ガンダムシリーズにおける日本

登録日:2025/01/09 Thu 16:58:16
更新日:2025/04/29 Tue 20:26:48
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ガンダムシリーズ』は主に宇宙空間を舞台としたアニメ作品である。
本項目ではそんな『ガンダムシリーズ』の地球、中でも日本について解説していく。



【概要】

かつて、ロボットアニメのほとんどの舞台は我らが日本であり、日本で開発されたロボットが主役であった。
そんな中放映された『機動戦士ガンダム』は様々なパターン破りが行われ、舞台が日本ではない……どころか日本が出てくる事もほぼなかった。
そして同作は人気を博し、様々な派生作品が作られる……のだが、そのほとんどの作品で「日本」の扱いは個性に溢れている。

全体的な傾向としては戦地になるような事がほぼない事が挙げられる。
MSによる小競り合い等はあるが、そこが重要な戦いの場所になる事は少ない。恐らく一番戦ったのが『Gガンダム』の生身戦。
また、劇中におけるの日本の扱いから現実世界における日本の扱い……「世界から日本はどう思われているか、日本は世界をどう思っているか、日本の技術や文化は世界でどれだけ浸透しているか」という意識が見え隠れしており、
時代によってその扱いが変わる為、「当時の世論」を読み取るための重要なファクターにもなりえる。

ちなみにガンダム自体のメタ的なデザインモチーフは鎧武者であり、これはサンライズ独立後初製作となった『無敵超人ザンボット3』やその次作であり、『ガンダム』の前番組である『無敵鋼人ダイターン3』から続く伝統である。
また、RX-78-2ガンダムの制作者の一人であるテム・レイが日系人である事から、外観モチーフとして意識していた可能性はあるものの、そのあたりは特に明言されていない。


【各世界での扱われ方】

宇宙世紀(U.C.)

地域としての日本の登場について

初めて日本が舞台になったのはTV版1stの第13話「再会、母よ…」で、アムロ・レイの実家周辺が日本の山陰地方(一説には鳥取県とも)という事になっていた*1のだが、
劇場版では太平洋を渡る前にこのエピソードが来るので北米のプリンスルパートになっているなど、本編では実質どこでもいいような扱いだった。
これ以外だと日本が舞台になる事は非常に少なく、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で一年戦争後にハヤト・コバヤシの故郷である静岡県に遊びに行く話と、『機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより』『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』にてハヤトの家が登場する話、
機動戦士ガンダムUC』でラー・カイラムが「極東サセボ工廠」でミノフスキー・クラフトの搭載を受けている描写、『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』でアムロがシャイアンの前に配属された基地が日本にあったりなど、ごく短期かつあまり本筋に関わらない場面に留まる。
一応背景ネタならテムが住んでいたジャンク屋内に「青森りんご」と書かれた箱があったりする。順当に考えると地名ごとリンゴのブランド化に成功したのだろうか。
このように部分的に日本が舞台になる機会はあったものの、作品単位で本格的に日本が舞台となったのは1stから34年後の漫画作品『機動戦士ガンダム FAR EAST JAPAN』(2013~2014)が初。
同作では「かつてニホンという国があった」という事なので既に国としては機能していないようだが、領土内には「軍警察」がおり、彼らはジオンだけでなく身内の連邦小隊ですら太刀打ちできない戦力らしく、互いに彼らに感付かれないように動く事となる。

機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』の主人公ユージ・アルカナはカナダ在住の連邦軍人だが、明言こそ無いものの幼少期は日本で過ごしていた事が示唆されており、日本の下町風の民家の前で立っているコマがある。
なお当時の家の表札には「有兼」とあったが、「アルカナ」を当て字しただけなのか、響きが珍しいだけで本当に純日本の家系かまでは不明。
また、ユージがネメシスに異動する前の直属の上司だった中隊長はその経歴の中で「ホッカイドーで統合本部入り」と語っている。北海道にも連邦軍基地がある模様。

機動戦士Ζガンダム』ではムラサメ研究所という連邦のニュータイプ研究機関が登場。研究所の名前はムラサメ博士という人名からきている。
研究所そのものの描写はアニメ本編ではなかったが、この研究所は日本の中国地方にあるとされており、日本という区分は宇宙世紀でも残っているようである。
フラウ・コバヤシもホンコンから「ニホン」へ渡ろうとしているシーンがある他、その後も子供達と共に日本で暮らしている設定がある。
小説版ではもっと顕著で、クワトロ・バジーナが苦手なものに「日本語」があり、ヤクザやトブ(飛ぶ)などの日本語由来の単語を使ったり、その単語を知らない者とで混乱になったりする者を描いている。
ちなみにカミーユ・ビダンの出生地は小説版では地球の東京近郊のニューシート(埼玉県新座(ニューシート)*2と思われる。)とされている。

時代を未来に飛ばしても『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、とあるキャラクターが「日本のキュシュー(九州)へ行こう」と提案している為、少なくともその時期までは国もしくは地域としても健在なのだろう。

