上級クラス
出典 Adventurer's Guide 68ページ
グレイ・コルセアーは海上の奴隷商を処罰するものであり、既存の
クラス 能力を海上での長期任務に適した専門性で増強する。しかし、グレイ・コルセアーは陸上での活動にも長けていなければならない。彼らはしばしば、奴隷商が売り場や残虐行為の中継地として利用している、島の拠点や遠隔地を海上から襲撃することを期待されているからだ。
グレイ・コルセアーは大鷲騎士団が正式に発足する前から存在していた。彼らは当初から奴隷制との戦いを重視していたが、初期は私掠船ではなく本当の海賊として活動していた。
スティール・ファルコン の海軍部門として大鷲騎士団に統合されたことで、彼らは内海地域で驚くほどの存在感を示すようになり、アンドーランの直接的な支援もあって、この私掠船は力を持つようになった。
この
上級クラス に属する自由戦士らは、ベルフラワー連絡網の協力者よりも暴力的かつ攻撃的な方法で奴隷制と戦うための行動を模範とし、地上の奴隷制ではなく、奴隷の海上貿易の破壊に焦点を当てている。グレイ・コルセアーの船では、元素の力を操り魔法による転送を行う能力を持つ呪文の使い手と同じように迅速で機敏な戦闘員の需要も高い。この上級クラスはそれを反映し、そのようなキャラクターに航海技術や奴隷救出のコツを高めつつ、専門分野を選ぶ機会を与えてくれる。
必要条件
グレイ・コルセアーになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :4+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d8。
クラス能力
グレイ・コルセアー上級クラスのクラス特徴は以下の通り。
得意な港(変則)/Favored Port 組織の善行の結果として、グレイ・コルセアーは解放された奴隷とその家族との間に、一生続く同盟関係と友情を築く。グレイ・コルセアーは沿岸地域にある任意の居住区1つを得意な港として選択できる。その居住区にいる間、グレイ・コルセアーは全ての
〈威圧〉 、
〈交渉〉 、
〈知識:地域〉 、
〈はったり〉 判定、イニシアチブ判定、意志セーヴに+2のボーナスを得る。グレイ・コルセアーは得意な港で宿代や食事代を支払う必要がない。3レベルの時点と以降2レベル毎に、グレイ・コルセアーは別の得意な港を1つ選択できる。グレイ・コルセアーは得意な港を母港とする船に乗っている間も、得意な港のボーナスを得る。
灰の熟練/Gray Focus :グレイ・コルセアーの訓練により、グレイ・コルセアーは奴隷救出や奴隷商の討伐を伴う水上生活で特に適合する、限定的なクラスの力や才能と相乗効果を発揮する。グレイ・コルセアーとして最初のレベルを得るとき、グレイ・コルセアーは灰の熟練として以下のクラス――インヴェスティゲイター、インクィジター、ウィザード、クレリック、ガンスリンガー、スワッシュバックラー、ソーサラー、サイキック、バード、ファイター、メイガス、メスメリスト、ローグ――から1つを選択しなければならない。
呪文発動クラスを選択した場合、グレイ・コルセアーは泳いでいるときや船上にいる間、激しい運動をしているときに呪文発動に必要となる精神集中判定に自動的に成功する。
呪文発動能力を持たないクラスを選択した場合、グレイ・コルセアーは船上にいる間や水泳中に機会攻撃範囲を通過したとしても、機会攻撃を誘発しない。ただし、自発的に誘発することを選択してもよい。
上記のクラスのレベルをいずれも持たないグレイ・コルセアーも灰の熟練としてクラスを1つ選択しなければならないが、選択したクラスのレベルを得るまでは、灰の熟練や
灰の恩恵 (後述)による利益を得ることはない。灰の熟練のクラスで最低1レベルを獲得すると、グレイ・コルセアーのクラス・レベルから得られる適切な能力と恩恵を即座に得ることができる。
灰の恩恵/Gray Boon :2レベルの時点と以降2レベル毎に、グレイ・コルセアーは
灰の熟練 で選択したクラスのクラス特徴のいくつかを得る。そうするには、選択したクラスのレベルを最低でも1レベル有していなければならない。
灰の熟練 クラスがインクィジター、ウィザード、クレリック、ソーサラー、サイキック、バード、メイガス、メスメリストのいずれかの場合、グレイ・コルセアーは選択したクラスのレベルを追加で1レベル得たかのように1日の呪文数を得る。
灰の熟練 クラスがガンスリンガー、スワッシュバックラー、ファイターのいずれかの場合、グレイ・コルセアーはボーナス戦闘特技を1つ得る。
灰の熟練 クラスがインヴェスティゲーターの場合、グレイ・コルセアーは調査打撃+1d6を得る。これはインヴェスティゲーターのクラス特徴と同様に機能する。この追加ダメージは他の要因による調査打撃と累積する。
灰の熟練 がローグの場合、グレイ・コルセアーは急所攻撃+1d6を得る。これはローグのクラス特徴と同様に機能する。この追加ダメージは他の要因による急所攻撃と累積する。
縄の熟知(変則)/Know the Ropes :グレイ・コルセアーは船の索具の中で多くの時間を過ごすが、それは最も良い眺めを得られるからだ。2レベルの時点で、ロープや索具を登っている間、グレイ・コルセアーは
〈登攀〉 判定に+4の状況ボーナスを得るとともに、そうする間に片手をなにものにも占められていない状況にしているだけでよい。加えて、このような状況で、グレイ・コルセアーは“登攀速度の上昇”を使用してもペナルティを受けず、ACに対する【敏捷力】ボーナスを失うこともなく、ダメージを受けたときに落下を避けるために
〈登攀〉 判定を行う必要もない。
