出典 Horror Adventures 164ページ
肉体的な拷問の苦痛や、
グールが生きているが麻痺している獲物の骨から肉を剥ぎ取る痛みは恐ろしい最期であるが、フレッシュウォープ作成による悲惨な変貌ほどに恐ろしい命運は皆無である。フレッシュウォープ化は2種類の主要な魔法と錬金術の実践の
一般的な用語である:「トゥルー・フレッシュウォープ化」とフレッシュウォープ化の2つだ。また、汚染された錬金術研究室や魔法放射線、呪われた魔法や堕落した魔法のいずれかにさらされたことによって引き起こされた変質的な突然変異を説明するためにも使用される。
トゥルー・フレッシュウォープ化は、ある種のクリーチャーを全く新しい形態に変えるために使用される錬金術的でも魔法的でもない不浄で暴力的な実践である。
ドラウや他の堕落した社会で実践されている恐ろしい芸術であり、下僕を作ったり、サディスティックな罰としてクリーチャーを捻れた姿に縛ったりするために行われている。フレッシュクラフトは同様のプロセスを使用して、変異させたり身体の一部を他のクリーチャーのものと置換したりすることで、対象を物理的に改変する。この陰惨な分野は、クリーチャーに一時的なバージョンのフレッシュクラフトの移植を与えるフレッシュクラフトの霊薬を作成するためにも用いられる。
トゥルー・フレッシュウォープとフレッシュクラフトの故意の実践に加えて、フレッシュウォープ変異と呼ばれる変容があり、これには、クリーチャーの新しい形態への悪夢のような変態も含まれる。ただしこの種類のフレッシュウォープ化は故意の行為というより現象であり、一般的にはクリーチャーが強力な魔法や錬金術の障害に曝された後に発生する。クリーチャーがその障害に曝されれば曝されるほど、フレッシュウォープ変異の影響は大きくなる。
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魔法や錬金術のプロセスを介して、あるクリーチャーを故意に別のクリーチャーに変容させることは、最も残酷で悪質なクリーチャーによって行われる恐ろしい技術である。力に飢えた死霊術師、非常なアルケミスト、
デーモンの崇拝者、
アボレス、
ドラウなどは、暗黒の知識と秘密の処方を使ってクリーチャーの肉を剥ぎ取り、それらを融合させた姿に捻じ曲げるために、この邪悪な芸術の最もよく知られている実践者の一部である。
賢人の中には、
キマイラ、
アウルベア、さらには
スカムや
ブレイなど、他の融合したクリーチャーもまた、古代のフレッシュウォープ化の結果である可能性があると説く者もいる。
ラマシュトゥが
キマイラを作ったという伝説は、この説に一定の信憑性を与えているが、それが真実であったとしても、これらの初期段階のフレッシュウォープの秘密は長い間失われている。
フレッシュウォープ化は十分に堕落した者にとって実行するのに有益な結果をもたらすことがあるが、フレッシュウォープを作成する行為は常に悪の行いである。フレッシュウォープの作成には、筆舌に尽くしがたい行為と変成の対象に与えられる恐ろしい生理的および心理的な拷問が要求されるからである。残念ながら、このことは時折アルケミストやアーケイニストが、善意ではあるが究極的に思い違いをした種の創生という目的のためにフレッシュウォープを追求することを止められていない。
更に悪いことに、珍しいフレッシュウォープ化の処方は本当に唯一無二である種族を発展させるが、これは規則と言うより例外であるように見える。ほとんどの場合、この工程は、「知的に不全であり損なわれた存在である危険な怪物へと歪められた知性のある存在」という完全な腐敗を伴う。そのためほとんどのフレッシュウォープ化クリーチャーは不妊である。最も有名なフレッシュウォープ変異である
ドライダーはこのルールの例外である。しかし、ドライダーを作成するプロセスは祝福ではなく、堕落したダーク・エルフが自分の種に課した残酷な罰である。可能であるならば、ドラウが他のクリーチャーに与えるプロセスはさらに残酷である。これはフレッシュウォープの別のルールを指している:本質的に悪のクリーチャーは有用で強力な形を成す傾向があるが、善のクリーチャーはより捻れた姿に変態する傾向がある。トゥルー・フレッシュウォープのもう一つの奇妙な点は、ハーフエルフやハーフ