日系人について

前述の通り、日本、それも関東地方が中心だったロボットアニメに一石を投じた『機動戦士ガンダム』。
……であるが、当時としては「舞台が日本じゃないロボット」は突飛な設定である為か、主人公のアムロ(鳥取県出身)の他、レギュラーのカイ・シデン*3、ハヤト(静岡県出身)、やミライ・ヤシマ、キッカ・キタモト*4など、日本系の名前及び日本出身という設定のキャラクターは多かった。
ちなみにこれらのメタ的な名前の由来は多くが旧日本軍の戦闘機である。
さらにアムロの故郷に訪れる回があり、上の設定を顧みるとその場所は日本の鳥取県だったということになる。
なのだが、アムロに関しては日本生まれという設定は劇場版時点で変更されており、以降も設定が右往左往している。
それと劇中の設定では「純粋な日本人は珍しい」とのことであり、設定次第では日本人だけど名前が洋風だったり、その逆もあり得たりする。

『1stのタムラ*5やアサクラ大佐、『Ζ』のサエグサ*6、ローレン・ナカモト、『機動戦士ガンダムΖΖ』のサトウ*7、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のコウ・ウラキ、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のシロー・アマダやコジマ中佐など、
主要なアニメ作品でも日系人らしき名前の人物が度々登場している(特にシローは明らかにテリー・サンダースJrやカレン・ジョシュワ、アイナ・サハリンとは「肌の色」が描き分けられており、少なくともアジア系なのは想定されていると思われる)。
外伝や派生作品まで含めればそれらしい名前の人物はさらに増える事になり、漫画作品だと「宇宙世紀作品ではあるが、明確に漢字での本名表記の設定がある」人物が登場する描写も見られ*8、「日系人」だけではなく漢字文化やそれ前提の軍籍のシステムも残存していることがうかがえる。
また小説版のみの言及だが、フォウ・ムラサメも日系人とされており、どうもニュータイプ研究所の後ろ暗い話にもそういったルーツの者は関わっていたり、被験者になっていたりはあったようだ。
機動戦士Vガンダム』のオリファー・イノエの姓は「井上」を意識したものであり、ジュンコ・ジェンコ共々日系を意識した名前として想定されている。メキシコが舞台となった第34話のゲストキャラのミズホも恐らく名称から日系人であると思われる。
遥か未来である宇宙世紀223年頃にも「アキラ・イノウエ」という人物が確認されている。

日本文化について

日本という名前や文化自体は地球はおろか宇宙にまで広まっているようであり、一年戦争時でもヒロシマナガサキに落とされた核爆弾の事はジオン公国軍の穏健派達に繰り返してはならない悲劇として伝わっている。
一年戦争の序盤の一週間戦争でジオンは各サイドのコロニーを核とBC兵器で20億以上殺しており、単純な死者数なら広島・長崎の1000倍以上なのは考えないことにしよう。
ブライト・ノアの外見が「ジャパニーズ・オットツァン」と揶揄されるなんてことも(ブライト自身はイギリス系である)。
ちなみに作劇上ではキャラのセリフは「日本語翻訳」されているだけで、連邦での公共語は英語という設定*9
「スベタ」を「スブタ」と言い間違えたり、ズゴックEを「凄っくいい」と誤聴する、やられた際に発した「やったな小僧!」という言葉を自分を褒めてくれたと勘違いするなど、日本語でなければ成立しない言葉遊びの描写もあるが、
現実世界でも洋画や洋書を翻訳する際に、外国語のジョークをニュアンスや語感の近い日本語のダジャレに変換する事などはままあるので特におかしな事ではない。

先述のユージは「ハロウィンに子供が仮装してパレードする文化は無かった(が祖母から話を聞いて存在は知っていた)」という旨の事も語っている。
若者文化の一種としてガラパゴス的な発展を遂げつつある昨今の日本のハロウィン事情だが、純欧米風のハロウィン文化は結局根付かないままだったのだろうか。

日本食、和食に関しては『機動戦士ガンダム サンダーボルト』外伝の第13話『戦闘糧食』の劇中では、連邦軍の戦闘中でも片手で食べられる戦闘糧食としていなり寿司が登場しており、太平洋戦争時の零戦のパイロットもコックピットでいなり寿司を食べていたというエピソードを語る場面もある。
さらにそのいなり寿司に使われているお米は粘りのあるジャポニカ米(日本米)が使われており、どうやら宇宙世紀の世界に於いても日本米は作られている模様。
また、『ΖΖ』のビーチャ・オーレグの好物がスキヤキで、イーノ・アッバーブの好物が鍋焼きうどん、グレミー・トトの好物は日本料理である。
他にも『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、一年戦争時のアナベル・ガトーが和服を着て「アマト師範」なる人物に剣道の鍛錬を受けている様子が描かれている。我々の思う剣道とはかなり違う戦い方だが。
『THE ORIGIN』ではギレン・ザビも浴衣を着て詰将棋を打つなどしている。
機動戦士ガンダム アッガイ北米横断2250マイル』の主人公は技名が漢字だったり、なんだかジオン、もしくはコロニーに日本かぶれが多い印象。
??「ムンゾのたこ焼きは美味しい」←これは別次元のお話。
これらは「国としての歴史の浅いジオンがいろんな文化をとにかく受け入れた結果、特異なモノの多い日本のそれがジオン国民の興味を引いた」と考えるべきか*10

