力を得るには様々な方法がある。ある者は研究を通して、ある者は献身を通して、またある者は血を通して。そしてウィッチは未知との霊的交感から得る。通常恐れられ誤解されてはいるが、ウィッチはこの世のものならぬ実力者との契約により魔法を唱える。
使い魔を介して行われるその源との交信によって、ウィッチは大量の呪文だけでなく、呪術として知られるいくつかの奇妙な能力も得る。ウィッチはその力が強くなるとともに、その魔法の源についても学習しようとするが、それでも至上の謎は残る。その源を恐れ、その存在がなんであるか、その真の目的はどこにあるかに不安がる者もいる。
役割:多くのウィッチは世捨て人であり集落の隅で生活しているが、ウィッチと公言しながら、あるいは隠しながら社会で生活する者もいる。ウィッチの呪文への融和はその人を探求者から癒し手までいくつもの異なる役割に熟練させ、そして呪術は戦闘で有用ないくつもの能力を与えてくれる。あるウィッチは旅によって大いなる知識を探し、自身を導く神秘の力を更に理解しようとする。
属性:どれでも。
ヒット・ダイス:d6。
クラス技能
表:ウィッチ
レベル |
基本攻撃ボーナス |
頑健セーヴ |
反応セーヴ |
意志セーヴ |
特殊 |
1日の呪文数 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
1 |
+0 |
+0 |
+0 |
+2 |
キャントリップ、呪術、ウィッチの使い魔 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
2 |
+1 |
+0 |
+0 |
+3 |
呪術 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
3 |
+1 |
+1 |
+1 |
+3 |
|
4 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
4 |
+2 |
+1 |
+1 |
+4 |
呪術 |
4 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
5 |
+2 |
+1 |
+1 |
+4 |
|
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
6 |
+3 |
+2 |
+2 |
+5 |
呪術 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
7 |
+3 |
+2 |
+2 |
+5 |
|
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
8 |
+4 |
+2 |
+2 |
+6 |
呪術 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
9 |
+4 |
+3 |
+3 |
+6 |
|
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
10 |
+5 |
+3 |
+3 |
+7 |
呪術、上級呪術 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
11 |
+5 |
+3 |
+3 |
+7 |
|
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
12 |
+6/+1 |
+4 |
+4 |
+8 |
呪術 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
13 |
+6/+1 |
+4 |
+4 |
+8 |
|
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
14 |
+7/+2 |
+4 |
+4 |
+9 |
呪術 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
15 |
+7/+2 |
+5 |
+5 |
+9 |
|
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
16 |
+8/+3 |
+5 |
+5 |
+10 |
呪術 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
17 |
+8/+3 |
+5 |
+5 |
+10 |
|
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
18 |
+9/+4 |
+6 |
+6 |
+11 |
呪術、大いなる呪術 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
19 |
+9/+4 |
+6 |
+6 |
+11 |
|
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
