文明的な種族が知る地下の脅威の中でも、毒持つサーペントフォークほど恐怖を喚起させる存在はほとんどいない。この全き邪悪である冷血の爬虫類は、絶え間なき侵略と隷属化、そして秘術の力を礎にした、長期に渡る帝国を築き上げた。傲慢と強欲に導かれて、彼らは這いずる神の名の下に戦争を行い、地下のクリーチャーと地上の住人を等しく従属させた。しかし、温血の人型生物が立ち上がり、ついにサーペントフォークを食い止めた。歴史はサーペントフォークと最高の人間の子孫との間で繰り広げられた大規模な抗争について語っており、緒戦は陽光の差す地上世界で行われ、それから何より深い地下の最奥へと舞台が移っていったという。
これらの戦争の最高潮において、劇的な事件がサーペントフォークの拠り所に衝撃を与え、その神々とのつながりが叩き切られて彼らは混乱の渦に飲まれた。サーペントフォークは撤退に追いやられた。子を抱えた指導者は地下深くで休眠に入り、闇の中で、敵よりも長生きし長く種を残すという戦略をとった。しかし何世代も何百年も時が過ぎたことで、今も活動するサーペントフォークは自分の根拠地を守ってはいるものの、退化した乱暴者となってしまった。元の高貴なる血が持つ偉大なる力を持って生まれるものはごくわずかだ――かつていた高貴なる高みから衰退の一途を辿ったことが、なによりこの種族にとって恥ずべきことなのだ。現在、彼らの真なる英雄は永遠の休眠にまどろんでいる。人間達がその力を失い、サーペントフォークが再び権力を手にする日を待ち望みながら。
失われた帝国の高みから見れば、サーペントフォークは種族的な変貌を遂げている。彼らが奉じる蛇神の影響力が衰えたことにより、純血種(
強大化サーペントフォーク・テンプレート)との格差がはっきりと目に見えるようになり、同時に
“退化した”サーペントフォークがより多く生まれる理由となっている。種全体に2つの血統は入り組んでいる――優れた知能を持つ純血種サーペントフォークが退化した乱暴者夫婦から生まれることもあれば、純血種から獣のような子供が生まれるかもしれない。とはいえ、全てのサーペントフォークは共通の絆で結ばれている。純血種は種族全体の生存を確かなものとするために、退化したサーペントフォークの力を利用する。
通常、一般的な純血種サーペントフォークは退化したサーペントフォークよりもわずかに背が高く、5~7フィート。しかし体躯はずっとやせていて、100~140ポンドあたり。退化したサーペントフォークはずっと立派な身体で、身長は4~6フィート、重量は180~220ポンド。全てのサーペントフォークが持つ鱗の色と模様は非常に様々で、色素や化粧を塗るものもいる。
サーペントフォークはかなりの長命で、一般に500年ほど生きる。しかし、かつて享受した文明の高みに自分達を戻すにあたり、いくつもの障害に直面している。退化したサーペントフォークが増えていることに加え、ほとんどのサーペントフォークは人生で1~2回しか子をなさない。夫婦になると、1年後までに子供ないし受精した卵を12ほど産み落とす――今では子を産むものが大部分だが、古来は卵を抱く方が一般的だった――。そして、子供が成体になるまでに50年ほどかかる。稀な生殖と長い成長期間のために、サーペントフォークは徐々に減少する人口に対して困難な闘いを続けている。この理由により、彼らは帝国を運営するために、精神を操った奴隷を多く使う社会となっていた。特に、鉱夫や建築と行った危険な仕事では、それが顕著であった。
サーペントフォークが食べるのはほとんどが肉――“劣った”知性のクリーチャーのものがとくに美味とされている――で、それに合わせて地下の植物からとれる奇妙な果物を、消化促進用に摂取する。食べられるとき、サーペントフォークは腹一杯詰め込む――休日や催しの間に行われる激しい食事を除き、この感覚を楽しませる行為は私的なものとされる。通常、サーペントフォークは月に一度しか食事をせず、肉を消化する数日間の前に、80~100ポンドの食糧を貪り食う。しかし彼らは食事を全くしないでも4ヶ月は生き延びることができ、宗教体験の浄化や複雑な秘術儀式の準備の一部として4ヶ月の絶食を行うものもいる。
サーペントフォークにとっては、
テレパシー能力を持たないクリーチャーは全て下級な存在であり、動物は奴隷または食糧としてのみ価値がある。サーペントフォークは仲間と互いに意思疎通し議論する間、ほとんど無音で距離を置く。サーペントフォークは自分達を動機付けするものを除き、道徳的な指針を持たない。私欲が最大の方針となるが、サーペントフォークは目的が一致すると信じられないほど有能になると知られている。このような状況には通常、戦争の収奪品や勝利を通して得られる秘術の伝承の山分けの約束が含まれる。信心深いサーペントフォークは蛇神の名の下に今も集まり、かつて知られていた高みを取り戻そうと願っている。サーペントフォークが成功すれば、その最高の子孫が冬眠から目覚め、地上世界に対する侵略と征服の新世代を導くだろう。