奴隷商死すべし(変則)/Slaver Slayer :3レベルの時点で、グレイ・コルセアーは奴隷商あるいは奴隷所有者であることを知っている目標に対して行う、武器を用いた攻撃ロールとダメージ・ロールに+2のボーナスを得る。このボーナスは6レベルの時点で+4に、9レベルの時点で+6に上昇する。グレイ・コルセアーはこのような目標に対して自動的にクリティカルを確定させる。
安堵の呼吸(擬呪)/Breathe Easy :自暴自棄になった奴隷商は生きた荷物を海に捨ててしまうことがある。そのためグレイ・コルセアーは奴隷が波から引き上げられるまで、生き延びるのを助けなければならない。4レベルの時点で、グレイ・コルセアーは1日1回、擬似呪文能力として
ウォーター・ブリージング を発動できるようになる。術者レベルはグレイ・コルセアーのクラス・レベルに等しい。グレイ・コルセアーはこの能力を移動アクションとしても、割り込みアクションとしても使用できる。移動アクションで使用する場合、この能力はクリーチャー1体にのみ作用し、距離は120フィートとなる。割り込みアクションで使用する場合、この能力はクリーチャー1体にのみ作用し、距離は60フィートとなり、持続時間は1分/レベルに減少する。グレイ・コルセアーはこの能力を7レベルの時点で1日2回、10レベルの時点で1日3回使用できるようになる。
動じぬ決意(変則)/Grim Resolve :グレイ・コルセアーは奴隷船1隻で多くの人が一生かけて経験するよりも多くの苦しみを経験した。しかしそれはグレイ・コルセアーの決意を固くするだけだった――彼らは死よりも悪い運命があることを、十分に知っている。5レベルの時点で、グレイ・コルセアーは[恐怖]効果に対する完全耐性を得る。加えて、ヒット・ポイントが0未満にまで減少した際、容態安定状態になるための試みに自分の【判断力】ボーナスを加える。
自由の授与(擬呪)/Grant Freedom :9レベルの時点で、グレイ・コルセアーは常時効果を発揮している擬似呪文能力として、
フリーダム・オヴ・ムーヴメント の効果を得る。有効術者レベルはクラス・レベルに等しい。即行アクションとして、グレイ・コルセアーはこの効果を接触したクリーチャー1体に転送することができるが、この場合、効果は有効術者レベル毎に1分しか持続しない。このようにする場合、グレイ・コルセアーはこの能力の利益を24時間後に回復する。
自由自在(擬呪)/Whisk to Freedom :グレイ・コルセアーは風と一体となるために風を利用するのに十分な時間を費やした。10レベルの時点で、グレイ・コルセアーは擬似呪文能力として
ウィンド・ウォーク と
ワード・オヴ・リコール を使用できるようになる。これらの術者レベルは10であり、それぞれ1日1回使用できる。
ワード・オヴ・リコール はグレイ・コルセアーをグレイ・コルセアーの船へと帰還させる。
アンドーランの国境内では、ゴールデン・リージョネアは精鋭部隊の一員として、国の軍隊とともに独立して任務に就く。これらの有能な現場指揮官や訓練士は、特定の地域の要望に合わせて調整を行い、近くにいる特定の脅威に対抗するために、その特別な才能を発揮することが多い。ヴァーデュラン森では怒れるフェイが、キャンドルストーン洞窟では油断のならない
コボルド の罠が、ダークムーン谷では危険なワーウルフが、ゴールデン・リージョネアとその祖国を守る使命を脅かしている。アンドーランの町や都市では、奸智に長けた
タルドール の毒使いや
シェリアックス の
デヴィル 崇拝者、オケノの賞金稼ぎといった外国勢力の密偵や邪悪な調査員を阻止するためにゴールデン・リージョネアの部隊が活動している。
上記に加えて、ゴールデン・リージョネアの任務は何よりも国内の治安維持である。彼らはアンドーラン人と軍団の他の団員を確実に守るための防衛戦術と戦略を兵に徹底して教えている。従って、典型的なゴールデン・リージョネアの兵士は大胆な勇気を示し、自分が守る人々と驚異の間にその身を置くことを躊躇しない。待ち伏せや無謀な攻撃はゴールデン・リージョネアを刺激し、彼らを無私の勇気と大胆な行動へと駆り立てる。故郷から何百マイルも離れた場所にいても、ゴールデン・リージョネアは味方とアンドーランの理想を守るために、その技術と戦闘能力を発揮する。
ゴールデン・リージョネア候補者の大部分は、アンドーラン軍の諸階級から選び出される。しかしゴールデン・リージョネアは特殊技能を持つ、伝統的でない兵士を数多く採用している。志願者はアンドーランの理想である平等、自由、正義への献身を証明するとともに、大鷲騎士団の先輩からの推薦状、あるいは特殊な状況下ではアンドーランの立法機関、人民評議会の一員から個人的な推薦状を受け取らなければならない。
必要条件
ゴールデン・リージョネアになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
属性 :いずれかの善。
防具の習熟 :重装鎧に対する習熟。
基本攻撃ボーナス :+5。
技能 :
〈威圧〉 5ランク、
〈交渉〉 5ランク。
特殊 :先輩の大鷲騎士団員が組織へとキャラクターを招待しなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :2+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d10。
クラス能力
ゴールデン・リージョネア上級クラスのクラス特徴は以下の通り。
武器と防具の習熟 :ゴールデン・リージョネアは全ての単純武器と軍用武器、全ての鎧と盾に対する習熟を得る。
