オカルティストは、自分の周りにある、環境の中を巡る力に基づいている世界に意識を集中させる。ありふれたアイテムに残された念術の残滓から最強の呪文の燃料となる強力なまじないまで、彼らは万物に吹き込まれている魔法を学ぶ。
オカルティストはその念術的な力を
装具――力を集め、凄まじい効果を生み出す引き金となるアイテム――を通して解き放つ。オカルティストにとって、
装具は単なる道具以上のものだ。装具は歴史の塊であり、過去の出来事とのつながりである。オカルティストは
装具を用いて現実に影響を与え、変化させ、
装具にその伝説を付け加える。
装具にはそれ自体が魔法のアイテムというものもあるが、そのほとんどは単に歴史があるだけのものであったり、オカルティストにとって個人的に重要なものであったりする。
役割:オカルティストは冒険者や探険家、考古学者の一団に加わって旅がしたいといつも考えている。こういった人々は歴史深く非常に興味のそそるアイテムを見つけるコツを備えているからだ。
属性:どれでも。
ヒット・ダイス:d8。
開始時の財産:4d6×10GP(平均140GP)。
オカルティスト Occultist
レベル |
基本攻撃ボーナス |
頑健セーヴ |
反応セーヴ |
意志セーヴ |
特殊 |
1日の呪文数 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
1 |
+0 |
+2 |
+0 |
+2 |
ナック、装具(2つ)、念能力、念集積 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
2 |
+1 |
+3 |
+0 |
+3 |
オブジェクト・リーディング、装具(3つ目)、魔法のアイテム技術 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
3 |
+2 |
+3 |
+1 |
+3 |
念能力 |
3 |
― |
― |
― |
― |
― |
4 |
+3 |
+4 |
+1 |
+4 |
集積移動 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
― |
5 |
+3 |
+4 |
+1 |
+4 |
オーラ視覚、念能力 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― |
6 |
+4 |
+5 |
+2 |
+5 |
装具(4つ目) |
4 |
3 |
― |
― |
― |
― |
7 |
+5 |
+5 |
+2 |
+5 |
念能力 |
4 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
8 |
+6/+1 |
+6 |
+2 |
+6 |
異界との接触(1体目)、魔法円 |
4 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
9 |
+6/+1 |
+6 |
+3 |
+6 |
念能力 |
5 |
4 |
3 |
― |
― |
― |
10 |
+7/+2 |
+7 |
+3 |
+7 |
装具(5つ目) |
5 |
4 |
3 |
1 |
― |
― |
11 |
+8/+3 |
+7 |
+3 |
+7 |
念能力 |
5 |
4 |
4 |
2 |
― |
― |
12 |
+9/+4 |
+8 |
+4 |
+8 |
異界との接触(2体目)、束縛円 |
5 |
5 |
4 |
3 |
― |
― |
13 |
+9/+4 |
+8 |
+4 |
+8 |
念能力 |
5 |
5 |
4 |
3 |
1 |
― |
14 |
+10/+5 |
+9 |
+4 |
+9 |
装具(6つ目) |
5 |
5 |
4 |
4 |
2 |
― |
15 |
+11/+6/+1 |
+9 |
+5 |
+9 |
念能力 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 |
― |
16 |
+12/+7/+2 |
+10 |
+5 |
+10 |
異界との接触(3体目)、高速魔法円 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 |
1 |
17 |
+12/+7/+2 |
+10 |
+5 |
+10 |
念能力 |
5 |
5 |
5 |
4 |
4 |
2 |
18 |
+13/+8/+3 |
+11 |
+6 |
+11 |
装具(7つ目) |
5 |
5 |
5 |
5 |
4 |
3 |
19 |
+14/+9/+4 |
+11 |
+6 |
+11 |
念能力 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
4 |
20 |
+15/+10/+5 |
+12 |
+6 |
+12 |
異界との接触(4体目)、装具体得 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
クラス技能 Class Skills
レベル上昇毎の技能ポイント:4+【知力】修正値。
クラスの特徴 Class Features
武器と防具の習熟:オカルティストは全ての単純武器と軍用武器、軽装鎧、中装鎧、盾(タワー・シールドは除く)に習熟している。
呪文/Spells:オカルティストは、自分の知っている
装具集合による制限を受けたオカルティスト呪文リストから引き出された念術呪文を発動する。オカルティストはあらかじめ準備をせずとも、修得済みの呪文をどれでも発動することができる。オカルティストの呪文は全て装具構成要素を持つ(
装具を参照)。呪文を修得したり発動したりするには、オカルティストは最低でも10+呪文レベルに等しい【知力】を有していなければならない。オカルティストの呪文に対するセーヴィング・スローの難易度(DC)は、10+呪文レベル+オカルティストの【知力】修正値に等しい。
オカルティストは呪文レベル毎に、1日に呪文を決められた数しか発動することができない。1日に発動できる呪文の基本数は表:オカルティストに記載されている。加えて、高い【知力】を持つオカルティストは、1日のボーナス呪文を追加で得る。
オカルティストの呪文選択は極めて限られている。オカルティストが使用法方法を学んだ装具系統毎に、オカルティストは自分が修得している呪文の一覧に、自分が発動できる各レベルに対して呪文を1つ追加することができる。この呪文は、その装具系統の呪文の一覧から選択する。同じ装具系統を複数回選択すると、オカルティストはその系統を選択するたびに、その系統の呪文の一覧から、自分が発動できる呪文レベルそれぞれに1つ呪文を追加する。オカルティストが新しい呪文レベルの呪文を発動できるようになると、自分の修得している装具系統毎に、新しい呪文レベルに1つ呪文を追加する(加えて、複数回選択した系統から追加の呪文も得る)。
5レベルの時点と以降3レベル毎(8レベル、11レベル、……)に、オカルティストは修得済みの呪文を1つ、新しい呪文と置き換えることができる。その場合、オカルティストは古い呪文を失い、その代わりに新しい呪文を得る。新しい呪文のレベルは入れ替えた呪文のものと同じでなければならず、オカルティストが発動できる最も高いレベルよりも最低でも1レベル低いものでなければならない。修得する呪文は、失う呪文の装具系統から与えられるものと同じ呪文の一覧に掲載されたものでなければならない。オカルティストは規定のレベル毎に1つしか呪文を入れ替えることはできず、そのレベルにおいて新しい呪文を得るときに同時に行わなければならない。
オカルティストは事前に呪文の準備をする必要がない。オカルティストはいつでも、修得している呪文ならどれでも、そのレベルの呪文を使い切るまで使用することができる。事前に呪文を準備しておく必要はない。
念能力(超常)/Focus Powers:1レベルの時点で、オカルティストは2つの装具系統(後述の
装具を参照)の両方から基本念能力を得、加えてそれらの系統で使用できる念能力の一覧から追加で1つ念能力を得る。新しく装具系統を修得するたびに、オカルティストはその系統の基本念能力を得る。加えて、3レベルの時点と以降2レベル毎に、オカルティストは自分の修得している装具系統全てで与えられる選択肢から、念能力を追加で1つ得る。オカルティストが念能力を使用するには、念集積(
念集積を参照)を消費しなければならない。特記無い限り、念能力に対するセーヴィング・スローへのDCは10+オカルティスト・レベルの半分+オカルティストの【知力】修正値に等しい。オカルティストは同じ念能力を2回以上選択することはできない。念能力の中には、選択するためにオカルティスト・レベルが一定以上なければならないものもある。
装具(超常)/Implements:1レベルの時点で、オカルティストは2つの装具系統の使用法を学ぶ。2レベルの時点と以降4オカルティスト・レベル毎に、オカルティストは追加で装具系統1つの使用法を学ぶ(18レベルの時点で最大の7系統)。装具系統それぞれは、呪文レベル毎に1つ、その系統の呪文をオカルティストの呪文リストに追加する。関連した装具系統を選択するまでは、選択していない系統の呪文はオカルティスト呪文の一覧に掲載されているとは見なさない。適切な
〈魔法装置使用〉判定に成功しない限り、未修得の系統から呪文完成型や呪文解放型の魔法のアイテムを使用することはできない。オカルティストは1つの装具系統を複数回選択することで、関連した系統から追加で呪文を修得することができる。
装具系統にはそれぞれ、物体の小リストが掲載されている。毎日、オカルティストは自分の修得した装具系統毎に、その系統の一覧からアイテム1つを選択してその日の装具とする。オカルティストは関連した系統から呪文を発動するために、そのアイテム一つだけを必要とする。ただし複数回選択された装具系統の場合、その系統から得られた呪文セットに対してアイテム1つだけを必要とする。装具は
魔法のアイテムである必要はなく、非魔法の装具を身につけていたとしても
魔法のアイテムの装備部位を消費することはない。
魔法のアイテムでない装具は歴史的な価値を持っていたり、オカルティストの個人的意義を備えたものであることが多い。例としては、聖人の指の骨や遥か昔に死んだ王が持っていた壊れた王錫、指導者の