20 |
+10/+5 |
+6 |
+6 |
+12 |
呪術 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
クラスの特徴
ウィッチの
クラスの特徴は以下の通り。
武器と鎧の習熟:ウィッチはすべての単純武器に習熟している。しかしながらあらゆる鎧や盾に習熟していない。鎧はウィッチの動きを阻害し、動作要素のある呪文を失敗させる可能性がある。
呪文:ウィッチはウィッチ呪文リストに書かれている呪文を秘術呪文として発動する。ウィッチは事前に呪文を選び準備しなければならない。
呪文を学び発動するために、ウィッチは【知力】能力値が最低でも10+その呪文レベルなければならない。ウィッチの呪文へのセーヴィング・スローの難易度は10+その呪文レベル+ウィッチの【知力】修正値である。
ウィッチはそれぞれの呪文レベルについて1日に決まった数の呪文を発動できる。通常使用することのできる呪文数は「表:ウィッチ」に示されている。加えて、高い【知力】修正値を持っている場合、ウィッチは1日毎の呪文数にボーナスを得る(
Pathfinder RPG Core Rulebookの
表1‐3参照)。
ウィッチは好きな数の呪文を修得できる。ウィッチは呪文を選び準備するには、事前に8時間睡眠し、
使い魔との霊的交感に1時間を費やさなければならない。対話している間に、ウィッチはどの呪文を準備するかを決定する。
キャントリップ/Cantrips:ウィッチは「表:ウィッチ」の“1日の呪文数”に書かれている数のキャントリップ(0レベル呪文)を毎日準備できる。これらの呪文はほかの呪文と同様に発動されるが、そのときに消費されず再び使用できる。呪文修正特技を使うなどして、ほかの呪文スロットを使って準備されたキャントリップは通常通り消費される。
呪術/Hexes:ウィッチは呪術と呼ばれる、敵を弱体化させ自身を強化させるいくつかの魔法の業を学ぶ。1レベルの時点で、ウィッチは呪術を1つ選んで得る。ウィッチは2レベルおよび以降2レベル毎に追加の呪術を表2‐10にあるとおり得る。ウィッチは1つの呪術を複数回選択できない。
特記ない限り、呪術の使用は機会攻撃を誘発しない標準アクションである。呪術へ抵抗するためのセーヴは10+ウィッチ・レベルの1/2+ウィッチの【知力】修正値である。
幸運(超常)/Fortune:ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体に、1ラウンドの間わずかな幸運ボーナスを与える。その目標は1ラウンドにつき1回この幸運を呼び起こすことができ、それによりいずれかの能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定を振り直し、より良い結果を選択することができる。彼は最初のロールをする前にこの能力を使用するかを決定しなければならない。8レベルおよび16レベルの時点で、この呪術の持続時間は1ラウンド延長する。1回クリーチャーが幸運の呪術から利益を受けたら、そのクリーチャーは以降24時間、この利益を得られない。
荒廃(超常)/Blight:ウィッチは
動物か
植物のクリーチャー1体あるいは土地一区画を呪い、萎れさせるか殺すかする。範囲の荒廃には1ラウンドかかり、その間ウィッチとその使い魔は目標に触っていなければならない。土地一区画に使用した場合、その土地は後日萎れはじめ、一週間もすればその範囲のすべての植物は死ぬ。その呪いが持続している限りその範囲では何も生えない。ウィッチはクラス・レベル×10フィートに等しい半径の範囲に影響を与えられる。クリーチャーの荒廃は近接接触攻撃が必要な標準アクションである。種別が
動物か
植物のクリーチャーに対して使用した場合、そのクリーチャーは以下の呪いを得る:荒廃の呪い―
種類 呪い;
セーヴ 意志・無効;
頻度 1/日;
効果 1【耐】ダメージ。どちらの種類の呪いでも
リムーヴ・カースかそれに類似した魔法で除去でき、その際はセーヴDCと同じ値を呪いの除去のDCに使用する。ウィッチは一度に荒廃を1回しか使用できない。別の荒廃の呪いが使われた場合、前のものは即座に終了する。
邪眼(超常)/Evil Eye:ウィッチは自身が見ることができる30フィート以内の敵1体の精神に、不信の感情を這わせることができる。その目標は-2のペナルティを以下のどれかに受ける(ウィッチが決める):AC、能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定。この呪術は3+ウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴに成功すれば、この効果は1ラウンドに減少する。これは[精神作用]効果である。8レベルの時点でこのペナルティは-4に上昇する。
タンズ(超常)/Tongues:この呪術を持つウィッチは1日にレベル毎に1分間、