オークなど混血の目標は、通常人間以外の血統をより強く反映するクリーチャーに変形することである。最後に、ドワーフはドラウのフレッシュウォープ化の方法に奇妙な耐性を持つことが判明している一方で、他の種族のフレッシュウォープ化の方法はドワーフを新しいクリーチャーに歪ませることに成功している。
フレッシュウォープ化のプロセス/Fleshwarping Process:チームがフレッシュウォープ化を行うために編成されることがよくあるが、少なくとも
《フレッシュウォープ作成》特技を持つ1体のクリーチャーが指揮をとり、生きているクリーチャーに対して行われなければならない。死体にフレッシュウォープを試みることは自動的に失敗する。
プロセスの前に、フレッシュウォープさせる者は通常対象を拘束する。次に対象の肉を正確に切り取り、その切り口にチューブを挿入する。これらのチューブは、泡立つ錬金術物質の大桶につながれ、対象の体内に注入し、目標に苦悶をもたらす。この液体は対象の肉体を分解し、より順応性のあるものにする。フレッシュウォープ化のプロセスを受けている各対象はDC15の頑健セーヴに成功するか、この手順で即座に死ぬ。フレッシュウォープ作成者がこのプロセス中にDC20の
〈治療〉に成功した場合、対象によるこのセーヴィング・スローに+2のボーナスを与える。
対象が液体の注入に耐えたと仮定して、フレッシュウォープ作成者はその後呼吸管を対象の喉に押し込む。話すことはできないが、フレッシュウォープ作成者が変成を完了させる錬金術の調合液に対象を浸す際に、対象は最善を尽くせば喉を締め付けられるような音をすることはできる。錬金術の調合物に浸されると、対象の身体は急速な一連の変化を遂げる。この根気のいる工程の間、助手は定期的に壊死した組織や臓器、そしてクリーチャーの身体から抜け落ちた肉を取り除かなければならない。
フレッシュウォープ化のプロセス全体では、最終的なフレッシュウォープ化クリーチャーのヒット・ダイスごとに1日が必要である。この間、フレッシュウォープ作成者は、毎日、フレッシュウォープ化クリーチャーの作成DCに等しいDCの
〈製作:錬金術〉判定に成功しなければならない(通常は、15+最終的なフレッシュウォープ化クリーチャーのヒット・ダイスに等しいDC)。フレッシュウォープ化クリーチャーを作成するには、1+フレッシュウォープ化クリーチャーのCRに等しい日数がかかる。フレッシュウォープ作成者は援護の利益を得ることができず、これらの判定で出目10を行うこともできない。失敗すると、フレッシュウォープ化の工程の下にある各対象は1d3ポイントの【耐久力】ダメージを受け、そのダメージは工程が完了するまで回復できず、そしてその日の作業は作成時間に数えられない。フレッシュウォープ化している対象の【耐久力】ダメージが(この失敗によるものなのか、終了時の最終的な【耐久力】ダメージによるものなのかに拘わらず)、【耐久力】値以上となると、身体はベタつく原形質へと崩壊する。この方法で殺害されたクリーチャーは
トゥルー・リザレクションまたは同等の強力な魔法を除いて死から蘇生することはできない。要素となったクリーチャーのいずれかがこのように破綻させた場合、最終的にフレッシュウォープは失敗する。
プロセス全体を通して、対象は変化の苦痛に悩まされる。フレッシュウォープ化のプロセスの最後に、最終的な制作物は2d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。参加したものがDC25の
〈治療〉を成功させると、対象は受ける苦痛を軽減し、【耐久力】ダメージを1d6ポイントに減少させることができる。
フレッシュウォープ用の錬金術構成要素は高価で、作成が難しく、1回の使用で消費してしまう。フレッシュウォープの成分は施術者によって異なるが、多くの場合、腐食性の菌類、数種類の巨大昆虫の毒、各種の粉砕した粘体、
ケイオス・ビーストのエキス、プロティアンの唾液、その他異界の試薬などが含まれる。これらの試薬は、特定のフレッシュウォープの手順に関連する他のコストに加えて、フレッシュウォープ化の対象につき10,000GPのコストがかかる。