彼らの文化の中で、純血種サーペントフォークは人付き合いを避ける。生活空間を同種と共有するのではなく一人で過ごし、生涯で可能な限りの知識と能力を高めようとする。純血種サーペントフォークは他のクリーチャー(自分の子も含まれる)との感情的な接触を避ける。男女は繁殖の目的にのみ対となり、用が済めば個々の興味の探求へと戻る。同様に、飼っている奴隷や動物とも一切の絆を持たない。このようなクリーチャーは道具や日用品と見なされる。
純血種サーペントフォークは五感を満たす体験や、知的な挑戦に価値を置く。彼らはやりたいことをやって楽しみ、命がけのゲームや娯楽を通して、互いに決闘や価値ある奴隷の賭けに興じる。
再皮の蛇 A Snake Reskinned
人間社会との戦いの真っただ中に、サーペントフォークは敵に紛れ込む助けとなる不可解な変装で工作員を包む、極めて邪悪な技術を開発した。専用の培養槽に入れた錬金術油に長い間入ることで、サーペントフォークの志願者は儀式的な自殺を執り行う。その儀式の中で彼らは脱皮し、人間の肉体のそれを与えられる。この不可逆の処理は純血種のサーペントフォークにのみ機能する。この効果は
リインカーネイトと同様に新しい肉体を与えるが、新しい身体は無作為に決まるのではなく、特に人間が選ばれる。この“再誕した”サーペントフォークはその後人間社会に入り込み、サーペントフォークの帝国が成長し成功できるよう活動する、潜入スパイとして活動する。
この儀式をくぐり抜けたものは常にサーペントフォークの知性を保ったままだ。これには【知力】、【判断力】、【魅力】に対する種族ボーナスに加え、
擬似呪文能力、
テレパシー、[精神作用]に対する
完全耐性が含まれる。被験者の【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】は、
リインカーネイト呪文の説明に記載されているとおり、新しい種族(人間)によるものに変更される。彼らは人間に似ているが、再誕したサーペントフォークは他のサーペントフォーク以外には繁殖能力を持たず、このクリーチャーの内臓を注意深く調べれば、人間らしからぬ生態が明らかになる。
サーペントフォークは多くの特殊能力や独自の魔法を開発してきた。そしてそれにより、独自の生態構造を用いて優位を得てきた。これは人間や他の地上住人を侵略し、報復するという目的を満たすためのものだ。
サーペントフォークは以下の特技を使用することができる。
つるつるした鱗と柔軟な筋肉により、君は小さい場所に入り込むことができる。
前提条件:サーペントフォーク。
利益:君は
収縮共通モンスター能力を得る。これにより君は、自分の接敵面の1/4までの範囲を無理矢理入り込むことなく通り抜けることができ、自分の接敵面の1/8までの範囲を無理矢理入り込むことで通り抜けることができる。
君は呪文エネルギーを消費することで、
擬似呪文能力を再び使用することができる。
前提条件:秘術呪文の術者、術者レベル4、サーペントフォーク。
利益:君は秘術呪文スロット2つ、もしくは準備している呪文2つを消費することで、種族特性で得られた
擬似呪文能力を1回発動することができる。消費した呪文の呪文レベルはそれぞれ、君が発動しようとしている
擬似呪文能力のウィザード/ソーサラー呪文におけるレベル以上でなければならない。
君は近くの敵の顔面に毒を吹きかけることができる。
前提条件:サーペントフォーク。
利益:君は有効距離5フィートの二次的遠隔攻撃として、毒を吐きかけることができる。これは肉体攻撃であり、機会攻撃を誘発しない。毒が命中した目標は頑健セーヴ(DC=君の毒のDC)を行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間
盲目状態となる上、通常の君の毒の効果を受ける。君は噛みつき攻撃を行うラウンドにこの攻撃を行うことはできない(また、逆も同様)。毒を吐いた後、君は1d4ラウンドの間、毒を持つ噛みつきと毒の吐きかけを行うことができない。
君の尾は強靭で、尾による叩きつけを行ったりバランスをとるために尾を使用することができる。
前提条件:基本攻撃ボーナス+1、サーペントフォーク。
