あらまし

文法の勉強は、2段階に分けることができます。
知識を身につける段階それを運用できるようになる段階です。
学校でforestなどの文法書を使っている人がいるかもしれませんが、文法書を読み込んだだけで運用の練習をしないのは本当に意味がありません。
もしかしたら、全ての文法事項を勉強し、理解して、それから、演習を積もう、と考える人がいるかもしれませんが、それは間違いです。
そもそも、知識を身につけるには、演習を積まなければ身につきません。演習を挟まないで、一気にすべてを理解しようとしても、ページを進める先から前の知識は零れ落ちてしまうでしょう。
そこで、インプットと問題演習が並行できるようなトレーニング系の教材をやることをおすすめします。
お金がない人は、安心してください。
僕はYouTubeで英語の授業を5種類以上してきて、そのたびに教材を作成してきましたので、無料で使える教材を大量にもっています。
ですから、それを使いましょう。あとで案内します。
その前に皆さんにわかってもらわなければならないお話がまだ沢山ありますから、このまま読み進めてください。

読解英文法を意識せよ

英文法といえば「ネスクテを何周もすること」「Vintageを完璧にすること」だと思っていませんか?
学校のテストで点数をとるためなら、それで構いません。
学校の先生としては、文法問題集に載っているものをそのまま出すのはめちゃくちゃ楽なんですよ。
しかし、入試はそういうわけにはいきません。配点の多くを占めるのは「読解問題」です。
したがって、英文を読解するのに必要な英文法からやることが大切です。
Can I~とMay Iの違いとか、mostの語法とかをやっている暇があったら、関係詞を用いた複雑な文を読めるようにしたり、ingの判別を出来るようにしたりとか、比較級を用いた英語特有の表現を解釈できるようにしたりしてください。
もちろん、細かい文法を問う問題も出題されますが、優先順位的には後回しで構いません。それか、長文読解の勉強をしながら、気になる文法や語法が出てくるたびに調べて覚えていけばいいのです。
StudyPlaceでは、「読解が最終ゴール」であることを強く意識した教材が沢山ありますので、それをフル活用し、最短距離で英語全体の学力を上げていってください。
※余談ですが、僕は、高1の頃に1年かけて塾で英文法の授業を受けていました。ここでめちゃくちゃ刺激を得て文法が好きになったので無駄だったとは言いませんが、読解力が一切身につかなかったことを後悔しています。読解を普段からやることで「単語・熟語・文法」をどれだけやればいいかも分かりますし、やはりゴールを意識することはとても大切なんだなと感じました。

意訳力を身に付ける

英文法を勉強すると、国語力も強化される――という話をしたいと思います。
文法を学ぶ中で、英語と日本語の違いを痛感する場面は沢山あります。
「直訳だと意味が取れないとき」なんていうのはまさにそうです。
例えば、
「the last thing I wanted to do」

私がしたかった最後のこと
      • これだとよく分からないですね。

けど、こう考えてみてはどうでしょう。
「私がしたかったこと」のランキングを1〜100位まで書いていったときに…
  1、ディズニーランドに行く
  2、カラオケに行く
  3、温泉に行く
  …(省略)
  100、地獄に落ちる
と並んだとして、一番最後に来る「地獄に落ちる」というのは確かに「したかった最後のこと」ではありますが、言い換えれば「最もしたくなかったこと」であると分かるでしょう。
こんなふうに、「the last〜」がからんだ文においては、英文の中には「どこにも否定語(notとかnoとか)がない!」くせして、訳すときは否定語を入れて訳すのです。
こういうのを「潜在否定」と言うのですが、英語にはこういう独特な表現が沢山あるので、慣れていくしかありません。
直訳でうまくいかないものを意訳するというのは、ある意味で国語力が問われます。
ですがこういうことをきちんと訓練していかないと、英語というのは読めるようにならないのです。
やみくもに英語に沢山触れていればいいわけではないのです。日本人である我々が英語をどうやって理解するか、という点を意識し、英語力とともに国語力まで高めてしまおうという視点で勉強シてほしいと思ってます。

例外のないルールは無い

以下の2つの文を見てください。
① I will go there tomorrow.(私は明日そこに行きます。)
② The girl there is my sister.(そこにいる女の子は私の妹です。)
僕が何を言いたいかわかりますか?

皆さんの中には、there(そこに)は絶対副詞、と覚えている人も多いと思います。
「え、そうじゃないの?」
はい、そうです。
ですが、もしあなたがそう覚えているのであれば、②の文がうまく説明できないのではないでしょうか?
たしかに、英語を勉強していて出てくるthereは、基本的には「副詞」です。ということは、名詞以外を修飾するはずです。
ですが、②の「the girl there(そこの女の子)」のように、名詞の直後に置かれた場合、あたかも「形容詞」であるかのように使われてしまうんです。
他にもいくつか例文を挙げておきましょう。
ex1) The sushi there is very good.(あそこの寿司は超おいしい)
ex2) The hamburgers there are really tasty.(そこのハンバーガーはめちゃくちゃ美味しい)
ex1であれば、thereは副詞なのにths sushiという名詞を修飾しています。
ex2であれば、thereは副詞なのにthe hamburgersという名詞を修飾しています。
こういうのを知っていくと、人によっては「奥が深いなあ、、」と言って英文法の世界に沼っていきます。
中には、覚えて終わりでいいものを、「なぜこういう用法が出てきたんだろう?歴史的になにかあったのかな、、、」と言って調べ出す人がいます。
絶対にやめてください。
そもそもこういう細かい知識が直接問われたところで、捨て問の範疇であり、そこに力を注ぐなら読解やほかの科目に力を注いだ方がいいに決まっています。
こういう細かいことは、大学に入ってから英文法を専攻して学べばいいだけのことです。
例外に出会ったら、「ふーん、こんなのがあるのか」と分かったことにしておいて、深入りはせず、本当に必要な勉強のほうに集中してください。

英文法の教材について

英文法の基本事項のページに飛んでもらえれば、英文法を30分×15回で身につけられる教材が置いてあります。
「え、15回だけで身につくの?」
と思うかもしれませんが、読解英文法を強く意識し、ある程度内容を絞っています。
これは、皆さんを「過度な文法マニア」にしないための配慮です。
是非、この教材を使って英文法を早めに一周して、いち早く長文読解の勉強に移って頂きたいと思っています。

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最終更新:2023年12月08日 08:12