権威ある命令(変則)/Authoritative Command 移動アクションとして、ゴールデン・リージョネアは30フィート以内にいて自分の姿を見、声を聞き、理解できる味方に命令を下すことができる。指示を下せる味方の人数はキャラクター・レベルの半分までである。選択した味方1人以上がゴールデン・リージョネアの命令に従っている限り、ゴールデン・リージョネアと命令に従った味方は、1ラウンドの間、攻撃ロール、武器ダメージ・ロール、セーヴィング・スロー、アーマー・クラスに+1の技量ボーナスを得る。効果を受けた味方はこれらの命令に従わなければならないわけではないが、そうしない場合にはこれらのボーナスを得られない。6レベルの時点で、このボーナスは+2に増加する。8レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアは権威ある命令を即行アクションで使用できるようになる。
危険への反抗(変則)/Defy Danger :ゴールデン・リージョネアは以下に示す危険のうち1つに対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。(魅惑)と(強制)、呪い、病気、恐怖、毒、罠、クリーチャー種別1つ(レンジャーの得意な敵一覧から選択する)が持つ生来の魔法能力(クラス・レベル以外から得た擬似呪文能力と超常能力)。5レベルの時点と9レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアは異なる危険1つに対して追加で+2のボーナスを得る。その代わりに、ゴールデン・リージョネアは以前に選択していた危険のボーナスを2だけ増加させてもよい。
軍団特技/Legion Feats :ゴールデン・リージョネアは示されたレベルで以下のボーナス特技を得る。前提条件を満たしている必要はない。2レベル―
《足止め》 、4レベル―
《ボディガード》 APG 、6レベル―
《庇う》 APG 、8レベル―
《速やかなる援護》 APG 。対応するレベルで得られる特技をすでに修得している場合、ゴールデン・リージョネアは代わりに前提条件を満たす別の戦闘特技1つを修得できる。
迎撃(変則)/Intercept :2レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアは
《足止め》 特技を使用したときの戦技判定にクラス・レベルの半分に等しいボーナスを得る。ゴールデン・リージョネアは自分の機会攻撃範囲を通過するための
〈軽業〉 を敵が試みる際、同じボーナスを自身のCMDに加える。
連携防御(変則)/United Defense :2レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアは即行アクションとして味方1体を選択できる。その味方に隣接している限り、ゴールデン・リージョネアは自分のアーマー・クラスに-1のペナルティを受け、選択した味方はACに+2の回避ボーナスを得る。6レベルの時点と10レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアのACは追加で-1ずつペナルティを受け、味方に与える回避ボーナスは追加で2ずつ増加する。
味方の応報(変則)/Allied Retribution :3レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアが60フィート以内にいるクリーチャーが味方や自分を含む友好的なクリーチャーを攻撃している姿を見たとき、その攻撃したものを指定敵対者に選択できる。そうすると、ゴールデン・リージョネアはクラス・レベル毎に1ラウンドの間、指定敵対者に対する攻撃ロールと武器のダメージ・ロールに+1の士気ボーナスを得る。ゴールデン・リージョネアは自分のクラス・レベルの1/3以下の指定敵対者を選択できる。既に選択している指定敵対者の数が上限に達している場合、以前に選択した指定敵対者から1体を選んで味方の応報の効果を終了させることで、新たな指定敵対者を選択できる。ゴールデン・リージョネアはすでに指定敵対者として選択したクリーチャーが再び味方や友好的なクリーチャーを攻撃した場合、効果の持続時間を再設定するように再度選択できる。7レベルの時点で、士気ボーナスは+2に増加する。
援護強化(変則)/Improved Aid :4レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアが戦闘中に援護アクションの使用に成功したなら、味方の攻撃ロールあるいはACへのボーナスは1だけ増加するようになる。9レベルの時点で、このボーナスはさらに1だけ増加する。
戦線維持(変則)/Hold the Line :5レベルの時点で、クリーチャーがゴールデン・リージョネアの機会攻撃範囲でかつ隣接しているマスから離れるために5フィート・ステップを行ったか、クリーチャーがそのような範囲で離脱アクションを行ったなら、そのようなアクションはゴールデン・リージョネアから機会攻撃を誘発するようになる。
先読み攻撃(変則)/Preemptive Strike :7レベルの時点で、ゴールデン・リージョネアは自分の機会攻撃範囲のマスに侵入しようと移動してきた敵に対して機会攻撃を行うことができるようになる。ゴールデン・リージョネアはその移動が通常なら機会攻撃を誘発するかどうかに拘らずこの機会攻撃を行うことができる。ゴールデン・リージョネアこの能力を1日に各敵に1回まで、1ラウンドに1回だけ使用できる。
返報(変則)/Retaliate :9レベルの時点で、1ラウンドに1回、ゴールデン・リージョネアの機会攻撃範囲にいるクリーチャーがゴールデン・リージョネアに隣接する味方に攻撃を命中させたなら、ゴールデン・リージョネアはそのクリーチャーに対して機会攻撃を1回行えるようになる。