利益:君は尾を用いて尾による叩きつけ攻撃を行うことができる。これは二次的肉体武器であり、1d6ポイントの殴打ダメージを与える。加えて君は、バランスをとるための
〈軽業〉と君を自分のいるマスから移動させようとする試みに対するCMDに、+2の種族ボーナスを得る。
君は精神による意思の疎通に卓越しており、敵の精神を襲い弱めることができる。
前提条件:【魅】15、サーペントフォーク。
利益:標準アクションとして、君は自分の
テレパシーを用いて、武器の届く間合いにいるクリーチャー1体の精神攻撃に対する抵抗力を弱めようと意識を集中することができる。目標は意志セーヴ(DC=10+ヒット・ダイスの半分+【魅力】修正値)を行わねばならず、失敗すると1d6ポイントの非致傷ダメージを受けるとともに、[精神作用]効果に対して-2のペナルティを受ける。このペナルティは1d6ラウンドだけ持続する。これは[精神作用]効果である。君はこの能力を、1日にヒット・ダイスの半分に等しい回数だけ使用することができる。
サーペントフォークは以下の呪文を使用することができる。
サンダード・サーペント・コイル
Sundered Serpent Coil/切断された蛇のとぐろ
系統:召喚術(創造);
レベル:ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、サモナー3、メイガス3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(蛇の鱗1枚)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:5フィート四方の区画1つ
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文は
ブラック・テンタクルズと同様に機能するが、大型の切断された蛇を作り出す点が異なる。この切断された蛇は5フィートの間合い内にいる術者が指定した地面から伸び、クリーチャー1体に組みつく。標準アクションとして、術者はこのスネークに命じ組みついた目標を解放し、別のクリーチャー1体に攻撃対象を変えることができる。
スペルスティール
Spellsteal/呪文盗み
系統:防御術;
レベル:ウィザード/ソーサラー5、ウィッチ5、クレリック5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:クリーチャー1体
持続時間:瞬間および本文参照
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
術者は目標の呪文発動を妨げ、術者に魔法の知識を送るエネルギーの爆発を作り出す。
目標が呪文を準備する呪文の使い手の場合、目標は準備している3レベル呪文を1つ選択しなければならない。その呪文は直ちに失われる。目標が3レベル呪文を準備していない場合、準備している2レベル呪文1つを失う。同様にもし2レベル呪文も準備していない場合は1レベル呪文1つを失い、1レベル呪文も準備していない場合は何の効果も及ぼさない。目標が失った呪文が術者の
呪文リストにあるならば、術者は次のターンに(術者の術者レベルを使用して)この呪文を発動することができる。
目標が任意発動する呪文の使い手の場合、目標は直ちに使用できる3レベル呪文スロットを1つ失う。目標が使用できる3レベル呪文スロットを持っていない場合、2レベル呪文スロット1つを失う(以降、同様にレベルを下げながら処理をすすめること)。目標の修得呪文から1つを無作為に選択すること。この呪文が術者の呪文リストにある場合、術者は次のターンに(術者の呪文レベルを使用して)この呪文を発動することができる。
術者は盗んだ呪文を発動する際、焦点具要素や物質要素を提供しなければならない。
目標が2つ以上の呪文発動
クラスを有していた場合、効果を受けるクラスを無作為に選択すること。この呪文は
擬似呪文能力には何の効果ももたらさない。
この呪文により失われた呪文及び呪文スロットは、術者が発動する際に精神集中判定に失敗したものとして扱う――呪文及び呪文スロットは無駄になり何の効果ももたらさないが、そのキャラクターが次に呪文を準備したり呪文スロットを回復する時点で、通常通り回復する。
サーペントネックト・フレイル
この武器の頭部は絡み合った蛇でできた結び目のように見える。この姿では、このアイテムは高品質のヘヴィ・メイスとして使用することができる。合言葉により、頭部の蛇は3つの蛇に別れる。それぞれの蛇の尾は武器の柄につながっており、
+1スピード・ヘヴィ・フレイルとして機能する。合言葉を再び唱えると、この武器はメイス形態に戻る。