使い魔の頭蓋骨、神秘的な祖先の義眼などが挙げられる。
呪文を発動する際、オカルティストは対応する装具を手に持ち、装具を目標や効果範囲に向けなければならない。この行為は呪文発動の一部であり、追加アクションを必要としない。対応する装具を失ってもオカルティストは呪文を発動しようと試みることはできるが、そのようにするには精神集中判定(DC=20+呪文レベル)に成功しなければならない。適切な装具を持たないオカルティストが発動した呪文は、その呪文を発動するのに必要な最低の術者レベルで発動されたものとして扱われる(1レベル呪文の術者レベルは1、2レベル呪文の術者レベルは4、というように)。
装具系統はそれぞれ基本
念能力を与える。この能力はオカルティストが持つ
念能力の一覧に付け加えられる(
念集積を参照)。加えて、各装具系統には、
念集積クラス特徴で選択できる
念能力の一覧が与えられる。
ナック/Knacks:オカルティストは
装具系統を1つ選択するたびに(そして既に修得している系統をさらに選択するたびに)、ナック(0レベル念術呪文)を1つ修得する。これらの呪文は他の呪文のように発動することができるが、1日に何度でも発動することができる。例えば呪文修正特技を適用するなどの理由で他の呪文スロットを使用するナックは、通常通り呪文スロットを消費する。
念集積(超常)/Mental Focus:オカルティストは1日の間、念集積の一部を選択した装具に与え、様々な能力を使用することができる。この能力は、与えた念集積の量や
装具の種類によって決まる。オカルティストは1日にオカルティスト・レベル+【知力】修正値に等しい数だけ、念集積ポイントを持つ。念集積ポイントは毎日回復する。オカルティストは自分が望むように、
装具それぞれに念集積を分割することができる。
装具が失われたり破壊されたりすると、念集積も同様に失われる。しかしオカルティストは通常通り念集積を回復することができる。
念集積が
装具に与えられると、
装具は装具系統の共鳴能力を得る。オカルティストは
装具に込められた念集積を消費することで、その
装具に関連した修得済み念能力を1つ起動することができる。共鳴能力は
装具に込められた念集積の総量に基づいて様々なボーナスを与えてくれる。ボーナスは念集積が込められた時に決定され、アイテムに込められた念集積が使い切られるまで減少したり変更されたりすることはない。
装具内にある念集積全てが消費されると、その
装具に再び念集積が込められるまで、共鳴能力は失われる。
誰が所有していたとしても、
装具は共鳴能力を提供する。オカルティストは仲間を助けるために
装具を他人に貸し与えることもできる。しかしそうすると、その
装具の呪文を発動することが難しくなり、装具を返してもらうか念集積を回復するまでの間、その装具の
念能力を使用することができなくなる。
オカルティストは最低でも8時間の睡眠を取った後、毎日一度だけ念集積を回復する。念集積を回復した後、オカルティストは
装具を準備し力を与えるために、1時間を費やさなければならない。オカルティストが念集積を回復する前に使用しなかった念集積は失われる。
オカルティストは念集積を全て
装具に与える代わりに、その一部を無形念集積として体内に留めておくこともできる。しかしこの念集積を消費する際には、通常より多く支払わなければならない。無形念集積を用いて起動した
念能力は、使用する際に(適用可能な場合維持する際にも)通常の2倍だけ念集積を支払わなければならない。オカルティストは適切な
装具を通して、自分の修得している
念能力のために無形念集積を消費することができる。しかし一日の開始時に念集積を与えていない
装具は、共鳴能力を持たない。
魔法のアイテム技術(変則)/Magic Item Skill:2レベルの時点で、オカルティストが持つ魔法のアイテムの知識は、それらを使用する際にボーナスを与えてくれる。オカルティストは全ての
〈魔法装置使用〉判定に、オカルティスト・レベルの半分に等しいボーナスを得る。
オブジェクト・リーディング(超常)/Object Reading:2レベルの時点で、オカルティストは観察したアイテムから情報を読み取る術を身に付ける。このためにアイテムを観察するには、アイテムに触れながら1分間を費やさなければならない。そのアイテムが魔法のアイテムなら、
ディテクト・マジックを使用して
〈呪文学〉判定に成功したかのように、オカルティストはその特性と合言葉を理解する。オカルティストのクラス・レベルがアイテムの術者レベル以上でないかぎり、そのアイテムが呪われているかどうかを見破ることはできない。そのアイテムが歴史的意義を持つ場合、オカルティストはその過去に関する情報の一部を知る(GMにより決定される)。最後に、そのアイテムが最後に使用されたのがオカルティストのクラス・レベルごとに1日までであれば、オカルティストはこのアイテムを使用した最後のクリーチャーに関する情報の一部を知る。この情報はクリーチャーの外見が一瞬頭をよぎるものかもしれないし、このアイテムを使用している姿が僅かに頭に浮かぶのかもしれない。あるいはアイテムを最後に使用した時の感情かもしれない。GMがこの方法で得られる情報について決定すること。これは心霊技能解放の
サイコメトリーのように機能するが、技能判定を必要とせず、回数無制限で使用することができる。
集積移動(超常)/Shift Focus:4レベルの時点で、オカルティストは
念集積を
装具間で行き来させる能力を得る。ただし、このようにすると
念集積の一部は失われてしまう。
念集積の移動には
念集積ポイントをいくつか
装具1つから失わせ、減少させた値-1に等しいポイントを別の
装具1つに追加する。これには互いの
装具に触れた状態で、1分間静かに瞑想しなければならない。オカルティストは
念集積を
装具から
装具へと移動させることしかできず、無形念集積を
装具に移動させることはできない。
念集積の消費とは異なり、この移動が行われると、
念集積の量に応じて変化する
装具の共鳴能力の効果は減少する。しかし、
装具に
念集積が加えられても、共鳴能力は強化されない。
オーラ視覚(超常)/Aura Sight:5レベルの時点で、オカルティストは標準アクションとしてクリーチャーのオーラを読み取ることができる。これは持続時間1ラウンドの
オーラ・サイトとして働く。
魔法円(超常)/Magic Circles:8レベルの時点で、オカルティストは魔法円の描き方を身につける。円を描くため、オカルティストはチョーク、塩、血、銀粉、その他適切な素材を手に持っていなければならない(しかし泥や粘土といった柔らかい場所であれば、魔法円を押し描くことができる)。魔法円の描画には1分かかり、オカルティストは
念集積を1ポイント消費しなければならない(無形念集積でもよいし、
装具のいずれか1つから取り出したものでもよい)。完成すると、この円は永続的な
マジック・サークル(どの属性に対するものかは、オカルティストが決定する)として機能する。魔法円をオカルティストの属性の一部に対抗するものとすることはできない(秩序にして善であれば、
マジック・サークル・アゲンスト・グッドと
マジック・サークル・アゲンスト・ローにすることはできない)。魔法円はその形態が(線が汚れたり、塩が散り散りになるなどで)物理的に壊されるまで持続する。生きているクリーチャーのみが魔法円を壊すことができる。環境による効果で壊されることはない。オカルティストがこのようにして作られた魔法円を維持できるのは、同時に1つだけである。2つ目の魔法円を作ると、1つ目はすべての魔法の力を失う。通常、この魔法円を
来訪者を拘束するために内向きに作ることはできない。
異界との接触(超常)/Outside Contact:8レベルの時点で、オカルティストは特定の
来訪者1体の真の名を理解する。この
来訪者のヒット・ダイスは3以下でなければならない。
魔法円を作り出す際、オカルティストは
念集積を1ポイント追加で支払うことで、魔法円を内側に向け、
来訪者を魔法円に誘うことができる(
レッサー・プレイナー・バインディングを使用した場合と同様)。この
来訪者を拘束できるのは10分まで。この間、オカルティストは情報1つを得るためにこの
来訪者と交渉することができる。これには最低でも20GP(もしくは
来訪者が興味を持ち、同程度の価値があるアイテム)を支払う必要がある。交渉においてはオカルティストは
〈威圧〉もしくは
〈交渉〉判定を行い、この
来訪者の
〈真意看破〉判定と対決しなければならない。この判定に5以上の差で成功すれば、費用は10GPに減少する。失敗すれば費用は30GPに増加し、5以上の差で失敗すれば
来訪者は情報を与える(あるいは支払いに応える)ことなく逃亡する。得られた情報は
ディヴィネーション呪文を通して得られたものであるかもしれない。この情報は常に正確だが、しばしば謎めいたものだ。
来訪者が情報を集めるには、通常1d3時間かかる。この時間が経過した後、彼らは約束通り舞い戻り、情報を伝える。例えオカルティストとその
来訪者が同じ属性を有していたとしても、常に
来訪者はこのように扱われることを腹立たしく感じる。
来訪者との取引の後、
魔法円は全ての力を失い、
来訪者は出身次元界へと送り返される。
12レベルの時点と以降4レベル毎に、オカルティストは追加で追加で1体の同じ種別の
来訪者か、異なる種別の
来訪者1体と接触する術を学ぶ。同時に呼び出すことのできる
来訪者は1体のみだが、オカルティストは8レベルを超えるオカルティスト・レベル4毎に、呼び出すたびに追加で1つの質問を行うことができる(20レベルの時点で質問数は最大の4つとなる)。同じ取引の費用で全てをまかなってくれる。この質問は何らかの形で互いに関連していなければならない。
16レベルの時点で、オカルティストは質問の代わりに、オカルティストが個人的に親しいクリーチャー1体に向けた伝聞を
来訪者に運ぶよう命じることができる。オカルティストはまた、1ポンド以下の重量の物体1つを運ぶよう頼むこともできる。これらの要請には、上述の通りの対抗判定が必要となる。運搬には通常1d4時間かかるが、オカルティストから1マイル以内の距離であれば必要時間は1d6分に減少する(視界内であればさらに短くなる)。オカルティストは送り先の名前と外見を正確に描写できなければならない。この能力はある場所に何かを送るためには使用できないし、敵やオカルティストと親しくないクリーチャーにものを運ぶために使用することもできない。