フレッシュウォープ化クリーチャー Fleshwarped Creatures
以下は、フレッシュウォープによって一般的に作成されるクリーチャー、それを作成するための必要条件、および詳細が記載されているソースブックのリストである。各項目に記載されているコストは、基準となる試薬を超えたコストを指す。新たにフレッシュウォープを作成する場合は、以下の各種モンスターをガイドラインとして開発するか、既存のモンスターを選択してフレッシュウォープの単純なテンプレートを適用することで作成できる。
ドライダー(CR7)/Drider:
コスト 1,500GP;
作成 DC24、8日;
クリーチャー 少なくとも6クラス・レベルのドラウ、
ジャイアント・スパイダー1体。(Bestiary 113)
フレッシュドレッグ(CR1)/Fleshdreg:
コスト 500GP;
作成 DC17、2日;
クリーチャー 人型生物1体。
ゴーンヘイティン(CR10)/Ghonhatine:
コスト 4,600GP;
作成 DC27、11日;
クリーチャー トログロダイト上位種1体または少なくとも8クラス・レベルの
トログロダイト1体。
グロスラット(CR3)/Grothlut:
コスト 1,050GP;
作成 DC20、4日;
クリーチャー 人間1体。
ハルソラ(CR7)/Halsora:
コスト 1,475GP;
作成 DC25、8日;
クリーチャー ヴェジピグミーの酋長1体。
イルナクルス(CR9)/Irnakurse:
コスト 3,500GP;
作成 DC25、10日;
クリーチャー 少なくとも8クラス・レベルを持つエルフ。
シンスポーン(CR2)/Sinspawn:
コスト 1,000GP;
作成 DC18、3日;
クリーチャー 人間1体。
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フレッシュクラフトはトゥルー・フレッシュウォープと同じ工程と外用薬を含むが、クリーチャーの一部のみを変更するために使用される。フレッシュクラフトは、移植を介してまたは霊薬を消費して実体のある生きているクリーチャーに付与することができる生体組織である。付与されると、フレッシュクラフトは即座に機能し始め、リストに記載されている能力を移植されたクリーチャーに与える。フレッシュクラフトは部分的に魔法であるが、対象に移植されたか、霊薬を介して供給されたかにかかわらず、魔法を発することも、術者レベルを持つこともない。
フレッシュクラフトの移植片:フレッシュクラフトの移植片を作成するには、
《フレッシュウォープ作成》特技と、少なくとも1,000GP相当の錬金術研究所と、作成する移植の価値1,000GP毎に1ポンドの生体組織が必要である。フレッシュクラフトの移植片の作成は、魔法のアイテムを作成することと似ており、移植の価格1,000GP毎に1日の作成期間が必要である。
フレッシュクラフトの移植を目標に適用するには、1時間の外科的処置が必要であり、その間対象は同意するか
無防備状態でなければならない。時間の終わりに、外科処置をしたものは、移植片に記載されているDCに対して
〈治療〉を試みなければならない。失敗は、患者の身体が移植片を拒絶し、移植片が死ぬことを意味する。外科的処置の成功に関係なく、対象は1d4ポイントの【耐久力】ダメージと1d4ポイントの【判断力】ダメージを受ける(正気度システムを使用している場合は1d8ポイントの正気度ダメージ)。フレッシュクラフトの移植は魔法ではないが、その一部は身体の
魔法のアイテムのスロットを専有し、そのスロットが魔法のアイテムや他の移植片に使用できなくなる。
フレッシュクラフトの移植は、別の1時間の外科的処置と元のDCに対する
〈治療〉で取り除くことができる。失敗すると、移植片が残るか、外科的処置者が移植片を取り除き破壊して対象を殺すかのいずれかとなる(外科的処置者が選択する)。または、外科的処置者は移植片をより慎重に取り除き、対象に治癒魔法を使用して救うことができ、DC15の
〈治療〉判定を試み、直後に
ヒールまたは
リジェネレイト呪文を適用できる。この