サーペンタイン・チョーカー
この精巧に作られた鋼鉄製の奴隷用首輪は黄鉄鉱がまだら模様に埋め込まれていて、その姿は模式化された自分の尾を食べる蛇を表している。このアイテムを機能させるには、大型サイズまでの生きているクリーチャーが
瀕死状態の時に、その首に取り付けなければならない。この首輪に手を触れて合言葉を口にしたクリーチャーは、以降11日の間、着用者のために仕事を1つ行わせたり、一連の行動をさせたりすることができる(これはちょうど、DC19の
ギアス/クエストの効果を受けたかのように扱う)。
着用者がこの行為から逸脱したり、仕事が終わる前に首輪を外そうと試みたりすると――自発的なものか他人に促されたものかにかかわらず――、着用者は
ギアス/クエストによるペナルティの代わりにこの首輪はしまり、窒息し始める(
サフォケーションの効果を受けた場合と同様)。窒息効果は使用者が
気絶状態になると終了する。首輪をつけたクリーチャーが首輪に触れて合言葉を再び唱えるか、呪われたアイテムであるかのように対処することで、
サーペンタイン・チョーカーは安全に取り外すことができる。
スネークバイター・アロー
この自律行動する木と金属でできた蛇は、手に取ると身を捩りシューッと音を立て、実際の蛇が行うように手にしたものを噛みつこうとする。
スネークバイター・アローを矢弾として使用するには、使用者はDC10の
〈動物使い〉もしくは野生動物との共感の判定に成功しなければならない。成功すれば、この矢は1分の間
+1シーキング・アローもしくは
+1シーキング・ボルトに姿を変える(これは蛇が修得している芸として扱う)。失敗すると蛇は1ラウンドの間、超小型の
ヴァイパーの使い魔のデータを用いて使用者を攻撃する。この矢弾が命中した目標はセーヴィング・スローに成功しなければ
ブラック・アダーの毒の強力版(頑健、DC20)の効果を受ける。手荒に扱われることがないよう、このアイテムは通常矢筒ではなく小袋に入れて運ばれる。
サーペントフォークの密偵は、地上世界における同胞たちの目である。哺乳類の帝国を記録し、その活動を報告する。
サーペントフォークの密偵/Serpentfolk Spy CR5
防御
AC 19、接触16、立ちすくみ13(+3外皮、+6【敏】)
HP 56(6HD;5d10+1d8+25)
頑健 +7、
反応 +12、
意志 +5
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 16
攻撃
移動速度 30フィート
近接 +1ショート・ソード=+12(1d6+2/19~20)、
噛みつき=+6(1d6、加えて“
毒”)または高品質のダガー=+12(1d4+1/19~20)、
噛みつき=+6(1d6、加えて“
毒”)
遠隔 高品質のハンド・クロスボウ=+12(1d4/19~20、加えて
ブラック・アダーの毒)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6
擬似呪文能力 (術者レベル4;精神集中+9)
戦術
戦闘中 サーペントフォークの密偵は毒を塗った武器と有毒な噛みつきで奇襲する前に、テレパシーによる挑発と自分の場所と異なる場所からの発話で敵を誘い、急き立てる。彼らは
ディスガイズ・セルフや
ブラー、
ミラー・イメージを用いて、自分達の本当の数と位置を悟られぬようにする。
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC16;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
サーペントフォークの密偵は、地上の
居住地の活動を観察し、権力者の姿、防備、そして賄賂や脅しでサーペントフォークの帝国に仕える可能性がある人物を注視する。ほとんどのサーペントフォークの密偵は、弱点の調査と地上世界への大規模な襲撃の準備という観点から自分の知識を記録するが、実際には多くの密偵(とその主)は心の中に当座の目標を持っている。密偵はしばしば強力な神官や秘術師に目をつけ、同僚の学者や単なる従者の振りをする事で、地下世界では利用可能になる準備のできていない知識や秘術の伝承を閲覧できるようにする。長い人生と爬虫類特有の我慢強さにより、彼らは組織に潜入して何年もの間埋没し続けることもある。そうして、彼らは目をつけたアーティファクトや墓所がその姿を見せるのを待ち続けるのだ。アーティファクトや墓所が現れると密偵は祭具とともに姿を消し、主の待つサーペントフォークの街へと逃げ帰る――その経路にいる温血種を殺しながら。