機動戦士クロスボーン・ガンダム』においても「黒澤映画」が登場しており、文化自体はずっと続いている。

宇宙世紀153年くらいでも日本文化は確認されており、例えを挙げるとすればゴッドワルド・ハインはとても日本かぶれでMSに漢字を書いたりしている。……のだが、これはあくまで一説。
だがゲトル・デプレの趣味がキャラオケ。実はこれ日本発祥の文化の1つであり、地味に生き残っていた日本由来の技術であると言える。

軍事関係について

地球連邦軍の艦艇の名称に日本によって運用されていた艦の名称が、アメリカやイギリスなどの国々で使用されていた艦の名称に交じって使用されているものもあるが、艦艇の名前は代々使われる事が多々あるため*11、旧来の国々が地球連邦という一つのくくりに統合されてなお日本の系譜が途絶えていない事を示すと言えるだろう。
例えば、アトラクションの『GUNDAM THE RIDE』にはフジ級スルガという艦が登場する。
メタ的にはアトラクションがあった富士急ハイランドから引用されたものではあるが、旧日本海軍の戦艦に富士という艦が存在し*12、スルガも未成艦ではあるが紀伊型戦艦駿河が存在した事により、自然と艦船の名前が引き継がれている形になっている。

百式という名称のMSが存在するが、この機体の英語表記は「Type 100」ではなく『HYAKU-SHIKI、もしくは100 SHIKI』であり日本語が正式名称であると言え、改良型の百式改の英語表記も『HYAKU-SHIKI KAI』と、他の改と名付けられているMSが英語表記では別の言葉になっている点からも特別であると言える*13
武装にも「ビームナギナタ」、「ビームジュッテ」が存在するが、これらの武装は本来の薙刀や十手(本来は「じって」読みが正しい)とは様相が違う。ザクレロの「ヒートナタ」は原形を留めていると言えるか。

宇宙世紀133年頃にも「ムラマサ・ブラスター」「アマクサ」といった和風の言葉が伝わっているが、アマクサの名の由来は史実というよりも、山田風太郎著の小説『魔界転生』に登場する転生衆の天草四郎である可能性が挙げられている。
転生衆は蘇った死者であり、これがバイオ脳によって蘇ったアムロの意志と重なる部分があり、日本文学も時を超えて伝わっていると見る事ができるかもしれない。



リギルド・センチュリー(R.C.)

主人公のベルリ・ゼナムが劇中最後に降り立ったのが日本。
そしてその日本から、ベルリ自身の地球を巡る旅が始まる。
富士山の近くで出会ったとあるお爺さんの存在は、少なくとも「『ガンダム』が日本の作品だという事を直に示している。

R.C.は宇宙世紀が破滅的な終焉を迎えてさらに1000年の月日が過ぎた遥かな未来だが、劇中を見る限りのどかな田舎風景に新幹線のような高速鉄道が走る様子が確認でき、少なくともかつての日本が高度な文明を維持している事がうかがえる。

ちなみに劇中で「三つ富士」と呼ばれていたのは、長い歴史の中で噴火により山体が崩壊して山頂が3つに分かれているため。
TV版では一番高い山頂がかつての富士山に似た姿をしていたが、Blu-ray版では作画が修正されて山の形が大きく変わっている。


未来世紀(F.C.)

「コロニー国家が覇権を競う世界大会」というストーリーなだけあって、逆に日本国の主張が大きい作品。
まず主人公ドモン・カッシュのファイティングスーツが日の丸
愛機シャイニングガンダムゴッドガンダムも諸外国のガンダムほどステレオタイプ的ではないが、日本の要素として鎧武者*14や歌舞伎、仏像のデザインが取り入れられている(後光に見立てられたパーツが存在するなど)。
そして所属するコロニー「ネオ・ジャパン」は日本列島型のコロニー。ちなみに国旗は日の丸の中央の赤丸部分に黄色いダイヤモンドが入ったようなデザイン。
挙句、地球にある日本の東京都京都府にも立ち寄るなど、ともかく日本がいっぱい出てくる作品である。
ただし、ドモンの姓の「カッシュ」はヨーロッパ系のものである。他のキャラが基本的にその国にあったフルネームをしている中、割と異質とも言える。

だが「見捨てられ、荒廃した地球」なだけあってその扱われ方もまた独特で、まず大都会の代名詞たる新宿は既に廃墟と化しており、人もほぼ住んでいない。
東京タワーや地下鉄も京都の寺社も荒れ放題のまま放置状態であり、まさしく「打ち捨てられた現実世界」。
こんなものを見たら東方不敗マスター・アジアも人類に失望するだろう。その後ガンダムファイターによってさらにめちゃくちゃにされるのは秘密。

そのマスターアジアは劇中ではネオ・ホンコン所属だが、実は彼はネオ・オオサカ出身。ちなみにネオ・ホッカイドウというコロニーもあるとか。
ガンダムファイトではネオ・ジャパンに所属していたので一地域扱いかもしれないが。
また、『機動武闘伝Gガンダム外伝 三侠新傳 〜」東方の珠〜』にてドモンとレイン・ミカムラの娘である「エイチ・カッシュ」の口調は関西弁と作中で言及されており、地味に「関西」という地名が残っている事が判明している。


アフターコロニー(A.C.)