〈治療〉判定に失敗すると、常に移植片と対象の両方が破壊される。外科的処置が成功すると、移植片は取り除かれて破壊される。使用された方法と外科的処置の成功に関係なく、対象は1d4ポイントの【耐久力】ダメージと1d4ポイントの【判断力】ダメージを受ける(正気度のシステムを使用している場合、1d8ポイントの正気度ダメージ)。
フレッシュクラフトの霊薬/Fleshcraft Elixirs:
《フレッシュウォープ作成》特技を持つクリーチャーはフレッシュクラフトの霊薬も作成できる。これを行うには、移植片を作成するのと同じように、少なくとも1,000GP相当の錬金術研究所と、霊薬の価値1,000GP毎に1ポンドの生体組織が必要であるが、構成要素は蒸留されて霊薬になる。フレッシュクラフトの霊薬の作成は、魔法のアイテムを作成することと似ており、移植片の価格1,000GP毎に1日の作成期間が必要である。このポーションの調合物は、個々のフレッシュクラフトの移植片の効果を与えることができるが(クリーチャーは一度に複数の利益を得ることはできない)、限られた期間しか効果を得られない。フレッシュクラフトの霊薬を摂取することは、他のポーションやエリクサーを摂取することと同様に機能するが、作用が遅く、摂取したあとのラウンドで効果を受ける(摂取した者が、1ラウンドの発動時間の呪文を発動したかのように)。フレッシュクラフトの霊薬は不浄なものであり、潜在的に危険である。
フレッシュクラフトの霊薬は特定の種類のフレッシュクラフトに合わせて調整されており、各霊薬は、限定的な持続時間の間移植片の効果を得るために摂取した者が成功しなければならない頑健セーヴを与える。セーヴィング・スローに失敗した場合、摂取したものはその持続時間の間移植片のペナルティのみを得る。5差以上でセーヴィング・スローに失敗した場合、1d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。厳密には魔法ではないが(
アルケミカル・アロケーションでの再利用には適用されない)、セーヴィング・スローと抵抗の目的に於いて生きているクリーチャーにのみに影響する変成かつ[毒]の両方の効果としてみなされる。
出典 Horror Adventures 166ページ
以下に記載されているのは、フレッシュクラフトの例である。名前、装備部位、効果に加えて、各フラッシュクラフトは霊薬と移植片のバージョンの両方の情報を記載している。情報の各カテゴリーを以下に説明する。
一時的持続時間:これは、受容者が限定的な効果を得るためにただフレッシュクラフトの霊薬を摂取するだけの場合にフレッシュクラフトが持続する時間の長さである。これは移植片として永続的なフレッシュクラフトを適用するものではない。移植片の1日あたりの使用回数が限られている場合、対応する霊薬の影響を受けるクリーチャーは、霊薬の持続時間中に同じ回数だけその能力を使用できる。
セーヴィング・スロー:これは、フレッシュクラフトの霊薬を摂取するとき、フレッシュクラフトのペナルティだけでなく、利益を得るために成功しなければならない摂取に対する頑健セーヴィング・スローのDCである。このセーヴィング・スローに5以上の差で失敗した、対応する霊薬を摂取しているクリーチャーは、1d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。
ペナルティ:これはフレッシュクラフトの移植または霊薬から利益を受けている間か、フレッシュクラフトの霊薬を摂取した後のセーヴィング・スローに失敗したときに受けるペナルティである。
アンテニー
対象の目は眼窩から発芽する触角に置き換えられる。クリーチャーは30フィートの
擬似視覚を得る。
ペナルティ:対象は
盲目状態となる。
作成要項
ブラインディング・スピトゥル・グランズ
対象は30フィート以内のクリーチャーを一時的に
盲目状態にすることができる粘性の黒い唾を生成する。対象がこの唾で遠隔接触攻撃に成功した場合、1d4ラウンドの間目標を
盲目状態にする。対象はこの能力を1日に3回使用できる。
ペナルティ:対象は話したり、呪文を発動したり、合言葉型の魔法のアイテムや呪文完成型の魔法のアイテムを使用したり、音声要素をもつ呪文を発動できない。