サーペントフォークの狩人は地下の故郷にある影に潜む達人である。境界を越えようとするものを殺し、この世界の眼前にある危険な明かりの中へ獲物を追跡する。
サーペントフォークの狩人/Serpentfolk Hunter CR6
防御
AC 20、接触13、立ちすくみ17(+7外皮、+3【敏】)
HP 66(7d10+28)
頑健 +10、
反応 +10、
意志 +4
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 17
攻撃
移動速度 30フィート
近接 高品質のシミター=+14/+9(1d6+6/18~20)、
噛みつき=+8(1d6+3、加えて“
毒”)
遠隔 +1コンポジット・ショートボウ=+12/+7(1d6+7/×3)
特殊攻撃 戦闘スタイル(“弓術”)、
得意な敵(人間+2)
戦術
戦闘中 サーペントフォークの狩人は
鋭敏嗅覚能力で敵を密かに追跡し、仲間と
テレパシーでやり取りしながら闇から矢を放つ。近距離戦闘が強いられるまでは遠隔攻撃で優位に立ち、近接戦になった時には毒性の噛みつきを用いて敵を捕え、食料や奴隷にする。
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC16;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
温血人型生物――特に人間――を追跡し、殺す訓練を受けたサーペントフォークの狩人は、賢く無慈悲な主にとっては強力だが切れ味の悪い道具である。ある地域を確保するために第一陣として送られる戦士になることが多く、地位の高い司祭や魔術師の護衛として使えていることもある。また、彼らは階級の低い専門的な
退化したサーペントフォークよりも強い権力と地位を持つこともある。純血種のサーペントフォークは、部下が純血種の指示や裁定に疑問を抱かない限り、階層付けを競わせるようにしている――犬の一団に地位を順序づけるように。
サーペントフォークが地下で生活しているという事実にも拘わらず、サーペントフォークの狩人は通常、特定の地形ではなく特定の敵に対処できるように訓練している。それにより、彼らは地上の街に襲撃を仕掛けるときにも、侵入してきた冒険者から洞窟都市を守る際にも、自分の仕事を等しく行える。可能な限り多様な状況に対処できるよう、純血種のサーペントフォーク1体には異なる得意な敵に専門化した異なる狩人が何人も従っていることもある。あるいは、地上に住む敵の中でも特に憎々しい種と戦うために、生まれたときから専門的な訓練を受けた部隊を有しているかもしれない。
サーペントフォークは知識を大切にする――そして真実を可能な限りぼかす術を知っている。
サーペントフォークの幻術士/Serpentfolk Illusionist CR8
防御
AC 21、接触17、立ちすくみ15(+4外皮、+1反発、+6【敏】)
HP 99(9HD;5d10+4d6+58)
頑健 +7、
反応 +11、
意志 +9
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 19
攻撃
移動速度 30フィート
近接 高品質のダガー=+8/+3(1d4/19~20)、
噛みつき=+2(1d6、加えて“
毒”)
擬似呪文能力 (術者レベル4;精神集中+8)
準備済みの幻術士呪文 (術者レベル4;精神集中+10)
戦術
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC17;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
何十年にも及ぶ卓越した秘術の研究により、サーペントフォークの幻術士は種族の才能を最大限に引き出した。地上世界では、彼らはしばしばサーペントフォーク集団や低級な鱗持つ人型生物のカルトの指導者となる。
サーペントフォークの骨預言者は死者と語り、死者のために語る――これには彼らが報じる死の神も含まれる。
サーペントフォークの骨預言者/Serpentfolk Bone Prophet CR11
防御
AC 23、接触13、立ちすくみ20(+1回避、+3外皮、+2【敏】、+7鎧)
HP 137(12HD;5d10+7d8+79)
頑健 +11、
反応 +11、
意志 +16
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 22
攻撃
移動速度 15フィート
近接 +1クオータースタッフ=+12/+7(1d6+2)、