日本という名前や、それらしい場所は出てこない。
第1話でウイングガンダムの墜落地点を「アジアエリアのJAPポイント」とゼクス・マーキスが通報したのと、漂着したヒイロが連れて来られた病院があり、連合軍がガンダム回収に歩みを進めていた「南JAPポイント」がそれっぽいぐらいか。
ドーリアン親子が降りた宇宙港の所在を「日本島」と表記していた書籍も当時あったとの情報もある。
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』のラストシーンでは、デュオ・マックスウェルとヒルデ・シュバイカーが横浜中華街らしき街で食事をしていたり、ヒイロが新宿らしき街の雑踏に消えていくシーンがあるが、ここが日本だったのかどうかは語られていないため不明。

しかし、主人公ヒイロ・ユイの日本的な響きの名前、加えて彼が偽名を名乗る際には「レッドワン」と「『緋色、唯』を英訳した」ような名前を使用している描写からすると、日本語自体は存在しているようだ。
新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ』においてヒイロの母親の名前がアオイと判明するが、こちらは葵色、ひいてはその名称の由来となった葵の花から来ているものと思われる*15


アフターウォー(A.W.)

同じく日本という名前やそれらしい場所は出てこないが、連邦軍がアオヤギ級という名称の宇宙戦艦を運用していたり*16、ユリナ・サノハラという名前の女性が登場したりしている。
また主人公の母艦フリーデンの操舵手はシンゴ・モリという実に日本的な名前……というか容姿姓名の青年である。
そのため、とりあえず日系人にも旧戦争を生き残った人は普通にいるようだ。
曲がりなりにも主人公艦のブリッジクルーでバリバリ日本的な名称のキャラなのに、当記事初版には「和風の名前のキャラはいない」とあり、追記には十数時間を要した。往時の「ブリッジクルー」というキャラクターが如何に地味な扱いだったかのかがうかがえる*17

コロニー落としの乱発により、世界人口が1億人を割るというシリーズでも屈指の終末的世界であるA.W.の世界において、日本列島にその大半が固まっている故に何かの拍子に簡単に断絶し得る「日本語文化」や「日本人」が話題に出ないのはある意味自然であり、
旧日本軍の艦上攻撃機に名称が使われていた天山の名が地上戦艦に使用されていたりするものの*18、日本文化の系譜が完全には途絶えていないのは奇跡的と言えるかもしれない。


正歴(C.C.)

地上における舞台がアメリカの変名と思わしきアメリア大陸に限定される*19ため、やはり日本要素は出てこない……が、ギム・ギンガナムが「サムライ」と呼ばれ、出で立ちや言動が日本のそれっぽい。
ムーンレィスのモビルスーツに軍配型ヒートファンを装備する「スモー」(読み方も「相撲」と同じ)があったり、漫画『月の風』でハリー・オードが一族で相伝してきたという「スーパーアイキ」という変な日本武術を使用しているので、日本文化は月で形を変えつつ継承されていたようだ。


コズミック・イラ(C.E.)

本編主人公2人が2人とも日系の名前である。
キラ・ヤマト(旧姓ヒビキ)も日系として名付けられていると思われるし、シン・アスカは後述のオーブ連合首長国育ちである。

シリーズ中にて多く登場するオーブ連合首長国は日本移民によって作られた国であり、「日本列島に所在はしていない」とは明言されつつも、一部兵器や施設名、住民名に日本神話由来の名称や和風の言葉が多く使われている他、公用語が日本語である描写もある。
ガンダムアストレイ ゴールドフレーム」という風に(「改」や「陸戦型」といった分類を除いた)機体名に漢字が付く事もしばしば。
主にこの点に起因して、日本そのものは登場しないながらも各ガンダム世界の中でもかなり日本要素の主張が強い世界になっている。

日本文化も根強く残っているらしく、オーブで改装されたアークエンジェル温泉やきつねうどんといったものが登場した他、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』ではオーブ国民のカリダ・ヤマトが伝えたものと思しきだし巻き卵、黒豆、おにぎりなどをラクス・クラインが作っている。
またプラントでも「移民国家故に『伝統的な文化』がない事から、既存の文化については肯定的・積極的である事が奨励されている」設定が存在する。
このため、ディアッカ・エルスマンは実は教養学習として日本舞踊の習い事にも行っていた設定があり(正確には「兵士としての業務を離れた時の趣味」として挙げた上で背景を併記)、オーブ以外でもそれなりに“日本”は残存しているようだ。チャーハン(日式中華料理)はガチでファンの二次創作だから混同しないように