作成要項
バロウィング・クロウズ
対象の手は鉤状で、爪のついた付属物に変わる。中型のクリーチャーは1d6ポイントの斬撃ダメージを与える肉体武器として爪を使用することができる(小型の場合は1d4)。爪は対象に5フィートの穴掘り移動速度を与える。
ペナルティ:人工的武器を用いたり、手を使った精密さに基づく作業を行う行為(鍵開けなど)に苦労する。そのような武器を用いた攻撃やそのような作業に対する技能判定と能力値判定に-2のペナルティを受ける。
作成要項
カモフラージュ・フレッシュ
奇妙な柔軟性のある肌の釉薬が対象を包み込み、遮蔽や視認困難の有無に拘わらず、どのような自然の地形であっても
〈隠密〉を使用する能力を与える。
ペナルティ:対象は
〈知覚〉判定に-4のペナルティを受ける。
作成要項
カラペイス
繊維状の神経の集合体が付いたキチン質の甲羅が、対象の身体を覆う。これは対象の外皮ボーナスに+4の強化ボーナスを与える。
ペナルティ:装甲の柔軟性や変容の失敗したときの硬さが、-4の防具による判定ペナルティを与える。この防具による判定ペナルティは他のものと累積する。
作成要項
セレブラル・ハスク
脳の殻が対象の後頭部に形成され、シナプス線維が頭蓋底に潜む。1日1回、対象が[精神作用]効果に対するセーヴィング・スローに失敗したとき、その効果を脳の殻に分流させることができる。対象はその[精神作用]効果によって影響を受けないが、殻を痙攣させ、対象が休息することでのみ回復できる1d6ポイントの【耐久力】ダメージを与える。
ペナルティ:対象は【知力】に基づく判定に-2のペナルティを受ける。
作成要項
クロー・ガントレット
対象の手は中型クリーチャーならば1d8ポイントの斬撃ダメージを与える(小型の場合は1d6)ために使用できる肉体武器として使用できる爪のついた付属物に置き換わる。対象はガントレットでの組みつきの戦技判定に+4のボーナスを得る。
ペナルティ:対象は爪のある手で武器を用いたり、物体を操作することができない。片手で操作しようとすると、手を用いる精密さに基づく作業(鍵開けなど)を行うと、-4のペナルティを受ける。
作成要項
ダークサイト・アイズ
膨らんだ両目が対象自身の両目を覆い、既存の器官を増強する。眼に繊維状の神経組織を移植し、それらを所定の位置に融合させ、対象の視野をこの新しい球場の付属器につなげる。対象は60フィートの
暗視を得る。
ペナルティ:対象は
光による盲目化を得る(
Pathfinder RPG Bestiary 301ページ参照)。
作成要項
グラスピング・テンドリル
対象は掴むことができる巻きひげを得る。失われた腕の代わりとして移植された場合、この巻きひげは腕として機能し、何も保持していない場合は中型クリーチャーが1d4ポイントのダメージを与える二次的肉体攻撃として使用できる。身体の別の場所に移植した場合(胸部スロットを使用して)、巻きひげは対象の人物の収納した物体を得、即行アクションとして空いている手に届けることができるが、アイテムを保持、使用、または振るうことはできない。対象が収納されているアイテムを得るときに対象の手が空いていない場合、アイテムは無傷で対象のマスに落ちる。グラスピング・テンドリルを与えるフレッシュクラフトの霊薬は常に腕を変成させ、最初の利益を与える。
ペナルティ:巻きひげが腕と置き換えられている場合、対象は人工的武器を用いたり、手に関係する精密さに基づく作業(鍵開けなど)を行うのに苦労する。そのような武器による攻撃、またはそのような作業を行う技能判定と能力値判定に-2のペナルティを受ける。巻きひげが他の場所に移植されている場合、ペナルティはない。
作成要項
ポイズン・ファングス
対象の歯は奇妙な曲がった牙に置き換えられる。中型クリーチャーは1d4ポイントのダメージ(小型は1d3ポイント)を与える噛みつきの肉体攻撃を得る。1日3回、噛みつき攻撃を行う前のフリー・アクションとして牙に毒を付与することができる;噛みつきは通常の攻撃に加えて毒を与える(頑健セーヴ DC = 15+対象の【耐久力】修正値;
頻度 3ラウンドの間1回/ラウンド;
効果 1d3【筋力】;