コンプリヘンド・ランゲージズと同様に話された言語を理解できる。この持続時間は連続している必要はないが、1分単位で消費しなければならない。5レベルの時点で、ウィッチはこの能力を使用することで
タンズと同様にどんな言語も話せるようになる。
治癒(超常)/Healing:ウィッチは触った傷を和らげることができる。これは
キュア・ライト・ウーンズ呪文と同様に機能し、ウィッチの術者レベルを使用する。1回治癒の呪術から利益を得たクリーチャーは、24時間この能力から再び利益を得られない。5レベルの時点で、この呪術は
キュア・モデレット・ウーンズのように機能する。
飛翔(超常)/Flight:ウィッチは力を得る度に軽くなり、ついには飛行する能力を得る。1レベルの時点で、ウィッチは
フェザー・フォールを回数無制限で使用でき、
〈水泳〉判定に+4の種族ボーナスを得る。3レベルの時点で、ウィッチは
レヴィテートを1日に1回使用できる。5レベルの時点で、ウィッチは同名の呪文と同様の
フライを、1日にウィッチのレベル毎に1分間使用できる。これらの時間は連続している必要はないが、1分単位で消費しなければならない。この呪術はそのウィッチにのみ効果がある。
不運(超常)/Misfortune:ウィッチは1ラウンドの間、30フィート以内のクリーチャー1体に重大な不運を与えられる。クリーチャーが能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定をするとき、2回振って悪い結果を選ばなければならない。意志セーヴに成功すれば、この呪術を無効化できる。8レベルと16レベルの時点で、この呪術の持続時間は1ラウンドずつ延長される。この呪術は持続している限り目標のすべてのロールに影響する。セーヴの成否に拘わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にならない。
変装(超常)/Disguise:ウィッチはクラス・レベル毎に1時間、その外見を
ディスガイズ・セルフを使用したかのように変更できる。これらの時間は連続している必要はないが、1時間単位で消費しなければならない。
魔女団(変則)/Coven:ウィッチはハグの
魔女団に参加するに際しハグとして扱われる。
魔女団には最低1人のハグが含まれていなければならない。加えて、この呪術を持つウィッチの30フィート以内にこの呪術を持つ別のウィッチがいるとき、ウィッチは援護アクションを使用することで、1ラウンドの間そのウィッチの術者レベルに+1のボーナスを与えられる。このボーナスはウィッチの呪文にも呪術にも適用される。
魔女笑い(超常)/Cackle:ウィッチは移動アクションで狂ったように哄笑できる。30フィート以内の、
苦悩、
幸運、
邪眼、
不運、
魅了の呪術の影響下にある1体以上の任意のクリーチャーを指定し、これらの呪術の持続時間を1ラウンド延長させる。
まどろみ(超常)/Slumber:ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体を
スリープ呪文と同様に、深い魔法的な睡眠へと落とせる。そのクリーチャーは意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴが失敗したら、そのクリーチャーはウィッチ・レベルに等しいラウンド眠りに落ちる。この呪術はどのHDのクリーチャーにも作用する。そのクリーチャーは騒音や光では起きないが、他人が標準アクションを使って起こすことはできる。この呪術はそのクリーチャーがダメージを受けたら即座に終了する。セーヴの成否に拘わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にならない。
護り(超常)/Ward:ウィッチはこの呪術をクリーチャー1体に保護の護りをかけることに使用できる。守られたクリーチャーはACに+2の反発ボーナスを、セーヴィング・スローに+2の抵抗ボーナスを得る。この護りは護られたクリーチャーに攻撃が命中するか、セーヴィング・スローに失敗するまで持続する。ウィッチは護られたクリーチャーがもはや保護されていなくなるときそれを知る。ウィッチは一度に1つの護りしか起動できない。ウィッチがこの能力を再び使用した場合、これまでの護りは即座に終了する。ウィッチはこの能力を自身に使用できない。8レベルおよび16レベルの時点で、この護りによるボーナスは+1上昇する。
魅了(超常)/Charm:ウィッチは30フィート以内の1体の
動物か
人型生物クリーチャーを手招きとなだめの言葉で魅了できる。これはその
動物か
人型生物クリーチャーの態度を
〈交渉〉技能を使用して成功したかのように1段階上昇させる。この効果はウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴによってこの効果を無視できる。そのセーヴの成否に拘わらず、そのクリーチャーを1日の間再びこの呪術の目標に選べない。8レベルの時点で、この効果は目標のクリーチャーの態度を2段階上昇させる。これは[精神作用](魅惑)効果である。