果ては『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』ではオーブのNGOが平和の象徴として千羽鶴をプレゼントしていた。そしてもらった側の困り感やなんじゃそりゃ感も露わになった。

また外部作品となるが、『機動戦士ガンダム アーセナルベース』では、季節ごとのキャンペーンによるプロモカードという形とはいえシンとルナマリア・ホークが浴衣を着て日本風の祭りを楽しんでいる姿も描かれている上*20、シンのカードには海水浴に行ってスイカ割りに興じているものまである。

地球連合軍でも、各国の軍人や政治家の名前が付けられているアガメムノン級オダ・ノブナガが登録されたりしている為、ワシントンもジョージ・ワシントン*21という名称ではない事を考えると、日本的な姓・名で登録されていることを考えれば破格の扱いと言えるかもしれない*22
ちなみにC.E.に登場する艦艇で日系の命名がされているのは、オーブの艦を除いてこれのみ。
他、ステルス能力が特徴のNダガーNの開発チームはシノビマフィア、ニンジャワークスと名乗っていたり、NダガーNの「N」のどちらか片方はNinjaのN、武装が忍者刀、クナイ、鉤縄といった要素も。
C.E.の時代でもアメリカ人は「ニンジャ」が大好きなのだろうか。

新興の多民族国家であるプラントの軍隊のザフト軍にも明らかに日系の名前のレイ・ユウキ、シホ・ハーネンフース、サトーなどがいる他、「セリザワ隊」なる部隊も言及されていたりと、「日系のプラント市民」も存在する様子。
先述したようにプラント市民であるディアッカの特技が日舞である事や、ラクスが戦装束として和服をアレンジした陣羽織を着用している事などから、宇宙にもそれなりに日本文化が広まっているようだ。

他、アニメ本編由来ではないもののアナザーシリーズでは初めて「名字も名前も漢字」のキャラクターの叢雲劾や山吹樹里、蘊・奥などが登場している*23他、MSはバッテリー駆動が基本のC.E.では電力消費が無い故に稼働時間を圧迫しないという点を好まれ日本刀が有効な武装として“発見”されるといったあからさまな日本要素もある。戸田泰成先生の手癖とか言わないように
ちなみにザフト軍機が装備する日本刀型装備の呼称は「サムライソード」である。
蘊・奥も日本剣術のエキスパートという設定であり、廃れたと作中で言われるものの、まだ残っている時点で凄い。

日本列島自体は朝鮮半島・中国・モンゴルと合併し、「東アジア共和国」となっている*24
ちなみにザフトの宇宙要塞ボアズは元々、東アジア共和国所有の資源採掘小惑星「新星」であった。
なお、軍需企業フジヤマ社というのも存在し、「東アジアガンダム」ことライゴウガンダムを開発している。
これもメタ的には(ネオ・ジャパンを除いては)地味に初めての『日本製ガンダム』である可能性が高い。


西暦(A.D.)

まず主人公の刹那・F・セイエイの名前に漢字が使われている(「セイエイ」も日本語由来。フルネームで「永遠の中の一瞬」といったニュアンス)。TVシリーズのガンダムでは初めてのことである。
ただし、あくまでもソレスタルビーイング内でのコードネームとして付けられただけで、彼自身は中東系であり(クルジス共和国出身で、本名は「ソラン・イブラヒム」)、日本とゆかりはない。

また日本国自体も「経済特区・日本」としてユニオンの加盟国の1つとして登場。
一応ユニオン陣営だが、AEU、人類革新連盟とも交易を行う拠点となっており、そのお陰かどこの陣営が日本を攻撃しても攻撃した自分達が不利になるという独特の立場に立っており、故に比較的平和な国となっている。
さすがに沿岸にはユニオンの基地が作られていたり、自衛隊ではなく国防軍になっていたりはするが。
オーバーフラッグスには「オキナワのタケイ」なる人物*25が所属しており、300年経っても未だに「沖縄基地」は存続している様子。
日本自体が明確なアメリカ傘下勢力になっているので、むしろどこかの形で折り合いを着けたと見るべきか。
MSも日本の高温多湿に対応したユニオンリアルドが開発されており、イラスト集では工廠内で御祈祷の儀式が行われているものが掲載された。

刹那は平時は日本で生活しており(このため「アニメ作品として優先で翻訳している」ではなく実際に日本語を話しているシーンも多いと思われる)、また「軍人ではない視点から見るソレスタルビーイングが介入した世界の語り部」でもある主要登場人物の沙慈・クロスロードが、AEU(スペイン)からの留学生ルイス・ハレヴィと交際しつつ勉強やバイトに励んでいたりと、アナザーガンダムの中では特に出番が多い。
1stシーズンの頃は他にも池田や沙慈の姉である絹江・クロスロードといったJNNに所属する日本人ジャーナリスト達がソレスタルビーイングについて調査する場面があるなど、騒乱に満ちた24世紀の地球にあって戦火が直接降り注ぐ事はない……はずだったが……?