治癒 セーヴ1回成功)。攻撃が失敗した場合は、毒は失われる。対象は自分自身の毒に他に対して完全耐性を持つが、他の毒にはない(ポイズン・ファングスを持つ他のクリーチャーの毒を含む)。
ペナルティ:対象は
〈威圧〉判定を除くすべての【魅力】に基づく技能判定に-2のペナルティを受ける。
作成要項
リトラクタブル・スパインズ Retractable Spines
鋸歯状の爬虫類の棘が対象の腕に沿って走る。標準アクションとして、対象は片方または両方の前腕の棘を伸縮させることができる。中型クリーチャーは、この棘を1d6ポイントの刺突ダメージを与える(小型の場合は1d4ポイント)肉体武器として使用できるが、爪と同様に、棘による攻撃は対応する手を使用する。対象は両方の棘が伸びたとき組みつきの戦技判定に+2のボーナスを得る。
ペナルティ:棘が伸びている間、対象は人工的武器または手を含む精密さに基づく作業(鍵開けなど)を行うのに苦労する。そのような武器による攻撃または、そのような作業を行う技能判定と能力値判定に-2のペナルティを受ける。フレッシュクラフトの霊薬を飲んだあと、セーヴィング・スローに失敗したために対象がこのペナルティを受けた場合、腕の皮膚は石灰化し、棘を使用していなくとも、持続時間全体に渡ってこのペナルティを受ける。
作成要項
シャーク・ギルズ
サメの鰓と腺の一部が対象の首と肺に移植され、呼吸器系の機能が変化する。このフレッシュウォープの利益を得ている間、対象は水中呼吸ができる。
ペナルティ:対象はもはや空気中で呼吸ができない。
作成要項
スティンギング・テイル
対象は腰から生える大きなサソリのような尾を得る。中型クリーチャーはそのフレッシュウォープでできた針を肉体武器として使用することができ1d6ポイントの刺突ダメージを与える(小型の場合は1d4)。1日3回、攻撃を行う前のフリー・アクションとして針に毒を付与することができる;針は通常の攻撃に加えて毒を与える(頑健セーヴ DC = 15+対象の【耐久力】修正値;
頻度 4ラウンドの間1回/ラウンド;
効果 1d3【敏捷力】;
治癒 セーヴ1回成功)。攻撃が失敗した場合は、毒は失われる。対象は自分自身の毒に他に対して完全耐性を持つが、他の毒にはない(スティンギング・テイルを持つ他のクリーチャーの毒を含む)。
ペナルティ:対象は地上移動速度に-5のペナルティを受け、
〈軽業〉判定に-2のペナルティを受ける。
作成要項
ウィングズ・オヴ・ダークネス
対象は背中にコウモリのような皮の翼を得、60フィートの飛行移動速度(標準の機動性)と、
〈飛行〉判定に+5の技量ボーナスを得る。
ペナルティ:対象は
〈飛行〉判定を除く、全ての【敏捷力】に基づく技能判定と能力値判定に-2のペナルティを受ける。
出典 Horror Adventures 170ページ
全てのフレッシュウォープ化が意図的であるとは限らない。時々クリーチャーは、トゥルー・フレッシュウォープ化の錬金術的魔法的プロセスに比べて優雅さと正確さに欠けた、フレッシュウォープ化の不利な結果を再現する環境の障害に曝される。強力な魔法の放射、錬金術による汚染、呪文の暴走、腐敗したレイ・ラインなどの領域では、すべてが自然発生的なフレッシュウォープ変異を引き起こす可能性があり、グレート・オールド・ワンのような極めて異質なクリーチャーの存在下では、現実の法則が破綻し、時には同様の効果を生み出すことがあり、その結果重度の変異や畸形を引き起こすことがある。
フレッシュウォープ変異は、意図的なフレッシュウォープ化よりも目標の健康度、正気度、寿命に大きな犠牲を払うことになる。フレッシュウォープ変異は曝露量が多いほど重症化する。早期の変異は典型的には表面的なものであり、不自然なものの兆候として機能する。重度の変異は常に有害であり、クリーチャーに肉体的および精神的なトラウマを与える。
フレッシュウォープ変異は腐敗と同様に進行するため、GMの裁量によって腐敗に対し有効な呪文や効果はこれにも適用されるかもしれない。
フレッシュウォープ変異を得る/Acquiring Fleshwarp Mutations:長期的な魔法の障害は、潜在的にフレッシュウォープ変異のリスクを伴う。汚染された錬金術の研究所からの曝露、不浄なる呪い、奇妙な儀式、荒乱魔法、呪われた魔法のアイテムなどはすべてフレッシュウォープ変異の発生源の良い例である。フレッシュウォープ変異の発生源は障害であり、その相対的な重症度を反映するCRが割り当てられている。