束縛円(超常)/Binding Circles:12レベルの時点で、
魔法円を作る際、オカルティストは
念集積から追加で1ポイントを消費することで、束縛円を作ることができる。束縛円は
不可視状態で、罠として扱う。対応する属性の生きているクリーチャーが円の中に入ると、この罠は起動してクリーチャーを円の中で束縛する。クリーチャーは円の中で自由に動くことはできるが、円から離れたり、円の外にいる目標に対して攻撃をしたり、円の境界をまたいで呪文を発動したり(円は内側からの効果線を遮る)、円から離れたり何らかの形で円を妨げることのできる能力を使用したりすることはできない。こうして円がクリーチャーを捕らえようとする際、クリーチャーは反応セーヴにより、魔法が捕らえようとする前に円から離れようと試みることができる(DC=10+オカルティスト・レベルの半分+オカルティストの【知力】修正値)。円を見ることのできるクリーチャーはこのセーヴに+4のボーナスを得る。セーヴに失敗すると、クリーチャーは円の中にいなければならないが、捕らえられてから1時間が経過するたびに、逃亡するために意志セーヴを試みることができる。束縛円は
〈知覚〉判定(DC=25+オカルティスト・レベルの半分)に成功すれば見ることができる。同じDCに対する
〈装置無力化〉判定により、解除することもできる。武器、呪文の効果、特殊能力といった外側から円の境界をまたぐものがあれば、円は直ちに壊れ、内側に捕らえられていたクリーチャーは解放される。
高速魔法円(超常)/Fast Circles:16レベルの時点で、オカルティストは
魔法円を非常に高速に描く方法を身につける。オカルティストは全ラウンド・アクションで
魔法円を描くことができるが、このようにして描かれた
魔法円はオカルティスト・レベル毎に1分間しか持続しない(
異界との接触クラス特徴で召喚するために描かれたものを除く。この場合は通常通り10分間持続する)。このようにして高速円を描くこともできるが、その場合持続時間はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドとなる。
装具体得(超常)/Implement Mastery:20レベルの時点で、オカルティストは
装具1つに体得する。オカルティストは装具系統1つを選択する。その系統の
装具から
念能力を使用する際、その効果に抵抗するためのDCは4だけ増加し、その能力の効果を決定する際、オカルティスト・レベルが4高いものと扱う。加えて、オカルティストは
念集積を追加で4ポイント得るが、このポイントは装具体得で選択した
装具に与えなければならない。オカルティストがこれらのポイントをためておくことはできず、指定した
装具の
念能力以外の能力で消費することもできない。オカルティストが装具体得で選択した
装具それぞれは、そのアイテムが内部に
念集積を最低でも1ポイント有している限り、硬度が20だけ増加する。
装具系統 Implement Schools
魔法系統を意味する以下の装具系統から、オカルティストは装具系統を選択することができる。
装具クラス特徴に記載の通り、オカルティストは1つの装具系統を複数回選択することができる。
幻術装具により、オカルティストは感覚を捻じ曲げ、視界からクリーチャーを覆い隠すことができる。
装具/Implements:仮面、水晶、プリズム、帽子、指輪。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが幻術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
歪曲(擬呪)/Distortion:装具は使用者の姿と位置を歪ませ、有害なものから使用者を守る。標準アクションとして、使用者は装具に込められた
念集積ポイント毎に5%(最大で5%+使用者のオカルティスト・レベル2毎に5%)に等しい、視認困難による失敗確率を得る。この効果は、使用者が次に攻撃を行うまで持続する。失敗確率が50%になるとそれ以上増加はしないが、使用者は
インヴィジビリティの利益をすべて得る。
シー・インヴィジビリティ、
トゥルー・シーイング、その他同種の能力を持つクリーチャーは、この能力による失敗確率を無視する。
基本念能力/Base Focus Power:幻術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
下級虚像(擬呪)/Minor Figment:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、下級の虚像を作り出すことができる。これは
ゴースト・サウンドあるいは
マイナー・イメージのいずれかとして機能する。いずれにせよ、この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。君が7レベル以上なら、この虚像はオカルティスト・レベル毎に1分だけ持続し、持続時間の間で特別な条件が満たされた際に一度だけ虚像を変化させることができるようになる。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、幻術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
幻まとい(擬呪)/Cloak Image:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、まるで
ディスガイズ・セルフのように自分の姿を幻の中に隠してしまうことができる。この効果はオカルティスト・レベル毎に1分間持続する。5レベルの時点で、君は代わりに
念集積から2ポイントを消費することで、異なる種別のクリーチャーの姿を取ることができる。ただし君の姿と同じサイズでなければならない。7レベルの時点で、君は
念集積から追加で1ポイントを消費することで、自分以外の同意するクリーチャーを目標としてこの能力を使用することができる。
色の光線(擬呪)/Color Beam:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、30フィート以内にいる任意の目標1体に対して色が連鎖的に変わる光線を放つことができる。これには遠隔接触攻撃を行わなければならない。光線が命中すると、目標のヒット・ダイスが君のオカルティスト・レベル以下の場合、目標は1ラウンドの間
盲目状態となる。目標のヒット・ダイスが君のオカルティスト・レベルを上回っていた場合、代わりに1ラウンドの間
目が眩んだ状態になる。敵は意志セーヴを試みることができ、成功すればこの効果を無効にできる。セーヴの成否にかかわらず、目標は1日の間この効果に
完全耐性を得る。これは[精神作用]の幻術効果である。
なりすまし(擬呪)/Masquerade:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、接触した異なるクリーチャー1体の外見になることができる。そのクリーチャーが友好的でない場合、近接接触攻撃が必要だが、目標はこの効果を無効化するためにセーヴィング・スローを行うことはできない。君はオカルティスト・レベル+10に等しい状況ボーナスを
〈変装〉判定に得るが、このボーナスは触れたクリーチャーに扮する場合にのみ得られる。このボーナスは(ポリモーフ)呪文や
ディスガイズ・セルフのような呪文によるボーナスと累積しない。この能力を使用している間、君は標準アクションで自分の姿から触れている異なるクリーチャーの姿に変装することができる。君はいつでもこの効果を終了することができる。この効果はオカルティスト・レベル毎に10分間持続するが、
念集積から追加で1ポイントを消費することで、いつでもこの持続時間を初期化することができる。この念能力を修得するには、最低でも7レベルでなければならない。
蜃気楼(擬呪)/Mirage:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、ある範囲を幻術で覆い、その外見を変えることができる。君はオカルティスト・レベル毎に5立方フィート1つまでの範囲に効果を及ぼすことができる。このようにして外見を変化したものは周囲に違和感なく溶け込むが、詳細はGMが決定する。例えば、君は扉や通路を隠したり、机に食糧が並んでいるように見せたり、落とし穴の幻を作り出したりすることができる。この能力でクリーチャーや物体を
不可視状態にすることはできないが、物体の外見を変えたりクリーチャーが後ろに隠れられる幻を作り出すことができる。これは
メジャー・イメージとして機能し、この幻に物理的にやりとりのあったクリーチャーは蜃気楼を見通せるかどうか意志セーヴを試みる。この念能力を修得するには、最低でも5レベルでなければならない。
影の獣(擬呪)/Shadow Beast:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、影で作られた1体以上の獣を呼び出すことができる。これは
シャドウ・カンジュレーションとして機能するが、
サモン・モンスター呪文の効果のみを複製することしかできない。この呪文(訳注:原文通り)で作られたクリーチャーは幻で誤認させたものが与える通常のダメージの50%を与え、ダメージを与えない効果が誤認した目標に効果を及ぼす確率は50%しかない。この能力は
サモン・モンスターVまでの任意の
サモン・モンスターを複製することができる。9レベルを超える2レベル毎に、君がこの能力で複製できる呪文レベルの上限は1ずつ増加する(17レベルの時点で、最大の
サモン・モンスターIX)。複製する呪文にかかわらず、クリーチャーは君のオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ存在する。この念能力を修得するには、最低でも9レベルでなければならない。
不可視化(擬呪)/Unseen:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、
インヴィジビリティのように
