクを作成する1 |
鍛冶 |
+5 |
本のおおよその年代を知る |
本 |
10 |
一目でコンポジット・ボウだと気付く |
弓 |
10 |
一目で高品質のボウだと気付く |
弓 |
15 |
執筆者の経験や聞き手に気付く1 |
能書法 |
10 |
社会慣習に従う招待状を書く |
能書法 |
10 |
その場しのぎの樽や箱を作る |
大工 |
10 |
見つかった素材から原始的ないかだを作る |
大工あるいは船 |
15 |
よくできた木工品の作成 |
大工あるいは彫刻 |
15 |
〈製作:防具〉を用いずに木製の鎧や木製の盾を作る |
大工 |
+5 |
衣類や布一反を正しく染める |
織物 |
10 |
帆の修復 |
織物、衣類、船のいずれか |
15 |
別のサイズや身体の形に合うように服を仕立てる |
衣類 |
10 |
一時的な寒冷気候用の装備(+2のボーナスを与える)を作る |
衣類 |
20 |
〈製作:防具〉を用いずにパデッド・アーマーを作る |
衣類 |
+5 |
天然生成ガラスの場所を知る、あるいは識別する |
ガラス |
10 |
有名な宝石職人の作品を識別する |
装身具 |
15 |
偽物の宝石を作る1 |
装身具 |
対抗2 |
皮の断片からクリーチャーの種類に気付く1 |
皮細工 |
103 |
動物の皮を剥ぎ、なめす |
皮細工 |
15 |
一般的でないクリーチャーの革から高品質のアイテムを作る1 |
皮細工 |
20 |
〈製作:防具〉を用いずにレザー、スタデッド・レザー、ハイド・アーマーを作る |
皮細工 |
+5 |
鍵を開ける際、〈装置無力化〉判定を援護する1 |
錠前 |
5 |
楽器を調音する |
楽器 |
10 |
走り書きから絵画あるいは他の顔料を作る |
絵描き |
10 |
記憶から誰かの肖像画を再現する |
絵描き |
15 |
目撃者の言葉から誰かの肖像画を再現する |
絵描き |
20 |
一時的、あるいはその場しのぎの窯を作る |
陶芸 |
20 |
物体や身体の一部の型を作る |
彫刻 |
10 |
別のサイズや足の形に合うように靴を調整する1 |
靴 |
10 |
有名な船とその船がどこから来た可能性が高いかを知る |
船 |
10 |
石壁は全部石製か、表面だけ石かに気付く |
石工 |
10 |
見つかったものから一時的な石製の支持物や小さな塁壁を作る |
石工 |
15 |
機械式の罠の作成時期を知る |
罠 |
15 |
一目で高品質の武器に気付く |
武器 |
15 |
1 この作業を試みるには、掲載された技能を訓練済みでなければならない。 |
2 〈製作:装身具〉あるいは〈知覚〉対抗判定に成功すれば、キャラクターはそれが偽物だと気付く。 |
3 このDCは一般的な動物(牛など)の革で作られたアイテムのもので、それ以外のクリーチャーの場合、5だけ増加する。 |
以下の表では、より知られたアイテムと冒険道具にどの
〈製作〉技能を用いるかを示す。この一覧には一見して分かるアイテム――衣服は
〈製作:衣類〉、キールボートは
〈製作:船〉、など――を記載していない。掲載された技能の代わりに、より専門的な技能を用いることもできる。例えば、刺青に対して〈製作:絵画〉の代わりに〈製作:刺青〉を用いることができる。
アイテム |
〈製作〉技能 |
麻のロープ |
かごまたは織物 |
刺青 |
絵描き |
印章指輪 |
装身具 |
骸骨鍵 |
錠前 |
枷 |
鉄鍛冶または錠前 |
楽器 |
楽器 |
ガンスリンガー用具一式 |
錬金術または鉄鍛冶 |
絹のロープ |
織物 |
銀製聖印 |
鉄鍛冶または彫刻 |
鎖 |
鉄鍛冶または罠 |
鞍 |
皮細工 |
携帯用寝具 |
織物または皮細工 |
高品質の道具 |
鉄鍛冶 |
小型望遠鏡 |
ガラス |
呪文構成要素ポーチ |
皮細工 |
職人道具 |
鉄鍛冶または大工 |
聖印(木製) |
大工または彫刻 |
背負い袋 |
衣類または皮細工 |
宝箱 |
大工または錠前 |
治療用具 |
錬金術または織物 |
テント |
織物または皮細工 |
盗賊道具 |
鉄鍛冶または錠前 |
登攀用具 |
鉄鍛冶 |
二輪馬車または屋根つき四輪馬車 |