解放の守護者(変則)/Guardian of Liberty :10レベルの時点で、1日1回割り込みアクションとして、ゴールデン・リージョネアは攻撃ロール1回もしくはセーヴィング・スロー1回を再ロールするか、敵がゴールデン・リージョネアもしくは隣接している味方に対して行った攻撃ロールを再ロールさせるかすることができる。後者については、攻撃ロールの結果が明らかになった後に使用できる。
出典 Adventurer's Guide 70ページ 、
Andoran, Spirit of Liberty 22ページ
スティール・ファルコンはアンドーランの精神的、物理的な先兵である。彼らは必要と思われることを何でもして政府の哲学的思想を広める。例えば、外国の貴族を買収して内部情報を得たり、奴隷となった人々の鎖を解いたり、友好的ではない土地で広く反乱を起こしたりといったことだ。ときには特使や外交官として活躍することもあるが、スティール・ファルコンが敵地で生き延びて任務を遂行するには、様々な技術を身に着けていなければならない。スティール・ファルコンにとって、仲間と分かち合う友情と同じように重要なのが、罠を利用する能力だ。また、敵の感情を操り、外交的な解決を図ることで解決できる問題もあれば、戦闘以外に解決策がないものもある。
大鷲騎士団の中でも、スティール・ファルコンは自己中心的で自己顕示欲が強いと言われている。アンドーラン人でないものの多くが、スティール・ファルコンはアンドーラン人の顔にして声であると考えている。彼らが大言壮語を吐くと認識されている理由の大半は、部門間のライバル関係の結果に過ぎない。スティール・ファルコンはときに自慢話をすることもあるが、彼らの特徴はそれよりも共通の熱意、献身、無私、外交的な洞察力である。彼らは大鷲騎士団の他の部門における自分の評判をよく理解しているが、アンドーランの継続的な成功のためには、3部門すべてが必要であることを理解している。だからこそ、彼らは禁欲的に、忍耐強く耐え忍んでいるのだ。
必要条件
スティール・ファルコンになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :4+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d10。
クラス能力
スティール・ファルコン上級クラスのクラス特徴は以下の通り。
奴隷商の敵(変則)/Enemy of Slavers :当初から、スティール・ファルコンは戦闘や交渉事の両方において、奴隷商とのやり取りに重点を置いて訓練を行ってきた。スティール・ファルコンは奴隷商あるいは奴隷所有者に対する
〈真意看破〉 、
〈生存〉 、
〈知覚〉 、
〈知識〉 、
〈はったり〉 判定に+2のボーナスを得る。同様に、そのような相手に対する武器攻撃ロールと武器ダメージ・ロールに+2のボーナスを得る。このボーナスは5レベルの時点で+4に、9レベルの時点で+6に増加する。これは得意な敵によるボーナスとして扱う。スティール・ファルコンが他のクラスから得意な敵によるボーナスを得ており、奴隷商かつ他の種別の得意な敵として扱われる場合、ボーナスは累積せず、いずれか高い方のみを用いる。
自由の心(変則)/Heart of Freedom :スティール・ファルコンは(強制)(魅惑)効果、あるいは自身の肉体や精神に憑依しようとする試みに対するセーヴィング・スローに、+4の士気ボーナスを得る。
自活する船乗り(変則)/Sailor and Survivalist :スティール・ファルコンは
〈職能:船乗り〉 判定と、自然の中で暮らしたり自然の中で道に迷わずに進んだりするための
〈生存〉 判定にクラス・レベルを加える。
大鷲の幸運(変則)/Luck of the Eagle :2レベルの時点で、1日1回、スティール・ファルコンはいかなるd20ロールであっても、その結果を知る前に再ロールすることができるようになる。出目が悪くなったとしても、再ロールした結果を使用しなければならない。スティール・ファルコンは大鷲の幸運を6レベルの時点で1日2回、10レベルの時点で1日3回使用できるようになる。
英雄的な演説(超常)/Heroic Speech :3レベルの時点で、スティール・ファルコンはアンドーランの偉大さ、英雄性、理想に関する物語で味方を鼓舞できるようになる。この能力はバードの
勇気鼓舞の呪芸 と同様に機能するが、効果を決定する際、スティール・ファルコン・レベルをバード・レベルとして扱う。もしスティール・ファルコンがバード・レベルを有している場合、この能力とバードの勇気鼓舞の呪芸能力の効果を決定する際、バード・レベルとスティール・ファルコン・レベルは累積する。スティール・ファルコンはこの能力を1日にクラス・レベル+【魅力】修正値に等しいラウンド数だけ使用できる。
自然罠(変則)/Natural Traps :ゲリラ戦活動の一環として、スティール・ファルコンは罠を作る際に自然環境を活用する方法を身につける。3レベルの時点で、スティール・ファルコンはボーナス特技として
《レンジャーの罠学習》 UM を得る。スティール・ファルコンはこの特技における、通常の
〈生存〉 5ランクの前提条件を無視できる。この特技のルールに従い、スティール・ファルコンは特別なレンジャーの罠を1つ(足輪の罠、アラームの罠、スウォームの罠、毒の罠、印付けの罠、爆発の罠、火の罠、燃え上がる罠のいずれかから選択すること)修得する。スティール・ファルコンは6レベルの時点で2つ目の罠を、9レベルの時点で3つ目の罠を修得する。罠を使用できる回数はクラス・レベル+【判断力】ボーナスに等しい。