2ndシーズン以降は沙慈が宇宙で働き始め、ルイスも帰国したため日本自体の出番は大きく減少したものの、日本文化にいかにもアメリカ人的な勘違いを孕みつつ大きな影響を受けたミスター・ブシドーやホーマー・カタギリといった個性的な登場人物が現れた他、
池田も相変わらず端役として度々登場する、果ては劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-』のラストにはその孫まで登場するなど存在感そのものは失われていない。

特にミスター・ブシドー(グラハム・エーカー)に至っては、色々と区切りをつけた劇場版どころかさらにそこから経験を積んだ朗読劇ですらある意味「当人が解釈した(し直した)『武士道』」に沿って生きており、少なくともグラハムが日本文化*26から受けた影響は非常に強いものであった事がうかがえる。
ただ、本名ではなく「ミスター・ブシドー」の方で呼ばれる事に関しては、「迷惑千万」と称する程にまあまあストレスのたまるものでもあった様子。


アドバンスドジェネレーション(A.G.)

日本という名前やそれらしい場所は出てこないが、ガンダムAGE-2ウェアに『ザンテツ』なるものが存在する。
ガンダムAGE-1スパローが忍者、ヴェイガン陣営のフォーンファルシア魔法少女などなんか偏ってる気がするが和風を思わせるMSは多いが、実は明確に日本語命名のウェアも存在するのだ。
また、『機動戦士ガンダムAGEトレジャースター』のダイキ・リュウザキやコテツ・サカイなど、日本系の名前を持つ人物そのものも存在している。


ポスト・ディザスター(P.D.)

主人公の三日月・オーガスやその仲間の昭弘・アルトランド(と弟の昌弘)、ナディ・雪之丞・カッサパ、ヒロインのクーデリア・藍那・バーンスタイン、主人公らの兄貴分となる名瀬・タービンなど人名に漢字が使われている他、タカキ・ウノなど漢字表記ではないものの日本風の名前を持つ登場人物が多数いる。
また、そういった人物達の立場を比べてみても
  • P.D.世界において植民地として扱われ、搾取を受けている火星においてすら浮浪児だった貧困層出身の三日月
  • 火星の地位向上を目指し、政治の道を志すほどの高い教養を持つ富裕層出身のクーデリア
  • ほぼ無法地帯の外宇宙において働かざるを得ない女性達を束ねたアウトローの名瀬
……と様々であり、P.D.世界の記年法の由来となった本編から約300年前の大戦「厄祭戦」の英雄とされ、名前のみ明かされている人物達にも漢字を使った名前を持つ者がいるなど、
P.D.世界は歴代『ガンダムシリーズ』世界観でも珍しく、人種や出生地、出身階級など出自を問わず公式な漢字表記を伴う日本風の名前を名乗ったり名付けたりする文化が長らく広まっていると思しき特徴がある。
上記のA.W.世界同様、日本列島に継承者の大半が集中している日本文化の断絶の切っ掛けとなりかねない人類滅亡の危機にすら瀕した大戦が過去に起こった事が明言されている世界観なのだが……
今なお謎の多い厄祭戦と、その後の本編時代の情勢に至った世界の流れにおける文化の移り変わりも気になるところである。

また、三日月達が所属する形になるテイワズどこからどう見ても日本の暴力団のそれであり、重要な場では和服を着るなどの描写がある。
他にもテイワズ製MSが漢字二文字*27だったり、オルガ・イツカが自分達を率いる団の名前を鉄華団と漢字の名前にした際に、クーデリアが「鉄の火ですか?」と聞き直したりする辺りからも、漢字や日本語がこの世界では非常に広く流通していることが分かる。
また、鉄華団の母艦も「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」改め「イサリビ」*28と命名されている。
ちなみに鉄華団がテイワズ傘下(厳密にはその二次団体のタービンズ傘下)となるべく名瀬と盃を交わした際、三日月は「三日月 王我主」、オルガは「御留我 威都華」と漢字表記されている。暴走族かよとかツッコんではいけない。何ならそれどころか暴力団である

またカルタ・イシューが日本刀を携帯していたり、部下達には「面壁九年(めんぺきくねん)堅牢堅固(けんろうけんこ)」の標語を斉唱させ、部隊の戦術にも「鶴翼の陣」「鋒矢の陣」などを取り入れている。
だが、話の殆どが宇宙で展開される事、地球で主に扱われる・舞台になるのは4大経済圏の1つ「アーブラウ」支配下のカナダあたりがほとんどという事もあり、地球の日本は4大経済圏の1つ「オセアニア連邦」に編入されている事以外どうなっているかはイマイチ不明である。


アド・ステラ(A.S.)