不可視状態になることができる。この効果は君のオカルティスト・レベル毎に1分間持続する。この際、君は
念集積から1ポイントではなく2ポイント消費することで、この能力を自分ではなく、同意する隣接したクリーチャーに使用することができる。君は依然として、この能力で
不可視状態にしたクリーチャーを見ることができる。
不可視状態になったクリーチャーが攻撃や
インヴィジビリティが終了するような行動を行ったとき、そのクリーチャーが君から30フィート以内にいるならば、追加で
念集積から1ポイントただちに支払うことで、そのクリーチャーを
不可視状態のままにしておくことができる。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
召喚術に用いる装具は、オカルティストに移動やクリーチャーを呼び出す魔法を与えてくれる。
装具/Implements:鏡、コンパス、小像、鉢、火鉢、ランタン。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが召喚術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
発動焦点具(超常)/Casting Focus:この装具は使用者が持つ世界の外への繋がりを強化する。それにより使用者の呪文は通常より長い間その能力を保つことができる。使用者は自分が発動する召喚術呪文に焦点具構成要素を加えることができる。この召喚術呪文は、持続時間が1ラウンド/レベルのものでなればならない。そうするなら、この装具に与えられた
念集積2ポイントごとに、術者レベルに1を加える(最大でオカルティスト・レベルに等しいボーナス)。この増加は呪文の持続時間を決定する目的にのみ適用される。この増加は、呪文の持続時間を変更する他の効果(
《呪文持続時間延長》など)の後に適用される。
基本念能力/Base Focus Power:召喚術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
従僕(擬呪)/Servitor:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、従僕を1体招来することができる。この能力は
サモン・モンスターIとして機能するが、クリーチャー1体しか招来することはできない。この効果は1分間持続する。4レベルの時点と以降3レベル毎に、
サモン・モンスター呪文のレベルは1ずつ増加し、19レベルの時点で最大の
サモン・モンスターVIIとなる。君は一度に1体しか従僕を呼び出すことはできない。君はいつでもフリー・アクションとして
念集積から1ポイントを消費し、従僕の持続時間を1分間延長することができる。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、召喚術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
装具召喚(擬呪)/Conjure Implement:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、君が使用方法を知っている
装具として機能するアイテムを1つ召喚することができる。この
装具はそのアイテムとして使用できるだけでなく、高品質のものとして機能し、念術呪文を発動する際に使用することもでき、その日の始めに選択しなかったものであっても構わない。君が同じ系統の
装具を複数持つ場合、最初に召喚した際に召喚した
装具から得られる呪文の組を決定すること。この
装具は
念集積の蓄積にも
念集積を必要とする効果を作り出すことにも使用できない。この装具は君のオカルティスト・レベル毎に10分間持続する。
肉体修繕(擬呪)/Flesh Mend:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、接触した生きているクリーチャーを治療することができる。クリーチャーは1d8+君のオカルティスト・レベルに等しいダメージを回復する。3レベルを超えるオカルティスト・レベル4毎に、クリーチャーは追加で1d8ポイントのダメージを回復する(19レベルの時点で、最大の5d8+19)。この能力は
アンデッド・クリーチャーには何の効果もない。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
念馬(擬呪)/Mind Steed:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、霊的なホースを召喚することができる。このホースは中型か大型のいずれかを選択できるが、それ以外の点では
マウントとして機能する。ホースは君のオカルティスト・レベル毎に10分間だけ存在する。君が5レベル以上であれば、乗騎の基本地上移動速度は20フィートだけ増加する。君が9レベル以上で追加で
念集積から1ポイントを消費するなら、乗騎は飛行移動速度60フィート(機動性は良好)を得る。ただしこうすると、乗騎の持続時間は君のオカルティスト・レベル毎に1分間に減少する。
念霧(擬呪)/Psychic Fog:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、霧の塊を作り出すことができる。この霧は君のオカルティスト・レベル毎に1分間持続する。この霧は
フォッグ・クラウドとして機能するが、風によって吹き散らされることはない。7レベルの時点で、君がこの霧を作り出す際に追加で
念集積から1ポイントを消費するならば、この霧はよりしっかりしたものとなり、
ソリッド・フォッグとして機能する。ただしこの霧は念術能力を有しているか念術呪文を発動できるかするクリーチャーの速度を減少させることはない。君がこのようにして
ソリッド・フォッグを作り出したなら、持続時間は君のオカルティスト・レベル毎に1ラウンドに減少する。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
汚染除去(擬呪)/Purge Corruption:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、クリーチャーから汚れを取り出すことができる。この能力を使うため、君は装具で目標に触れなければならない。この能力は
ニュートラライズ・ポイズンもしくは
リムーヴ・ディジーズとして機能するが、術者レベルとしてオカルティスト・レベルを用いる。この能力の1回の使用で、毒1つか病気1つのみを治療することができる。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
裂け目移動(擬呪)/Side Step:君は
念集積から1ポイントを消費することで、空間に一時的な裂け目を作り出すことができる。君はこの能力を、移動を行う際の移動アクションの一部として使用できる。この裂け目は君の指定した任意のマスに存在し、君が見ることのできる、オカルティスト・レベル毎に10フィート以内の別の場所へと君を瞬間移動させることができる。これらの場所の間を移動するには移動速度5フィートを消費しなければならない。この裂け目を介した移動は機会攻撃を誘発しない。その他の点については、この能力は
テレポートとして機能する。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
死霊術から力を引き出す装具は、
アンデッドを操り生物に害をなす。
装具/Implements:硬貨、頭蓋骨、ドラム、人形、骨、ローブ。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが死霊術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
死霊熟練(超常)/Necromantic Focus:装具は持ち主に通常よりもアンデッドを圧倒する力を与える。装具の持ち主は装具に与えられた
念集積1ポイント毎に、追加で2ヒット・ダイスのアンデッドを制御することができる(最大で4×オカルティスト・レベルに等しいヒット・ダイスまで)。この装具を持つ呪文の使い手は、アンデッドを生み出す死霊術呪文に、追加で焦点具要素を追加することができる。そのようにするならば、使用者は装具が与える制御可能な追加HDを、追加で生み出すアンデッドのHD合計に加えることができる(適用できる場合、
ディセクレイトによるアンデッドのHDの倍化の後にこの効果を適用する)。
アンデッド・クリーチャーはこの装具の使用者が発動した呪文に対するセーヴィング・スローにペナルティを受ける。ペナルティの総量は、装具に込められた
念集積4ポイント毎に-1となる。
基本念能力/Base Focus Power:死霊術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
震わせる恐怖(擬呪)/Mind Fear:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、生きているクリーチャーを恐怖で圧倒することができる。目標は君の30フィート以内にいなければならず、目標はこの効果を無効化するために意志セーヴィング・スローを試みることができる。目標がセーヴに失敗し、ヒット・ダイスが君以下ならば、目標は1d4ラウンドの間
恐れ状態になる。目標がセーヴィング・スローに失敗し、ヒット・ダイスが君より大きい場合、目標は代わりに1d4ラウンドの間
怯え状態となる。これは[恐怖、精神作用]効果である。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、死霊術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
肉の腐敗(擬呪)/Flesh Rot:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、近接接触攻撃で生きているクリーチャーの肉体を腐らせ弱らせることができる。この攻撃が命中すると、目標は1d8+君のオカルティスト・レベル毎に1ポイントのダメージを与える。3レベルを超えるオカルティスト・レベル4毎に、目標は追加で1d8ポイントのダメージを受ける(19レベルの時点で最大の5d8)。近接接触攻撃が失敗すると、この能力は何の効果も持たず無駄になってしまう。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