ウィッチの使い魔(変則)/Witch's Familiar:1レベルの時点で、ウィッチは自身に魔法を教えるとともに、その道程を助け導く使い魔と緊密な絆を結ぶ。また、使い魔はウィッチを技能ボーナス、追加呪文、そしていくつかの種類の魔法で手助けする。これはウィザードの秘術の絆のクラス特徴と同様に機能するが、
ウィッチの使い魔の項目に違いが書いてある。
ウィッチは毎日呪文を用意するために
使い魔と交信しなければならない。
使い魔はウィッチの修得している呪文を全て蓄えていて、ウィッチは
使い魔に蓄えられていない呪文を準備できない。ウィッチの
使い魔はすべての0レベル・ウィッチ呪文に加え、ウィッチの選んだ3つの1レベル呪文を蓄えてゲームを開始する。ウィッチはまた【知力】修正値に等しい数の1レベル呪文を追加で選び、
使い魔に蓄えさせてよい。新たなウィッチ・レベル毎に、ウィッチは自身が(新しいウィッチ・レベルに基づいて)発動できる好きな組み合わせの呪文レベルに、新しい2つの呪文をウィッチの
使い魔に加える。ウィッチはまた特別な儀式を通して使い魔に追加の呪文を加えてよい(補足文章参照)。
上級呪術/Major Hex:10レベルの開始時点および以降2レベル毎に、ウィッチは新しい呪術を得るときに、以下の上級呪術を選択できるようになる。
悪夢(超常)/Nightmares:堕した力を呼び降ろすことにより、ウィッチは呪術を60フィート以内のクリーチャー1体にかけ、その酷い悪夢で睡眠を苛むことができる。これは影響を受けたクリーチャーが休もうとするたびに起こる
ナイトメア呪文と同様に機能する。意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴが失敗した場合、目標は夜毎に新しいセーヴに成功しない限り、休むことができない。
応報(超常)/Retribution:ウィッチは応報の呪術を60フィート以内のクリーチャー1体にかけ、目標が近接攻撃でほかのクリーチャーにダメージを与えたときに肉体に大きな傷を開かせることができる。呪術をかけられたクリーチャーが近接攻撃でダメージを与えた場合、即座にそのダメージの半分のダメージを受ける(端数切り捨て)。このダメージはそのクリーチャーが持つあらゆる
完全耐性、
ダメージ減少、
抵抗を無視する。この効果はウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴによってこの効果を無効化できる。
苦悩(超常)/Agony:素早いまじないにより、ウィッチは60フィート以内のクリーチャー1体にこの呪術をかけ、強い苦痛を与えられる。この目標はウィッチのレベルに等しいラウンドの間
吐き気がする状態になる。頑健セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴィング・スローに失敗した場合、その目標は各ラウンドにこの効果を終わらせるための新しいセーヴを試みることができる。セーヴの成否に拘わらず、そのクリーチャーは1日の間この呪術の目標にならない。
幻視(超常)/Vision:幻視の呪術を持つウィッチは接触したクリーチャーに未来を垣間見せることができる。幻視の付与には1分かかり、その間ウィッチと目標とはお互いに接触していなければならない。それが終われば、GMの判断に従い、対象は通常この幻視の時から1年を超えない短い未来の像を受け取る。これは未来の可能性の1つでしかなく、その幻視は信じるべき最善のものではない。大抵の幻視は与えたウィッチの属性によって歪むものだ。例えば、混沌にして悪のウィッチが与えた幻視はときに死と破壊の光景を見せるが、中立にして善のウィッチは喜びの行事や出来事になる傾向がある。現在の幻視が起こるか妨害されるまで、クリーチャー1体は別の幻視の目標にならない。ウィッチはこの能力を自身に使用できない。望まないクリーチャーが受ける場合、意志セーヴでこの幻視を無効化できる。
上級治癒(超常)/Major Healing:気味の悪い力を呼び降ろし、ウィッチの接触は大抵の大怪我さえ治せる。これは
キュア・シリアス・ウーンズと同様に機能し、ウィッチの術者レベルを使用する。1回上級治癒の呪術から利益を得たクリーチャーは、その後24時間は再びその利益を得られない。15レベルの時点で、この呪術は
キュア・クリティカル・ウーンズのように作用する。
天候制御(超常)/Weather Control:この呪術を持つウィッチは
コントロール・ウェザーを1日に1回使用できるが、1時間に渡る詠唱、踊り、使い魔との霊的交感を行なわなければならない。
ハグの目(超常)/Hag's Eye:この呪術を持つウィッチはウィッチがそれを通して見ることができる魔法の感覚器を作り出せる。これは
アーケイン・アイ呪文と同様に機能する。ウィッチが
魔女団の呪術を持っている場合、10フィート以内のほかの
魔女団の呪術を持つウィッチは、これを作り出したウィッチと同様にこの感覚器を通して見ることができる。このとき、作り出したウィッチは依然制御を維持したままである。ウィッチは1日にレベル毎に1分間この目を使用できる。これらの時間は連続している必要はないが、1分単位で消費しなければならない。