同志の絆(変則)/Comrade's Bond :4レベルの時点で、スティール・ファルコンの自由への愛と奴隷制への憎しみは非常に高まり、仲間にも同様の感情を呼び起こせるようになる。1日1回、移動アクションとして、スティール・ファルコンは自分の味方に、視界内にいる条件を満たした目標全てに対して
奴隷商の敵 によるボーナスの半分を与えることができる。味方は30フィート以内にいて、スティール・ファルコンの姿を見、声を聞くことができなければならない。このボーナスはスティール・ファルコンの【魅力】ボーナス(最低1)に等しいラウンド数だけ持続する。このボーナスは味方が持つ得意な敵によるボーナスとは累積せず、どちらか高い方だけを用いる。7レベルの時点で、スティール・ファルコンはこの能力を1日2回、即行アクションで起動できるようになる。10レベルの時点で、スティール・ファルコンはこの能力を1日3回、フリー・アクションで起動できるようになる。
高度援護(変則)/Superior Aid :4レベルの時点で、援護アクションを行う際、スティール・ファルコンは味方の攻撃ロールあるいはアーマー・クラスに、通常の+2ではなく+4のボーナスを与えるようになる。
ささやかな心理操作(変則)/Subtle Manipulator :5レベルの時点で、スティール・ファルコンは全ラウンド・アクションで目標のことを学び、目標の意志セーヴに対して
〈真意看破〉 判定を試みることができるようになる。成功したなら、スティール・ファルコンはその目標に対して行う
〈交渉〉 判定に+5の状況ボーナスを得る。このボーナスは【判断力】修正値に等しい日数だけ持続する。この能力は目標毎に1日1回使用でき、判定に成功すれば日数は最初の値に戻る。
タルマンドールの祝福(超常)/Talmandor's Blessing :5レベルの時点で、スティール・ファルコンはアンドーランを守護するアヴォラル、タルマンドールの祝福を得る。スティール・ファルコンは高跳びあるいは幅跳びを行うための
〈軽業〉 判定に+10の技量ボーナスと
〈知覚〉 判定に+4のボーナス、そして常時
フェザー・フォール の利益を得る。この効果が解呪された場合、スティール・ファルコンは移動アクションで再度この効果を起動できる。
鎖砕き(変則)/Chainbreaker :6レベルの時点で、スティール・ファルコンが拘束具、鎖、枷に対して行う攻撃は硬度を10ポイントまで貫通するようになる。この対象には鎖を持つ武器(フレイル、ヌンチャク、スパイクト・チェインなど)、キュトンの防具と武器、
アニメイト・オブジェクツ で自律行動する鎖も含まれる。加えて、スティール・ファルコンは枷やロープによる高速から脱出するために行うすべての判定に+10のボーナスを得る。
タルマンドールの怒り(超常)/Talmandor's Fury :7レベルの時点で、1日1回標準アクションとして、スティール・ファルコンは世界の不正に対する怒りを解き放ち、その表情に恐ろしい正義の怒りを表出させることで、距離30フィートの[恐怖]のオーラを自身に与えることができるようになる。この半径内にいる敵は
フィアー 呪文(術者レベル10、意志DC15+スティール・ファルコンの【魅力】ボーナス)の効果を受ける。範囲内にいる他のクリーチャー(スティール・ファルコンを含む)はスティール・ファルコンの怒りによって強化され、現在効果を受けている(強制)、(魅惑)、憑依効果に対して新たなセーヴィング・スローを即座に試みることができる。スティール・ファルコンはたとえ麻痺状態や、判断に影響を与える(強制)、(魅惑)、憑依効果を受けていたとしても、自分に意識があればこの能力を使用できる。
出典 Adventurer's Guide 72ページ
大鷲騎士団の全団員の中で、トワイライト・タロンは大鷲騎士団の成果の内で達成するのが極めて困難な自由に対し最も代償を払うことが多い。彼らはその文化に嫌気が差すような国でスパイとして働いてその人生の何年もの時間を犠牲にし、自分の功績や実績はおろか、その存在さえもを認めてもらうことがない。さらに疲れさせられることは、トワイライト・タロンが任務の多くで行わなければならない、道徳的および倫理的な選択である。多くの場合、そのような選択は二つの悪の間で行われる難しい決定であり、多くの場合、トワイライト・タロンはそのような決定の結果に数ヶ月や数年もの間対処しなければならないことになる。しかし、そのような時に決定を全くくださないことこそがおそらくすべてへの最大の悪である。トワイライト・タロンにとって最善の意図で行動することは、黙っていて悪と残酷さが続くことを受け入れるよりも常に良い選択肢なのだから。トワイライト・タロンに選ばれるということは、タロンの長であるヘレナ・トレリス元帥/Marshal Helena Trellisが委任した任務を実行するのに十分信頼でき、アンドーランにとっての最善のために道徳的に難しい決定を下すことができるほどの強い品性を持つと信じて選ばれた少数の者にのみ授けられる名誉である――しかし、全ては世間に知られることなく行われる。トワイライト・タロンにとって、うまくいった仕事とは、そもそもタロン外部の誰もが知らないような仕事である。
トワイライト・タロンの候補者が自身の指揮官に直接会うことはめったにない――組織内の他の人についての詳細を知り始めるのは、組織に受け入れられた後だけで、それでも知る必要がある場合だけだ。トワイライト・タロンは陰謀とスパイ技術の技を入念に訓練するが、絶好の機会が生じたときに迅速に残忍な有利さを得る準備ができるよう、戦闘技術の向上にも努めている。組織の任務に参加しているとき、トワイライト・タロンは友人や家族に、偽りの理由で出発するというかもしれないが、多くの場合一回で数か月または数年間の間、ただ姿を消す。トワイライト・タロンが志を同じくする味方の組織と協力する場合(冒険の組織と協力するのと同様)、仲間に自分の真の忠誠心を明らかにしてもしなくてもよいが、明らかにする場合、味方として信頼している人が秘密を守らない場合の反撃を覚悟しなければならない。