噛みつき=+6(1d6、加えて“
毒”)
擬似呪文能力 (術者レベル4;精神集中+9)
修得オラクル呪文 (術者レベル7;精神集中+12)
戦術
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC17;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
サーペントフォークの骨預言者はその力を用いて奴隷を操り、死者を精神を持たない軍隊に変える。彼らはいつも異世界からやってくる神の頭蓋骨の囁きを耳にしており、その謎めいた言葉を秘術使いの同僚に伝える。
呪文剣士は魔法と複雑な剣技を組み合わせる。
サーペントフォークの呪文剣士/Serpentfolk Spellblade CR13
防御
AC 26、接触15、立ちすくみ22(+1回避、+4外皮、+1反発、+3【敏】、+7鎧)
HP 160(14HD;5d10+9d8+93)
頑健 +15、
反応 +14、
意志 +12
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 24
攻撃
移動速度 20フィート
近接 +2コローシヴ・シミター=+17/+12/+7(1d6+5/15~20、加えて1d6“強酸”)、
噛みつき=+9(1d6+1、加えて“
毒”)
遠隔 高品質のコンポジット・ロングボウ=+19/+14/+9(1d8+4/×3)
特殊攻撃 呪文撃、
呪文戦闘強化、
呪文戦闘(-2攻撃、+2精神集中)
擬似呪文能力 (術者レベル4;精神集中+7)
準備済みのメイガス呪文 (術者レベル9;精神集中+14)
戦術
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC17;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
呪文剣士は
退化したサーペントフォークの暴力的な力と、純血種の技術を魔法を混ぜあわせた存在だ。彼らはサーペントフォークの中でさえ謎めいた存在であり、皆に尊敬されている。
サーペントフォークの高位神官は、民衆の指導者である。
サーペントフォークの高位神官/Serpentfolk High Priest CR14
防御
AC 28、接触13、立ちすくみ25(+4外皮、+3盾、+3【敏】、+8鎧)
HP 182(15HD;5d10+10d8+110)
頑健 +15、
反応 +13、
意志 +17
完全耐性 [精神作用]効果、毒、麻痺;
呪文抵抗 25
攻撃
移動速度 20フィート
近接 +3アンホーリィ・ライト・メイス=+24/+19/+14/+9(1d6+6)、
噛みつき=+16(1d6+3、加えて“
毒”)
遠隔 高品質のライト・クロスボウ=+22(1d8+3/19~20)
特殊攻撃 悪の大鎌(5ラウンド、1回/日)、武器の達人(10ラウンド/日)、負のエネルギー放出10回/日(DC22、5d6)
擬似呪文能力 (術者レベル4;精神集中+9)
準備済みのクレリック呪文 (術者レベル10;精神集中+16)
戦術
一般データ
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつき―致傷型;
セーヴ 頑健・DC17;
頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);
効果 1d2【筋】;
治癒 2回連続のセーヴ成功。このセーヴDCは【耐久力】に基づいている。
翼をはためく音に、怒りのこもったシューッという音。その後に続くのが、この空飛ぶ蛇の存在である。
セルー/Seru CR3
防御
AC 15、接触14、立ちすくみ12(+1回避、+1外皮、+1サイズ、+2【敏】)
HP 22(3d10+6)
頑健 +5、反応 +5、意志 +2
攻撃
移動速度 20フィート、
飛行40フィート(標準)
近接 噛みつき=+6(1d4-2、加えて“
毒”)
遠隔 毒の唾液=+6遠隔接触(“
毒”)
特殊攻撃 毒、毒の唾液
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地上(密林、沼地、または地下)
編成 単体、2体、または巣(3~8)
宝物 なし
特殊能力
毒(変則)/Poison 噛みつきもしくは“毒の唾液”―致傷型;
セーヴ 頑健・DC15;
頻度 1回/分(6分間);
効果 1【耐】ダメージ、加えて1分の間
盲目状態;
治癒 1回のセーヴ成功。