蝋像(超常)/Waxen Image:ウィッチは全ラウンド・アクションにより、30フィート以内にいてウィッチが見ることができるクリーチャー1体の、粗雑で狼狽させるような蝋の複製を作成できる。一度その像が完成したら、その対象は意志セーヴを行わなければならない。失敗した場合、ウィッチはそのクリーチャーのささやかな制御方法を理解する。ウィッチがこの制御をする場合、そのクリーチャーはこの効果を終了させるための新しい意志セーヴを行える。この効果はウィッチのターンに起こり、そしてそのクリーチャーは自身のターンに行動を行なえない。蝋像が溶けるまでの間、ウィッチは【知力】修正値に等しい回数までこの効果を使用できる。標準アクションにより、ウィッチは対象を以下のように行動させられる:そのクリーチャーの移動速度までの速度で好きな方向に動かす、手に持っている武器で自身を1回攻撃させる(この攻撃は自動的に命中する)、地面に伏せる、あるいは手に持っているものすべてを手放す。さらに、その像を単純に苛むことでそのクリーチャーをそのターン
不調状態かつ
よろめき状態にできる。そのクリーチャーがこの効果に対してのセーヴに成功すれば、以後24時間の間、この能力に対して
完全耐性を得る。これは心術(強制)効果である。
大いなる呪術/Grand Hex:18レベルの開始時点および以降2レベル毎に、新しい呪術を選択できるときに、ウィッチは以下の大いなる呪術を選択できる。
永遠のまどろみ(超常)/Eternal Slumber:ウィッチはクリーチャーに触ることで、永遠のまどろみに漂わせることができる。そのクリーチャーは意志セーヴでこの効果を無効化できる。セーヴに失敗した場合、そのクリーチャーは眠りに落ち目覚めることができない。この効果は
ウィッシュかそれに類する魔法によってのみ取り除くことができる他、ウィッチを殺すことでもこの効果は終了する。ウィッチはこの能力を毒の食べ物や飲み物に使用し、それを摂取したものをセーヴに成功しない限り永遠の眠りに落とすこともできる。ウィッチは一度に1服の毒まで持つことができ、それは消費されなかった場合1分で効能を失う。セーヴの成否に拘わらず、クリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にはならない。
強制的転生(超常)/Forced Reincarnation:ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体を殺し、即座に新しい肉体に転生させることができる。意志セーヴに成功すれば、この効果を無効化できる。失敗したものは殺され即座に
リインカーネイト呪文によって転生させられる。この行程には1ラウンドかかり、その間そのクリーチャーは完全な苦悶の中にいる。セーヴの成否に拘わらず、クリーチャーは1日の間、再びこの呪術の目標にならない。
自然災害(超常)/Natural Disaster:この呪術を使うウィッチは、自然の力を呼び降ろし範囲に大混乱をぶちまける。これは
ストーム・オヴ・ヴェンジャンスと次の(酸が空から降る)ラウンドに効果を発する
アースクウェイクを合わせたものとして機能する。ウィッチはこの効果の持続時間の限り精神集中しなければならない。精神集中が妨げられた場合、この効果は即座に終了する。ウィッチはこの能力を1日に1回しか使用できない。
死の呪い(超常)/Death Curse:この強力な呪術はクリーチャーの心臓を鷲掴みにし、数瞬の後に死を与える。この呪術の距離は30フィートである。呪術のかかったクリーチャーは意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴに失敗した場合、そのクリーチャーはこの呪術の1ラウンド目
疲労状態になる。この呪術の2ラウンド目、そのクリーチャーは
過労状態になる。3ラウンド目、そのクリーチャーは頑健セーヴに成功しない限り死亡する。最初のセーヴに失敗したが二度目には成功したクリーチャーは
過労状態のままであり、4d6ポイントとウィッチのレベルにつき1ポイントのダメージを受ける。そのクリーチャーに呪術をかけたウィッチを殺せば効果は終了するが、
疲労状態あるいは
過労状態は残る。セーヴの成否に拘わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にはならない。
生命付与者(超常)/Life Giver:1日に1回、ウィッチは全ラウンド・アクションで死んだクリーチャーに触ることで、その命を呼び戻すことができる。これは
リザレクションとして機能するが、物質要素を必要としない。
ウィッチの使い魔 Witch's Familiar
名づけようのない存在との奇妙な絆を紡ぐ。それにより、神秘的な助言者の援助とウィッチに仕える
使い魔が、定命の存在のほとんどが知らない秘密をウィッチに明かしてくれる。
使い魔はウィッチの選んだ動物で、ウィッチの呪文発動を手助けし、特別な能力を与える。これは