1時間ごとに生きているクリーチャーは、フレッシュウォープ変異の源に曝される。クリーチャーは頑健セーヴに成功しなければならない(DC=15+腐敗の源のCR)。成功とは、クリーチャーが当面の間、フレッシュウォープ化効果を打ち消したことを意味する。最初にセーヴに失敗すると、曝されたクリーチャーは、突然の恐ろしい変態の性質のために、早期フレッシュウォープ変異(表 5-1参照)を即座に得、1d3ポイントの【判断力】ダメージを受ける(正気度システムを使用する場合は1d6ポイントの正気度ダメージ)。クリーチャーが同じ範囲内にいる間にセーヴに二度目に失敗した場合、変異の重大さを増加させる。クリーチャーは重度フレッシュウォープ変異を得(表 5-2参照)、1d6ポイントの【判断力】ダメージを受ける(または2d4ポイントの正気度ダメージ)。クリーチャーが少なくとも1つの重度変異を持ち、同じ範囲内でさらに曝されると、セーヴの失敗で別の重度変異が発生する。ただし、肉体的奇形のこのレベルは、変異したクリーチャーに非常に負担をかける。フレッシュウォープ化したクリーチャーが変異を持つ限り、その後の新しい変異ごとに、クリーチャーの【耐久力】に累積する-2のペナルティを与える。変異によるペナルティの合計値がキャラクターの通常の【耐久力】値以上である場合、その体はすべての相反する変異を受け付けることができず、死ぬか自然発生的に狂った恐ろしいクリーチャーに歪められる。
表 5-1:早期フレッシュウォープ変異 Table 5-1: Early Fleshwarp Mutations
d% |
変異 |
1~4 |
動物の特徴/Animal Traits:毛皮か鱗がクリーチャーの身体全体に生えてくる。 |
5~8 |
首の膨らみ/Bloated Neck:クリーチャーの首が膨らんで、ヒキガエルのようになる。 |
9~12 |
骨の突起部/Bone Protrusions:骨の突起物がクリーチャーの体を横切って成長する。 |
13~16 |
球根状の頭蓋骨/Bulbous Cranium:奇形のしこりや小瘤がクリーチャーの頭を蓋う。 |
17~20 |
細長い舌/Elongated Tongue:クリーチャーの下が伸びて口内にうまく収まらない。 |
21~24 |
目の茎/Eye Stalks:クリーチャーの目は短い茎の上にある眼窩から突き出ている。 |
25~28 |
分岐した舌/Forked Tongue:クリーチャーの舌は蛇のように二股になる。 |
29~32 |
節くれ/Gnarled:クリーチャーの肉は節のような形をして、体中に渦巻き状の模様がある。 |
33~36 |
脱毛/Hair Loss:体毛がクリーチャーの体じゅうで円形に抜け落ちる。 |
37~40 |
巨大な耳/Huge Ears:クリーチャーの耳は象の耳のように大きくてだらりと垂れたものになる。 |
41~44 |
瞼のない目/Lidless Eyes:クリーチャーの目が円盤状になり、蓋をしなくなる。 |
45~48 |
唇のない口/Lipless Mouth:クリーチャーの口は唇がなくなり、歯と歯茎が露出する。 |
49~52 |
長い指/Long Fingers:クリーチャーの指が伸び、追加の関節を得る。 |
53~56 |
不規則な足取り/Lurching:このクリーチャーは数インチ背が高くなり、大きくなり、不規則で重たい足取りになる。 |
57~60 |
溶けた肉/Molten Flesh:クリーチャーの肉がたるみ、溶けた蝋燭が流れているように見える。 |
61~64 |
鼻なし/Noseless:クリーチャーの鼻が腐り、副鼻腔が露出する。 |
65~68 |
青ざめた身体/Pallid:クリーチャーの肉が半透明になり、その下の静脈と筋肉が見えてくる。 |
69~72 |
角/Ridges:隆起した突起部がクリーチャーの額に成長する。 |
73~76 |
腫れ物/Sores:痛みを伴う水膨れや傷がクリーチャーの身体全体に発疹する。 |