屍の従者(擬呪)/Necromantic Servant:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、人間の
スケルトン1体もしくは人間の
ゾンビ1体(
Bestiary288ページ)を、従者として地面から呼び起こし、自分に仕えさせることができる。従者はオカルティスト・レベル毎に10分が経過するか、破壊されるかのいずれかまで持続する。従者は君の最大ヒット・ポイントの半分(一時的ヒット・ポイントや他の一時的な増加の影響を受けない)に等しいヒット・ポイントを持つ。従者は君の基本攻撃ボーナスを用い、ダメージ・ロールにオカルティスト・レベルの半分に等しいボーナスを得る。5レベルの時点で、屍の従者が破壊されたときに君が従者の中距離(100フィート+レベル毎に10フィート)以内にいるならば、君は割り込みアクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、従者のヒット・ポイントを最大に戻すことができる。9レベルの時点で、君は
バーニング単純テンプレートもしくは
ブラッディ単純テンプレート(
スケルトンの場合)、あるいは
ファスト単純テンプレート(
ゾンビの場合)のいずれかを選択して従者に付与することができる。13レベルの時点で、君は割り込みアクションで従者を回復する際、従者を2体に分離させることができる。君はオカルティスト・レベルの半分まで従者を保持することができる。17レベルの時点で、従者は君の選択するチームワーク特技1つを得る。
痛みの波(擬呪)/Pain Wave:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、痛みの波を解き放つことができる。この波は君の指定した100フィート以内の地点を中心とした、半径20フィートの爆発の範囲内にいる、君以外のすべてのクリーチャーに効果を及ぼす。範囲内にいる全ての生きているクリーチャーは痛みに蝕まれ、オカルティスト・レベル毎に1ラウンドの間
不調状態になる。効果を受けたクリーチャーは意志セーヴを試みることができ、成功すれば持続時間は1ラウンドだけで済む。これは[苦痛、精神作用]効果である。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
念術の呪い(擬呪)/Psychic Curse:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、30フィート以内にいる生きているクリーチャー1体を、念術魔法で呪うことができる。記憶力衰弱、行動嫌悪、苦痛による混乱から一つを選択すること。記憶力衰弱を選択した場合、目標はオカルティスト・レベル毎に1時間前までの記憶を失う。行動嫌悪を選択した場合、目標に特定のアクションを禁止させることができる。このアクションは例えば武器1種類での攻撃や特定の呪文1つの発動、その他適切なことがら(GMの決定に従う)である。目標はアクションのたびに行う意志セーヴに成功しない限り、そのアクションを行うことはできない。セーヴに失敗すると、代わりに別のアクションを行うことができる。連続したラウンドで再び禁止されたアクションを行う場合、+2のボーナスを得る。このボーナスは成功するまで累積する。苦痛による混乱を選択した場合、クリーチャーはクリティカル・ヒットでダメージを受けるたびに、1d4ラウンドの間
混乱状態となる。目標はこの効果を無効化するために意志セーヴを試みることができる。この効果はオカルティスト・レベル毎に1日の間持続する。1体のクリーチャーが同時に念術の呪いの効果を複数受けることはない。これは[精神作用、呪い]効果である。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
魂込め人形(超常)/Soulbound Puppet:君は全ラウンド・アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、骨や人形、頭蓋骨から魂込め人形を作り出すことができる。骨あるいは頭蓋骨を使用したなら、君の力は超小型もしくは小型の肉を持った人形となる。この人形は作成に使用した骨の元々のクリーチャーにどこか似た姿を持つ。装具が人形なら、その人形は命を持つ。これらは使い魔として扱い、能力を決定する際にウィザード・レベルとしてオカルティスト・レベルを用いること。適切なクリーチャーの頭蓋骨や骨、もしくは特定のクリーチャーの形をした人形を用いることで、君はウィザードが得られる使い魔の選択肢から選ぶことができる。君は代わりに
人型生物の骨、人形、頭蓋骨を使用して、
ホムンクルス(
Bestiary176ページ)の基本データを人形に与えることもできる。ただし人形は飛行移動速度、噛みつきにおける毒、テレパシー的なつながりを持たない。その姿にかかわらず、このクリーチャーは君と同じ属性を持つ
人造である。君は同時に魂込め人形を1体しか持つことはできない。魂込め人形は君のオカルティスト・レベル毎に10分間自律行動を行う。
霊のとばり(超常)/Spirit Shroud:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、周囲に霊的エネルギーのとばりをまとうことができる。君は1d6+オカルティスト・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得る。このとばりはオカルティスト・レベル毎に1分間が経過するか、一時的ヒット・ポイントが失われるまで持続する。この一時的ヒット・ポイントは他の要因から得られる一時的ヒット・ポイントと累積するが、この能力を複数回使用しても累積しない。4レベルの時点で、帳が持続している間、君は[即死]効果、[恐怖]効果、負のレベルや負のエネルギーによるダメージを与える呪文や効果に対する全てのセーヴィング・スローに対して抵抗ボーナスを得る(ただし、呪文や効果がセーヴ可能な場合に限られる)。このボーナスは1+4レベルを超えるオカルティスト・レベル4毎に1に等しい。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
心術装具は敵の心を惑わせ、魅了する力をオカルティストに与える。
装具/Implements:楽器、兜、冠、首飾り、香炉。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが心術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
壮麗なる存在(超常)/Glorious Presence:装具はかつて身に着けていたものの存在感を思い起こさせる。装具の使用者は【魅力】を基準とする全ての技能判定と能力値判定に、装具に与えられた
念集積2ポイントごとに+1の技量ボーナスを与える。このボーナスの最大値は、1+オカルティスト・レベル4毎に1である。
基本念能力/Base Focus Power:心術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
心曇り(超常)/Cloud Mind:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、30フィート以内にいる敵1体の心を曇らせることができる。ヒット・ダイスがオカルティスト・レベル以下であれば、敵は1ラウンドの間
幻惑状態となる。ヒット・ダイスがオカルティスト・レベルより大きければ、敵は1ラウンドの間
よろめき状態となる。敵はこの効果を無効化するために意志セーヴィング・スローを試みることができる。セーヴの成否にかかわらず、目標は1日の間、この効果に
完全耐性を得る。これは[精神作用]効果である。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、心術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
束縛の紋様(擬呪)/Binding Pattern:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、生きているクリーチャーを
麻痺状態にする、念術エネルギーの束縛の紋様を作り出すことができる。君から30フィート以内にいるものは皆、意志セーヴィング・スローを試みることができる。セーヴに失敗すると、目標はオカルティスト・レベル2毎に1ラウンドの間
麻痺状態となる。自分のターンの終了時に、目標は新しい意志セーヴを試みることができ、成功すれば以降の持続時間を
よろめき状態に抑えることができる。これは[精神作用](強制)効果である。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
友好強制(擬呪)/Forced Alliance:標準アクションとして、君は生きているクリーチャーの精神を変質させ、自分を友や仲間のように感じさせることができる。クリーチャーが君と同じクリーチャー種別ならば、この能力は
念集積を1ポイント消費する。そうでない場合、2ポイント消費しなければならない。目標となったクリーチャーはこの効果を打ち消すために意志セーヴを試みることができる。セーヴィング・スローに失敗すると、クリーチャーは君を仲間であると見なし、君に危害を加えようとしなくなる(君の仲間に対してはそうではない)。君は自分を直接援護するようクリーチャーに呼び掛けることができる。ただしそうする場合、クリーチャーはこの効果を終了させるために毎ラウンドの終了時に新たな意志セーヴを試みることができる。セーヴで終了しなければ、この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。これは[精神作用](魅惑)効果である。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
