タルドール

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タルドール - (2010/04/09 (金) 09:11:07) のソース

*タルド-ル(Taldor)
#image(http://www29.atwiki.jp/prdj/?cmd=upload&act=open&page=%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB&file=Taldor.jpg,width=100,center)

''タルドール''は、アヴィスタン大陸の内海沿岸の東部に位置する帝国である。かつてはアヴィスタンの過半を支配していた大帝国だったが、現在は衰退と退廃への道を辿っている。[1]

***歴史
‐1281AR、約6000年前、滅亡したアズラントの生存者が、[[ケレッシュ人]]の部族が住む内海北岸東部に移住し、タルドール王国を建てた。伝説によれば[[エイローデン]]自身が植民者の居住地を巡っていたというが、それから長い間、この地がエイローデン信仰の中心となった。
"戴冠の時代"の前半がタルドールの黄金期で、数多くの探検軍 Army of Exploration を各方面に派遣し、セレン河をさかのぼって[[河川諸王国]]、現在[[ブレヴォイ]]と呼ばれているイシアとロストランドに植民し、東方との緩衝地帯として[[ガルト]]を建てた。西にも[[シェリアックス]]や[[アンドーラン]]、[[イズガー]]、[[ニアマサス]]、[[モルスーン]]、[[ラストウォール]]がある地域を併合し、アヴィスタンの西はアルカディア海沿岸、東は"世界の端"山脈にいたる大帝国を作り上げた。
しかし世界の富を集め繁栄に酔っているうちに、文化的な退廃がはびこり、人々は国外に関心を持たないようになってきた。
4079AR、長年のライバルであった[[カディーラ]]はこれを好機と見、大規模な侵攻を開始した。大戦役 the Grand Campaign の始まりである。
4081AR、それを機に、西方でも[[シェリックス人]]が立ち上がり、Even-Tongued  Conquest が始まった。東方の戦線では敵を撃退したものの、西方ではシェリアックスの独立を許し、多くの属国を奪われ、ここにタルドール帝国の栄光は終わった。エイローデン教会もシェリアックスがいまや世界の中心であるとして移転して行った。
4603AR、大戦役が集結し、カディーラとの国境に不穏な気配を残しながらも平和が訪れた。[2]

***政治
タルドールの現在の皇帝はGrand Prince Stavian III である。未熟で扱いがたい君主で、彼を取り巻く貴族たちは日々些事を論じ合うだけで、実際に職務を行っている官僚機構は非効率で縄張り争いばかりしている。
Grand Prince 位は長子相続制で、代々長男が受け継ぎ、男子がいない場合は他の王家に属する系統に移る。Stavian III には男子がなく、娘のPrincess  Eutropia がいるのみである。彼女は父が死ねば、必要ならば力づくでも帝位を継承し、帝国にかつての栄光を取り戻そうという大計画を抱いている。彼女が勝利を収めるにしても、他の王家が帝位を継承するにしても、いずれにせよ近い将来の内戦は避けられないだろうと見られている。[1]

***住民
多くは人間([[タルドール人]])である。

タルドールの身分で最上位にあるのは王族 Royalty である。ほとんどはかつての皇帝の系譜に連なる者だが、Grand Prince は下位の階級の者に称号と財産を与え、この身分に引き上げる事もできる。
次に元老階級 Senatorial Class がある。元老院の議員、州の長官、各種の官僚機構の長によって構成される。市民は職務に精励することで比較的容易にこの地位に達することができる。
この2階級は the Bearded と呼ばれ、合法的に髭を蓄えることができる。タルドールでは髭は身分の象徴である。

最も数の多い、人口の99%を占める平民階級が the Unbearded である。勝手に髭を伸ばすと投獄される(ドワーフなど亜人間は例外)。重税と無権利状態に苦しめられているが、Grand Prince は不満を和らげるために有力な平民を上の身分に取り立てていき、また軍隊で出世することも階級を上昇させる有力な手段となっている。[3]

***宗教
[[アーバダー]]、[[エイローデン]]、[[カリステリア]]、[[カイデン・カイリーエン]]、[[ノルゴーバー]]、[[シェーリン]]、[[サーレンレイ]]が信仰されている。
大戦役中の4528AR、カディーラ軍と呼応されることを恐れ、タルドール国内でサーレンレイ信仰は違法とされ、全ての神殿は破壊された。しかしタルドール政府の弱体化に伴い、大都市の外では太陽の女神への信仰は普通に見られるようになってきている。
エイローデンは1世紀前からクレリックに信仰の恩寵を授けないようになり、死んだものと考えられ、その信者はほとんどいなくなっている。ゴラリオン最後のエイローデンの大司教である老ハーフ・エルフ Father Basri は僅かな聴衆に神がいつか再来するだろうと語っているが、多くの者は老いぼれの泣き言にすぎないと考えている。[3]

***参考文献
[1] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 136. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1 
[2] Erik Mona et al. (2008). Campaign Setting, p. 201. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1
[3] Joshua J. Frost. (2008). Taldor,Echoes of Glory, p. 201. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-169-5