大工 |
バーディング |
防具 |
火打ち石と打ち金 |
鉄鍛冶または石工 |
ひっかけ鉤 |
鉄鍛冶または武器 |
変装用具 |
錬金術または絵描き |
まきびし |
武器 |
巻物入れ |
大工または皮細工 |
水袋 |
皮細工 |
予見の占いカード |
絵描き |
ランプ |
鉄鍛冶またはガラス |
錬金術実験道具 |
錬金術 |
以下の表には、一般的に身につけるアイテムに通常使われる
〈製作〉技能を示している。魔法のアイテムを作成するための通常のルールでは
〈製作〉技能を組み込んでいないが、これらの技能は特定の装飾品に見えるように魔法のアイテムを作ることのできる、納得のいく理由になるだろう。
身につけるアイテム |
〈製作〉技能 |
護符 |
装身具 |
ベルト |
皮細工または衣類 |
腕輪 |
鉄鍛冶または装身具 |
腕甲 |
防具または皮細工 |
ブローチ |
装身具 |
肩マントまたは外套 |
織物または衣類 |
頭飾り |
鉄鍛冶または装身具 |
王冠 |
鉄鍛冶または装身具 |
ガントレット |
防具 |
腰帯 |
衣類または皮細工 |
眼鏡またはゴーグル |
ガラス |
手袋 |
衣類または皮細工 |
帽子 |
衣類または皮細工 |
ヘッドバンド |
織物または衣類 |
兜 |
防具 |
仮面 |
衣類または皮細工 |
首飾り |
鉄鍛冶または装身具 |
お守り |
装身具 |
聖句箱 |
皮細工または大工 |
指輪 |
装身具 |
ローブ |
衣類 |
法衣 |
衣類 |
パフォーマーは表現を見せるだけではなく、選択した芸の目立った要素を知っている。
仕事 |
〈芸能〉技能 |
DC |
有名なパフォーマーのやり方を真似る |
さまざま |
15 |
人気のある作品の注釈、詩、一文を思い出す |
さまざま |
15 |
無銘な作品の注釈、詩、一文を思い出す |
さまざま |
20 |
特定の対象の型どおりの演目を代わりに行う |
演芸、お笑い、朗誦、または歌唱 |
20 |
〈職能〉はしばしば、小さな専門知識の範囲を数多く取り囲んでいる。このような補助的な技能は金を得たり交易に関する疑問に答える意外にも、特定の乗用で役に立つことがある。以下に示すのは
〈職能〉技能の新たな使用方法の一例である。GMは自分用の使用方法を作ってみよう。
作業 |
〈職能〉技能 |
DC |
建造物の硬度とヒット・ポイントを知る |
建築家または技師 |
20 |
保存食を準備する(保存食1日分の価値毎に1時間) |
パン屋または料理人 |
10 |
合法的な許可を獲得する |
法律家または事務員 |
15 |
軽犯罪で投獄された刑務所から出所した人を知る1 |
法律家 |
20 |
裁判官に特別な援助(誰かの逮捕など)を求める |
法律家 |
30 |
非常に優れた品質の酒を醸造する |
酒つくり |
20 |
飲料に入っている毒に気付く |
酒つくり |
25 |
動物の皮を剥ぎ、なめす |
肉屋、羊飼い、または革なめし工 |
10 |
動物を殺して解体する |
肉屋、料理人、または羊飼い |
15 |
罰金や税金を、監査結果の半額(gp単位)に減らす2 |
事務員 |
20+ |
非常に優れた品質の食事を作る |
料理人 |
20 |
食べ物に入った毒に気付く |
料理人 |
25 |
施設や大集団の中にいる、顧客になりそうな人を見つける |
高級娼婦 |
10 |
社会的な階層を見積もる |
高級娼婦 |
15 |
ダメージを受けた際、乗物の舵を取り続ける |
御者または船乗り |
5 |
乗物の舵を取っている間に遮蔽を取る(〈騎乗〉技能と同様) |
御者または船乗り |
15 |
クリーチャーでない植物を識別する |
農夫または庭師 |
10 |
瀕死の植物を回復させる |
農夫あるいは庭師 |
15 |
自分と他人の食事1日分を自然から得る |
漁師またはわな猟師 |
153 |
ゲームのルールを思い出す |
賭博師 |
10 |
ゲームに不正があるかどうかを察する |
賭博師 |
20 |
平均的あるいは下級の生活費を50%減らす |
宿屋の主人 |
153 |
1日の飢えと渇きを満たす |
薬草商 |
10 |
ありふれた薬用の香草を識別する |