襲撃鼓舞(擬呪)/Inspired Assault:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、生きているクリーチャー1体のやる気を高めることができる。クリーチャーは攻撃ロールに1+オカルティスト・レベル6毎に1の士気ボーナスを得る(18レベルの時点で最大の+4)。このボーナスは[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローにも適用される。このボーナスは1分間持続する。
精神妨害(擬呪)/Mental Discord:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、30フィート以内にいる生きているクリーチャー1体の精神を妨げることができる。クリーチャーはこの効果を免れるために意志セーヴィング・スローを試みることができる。このセーヴに失敗すると、クリーチャーは呪文効果に対して精神集中することができなくなる上、呪文を発動するには精神集中判定(DC=15+呪文レベルの2倍)に成功しなければならなくなる。呪文に思考要素が含まれる場合、効果を受けたクリーチャーはこの判定に-4のペナルティを受ける。この効果を受けている間、クリーチャーは全ての意志セーヴに-2のペナルティを受ける。この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンド持続する。
まどろむ心(擬呪)/Mind Slumber:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、君は生きているクリーチャー1体を深い精神的な睡眠に誘い、夢として世界を見せることができる。目標は君から30フィート以内にいなければならず、この効果を無効化するために意志セーヴィング・スローを試みることができる。セーヴに失敗すると、クリーチャーは眠りに落ちるが、夢として周囲の世界を知覚する。これによってクリーチャーが
伏せ状態になることはないが、手にしていたものを全て落としてしまう。クリーチャーはこの状態でいる間一切のアクションを取ることはできないが、
無防備状態ではない――夢の一部として危険に気付く。クリーチャーはオカルティスト・レベル毎に1ラウンドが経過するか、何らかのダメージを受けるまで眠ったままであり、このいずれかが起きると直ちに目が覚める。自分の各ターンの終了時に、目標はこの効果を終了させるために新たな意志セーヴィング・スローを行う。クリーチャーは目を覚ますことなく動いたり説明を受けたりすることができるが、目覚めない限り現在のマスから離れることはできない。これは[精神作用](強制)効果である。セーヴに成功したかどうかにかかわらず、目標は以降24時間の間、この効果に
完全耐性を得る。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
従え(擬呪)/Obey:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、生きているクリーチャー1体に命令を行うことができる。これは
コマンドとして機能する。目標は30フィート以内にいなければならず、君の命令を理解できなければならない。目標はこの効果を打ち消すために意志セーヴを試みることができる。クリーチャーが君と同じクリーチャー種別ならば、このセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。
占術系統の装具は予知と遠隔視に関する力を与える。
装具/Implements:占い板、水晶玉、眼鏡、ハロウ・デック、ヘッドバンド、本、レンズ。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが占術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
第三の目(超常)/Third Eye:装具は使用者に容易に見ることのできないものに気付く能力を与える。装具は
〈知覚〉判定に、込められた
念集積2ポイント毎に+1の洞察ボーナス(最大でオカルティスト・レベルまで)を与える。オカルティストが3レベル以上で、込められた
念集積が3ポイント以上ならば、装具は同時に
夜目も与える。オカルティストが5レベル以上で、込められた
念集積が6ポイント以上ならば、装具は同時に
暗視60フィートも与える(既に使用者が
暗視を持っている場合、装具は
暗視の有効距離を30フィート増加させる)。オカルティストが7レベル以上で、込められた
念集積が9ポイント以上ならば、装具は同時に
シー・インヴィジビリティの効果も与える。オカルティストが13レベル以上で、込められた
念集積が12ポイント以上ならば、装具は同時に
非視覚的感知60フィートも与える。オカルティストが19レベル以上で、込められた
念集積が15ポイント以上ならば、装具は同時に
擬似視覚30フィートも与える。
基本念能力/Base Focus Power:占術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
突然の閃き(擬呪)/Sudden Insight:君は即行アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、一瞬先に対する洞察を得ることができる。君が能力値判定、攻撃ロール、技能判定を行う前に、君はフリー・アクションでこの予見を使用することができる。そうすると、そのロールにオカルティスト・レベルの半分(最低1)に等しい洞察ボーナスを得る。君は予見をターンに1回だけ使用することができる。自分のターンの終了時までに使用しなければ予見は失われ、一切の利益を得ることはない。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、占術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
危機知覚(擬呪)/Danger Sight:君は割り込みアクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、有害な効果から自分を守ることができる。君が攻撃の目標となったり、特殊能力や呪文、罠に対するセーヴィング・スローを試みる際にこの能力を使用することができる。使用すると、君はACもしくはセーヴィング・スローにオカルティスト・レベルの半分に等しい洞察ボーナスを得る。このボーナスは次の攻撃もしくはセーヴィング・スローに対してのみ適用される。そのラウンドの終了時までに適用されなかった場合、この防護は失われ、何の利益も得られない。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
未来の注視(擬呪)/Future Gaze:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、将来に対する洞察を得ることができる。これは
オーギュリイとして機能し、術者レベルにオカルティスト・レベルを用いる。
精神の目(擬呪)/Mind Eye:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、精神の目――この魔法の感覚器官を通して君は見聞きすることができる――を作り出すことができる。精神の目は
不可視状態でサイズは極小、ACは18である。目にダメージが与えられると破壊されるが、呪文や魔法の武器でなければ傷つけることはできない。目は飛行移動速度60フィート(機動性は完璧)で移動し、君から1マイルまで離れることができる。君は目の移動方向を指定したり、目が感じた映像を受け取るために標準アクションとして精神集中を行わなければならない。精神の目は君が見るように見ることができる。すなわち、君の持つ追加の感覚(
暗視や
シー・インヴィジビリティなど)も保持する。精神の目は、オカルティスト・レベル毎に1分間持続する。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
物占い(擬呪)/Object Seer:君は全ラウンド・アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、自分が持つ物体1つから洞察を得ることができる。君は質問を1つ行うことができるが、その質問は何らかの形で物体と関わりのあるもの(その能力の特性、最後の保持していたクリーチャーの特徴、特定の出来事が起きたときにどこにあったかなど)でなければならない。君はアイテムを通して焼き付けられた念術的な印象として回答を受け取るが、しばしば暗号めいたものであったりうまく伝わらなかったりする。これ以外の点については、この能力は
コミューンとして機能する。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
強力なつながり(超常)/Powerful Connection:君が目標への物理的なつながりによるセーヴィング・スローへのペナルティを与える占術呪文(
スクライングなど)を発動する際、君は
念集積から1ポイントを消費することで、肖像、衣服、体の一部によるペナルティを2倍にすることができる。加えて、セーヴィング・スローを行える別の占術呪文を発動する際、君はその呪文の焦点具要素として目標と関わりのある物体、衣服、身体の一部を使用して
念集積を1ポイント消費することで、セーヴDCを2だけ増加させることができる。
監視の目(擬呪)/Watchful Eye:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、5フィート四方の範囲を監視する
不可視状態の感覚器官1つを30フィート以内に作り出すことができる。そのマスにクリーチャーが入ったなら、君は感覚器官が同じ次元界にいる限り、そのクリーチャーの精神的な映像を受け取る。感覚器官はオカルティスト・レベル毎に10分間起動し続ける。その像で君が眠りから覚めることはないが、目覚めたときに感覚器官が集めた映像を全て受け取ることになる。感覚器官は