必要条件
トワイライト・タロンになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
クラス技能
レベル毎の技能ランク :6+【知力】修正値。
ヒット・ダイス :d8。
クラス能力
トワイライト・タロン上級クラスのクラス特徴は以下の通り。
急所攻撃/Sneak Attack :これは同名のローグの能力として機能する。与える追加ダメージは1レベルで1d6で、以降3レベル毎に1d6ずつ増加する。トワイライト・タロンが別の要因から急所攻撃のボーナスを得る場合、ダメージへのボーナスは累積する。
臨機応変の調査員(変則)/Resourceful Agent :採用している外面の多くにとって場違いに見えるため、トワイライト・タロンは従来の武器を運ぶ危険を冒すことはできない。代わりに彼らは、日用品が持つ代用武器としての潜在能力を最大化する達人となる。2レベルの時点で、トワイライト・タロンは代用武器で与えるダメージ量を1段階増加させる(例えば1d4なら1d6となる)。5レベルの時点で、トワイライト・タロンが使用するすべての代用武器の基本クリティカル可能域は19~20となり、ボーナス特技として
《クリティカル熟練》 を得る。9レベルの時点で、トワイライト・タロンはボーナス特技として
《よろめき化クリティカル》 を得る。
細部を模倣する目(変則)/Eye for Detail :トワイライト・タロンの訓練の一つに、ゴラリオンの主要な国家で最も一般的な官僚の文書の広範囲な研究がある。それにより、彼らは文書を正確に偽造できるようになる。3レベルの時点で、政府が関連している文書を偽造する際、トワイライト・タロンは偽造文書を作成するための
〈言語学〉 判定に+8のボーナスを自動的に得る(以前に同様の文書を見たことがある場合と同様に扱う)。
秘密受渡場所(変則)/Dead Drop :トワイライト・タロンは数ある不測の事態に備えており、事前に秘密受渡機構に支払いをしていたのであれば地下連絡網を利用して物資を調達できる。5レベルの時点で、小さな町かそれより大きな居住地で1時間硬貨をばらまくことで、トワイライト・タロンはその地域の装備品の秘密受渡場所を使用できるようになる。トワイライト・タロンは秘密受渡機構に好きな額を支払ってよいが、秘密受渡機構はクラス・レベル毎に合計100GPを超えて持つことはできない。
秘密受渡機構は、トワイライト・タロンの遂行者がその地にいる間に使用できる、緊急用の装備品の隠し場所として機能する。秘密受渡機構への支払いの過程の一部には、トワイライト・タロンが将来訪れる可能性があると思われる地域に秘密受渡場所の地点を配置することも含まれている。野外のどの地点でも(ただし1日1回まで)、トワイライト・タロンは最も近い秘密受渡場所を探すのに1d8時間かけることができる。その時点で、Pathfinder RPG Core Rulebook に掲載された任意のアイテムを秘密受渡機構から購入でき、その日に秘密受渡機構に支払った金額からその市価を引く。GMが望むなら、他の出典の装備品も秘密受渡機構から入手できるとしてもよい。特に辺境の地では、GMの判断により秘密受渡機構が存在しない場合もありえるが、そのような地域への遠征が計画されている場合、GMはトワイライト・タロンにこの事実を伝えておくこと。秘密受渡機構は頻繁に場所を変えるため、トワイライト・タロンが探すたびに、1d8時間を費やして探し出さなければならない。
8レベルの時点で、トワイライト・タロンが秘密受渡機構に費やすのに10分、野外で秘密受渡機構を見つけるのに30分しかかからなくなる。また、秘密受渡機構の最大額は2,500GPに増加する(この金額はレベルが上昇しても増加しない)。
控え目な存在感(超常)/Unassuming Presence :トワイライト・タロンはわずかな肉体の仕草を用いて、注意を素早く自分からそらす方法を身につける。6レベルの時点で、トワイライト・タロンは即行アクションとして、30フィート以内にいる敵のクリーチャーそれぞれに対して、対抗
〈はったり〉 判定を試みることができる。全ての目標に対して成功した場合、トワイライト・タロンは視認困難を得ているかのように即座に
〈隠密〉 判定を試みることができる。この
〈隠密〉 判定に、トワイライト・タロンは自身のクラス・レベルに等しいボーナスを得る。トワイライト・タロンはこの能力を1日に3回まで使用できる。
アーキタイプ
出典 Adventurer's Guide 74ページ
あらゆる
スティール・ファルコン は虐げられる人々の権利の比類なき擁護者であるが、中でも自由をできるだけ平和的に広めようとしている者は、
スティール・ファルコン の守護者である強力なアヴォラル・アガシオンを称えて、タルマンドールの継承者となることがある。タルマンドールは大鷲騎士団のために直接行動することには消極的で、彼らからの崇拝を受け入れることには更に後ろ向きだが、最も必要とされるときに理性の代弁者となり、賢明な助言を与えるという形で支援を提供することを好む。タルマンドールの継承者はその無私の利他主義を体現しようとする。彼らは抑圧された人々に援助を提供し、少数から多数への平和的権力の移転を推し進める。
タルマンドールの継承者は、アンドーランの隣国、
ガルト で起きた革命の残虐性を、人民主義の短い歴史の中での不幸な汚点として、戒めの物語としてとらえている。彼らはまた、
ニアマサス の「自由」という概念は個人主義すぎると考えている。その代わりに、彼らは国内外で強固な共同体を築くことに尽力している。タルマンドールの継承者は