77~80 |
腫瘍/Tumors:腫瘍が成長しクリーチャの身体全体に現れる。 |
81~84 |
不自然な目/Unnatural Eyes:クリーチャーの瞳孔は不自然な形や色になる。 |
85~88 |
垂直なまぶた/Vertical Eyelids:キャラクターのまぶたは左右に開閉する垂直の切れ目となる。 |
89~92 |
指の痕跡器官/Vestigial Digits:追加の指の痕跡が、クリーチャーの手と足から成長する。 |
93~96 |
水かき/Webbing:水かきがクリーチャーの指とつま先の間に成長する。 |
97~100 |
離れた目/Wide Eyes:クリーチャーの眼は微妙に側頭部に向かって移動する。 |
表 5-2:重度フレッシュウォープ変異 Table 5-2: Advanced Fleshwarp Mutations
d% |
変異 |
1~5 |
生物発光/Bioluminescent:クリーチャーの肉は、ろうそくの光量ほどの不気味な光を放つ。クリーチャーは〈隠密〉で-4のペナルティを受ける。 |
6~11 |
耳詰まり/Clogged Ears:クリーチャーの耳が閉じて役に立たなくなる。クリーチャーは聴覚喪失状態となる。 |
12~17 |
曲がった背骨/Crooked Spine:奇形な隆起と脱臼が、クリーチャーの背骨を傷つける。運搬能力を半減させる。 |
18~25 |
変形した関節/Deformed Joints:クリーチャーの関節は凸凹とし捻れる。【敏捷力】に基づく技能判定に-4のペナルティを受ける。 |
26~30 |
変形した脚/Deformed Legs:クリーチャーの足は何らかの形で反っているか変形している。地上移動速度を半減させる。 |
31~37 |
皮膚の裂け目/Dermal Fissures:クリーチャーの肉は乾燥した裂け目に沿って痛みを伴って裂け、その下にある柔らかい組織を露出させる。着用している全ての防具による判定ペナルティを2倍にし、受ける出血ダメージは1ポイント増加する。 |
38~43 |
細長い手足/Elongated Limbs:クリーチャーの手足が少し伸び、骨に痛みを引き起こす。攻撃ロールと【筋力】に基づく技能判定に-2のペナルティを受ける。 |
44~59 |
目の集合体/Eye Clusters:クリーチャーの目は分割され、各眼窩に複数の小さな目の集合体となる。視覚に基づく〈知覚〉判定に-4のペナルティを受ける。 |
60~62 |
脆い/Frail:クリーチャーの器官は簡単に壊れる。頑健セーヴと瀕死状態の間に容態安定化判定のための【耐久力】判定に-2のペナルティを受ける。 |
63~68 |
光に過敏/Light Sensitivity:クリーチャーの目は反射する光沢を帯び、光に過敏のモンスターのモンスターの共通能力を得る。 |
69~74 |
奇形の鰓/Malformed Gills:クリーチャーは水中呼吸ができない機能しない鰓を得るが、空気中で呼吸するのも困難になり、湿った苦しい呼吸をするようになる。陸上で疾走したり突撃をすると1時間の間疲労状態となるが、1分間水中に潜ると、この状態は終了する。 |
75~80 |
異形の口/Misshapen Mouth:クリーチャーの口が歪んで変形する。音声構成要素を持つ全ての呪文は10%の失敗確率を持ち、〈交渉〉や〈芸能:朗誦〉判定など話すことを必要とする判定に-4のペナルティを受ける。 |
81~87 |
ゴム状の肉/Rubbery Flesh:厚くゴム状の皮がクリーチャーの皮膚と置き換わる。【敏捷力】に基づく技能判定と反応セーヴに-2のペナルティを受ける。 |
88~94 |
脳腫瘍/Tumorous Brain:クリーチャーの脳に大きな腫瘍が形成され、頭蓋骨が変形する。クリーチャーが呪文を発動するか【知力】に基づく技能判定を試みるとき、1ラウンドの間よろめき状態となる。 |
95~100 |
爛れた傷/Weeping Sores:開いた傷からそのクリーチャーの身体を伝って奇妙な液体が流れる。クリーチャーは病気に抵抗するための頑健セーヴに-4のペナルティを受ける。 |
最終更新:2022年03月14日 00:05