毒の唾液(変則)/Spit Venom 標準アクションとして、セルーは30フィートまで毒の唾を吐き出すことができる。これは射程単位を持たない遠隔接触攻撃である。この攻撃が命中した敵は、セルーの毒に曝される。
セルーは地下に住む
テレパシーを備えた毒蛇であり、蝙蝠の翼を持つ。このクリーチャーはサーペントフォークと長きに渡る特別な関係を築いており、人間との戦争においてサーペントフォークを支援するために、蛇神がこの翼持つ蛇を生み出したという伝説もある。独自の文化を持つほどの知性を持つセルーの多くは、サーペントフォークの集落とは完全に分かれて生活する。しかし、サーペントフォークのウィザードの多くは使い魔の絆を結ぶためにセルーを探し求める。セルーの使い魔を使用するには、呪文の使い手は
《上級使い魔》特技を持ち、悪属性で、7レベル以上の秘術呪文の使い手でなければならない。
セルーは生来の捕食者であり、
鋭敏嗅覚を用いて獲物を追跡することを好む。攻撃の準備が整うと、彼らは獲物の目に毒を吐きかけ、不意討ち戦略を仕掛けて目標を弱体化させる。分が悪くなったり毒に耐えられる者達であるとわかると、セルーは逃亡し、洞窟の岩場に隠れようとする。
サーペントフォークは、しばしばセルーを国境の監視に用いる。彼らは破壊活動かつ諜報活動をする間者として仕え、異邦人が現れたことをすぐに主に伝えられる。セルーは時に
退化したサーペントフォークと友好関係を結ぶ。特に仲間や追跡者として襲撃団に加わる。あるいは、主の代弁者として振る舞い彼らに司令を下すこともある。
成体のセルーは重量およそ20ポンド、身体は3フィートの長さで翼を広げると幅は5フィート。妊娠した雌は、毎年2~5個の卵を産み落とす。しかし生まれるまでにその多くが地下の捕食者の餌食となってしまう。セルーの平均寿命は25年。
様々な場所や背景でサーペントフォークと遭遇しうる。地下であれ地上であれ、彼らは敵を欺き意のままに操ろうとする。そうして世界で何より搾取を好む文明の代表として他人を操ろうとする。サーペントフォークの狩猟隊はしばしば居住区を襲い、生存者を奴隷にする――こういった奴隷は労働者や有益な戦士、食事となる。巡礼隊は破滅をもたらす蛇神の聖地の探索行に赴く。地上に住むものには気付かれていないが、幻術士と密偵は他の社会の権力構造に侵入しようといつも活動している。彼らは求めるものを望み、忌み嫌うものを引き裂こうと活動を続ける。
狩猟隊(CR8) Hunting Party
サーペントフォークの狩猟隊は巣から遠くはなれたところに足を伸ばし、探索、侵略、他のクリーチャーの奴隷化を継続する。追跡の経験者が常に一団を率いて、通常は邪悪な補佐官を援護する。この一団のより乱暴な者達に対して、彼らはテレパシーで静かに指令を下し、戦闘に向け檄を飛ばす。
強大化サーペントフォーク/Advanced Serpentfolk CR4
XP 1,200
HP 42
退化したサーペントフォーク/Degenerate Serpentfolk CR4
XP 1,200
HP 47
XP 2,400
HP 66
密偵団(CR9) Spy Ring
サーペントフォークの密偵が徒党を組むと、通常2人の指導者の指揮下に5人以上の者たちが付き従う。指導者以外の者は自分の存在を隠すため、もっぱら
ディスガイズ・セルフに頼るか、再皮の儀(201ページの
サイドバーを参照)を受けたものとなる。彼らは敵の計画を妨害し、サーペントフォーク帝国の力を高めることのできる魔法の伝承を盗むために活動する。
強大化サーペントフォーク(3)/Advanced Serpentfolk CR4
XP 各1,200
HP 各42
サーペントフォークの密偵(2)/Serpentfolk Spies CR5
XP 各1,600
HP 各56
巡礼隊(CR12) Pilgrimage
宗教は多くのサーペントフォークの動機付けとなる。彼らは半ば死んだ蛇神から奇妙な夢や幻視を授かり、それに従う――その神格は彼らを他のすべての種族との戦争へとけしかけるのだ。戦場と聖地がこのような巡礼隊を引き寄せる。彼らは守護神を満足させるために、殺戮と摂食を狂ったように行う。骨預言者はしばしばこのような逗留の指揮を執る。護衛と用心棒代わりに、神官少々と
退化したサーペントフォークを伴う。
サーペントフォークの骨預言者/Serpentfolk Bone Prophet CR11
XP 12,800
HP 137
サーペントフォークの狩人(3)/Serpentfolk Hunters CR6
XP 各2,400
HP 各66
最終更新:2024年11月18日 00:14