内海地域 の多くの抑圧された人々が直面している問題に対して、可能な限り平和的で草の根的な解決策を選択し、彼らが自分たちの生活を向上させるために中心的な役割を果たすことを奨励している。
継承者の信仰(変則)/Scion's Faith :タルマンドールの継承者は秩序にして善の神格を信仰していなければならず、
〈騎乗〉 の代わりに
〈飛行〉 をクラス技能に加える。
これはクラス技能を変更する。
平等主義(超常)/Egalitarian :2レベルの時点で、1日1回即行アクションとして、タルマンドールの継承者は信仰の恩寵によるセーヴィング・スローへのボーナスを半減させることで(最低+1)、自分と30フィート以内にいるすべての味方に半減したボーナスを与えることができる。この共有したボーナスはタルマンドールの継承者の【魅力】修正値に等しいラウンド数だけ持続する。その後1時間の間、タルマンドールの継承者の信仰の恩寵は抑止され、それから元の値に戻る。
この能力は信仰の恩寵を変更する。
大鷲との絆(擬呪)/Bonded Eagle :5レベルの時点で、タルマンドールの継承者はイーグル(大鷲)と絆を結ぶ。イーグルは
バード (鳥)の動物の相棒のデータを用いる。イーグルは忠実な相棒であり、タルマンドールの継承者の冒険に同行する。
悪を討つ一撃 を起動する際、タルマンドールの継承者は
悪を討つ一撃 の使用回数を追加で1回消費することで、
悪を討つ一撃 よるボーナスをイーグルにも与えることができる。この能力はドルイドの動物の相棒能力と同様に機能し、有効ドルイド・レベルとしてパラディン・レベルを使用する。
この能力は信仰の絆を置き換える。
総意(変則)/Consensus :8レベルの時点で、1日2回、即行アクションとして、タルマンドールの継承者は戦闘の最初のラウンド中に、3+タルマンドールの継承者の【魅力】修正値以下の数の味方の間で投票を行うことができる。味方はタルマンドールの継承者の30フィート以内にいなければならない。イニシアチブ順に、各味方は自由、正義、責任のいずれか1つに投票を行える。投票を行った味方は投票の結果に従い、攻撃ロール(正義が勝った場合)、セーヴィング・スロー(自由が勝った場合)、アーマー・クラス(責任が勝った場合)のいずれかに+2の清浄ボーナスを得る。このボーナスは戦闘の終了まで持続する。タルマンドールの継承者は最後に投票し、同数の場合はタルマンドールの継承者の投票したものに決まる。
この能力は不屈のオーラと置き換える。
タルマンドールの贈り物(擬呪)/Talmandor's Gift :11レベルの時点で、タルマンドールの継承者は
サモン・モンスターVII であるかのように、
アヴォラル・アガシオン (
Pathfinder RPG Bestiary 2 、16ページ)を1体招来できるようになる。術者レベルはタルマンドールの継承者のキャラクター・レベルに等しい。
この能力は正義のオーラを置き換える。
出典 Adventurer's Guide 75ページ
トワイライト・タロン は比較的受け身の情報収集から暴君を転覆させるための大規模なクーデターの演出まで、様々な仕事をしている。しかし毒の鉤爪は特定の目的――一般的でない強力な毒で敵を倒すこと――のために訓練され、配置される。自分の活動を隠すための職業に就いた後、毒の鉤爪は資源と時間を費やして手に入りやすい材料を危険な毒物に変え、アンドーランの防衛に役立てる。毒の鉤爪は珍しく複雑な遅効性の毒を使って自然死を装うことができる。その一方で、時に特定の毒物を使って他の組織に疑いをかけ、内部対立を煽り、他の
スティール・ファルコン がそれを利用できるようにすることもある。
善良な国家を守るために毒を使用することには賛否両論あり、大鷲騎士団の他の部門は通常、組織内にある毒の鉤爪の存在を否定している。大鷲騎士団、特に
スティール・ファルコン に属する有力者らは、毒の鉤爪の使用を禁止するよう働きかけているが、それは毒の鉤爪を更に謎めいた存在へと追いやっただけだった。彼らの役割は特に
トワイライト・タロン によって守られており、
トワイライト・タロン は可能な範囲で毒の鉤爪の任務に関し大鷲騎士団の他の者に真っ赤な嘘をつくこともある。そうでない時には、毒の鉤爪は世間に不幸な影響を与えた任務への非難を公に受け入れることで、信念のために自身の自由を犠牲にすることを選ぶ場合もある。このような場合、毒の鉤爪は仲間から見放されることはない。代わりに、大衆をなだめることと道徳的な一線を越えたかどうかを判断することを目的にした、公正で公な裁判にかけられる。有罪が確定した場合、一般には重労働あるいは刑務所へ護送される(この場合、牢獄や他の砦の中で、その才能に合わせて大鷲騎士団としての任務を行い続けることが多い)か、追放される(この場合、アンドーランにおける任務は、他国における秘密の任務に移る)ことを言い渡される。このようにして自由を犠牲にしてから再び捕らえられた毒の鉤爪は、大鷲騎士団から同等の支援を受けられないこと、そして組織がその行動を公式に認めない可能性があることを理解している。毒の鉤爪にとって、これはアンドーラン国の幸福のためのより深くより重要な奉仕の水準に過ぎない。
トワイライト・タロン (ときには大鷲騎士団の他の部門)の他の団員の罪を食らう人種として仕えることで、このような無私の人物は、組織が良い仕事を続けられるように醜聞や世間の反発から生き延びさせる保証ができる。このような場合、その行為に対して世間の評価はなされないかもしれないが、その兄弟姉妹は毒の鉤爪の犠牲を決して忘れない。
力強い吐息(変則)/Forceful Breath :毒の鉤爪はハンド・クロスボウの代わりにブロウガンに習熟する。毒の鉤爪は伏せ状態でもペナルティを受けることなくブロウガンを使用できる。