インヴィジビリティや同様の魔法によって欺かれる。君は目を作り出す際に追加で
念集積のポイントを消費することで、追加で支払う1ポイント毎に目のサイズを5フィート四方ずつ増加することができる(10フィート四方、15フィート四方というように)。
変成術装具は物体とクリーチャーの特性を変えることができる。
装具/Implements:ヴェスト、サンダル、ブーツ、武器、ベルト。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが変成術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
肉体強化(超常)/Physical Enhancement:装具は使用者の肉体を強化する。装具に
念集積を込める際、肉体能力値(【筋】、【敏】、【耐】)から1つを選択すること。装具に込められた
念集積3ポイント毎に、その肉体能力値に一時的な+2の強化ボーナスを与える(1レベルの時点で最大+2。以降オカルティスト・レベル6毎に最大値は2ずつ増加する)。
基本念能力/Base Focus Power:変成術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
遺産の武器(超常)/Legacy Weapon:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費して武器1つに触れることで、その武器に強化ボーナスを与えることができる。このボーナスは1+オカルティスト・レベル6毎に1である(18レベルの時点で、最大の+4)。この能力で得られた強化ボーナスは武器の強化ボーナスと累積し、最大で+5となる。君は与える強化ボーナスを適切な量だけ減少させることで、最大ボーナス以下の市価ボーナスに該当する武器特殊能力1つをその武器に与えることができる。武器特殊能力を得るには、武器は最低でも+1の強化ボーナスを有していなければならない(この強化ボーナスは武器が元々持っていたものか、遺産の武器で与えられるもののいずれかであること)。いずれの場合でも、このボーナスは1分間持続する。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、変成術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
重力に逆らう心(擬呪)/Mind Over Gravity:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、自分に飛行移動速度60フィート(機動性は完璧)を与えることができる。この効果はオカルティスト・レベル毎に1分間持続する。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
哲人の接触(超常)/Philosopher's Touch:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費して武器1つに触れることで、その武器に特別な素材の特性1つを与えることができる。オカルティスト・レベル毎に1分の間、その武器は
ダメージ減少を考慮する際に冷たい鉄もしくは銀製の武器として扱われる。4レベルの時点と以降4レベル毎に、君はこの能力の使用において、追加で1つの武器にこの効果を同時に与えることができる(
念集積ポイントの消費量は1のまま)。11レベルの時点で、君は武器がアダマンティン製であるかのように扱うためにこの能力を使用することができるようになる(ただしこの効果は
ダメージ減少に対してのみ適用され、硬度には適用されない)。
素早さ(擬呪)/Quickness:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、自分もしくは接触した同意した生きているクリーチャー1体に、超常的な素早さと反応力を与えることができる。これは
ヘイストとして機能するが、ACと反応セーヴィング・スローへのボーナスは+2に増加する。この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
サイズ変更(擬呪)/Size Alteration:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、接触したクリーチャーのサイズを変えることができる。君はクリーチャーのサイズを1段階拡大ないし縮小することができる。これは
エンラージ・パースンもしくは
リデュース・パースンと同様に機能するが、クリーチャー種別の制限を受けない。クリーチャーが君に対して敵対的であれば、この能力を使用するには近接接触攻撃に成功しなければならず、クリーチャーが効果を無効化するために頑健セーヴを試みることができる。この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。この能力を、既にサイズを変える効果の対象となっているクリーチャーに使用することはできない。
急加速(擬呪)/Sudden Speed:君は即行アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、瞬発的な移動速度を自分に与えることができる。1分の間、君の地上移動速度は30フィート増加する。この能力はこの能力自身と累積しない。
念力の達人(擬呪)/Telekinetic Mastery:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、念力能力を自分に与えることができる。これは
テレキネシスとして機能するが、効果を維持するために精神集中する必要はなく、効果1つを使用するのに標準アクションを使用する。この効果はオカルティスト・レベル毎に1ラウンド持続する。この念能力を修得するには最低でも9レベルでなければならない。
防御術装具は守護と防護に関連する物体だ。
装具/Implements:アミュレット、外套、肩甲、聖印、盾、ブローチ、ベル、鎧。
共鳴能力/Resonant Power:オカルティストが防御術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
守りの護符(超常)/Warding Talisman:装具は不利な効果から守ってくれる。装具の使用者は装具に込められた
念集積2ポイント毎に、全てのセーヴィング・スローに+1の抵抗ボーナスを得る(最大で1+オカルティスト・レベル4ごとに1)。
基本念能力/Base Focus Power:防御術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
精神障壁(擬呪)/Mind Barrier:君は即行アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、有害なものから自分を守る、精神エネルギーの盾を周囲に作り出すことができる。この盾は合計でオカルティスト・レベル毎に2ポイントのダメージを防ぐ。盾は君の次のターンの開始時か、消費されるまで持続する。例えば君が5レベルなら、精神障壁は10ポイントまでのダメージを防ぐ。攻撃が命中して12ポイントのダメージを受けたなら、精神障壁は消費され、君は2ポイントのダメージを受ける。君はこの能力を割り込みアクションとして起動することもできるが、
念集積を1ポイントではなく2ポイント消費する。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、防御術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
至高の盾(超常)/Aegis:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費して鎧一式や盾1つに触れることで、強化ボーナスを与えることができる。このボーナスは1+オカルティスト・レベル6毎に1である(18レベルの時点で、最大の+4)。この能力で得られた強化ボーナスは鎧ないし盾の強化ボーナスと累積し、最大で+5となる。君は与える強化ボーナスを適切な量だけ減少させることで、最大ボーナス以下の市価ボーナスに該当する防具特殊能力1つをその鎧あるいは盾に与えることができる。防具特殊能力を得るには、鎧あるいは盾は最低でも+1の強化ボーナスを有していなければならない(この強化ボーナス鎧あるいは盾が元々持っていたものでも、至高の盾で与えられるものでもよい)。いずれの場合でも、このボーナスは1分間持続する。
エネルギー盾(擬呪)/Energy Shield:君は即行アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、自分をエネルギーによるダメージから守る盾を周囲に作り出すことができる。[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかのダメージを受けたなら、盾はそのダメージを吸収する(
プロテクション・フロム・エナジーと同様)。エネルギー立てはオカルティスト・レベル毎に5ポイントまでのエネルギーによるダメージを吸収することができる。この立ては1分が経過するか、吸収しきるまで持続する。この効果はそれ自身、
プロテクション・フロム・エナジー、
レジスト・エナジーと累積しない。君は割り込みアクションとしてエネルギー盾を起動することもできるが、
念集積を1ポイントではなく2ポイント消費する。この念能力を修得するには最低でも3レベルでなければならない。
打ち消しの球体(擬呪)/Globe of Negation:君は標準アクションとして
念集積から3ポイントを消費することで、固定された打ち消しの球体を作り出すことができる。この球体は直径10フィートで内側に向けた、あるいはこの範囲を通過した呪文の効果を全て打ち消す。これは
グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティと同様に機能するが、いかなるレベルの呪文にも効果がある。球体は合計で呪文レベルがオカルティスト・レベルまでの呪文を打ち消すことができ、その後球体は砕けてしまう。打ち消すことのできるレベルを超えたレベルを持つ呪文は残っている全てのレベルを失わせるが、呪文は弱まってしまう。このような呪文の目標となったクリーチャーは、その呪文の効果に対する全てのセーヴィング・スローに+4の状況ボーナスを得る。球体はオカルティスト・レベルに等しいラウンドまで持続する。球体の中を起点とする呪文には何の効果もない――範囲に入った呪文や発動した後の呪文にのみ効果がある。この念能力を修得するには最低でも11レベルでなければならない。
番兵(擬呪)/Loci Sentry:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、範囲一つに防備を配置することができる。この範囲は10フィート+オカルティスト・レベル毎に5フィートの最大半径を持つ。クリーチャーがこの範囲に入ると、番兵が君の精神から顕現し、侵入者を攻撃する。影響を受けたクリーチャーは意志セーヴに成功しなければ1ラウンドの間
幻惑状態となる。君は番兵が起動したことに直ちに気付く。番兵はオカルティスト・レベル毎に1時間が経過するか、起動するまで持続する。番兵を配置する際、君は番兵の効果に
完全耐性を与え、起動することがないよう、特定のクリーチャーを任意の数設定することができる。
対次元界防護(擬呪)/Planar Ward:君は標準アクションとして
念集積から2ポイントを消費することで、対次元界防護を自分の周囲にまとわせることができる。君が現在いる次元界出身でないクリーチャーは、君に対する攻撃に-4のペナルティを受け、そのようなクリーチャーが使用した呪文、
擬似呪文能力、超常能力に対するセーヴィング・スローに+4の状況ボーナスを得る。この防護は1分間持続する。
解体(擬呪)/Unraveling:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、魔法効果を解体することができる。これは目標型
ディスペル・マジック呪文と同様に機能するが、君は解体する効果に隣接しなければならない。この効果が念術魔法によって作られたものならば、君は解体するために行う術者レベル判定に+5のボーナスを得る。この効果が君の所有するものを目標としていた場合、君は自動的にこの判定に成功する。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
力術装具は防御と破壊のためのエネルギーを作り出し、指向性を与える能力を提供する。
装具/Implements:スタッフ、手袋、ロッド、ワンド。
共鳴能力/Resonant Powers:オカルティストが力術装具に
念集積を注入するたび、装具は以下の共鳴能力を与える。オカルティストが
念集積を解放するまで、装具の使用者はこの能力の利益を得る。
激しき念(超常)/Intense Focus:装具はダメージを与える力術の効果を放ち、強化する。この装具を使用する呪文の使い手は、持続時間が瞬間でダメージを与える力術呪文、もしくは持続時間が瞬間の
念能力を使用する際、追加でこの装具を焦点具要素に加えることができる。そうすると、呪文もしくは
念能力は装具に込めた
念集積2ポイント毎に1ポイント(最大で1+オカルティスト・レベル2ごとに1)の、その効果が与える種別のダメージをそれぞれのクリーチャーに与える。
基本念能力/Base Focus Power:力術装具の使用方法を修得したオカルティストは皆、以下の
念能力を得る。
エネルギーの光線(擬呪)/Energy Ray:君は機会攻撃を誘発する標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、遠隔接触攻撃として純粋なエネルギーの光線を放つことができる。この光線の距離は30フィート。光線は1d6+1レベルを超えるオカルティスト・レベル2毎に1d6ポイントのダメージを与える(3レベルの時点で2d6、5レベルの時点で3d6、というように。19レベルの時点で最大の10d6)。エネルギーの光線を放つ際、ダメージ種別([強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれか)を決定すること。
念能力/Focus Powers:基本念能力に加えて、力術装具の使用方法を身に着けたオカルティストは、
念能力クラス特徴に従い以下の念能力から選択して修得する。
エネルギーの爆発(擬呪)/Energy Blast:君は機会攻撃を誘発する標準アクションとして
念集積から2ポイントを消費することで、エネルギーの爆発を放つことができる。この爆発の距離は100フィートであり、5d6+5レベルを超えるオカルティスト・レベル2毎に1d6ポイントのダメージを与える(7レベルの時点で6d6、9レベルの時点で7d6、というように。19レベルの時点で最大の12d6)。爆発は半径20フィートの爆発範囲内にいるクリーチャーそれぞれにダメージを与える。クリーチャーは反応セーヴに成功すればダメージを半減できる。エネルギーの爆発を放つ際、ダメージ種別([強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれか)を決定すること。この念能力を修得するには最低でも5レベルでなければならない。
エネルギーの防護(擬呪)/Energy Ward:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、明滅するエネルギーの防護をまとうことができる。この能力を起動する際、君は[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]から1つを選択しなければならない。君はそのエネルギー種別に対する
抵抗10を得る。加えて君に対して近接攻撃や肉体武器による攻撃が命中した際、そのクリーチャーは1d6ポイントのこのエネルギー種別によるダメージを受ける。間合いのある近接武器による攻撃であれば、攻撃したものはこのダメージを受けない。13レベルと19レベルの時点で、この防護で得られる
抵抗は5ずつ増加し、19レベルの時点で最大の20となる。エネルギーの防護はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドだけ持続する。この念能力を修得するには最低でも7レベルでなければならない。
光の格子(擬呪)/Light Matrix:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、明滅する光で輝く球体を作り出すことができる。この球体は君の命令に従う。球体は
ライト呪文のように範囲を明るく照らす。君は球体に、自分の肩の上に浮かび、君と共に動くように指示を与えることができる。移動アクションとして、君は球体に君から30フィートまで離れて移動するように指示することができる。光の格子が君から30フィートを超えて離れると、君の肩の上に戻る。5レベル以上なら、君は30フィート以内にいる敵1体に近接接触攻撃を行うよう光の格子に命じることができる。この攻撃が命中すると、目標は頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると閃光により1d4ラウンドの間
盲目状態になる。攻撃が命中すると、目標がセーヴに成功するかどうかにかかわらず、光の格子は直ちに終了する。そうでなければ、光の格子はオカルティスト・レベル毎に1時間持続する。君は同時に光の格子を1つしか保持できない。もう一度この能力を使用すると、以前の格子は直ちに終了する。
光輝(擬呪)/Radiance:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費して武器1つに触れることで、その武器から光を放たせることができる。武器は松明のように光を放つ。[闇]呪文や能力において、この効果は0+オカルティスト・レベル2毎に1レベルの[光]呪文として扱われる。この光はオカルティスト・レベル毎に1分間持続する。加えて、武器が敵に対してクリティカル・ヒットを確定させると、使用者はこの効果を終了させることで、1d4ラウンドの間敵の周囲に光をまとわせることができる。こうして光っている間、目標は視認困難や
不可視状態の利益を受けることはできず、姿を隠すために
〈隠密〉判定を試みることもできない。光っている敵に対する攻撃ロールに、+2の状況ボーナスが得られる。
形状体得(超常)/Shape Mastery:範囲に効果を及ぼす力術呪文の発動の一部として、君は
念集積から任意のポイント(最大で【知力】修正値まで)を消費することで、消費したポイントに等しい数のマスを効果範囲から取り除くことができる。
力の壁(擬呪)/Wall of Power:君は標準アクションとして
念集積から1ポイントを消費することで、君は純粋なエネルギーの壁を作り出すことができる。この壁の長さはオカルティスト・レベル毎に5フィートまでである。この壁の高さは10フィートで厚さは1フィート。通過しようとする者、視線、効果線を妨げることはないが、通過した者にはダメージを与える。この壁は2d6+オカルティスト・レベル毎に1ポイントのエネルギーによるダメージを与える。この能力を使用する際、君は与えるダメージとして[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]から1つを選択しなければならない。この壁は真っ直ぐでなければならず、作成時にクリーチャーの接敵面を通過することもできない。この壁はオカルティスト・レベル毎に1ラウンドの間持続する。この念能力を修得するには最低でも9レベルでなければならない。
オカルティスト呪文 Occultist Spells
選択した装具系統に従い、オカルティストは以下の呪文を修得することができる。オカルティストが
装具クラス特徴で該当する装具系統を選択するまで、呪文はオカルティストの呪文リストに存在するとは見なさない。装具系統が選択されると、呪文解放型および呪文起動型の魔法のアイテムを使用する際に、その系統のリストの存在する全ての呪文がオカルティストの呪文リストに存在するようになる。アスタリスク(*)が付記された呪文は
Occult Adventuresに掲載されたものである。オカルティストは全ての呪文を念術呪文として発動する。
最終更新:2021年11月15日 23:41