宇宙が舞台であり地球は荒廃したという世界設定。
そんな世界に存在するアーシアン(地球人)の武装勢力『フォルドの夜明け』は(明言はされていないが)日本を拠点にしている。
彼らの潜伏先の学校や背景に出てくるプール、駅などは兵庫県加古川市に似たような施設があり、F.C.の新宿に続いて具体的に場所が特定できる日本が登場した事で話題となった。

また、アスティカシア高等専門学園の学食で主要キャラが白飯、ショウガを沿えた焼き魚、豆腐の味噌汁、金平ごぼう、たくあんという純和風の定食を食べているシーンもあるため、宇宙にも和食文化は残っている様子。
なお流石に箸は使えなかったのか、食器にはスプーンとフォークを使用していた。

日本人的な名前は少なく、ニカ・ナナウラなどファーストネームかファミリーネームがそれっぽい程度のキャラがいるだけだが、逆にMSだとダリルバルデの武装に「ビーム・クナイ」や「ビーム・カタナ」といった明確な日本語由来の名称がある。
また、ガンダム・エアリアルの開発元は水星に居を構える「シン・セー開発公社」だが、「辰星(しんせい)」といえば古代中国における水星の呼び名の日本語読みであり、日本語またはその捩りのような企業名となっている。


SD戦国伝

武者ガンダムの初出はコミックボンボンの漫画『プラモ狂四郎』において主人公の京田四郎がガンダムMk-Ⅱをベースにした上でオリジナルデザイン・スクラッチビルドした1/144スケールの模型として登場し、この時の呼称は「武者ガンダム」で、SDではなく通常の頭身のデザインであった。

SD戦国伝シリーズは基本的には異世界の物語だが、時空を移動する「超時空転移装置(ぶっとびシステム)」が登場する『武者○伝』参部作では例外的に日本が登場する。
武者世界の人々からは天馬(ペガサス)の国」という名前で知られており、本編以前から何らかの接点があった模様。
鎧丸は「天馬の国の人間が我々(武者ガンダム)の世界に武者となるための『武法』と武具や鉄機武者を作るための『錬金術』を伝えたのではないか」という旨の仮説を立てている。
基本的にはシリーズが展開していた2000年台初頭当時の日本そのままだが、富士山に「天馬の国沈没エネルギー(ペガチン)」という物騒なエネルギーが埋まっていたり、何故か武者世界に存在する筈の干支の鎧の一つが華厳の滝に眠っていたりする。
またこの世界の日本には実在企業であるNISSANが存在しており、当時の社長である「あの人」も企業名や車と違って無許可だったらしいが登場している。

「天馬の国」こと現代日本にやって来た「武者軍団」の武者頑駄無達は現代日本においてそれぞれ各地で様々な職に就きはいそこ!職なのか疑問なやつも何人かいるじゃんとか言わない!、平時は人々に混じって暮らしている。
その中でも鎧丸は「鎧王グループ」を起業し日本経済にすら影響を与えるほどの一大企業グループに成長させている。倒産したけど。
また、武者軍団の中には現代日本での暮らしで得た職や親しくなった人々との縁に因んだ新たな力と姿を得た者達も何人か現れている。
さらに無印では事故による不時着という形だったが、『武者○伝2』以降は自由に行き来ができるようになっており、「武者バトル」という武者達によるスポーツ・ゲーム競技も流行している。

また漫画版の作者が同じ『武者番長風雲録』にも日本が登場するが、こちらは元々武者と人間が共存するパラレル世界で、日本各地に「武者小学校」という教育機関が存在するなどの違いがある。

なお、同名の映画とのコラボ企画『天と地と』、及びそのリメイク版と言える『武神降臨編』は武田信玄や上杉謙信といった戦国武将の魂が武者達に宿ったという設定。
後者には設定の上で「奥州」といった地名などの言及もあるが、具体的なストーリーが存在しないため(パラレルワールドの)日本が舞台なのか、名前のみを引用しただけで日本ではなく武者ガンダムの世界観の話なのかは不明。


【余談】

プラモ系のガンダム作品は、ガンダムシリーズが作中作扱いで舞台が日本である事が多い。
その場合でもバンダイホビーセンターがある静岡県は「聖地」として扱われている。前述のハヤトと言い、妙に静岡との縁が深いシリーズである
模型戦士ガンプラビルダーズビギニングG』や『ガンダムビルドファイターズ(無印)』ではガンプラバトルのステージとしてホビーセンター一帯が実装されている描写もあった。前者は主人公機がダウンした拍子に壊したが。
日本以外の地域も現実に即した国家である場合が殆どで、おおむね現実の当該国に寄せすぎる・奇をてらうといった事はまれ。だいたいは国別代表ものと見なせる程度の描写に留めている*29

現実世界の日本ではガンダムはもちろんMSも実在はしていないが、等身大の立像はいくつかある。
これからも現実の日本に降り立つガンダムは増え続けるであろう。
また日本ではないが、上海にもフリーダムガンダムが立っている。
願わくば、これらが「兵器」として必要となる時代が来ない事を祈るばかりである。



追記・修正は、ガンダム世界の日本に訪れてからお願いします。
…できれば『ビルドファイターズ』シリーズか『ガンダムビルドダイバーズ』シリーズの日本を。


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最終更新:2025年04月29日 20:26

*1 徳間書店の『ロマンアルバム・エキストラ35 機動戦士ガンダム』より

*2 富野由悠季監督が1971年から2004年まで住んでいた。『ダイターン3』の舞台であるシン・ザ・シティの名前の由来でもあるが、新座の読みは『にいざ』である

*3 プエルトリコ系らしい。

*4 一見日本風に見えないが、メタ的な名前の由来は「橘花(きっか)」である。ただし本人は金髪碧眼のヨーロッパ系の外見。

*5 ガンダム大辞典に日系人と記載されている。

*6 メタ的には劇伴担当の三枝成彰氏が由来である。

*7 ただし、幕末のイギリス人外交官にアーネスト・サトウという人物が実在した事から、一概に日系とは言い切れない部分もある。余談だがアーネスト・サトウはルーツこそ日本無関係だが、佐藤(または薩道)愛之助という日本名を持ち、とても親日家であった。