薬草商 |
10 |
珍しい薬用の香草を識別する |
薬草商 |
15 |
参考書籍を用いて〈知識〉判定を援護する |
司書 |
5 |
珍しい本の名前を思い出す |
司書 |
15 |
アイテムが人の手で作られたものかを知る |
商人 |
104 |
普通のものをどこへ持って行けば高値で売れるかを思い出す |
商人 |
15 |
子供を安全に出産する |
産婆 |
15 |
合併症にも関わらず子供を安全に出産する |
産婆 |
20 |
魔法出ない素材の小片を粉に引く |
粉ひき |
10 + 硬度 |
一般的な金属または石英を識別する |
鉱夫 |
5 |
貴金属や貴重な宝石を識別する |
鉱夫 |
15 |
石や金属でできた物体を攻撃する際、硬度の半分を無視する |
鉱夫 |
20 |
8時間の間、【筋力】が2高いかのように運搬能力を高める |
荷かつぎ |
15 |
通常の半分の時間で荷降ろしをする |
荷かつぎ |
20 |
良好な状態で船の行く先を案内する |
船乗り |
20 |
大時化にもかかわらず、安全に船の行く先を案内する |
船乗り |
25+ |
どの書記官が文書を書いたかを知る |
書記 |
104 |
文書を複製する(ページ毎に30分、何も書かれていない本が1冊必要) |
書記 |
10 |
原稿を装飾する(ページ毎に1時間) |
書記 |
20 |
紡糸の品質を知る |
羊飼い |
10 |
武器あるいは防具が高品質かどうかを知る |
兵士 |
10 |
軍隊のサイズを評価する |
兵士 |
15 |
軍隊の陣形の有利、不利を識別する |
兵士 |
20 |
自然の中で馬の餌を保つ |
厩舎の主人 |
10 |
通常の時間の半分でバーディングを身につけたり取り外したりする |
厩舎の主人 |
15 |
歩き方から、馬が傷ついていたり嫌がっていたりすることに気付く |
厩舎の主人 |
20 |
革製品の品質に気付く(高品質ならそれも分かる) |
革なめし工 |
10 |
罠から脱出するための〈脱出術〉判定を援護する |
わな猟師 |
5 |
通常の半分の時間で罠を再配置する |
わな猟師 |
20 |
焚き火や避難所に適した木を探す |
木こり |
5 |
木製のものを攻撃する際、硬度の半分を無視する |
木こり |
20 |
1 通常、重犯罪は〈威圧〉、〈交渉〉、〈真意看破〉、〈職能:法律家〉、〈はったり〉、適切な〈知識〉判定の必要な裁判を行う。 |
2 最小で元の25%まで。 |
3 技能判定の結果がDCを2ポイント上回る毎に、自分以外に追加で1人に利益を与えることができる。 |
4 キャラクターが詳しくない場所で作られたアイテムの場合、DCを5だけ増加させる。また、アイテムが20年以上昔のものなら、DCを5だけ増加させる。極めて珍しかったり、古代のアイテムの場合、普通はこの方法で起源を識別することはできない。 |
既に開始されているキャンペーンに背景技能を導入するのは簡単だ。キャラクターの技能ランクをこのルールに変換するために、まずは自分が持っている背景技能ランクの合計を決定する――これは2×PCのキャラクター・レベルに等しい。次に、このルールで背景技能となった技能にどれだけランクを割り振ったかを数える。キャラクターはこの通常の技能ランクを任意の技能に割り振る――背景技能に割り振っていた通常の技能ランクを本来のように配置し直すのだ。最後に、キャラクターの背景技能ランクの合計値からこの数字を引き、まだ消費しなければならない背景技能ランク数を決定する。例えば、5レベルのローグは10背景技能ランクを持つ。すでに背景技能となった技能に5ポイントを割り振っていたので、元の5ランクを好きな技能に割り振る。背景技能に割り振るために用いる5背景技能ランクがまだ残っている。
GMは新しい背景技能にいくらか割り振り直すことを認めてもよい。
〈職能:詩〉を修得していたキャラクターは、
〈創作:詩〉にランクを割り振ることを好むかもしれない。あるいは、特定の川を旅して時間を費やしたことを表現するために
〈知識:地理〉を修得していたキャラクターが、その川の
〈伝承〉をとるかもしれない。
最終更新:2017年05月12日 05:14