ウィザードの秘術の絆のクラス特徴と同様に機能するが、以下の点が異なる。ウィッチは
ウィザードの
使い魔に加え、ここに書かれている新しい
使い魔を使用することができる。
使い魔を与える異なる
クラス・レベルは、ウィッチ・レベルによって得られる使い魔の能力を決定する際に累積する。ウィッチがそのようなレベルを持っていた場合、
ウィザードや秘術の血脈を持つ
ソーサラーのような使い魔を与える
クラスではなく、常にウィッチの使い魔のルールを使用する。ウィッチの使い魔はウィッチの呪文しか蓄積しない。他の呪文は通常通り、その
クラスの特徴に書かれている通り蓄えられる。
使い魔を失うか死亡させてしまった場合、特別な儀式の費用としてウィッチ・レベル毎に500gpを支払うことで、1日後に新たに使い魔を得ることができる。この儀式には8時間を必要とする。新しい使い魔はすべての0レベル呪文に加えウィッチが発動できる各レベルの呪文につき2つずつの呪文を修得している状態である。ウィッチのレベルとその守護者に基づいて使い魔が修得するボーナス呪文がこれらに加えられる(
守護者呪文を参照)。
呪文蓄積:1レベルの時点で、ウィッチの使い魔はウィッチが修得している呪文のすべてを蓄えている。このことにより、使い魔がこれらの呪文の発動や呪文起動型や呪文完成型の魔法のアイテムを使用できるようにはならない。2レベルの時点および以降2レベル毎に、ウィッチの使い魔はウィッチの守護者に基づいて新しいボーナス呪文をウィッチの呪文リストに加える。これらの呪文は自動的に使い魔に蓄積され、一度得たら通常通り準備できるようになる。
接触呪文伝達(超常):ウィッチが3レベル以上になると、使い魔は接触呪文および接触して発動する呪術を伝達できるようになる。ウィッチと使い魔が接触している時に主人が接触呪文を発動した場合、ウィッチは使い魔を“接触者”に指定できる。使い魔はあたかもウィッチが接触したかのように接触呪文を伝達できる。通常の場合と同様、接触呪文が伝達される前に使い魔の主人が別の呪文を発動した場合、接触呪文は消滅してしまう。ウィッチが呪術を使用した場合、その使い魔を接触を行うために使用することができる。ウィッチはこの能力を使用する際、使い魔と接触している必要は無い。
ウィッチの使い魔への呪文の追加 Adding Spells to a Witch's Familiar
ウィッチは新しい呪文を
使い魔にいくつかの方法で加えられる。ウィッチはウィッチの
呪文リストにある呪文のみ
使い魔に加えられる。
新しいレベルで得られる呪文:ウィッチの使い魔はウィッチの冒険を通して伝承と魔法を学ぶ。ウィッチはレベルを得るたび、使い魔にウィッチ呪文リストから呪文2つを加える。この呪文2つの修得には費用は必要ないが、発動できる呪文レベルでなければならない。
使い魔が使い魔に教える:ウィッチの使い魔は別のウィッチの使い魔から呪文を学べる。呪文の学習を完了するには、使い魔は教わるためにその呪文レベルにつき1時間、お互いとの霊的交感に費やさなければならない。この時間の終わりに、呪文を学んだ使い魔のウィッチは
〈呪文学〉判定(DCは15+呪文レベル)をしなければならない。判定に成功した場合、その使い魔はその呪文を学びウィッチは次から呪文を準備するときに使用できるようになる。判定に失敗した場合、その使い魔はその呪文を学ぶのに失敗し、ウィッチが
〈呪文学〉のランクを得るまで再び学べない。大抵のウィッチはこの教示の見返りとしてそれと同レベル以上の呪文を要求する。使い魔のウィッチが死んだ場合、その使い魔は24時間しか呪文の知識を保持せず、そのときならGMの裁量によってその使い魔を宥め賺して呪文を教えさせられる可能性がある。
巻物から学ぶ:ウィッチは巻物を使って使い魔に新しい呪文を教えられる。この行程では学ぶのにその呪文レベルにつき1時間かかり、その間に巻物は燃え、そして特別な醸造液を作り出すための、あるいは使い魔に消費され力になるための灰になる。この行程で巻物は破壊される。この時間の終わりに、ウィッチは
〈呪文学〉判定(DCは15+呪文レベル)をしなければならない。判定に失敗した場合、これまでの行程はなにか間違えていて、呪文は学ばれず、しかしながら巻物は消費される。
新しい使い魔 New Familiars
守護者呪文 Patron Spells
1レベルの時点で、ウィッチは自身の
使い魔を得るとき守護者も選択しなければならない。この守護者とはおぼろげで神秘的な力であり、ウィッチには完全には理解できない理由によってウィッチに力を与える。2レベルの時点および以降2レベル毎に、ウィッチの守護者は新しい呪文をウィッチの呪文修得リストに加える。これらの呪文はまた自動的に
使い魔に蓄えられた呪文のリストにも加えられる。このアスタリスク(*)の印のついた呪文はこの本の5章に掲載されている。得られる呪文は選ばれた守護者に依る。守護者それぞれはその主題によって一覧化されている。守護者の本当の名前はGMとウィッチによって決定される。
最終更新:2021年01月23日 02:10