*8 例えば先述のように『オレら連邦愚連隊』の主人公、ユージ・アルカナは少なくとも姓については「有兼」と表記する設定がある。これからすれば続編『機動戦士ガンダム カタナ』の主人公、イットウ・ツルギに関しても漢字表記ができる姓名とするのが自然だろう。

*9 他のシリーズ作品でも言語の設定は基本的に同様。

*10 世界観が異なる作品だと、『SEED』シリーズプラントやその国軍としてのザフトが明確に「この理由から意図的に多文化国家であろうとしている」設定がある。

*11 実例として「愛宕・あたご」。現在舞鶴にいるイージス艦は4代目、『艦隊これくしょん -艦これ-』などに登場している巡洋艦でも名称としては3代目で、日露戦争時代の軍艦である初代から数えると既に130年以上同じ名前が使われている。もちろんエースナンバーに相当するからこそ海上自衛隊の艦の名称としては途絶えている「長門・ながと」「扶桑・ふそう」「大和・やまと」のような例もあるが。ちなみに「長門」は『ガンダム・センチネル』にてマゼラン改級の艦の一隻として存在しているため、宇宙世紀の時代になって戦艦として復活したといえる。

*12 藤という同音の駆逐艦も存在するが、こちらは歴史的仮名使いでは『フヂ』と表記される。

*13 陸戦型等の仕様違いの部分に関しては英語表記でも英語訳されている。

*14 ガンダム自体のデザインモチーフを踏まえれば、「ガンダムである事自体が日本を強く示している」とも言えるが。

*15 ヒイロの名前自体は指導者ヒイロ・ユイが先にあり、本編主人公の名前はそこから名付けられたコードネームではあるが、指導者ヒイロの若い頃の姿が本編主人公のヒイロと似ている事から、指導者ヒイロはアオイの父親であると思われている。

*16 命名基準は山の名前であり、青柳山というのも日本に存在している。

*17 一応トニヤ・マームやサラ・タイレルと違ってシンゴの次回予告セリフ担当やメイン回が本当になかったという事情はあるが。

*18 ただし、飛龍や疾風など読みが違うものも含めて航空機と艦艇とで同じ名前のものが存在した事を考えれば、天山の名が艦艇に使われているのは不自然ではなく、むしろ山という字から地上戦艦の名称に結びつけられたとするなら、音の響きだけでなくある程度の字の意味も伝わっていると考えられなくもない。

*19 ガリアというヨーロッパらしき地名もキャラクターのセリフのみで確認できる。

*20 ただし、これは他の世界観メンバーもほぼ同様のカードイラストで収録されており、「オーブorプラントにも夏祭りや浴衣の文化がある」事を示すかはまあまあ疑問でもある。先の設定から浴衣についてはあってもおかしくはないが。

*21 こちらの表記はアメリカ軍の空母の名称に使用されている。戦艦などで単純にワシントンとされている艦は地名由来である。

*22 ただし、日本の艦艇の命名には原則的に人名は使われない。これは沈没が強く想定される艦に人名を使うと万が一本当に戦没した際には「無礼」「不吉」と見なされると判断された事から。

*23 今までも裏設定で漢字表記があるキャラは多くいたが、ゲームなどに登場する場合はカタカナである場合が多かった。ただし、劾についてはネタバレ事情を考えると手放しに日本人と見なしていいかどうか……

*24 北海道はユーラシア連邦に併合された。

*25 地球連邦政府樹立から数年後に結成されたソルブレイヴス隊の隊員、アキラ・タケイと同一人物。

*26 水島精二監督は「『葉隠』をなんとか頑張って翻訳して、その誤訳に気づかないまま訳文に従って生きてるイメージ」と語っているが、実際に読んだのか・そもそも2300年代初頭でも購入できるのかは不明。

*27 中国の宝剣の名の日本語読み。

*28 漁火。その名の通り、原題の集魚灯に当たる灯火の事。

*29 やや変わったところでは「イタリア出身のリカルド・フェリーニの好きな機体がウイング」なども実は現実に即したネタで、これの元ネタはおそらくイタリアで最初に放映されたガンダム作品が『W』であるため。今でも一番人気はW勢であるようだ(国内だと『ガンダムエース』の人気投票ではアムロ、シャア、キラ関連あたりが上位)。

*30 横浜の『GUNDAM FACTORY YOKOHAMA』は「横浜・山下ふ頭近郊において、ガンダムタイプのモビルスーツと思われるパーツが大量に発見された」というコンセプトであり、モビルスーツが実在していたかのような説明である。