毒の匠(変則)/Poison Adept :毒の鉤爪は毒を使用する訓練を受けており、投擲武器に毒を塗布する際に誤って自分自身が毒を浴びることがない。毒の鉤爪は移動アクションとして、投擲武器に毒を塗布できる。これは特技、上級クラス、その他の選択肢において、毒の使用能力として扱われる。
この能力は罠探しを置き換える。
猛毒への抵抗(変則)/Toxin Resistance :毒の鉤爪は常に多様な毒にさらされているため、毒に対する抵抗力が高められている。3レベルの時点で、毒の鉤爪は毒と病気に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。加えて、毒の鉤爪は毒の治療と病気の治療における
〈治療〉 判定に+1のボーナスを得る。また、毒の鉤爪は
ニュートラライズ・ポイズン や
リムーヴ・ディジーズ の使用といった、毒と病気を治療したり取り除いたりするために行う術者レベル判定(これには魔法のアイテムの起動も含まれる)に+1のボーナスを得る。最後に、病気や毒を活用する罠を判断する為の〈知覚〉判定に+1のボーナスを得る。これらのボーナスは6レベルの時点で+2、9レベルの時点で+3、12レベルの時点で+4、15レベルの時点で+5、18レベルの時点で+6に増加する。
これは罠感知を置き換える。
触媒(超常)/Catalyst :4レベルの時点で、毒の鉤爪は秘密の錬金術技術を使用して、自分が武器に塗布する毒を強化し、その毒のセーヴDCを1だけ増加させることができる。12レベルの時点で、このボーナスは+2に増加する。このセーヴDCの増加は1分が経過するか、毒が使用されるかのいずれかが起きるまで続く。毒の鉤爪は触媒を1時間に1回使用できる。
この能力は直感回避を置き換える。
毒の分割(超常)/Split Toxin :8レベルの時点で、毒の鉤爪が武器に塗布するときに
触媒 を使用して毒を強化する際、遠隔武器2つあるいは矢弾2組を1服分で同時に塗布できるようになる。
この能力はローグの直感回避強化を置き換える。
特技
魔法のアイテム
イーグル・ナイト・ドレス・ユニフォーム
この素晴らしい
+2パレード・アーマー UE は、アンドーランの大鷲騎士団の礼服としての要件を満たしている。
組みつき状態 または拘束されている状況になったとき、着用者は割り込みアクションとして解放されるために
〈脱出術〉 判定を試みることができる。着用者はこの判定に+2の技量ボーナスを得る。1日1回、標準アクションとして、
イーグル・ナイト・ドレス・ユニフォーム の着用者は、きらめく金色の光の板を呼び起こして鎧を強化することができる。この効果により、以降10分間の間、この鎧のACに対する強化ボーナスは+2から+5に増加する。
作成要項
ゴールデン・イーグル・エパレッツ
作成要項
タロンストライク・ソード
このミスラル製の
+2ディフェンディング ・バスタード・ソード は大鷲騎士団が好んで使用する武器だ。
タロンストライク・ソード は、大鷲の頭を模した柄頭と鷲の羽のような金色の羽で作られた鍔(つば)で簡単にそれと分かる。この武器の
ディフェンディング 特殊能力は使用者の乗騎も守ることができる。1日1回、
タロンストライク・ソード でクリティカル・ヒットを確定させたとき、使用者はフリー・アクションとして、目標に
ディメンジョナル・アンカー を発動できる。
作成要項
呪文
ディテクト・チャーム
これは、(魅惑)、(強制)、憑依効果のみを検知することを除き、
ディテクト・マジック として機能する。術者はその範囲内の全てのクリーチャーが放つ、これらのオーラの強度と位置を即座に検知する。術者は各オーラの特性を特定することができる(
Pathfinder RPG Core Rulebook 106ページに掲載された
〈呪文学〉 を参照)。これらの効果の目標に気付くのに加えて、術者は標準アクションとして
〈真意看破〉 判定(DC=20+術者レベル)を試みることで、範囲内のクリーチャーが他のクリーチャーに対してこれらの効果を使用していることを認識できる。判定に成功したなら、術者は(目標がその範囲内にいなかったとしても)使用している魔法を識別するために
〈呪文学〉 判定を試みることができる。
サモン・フライト・オヴ・イーグルズ
術者は指定した役目を果たさせるために、
ジャイアント・イーグル を1d4+1体招来する。術者が望むなら招来された鳥は必要に応じて戦うこともできるし、乗騎とすることもできる。
サプレス・チャームズ・アンド・カンパルションズ
この呪文を発動すると、対象の意志力と自尊心を高める。この呪文を発動するとき、術者は(強制)と(魅惑)に対するセーヴィング・スローにボーナスを与えるか、(強制)と(魅惑)を抑制するかを決定しなければならない。
セーヴィング・スローに対するボーナスを与える場合、10分の間、影響を受けた全てのクリーチャーに、(強制)及び(魅惑)効果に対するセーヴィング・スローに対して+4の士気ボーナスを与える。
(強制)と(魅惑)を抑制する場合、呪文の持続時間は精神集中へと減少し、最大の持続時間はレベル毎に1ラウンドとなる。精神集中し続ける限り、その効果が有益であるか有害であるかに関係なく、この呪文は目標に影響を与える既存の(強制)と(魅惑)効果を全て抑制する。このように保護されたクリーチャーを目標とすることに成功した新しい(強制)あるいは(魅惑)効果は、術者が精神集中し続ける限り自動的に抑制される。精神集中をやめると呪文の効果は即座に終了し、残りの(強制)あるいは(魅惑)効果は、残りの持続時間の間、通常通り効果を再開する。
最終更新:2023年05月03日 00:00